JPH10273047A - 鉄道車両の潤滑装置および潤滑方法 - Google Patents

鉄道車両の潤滑装置および潤滑方法

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JPH10273047A
JPH10273047A JP8131597A JP8131597A JPH10273047A JP H10273047 A JPH10273047 A JP H10273047A JP 8131597 A JP8131597 A JP 8131597A JP 8131597 A JP8131597 A JP 8131597A JP H10273047 A JPH10273047 A JP H10273047A
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JP
Japan
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lubricant
ejection
wheel
lubricating
rail
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JP8131597A
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English (en)
Inventor
Takumi Ban
巧 伴
Kaoru Ono
薫 大野
Kosuke Hoshino
光祐 星野
Kozo Watanabe
幸三 渡辺
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NITSUCHIYUU KK
Railway Technical Research Institute
Original Assignee
NITSUCHIYUU KK
Railway Technical Research Institute
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車輪の踏面とレールの頭頂面との接触部の粘
着力を低下させずに、フランジとレールとの接触部の十
分な潤滑性が得られる鉄道車両の潤滑装置および潤滑方
法を提供する。 【解決手段】 常温で固体で、かつ加熱により軟化する
媒質と、固体潤滑剤を含む潤滑剤を潤滑剤圧力タンク9
に充填し、この潤滑剤圧力タンク9から送り出された潤
滑剤と、制御空気タンク1から送られた圧縮空気とを混
合するとともに噴射ノズル13,13Aのどちらか一方
に択一的に導入し、前記潤滑剤を加熱して軟化させ、さ
らに空気中に分散させながらノズル噴射口(先端部)か
ら高速で車輪19のフランジ19bとレール20の側面
20cとの接触部に噴出させ、前記接触部に付着させ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車輪のフランジと
レールとの接触部の摩耗を防ぐための鉄道車両の潤滑装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】急曲線(カーブ)を曲がっていく列車の
車輪のフランジとレールの側面は接触して激しく擦れ、
この結果、これらフランジとレールの側面は互いに激し
く摩耗する。これが直摩といわれる車輪のフランジの摩
耗と、側摩といわれるレールの側面の摩耗である。
【0003】図6は列車がカーブを曲がる際の車輪とレ
ールの状態を示した説明図である。図6(a)は車輪と
レールを上方から見たもので、図6(b)はフランジと
レールとの接触部を示した正面図である。つまり、車輪
19がカーブを通過する際には、図6(a)に示すよう
に車輪19は角度θ(アタック角とよぶ)をもってレー
ル20と接触することになる。このとき、図6(b)に
示すように、直線を走行するときのように頭頂面接触点
P1においてレール20の頭頂面20aと車輪19の踏
面19aとが接触しているだけでなく、側面接触点P2
においてレール20の側面20cとフランジ19bの側
面19cとの接触圧が大きくなることによって摩耗量が
増大する。この側面接触点P2はアタック角θが大きく
なるにしたがってレール20の首部(下方)から頭頂面
20aの方向に移動する。図7は特にカーブにおける接
触によって摩耗した車輪とレールを示したもので、符号
19dはフランジ摩耗部分、20dはレール摩耗部分で
ある。このような摩耗が進行すると、車輪19やレール
20を取り替えたり、車輪19を機械加工するなどの必
要が生じ、非常に手間がかかり、コストが上昇する。
【0004】この摩耗を低減することを目的として、側
面接触点P2の滑りをよくするために、列車がカーブを
通過する際にレール20の側面20cに潤滑油を供給し
たり、カーブを走行中の列車のフランジ19bの側面1
