JPH10272682A - 真空成形装置 - Google Patents

真空成形装置

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Publication number
JPH10272682A
JPH10272682A JP9080799A JP8079997A JPH10272682A JP H10272682 A JPH10272682 A JP H10272682A JP 9080799 A JP9080799 A JP 9080799A JP 8079997 A JP8079997 A JP 8079997A JP H10272682 A JPH10272682 A JP H10272682A
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JP
Japan
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processed
vacuum
molding
vacuum forming
forming apparatus
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JP9080799A
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English (en)
Inventor
Takayuki Masunaga
孝幸 益永
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 成形時間の短縮が可能であり、かつ成形品の
信頼性が向上し、また装置の構成を簡略化可能な真空成
形装置を提供すること。 【解決手段】 被処理体23を真空成形により所定の形
状に加工する真空成形装置20において、固定チャンバ
部材21と、この固定チャンバ部材21との接合部分で
被処理体23の周辺部を挟持する可動チャンバ部材24
と、固定チャンバ部材21の内面と気密な状態で移動自
在に設けられ、被処理体23に対向する面が成形面28
に形成された成形型27と、被処理体23を加熱する加
熱手段38と、成形面28に連通して空間34を真空吸
引する減圧手段33と、被処理体23の予備膨張時には
成形型27を被処理体23と接触しない位置に退避さ
せ、この被処理体23の予備膨張終了後に被処理体23
を真空成形可能な位置まで成形型27を駆動する駆動手
段25と、を具備したことを特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、延性材料を真空吸
引することによって所定の形状に加工する真空成形装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、材料を成形加工する手法の一つと
しての真空成形方法においては、図4に示すような真空
成形装置が用いられている。この図においては、上記真
空成形装置1は固定チャンバ2および可動チャンバ3を
有しており、この可動チャンバ3が固定チャンバ2に対
して接離する方向に駆動されるようになっている。
【0003】この固定チャンバ2の上端は、例えば材質
がゴムなどにより形成された弾性体4で覆われ、同じく
可動チャンバ3の下端も弾性体5で覆われるようになっ
ている。そしてこれら一対の弾性体4,5によって、例
えば塩化ビニルなどの延性材料からなる被処理体6の周
辺部を上下から挟持するようになっている。それによっ
て、被処理体6の下面側が気密に遮蔽されるようになっ
ている。
【0004】上記被処理体6の下方には、成形型7が設
けられている。この成形型7は、上面が被処理体6の加
工形状に応じた成形面8に形成されており、例えばその
形状がトレイ状に窪んだものとなっている。この成形型
7の内部には、空洞部9が形成されている。この空洞部
9は、上記固定チャンバ2の外方に設けられた、減圧装
置10と配管11を介して接続されており、また成形面
8と空洞部9は、複数か所に設けられた通孔12により
連通している。そのため、上記減圧装置10を作動させ
て上記空洞部9の真空吸引を行えば、通孔12を介して
上記被処理体6によって密閉された空間が真空吸引され
るようになる。
