JPH10273733A - 原子力用ステンレス鋼製機器の再利用熱処理法 - Google Patents
原子力用ステンレス鋼製機器の再利用熱処理法Info
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Abstract
び疲労強度が低下したステンレス鋼製機器またはその溶
接部を初期の状態に戻して再利用を図ることにある。 【解決手段】靭性,伸びおよび疲労強度の低下を生じた
析出硬化型ステンレス鋼またはマルテンサイト系ステン
レス鋼あるいはそれらの鋼材の溶接部を 900℃から1050
℃に保持した後、水冷または強制空冷により急冷する。
その後、析出硬化型ステンレス鋼に関しては 470℃から
630℃で析出硬化熱処理する。またマルテンサイト系ス
テンレス鋼に関しては 500℃から 700℃で焼き戻しを行
う。これにより靭性、伸びおよび疲労強度を回復し、溶
接部については耐食性を回復させ、再利用することがで
きる。
Description
トの高強度を要する部材に用いられている析出硬化型ス
テンレス鋼およびマルテンサイト系ステンレス鋼の原子
炉水環境(高温高圧水)に長時間曝されることによる靭
性,伸びおよび疲労強度の低下を回復あるいは耐食性を
回復させるための原子力用ステンレス鋼製機器の再利用
熱処理法に関する。
ルトおよび制御棒駆動系機器等には、高強度の観点から
析出硬化型ステンレス鋼およびマルテンサイト系ステン
レス鋼が使用されている。
びその製造方法については例えば特開平3-2326号公報に
開示されている。また、マルテンサイト系析出硬化型ス
テンレス鋼の製造方法については例えば特開平7-258729
号公報に開示されている。さらに、マルテンサイト系共
材合金粉末を容射して肉盛層を形成して再熱処理を施す
タービン翼の再生方法が特開昭58-57006号公報に開示さ
れている。
を伴なう析出硬化性ステンレス鋼で、且つ最加工条件
(最も塑性加工しやすい状態)で引っ張り強さが85Kg/
mm2 を越え、耐力が65Kg/mm2 を越える素材を用いて頭
部と軸部とねじ部の3つの部分が一体に形成され、加工
後の引っ張り強さが90Kg/mm2 以上で、耐力が引っ張り
強さの85%以上で、伸びが16%以上で、絞りが50%以上
で硬度がHRC27以上であるので、ステンレス鋼製で耐
熱性,耐食性,耐しゅう性等の化学的性質に優れている
上に、引っ張り強度,耐力,伸び,絞り,硬度等の機械
的性質においても優れており強度や靭性や硬度等十分有
していて構造材の連結にも十分使用できることが記載さ
れている。
処理後の数%の残留オーステナイトを加工を施して 0.5
〜20%の加工歪みを与えることにより、マルテンサイト
に変態させることができ、その結果、残留オーステナイ
ト量により強度が著しく変動していたが、加工による変
態処理を行うことにより、マルテンサイト系析出硬化型
ステンレス鋼の強度の安定性が大幅に向上し、そのうえ
強度の向上も達成できる。したがって、本発明によれば
強度不足が発生してやや使いづらかった用途にも安心し
て使用することができて、マルテンサイト系析出硬化型
ステンレス鋼の信頼性を高めることができることが記載
されている。
翼の植込部の少なくても第1段フック部近傍表面の経年
劣化を受けた部分を削除し、この削除部を清浄にする表
面処理を施し、次いでマルテンサイト系共材合金粉末を
容射して肉盛層を形成するとともに、肉厚許容寸法形状
に成形加工し、次いで再熱処理を施すことを特徴とする
タービン翼の再生方法が記載されている。
化型ステンレス鋼およびマルテンサイト系ステンレス鋼
は、 250℃〜 500℃の高温に長時間加熱されると硬化お
よび靭性,伸びの低下を生じることが研究結果から明ら
かである。これは、金属組織中のフェライト相が長時間
加熱されることによりFe原子とCr原子が周期的に分
離する相分離、つまり、Feリッチ相とCrリッチ相に
分離するスピノーダル分解と呼ばれる現象、あるいはフ
ェライト相にシグマ相が生成するために生じるものであ
る。
テンサイト系ステンレス鋼の溶接部は条件によっては、
溶接熱影響部での粒界炭化物の形成とそれに伴う粒界近
傍におけるCr欠乏層の形成が生じるとともに、溶接残