9cに車両側から潤滑油を供給したり、運転区所や車両
所構内などのカーブ部分に潤滑油を塗布する方法などが
採用されている。しかしながら、これらの潤滑油を用い
る方法においては潤滑油は側面接触点P2に留まらず、
車輪19の踏面19aやレール20の頭頂面20a、す
なわち頭頂面接触点P1にも広がってしまうという問題
がある。このようになると、車輪19の踏面19aとレ
ール20の頭頂面20aの粘着力が低下し、車輪19の
空転がおこりやすくなるなどの問題が発生する。前記粘
着力とは、車輪19の踏面19aとレール20の頭頂面
20aとの摩擦による抗力のことである。また、レール
20の表面に残った潤滑油に砂や埃などが付着すると、
非常にまれにではあるがレール20を流れる信号電流の
不短絡の原因となることがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前記事情に鑑
みてなされたもので、車輪の踏面とレールの頭頂面との
接触部の粘着力を低下させずに、フランジとレールとの
接触部の十分な潤滑性が得られる鉄道車両の潤滑装置お
よび潤滑方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明においては、以下
のような解決手段を提案する。第1の発明は、常温で固
体の潤滑材を加熱して軟化させる加熱手段と、軟化され
た潤滑材を車輪のフランジとレールとの接触部に吹き付
ける噴出手段とからなることを特徴とする鉄道車両の潤
滑装置である。第2の発明は、前記潤滑材は、常温で固
体でかつ加熱により軟化する媒質中に、固体潤滑材を分
散させてなることを特徴とする第1の発明に記載の鉄道
車両の潤滑装置である。第3の発明は、前記潤滑材は、
常温で固体でかつ加熱により軟化する媒質からなる粒子
の表面に、粉状の固体潤滑材が付着されてなることを特
徴とする第1の発明の鉄道車両の潤滑装置である。第4
の発明は、粒状の潤滑材を収容する収容部と、この収容
部に収容された潤滑材を下方へ案内する案内手段と、こ
の案内手段によって供給された潤滑材を加熱するととも
に、空気中に分散させながら噴出させる噴出手段とから
なることを特徴とする鉄道車両の潤滑装置である。第5
の発明は、前記噴出手段は、高温の空気を導入すること
によって前記粒状空気とともに外部へ噴出させることを
特徴とする第4の発明に記載の鉄道車両の潤滑装置であ
る。第6の発明は、前記噴出手段が、車輪の走行方向の
前後に設けられていることを特徴とする第1〜5の発明
のいずれかに記載の鉄道車両の潤滑装置である。第7の
発明は、前記噴出手段が、車輪が急曲線にさしかかった
ときに発生する信号と車輪の走行方向の判断結果によっ
て、択一的に作動するように制御されていることを特徴
とする第6の発明に記載の鉄道車両の潤滑装置である。
第8の発明は、常温で固体の潤滑材を軟化させる工程
と、軟化した潤滑材を車輪のフランジとレールとの接触
部に吹き付ける工程とからなることを特徴とする鉄道車
両の潤滑方法である。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明における大きな特徴は、常
温で固体で、かつ加熱により軟化する媒質と、好ましく
は固体潤滑材を含む潤滑材を用い、この潤滑材(媒質)
を加熱して軟化させて必要位置(フランジとレールとの
接触部)に付着させる点である。なお潤滑材(媒質)を
軟化させるとは、軟化と液化の両方を含むものとする。
すなわち、潤滑材が必要位置に付着しやすい状態とすれ
ばよい。軟化とは媒質の軟化点以上に加熱することと
し、液化とは媒質の融点以上に加熱することとする。す
なわち、潤滑材を加熱してこれに含まれる媒質を軟化さ
せると、フランジとレールとの接触部(以下単に接触部
と記すことがある)への付着性が向上する。このため必
要十分な量の潤滑材を無駄なく付着させることができ、
確実に潤滑性を得ることができる。また、軟化して付着
した潤滑材(媒質)は直ちに常温にまで冷却されて固体
となる。つまり、前記接触部に付着した媒質は固体潤滑
材とともに留まって、車輪の踏面やレールの頭頂面に回
りこんで粘着性の低下などを招くことがない。また、潤
滑材は固体なので砂や埃などが付着して、レールに流れ
る信号電流の不短絡など誘発する心配も少ない。
【0008】本発明で用いる潤滑材は、以下の3つのタ
イプを含むものとする。 (1) 常温で固体でかつ加熱により軟化する媒質単独
からなるもの。 (2) 前記媒質中に、固体潤滑材を分散させてなるも
の。 (3) 前記媒質からなる粒子の表面に、粉状の固体潤
滑材が付着されてなるもの。
【0009】媒質としては、加熱して軟化させると車輪
やレールに付着しやすいものが用いられる。また、それ
自身が潤滑性を有するものが好ましく、高級脂肪酸、あ
るいはワックスなどの高級脂肪酸誘導体などが好適であ
