JPH10273045A - 鉄道車両の電磁レールブレーキ支持装置 - Google Patents
鉄道車両の電磁レールブレーキ支持装置Info
- Publication number
- JPH10273045A JPH10273045A JP9277097A JP9277097A JPH10273045A JP H10273045 A JPH10273045 A JP H10273045A JP 9277097 A JP9277097 A JP 9277097A JP 9277097 A JP9277097 A JP 9277097A JP H10273045 A JPH10273045 A JP H10273045A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- brake
- rail brake
- electromagnetic rail
- electromagnetic
- rolling stock
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Landscapes
- Braking Arrangements (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】鉄道車両本体に取りつけられた電磁レールブレ
ーキとレールとの間隔が、車両の走行時に車両本体が衝
撃等により昇降変位しても常に一定間隔を維持できるよ
うにすること。 【解決手段】車両本体に設けられた滑車を介して、ワイ
ヤーの一端に電磁レールブレーキをレールに対向して吊
り下げ、このワイヤーの他端は、担いばねのばね下部分
に一端部が枢着された梃子杆の他端部に連結され、この
梃子杆の一端部と他端部間の1/2 の位置が、転傾自在な
支承機構を介して車両本体と上下方向に連結されるとと
もに、電磁レールブレーキと担いばねのばね下部分間に
ブレーキアンカーが取りつけられる。
ーキとレールとの間隔が、車両の走行時に車両本体が衝
撃等により昇降変位しても常に一定間隔を維持できるよ
うにすること。 【解決手段】車両本体に設けられた滑車を介して、ワイ
ヤーの一端に電磁レールブレーキをレールに対向して吊
り下げ、このワイヤーの他端は、担いばねのばね下部分
に一端部が枢着された梃子杆の他端部に連結され、この
梃子杆の一端部と他端部間の1/2 の位置が、転傾自在な
支承機構を介して車両本体と上下方向に連結されるとと
もに、電磁レールブレーキと担いばねのばね下部分間に
ブレーキアンカーが取りつけられる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鉄道車両の走行時
に電磁レールブレーキをレール頭頂面上で一定の間隔を
保たせるための鉄道車両の電磁レールブレーキ支持装置
に関するものである。
に電磁レールブレーキをレール頭頂面上で一定の間隔を
保たせるための鉄道車両の電磁レールブレーキ支持装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来この種の電磁レールブレーキを鉄道
車両に取りつけるに際しては、二軸台車の前後の軸箱間
に梁を渡してこれに電磁レールブレーキを支持させる方
法が取られているが、二軸車のように各車軸が独立して
いるような車両に関しては電磁レールブレーキを取りつ
ける方法がなかった。
車両に取りつけるに際しては、二軸台車の前後の軸箱間
に梁を渡してこれに電磁レールブレーキを支持させる方
法が取られているが、二軸車のように各車軸が独立して
いるような車両に関しては電磁レールブレーキを取りつ
ける方法がなかった。
【0003】鉄道車両における電磁レールブレーキは、
ブレーキが付勢されるとそれ自体の強力な磁気引力によ
り、ブレーキシューがレール上面に吸着され、ブレーキ
シューとレール上面との間の摩擦抵抗によりブレーキ力
を得るもので、これを有効に働かせるためには、走行中
における電磁レールブレーキとレールとの幅方向の位置
を保持するとともに、電磁レールブレーキとレールとの
間隔をできるだけ小さく、しかも一定に保たなければな
らない。このため、従来の二軸台車における電磁レール
ブレーキは、レールとの間隔に変動が少なく、かつ台車
