JP2022094987A - 鉄道車両用レールブレーキ装置 - Google Patents

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忠志 山下
Tadashi Yamashita
和晃 藤田
Kazuaki Fujita
亮太郎 車谷
Ryotaro Kurumaya
将明 水野
Masaaki Mizuno
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Abstract

【課題】軽量化かつ省スペース化が可能な鉄道車両用レールブレーキ装置を提供する。【解決手段】レールと平行な方向に配設された一対の縦フレーム(22A,22B)と、前記一対の縦フレーム間に横架された横フレーム(23A,23B)と、鉄道車両の台車枠の下部にピストンロッドを下にして固定され前記ピストンロッドの先端が連結金具によって前記一対の縦フレームの上部に連結された昇降用シリンダ(21A~22D)と、前記一対の縦フレームにそれぞれ垂下されるように設けられた一対のブレーキユニット(30)とを設け、前記昇降用シリンダによって前記一対のブレーキユニットが昇降されるように構成するとともに、前記連結金具には前後左右に遊びを設けるようにした。【選択図】図3

Description

本発明は、車両用ブレーキ装置に関し、例えば鉄道レールに対して磁力線を作用させて渦電流を発生させ車両を制動させる鉄道車両用レールブレーキ装置に関する。
鉄道車両のブレーキ装置には、キャリパーブレーキ装置のように摩擦力によって車両を制動させる粘着式ブレーキ装置と非粘着式ブレーキ装置とがある。非粘着式ブレーキ装置の例としては、鉄道レールに対して磁石(電磁コイル)を用いて渦電流を発生させて車両を制動させる渦電流式レールブレーキ装置がある。このような渦電流式レールブレーキ装置は、キャリパーブレーキと併用して用いられたり非常用ブレーキとして用いられたりしている。
従来、渦電流式レールブレーキ装置の磁石や励磁コイル(誘導コイル)を保持するヨークの昇降機構に関する発明として、例えば特許文献1や2に記載されているものがある。
このうち、特許文献1に記載されているレールブレーキ装置の昇降機構は、レールと所定のギャップをおいて対向する直線状のブレーキシューを保持する左右一対のヨークを旋回アームで連結し、一対のヨークの前後両端にそれぞれ設けた計4個の垂直移動手段(空気ジャッキ)によって、左右一対の垂直案内手段に沿って昇降させるように構成されている。
また、特許文献2に記載されているレールブレーキ装置の昇降装置は、励磁コイルを保持するヨークを形成する左右一対の縦桁を一対の横桁で結合し、一対の縦桁(ヨーク)の前後両端にそれぞれ設けた計4個の空気蛇腹(エアベローズ)によって昇降させるように構成されている。
特開平7-170607号公報 特開2003-165437号公報
特許文献1に記載されているレールブレーキ装置の昇降装置は、ブレーキシューを保持するヨークの昇降手段として空気ジャッキを使用しているとともに、これらの空気ジャッキ(エアシリンダ)を、ボルトを用いて台車枠に固定するようにしている。そのため、ブレーキ力や水平方向(前後左右)の振動荷重が作用した際に、結合部部分に遊びがないため、ジャッキのロッドに荷重が直接作用するので、ロッドの強度を高めるためにロッドを太くする必要があり、装置重量が重くなるという課題がある。
また、特許文献2に記載されているレールブレーキ装置は、ヨークの昇降手段としてエアベローズを使用して弾性的に支持する構造であるため、特許文献1のレールブレーキ装置に比べて軽量化できるという利点を有するものの、同一の駆動力を得るのにピストン型シリンダに比べて大型になるため、装置の省スペース化が困難であり、台車下部の空間が狭い車両に適さないという課題がある。
本発明は、上記のような背景のもとになされたもので、軽量化かつ省スペース化が可能な鉄道車両用レールブレーキ装置を提供することを目的とする。
本発明の他の目的は、ブレーキ力や水平方向の振動荷重が作用した際に吊り下げ用の金具が摩耗するのを低減することができる鉄道車両用レールブレーキ装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明は、