る。前記(1)のタイプの潤滑材では自己潤滑性を有す
ることが必須条件である。
【0010】また、媒質は常温で固体のものである。常
温とは、実際の使用環境の温度を示すものとする。した
がって、使用時期によって媒質の選択条件が変化するこ
とになる。冬季に使用する場合には融点の下限値が20
℃以上、さらにはレールの温度が30〜40℃程度にな
ることもあるため、60℃以上のものがさらに好まし
い。夏季に使用する場合には、融点の下限値が40℃以
上、さらにはレールの温度が60℃以上に上昇すること
があるため、70℃以上、好ましくは80℃以上のもの
がさらに望ましい。ここで融点の下限値としたのは、媒
質として例示されているワックスなどは通常複数の化合
物の混合物であり、その融点や軟化点は温度範囲で示さ
れる場合が多いためである。また、前記融点の条件を満
足し、かつ120℃以下、さらに好ましくは100℃以
下で軟化するか液化するものを選択する。この温度が高
すぎると、加熱に時間とエネルギーがかかりすぎるため
である。具体的には、パラフィン系ワックスクス、フィ
ッシャー・トロプシュ・ワックスなどが冬季、夏季を問
わずに使用でき、かつ自己潤滑性が高く、好ましい。例
えばフィッシャー・トロプシュ・ワックス(製品名 サ
ゾールワックスH1、サゾール社製)の融点は97〜9
8℃であり、90以上℃に加熱することによって軟化す
ることができる。
【0011】また、前記(2)(3)のタイプの潤滑材
は、媒質とともに固体潤滑材を含み、潤滑効果がさらに
高められているものである。固体潤滑材とは固体の状態
で潤滑作用を呈する単体物質である。本発明に好適なも
のとしては、その作用から層状物質、軟質物質に分類す
ることができる。層状物質としては、例えば二硫化モリ
ブデン、タルク、雲母、PTFE(テフロン)などがあ
げられる。これらの物質は結晶構造が層状になってお
り、層内の結合力に比較して層間の結合力が極端に小さ
くなっている。したがってフランジとレールとの間にこ
れらの層状物質が入りこむと、これらの物質を構成する
層間にすべりが発生して潤滑作用を呈する。軟質物質と
しては、例えば鉛、一酸化鉛、酸化亜鉛などがあげら
れ、これらは非常に塑性変形しやすい特性を有するもの
である。すなわち、これらの物質が簡単にフランジとレ
ールとの間に入りこみ、これらの直接の接触を妨げるこ
とによって潤滑作用が得られる。
【0012】前記(2)(3)のタイプの潤滑材におい
て、固体潤滑材の割合は、潤滑材全体重量に対して5〜
30重量%、好ましくは15〜30重量%とされる。5
重量%未満であると固体潤滑材を混合しない場合と差が
なく、30重量%を越えると、潤滑材の付着性が低下す
るためである。
【0013】また、潤滑材の形状は特に限定しないが潤
滑装置への充填、装置内での移動、軟化させた後の噴出
などが容易であるので、前記(1)(2)のタイプは、
常法により粒子状(好ましくは平均粒径0.5〜2mm
の粒子状)に成形したものを用いると望ましい。前記
(3)のタイプは、媒質からなる粒子(好ましくは平均
粒径0.5〜2mm)の表面に、粉状(特に好ましくは
平均粒径5μm以下の微粉状)の固体潤滑材を付着させ
たものが望ましい。前記(2)のタイプは、例えば加熱
して溶融(液化)した媒質中に固体潤滑材を添加し、混
合して分散し、これを所定の形状、好ましくは粒状に成
形することによって得られる。前記(3)のタイプは、
例えば粒状に成形した媒質(以下媒質粒子とよぶ)と粉
体状の固体潤滑材とを粉体混合し、前記媒質粒子の表面
に前記粉状の固体潤滑材を付着させることによって得ら
れる。このものは、加熱により媒質粒子を軟化させると
媒質と固体潤滑材が混ざり、媒質とともに固体潤滑材を
フランジとレールとの接触部に付着させることができ
る。また、媒質表面に付着された固体潤滑材が媒質粒子
どうしの凝集を防ぎ、また媒質粒子の流動性を向上させ
る作用を呈するため好ましい。さらに、媒質粒子と粉状
の固体潤滑材を粉体混合するだけなので、製造が簡便で
ある。
【0014】上述の固体潤滑材として例示されるものの
うちでは、タルク(層状物質)、一酸化鉛(軟質物質)
の効果が高いことが実験的に確認されている。特にタル
クは比較的安価で、また環境汚染の心配がないため好ま
しい。
【0015】つぎに、これらの潤滑材を用いた本発明の
鉄道車両の潤滑装置について説明する。以下、3つの実
施例を例示して説明するが、いずれにおいても前記
(1)〜(3)のタイプの潤滑材を適宜選択して使用す
ることができる。図1、図2は、本発明の鉄道車両の潤
滑装置の第1実施例を示したもので、ここでは加圧式噴
出装置が用いられている。図1は装置全体の概略図、図
2は潤滑材を噴出する噴出ノズルと、車輪、レールとの
位置関係を示した斜視図である。図中符号1は、圧縮空
気を供給するための圧縮空気タンク、2は圧縮空気を導
く圧縮空気配管、3は噴出装置元締切コック、4は逆止