のばねの影響を受けないばね下部分、すなわち二軸台車
の両軸箱間に取りつけていた。
ブレーキが付勢されるとそれ自体の強力な磁気引力によ
り、ブレーキシューがレール上面に吸着され、ブレーキ
シューとレール上面との間の摩擦抵抗によりブレーキ力
を得るもので、これを有効に働かせるためには、走行中
における電磁レールブレーキとレールとの幅方向の位置
を保持するとともに、電磁レールブレーキとレールとの
間隔をできるだけ小さく、しかも一定に保たなければな
らない。このため、従来の二軸台車における電磁レール
ブレーキは、レールとの間隔に変動が少なく、かつ台車
のばねの影響を受けないばね下部分、すなわち二軸台車
の両軸箱間に取りつけていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、通常ば
ね下部分には緩衝材が介在されていないため、走行中に
大きな衝撃が加わり、電磁レールブレーキの強度上問題
が生じ易い。また電磁レールブレーキの支持位置が限定
されるため、スペースの自由度に欠け、大型の電磁レー
ルブレーキの採用が困難であった。さらに、二軸車の場
合は、前後の車軸間距離が大きく、前後の軸箱間に梁を
渡して支持させることは実際的でなく、軸箱単体に取り
つけることは、その鉛直レール長手方向面内の回転に対
する保持力の点で一層困難であった。
ね下部分には緩衝材が介在されていないため、走行中に
大きな衝撃が加わり、電磁レールブレーキの強度上問題
が生じ易い。また電磁レールブレーキの支持位置が限定
されるため、スペースの自由度に欠け、大型の電磁レー
ルブレーキの採用が困難であった。さらに、二軸車の場
合は、前後の車軸間距離が大きく、前後の軸箱間に梁を
渡して支持させることは実際的でなく、軸箱単体に取り
つけることは、その鉛直レール長手方向面内の回転に対
する保持力の点で一層困難であった。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記のような
問題点を解決し、走行中のレールからの衝撃を緩和でき
る担いばねの上部分となる車両本体で電磁レールブレー
キを保持するとともに、担いばねのたわみの影響を緩和
し、吸着すれば自らレール中心に位置する電磁レールブ
レーキを、ブレーキアンカーと軸箱で案内することによ
り、レールの幅方向に大きくずれることなく、かつレー
ル面上に常に一定の間隔に保持する鉄道車両の電磁レー
ルブレーキ支持装置を提供することを目的としている。
問題点を解決し、走行中のレールからの衝撃を緩和でき
る担いばねの上部分となる車両本体で電磁レールブレー
キを保持するとともに、担いばねのたわみの影響を緩和
し、吸着すれば自らレール中心に位置する電磁レールブ
レーキを、ブレーキアンカーと軸箱で案内することによ
り、レールの幅方向に大きくずれることなく、かつレー
ル面上に常に一定の間隔に保持する鉄道車両の電磁レー
ルブレーキ支持装置を提供することを目的としている。
【0006】この目的を達成するために、本発明におい
ては、車両本体に設けられた滑車を介して、ワイヤーの
一端に電磁レールブレーキをレールに対向して吊り下
げ、このワイヤーの他端は、担いばねのばね下部分に一
端部が枢着された梃子杆の他端部に連結され、この梃子
杆の一端部と他端部間の1/2 の位置が、転傾自在な支承
機構を介して車両本体と上下方向に連結されるととも
に、電磁レールブレーキと担いばねのばね下部分間にブ
レーキアンカーが取りつけられることにより電磁レール
ブレーキが車両本体に支持される。ここで、担いばねの
ばね下部分としては、二軸車のように車軸が独立してい
る場合は車軸の軸箱部分としてもよく、また台車を用い
た場合のように、車軸の軸箱と台車枠間に硬い軸ばねが
設けられ、台車枠と車両本体間に柔らかい枕ばねが設け
られた二段の担いばねからなる場合は台車枠部分として
もよい。また、転傾自在な支承機構としてはボールジョ
イントを用いてもよい。
ては、車両本体に設けられた滑車を介して、ワイヤーの
一端に電磁レールブレーキをレールに対向して吊り下
げ、このワイヤーの他端は、担いばねのばね下部分に一
端部が枢着された梃子杆の他端部に連結され、この梃子
杆の一端部と他端部間の1/2 の位置が、転傾自在な支承
機構を介して車両本体と上下方向に連結されるととも
