JPH10272555A - 鋳物冷却工程における脱臭装置 - Google Patents
鋳物冷却工程における脱臭装置Info
- Publication number
- JPH10272555A JPH10272555A JP7718997A JP7718997A JPH10272555A JP H10272555 A JPH10272555 A JP H10272555A JP 7718997 A JP7718997 A JP 7718997A JP 7718997 A JP7718997 A JP 7718997A JP H10272555 A JPH10272555 A JP H10272555A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- soot
- combustion
- mold
- combustion chamber
- deodorizing
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Casting Support Devices, Ladles, And Melt Control Thereby (AREA)
- Incineration Of Waste (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 燃焼脱臭方式により二次公害を防止しつつ低
ランニングコストで鋳物冷却工程における脱臭を行う。 【解決手段】 鋳物冷却工程における工程2〜工程4に
は、鋳型10に密着して鋳型10から排出される煤煙を
吸引する吸引フード11が設けられており、この吸引フ
ード11は、煤煙を強制的に吸引する吸引ブロワ15を
介して燃焼室13に接続されている。また、燃焼室13
には、煤煙を着火・燃焼するプロパンガス等を燃料とす
る燃焼バーナー16、及び、煤煙の完全燃焼を促進する
空気を供給するブロワ17が配設されている。ここで、
鋳型10から強制的に吸引される煤煙は、燃焼バーナー
16の炎に直接当たり、かつ、燃焼室13内で螺旋状に
対流を生じるように燃焼室13に導かれる。
ランニングコストで鋳物冷却工程における脱臭を行う。 【解決手段】 鋳物冷却工程における工程2〜工程4に
は、鋳型10に密着して鋳型10から排出される煤煙を
吸引する吸引フード11が設けられており、この吸引フ
ード11は、煤煙を強制的に吸引する吸引ブロワ15を
介して燃焼室13に接続されている。また、燃焼室13
には、煤煙を着火・燃焼するプロパンガス等を燃料とす
る燃焼バーナー16、及び、煤煙の完全燃焼を促進する
空気を供給するブロワ17が配設されている。ここで、
鋳型10から強制的に吸引される煤煙は、燃焼バーナー
16の炎に直接当たり、かつ、燃焼室13内で螺旋状に
対流を生じるように燃焼室13に導かれる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鋳物冷却工程にお
ける脱臭装置に関し、特に、鋳型から発生する煤煙の無
色・無臭化を促進する技術に関する。
ける脱臭装置に関し、特に、鋳型から発生する煤煙の無
色・無臭化を促進する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、鋳物製造工場の冷却工程で
は、中子の分解臭であるアンモニア臭及びホルムアルデ
ヒド臭に加え、鋳型の砂中に混入した石炭粉の蒸し臭
(蒸留臭)が鋳型から煤煙として排出されており、工場
周囲の地域への悪臭問題を防止すべく種々の脱臭手段が
講じられている。この脱臭手段としては、例えば、冷却
工程全体をフードで覆い、鋳型から排出される煤煙及び
鋳型周囲の空気(以下「雰囲気」という)を共に吸引し
て、大量の水で煤煙を洗い流す洗浄脱臭、薬液を使用し
て煤煙を中和する薬液脱臭、活性炭を使用して煤煙を吸
着する吸着脱臭等がある。
は、中子の分解臭であるアンモニア臭及びホルムアルデ
ヒド臭に加え、鋳型の砂中に混入した石炭粉の蒸し臭
(蒸留臭)が鋳型から煤煙として排出されており、工場
周囲の地域への悪臭問題を防止すべく種々の脱臭手段が