弁、5,15は噴出締切コック、6は圧縮空気を適当な
圧力に減圧するための噴出減圧弁、7は噴出電磁弁、
8,8Aは噴出逆止弁、9は潤滑材を充填して加圧する
ための潤滑材圧力タンク、10,10Aは噴出する潤滑
材の流量を制御するための潤滑材流量規制装置、11,
11Aは潤滑材と圧縮空気を混合するための潤滑材混合
装置、12,12Aは噴出と噴出量を調節するための噴
出規制ピンチ弁、18,18Aは潤滑材をノズルへ送り
出す送出管、13,13Aはフランジ19bの側面19
cとレール20の側面20cとの接触部に、空気ととも
に潤滑材を噴出するための噴出ノズルである。
【0016】この装置においては、空気供給源として、
予め車両に備え付けられているブレーキなどに使用する
圧縮空気タンク1、圧縮空気配管2を利用する。すなわ
ち、圧縮空気タンク1から供給される圧縮空気は、圧縮
空気配管2を通り、噴出装置元締切コック3および逆止
弁4を経て噴出制御装置に導入されるようになってい
る。この逆止弁4の出口からは圧縮空気を2系列に切り
換えるために2つに分岐して、一方は噴出締切コック
5、噴出減圧弁6、噴出電磁弁7と配管接続されてい
る。この噴出電磁弁7からさらに噴出逆止弁8,8Aの
2つに分岐し、噴出逆止弁8の出口に接続された配管は
さらに2つに分岐し、一方は潤滑材混合装置11、噴出
規制ピンチ弁12、送出管18を通り、噴出ノズル13
に接続されている。また、他方は潤滑材混合装置11
A、噴出規制ピンチ弁12A、送出管18Aを通り、噴
出ノズル13Aまで別途に配管接続されている。
【0017】一方、噴出逆止弁8Aの出口は潤滑材圧力
タンク9に接続されている。この潤滑材圧力タンク9の
下方は潤滑材の噴出量を調節するための潤滑材流量規制
装置10,10Aを経て、潤滑材と圧縮空気を混合する
ための潤滑材混合装置11,11Aに接続されている。
なお、潤滑材圧力タンク9には必要に応じて内圧を抜く
ための内圧抜きコック14が設けられている。また、逆
止弁4の出口から分岐して噴出締切コック15に接続さ
れた配管は、制御減圧弁16を経て2つに分岐し、それ
ぞれ噴出方向電磁切替弁17,17Aを経て噴出規制ピ
ンチ弁12,12Aに接続されている。
【0018】噴出方向電磁切替弁17,17Aは、車両
がカーブにさしかかって、車輪19の角度が変化したと
き(アタック角θが発生したとき)に発生する信号によ
って作動するように、かつ車輪19の前進または後進を
命令する信号(エンド交換信号)などの車輪19の走行
方向に基づいて噴出方向を決定する信号(車輪19の走
行方向の判断結果)によって、噴出方向電磁切替弁1
7,17Aのどちらか一方が択一的に開放されるように
制御手段(図示せず)によって制御されている。すなわ
ち、車輪19が噴出ノズル13の方向に走行している場
合には噴出方向電磁切替弁17が作動し、噴出規制ピン
チ弁12によって噴出のタイミングと噴出量が調節され
て、噴出ノズル13から車輪19の走行方向前方から後
方に向かって潤滑材が必要な量だけ噴出される。また、
車輪19が噴出ノズル13Aの方向に走行している場合
には噴出方向電磁切替弁17Aが作動し、同様に噴出規
制ピンチ弁12Aによって噴出のタイミングと噴出量が
調節されて、噴出ノズル13Aから車輪19の走行方向
前方から後方に向かって潤滑材が噴出されるように制御
されている。また、噴出方向電磁切替弁17,17Aは
車輪19の角度が変化したとき(アタック角θが発生し
たとき)に発生する信号によって制御されているだけで
なく、運転室からの噴出指令やフランジ19bの側面1
9cとレール20の側面20cとの摩擦の増大を感知し
た際に出される信号によっても作動するように制御さ
れ、カーブを走行しているとき以外にも必要に応じて潤
滑材を噴出することができるようになっていると好まし
い。
【0019】前記潤滑材圧力タンク9は10kg/cm
2程度の圧力に耐えられるものであればよい。噴出ノズ
ル13,13Aはエアーブラストなどに用いるノズルを
使用することができ、図2に示すように、フランジ19
bの側面19cとレール20の側面20cとの接触部に
走行(進行)方向前方から後方に向けて正確に潤滑材を
噴出できるように、車輪19の前方、後方にそれぞれ配
置される。ノズル噴出口(先端部)は、前記接触部の幅
にあわせた矩形あるいは円形、楕円形などの任意の形状
にすることができる。例えば円形とする場合には直径3
〜12mm程度にすることができる。また、噴出ノズル
13,13Aには、加熱ヒータ(図示せず)が取り付け
られており、これら噴出ノズル13,13A内部に移動
した潤滑材を所定温度に加熱して軟化あるいは液化でき
るようになっている。このときの加熱温度は潤滑材に含
まれる媒質によって個々に設定する。この加熱ヒーター
は、噴出方向電磁切替弁17,17Aとともに制御さ
れ、潤滑材の噴出にあわせて作動するようにすると好ま