【0005】ここで、上記成形面8に、被処理体6の一
部分である例えば真ん中部分が接触すると、この接触し
た一部分がそれ以上伸びなくなり、他の接触していない
部分のみが引き伸ばされ、被処理体6に偏肉が生じるよ
うになる。この偏肉を防止するために、上記被処理体6
が最初に成形面8に接触する部分を予め所定だけ延ばす
予歪みを与える必要がある。
【0006】この予歪みを与えるために、上記固定チャ
ンバ2には、この内部に気体を供給して加圧するための
加圧装置13と連通している。そのため、この被処理体
6を後述する加熱装置14により加熱して加圧すれば、
上記被処理体6が上方へ膨張して延ばされて、予歪みが
与えられることとなる。
【0007】上記被処理体6の上方には、この被処理体
6に熱を与えるための加熱装置14が設けられている。
この加熱装置14は、上記被処理体6を加熱して変形し
やすい処理状態とするものであり、図5に示すようにこ
の被処理体6および固定チャンバ2によって仕切られた
空間に加圧装置13で加圧すれば被処理体6に対して予
歪みが与えられる。この加熱装置14と被処理体6の間
には、マスク15が設けられる。このマスク15は、被
処理体6の加熱に際してこの被処理体6に所定の温度分
布を生じさせる。
【0008】このような真空成形装置1を用いて、図5
に示すようにまず上記被処理体6の加熱を行いこの被処
理体6が変形しやすい状態とし、そして上記加圧装置1
3を作動させて固定チャンバ2の圧力を高めて上記被処
理体6を上方へ膨張させ、この被処理体6に対して予歪
みを与える。
【0009】この後に上記加圧装置13の作動を停止さ
せ、図6に示すように減圧装置10を作動させて上方へ
膨張変形した上記被処理体6を、下方への真空吸引によ
り上記成形面8に沿う形状に延ばし、所定の成形加工を
行うようになっている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
な真空成形装置1においては、以下のような欠点を有し
ている。すなわち、上記真空成形装置1による被処理体
6の成形工程においては、加圧により被処理体6を予備
膨張させる工程と、この予備膨張工程から真空吸引によ
って被処理体6を所定の形状に成形する成形工程という
二つの工程を有している。そのため、この被処理体6の
成形時間が長くなるという欠点を有している。
【0011】また、このような被処理体6の予備膨張、
および真空成形を行うためには、加圧装置15および減
圧装置10の両方が必要な構成となってしまう。さら
に、被処理体6を一度上方側へ予備膨張させてから真空
吸引により成形面8に沿うように下方側に膨らんで変形
させるが、この場合、上記予備膨張後真空吸引すること
によってこの被処理体6にしわができやすいものとなっ
ている。すなわち、上記被処理体6は、加圧により上方
へ膨張させた後に、真空吸引によりこれを反転させて下
方へ撓ませるため、この反転時に上記被処理体6の表面
にしわができやすいものとなっている。
【0012】また、上記真空成形装置1においては、一
度上方側へ予歪みを与えて変形させる必要があるため、
この被処理体6の上方に設けられている加熱装置14や
マスク15を被処理体6への加熱後に移動させなければ
ならない。そのため、このような機構をわざわざ装置に
設ける必要がある。
【0013】本発明は上記の事情にもとづきなされたも
ので、その目的とするところは、成形時間の短縮が可能
であり、かつ成形品の信頼性が向上し、また装置の構成
を簡略化可能な真空成形装置を提供しようとするもので
ある。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
被処理体を真空成形により所定の形状に加工する真空成
形装置において、固定チャンバ部材と、上記固定チャン
バ部材と接合し、この固定チャンバ部材との接合部分で
上記被処理体の周辺部を挟持する可動チャンバ部材と、
上記固定チャンバ部材内部にこの内面と気密な状態で移
動自在に設けられ、上記被処理体に対向する面が成形面
に形成された成形型と、上記被処理体を加熱する加熱手
段と、上記成形面に連通してこの成形面と上記被処理体
の間を真空吸引する減圧手段と、上記被処理体の予備膨
張時には上記成形型をこの被処理体と接触しない位置に