レールと平行な方向に配設された一対の縦フレームと、
前記一対の縦フレーム間に横架された横フレームと、
鉄道車両の台車枠の下部にピストンロッドを下にして固定され前記ピストンロッドの先端が連結金具によって前記一対の縦フレームの上部に連結された昇降用シリンダと、
前記一対の縦フレームにそれぞれ垂下されるように設けられた一対のブレーキユニットと、
を備え、前記昇降用シリンダによって前記一対のブレーキユニットが昇降されるように構成され、前記連結金具には前後左右に遊びが設けられているように構成したものである。
上記のような構成を有するレールブレーキ装置によれば、昇降用シリンダでブレーキユニットを昇降させる構成であるため、エアベローズを使用するものに比べて装置をコンパクトに構成することができる。また、ピストンロッドの先端と縦フレームとを連結する連結金具の前後左右に遊びが設けられているため、車両の走行中の揺れによりピストンロッドに大きな荷重がかかるのを防止することができ、それによってピストンロッドを細くして装置を軽量化することが可能となる。
ここで、望ましくは、前記連結金具は、
前記ピストンロッドの先端に固着され水平方向へ突出する一対の引っ掛け部を有する吊下げ金具と、
前記一対の縦フレームの上部にそれぞれ固着され、前記吊下げ金具が挿入される凹部および前記一対の引っ掛け部が嵌合可能な切欠きを有するブラケットと、
を備え、前記一対の引っ掛け部と前記ブラケットとの間に、前後の隙間および左右の隙間が設けられているように構成する。
かかる構成によれば、ブレーキ力や水平方向の振動荷重が作用した際に吊り下げ用の金具が摩耗するのを低減することができる。
また、望ましくは、前記引っ掛け部の下面と前記縦フレームの上面との間に隙間が設けられているように構成する。
かかる構成によれば、昇降用シリンダが上下方向に振動しても引っ掛け部がブラケットの凹部内で上下に移動することで、昇降用シリンダの上下振動がブラケットへ伝わりにくくすることができ、ブレーキユニットの耐久性を高めることができる。
さらに、望ましくは、前記吊下げ金具の側面と前記ブラケットとの間に緩衝部材が配設されている 前記吊下げ金具の側面と前記ブラケットとの間に緩衝部材が配設されているように構成する。
かかる構成によれば、緩衝部材によって吊下げ金具とブラケットの直接の接触が回避されるため、車両の揺れや振動で両者が衝突して摩耗するのを防止することができる。
また、望ましくは、前記一対の縦フレームの両端にはストッパ片が設けられ、
前記台車枠には前記ストッパ片が当接可能な位置にストッパ受け部材が設けられ、前記昇降用シリンダによって前記一対のブレーキユニットが降下されると、前記ストッパ片が前記ストッパ受け部材に当接することで最下降位置が決定されるようにする。
かかる構成によれば、縦フレームの両端をストッパ受け部材で支持しつつ昇降用シリンダで縦フレームの中央部を下方へ押圧して縦フレームを固定することとなるので、車両の走行中の揺れにより台車に揺れが伝わったとしてもブレーキユニットをしっかりと固定することができる。
さらに、望ましくは、前記ストッパ片と前記ストッパ受け部材との間には間隔調整板が挿入され、前記最下降位置の高さを調整可能に構成する。
かかる構成によれば、ブレーキユニットの最下降位置の精度を高め、車両によってブレーキ力に個体差が出るのを回避することができる。
本発明の鉄道車両用レールブレーキ装置によれば、装置を軽量化かつ省スペース化することができる。また、本発明によれば、ブレーキ力や水平方向の振動荷重が作用した際に吊り下げ用の金具が摩耗するのを低減することができるという効果がある。
本発明のレールブレーキ装置を適用する鉄道車両の台車の一例を示す平面図である。 (A)は図1の台車の台車枠の側面図、(B)は台車枠の正面図である。 本発明の鉄道車両用レールブレーキ装置の構成を示す外観斜視図である。 実施形態のレールブレーキ装置を鉄道車両の台車に装着した状態を示す側面図である。 実施形態のレールブレーキ装置を構成する昇降用シリンダの取付け構造例を示す側面図である。 図5の昇降用シリンダを示す斜視図である。 図6の昇降用シリンダのピストンロッド先端の構成を示す斜視図である。 吊上げ金具とブラケットとの関係を示すもので、図5におけるC-C線に沿った断面平面図である。 吊下げ金具とブラケットとの嵌合構造を拡大して示すもので、(A)は図5に対応する側面図、(B)は(A)の嵌合構造を横から見た図である。 レールブレーキ装置の縦フレームの両端のストッパ片と台車側のストッパ受け部材との関係を示すもので、(A)は要部拡大側面図、(B)は要部拡大斜視図である。