しい。
【0020】圧縮空気は通常1〜5kg/cm2程度の
圧力であればよい。また、圧縮空気の供給源は、車両に
予め設けられているブレーキ用のものに限定せず、コン
プレッサーなどの圧縮空気発生装置と圧縮空気タンクを
別に設け、その圧縮空気を使用するように構成してもよ
い。
【0021】各部の取付位置は噴出ノズル13,13A
を除く各部材(図1において2点鎖線で囲った部分)を
車両の床下あるいは台車に設置する。噴出ノズル13,
13Aの取り付けはノズル噴出口(先端部)が、図2に
示すようにフランジ19bの側面19Cとレール20の
側面20cとの接触部に向くように、台車または軸箱に
接続する。この位置は車両の走行に支障のない位置であ
ればよい。
【0022】噴出ノズル13,13Aの取り付けは、ノ
ズル噴出口(先端部)を側面19cと側面20cとの接
触部により近い位置に設けると、車両の走行による風圧
に影響が小さくなり、潤滑材をより確実に必要箇所に付
着させることができるので好ましい。また、噴出ノズル
13,13Aのノズル噴出口(先端部)は、フランジ1
9bの側面19cとレール20の側面20の両方に潤滑
材を噴出できるように配置するのが好ましいが、あるい
はこれらの接触部において、フランジ19bの側面19
cとレール20の側面20cのどちらか一方に向かって
潤滑材を噴出し、付着させるように配置してもよい。
【0023】図1においては、車輪19の走行方向によ
って噴出ノズル13,13Aのいずれか一方から、択一
的に車輪19の走行方向の前方から後方に向けて潤滑材
が供給されるようになっている。さらには車輪19とレ
ール20の両方に潤滑材を付着させるため、噴出ノズル
13,13Aはレール20の近くに対称配置されてい
る。しかし、潤滑材は付着直後に固体となってその位置
に留まるので、フランジ19bの側面19cにのみ潤滑
材を付着させる場合には、地面(レール20)に近い位
置に限らず、任意の位置に潤滑材を噴出し、付着させて
も潤滑効果が得られる。例えば、車輪19の上方に噴出
ノズル13,13Aを配置して、潤滑材を噴出し、付着
させてもよい。また、この場合には走行方向に関係なく
潤滑材を噴出することができるので、特にこれら噴出ノ
ズル13,13Aの位置関係を限定することはなく、ま
た噴出ノズル13,13Aのどちらか一方のみを設けて
もよいし、必要に応じて3つ以上設けてもよい。
【0024】つぎに第1実施例の装置の作用について説
明する。まず、噴出装置元締切コック3を開くと圧縮空
気タンク1から圧縮空気配管2を通り、分岐して噴出締
切コック5,15に送られる。噴出締切コック5に送ら
れた圧縮空気は、噴出減圧弁6を経てその圧力を適宜に
調節される。さらに噴出電磁弁7を経て2つに分岐した
一方が噴出逆止弁8Aを通り、潤滑材圧力タンク9に入
って潤滑材圧力タンク9の内部を加圧状態とする。する
と潤滑材圧力タンク9内に充填されている潤滑材は潤滑
材流量規制装置10,10Aに押し出され、潤滑材の噴
出量が制御された後にそれぞれ潤滑材混合装置11,1
1A内に入る。他方、噴出逆止弁8に送られた圧縮空気
は分岐し、それぞれ潤滑材混合装置11,11Aに送ら
れ、ここで潤滑材と圧縮空気が混合される。また、噴出
締切コック15に送られた圧縮空気は、制御減圧弁16
を経て圧力が適宜に調節され、さらに2つに分岐してそ
れぞれ噴出方向電磁切替弁17,17Aに入る。このと
き車輪19の前進または後進を命令する信号などの車輪
19の走行方向に基づいて噴出方向を決定する信号によ
って噴出方向電磁切替弁17,17Aのどちらか一方が
開放される。
【0025】噴出方向電磁切替弁17が開放された場
合、噴出規制ピンチ弁12に圧縮空気が送られる。そし
て、潤滑材混合装置11において圧縮空気と混合された
潤滑材は、噴出規制ピンチ弁12に導入された圧縮空気
とともに噴出量が調節され、噴出ノズル13において、
加熱ヒータによって加熱されて軟化されつつ、フランジ
19bの側面19cとレール20の側面20cとの接触
部に、空気中に分散されながら高速で噴出されて付着す
る。噴出方向電磁切替弁17Aが開放された場合も、噴
出方向電磁切替弁17と同様にして噴出ノズル13Aか
ら潤滑材が空気中に分散されながら高速で噴出される。
このようにして、前記側面19cと側面20cとの接触
部に軟化させた潤滑材を空気中に分散させながら高速で
噴出して付着させることによって、確実に潤滑材を前記
接触部に付着させることができる。
【0026】この加圧式噴出装置を用いた場合に潤滑材
の噴出速度は、80〜90m/secとなる。また潤滑
材混合装置11,11A内部と潤滑材圧力タンク9内に
加わる圧力は同じになる。
【0027】図3は本発明の鉄道車両の潤滑装置の第2
実施例を示した概略図で、ここではサクション式の噴出
装置が用いられている。図3(a)は装置全体の概略図