退避させ、この被処理体の予備膨張終了後に上記被処理
体を真空成形可能な位置まで上記成形型を駆動する駆動
手段と、を具備したことを特徴とする真空成形装置であ
る。
【0015】請求項2記載の発明は、上記加熱手段に
は、被処理体の加熱温度を制御する温度制御手段が設け
られたことを特徴とする請求項1記載の真空成形装置で
ある。請求項1の発明によると、上記固定チャンバ部材
の内部にこの内面と気密な状態で移動自在に設けられ、
上記被処理体に対向する面が成形面に形成された成形型
と、上記成形面に連通してこの成形面と上記被処理体の
間を真空吸引する減圧手段と、上記被処理体の予備膨張
時には上記成形型をこの被処理体と接触しない位置に退
避させ、この被処理体の予備膨張終了後に上記被処理体
を真空成形可能な位置まで上記成形型を駆動する駆動手
段と、を具備したため、上記被処理体の成形を減圧手段
による減圧によって例えば下方に予備膨張させても、上
記成形型を下方に駆動させれば、上記成形面と上記被処
理体とが接触することがない。そのため、加圧手段を設
ける必要がなく、減圧手段のみの構成とすることが可能
となる。
【0016】また、従来の真空成形装置のように、加熱
手段を退避させる必要がなくなり、そのため加熱手段を
固定的に設けることが可能となり、構成を簡略化可能と
なる。
【0017】さらに、加圧により被処理体を予備膨張さ
せることがなく、従来の真空成形装置で生じていた加圧
後の被処理体の減圧により、この被処理体の表面にしわ
が生じ難くなる。
【0018】請求項2の発明によると、上記加熱手段に
は、被処理体の加熱温度を制御する温度制御手段が設け
られたため、この被処理体に温度分布を生じさせて真空
吸引することが可能となる。そのため、上記成形面に被
処理体を接触させて成形させても、被処理体の偏肉を防
止して良好に被処理体を成形することが可能となる。ま
た、上記加熱手段を退避させることなく被処理体への加
熱を成形時においても温度制御手段を介して行うことが
可能となるため、従来では破断の生じやすかった複雑形
状の薄肉ハウジングの成形も可能となっている。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態につ
いて、図1ないし図3に基づいて説明する。図1に示す
真空成形装置20は、基台に対して固定的に設けられた
固定チャンバ21を有している。この固定チャンバ21
は、その形状を上面が開放した箱状に形成されており、
この上端が略水平となるように形成されている。この固
定チャンバ21の上端には、例えばゴムを材質とする厚
さ1mmの弾性部材22aが全周に亘って取り付けられ、
後述する被処理体23を載置させた場合に滑りを防止す
るとともに、後述する可動チャンバ24と接合した場合
に気密性を高めるようになっている。
【0020】この弾性部材22a上には、例えばPP
(ポリプロピレン)やPET(ポリエチレンテレフタレ
ート)などを材質とする、例えば厚さ0.3mmのシート
状の被処理体23が下面周辺部を接合させて載置される
ようになっている。
【0021】上記固定チャンバ21の上方には、図示し
ない駆動手段によって上下駆動される可動チャンバ24
が配置されている。この可動チャンバ24は、下面が開
放した箱状に形成され、下端面には、上記固定チャンバ
21と同様に、例えばゴムを材質とする弾性部材22b
が全周に亘って取り付けられている。そして、この可動
チャンバ24が駆動され、これら弾性部材22a,22
bが接合すると、これら弾性部材22a,22bによっ
て被処理体23の周縁部の上下面が挟持される。そし
て、この固定チャンバ21と可動チャンバ24の接合に
よって、閉塞されたチャンバが形成されるようになって
いる。
【0022】ここで、上記被処理体23は、図示しない
搬送手段により上記弾性部材22a上に張設して載置さ
れ、そのため上記被処理体23の表面にしわが生ぜずに
載置されるようになっている。
【0023】上記固定チャンバ21の内底部には、例え
ば油圧シリンダなどの上下駆動装置25が設けられてい
る。この上下駆動装置25には、ピストンロッド26が
連通しており、このピストンロッド26の上端に、上記
被処理体23を成形するための成形型27が取り付けら
れている。このピストンロッド26は、例えば油圧シリ