に、電磁レールブレーキと担いばねのばね下部分間にブ
レーキアンカーが取りつけられることにより電磁レール
ブレーキが車両本体に支持される。ここで、担いばねの
ばね下部分としては、二軸車のように車軸が独立してい
る場合は車軸の軸箱部分としてもよく、また台車を用い
た場合のように、車軸の軸箱と台車枠間に硬い軸ばねが
設けられ、台車枠と車両本体間に柔らかい枕ばねが設け
られた二段の担いばねからなる場合は台車枠部分として
もよい。また、転傾自在な支承機構としてはボールジョ
イントを用いてもよい。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の鉄道車両の電磁レールブ
レーキ支持装置では、二軸車においては車両本体に設け
られた滑車にワイヤーが張設され、該ワイヤーの一端に
は、下側に電磁レールブレーキが取りつけられた電磁レ
ールブレーキ取付梁が吊り下げられる。この電磁レール
ブレーキ取付梁は、電磁レールブレーキがレールに対向
するように吊り下げられるとともに、電磁レールブレー
キの両端部は、電磁レールブレーキがレールの幅方向に
横ゆれするのを防止し、かつ電磁レールブレーキの昇降
をガイドするための車両本体に垂設されたガイドアーム
により昇降自在に支承される。電磁レールブレーキは、
電磁レールブレーキ取付梁に吊り下げ装置を介して吊り
下げられるが、この吊り下げ装置としては、車両への衝
撃の少ない通常の低速車両ではスプリングによる弾性支
持であり、車両への衝撃が大きい高速車両にはエアーシ
リンダーやオイルシリンダーなどのように、駆動機構が
用いられる。
レーキ支持装置では、二軸車においては車両本体に設け
られた滑車にワイヤーが張設され、該ワイヤーの一端に
は、下側に電磁レールブレーキが取りつけられた電磁レ
ールブレーキ取付梁が吊り下げられる。この電磁レール
ブレーキ取付梁は、電磁レールブレーキがレールに対向
するように吊り下げられるとともに、電磁レールブレー
キの両端部は、電磁レールブレーキがレールの幅方向に
横ゆれするのを防止し、かつ電磁レールブレーキの昇降
をガイドするための車両本体に垂設されたガイドアーム
により昇降自在に支承される。電磁レールブレーキは、
電磁レールブレーキ取付梁に吊り下げ装置を介して吊り
下げられるが、この吊り下げ装置としては、車両への衝
撃の少ない通常の低速車両ではスプリングによる弾性支
持であり、車両への衝撃が大きい高速車両にはエアーシ
リンダーやオイルシリンダーなどのように、駆動機構が
用いられる。
【0008】前記ワイヤーの他端は、車両本体の担いば
ねのばね下部分である軸箱に一端が枢着軸により枢着さ
れた梃子杆の他端に連結されており、この梃子杆の中央
部、すなわちワイヤーとの連結点と軸箱との枢着軸間を
2等分した位置に設けられた支点が、これと対向する位
置の車両本体に垂設された支点受けにボールジョイント
を介して取りつけられている。この支点と支点受けとし
ては、ボールジョイントに限らず、円垂溝内にこれより
鋭角からなる円垂突起を衝合させてなる支承機構として
もよいし、変位が許容範囲内にある弾性材としてもよ
い。電磁レールブレーキ上面には、レールブレーキ作用
時に発生する走行方向の制動力を軸箱を介して車両本体
に伝えるためのブレーキアンカーの一端が枢着されてお
り、ブレーキアンカーの他端は前記軸箱の下側に枢着さ
れている。
ねのばね下部分である軸箱に一端が枢着軸により枢着さ
れた梃子杆の他端に連結されており、この梃子杆の中央
部、すなわちワイヤーとの連結点と軸箱との枢着軸間を
2等分した位置に設けられた支点が、これと対向する位
置の車両本体に垂設された支点受けにボールジョイント
を介して取りつけられている。この支点と支点受けとし
ては、ボールジョイントに限らず、円垂溝内にこれより
鋭角からなる円垂突起を衝合させてなる支承機構として
もよいし、変位が許容範囲内にある弾性材としてもよ
い。電磁レールブレーキ上面には、レールブレーキ作用
時に発生する走行方向の制動力を軸箱を介して車両本体
に伝えるためのブレーキアンカーの一端が枢着されてお
り、ブレーキアンカーの他端は前記軸箱の下側に枢着さ
れている。
【0009】上記のように構成された鉄道車両の電磁レ
ールブレーキ支持装置により電磁レールブレーキが支持