であり、図3(b)は噴出ノズルの構造を示した断面図
である。図3において図1と同様のものについては同符
号が付与され、簡略化されている。この鉄道車両の潤滑
装置においても、第1実施例と同様に、車両に予め備え
付けられている圧縮空気タンク1と圧縮空気配管2が利
用されており、これに噴出装置元締切コック3、逆止弁
4が接続されて圧縮空気が噴出制御装置に導入されるよ
うになっている。さらにこの逆止弁4には、噴出減圧弁
6、噴出電磁弁7、噴出方向電磁切替弁17Bが接続さ
れ、噴出方向電磁切替弁17Bから2つに分岐して先端
に噴出ノズル2,25Aが接続されて、これら噴出ノズ
ル25,25A内に圧縮空気が導入されるようになって
いる。一方、これら噴出ノズル25,25Aには潤滑材
タンク26の下部に分岐して設けられた送出管18,1
8Aがそれぞれ接続されており、さらに潤滑材が導入さ
れるようになっている。また、前記噴出方向電磁切替弁
17Bは、図1に示した噴出方向電磁切替弁17,17
Aと同様に車輪19の角度が変化したとき(アタック角
θが発生したとき)に発生する信号によって作動するよ
うになっている。また車輪19の前進または後進を命令
する信号(エンド交換信号)によって制御されており、
車輪19の走行方向に基づいて車輪19の走行方向側の
噴出ノズル25,25Aのどちらか一方から、択一的に
潤滑材を噴出する信号が送られるように制御されてい
る。
【0028】噴出ノズル25,25Aは、図3(b)に
示すように誘導室21と、空気導入管22と、送出管1
8あるいは18Aに接続された潤滑材供給口23と、潤
滑材供給口23内に取り付けられた開閉自在の供給弁2
3aと、圧縮空気とともに潤滑材を噴出するためのノズ
ル噴出口24から構成されている。その作用について詳
しくは後述するが、供給弁23aは誘導室21内が負圧
となると開放され、送出管18から潤滑材供給口23を
経て誘導室21内に潤滑材が流れ込むようになってい
る。そして、誘導室21内の圧力が安定すると供給弁2
3aが閉じられ、必要以上の潤滑材が誘導室21内に供
給されないようになっている。また、潤滑材を加熱して
軟化するために、誘導室21に加熱ヒーター(図示せ
ず)を設けて誘導室21内に導入した潤滑材を加熱して
軟化させ、空気導入管22から導入する圧縮空気ととも
に噴出してもよい。あるいは、噴出方向電磁切替弁17
Bから噴出ノズル25,25Aにいたるまでの間に適当
な位置に加熱ヒーターを設け、圧縮空気を加熱すること
によって熱風とし、この熱風によって、誘導室21内の
潤滑材を加熱して軟化するとともにこれら潤滑材と熱風
(圧縮空気)を、ともにノズル噴出口24から噴出する
ようにしてもよい。これらの潤滑材を軟化させるための
加熱手段は、前記噴出方向電磁切替弁17Bとともに作
動するように制御されていると好ましい。
【0029】この第2実施例において噴出ノズル25,
25Aの配置位置などは第1実施例と同様で、比較的自
由に変更することもできる。また、このの潤滑装置は、
図3において2点鎖線で囲まれた部分を車両の床下ある
いは台車に設置する。また、噴出ノズル25,25A
は、台車または軸箱に接続する。
【0030】つぎに第2実施例の作用について説明す
る。すなわち車輪19の角度が変化して(アタック角θ
が発生して)に信号が発生すると、噴出方向電磁切替弁
17Bが作動し、圧縮空気タンク1から送りだされた圧
縮空気は、噴出方向電磁切替弁17Bを経て噴出ノズル
25,25Aのどちらか一方に送られる。噴出ノズル2
5,25Aのどちらに圧縮空気が送られるかは、車輪1
9の走行方向を示す信号に従い、この走行方向側に位置
する方に圧縮空気が送られる。このとき、噴出方向電磁
切替弁17Bから噴出ノズル25,25Aに至るまでの
間に圧縮空気は加熱されて熱風となる。この熱風は、空
気導入管22から高速で噴出され、この結果ベルヌーイ
の定理により、誘導室21内に負圧が生じる。一方、潤
滑材タンク26に接続された潤滑材供給口23において
は、誘導室21内部に生じた負圧によって供給弁23a
が開放され、潤滑材が吸引される。誘導室21内に入っ
た潤滑材は、空気導入管22からの熱風によって加熱、
軟化されるとともに加速され、ノズル噴出口24から空
気中に分散されつつ噴出される。このとき空気導入管2
2からの熱風の導入を停止し、誘導室21内の圧力が安
定すると供給弁23aが閉じ、潤滑材の供給が停止す
る。この場合圧縮空気の圧力は1.5〜5kg/cm3
であり、噴出速度は約40〜50m/secとなる。こ
のようにサクション式の噴出装置を用いた場合には、第
1実施例の加圧式の装置と比べて噴出速度は比較的低い
が、タンクとして加圧容器を必要とせず、簡単な装置構
成とすることができるという利点がある。
【0031】図4は本発明の第3実施例を示したもの
で、ブロアー式装置を用いた場合の概略図である。この