留応力が生じる。このような状態で高温水中に接する
と、応力腐食割れを起こす危険性が生じるなどの課題が
ある。
たもので、原子炉水環境に長期間曝されて使用した靭
性,伸びおよび疲労強度の低下した析出硬化型ステンレ
ス鋼およびマルテンサイト系ステンレス鋼に対し、フェ
イライト相に析出したシグマ相またはCrリッチ相を消
失させることにより靭性を回復あるいは加熱される前の
初期の状態に戻すことおよびその溶接部のCr欠乏層を
消失させる原子力用ステンレス鋼製機器の再利用熱処理
法を得ることにある。
原子炉内またはその周辺部において原子力炉水環境に呈
されることにより靭性,伸びおよび疲労強度の低下した
析出硬化型ステンレス鋼製機器またはその溶接部を 900
℃から1050℃に保持後、急冷する固溶化熱処理工程と、
この固溶化熱処理後 470℃〜 630℃で析出硬化熱処理を
行う析出硬化熱処理工程とを施すことを特徴とする。
テンレス鋼製機器またはその溶接部に対し、加熱炉中で
全体或いは高周波誘導加熱により表面を請求項1記載の
固溶化熱処理工程および析出硬化熱処理工程を行うこと
を特徴とする。
の周辺部において原子力炉水環境に呈されることにより
靭性,伸びおよび疲労強度の低下した析出硬化型ステン
レス鋼製機器またはその溶接部を 470℃〜 630℃で析出
硬化熱処理を行う析出硬化熱処理工程によって、耐食
性,靭性,伸びおよび疲労強度を回復させるとともに応
力腐食割れ感受性を低下させることを特徴とする。
の周辺部において原子力炉水環境に呈されることにより
靭性,伸びおよび疲労強度の低下した析出硬化型ステン
レス鋼製機器またはその溶接部に対し、加熱炉中で全体
または高周波誘導加熱により表面を析出硬化熱処理工程
を行うことを特徴とする。
の周辺部において原子力炉水環境に呈されることにより
靭性,伸びおよび疲労強度の低下したマルテンサイト系
ステンレス鋼製機器またはその溶接部を 900℃以上1050
℃以下に保持後、急冷する焼入れ工程と、この焼入れ工
程後 500℃〜 700℃で焼き戻しを行う焼戻し工程とを施
すことを特徴とする。
の周辺部において原子力炉水環境に呈されることにより
靭性,伸びおよび疲労強度の低下したマルテンサイト系
ステンレス鋼製機器またはその溶接部に対し、加熱炉中
で全体或いは高周波誘導加熱により表面を焼入れ工程お
よび焼戻し工程を行うことを特徴とする。
の周辺部において原子力炉水環境に呈されることにより
靭性,伸びおよび疲労強度の低下したマルテンサイト系
ステンレス鋼製機器またはその溶接部に対し、 500℃〜
700℃の焼き戻し工程を行うことによって、耐食性,靭
性,伸びおよび疲労強度を回復させるとともに応力腐食
割れ感受性を低下させることを特徴とする。
の周辺部において原子力炉水環境に呈されることにより
靭性,伸びおよび疲労強度の低下したマルテンサイト系
ステンレス鋼製機器またはその溶接部に対し、加熱炉中
で全体或いは高周波誘導加熱により表面を請求項7記載
の焼き戻し工程を行うことによって、耐食性,靭性,伸
びおよび疲労強度を回復させることを特徴とする。
高温に長時間呈されることにより靭性,伸びおよび疲労
強度の低下を生じた析出硬化型ステンレス鋼またはマル
テンサイト系ステンレス鋼、その鋼材の溶接部あるいは
溶接部近傍にCr欠乏層を生じた析出硬化型ステンレス
鋼およびマルテンサイト系ステンレス鋼を 900℃から10
50℃に保持した後、水冷または強制空冷により急冷す
る。その後、析出硬化型ステンレス鋼に関しては 470℃
から 630℃で析出硬化熱処理する。
しては 500℃から 700℃で焼き戻しを行う。これにより
靭性,伸びおよび疲労強度を回復し、溶接部については
耐食性を回復させ再利用することができる。
イト系ステンレス鋼のフェライト相が高温に長時間呈さ
れることで生じるFeリッチ相とCrリッチ相への相分
離、およびシグマ相の析出による靭性の低下が、 900℃
以上1050℃以下に保持後、急冷する熱処理を施すことに
よってFeリッチ相およびシグマ相が消失し、靭性,伸
びおよび疲労強度が回復あるいは初期状態に戻ることが
可能となる。
イト系ステンレス鋼の溶接部に条件によっては生じ得る
Cr欠乏層が生成することで耐食性の低下が生じるが、