されたものにおいては、電磁レールブレーキの電磁コイ
ルが励磁されてブレーキが付勢されると、電磁レールブ
レーキの強力な磁気引力によりブレーキシューがレール
上面に吸着され、ブレーキシューとレール上面との間の
摩擦抵抗によりブレーキ力がブレーキアンカー、軸箱、
担いばねを介して車両本体に加えられ、車両が減速さ
れ、停止される。
ールブレーキ支持装置により電磁レールブレーキが支持
されたものにおいては、電磁レールブレーキの電磁コイ
ルが励磁されてブレーキが付勢されると、電磁レールブ
レーキの強力な磁気引力によりブレーキシューがレール
上面に吸着され、ブレーキシューとレール上面との間の
摩擦抵抗によりブレーキ力がブレーキアンカー、軸箱、
担いばねを介して車両本体に加えられ、車両が減速さ
れ、停止される。
【0010】車両本体が走行時の衝撃等により担いばね
の弾性に抗して下降した場合、梃子杆は軸箱の枢着軸を
支点として擺動し、その先端部は車両本体の下降量の2
倍下降する。したがって、ワイヤー、電磁レールブレー
キ取付梁、吊り下げ装置を介して取りつけられた電磁レ
ールブレーキは、車両本体の下降量を相殺してさらにそ
の下降量に等しい量だけ上昇することになり、その結果
電磁レールブレーキとレール間は、車両に衝撃等が加え
られていない停車時におけると同様の一定間隔を保つこ
とになる。
の弾性に抗して下降した場合、梃子杆は軸箱の枢着軸を
支点として擺動し、その先端部は車両本体の下降量の2
倍下降する。したがって、ワイヤー、電磁レールブレー
キ取付梁、吊り下げ装置を介して取りつけられた電磁レ
ールブレーキは、車両本体の下降量を相殺してさらにそ
の下降量に等しい量だけ上昇することになり、その結果
電磁レールブレーキとレール間は、車両に衝撃等が加え
られていない停車時におけると同様の一定間隔を保つこ
とになる。
【0011】また、車両本体が走行時の衝撃の反作動等
により担いばねの弾性で上昇した場合、上記とは逆の作
用により電磁レールブレーキは車両本体の上昇量に等し
い量だけ下降することになるから、この場合も電磁レー
ルブレーキとレール間は一定間隔を保つことになって、
いずれの場合も電磁レールブレーキとレール間の間隔は
常に一定間隔を保つことになる。なお、車両走行時にお
けるレールから加わる衝撃は、車両本体と軸箱との間に
設けられた担いばねによって緩衝された後、車両本体、
滑車、ワイヤーを介して電磁レールブレーキに伝わるの
で、電磁レールブレーキへの衝撃を緩和し、電磁レール
ブレーキの強度を保持させることになる。
により担いばねの弾性で上昇した場合、上記とは逆の作
用により電磁レールブレーキは車両本体の上昇量に等し
い量だけ下降することになるから、この場合も電磁レー
ルブレーキとレール間は一定間隔を保つことになって、
いずれの場合も電磁レールブレーキとレール間の間隔は
常に一定間隔を保つことになる。なお、車両走行時にお
けるレールから加わる衝撃は、車両本体と軸箱との間に
設けられた担いばねによって緩衝された後、車両本体、
滑車、ワイヤーを介して電磁レールブレーキに伝わるの
で、電磁レールブレーキへの衝撃を緩和し、電磁レール
ブレーキの強度を保持させることになる。
【0012】ところで、走行装置の車両本体の支持方法
には、二軸台車におけるように、走行装置に台車枠を設
け、台車枠と軸箱との間に軸ばねを、車両本体と台車枠
との間に枕ばねを設けた2段の担いばねを設けることに
より乗り心地を向上させることも行われている。この場
合、軸ばねには枕ばねより数倍以上も硬いばねが用いら
れることが多い。このような硬い軸ばねが用いられた走
行装置では、台車枠の昇降変位量が僅かであるので、前
記梃子杆の一端を軸箱に枢着せず、直接台車枠に枢着す
ることにより、走行装置全体としての構成を簡素化する
こともできる。
には、二軸台車におけるように、走行装置に台車枠を設
け、台車枠と軸箱との間に軸ばねを、車両本体と台車枠
との間に枕ばねを設けた2段の担いばねを設けることに
より乗り心地を向上させることも行われている。この場
合、軸ばねには枕ばねより数倍以上も硬いばねが用いら
れることが多い。このような硬い軸ばねが用いられた走
行装置では、台車枠の昇降変位量が僅かであるので、前
記梃子杆の一端を軸箱に枢着せず、直接台車枠に枢着す