装置において図3に示した第2実施例と異なる点は、空
気供給源として圧縮空気タンク1のかわりに高圧ブロア
ー31が用いられていることである。この高圧ブロアー
31の吐出口には配管の管内の空気圧が設定値をこえる
と外部に放出するようになっている安全弁32が設けら
れ、さらに三方向切替弁33、噴出方向切替弁34に配
管接続され、噴出制御装置に空気が導入されるようにな
っている。なお噴出方向切替弁34から下流の構成は図
3に示した装置と同様である。また、噴出方向切替弁3
4は噴出方向電磁切替弁17Bと同様にその動作が制御
されているものである。高圧ブロアー31はモーターな
どの駆動装置によって駆動され、0.2〜0.5kg/
cm2の空気流を発生するものを使用することができ
る。
【0032】この第3実施例においても噴出ノズル2
5,25Aの配置位置などは第1実施例と同様で、比較
的自由に変更することもできる。また、この第3実施例
の潤滑装置は、図4において2点鎖線で囲まれた部分を
車両の床下あるいは台車に設置する。また、噴出ノズル
25,25Aは、台車または軸箱に接続する。
【0033】第3実施例においては、高圧ブロアー31
で発生した空気流は安全弁32から三方向切替弁33を
経て、車輪19の角度が変化したとき(アタック角θが
発生したとき)に発生する信号、車輪19の前進または
後進を命令する信号(エンド交換信号)などによって制
御されている噴出方向切替弁34の動作によって噴出ノ
ズル25,25Aのいずれか一方に送られる。以下、空
気供給源以外の噴出ノズル25,25Aにおける作用な
どは第2実施例と同様である。このブロアー式の噴出装
置の場合、潤滑材の噴出スピードは40〜60m/se
c程度であり、第1〜第2の実施例の加圧式やサクショ
ン式などの噴出装置と比較して、噴出速度が低いが、圧
縮空気タンクからの空気を必要とせず、また、簡単な装
置構成とすることができる。
【0034】このように第1〜第3実施例の鉄道車両の
潤滑装置においては、潤滑材を加熱して軟化させ、空気
中に分散させて高速で噴出するので、フランジとレール
との接触部に確実に必要量の潤滑材を付着させて、潤滑
性を得ることができる。
【0035】
【実施例】本発明に用いる潤滑材の効果を確認するため
に、以下のような材料を用いて潤滑材を作成した。 媒質 :フィッシャー・トロプシュ・ワックス (製品名 サゾールワックスH1、サゾール社製) (融点97〜98℃) 固体潤滑材:タルク(平均粒径5μm以下程度の微粉状
のもの) (製品名 日本薬局方 タルク、小堺製薬社製) 一酸化鉛(粉状のもの) (製品名 特級 一酸化鉛(黄)、関東化学社製) セッケン (一般的な化粧セッケンをカッターで削ったもの)
【0036】すなわち、媒質を100〜120℃で溶融
し、これに固体潤滑材としてタルク、一酸化鉛、セッケ
ンをそれぞれ混合して媒質中に分散させた後に冷却して
固化し、固体潤滑材を20重量%含む3種類の潤滑材を
得た。この潤滑材を2円筒型の試験機のレール試験片に
付着させ、車輪の走行距離(すべり距離)と摩擦係数の
関係を調べた。
【0037】このときのレール試験片に付着した潤滑材
の量は、タルクを含む潤滑材は8×10-3cm3、一酸
化鉛を含む潤滑材は13.5×10-3cm3、セッケン
を含む潤滑材は9×10-3cm3であった。図5は、こ
の結果をすべり距離と摩擦係数の関係をグラフで示した
ものである。潤滑効果がなくなり、摩擦係数が急激に上
昇する点(摩擦係数にして0.2程度)までを潤滑材の
耐久時間とすると、図5より、タルクを含む潤滑材と一
酸化鉛を含む潤滑材は耐久時間が長く、効果が長続きす
ることがわかる。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように本発明の鉄道車両の
潤滑方法および潤滑装置においては、常温で固体の潤滑
材を加熱して軟化させ、軟化された潤滑材を車輪のフラ
ンジとレールとの接触部に空気中に分散させながら高速
で噴出して吹き付けて付着させることを特徴とするもの
である。すなわち、常温で固体の潤滑材を加熱して軟化
させることによって、車輪のフランジやレールの側面に
潤滑材が十分に付着し、少量の噴出量で効率よく潤滑性
能を発揮させることができる。また、潤滑材は、常温で
固体なので付着位置から移動しにくく、従来の潤滑油を
用いた場合のように、車輪の踏面に潤滑油が移動するこ
とによって起こる粘着力の低下などを防止することがで
きる。また、潤滑油よりも砂、埃などが付着しにくいの
で、レールを流れる信号電流の不短絡の原因となる心配
が殆どない。このように、車輪のフランジとレールとの
接触部の潤滑性を確実に向上させることができるので、
レールと車輪の摩耗を防ぎ、大幅なコストダウンが期待
できる。また、車輪のフランジとレールとの接触部にお
ける騒音の発生を防止することができる。また、潤滑材