ンダなどの上下駆動を可能とする機構により上下方向に
摺動可能であり、上記成形型27はこれによって上下動
可能となっている。
【0024】上記ピストンロッド26の上端に取り付け
られている成形型27には、この上面に例えば300mm
角、深さ20mm、コーナのRが16mmのトレイ形状の成
形面28が形成されている。この成形面28は、良好な
表面精度に形成されており、この成形面28に被処理体
23が密着して延伸されると、この成形面28に応じた
形状に加工されるようになっている。
【0025】上記成形型27の内部には、上記成形面2
8に対応した大きさの空洞部29が、上記成形面28と
所定の肉厚を隔てて形成されている。またこの空洞部2
9の上端面から上記成形面28に亘り、例えば直径1mm
の通孔30が複数か所に形成されている。この通孔29
は、上記成形面28の上方側と空洞部29の間で気体が
流通可能に形成されている。
【0026】この空洞部29の底面には、流通路31が
形成されている。この流通路31には、上記成形型27
の上下駆動に応じて伸縮変形可能なホース32が接続さ
れている。このホース32は、上記固定チャンバ21の
底面に設けられた減圧装置33に連結されており、その
ためこの減圧装置33を作動させると、上記ホース32
を介して空洞部29内部が真空吸引される。この真空吸
引によって上記空洞部29内部の圧力が低下すると、上
記通孔30を介して成形面28の上方側の気体を真空吸
引可能となっている。
【0027】ここで、上記成形型27の側壁27aと上
記固定チャンバ21の内壁面21aとの間隔は、例えば
略1mmに設定されている。そのため、この間隔を気体が
通過すれば、上記成形型27の上方側と下方側とを流通
する気体の流れが生じることになる。ここで、上記固定
チャンバ21は下方側が必ずしも気密な構成とはなって
いない。そのため、この側壁27aと内壁面21aの間
隔を閉塞すれば、上記被処理体23の下面側と、上記内
壁面21a、および上記成形型27とで囲まれた空間3
4が形成される。
【0028】そのために、上記内壁面21aに、例えば
略2mmの深さを有して所定の幅分だけの溝35を形成
し、同様に、上記側壁27aのこの溝35と対抗する部
分にも、例えば略2mmの深さおよび上記溝35と同様の
幅を有する溝36を形成する。
【0029】これらの溝35,36は、上記内壁面21
aおよび側壁27aの全周に亘って形成されており、そ
してこれらの溝35,36には、断面が円形に形成され
たゴムなどの材料からなるシール材37が装着される。
このシール材37は、非装着時にはその直径を上記溝3
5,36の間隔より大きな、例えば略7mmに形成されて
おり、装着時にはこの溝35,36によって圧力が付加
されて弾性変形している。そのためこのシール材37に
より、上記側壁27aと上記内壁面21aの間は、気密
に閉塞されるようになっている。
【0030】上記可動チャンバ24内部には、上記被処
理体23を加熱するための加熱ヒータ38が設けられて
いる。この加熱ヒータ38は、上記被処理体23を均一
に加熱することを可能とするために、例えばその形状が
長尺状に形成されており、このような加熱ヒータ38が
上記被処理体23の面積に対応して複数設けられてい
る。
【0031】この加熱ヒータ38の下方には、上記加熱
ヒータ38とで加熱手段を構成するマスク39が上記加
熱ヒータ38と対向して取り付けられている。このマス
ク39は、例えば金属製の板状体であり、この板状体の
内面側に例えば所定の個数だけ図示しない孔部が形成さ
れている。この孔部のマスク39内面側での分布によ
り、上記被処理体23に対して所定の温度分布を与える
ことが可能となっている。
【0032】なお、本実施の形態では、被処理体23へ
の加熱は、歪みが大きくなるコーナ部分では略100
℃、その他の部分は略130℃となるように加熱するよ
うになっており、このような加熱が被処理体23の成形
終了時まで保持されるようになっている。
【0033】以上のような構成を有する真空成形装置2
0の作用について、以下に説明する。まず図1に示すよ
うに、上記成形型27を上下駆動装置25を駆動させる
ことによって下方へ位置させ、この後に上記弾性部材2
2aに被処理体23の周縁部を載置させる。そして上記
可動チャンバ24を下方へ駆動させて、上記弾性部材2