ることにより、走行装置全体としての構成を簡素化する
こともできる。
【0013】また、前記電磁レールブレーキ取付梁とブ
レーキアンカーの構成は上記のものに限らず、電磁レー
ルブレーキ取付梁の軸箱側を延長し、その端部を軸箱に
枢着し、ブレーキアンカーの一端を電磁レールブレーキ
に枢着し、他端を電磁レールブレーキ取付梁に枢着して
もよい。
レーキアンカーの構成は上記のものに限らず、電磁レー
ルブレーキ取付梁の軸箱側を延長し、その端部を軸箱に
枢着し、ブレーキアンカーの一端を電磁レールブレーキ
に枢着し、他端を電磁レールブレーキ取付梁に枢着して
もよい。
【0014】
【実施例】以下図に基づいて本発明に係る鉄道車両の電
磁レールブレーキ支持装置を二軸車形式の車両に取りつ
けた場合の実施例を説明すると、図1乃至図3において
車両本体1に設けられた滑車2にはワイヤー3が張設さ
れる。該ワイヤー3の一端には、下側に電磁レールブレ
ーキ4が取りつけられた電磁レールブレーキ取付梁5が
吊り下げられ、この電磁レールブレーキ取付梁5は、電
磁レールブレーキ4がレール6に対向するように吊り下
げられる。電磁レールブレーキ4の両端部は、車両本体
1に垂設されたガイドアーム7により横振れを防止して
昇降自在に支承される。電磁レールブレーキ4はスプリ
ング、またはエアーシリンダーやオイルシリンダーなど
のような駆動機構からなる吊り下げ装置8を介して電磁
レールブレーキ取付梁5に吊り下げられる。
磁レールブレーキ支持装置を二軸車形式の車両に取りつ
けた場合の実施例を説明すると、図1乃至図3において
車両本体1に設けられた滑車2にはワイヤー3が張設さ
れる。該ワイヤー3の一端には、下側に電磁レールブレ
ーキ4が取りつけられた電磁レールブレーキ取付梁5が
吊り下げられ、この電磁レールブレーキ取付梁5は、電
磁レールブレーキ4がレール6に対向するように吊り下
げられる。電磁レールブレーキ4の両端部は、車両本体
1に垂設されたガイドアーム7により横振れを防止して
昇降自在に支承される。電磁レールブレーキ4はスプリ
ング、またはエアーシリンダーやオイルシリンダーなど
のような駆動機構からなる吊り下げ装置8を介して電磁
レールブレーキ取付梁5に吊り下げられる。
【0015】前記ワイヤー3の他端は、車両本体1の担
いばね9のばね下部分である軸箱10に一端が枢着軸1
1により枢着された梃子杆12の他端に連結されてお
り、この梃子杆12のワイヤー3との連結点13と軸箱
10との枢着軸11間を2等分した位置に設けられた支
点14が、これと対向する位置の車両本体1に垂設され
た支点受け15にボールジョイント16を介して取りつ
けられている。電磁レールブレーキ4上面には、レール
ブレーキ作用時に発生する走行方向の制動力を軸箱10
を介して車両本体1に伝えるためのブレーキアンカー1
7の一端が枢着軸18により枢着されており、ブレーキ
アンカー17の他端は前記軸箱10の下側に枢着軸19
により枢着されている。図中30は車輪を示す。
いばね9のばね下部分である軸箱10に一端が枢着軸1
1により枢着された梃子杆12の他端に連結されてお
り、この梃子杆12のワイヤー3との連結点13と軸箱
10との枢着軸11間を2等分した位置に設けられた支
点14が、これと対向する位置の車両本体1に垂設され
た支点受け15にボールジョイント16を介して取りつ
けられている。電磁レールブレーキ4上面には、レール
ブレーキ作用時に発生する走行方向の制動力を軸箱10
を介して車両本体1に伝えるためのブレーキアンカー1
7の一端が枢着軸18により枢着されており、ブレーキ
アンカー17の他端は前記軸箱10の下側に枢着軸19
により枢着されている。図中30は車輪を示す。
【0016】図4は、本発明に係る鉄道車両の電磁レー
ルブレーキ支持装置を二軸車形式の車両に取りつけた場
合の第2実施例を示すもので、図中第1実施例と同一符
号は同一構成からなる。第1実施例とこの実施例との異
なる点は、電磁レールブレーキ取付梁とブレーキアンカ
ーの構成のみにある。すなわちこの実施例では、電磁レ
ールブレーキ取付梁24の軸箱25側を延長し、その端
部を軸箱25に枢着軸26により枢着するとともに、ブ
レーキアンカー27の一端を電磁レールブレーキ4に枢