としては、常温で固体で、かつ加熱により軟化する媒質
中に、タルク、一酸化鉛などの固体潤滑材を分散させて
なるものあるいは、前記媒質からなる粒状成形品の表面
に、粉状の固体潤滑材が付着されてなるものを用いる
と、固体潤滑材の作用によって潤滑性能がさらに向上
し、好ましい。特に、前記媒質からなる粒子の表面に粉
状の固体潤滑材が付着されてなるものは、媒質からなる
粒子どうしの凝集を防ぎ、潤滑材の流動性を向上させる
ことができ、固体潤滑材と媒質からなる粒子を粉体混合
するだけでよいので製造が簡便である。さらに、潤滑材
の噴出手段が車輪の走行方向の前後に設けられ、これら
の噴出手段が車輪が急曲線にさしかかったときに発生す
る信号と車輪の走行方向の判断結果によって、択一的に
作動するように制御されている装置を構成することによ
り、潤滑材を必要なときに確実に噴出させることがで
き、また、車輪がどちらの方向に走行している場合に
も、その走行方向前方から後方に向かって潤滑材を噴出
することができるので、効果的な潤滑効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の鉄道車両の潤滑装置の第1実施例を
示した装置全体の概略図である。
【図2】 図1に示した装置において潤滑材を噴出する
噴出ノズルと車輪,レールとの位置関係を示した斜視図
である。
【図3】 本発明の鉄道車両の潤滑装置の第2実施例を
示した概略図である。
【図4】 本発明の鉄道車両の潤滑装置の第3実施例を
示した概略図である。
【図5】 実施例の試験結果をすべり距離と摩擦係数の
関係で示したグラフである。
【図6】 列車がカーブを曲がる際の車輪とレールの状
態を示した説明図であって、図6(a)はこのときの車
輪とレールの状態を上方から見た図で、図6(b)はこ
のときの車輪とレールの要部を示した正面図である。
【図7】 摩耗した車輪とレールを示した説明図であ
る。
【符号の説明】
1…圧縮空気タンク、9…潤滑材圧力タンク、13,1
3A…噴出ノズル、18,18A…送出管、19…車
輪、19b…フランジ、20…レール、20c…側面、
21…誘導室、22…空気導入管、23…潤滑材供給
口、24…ノズル噴出口、25,25A…噴出ノズル、
26…潤滑材タンク、31…高圧ブロアー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 星野 光祐 千葉県我孫子市青山17番地 株式会社ニッ チュー我孫子工場内 (72)発明者 渡辺 幸三 千葉県我孫子市青山17番地 株式会社ニッ チュー我孫子工場内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 常温で固体の潤滑材を加熱して軟化させ
    る加熱手段と、軟化された潤滑材を車輪のフランジとレ
    ールとの接触部に吹き付ける噴出手段とからなることを
    特徴とする鉄道車両の潤滑装置。
  2. 【請求項2】 前記潤滑材は、常温で固体でかつ加熱に
    より軟化する媒質中に、固体潤滑材を分散させてなるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の鉄道車両の潤滑装置。
  3. 【請求項3】 前記潤滑材は、常温で固体でかつ加熱に
    より軟化する媒質からなる粒子の表面に、粉状の固体潤
    滑材が付着されてなることを特徴とする請求項1記載の
    鉄道車両の潤滑装置。
  4. 【請求項4】 粒状の潤滑材を収容する収容部と、この
    収容部に収容された潤滑材を下方へ案内する案内手段
    と、この案内手段によって供給された潤滑材を加熱する
    とともに、空気中に分散させながら噴出させる噴出手段
    とからなることを特徴とする鉄道車両の潤滑装置。
  5. 【請求項5】 前記噴出手段は、高温の空気を導入する
    ことによって前記粒状の潤滑材を加熱するとともに、こ
    の空気とともに外部へ噴出させることを特徴とする請求
    項4に記載の鉄道車両の潤滑装置。
  6. 【請求項6】 前記噴出手段が、車輪の走行方向の前後
    に設けられていることを特徴とする請求項1〜5いずれ
    か一項に記載の鉄道車両の潤滑装置。
  7. 【請求項7】 前記噴出手段が、車輪が急曲線にさしか
    かったときに発生する信号と車輪の走行方向の判断結果
    によって、択一的に作動するように制御されていること
    を特徴とする請求項6に記載の鉄道車両の潤滑装置。
  8. 【請求項8】 常温で固体の潤滑材を軟化させる工程
    と、軟化した潤滑材を車輪のフランジとレールとの接触
    部に吹き付ける工程とからなることを特徴とする鉄道車
    両の潤滑方法。
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