講じられている。この脱臭手段としては、例えば、冷却
工程全体をフードで覆い、鋳型から排出される煤煙及び
鋳型周囲の空気(以下「雰囲気」という)を共に吸引し
て、大量の水で煤煙を洗い流す洗浄脱臭、薬液を使用し
て煤煙を中和する薬液脱臭、活性炭を使用して煤煙を吸
着する吸着脱臭等がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
脱臭手段では雰囲気中の煤煙濃度が低いために、脱臭効
率が悪いことに加えランニングコストが高く、また、煤
煙を脱臭する際に使用した水,薬液,活性炭等を再生等
すべく二次処理を行った処理液等の廃棄による二次公害
のおそれがある。
脱臭手段では雰囲気中の煤煙濃度が低いために、脱臭効
率が悪いことに加えランニングコストが高く、また、煤
煙を脱臭する際に使用した水,薬液,活性炭等を再生等
すべく二次処理を行った処理液等の廃棄による二次公害
のおそれがある。
【0004】この他の脱臭手段としては、バーナーで内
部温度を600〜800℃に加熱した燃焼室に雰囲気を
導き、燃焼室で煤煙中の有臭成分を完全燃焼させてCO
2 とH2 Oに分解し脱臭する燃焼脱臭方式があるが、こ
の燃焼脱臭では二次公害のおそれは低いものの、燃焼室
内の温度を上昇させるために莫大なコストがかかり、あ
まり実用的ではない。
部温度を600〜800℃に加熱した燃焼室に雰囲気を
導き、燃焼室で煤煙中の有臭成分を完全燃焼させてCO
2 とH2 Oに分解し脱臭する燃焼脱臭方式があるが、こ
の燃焼脱臭では二次公害のおそれは低いものの、燃焼室
内の温度を上昇させるために莫大なコストがかかり、あ
まり実用的ではない。
【0005】そこで、本発明は以上のような従来の問題
点に鑑み、燃焼脱臭方式を改良することで、二次公害を
防止しつつ低ランニングコストで鋳物冷却工程における
脱臭を行い得る脱臭装置を提供することを目的とする。
点に鑑み、燃焼脱臭方式を改良することで、二次公害を
防止しつつ低ランニングコストで鋳物冷却工程における
脱臭を行い得る脱臭装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】このため、請求項1記載
の発明は、注湯された鋳型から排出される煤煙を燃焼さ
せて脱臭する方式の鋳物冷却工程における脱臭装置であ
って、前記鋳型に密着して、鋳型から排出される煤煙を
吸引する吸引フードと、該吸引フードに接続されて、前
記煤煙を強制的に吸引する吸引ブロワと、該吸引ブロワ
によって強制的に吸引された煤煙が導入される燃焼室
と、該燃焼室内に臨むように配設される第1燃焼バーナ
と、を含んで構成した。
の発明は、注湯された鋳型から排出される煤煙を燃焼さ
せて脱臭する方式の鋳物冷却工程における脱臭装置であ
って、前記鋳型に密着して、鋳型から排出される煤煙を
吸引する吸引フードと、該吸引フードに接続されて、前
記煤煙を強制的に吸引する吸引ブロワと、該吸引ブロワ
によって強制的に吸引された煤煙が導入される燃焼室
と、該燃焼室内に臨むように配設される第1燃焼バーナ
と、を含んで構成した。
【0007】このようにすれば、吸引フードが鋳型に密
着すると、吸引ブロワにより鋳型から煤煙が強制的に吸
引される。この際、吸引フードにより煤煙と共に吸引さ
れる空気量が低減するため、吸引されるガス量が低減、
即ち、煤煙濃度が高まる。そこで、この高濃度の煤煙を
燃焼室に導入し、第1燃焼バーナーにより着火し燃焼さ
せ脱臭する。従って、燃焼室で燃焼させるガス量が従来
に比べて大幅に低減されるので、燃焼室及び第1燃焼バ
ーナーを小型化でき、消費燃料が大幅に低減される。
着すると、吸引ブロワにより鋳型から煤煙が強制的に吸
引される。この際、吸引フードにより煤煙と共に吸引さ
れる空気量が低減するため、吸引されるガス量が低減、
即ち、煤煙濃度が高まる。そこで、この高濃度の煤煙を
燃焼室に導入し、第1燃焼バーナーにより着火し燃焼さ
せ脱臭する。従って、燃焼室で燃焼させるガス量が従来
に比べて大幅に低減されるので、燃焼室及び第1燃焼バ
ーナーを小型化でき、消費燃料が大幅に低減される。
【0008】請求項2記載の発明は、前記燃焼室内に空