2a,22bを接合させて被処理体23を挟持させる。
【0034】この被処理体23は、上記加熱ヒータ38
によって所定の温度分布が与えられるように加熱され、
そして上記減圧装置33を作動させて、上記シール材3
7により密閉された上記被処理体23の下面、内壁面2
1a、側壁27aで囲まれた空間34の真空排気を行
う。この真空排気により、上記被処理体23は図2に示
すように予備膨張される。
【0035】所定の圧力まで減圧して上記被処理体23
の予備膨張を行った後に、上記成形型27を上下駆動装
置25によって上方へ駆動させ、図3に示すように、上
記成形面28の上端部分に上記被処理体23の下面を接
触させる。
【0036】そして上記減圧装置33を作動させ、上記
空間34に存する空気を上記通孔30、空洞部29を介
して真空排気する。この場合、上記加熱ヒータ38によ
る加熱が継続されており、そのため真空排気によって上
記被処理体23は成形面28に倣う形状へと容易に変形
され、真空成形が行われることとなる。なお、この場
合、略0.5atm まで減圧して上記被処理体23を真空
成型している。
【0037】このような真空成形装置20の構成による
と、上記成形型27は、予備膨張時に固定チャンバ21
の底部へ位置するように駆動され、また真空成形時には
成形面28の上端が被処理体23の下面と接触する位置
まで上方へ駆動されるため、この被処理体23の予備膨
張を減圧装置33のみで、下方側に向かって膨張するよ
うに行うことが可能となる。
【0038】そのため、従来の真空成形装置に設置され
ていた加圧手段を設ける必要がなく、また予備膨張時に
被処理体23を上方へ向かい膨張させることがなくなる
ため、上記加熱ヒータ38およびマスク39を退避させ
る手段を設ける必要もなくなる。
【0039】さらに、上記真空成形装置20では、加圧
により上記被処理体23を一度上方へ向かい膨張させる
ことがなく、減圧装置33で空間34を減圧して被処理
体23を下方へ予備膨張させるため、この被処理体23
に対して一定の向きでのみ真空吸引を行うことが可能と
なっている。そのためこの被処理体23の表面にしわが
生じることがなくなる。
【0040】また、上記被処理体23を上方へ予備膨張
させず、下方へ予備膨張させるため、この被処理体23
の真空成形に要する時間を削減することが可能となる。
さらに、この被処理体23は下方にのみ真空膨張され、
上記加熱ヒータ38を避難させる構成ではないため、こ
の加熱ヒータ38による上記被処理体23への加熱をと
ぎれることなく行うことが可能となっている。この場
合、マスク39を介して上記被処理体23の加熱を行う
ため、上記被処理体23への加熱を予備膨張時、および
真空成形時においても良好に調整可能となっており、そ
のため上記被処理体23に偏肉が発生するのを確実に防
止可能となり、上記被処理体23の処理を一層良好に行
うことが可能となる。
【0041】また、上記被処理体23の真空吸引による
真空成形を良好に行うため、密閉した空間34を形成す
る必要があるが、そのために上記溝35,36に挟持さ
れるシール材37が設けられている。このシール材37
は、上記上下駆動装置25によって成形型27が上下駆
動されると、この上下駆動に伴って変形しながら溝3
5,36を摺動し、そのためこのシール材37によって
密閉状態を維持することが可能となっている。
【0042】さらに、上記成形型27には空洞部29が
内部に形成されており、この空洞部29と上記成形面2
8が連通するように通孔30が設けられているため、こ
の通孔30を介して上記被処理体23に対して均一な吸
引力で真空吸引を行うことが可能となっている。
【0043】以上、本発明の一実施の形態について説明
したが、本発明はこれ以外にも種々変形可能となってい
る。以下それについて述べる。上記実施の形態では、成
形型27の内部に空洞部29が形成された構成となって
いるが、成形型27に空洞部29を設ける構成でなく、
例えばこの成形型27の内部に上記成形面28と上記ホ
ース32とを連通する複数の通孔を形成する構成でも構
わない。
【0044】また、上記実施の形態ではマスク39とし
て、例えば金属の板状体に孔部を設けたものが示されて
いるが、これ以外にも、例えば赤外線をカットするフィ