以下、図面を参照しながら、本発明に係る鉄道車両用レールブレーキ装置の実施形態について説明する。図1および図2には、実施形態に係るレールブレーキ装置が適用される鉄道車両の台車および台車枠の構成例を示す。
図1は、新幹線(登録商標)のような高速鉄道車両の台車を上方から見た平面図であり、11A,11Bは車軸、12A~12Dは車軸11A,11Bの両端に取り付けられた車輪である。また、13A,13Bは走行駆動装置としてのモータ、14A~14Dは粘着式ブレーキ装置の構成部品であるキャリパー、15A,15Bはエアクッション(空気バネ)である。
図2(A)は図1の台車から車輪12A~12Dやモータ13A,13B、キャリパー14A~14D等の部品を取り外した状態の台車枠10を上方から見た平面図、図2(B)は台車枠10を前方側から見た正面図である。
台車枠10は、鉄鋼で形成されており、図2(A)に示されているように、両端に前記車軸11A,11B(図1)を支承するための軸受けを有する互いに平行な一対のサイドフレーム(縦梁)16A,16Bと、サイドフレーム16A,16B間に横架された互いに平行な一対のメインフレーム(横梁)17A,17Bと、メインフレーム17A,17B間に横架された一対のサブフレーム(連結梁)18A,18Bと、を備える。
上記メインフレーム17A,17Bはそれぞれ円筒状をなしており、その両端部のサイドフレーム16A,16Bとの結合部の近傍に、キャリパー14A~14D(図1)を取り付けるためのキャリパー受け座19A~19Dが設けられている。また、サイドフレーム16A,16Bの中央からやや外側にずれた部位には、モータ13A,13B(図1)を取り付けるためのモータ受け座19E,19Fが設けられている。キャリパー受け座19A~19Dにはキャリパー14A~14Dが、またモータ受け座19E,19Fにはモータ13A,13Bがそれぞれボルトとナットによって固定される。
本実施形態のレールブレーキ装置20は、上記メインフレーム17A,17Bの図2(B)に符号S1,S2で示すような個所(前後左右計4個所)に、垂下した状態で固着される昇降用シリンダ21A~21Dによって吊り下げられるようにして装着される。昇降用シリンダ21A~21Dは、台車に設けられている図示しないコンプレッサにより圧縮された空気で作動するエアシリンダであり、4個の昇降用シリンダ21A~21Dは、同時に動作されるように構成されている。
図3に、レールブレーキ装置20を台車枠10から取り外して組み立てた状態を示す。また、図4に、レールブレーキ装置20を台車枠10に設置した状態を側方から見た図を示す。
図3に示すように、本実施形態のレールブレーキ装置20は、台車枠10を構成するサイドフレーム16A,16Bに対応してその下方に位置するように配設される一対の鉄鋼製の縦フレーム22A,22Bと、該縦フレーム22A,22Bの中央近傍にて縦フレーム22A,22B間に横架された状態で結合された一対の鉄鋼製の横フレーム23A,23Bと、を備えている。このように、フレーム全体がH型をなすように構成されていることによって、ねじれ変形を起こしにくい構造になっている。
そして、上記縦フレーム22A,22Bの内側面下部に、複数の誘導コイル31を底面が開口した箱状の保護ケース32にて一列に並んだ状態で収納してなるブレーキユニットとしての誘導コイルユニット30がボルト等に固定されている。なお、33は誘導コイルユニット30を縦フレーム22A,22Bに結合する止め金具、34は誘導コイル31に対する給電用のケーブル、35は中継用基板である。
本実施形態においては、上記縦フレーム22A,22Bの中央部の上面に、上記昇降用シリンダ21A~21Dのピストンロッドの先端が、後述の吊り下げ金具とブラケットによって連結されている。
また、上記縦フレーム22A,22Bは、それぞれ中央部が内側すなわち互いに近づく方向に凹むように湾曲されて凹部が形成されており、その凹部を跨ぐように配設されてフレームの変形を抑えるためのリンクロッド24A(図3には現れないが反対側も同様)が設けられている。