気を供給するブロワを設けた。このようにすれば、煤煙
が燃焼するために必要な空気が十分供給されるので、煤
煙の完全燃焼が促進される。請求項3記載の発明は、前
記鋳型から強制的に吸引された煤煙は、前記第1燃焼バ
ーナの炎に直接当たるように燃焼室に導入されるように
した。
気を供給するブロワを設けた。このようにすれば、煤煙
が燃焼するために必要な空気が十分供給されるので、煤
煙の完全燃焼が促進される。請求項3記載の発明は、前
記鋳型から強制的に吸引された煤煙は、前記第1燃焼バ
ーナの炎に直接当たるように燃焼室に導入されるように
した。
【0009】このようにすれば、高濃度の煤煙が第1燃
焼バーナーの炎に直接当たって着火するので、第1燃焼
バーナーは煤煙を着火するだけでよく、第1燃焼バーナ
ーの小型化が促進される。請求項4記載の発明は、前記
鋳型から強制的に吸引された煤煙は、前記燃焼室内で略
螺旋状の対流を生じるように燃焼室に導入されるように
した。
焼バーナーの炎に直接当たって着火するので、第1燃焼
バーナーは煤煙を着火するだけでよく、第1燃焼バーナ
ーの小型化が促進される。請求項4記載の発明は、前記
鋳型から強制的に吸引された煤煙は、前記燃焼室内で略
螺旋状の対流を生じるように燃焼室に導入されるように
した。
【0010】このようにすれば、燃焼室内では略螺旋状
の対流が生じるので、煤煙と空気の混合が促進され均一
な混合気となり、煤煙の完全燃焼が促進する。従って、
第1燃焼バーナーを小さくしても煤煙が不完全燃焼する
ことが抑制され、煤煙の完全燃焼を促進しつつ第1燃焼
バーナーが小型化される。請求項5記載の発明は、前記
第1燃焼バーナーの燃焼ノズルは、炎が大きく広がる構
成とした。
の対流が生じるので、煤煙と空気の混合が促進され均一
な混合気となり、煤煙の完全燃焼が促進する。従って、
第1燃焼バーナーを小さくしても煤煙が不完全燃焼する
ことが抑制され、煤煙の完全燃焼を促進しつつ第1燃焼
バーナーが小型化される。請求項5記載の発明は、前記
第1燃焼バーナーの燃焼ノズルは、炎が大きく広がる構
成とした。
【0011】このようにすれば、燃焼室内において、大
きく広がった炎により煤煙と空気の混合気が均一に着火
されて、煤煙の完全燃焼が促進される。請求項6記載の
発明は、キューポラと、該キューポラで発生するCOガ
スを燃料とする第2燃焼バーナーと、を含んで構成さ
れ、前記第2燃焼バーナーを、前記燃焼室内に臨むよう
に配設した。
きく広がった炎により煤煙と空気の混合気が均一に着火
されて、煤煙の完全燃焼が促進される。請求項6記載の
発明は、キューポラと、該キューポラで発生するCOガ
スを燃料とする第2燃焼バーナーと、を含んで構成さ
れ、前記第2燃焼バーナーを、前記燃焼室内に臨むよう
に配設した。
【0012】このようにすれば、キューポラで発生した
COガスが第2燃焼バーナーの燃料として使用されるの
で、キューポラの稼動時には、第1燃焼バーナーを使用
しなくとも、第2燃焼バーナーにより煤煙が着火され、
脱臭装置で使用される燃料が低減される。一方、キュー
ポラの非稼動時には、第1燃焼バーナーにより煤煙が着
火され、脱臭が行われる。
COガスが第2燃焼バーナーの燃料として使用されるの
で、キューポラの稼動時には、第1燃焼バーナーを使用
しなくとも、第2燃焼バーナーにより煤煙が着火され、
脱臭装置で使用される燃料が低減される。一方、キュー
ポラの非稼動時には、第1燃焼バーナーにより煤煙が着
火され、脱臭が行われる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、添付された図面を参照して
本発明を詳述する。図1は、鋳物冷却工程に本発明に係
る脱臭装置を適用した一実施例を示している。鋳物冷却
工程は、工程1〜工程Nから構成されており、具体的に
は、工程1は鋳型10に注湯する注湯工程、工程2〜工
程4は鋳型から排出される煤煙の脱臭・冷却工程(以下
「脱臭工程」という)、工程5〜工程Nは鋳型を自然冷
却させる冷却工程である。なお、本実施例では、脱臭工
程は工程2〜工程4の3工程であるが、実際の冷却工程
では鋳型の大きさ、鋳型で使用する砂の量等によって脱