着軸28を介して枢着し、他端を電磁レールブレーキ取
付梁24に枢着軸29により枢着している。この場合、
電磁レールブレーキ取付梁24は電磁レールブレーキの
作用時に発生する前後方向の制動力を車両に伝えるアン
カーの働きも兼ねている。
ルブレーキ支持装置を二軸車形式の車両に取りつけた場
合の第2実施例を示すもので、図中第1実施例と同一符
号は同一構成からなる。第1実施例とこの実施例との異
なる点は、電磁レールブレーキ取付梁とブレーキアンカ
ーの構成のみにある。すなわちこの実施例では、電磁レ
ールブレーキ取付梁24の軸箱25側を延長し、その端
部を軸箱25に枢着軸26により枢着するとともに、ブ
レーキアンカー27の一端を電磁レールブレーキ4に枢
着軸28を介して枢着し、他端を電磁レールブレーキ取
付梁24に枢着軸29により枢着している。この場合、
電磁レールブレーキ取付梁24は電磁レールブレーキの
作用時に発生する前後方向の制動力を車両に伝えるアン
カーの働きも兼ねている。
【0017】図5は、本発明に係る鉄道車両の電磁レー
ルブレーキ支持装置を二軸台車形式の車両に取りつけた
場合の第3実施例を示すもので、図中第1実施例と同一
符号は同一構成からなる。第1実施例とこの実施例との
異なる点は、前者が二軸車形式の車両であるのに対し、
後者が二軸台車形式の車両であることと、梃子杆の枢着
支点が軸箱か台車枠かの点にある。すなわち、この実施
例では、梃子杆12の一端は、空気ばねからなる枕ばね
31を介して車両本体1が設置された台車Aの台車枠3
2に枢着軸33により枢着されている。図中34は軸ば
ね、35は車両本体取付部、36は軸箱である。なお、
上記各実施例では二軸車形式の車両と二軸台車形式のも
のが示されているが、これらの車両に限定されるもので
はなく、如何なる車軸形式の車両にも利用できることは
自明である。
ルブレーキ支持装置を二軸台車形式の車両に取りつけた
場合の第3実施例を示すもので、図中第1実施例と同一
符号は同一構成からなる。第1実施例とこの実施例との
異なる点は、前者が二軸車形式の車両であるのに対し、
後者が二軸台車形式の車両であることと、梃子杆の枢着
支点が軸箱か台車枠かの点にある。すなわち、この実施
例では、梃子杆12の一端は、空気ばねからなる枕ばね
31を介して車両本体1が設置された台車Aの台車枠3
2に枢着軸33により枢着されている。図中34は軸ば
ね、35は車両本体取付部、36は軸箱である。なお、
上記各実施例では二軸車形式の車両と二軸台車形式のも
のが示されているが、これらの車両に限定されるもので
はなく、如何なる車軸形式の車両にも利用できることは
自明である。
【0018】
【発明の効果】本発明は、以上説明したような形態で実
施され、以下に記載されるような効果を有する。
施され、以下に記載されるような効果を有する。
【0019】車両本体に設けられた滑車を介して、ワイ
ヤーの一端に電磁レールブレーキをレールに対向して吊
り下げ、このワイヤーの他端は、担いばねのばね下部分
に一端部が枢着された梃子杆の他端部に連結され、この
梃子杆の一端部と他端部間の1/2 の位置が、転傾自在な
支承機構を介して車両本体と上下方向に連結されている
ので、車両の走行中に車両本体が衝撃等で昇降しても車
両本体の昇降量と等量、電磁レールブレーキが下降し上
昇することになり、車軸の形式の如何にかかわらず、ま
た低速車両でも高速車両でも電磁レールブレーキとレー
ル間の間隔を常に一定間隔とすることができる。
ヤーの一端に電磁レールブレーキをレールに対向して吊
り下げ、このワイヤーの他端は、担いばねのばね下部分
に一端部が枢着された梃子杆の他端部に連結され、この
梃子杆の一端部と他端部間の1/2 の位置が、転傾自在な
支承機構を介して車両本体と上下方向に連結されている
ので、車両の走行中に車両本体が衝撃等で昇降しても車
両本体の昇降量と等量、電磁レールブレーキが下降し上
昇することになり、車軸の形式の如何にかかわらず、ま
た低速車両でも高速車両でも電磁レールブレーキとレー
ル間の間隔を常に一定間隔とすることができる。
【0020】電磁レールブレーキが、車両本体に設けら
れた滑車を介して、ワイヤーの一端に吊り下げられてい
ることにより、車両走行時におけるレールから加わる衝
撃は、車両本体と軸箱との間に設けられた担いばねによ