上記と同様な熱処理を施すことによりCr欠乏層が消失
し、耐食性が回復する。
は 470℃〜 630℃で析出硬化熱処理することにより、ま
たマルテンサイト系ステンレス鋼に関しては 500℃〜 7
00℃で焼き戻しをすることにより、これらのステンレス
鋼に要求される引張強度,硬さ等の機械的特性を維持す
ることができる。
より靭性,伸びおよび疲労強度の低下した析出硬化型ス
テンレス鋼およびマルテンサイト系ステンレス鋼の熱処
理によって回復させた実施例を以下に示す。
30鋼のASTMA564 SUS630 の規格値と供試材SUS630)の化
学成分を示し、表2にマルテンサイト系ステンレス鋼
(JISGO725 SUS431規格値と供試材SUS431)の化学成分
を示す。
急冷を施し固溶化熱処理後、JIS規格の時効熱処理の
H1075に相当する 580℃で4時間の熱処理を行った析出
硬化型ステンレス鋼である。一方、表2におけるSUS431
鋼は1050℃で1時間保持後、油冷を施した後、 700℃で
8時間の熱処理を行ったマルテンサイト系ステンレス鋼
である。
熱を加速模擬するために電気炉において大気中 350℃で
20,000時間の加熱を加えた。このようにして製作した熱
脆化材料の靭性,硬さの変化を調べるために、熱脆化前
後でのシャルピー衝撃試験,硬さ測定,引張試験および
疲労強度試験を行った。
よび疲労強度を回復させるための本発明の熱処理とし
て、SUS630鋼に関しては電気炉中で1050℃で保持した
後、水中で急冷し、JIS規格のH1075に相当する 580
℃で4時間の析出硬化熱処理を行った場合および固溶化
熱処理を行わずに 580℃で4時間の析出硬化熱処理を施
した場合の2種類の熱処理を行った。これらの熱処理後
の材料についてシャルピー衝撃試験,硬さ測定,引張試
験および疲労強度試験を実施した。
℃で1時間保持した後、油冷し、 700℃で8時間の焼き
戻しを施した場合および焼入れを行わずに 700℃で8時
間の焼戻しのみを行った場合の2種類の熱処理を行っ
た。これらの熱処理後の材料についてシャルピー衝撃試
験および硬さ測定を実施した。
化材および本発明の熱処理を施した各材料のシャルピー
衝撃試験結果を示し、図1(b)にSUS431鋼について図
1(a)と同様に各材料のシャルピー衝撃試験結果を示
す。なお、試験温度は0℃である。
た材料の試験温度0℃における衝撃値は受け入れ材より
大きく低下したが、本発明の熱処理のうち固溶化熱処理
および析出硬化熱処理の2つの熱処理を施した場合、受
け入れ状態とほぼ同等な衝撃値まで回復した。また、析
出硬化熱処理のみを施した場合は、受け入れ状態の約50
%まで衝撃値が回復した。
と同様の材料の硬さ測定結果を示す。図2(a)から熱
脆化させた材料の硬さは受け入れ材より上昇していた
が、本発明の熱処理を施した場合、受け入れ状態とほぼ
同等な硬さまで、あるいは約50%の硬さまで回復した。
伸びの測定結果を示す。図3により熱脆化させた材料の
伸びは受け入れ材より低下していたが、本発明の熱処理
を施した場合、受け入れ状態とほぼ同等な伸びまで回復
した。図4に室温大気中で平均応力化での疲労強度試験
結果を示す。図4より熱脆化させた材料の疲労強度は受
け入れ材より低下していたが、本発明の熱処理を施した
場合、受け入れ状態とほぼ同等な疲労強度まで回復し
た。
化させた材料の試験温度0℃における衝撃値は受け入れ
材より大きく低下したが、本発明の熱処理のうち焼入れ
および焼戻しの2つの熱処理を施した場合、受け入れ状
態とほぼ同等な衝撃値まで回復した。
れ状態の約50%まで衝撃値が回復した。図2(b)から
熱脆化させた材料の硬さは受け入れ材より上昇していた
が、本発明の熱処理を施した場合、受け入れ状態とほぼ
同等な硬さまで、あるいは約50%の硬さまで回復した。
と同様の材料の室温における引張試験結果のうち、伸び
の測定結果を示す。図3(a)から熱脆化させた材料の
伸びは受け入れ材より若干低下していたが本発明の熱処
理を施した場合、受け入れ状態とほぼ同等な伸びまで回
復した。
と同様の材料における室温大気中で平均応力下での疲労
強度試験結果を示す。図4(a)はSUS630鋼(応力比R
=0)の例で、図4(b)はSUS431鋼(応力比R=-0.