さらに、上記縦フレーム22A,22Bの上面には、台車枠10の下面に設けられている当接用ブロック(図示省略)等に当接して上方位置を規制する押当てストッパ25A~25Dが設けられている。当接用ブロックと押当てストッパ25A~25Dの対向する面のいずれか一方はドーム状に形成され、他方は同一の曲率を有する凸面状に形成されることで、両者の係合によって水平方向に対しても安定した位置を維持することができる。
一方、上記縦フレーム22A,22Bの両端には、台車枠10のサイドフレーム16A,16Bの両端に設けられたサスペンション(弾性体)の据付部16a,16bの下方に設けたストッパ受け部材26A,26B(図4)の開口部に進入してその底面に当接することで下方位置を規制するストッパ片22a,22b;22c,22dが設けられている。なお、ストッパ受け部材26A,26Bは、台車のサイドフレーム16A,16Bに、車輪の軸受け支承部材27A,27Bを介して固定されている。
図5には、上記昇降用シリンダ21(21A~21D)と縦フレーム22A(22B)との接続部の構造が示されている。図5に示すように、昇降用シリンダ21は、台車のメインフレーム17A(17B)の下面に溶接によって固着された受け台28の下面に、ボルト29によって固定され、ピストンロッド21aが下向きの状態で垂下されている。そして、この昇降用シリンダ21のピストンロッド21aの先端(下端)には、図6に示すように、引っ掛け部43a,43bを有する吊下げ金具43が固着されている。
一方、縦フレーム22A(22B)の上面の上記昇降用シリンダ21の下方位置には、図7および図8に示すように、上面視コの字状をなすブラケット41がボルト42によって固定されており、このブラケット41の凹部内に、上記昇降用シリンダ21のピストンロッド21aの下端に固着された吊下げ金具43が挿入されている。
ブラケット41の一対のアーム部には、図8に示すように、吊下げ金具43に設けられ互いに逆向きに水平方向へ突出する2つのブロック状の引っ掛け部43a,43bが挿入可能な切欠き41a,41bが下面側から形成されている。このように、ブラケット41の切欠き41a,41bに、ピストンロッド下端の吊下げ金具43の引っ掛け部43a,43bが挿入されることで、ブラケット41を介して縦フレーム22A(22B)が昇降用シリンダ21によって吊り下げられ、ピストンロッド21aが上昇するとレールブレーキ装置20が持ち上げられ、ピストンロッド21aが下降するとレールブレーキ装置20が降下されるように構成されている。
また、上記ブラケット41のコの字の最奥部の内壁面には、緩衝用ゴム44がボルト45によって装着されており、緩衝用ゴム44の前端面が吊下げ金具43の側面に接触するように配設されている。このような緩衝用ゴム44を設けることで、レールブレーキ装置20が走行中の振動で揺れて、ブラケット41の切欠き41a,41bに挿入された吊下げ金具43の引っ掛け部43a,43bが、ブラケット41に衝突したり摺動を繰り返すことで接触部が摩耗したりするのを防止することができる。
なお、緩衝用ゴム44の前端面と吊下げ金具43の側面との隙間には、潤滑油を充填して摩擦を減らすようにしても良い。また、ブラケット41の先端側の一対のボルト42の頭部には、抜止め用のワイヤ46を捲回しておくようにすると良い。
さらに、上記のように、台車枠のフレームに固着されたシリンダによって比較的重量の重い誘導コイルユニット30を吊り下げるように構成した場合、走行中の車両から台車へ伝わる揺れや車輪からの振動によって、台車枠が上下および前後左右に揺られたりローリングしたりする。一方、誘導コイルユニット30は慣性力で等速移動を継続しようとする。そのため、上記シリンダのピストンロッドに多大な荷重がかかり変形するおそれがあるので、それを防止する工夫が必要である。
そこで、本実施形態のレールブレーキ装置20においては、ピストンロッド21a下端の上記吊下げ金具43と誘導コイルユニット30のフレーム上面の上記ブラケット41との間に積極的に隙間を設けて、台車枠10が上下および前後左右に揺られたりローリングしたり際にその揺れが誘導コイルユニット30へ伝わるのを吸収することで、ピストンロッドに多大な荷重がかかるのを防止するようにしている。