ルタを設ける構成でも構わない。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明によると、上記固定チャンバ部材の内部にこの内面と
気密な状態で移動自在に設けられ、上記被処理体に対向
する面が成形面に形成された成形型と、上記成形面に連
通してこの成形面と上記被処理体の間を真空吸引する減
圧手段と、上記被処理体の予備膨張時には上記成形型を
この被処理体と接触しない位置に退避させ、この被処理
体の予備膨張終了後に上記被処理体を真空成形可能な位
置まで上記成形型を駆動する駆動手段と、を具備したた
め、上記被処理体の成形を減圧手段による減圧によって
例えば下方に予備膨張させても、上記成形型を下方に駆
動させれば、上記成形面と上記被処理体とが接触するこ
とがない。そのため、加圧手段を設ける必要がなく、減
圧手段のみの構成とすることができる。
【0046】また、従来の真空成形装置のように、加熱
手段を退避させる必要がなくなり、そのため加熱手段を
固定的に設けることが可能となり、構成を簡略化可能と
なる。
【0047】さらに、加圧により被処理体を予備膨張さ
せることがなく、従来の真空成形装置で生じていた加圧
後の被処理体の減圧により、この被処理体の表面にしわ
が生じ難くなる。
【0048】請求項2記載の発明によると、上記加熱手
段には、被処理体の加熱温度を制御する温度制御手段が
設けられたため、この被処理体に温度分布を生じさせて
真空吸引することが可能となる。そのため、上記成形面
に被処理体を接触させて成形させても、被処理体の偏肉
を防止して良好に被処理体を成形することが可能とな
る。また、上記加熱手段を退避させることなく被処理体
への加熱を成形時においても温度制御手段を介して行う
ことが可能となるため、従来では破断の生じやすかった
複雑形状の薄肉ハウジングの成形もできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係わる被処理体を保持
させた状態の真空成形装置の構成を示す側断面図。
【図2】同実施の形態に係わる被処理体を予備膨張させ
た状態の真空成形装置の構成を示す側断面図。
【図3】同実施の形態に係わる被処理体を真空成形する
状態の真空成形装置の構成を示す側断面図。
【図4】従来の真空成形装置に被処理体を保持させた状
態の構成を示す側断面図。
【図5】従来の真空成形装置に被処理体を予備膨張させ
た状態の構成を示す側断面図。
【図6】従来の真空成形装置に被処理体を真空成形する
状態の構成を示す側断面図。
【符号の説明】
20…真空成形装置 21…固定チャンバ 22a,22b…弾性部材 23…被処理体 24…可動チャンバ 25…上下駆動装置 27…成形型 28…成形面 29…空洞部 30…通孔 33…減圧装置 34…空間 35,36…溝 37…シール材 38…加熱ヒータ 39…マスク

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被処理体を真空成形により所定の形状に
    加工する真空成形装置において、 固定チャンバ部材と、 上記固定チャンバ部材と接合し、この固定チャンバ部材
    との接合部分で上記被処理体の周辺部を挟持する可動チ
    ャンバ部材と、 上記固定チャンバ部材内部にこの内面と気密な状態で移
    動自在に設けられ、上記被処理体に対向する面が成形面
    に形成された成形型と、 上記被処理体を加熱する加熱手段と、 上記成形面に連通してこの成形面と上記被処理体の間を
    真空吸引する減圧手段と、 上記被処理体の予備膨張時には上記成形型をこの被処理
    体と接触しない位置に退避させ、この被処理体の予備膨
    張終了後に上記被処理体を真空成形可能な位置まで上記
    成形型を駆動する駆動手段と、 を具備したことを特徴とする真空成形装置。
  2. 【請求項2】 上記加熱手段には、被処理体の加熱温度
    を制御する温度制御手段が設けられたことを特徴とする
    請求項1記載の真空成形装置。
JP9080799A 1997-03-31 1997-03-31 真空成形装置 Pending JPH10272682A (ja)

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