臭工程の長さが決定される。
本発明を詳述する。図1は、鋳物冷却工程に本発明に係
る脱臭装置を適用した一実施例を示している。鋳物冷却
工程は、工程1〜工程Nから構成されており、具体的に
は、工程1は鋳型10に注湯する注湯工程、工程2〜工
程4は鋳型から排出される煤煙の脱臭・冷却工程(以下
「脱臭工程」という)、工程5〜工程Nは鋳型を自然冷
却させる冷却工程である。なお、本実施例では、脱臭工
程は工程2〜工程4の3工程であるが、実際の冷却工程
では鋳型の大きさ、鋳型で使用する砂の量等によって脱
臭工程の長さが決定される。
【0014】各脱臭工程には、鋳型10から排出される
煤煙を吸引する吸引フード11が備え付けられており、
アクチュエータ等からなる昇降装置(図示せず)により
吸引フード11が上下するようになっている。この吸引
フード11は、下降したときにその開口部11aが鋳型
10の略上面全体に密着し、一方、上昇したときにはそ
の開口部11aと鋳型10の上面とが所定間隔離間す
る。
煤煙を吸引する吸引フード11が備え付けられており、
アクチュエータ等からなる昇降装置(図示せず)により
吸引フード11が上下するようになっている。この吸引
フード11は、下降したときにその開口部11aが鋳型
10の略上面全体に密着し、一方、上昇したときにはそ
の開口部11aと鋳型10の上面とが所定間隔離間す
る。
【0015】また、各吸引フード11には、夫々鋳型1
0から排出される煤煙を導くダクト12が接続され、各
ダクト12は、後述する燃焼室13に煤煙を導くメイン
ダクト14に夫々接続されている。さらに、このメイン
ダクト14の途中には、煤煙を短時間かつ高濃度で吸引
するための吸引ブロワ15が介装されている。煤煙が導
かれる燃焼室13には、プロパンガス等を燃料とする燃
焼バーナー16(第1燃焼バーナー)と、燃焼を促進す
る空気を供給するブロア17と、燃焼ガスを大気中に排
出する排気塔18と、が設けられている。ここで、燃焼
バーナー16は、図2(a) に示すように、炎19が大き
く広がるノズル(図示せず)を有し、また、吸引フード
11によって鋳型10から強制吸引された煤煙は、図2
(a) 及び(b) に示すように、燃焼室13に設けられた燃
焼バーナー16の炎19に直接当たると共に、燃焼室1
3内で螺旋状の対流(乱流)を起こすように導入され
る。
0から排出される煤煙を導くダクト12が接続され、各
ダクト12は、後述する燃焼室13に煤煙を導くメイン
ダクト14に夫々接続されている。さらに、このメイン
ダクト14の途中には、煤煙を短時間かつ高濃度で吸引
するための吸引ブロワ15が介装されている。煤煙が導
かれる燃焼室13には、プロパンガス等を燃料とする燃
焼バーナー16(第1燃焼バーナー)と、燃焼を促進す
る空気を供給するブロア17と、燃焼ガスを大気中に排
出する排気塔18と、が設けられている。ここで、燃焼
バーナー16は、図2(a) に示すように、炎19が大き
く広がるノズル(図示せず)を有し、また、吸引フード
11によって鋳型10から強制吸引された煤煙は、図2
(a) 及び(b) に示すように、燃焼室13に設けられた燃
焼バーナー16の炎19に直接当たると共に、燃焼室1
3内で螺旋状の対流(乱流)を起こすように導入され
る。
【0016】次に、かかる構成からなる脱臭装置の作用
を図1に基づいて、従来の脱臭装置と比較しつつ説明す
る。注湯工程1において鋳型10に注湯を行うと、鋳型
10から煤煙が排出される。この工程においては、煤煙
濃度が高濃度であると共に煤煙が高温であるため、鋳型
10から排出した煤煙は周囲の空気に触れて自然発火し
燃焼する。このように煤煙が燃焼している間は、煤煙が
CO2 とH2 Oとに分解されて無色・無臭となるので悪
臭は発生しない。
を図1に基づいて、従来の脱臭装置と比較しつつ説明す
る。注湯工程1において鋳型10に注湯を行うと、鋳型
10から煤煙が排出される。この工程においては、煤煙
濃度が高濃度であると共に煤煙が高温であるため、鋳型
10から排出した煤煙は周囲の空気に触れて自然発火し
燃焼する。このように煤煙が燃焼している間は、煤煙が
CO2 とH2 Oとに分解されて無色・無臭となるので悪