って緩衝された後、車両本体、滑車、ワイヤーを介して
電磁レールブレーキに伝わるので、電磁レールブレーキ
への衝撃は緩和され、電磁レールブレーキの強度が保持
できて耐久性の向上に役立つ。
れた滑車を介して、ワイヤーの一端に吊り下げられてい
ることにより、車両走行時におけるレールから加わる衝
撃は、車両本体と軸箱との間に設けられた担いばねによ
って緩衝された後、車両本体、滑車、ワイヤーを介して
電磁レールブレーキに伝わるので、電磁レールブレーキ
への衝撃は緩和され、電磁レールブレーキの強度が保持
できて耐久性の向上に役立つ。
【0021】電磁レールブレーキは、レールに対向して
ワイヤーにより吊り下げられ、かつ一端が軸箱に枢着さ
れたブレーキアンカーの他端に枢着されているので、電
磁レールブレーキはレールの幅方向に大きくずれること
なく、ブレーキ作動に支障のないレール位置に常時吊り
下げられる。
ワイヤーにより吊り下げられ、かつ一端が軸箱に枢着さ
れたブレーキアンカーの他端に枢着されているので、電
磁レールブレーキはレールの幅方向に大きくずれること
なく、ブレーキ作動に支障のないレール位置に常時吊り
下げられる。
【0022】電磁レールブレーキは車両本体に支持させ
るので、電磁レールブレーキの支持位置やスペースに自
由度が増し、大型の電磁レールブレーキの採用も可能に
なった。
るので、電磁レールブレーキの支持位置やスペースに自
由度が増し、大型の電磁レールブレーキの採用も可能に
なった。
【図1】本発明に係る鉄道車両の電磁レールブレーキ支
持装置を二軸車形式の車両に取りつけた場合の実施例を
示す正面図である。
持装置を二軸車形式の車両に取りつけた場合の実施例を
示す正面図である。
【図2】図1における要部の平面図である。
【図3】図1における一部を省略して示す要部の左側面
図である。
図である。
【図4】本発明に係る鉄道車両の電磁レールブレーキ支
持装置を二軸車形式の車両に取りつけた場合の他の実施
例を示す正面図である。
持装置を二軸車形式の車両に取りつけた場合の他の実施
例を示す正面図である。
【図5】本発明に係る鉄道車両の電磁レールブレーキ支
持装置を二軸台車形式の車両に取りつけた場合の実施例
を示す正面図である。
持装置を二軸台車形式の車両に取りつけた場合の実施例
を示す正面図である。
1:車両本体 2:滑車 3:ワイヤー 4:電磁レールブレーキ 6:レール 9:担いばね 12:梃子杆 16:ボールジョイント(支承機構) 17,27:ブレーキアンカー
Claims (2)
- 【請求項1】車両本体(1)に設けられた滑車(2)を
介して、ワイヤー(3)の一端に電磁レールブレーキ
(4)をレール(6)に対向して吊り下げ、このワイヤ
ー(3)の他端は、担いばね(9)のばね下部分に一端
部が枢着された梃子杆(12)の他端部に連結され、こ
の梃子杆(12)の一端部と他端部間の1/2 の位置が、
転傾自在な支承機構(16)を介して車両本体(1)と
上下方向に連結されるとともに、電磁レールブレーキ
(4)と担いばね(9)のばね下部分間にブレーキアン
カー(17)が取りつけられたことを特徴とする鉄道車
両の電磁レールブレーキ支持装置。 - 【請求項2】転傾自在な支承機構(16)がボールジョ
イントである請求項1記載の鉄道車両の電磁レールブレ
ーキ支持装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9277097A JPH10273045A (ja) | 1997-03-28 | 1997-03-28 | 鉄道車両の電磁レールブレーキ支持装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9277097A JPH10273045A (ja) | 1997-03-28 | 1997-03-28 | 鉄道車両の電磁レールブレーキ支持装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10273045A true JPH10273045A (ja) | 1998-10-13 |
Family
ID=14063666