5)の例を示している。
の疲労強度は受け入れ材より低下したが、本発明の熱処
理を施した場合、受け入れ状態とほぼ同等な疲労強度ま
で回復した。析出硬化型ステンレス鋼の固溶化熱処理工
程およびマルテンサイト系ステンレス鋼の焼入れ工程に
おける温度について検討する。
状態図である。この図5からわかるように、 830℃以下
の温度においてフェライト相(δ相)の中でシグマ相が
固溶している。脆化の原因はフェライト相中のシグマ相
であるから、シグマ相が消滅する温度 830℃以上で熱処
理を行えばよいことになる。
900℃〜1050℃となる。この温度範囲を越えると、結晶
粒度が大きくなり、析出硬化型ステンレス鋼およびマル
テンサイト系ステンレス鋼の品質に悪影響を与えるの
で、実用上1050℃とした。
より加熱する場合がある。この誘導加熱とは、脆化した
析出硬化型ステンレス鋼およびマルテンサイト系ステン
レス鋼を高周波の磁場にかけて、材料内部の電子を移動
させて材料自身を加熱する方法である。
る析出硬化型ステンレス鋼およびマルテンサイト系ステ
ンレス鋼の熱処理法では、熱脆化し靭性の低下した材料
が、フェライト相中に析出したシグマ相を消失させるこ
とにより、靭性,伸びを回復させあるいは加熱される前
の初期の状態に戻すことができ、析出硬化型ステンレス
鋼およびマルテンサイト系ステンレス鋼の健全性を維持
することができる。
鋼溶接熱影響部の耐食性の回復例を以下に示す。受け入
れ材の溶接継手についての耐応力腐食割れを調べるため
に次の条件で試験を行った。すなわち、試料を研磨およ
び脱脂した後に図6で示す試験装置に固定して1%の歪
みを与え、温度 290℃、80気圧、溶存酸素40ppm の沸騰
水型原子炉(BWR)模擬環境中に 500時間浸漬した後
に取り出して、試料の表面の割れの有無を調べた。な
お、図6に示す試験装置は円弧をなす一対の上下部ホル
ダ1,2間にグラファイト3およびスペーサ4とともに
試料5を挟んで固定するものである。
採取した試験片10枚の全てに割れが認められたが、本発
明による熱処理を施した溶接継手から採取した試験片に
は割れは観察されなかった。
わる析出硬化型ステンレス鋼およびマルテンサイト系ス
テンレス鋼の熱処理法では、熱脆化し、耐食性が劣化し
た溶接部が、靭性を回復させ、加熱前の初期の状態まで
耐食性を回復させ、析出硬化型ステンレス鋼およびマル
テンサイト系ステンレス鋼の溶接部の健全性を維持する
ことができる。
ステンレス鋼およびマルテンサイト系ステンレス鋼は、
熱脆化し、靭性,伸びおよび疲労強度の低下した材料が
受け入れ状態近くまで靭性が回復することができるとと
もに、溶接部では耐食性が回復する効果がある。
シャルピー衝撃試験結果を従来例と比較して示す特性
図、(b)は同じくSUS431鋼の例を示す特性図。
を従来例と比較して示す特性図、(b)は同じくSUS431
鋼の例を示す特性図。
の伸びを従来例と比較して示す特性図、(b)は同じく
SUS431鋼の例を示す特性図。
を従来例と比較して示す特性図、(b)は同じくSUS431
鋼の例を示す特性図。
31鋼溶接熱影響部に係わる耐応力腐食割れ試験装置を示
す縦断面図。
ト、4…スペーサ、5…試験片。
Claims (8)
- 【請求項1】 原子炉内またはその周辺部において原子
力炉水環境に曝されることにより靭性,伸びおよび疲労
強度の低下した析出硬化型ステンレス鋼製機器またはそ
の溶接部を 900℃から1050℃に保持後、急冷する固溶化
熱処理工程と、この固溶化熱処理工程後に 470℃〜 630
℃で析出硬化熱処理を行う析出硬化熱処理工程とを施す
ことを特徴とする原子力用ステンレス鋼製機器の再利用
熱処理法。 - 【請求項2】 前記固溶化熱処理工程および析出硬化熱
処理工程は、加熱炉中で全体または高周波誘導加熱によ