臭は発生しない。
【0017】しかし、時間が経過すると、煤煙濃度が低
下すると共に煤煙温度が低下するため、煤煙の燃焼が行
われなくなり悪臭が発生する。このため、従来では、鋳
物冷却工程全体をフードで覆い、煤煙及び周囲の空気を
共に吸引して脱臭処理を行っていた。本発明に係る脱臭
装置では、鋳型10が脱臭工程2〜4の定位置に移動し
て停止すると、図示しない昇降装置により吸引フード1
1が下降し、その開口部11aが鋳型10の略上面全体
に密着する。すると、今まで燃焼していた煤煙は、周囲
の空気が遮断されて消火される。しかしながら、吸引ブ
ロワ15の作用により鋳型10から煤煙が強制的に吸引
されるので、煤煙は高濃度のまま燃焼室13に導かれ、
燃焼バーナー16の炎に直接当たり、その炎で着火さ
れ、また、ブロワ17により供給される空気の助けを借
りて略完全燃焼する。
下すると共に煤煙温度が低下するため、煤煙の燃焼が行
われなくなり悪臭が発生する。このため、従来では、鋳
物冷却工程全体をフードで覆い、煤煙及び周囲の空気を
共に吸引して脱臭処理を行っていた。本発明に係る脱臭
装置では、鋳型10が脱臭工程2〜4の定位置に移動し
て停止すると、図示しない昇降装置により吸引フード1
1が下降し、その開口部11aが鋳型10の略上面全体
に密着する。すると、今まで燃焼していた煤煙は、周囲
の空気が遮断されて消火される。しかしながら、吸引ブ
ロワ15の作用により鋳型10から煤煙が強制的に吸引
されるので、煤煙は高濃度のまま燃焼室13に導かれ、
燃焼バーナー16の炎に直接当たり、その炎で着火さ
れ、また、ブロワ17により供給される空気の助けを借
りて略完全燃焼する。
【0018】この際、図2に示すように、燃焼室13内
に対流が発生するように煤煙を導いているので、煤煙と
空気との混合が促進されて、より均一な混合気となり完
全燃焼が促進される。また、燃焼バーナー16の炎19
が大きく広がっているので、煤煙と空気の混合気が均一
に着火されて、完全燃焼が促進される。従って、煤煙は
CO2 とH2 Oに分解され、無色・無臭となった後、排
気塔18から大気中に排出される。
に対流が発生するように煤煙を導いているので、煤煙と
空気との混合が促進されて、より均一な混合気となり完
全燃焼が促進される。また、燃焼バーナー16の炎19
が大きく広がっているので、煤煙と空気の混合気が均一
に着火されて、完全燃焼が促進される。従って、煤煙は
CO2 とH2 Oに分解され、無色・無臭となった後、排
気塔18から大気中に排出される。
【0019】なお、脱臭工程2から3への移動時、及
び、脱臭工程3から4への移動時には、昇降装置により
吸引フード11が上昇し、その開口部11aと鋳型10
の上面とが所定間隔離間する。この状態で、鋳型10の
移動が行われるのであるが、移動時であっても吸引ブロ
ワ15によって強制的に煤煙の吸引が行われているの
で、煤煙が周囲に拡散することが防止される。
び、脱臭工程3から4への移動時には、昇降装置により
吸引フード11が上昇し、その開口部11aと鋳型10
の上面とが所定間隔離間する。この状態で、鋳型10の
移動が行われるのであるが、移動時であっても吸引ブロ
ワ15によって強制的に煤煙の吸引が行われているの
で、煤煙が周囲に拡散することが防止される。
【0020】かかる構成からなる脱臭装置によれば、吸
引フード11が鋳型10の略上面全体を覆うことで、煤
煙と共に燃焼室13に導かれる空気量が低減し、煤煙濃
度を高めることができる。また、鋳型10から強制的に
吸引された煤煙は、燃焼バーナー16の炎によって着火
されるため、燃焼バーナー16は高濃度の煤煙を着火す
るだけでよく、消費燃料を大幅に低減することができ、
従来の燃焼脱臭方式に比べてランニングコストを大幅に
低減することができる。
引フード11が鋳型10の略上面全体を覆うことで、煤
煙と共に燃焼室13に導かれる空気量が低減し、煤煙濃
度を高めることができる。また、鋳型10から強制的に
吸引された煤煙は、燃焼バーナー16の炎によって着火
されるため、燃焼バーナー16は高濃度の煤煙を着火す
るだけでよく、消費燃料を大幅に低減することができ、