以下に、上記吊下げ金具43とブラケット41との間の隙間の設け方について、図9を用いて詳しく説明する。図9は吊下げ金具43とブラケット41との嵌合構造を拡大して示すもので、このうち(A)は側面図で図5に対応する図、(B)は(A)の嵌合構造を横から見た図である。
図9(A)に示すように、吊下げ金具43の引っ掛け部43bとこれが挿入されているブラケット41の切欠き41bの内壁面との間には数mmの隙間G1,G2が設けられている。なお、隙間G1,G2は車両の前後方向に相当する。これにより、昇降用シリンダ21が前後方向へ急に移動しても引っ掛け部43bが切欠き41b内で移動することで、昇降用シリンダ21の前後移動がブラケット41へ伝わるのを抑えることができる。図示しないが、反対側の引っ掛け部43aと切欠き41aも同様である。
一方、図9(B)に示すように、吊下げ金具43の引っ掛け部43bの上面基部には応力集中による破断を防止するため湾曲部43cがそれぞれ形成されているとともに、ブラケット41の凹部内壁面が湾曲部43cの開始点よりも外側に位置するように形成されることで、ブラケット41の凹部内に引っ掛け部43bの上面の平坦部が数mm露出するように構成されている。そして、この露出した平坦部が左右方向の隙間G3,G4として機能して、昇降用シリンダ21が車両の左右方向へ急に移動しても引っ掛け部43bがブラケット41の凹部内で左右に移動することで、昇降用シリンダ21の左右移動がブラケット41へ伝わるのを抑えることができる。
さらに、図9(B)に示すように、吊下げ金具43の引っ掛け部43a,43bの下面と誘導コイルユニット30の上面との間にも、隙間G5が設けられている。これにより、昇降用シリンダ21が上下方向に振動しても引っ掛け部43bがブラケット41の凹部内で上下に移動することで、昇降用シリンダ21の上下振動がブラケット41へ伝わりにくくすることができ、誘導コイルユニット(ブレーキユニット)30の耐久性を高めることができる。
また、昇降用シリンダ21は左右移動が最も大きいが、隙間G5が設けられているとともに引っ掛け部43bの上面基部に湾曲部43cが形成されているため、昇降用シリンダ21が左右方向へ大きく移動した際に、ブラケット41の内壁部下端が湾曲部43cに乗り上げることで左右の揺れを吸収することができる。しかも、湾曲部43cに乗り上げたブラケット41は自重で下がろうとするため、湾曲部43cはブラケット41を元の位置に戻すように機能することができる。
ところで、上記のように吊下げ金具43の引っ掛け部43a,43bの下面と誘導コイルユニット30の上面との間に隙間G5が設けられていると、誘導コイルユニット30を降下させてレール上面に近づけ、誘導コイルに電流を流してブレーキをかける際に、レールとの距離が安定しなくなるおそれがある。
そこで、本実施形態のレールブレーキ装置20においては、図3に示すように、縦フレーム22A,22Bの両端にストッパ片22a,22b;22c,22dを設け、図4および図10に示すように、このストッパ片22a,22b;22c,22dを台車枠10のサイドフレーム16A,16Bの両端に位置する軸受け支承部材27A,27Bに固定されたストッパ受け部材26A,26Bの開口部に進入させてその底面に当接させることで下方位置を規制するように構成されている。
さらに、本実施形態では、図10(B)に示すように、ストッパ受け部材26A,26Bの開口部の底面にシム(スペーサ)47を設置して、このシム47の上面にストッパ片22a,22b;22c,22dを当接させることで、誘導コイルユニット30の最下降位置高さを調整することができるように構成されている。
具体的には、ストッパ受け部材26A,26Bの開口部の底壁が予め低めになるように設定しておき、所望の高さを有するように形成された角柱状の高さ調整用プロックをレール上に載置して、誘導コイルユニット30を降下させて下面を高さ調整用プロックの上面に接触させる。そして、このとき、ストッパ片22a,22b;22c,22dの下面とストッパ受け部材26A,26Bの開口部の底面との間の隙間に相当するシム47を選択して、その隙間に挿入することで誘導コイルユニット30の最下降位置高さを調整する。これにより、最下降位置の精度を高め、車両によってブレーキ力に個体差が出るのを回避することができる。