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9277097A Withdrawn JPH10273045A (ja) | 1997-03-28 | 1997-03-28 | 鉄道車両の電磁レールブレーキ支持装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10273045A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006175933A (ja) * | 2004-12-21 | 2006-07-06 | Railway Technical Res Inst | 車両用転倒防止システム |
JP2018058434A (ja) * | 2016-10-03 | 2018-04-12 | 新日鐵住金株式会社 | 鉄道車両の着雪防止装置および着雪防止方法 |
-
1997
- 1997-03-28 JP JP9277097A patent/JPH10273045A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006175933A (ja) * | 2004-12-21 | 2006-07-06 | Railway Technical Res Inst | 車両用転倒防止システム |
JP2018058434A (ja) * | 2016-10-03 | 2018-04-12 | 新日鐵住金株式会社 | 鉄道車両の着雪防止装置および着雪防止方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CN109747676B (zh) | 带涡流制动装置的轨道车辆转向架及轨道车辆 | |
KR101731105B1 (ko) | 트램트레인용 저상대차 | |
CN111746581B (zh) | 转向架、单轨车辆和单轨交通系统 | |
KR20050113275A (ko) | 향상된 트랜스버스 서스펜션을 구비한 철도 차량용 러닝기어 | |
JPH07504862A (ja) | 高速レール車両の台車 | |
JPH07170607A (ja) | 渦電流ブレーキ支持装置、およびそのような支持装置を備えた鉄道車両用走行装置 | |
US3830166A (en) | Motorized swivel truck for rail vehicles, especially streetcars | |
JPH10273045A (ja) | 鉄道車両の電磁レールブレーキ支持装置 | |
CN111422213A (zh) | 空铁转向架用悬吊结构及空铁车辆 | |
CN113771907B (zh) | 一种跨坐式单轨车转向架 | |
CN214689498U (zh) | 一种转向架及具有其的轨道车辆 | |
JP4012614B2 (ja) | 鉄道車両用車体傾斜装置付き台車 | |
CN212074032U (zh) | 空铁转向架用悬吊结构及空铁车辆 | |
JP4582897B2 (ja) | 鉄道車両用振子台車 | |
JP3181189B2 (ja) | 鉄道車両用車体傾斜装置付台車 | |
JPH0292770A (ja) | ボルスタレス台車のアンチローリング装置 | |
JP4668434B2 (ja) | 鉄道車両用振子台車およびその台車の振子制御方法 | |
JP3040802B2 (ja) | 鉄道車両用車体傾斜装置付台車 | |
EP1551683B1 (en) | Magnetic rail brake | |
JP3194981B2 (ja) | 鉄道車両用振子台車 | |
JP3083833B2 (ja) | 鉄道車両用車体傾斜装置付台車 | |
CN221623730U (zh) | 导向轮安装组件、转向架及空铁交通系统 | |
JPS59106360A (ja) | リニアモ−タの駆動台車 | |
JP2022094987A (ja) | 鉄道車両用レールブレーキ装置 | |
SU1411197A1 (ru) | Тормозное устройство железнодорожного транспортного средства |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20040601 |