従来の燃焼脱臭方式に比べてランニングコストを大幅に
低減することができる。
【0021】図3は、燃焼バーナー16の消費燃料をさ
らに低減できる脱臭装置の他の実施例を示している。な
お、上述した実施例と同一構成には同一符号を付し、そ
の説明は省略することとする。本実施例では、鋳物冷却
工程に近接してキューポラ20が設置されていることが
前提となる。即ち、COガスを燃料とする燃焼バーナー
21(第2燃焼バーナー)を燃焼室13に臨むように配
設すると共に、キューポラ20から発生するCOガスを
配管22等を介して燃焼バーナー21に導くようにす
る。但し、キューポラ20の非稼動時には、COガスが
発生しないため、プロパンガス等を燃料とする燃焼バー
ナー16を併設しておかなければならない。
らに低減できる脱臭装置の他の実施例を示している。な
お、上述した実施例と同一構成には同一符号を付し、そ
の説明は省略することとする。本実施例では、鋳物冷却
工程に近接してキューポラ20が設置されていることが
前提となる。即ち、COガスを燃料とする燃焼バーナー
21(第2燃焼バーナー)を燃焼室13に臨むように配
設すると共に、キューポラ20から発生するCOガスを
配管22等を介して燃焼バーナー21に導くようにす
る。但し、キューポラ20の非稼動時には、COガスが
発生しないため、プロパンガス等を燃料とする燃焼バー
ナー16を併設しておかなければならない。
【0022】かかる構成によれば、キューポラ20が稼
動中には、キューポラ20から発生するCOガスが燃焼
バーナー21に導かれ、これが鋳型10から強制的に吸
引される煤煙を着火させる燃焼バーナー21の燃料とな
るので、プロパンガス等を燃料とする燃焼バーナー16
を稼動させなくとも脱臭を行うことができる。一方、キ
ューポラ20の非稼動時には、燃焼バーナー16により
煤煙を着火させて脱臭が行われる。
動中には、キューポラ20から発生するCOガスが燃焼
バーナー21に導かれ、これが鋳型10から強制的に吸
引される煤煙を着火させる燃焼バーナー21の燃料とな
るので、プロパンガス等を燃料とする燃焼バーナー16
を稼動させなくとも脱臭を行うことができる。一方、キ
ューポラ20の非稼動時には、燃焼バーナー16により
煤煙を着火させて脱臭が行われる。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明によれば、吸引フード及び吸引ブロワにより鋳型から
煤煙が高濃度で強制的に吸引され、この煤煙が燃焼室に
導かれ第1燃焼バーナーにより着火・燃焼されるので、
燃焼室及び第1燃焼バーナーを小型化することができ、
消費燃料を大幅に低減することができる。従って、脱臭
効率の高い燃焼脱臭方式でありながら、従来より大幅に
ランニングコストを低減することができる。
明によれば、吸引フード及び吸引ブロワにより鋳型から
煤煙が高濃度で強制的に吸引され、この煤煙が燃焼室に
導かれ第1燃焼バーナーにより着火・燃焼されるので、
燃焼室及び第1燃焼バーナーを小型化することができ、
消費燃料を大幅に低減することができる。従って、脱臭
効率の高い燃焼脱臭方式でありながら、従来より大幅に
ランニングコストを低減することができる。
【0024】請求項2記載の発明によれば、煤煙が燃焼
するために必要な空気が十分供給されるので、煤煙の完
全燃焼を促進することができる。請求項3記載の発明に
よれば、第1燃焼バーナーは高濃度の煤煙を着火するだ
けでよく、第1燃焼バーナーを小型化することができ
る。請求項4記載の発明によれば、螺旋状の対流により
煤煙と空気の混合が促進され均一な混合気となり、第1
燃焼バーナーを小さくしても煤煙の完全燃焼を促進する
ことができる。
するために必要な空気が十分供給されるので、煤煙の完
全燃焼を促進することができる。請求項3記載の発明に
よれば、第1燃焼バーナーは高濃度の煤煙を着火するだ
けでよく、第1燃焼バーナーを小型化することができ
る。請求項4記載の発明によれば、螺旋状の対流により
煤煙と空気の混合が促進され均一な混合気となり、第1
燃焼バーナーを小さくしても煤煙の完全燃焼を促進する
ことができる。