り表面を固溶化熱処理および析出硬化熱処理を行うこと
を特徴とする請求項1記載の原子力用ステンレス鋼製機
器の再利用熱処理法。 - 【請求項3】 原子炉内またはその周辺部において原子
力炉水環境に曝されることにより靭性,伸びおよび疲労
強度の低下した析出硬化型ステンレス鋼製機器またはそ
の溶接部を 470℃〜 630℃で析出硬化熱処理を行う析出
硬化熱処理工程を施すことを特徴とする原子力用ステン
レス鋼製機器の再利用熱処理法。 - 【請求項4】 前記析出硬化熱処理工程は加熱炉中で全
体または高周波誘導加熱により表面を析出硬化熱処理を
行うことを特徴とする請求項3記載の原子力用ステンレ
ス鋼製機器の再利用熱処理法。 - 【請求項5】 原子炉内またはその周辺部において原子
力炉水環境に曝されることにより靭性,伸びおよび疲労
強度の低下したマルテンサイト系ステンレス鋼製機器ま
たはその溶接部を 900℃以上1050℃以下に保持後、急冷
する焼入れ工程と、この焼入れ工程後に 500℃〜 700℃
で焼き戻しを行う焼戻し工程とを施すことを特徴とする
原子力用ステンレス鋼製機器の再利用熱処理法。 - 【請求項6】 前記焼入れ工程および焼戻し工程は加熱
炉中で全体または高周波誘導加熱により表面を焼入れお
よび焼戻しを行うことを特徴とする請求項5記載の原子
炉用ステンレス鋼製機器の再利用熱処理法。 - 【請求項7】 原子炉内またはその周辺部において原子
力炉水環境に曝されることにより靭性,伸びおよび疲労
強度の低下したマルテンサイト系ステンレス鋼製機器ま
たはその溶接部に対し、 500℃〜 700℃の焼き戻し工程
を行うことによって、耐食性,靭性,伸びおよび疲労強
度を回復させるとともに応力腐食割れ感受性を低下させ
ることを特徴とする原子力用マルテンサイト系ステンレ
ス鋼製機器の再利用熱処理法。 - 【請求項8】 前記焼戻し工程は加熱炉中で全体または
高周波誘導加熱により表面を焼戻すことを特徴とする請
求項7記載の原子力用マルテンサイト系ステンレス鋼製
機器の再利用熱処理法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7684397A JPH10273733A (ja) | 1997-03-28 | 1997-03-28 | 原子力用ステンレス鋼製機器の再利用熱処理法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7684397A JPH10273733A (ja) | 1997-03-28 | 1997-03-28 | 原子力用ステンレス鋼製機器の再利用熱処理法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10273733A true JPH10273733A (ja) | 1998-10-13 |
Family
ID=13616954
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7684397A Pending JPH10273733A (ja) | 1997-03-28 | 1997-03-28 | 原子力用ステンレス鋼製機器の再利用熱処理法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10273733A (ja) |
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1997
- 1997-03-28 JP JP7684397A patent/JPH10273733A/ja active Pending
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