本実施形態のレールブレーキ装置20は、上記のような構成を有するため、昇降用シリンダ21のピストンロッド21aを伸長させて誘導コイルユニット30を降下させると、縦フレーム22A,22Bの両端のストッパ片22a,22b;22c,22dが、台車枠に固定されているストッパ受け部材26A,26Bの開口部の底面に当接される。そして、この状態でピストンロッド21aによって誘導コイルユニット30を下方へ押し付けると、ストッパ片22a,22b;22c,22dに押圧力が伝わって、誘導コイルユニット30はブレーキ作動時にしっかりと固定された状態となる。
なお、昇降用シリンダ21のピストンロッド21aを収縮させて誘導コイルユニット30を上昇させると、縦フレーム22A,22Bの上部の押当てストッパ25A~25Dが、台車枠下面の対向する部位に設けられている当接用ブロック(図示省略)に押し付けられることで、誘導コイルユニット30は上昇位置でもしっかりと固定された状態となる。これにより、車両の揺れと伴う各部の摩耗や繰り返し荷重による金属疲労を低減することができる。また、押当てストッパ25A~25Dや当接用ブロックの近傍には、近接センサを設け、両者の接近を検出するようにしても良い。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、種々の変形や変更が可能である。例えば、上記実施形態のレールブレーキ装置では、昇降用シリンダとしてエアシリンダを使用したものを示したが、油圧シリンダを使用した構成としても良い。
10 台車枠
11 車輪
12 空気バネ
20 レールブレーキ装置
21A~21D 昇降用シリンダ
22A,22B 縦フレーム
22a,22b,22c,22d ストッパ片
23A,23B 横フレーム
26A,26B ストッパ受け部材
30 誘導コイルユニット(ブレーキユニット)
31 誘導コイル
32 保護ケース
41 ブラケット
43 吊下げ金具
44 緩衝用ゴム(緩衝部材)

Claims (6)

  1. レールと平行な方向に配設された一対の縦フレームと、
    前記一対の縦フレーム間に横架された横フレームと、
    鉄道車両の台車枠の下部にピストンロッドを下にして固定され前記ピストンロッドの先端が連結金具によって前記一対の縦フレームの上部に連結された昇降用シリンダと、
    前記一対の縦フレームにそれぞれ垂下されるように設けられた一対のブレーキユニットと、
    を備え、前記昇降用シリンダによって前記一対のブレーキユニットが昇降されるように構成され、前記連結金具には前後左右に遊びが設けられていることを特徴とする鉄道車両用レールブレーキ装置。
  2. 前記連結金具は、
    前記ピストンロッドの先端に固着され水平方向へ突出する一対の引っ掛け部を有する吊下げ金具と、
    前記一対の縦フレームの上部にそれぞれ固着され、前記吊下げ金具が挿入される凹部および前記一対の引っ掛け部が嵌合可能な切欠きを有するブラケットと、
    を備え、前記一対の引っ掛け部と前記ブラケットとの間に、前後の隙間および左右の隙間が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の鉄道車両用レールブレーキ装置。
  3. 前記引っ掛け部の下面と前記縦フレームの上面との間に隙間が設けられていることを特徴とする請求項2に記載の鉄道車両用レールブレーキ装置。
  4. 前記吊下げ金具の側面と前記ブラケットとの間に緩衝部材が配設されていることを特徴とする請求項2または3に記載の鉄道車両用レールブレーキ装置。
  5. 前記一対の縦フレームの両端にはストッパ片が設けられ、
    前記台車枠には前記ストッパ片が当接可能な位置にストッパ受け部材が設けられ、前記昇降用シリンダによって前記一対のブレーキユニットが降下されると、前記ストッパ片が前記ストッパ受け部材に当接することで最下降位置が決定されることを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載の鉄道車両用レールブレーキ装置。
  6. 前記ストッパ片と前記ストッパ受け部材との間には間隔調整板が挿入され、前記最下降位置の高さが調整可能に構成されていることを特徴とする請求項5に記載の鉄道車両用レールブレーキ装置。
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