【0025】請求項5記載の発明によれば、煤煙と空気
の混合気が均一に着火されるので、煤煙の完全燃焼をよ
り促進することができる。請求項6記載の発明によれ
ば、キューポラで発生したCOガスが第2燃焼バーナー
の燃料として使用されるので、キューポラの稼動時に
は、第2燃焼バーナーにより煤煙が着火され、脱臭装置
で使用される燃料をより低減することができる。
の混合気が均一に着火されるので、煤煙の完全燃焼をよ
り促進することができる。請求項6記載の発明によれ
ば、キューポラで発生したCOガスが第2燃焼バーナー
の燃料として使用されるので、キューポラの稼動時に
は、第2燃焼バーナーにより煤煙が着火され、脱臭装置
で使用される燃料をより低減することができる。
【図1】 本発明に係る脱臭装置の一実施例を示す構成
図
図
【図2】 同上の燃焼室の構造を示す断面図で、(a) は
正面断面図、(b) は側面断面図
正面断面図、(b) は側面断面図
【図3】 本発明に係る脱臭装置の他の実施例を示す構
成図
成図
10 鋳型 11 吸引フード 13 燃焼室 15 吸引ブロワ 16 燃焼バーナー 20 キューポラ 21 燃焼バーナー
Claims (6)
- 【請求項1】注湯された鋳型から排出される煤煙を燃焼
させて脱臭する方式の鋳物冷却工程における脱臭装置で
あって、 前記鋳型に密着して、鋳型から排出される煤煙を吸引す
る吸引フードと、該吸引フードに接続されて、前記煤煙
を強制的に吸引する吸引ブロワと、該吸引ブロワによっ
て強制的に吸引された煤煙が導入される燃焼室と、該燃
焼室内に臨むように配設される第1燃焼バーナと、を含
んで構成されることを特徴とする鋳物冷却工程における
脱臭装置。 - 【請求項2】前記燃焼室内に空気を供給するブロワを設
けたことを特徴とする請求項1記載の鋳物冷却工程にお
ける脱臭装置。 - 【請求項3】前記鋳型から強制的に吸引された煤煙は、
前記第1燃焼バーナの炎に直接当たるように燃焼室に導
入されることを特徴とする請求項1又は2に記載の鋳物
冷却工程における脱臭装置。 - 【請求項4】前記鋳型から強制的に吸引された煤煙は、
前記燃焼室内で略螺旋状の対流を生じるように燃焼室に
導入されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1
つに記載の鋳物冷却工程における脱臭装置。 - 【請求項5】前記第1燃焼バーナーの燃焼ノズルは、炎
が大きく広がる構成とされることを特徴とする請求項1
〜4のいずれか1つに記載の鋳物冷却工程における脱臭
装置。 - 【請求項6】キューポラと、該キューポラで発生するC
Oガスを燃料とする第2燃焼バーナーと、を含んで構成
され、前記第2燃焼バーナーは、前記燃焼室内に臨むよ
うに配設されることを特徴とする請求項1〜5のいずれ
か1つに記載の鋳物冷却工程における脱臭装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7718997A JPH10272555A (ja) | 1997-03-28 | 1997-03-28 | 鋳物冷却工程における脱臭装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7718997A JPH10272555A (ja) | 1997-03-28 | 1997-03-28 | 鋳物冷却工程における脱臭装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10272555A true JPH10272555A (ja) | 1998-10-13 |
Family
ID=13626881
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7718997A Pending JPH10272555A (ja) | 1997-03-28 | 1997-03-28 | 鋳物冷却工程における脱臭装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10272555A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100663203B1 (ko) | 2004-11-30 | 2007-01-02 | 한국타이어 주식회사 | 소각로를 활용한 건물 내 배기 시스템 |
CN109926571A (zh) * | 2019-04-28 | 2019-06-25 | 安徽合力股份有限公司合肥铸锻厂 | 砂型铸件冷却风机组件 |
CN110125376A (zh) * | 2019-06-13 | 2019-08-16 | 无锡蠡湖增压技术股份有限公司 | 一种重力浇铸机用烟尘收集装备 |
CN115846641A (zh) * | 2022-11-28 | 2023-03-28 | 武汉锦瑞技术有限公司 | 一种重力铸造浇注时烟气快速消除装置及处理方法 |
-
1997
- 1997-03-28 JP JP7718997A patent/JPH10272555A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100663203B1 (ko) | 2004-11-30 | 2007-01-02 | 한국타이어 주식회사 | 소각로를 활용한 건물 내 배기 시스템 |
CN109926571A (zh) * | 2019-04-28 | 2019-06-25 | 安徽合力股份有限公司合肥铸锻厂 | 砂型铸件冷却风机组件 |
CN110125376A (zh) * | 2019-06-13 | 2019-08-16 | 无锡蠡湖增压技术股份有限公司 | 一种重力浇铸机用烟尘收集装备 |
CN115846641A (zh) * | 2022-11-28 | 2023-03-28 | 武汉锦瑞技术有限公司 | 一种重力铸造浇注时烟气快速消除装置及处理方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JPH10272555A (ja) | 鋳物冷却工程における脱臭装置 | |
JPH0942634A (ja) | 廃棄物の焼却炉 | |
JPH10185142A (ja) | 排煙の二次焼却方法及び装置 | |
KR102483231B1 (ko) | 이중 축열 및 화염크기에 따른 소각특성을 개선한 악취가스를 처리하는 축열식 연소산화장치 | |
US20020072021A1 (en) | Space heater | |
KR0133348B1 (ko) | 로터리히터의 종료시 불연소가스의 비산 방지방법 | |
JPS60213353A (ja) | 排ガスの処理方法及びその装置 | |
JPS54108029A (en) | Combustion apparatus | |
KR20200102281A (ko) | 오염가스 소각처리장치 | |
JP2584024Y2 (ja) | ごみ焼却炉 | |
JP2000199618A (ja) | 煙を燃焼させる方法と装置 | |
JP3581852B2 (ja) | 焼却装置および同装置を使用した焼却方法 | |
US3901168A (en) | Incinerator system | |
JPH1089654A (ja) | 雰囲気焼成炉の排ガス脱臭方法および脱臭装置 | |
KR19980011648U (ko) | 싸이클론 방식의 소각로에 있어서 오일버너의 장착구조 | |
JP2000291926A (ja) | 高熱ガス化燃焼方式による焼却装置 | |
JP3085275U (ja) | 排気ガス中酸素比率低下装置 | |
JP2021084100A (ja) | 廃棄物処理装置、及び、塩素吸着機構 | |
KR100279481B1 (ko) | 배기가스 배출장치 | |
JPS58203307A (ja) | 灯芯式石油燃焼装置 | |
JPH04340004A (ja) | 燃焼装置 | |
JPS6023752A (ja) | 燃焼装置 | |
JPH10185134A (ja) | 焼却機 | |
JP2001033014A (ja) | 可燃性廃液の熱分解炉 | |
JPH03267608A (ja) | 燃焼装置 |