JP3581852B2 - 焼却装置および同装置を使用した焼却方法 - Google Patents

焼却装置および同装置を使用した焼却方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、古タイヤなど産業廃棄物等の焼却処理を行う焼却装置および同装置を使用した焼却方法に係り、簡単安価な構造で、ダイオキシン等有害物質の排出を抑制可能な焼却処理を可能とするものである。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】
近年、環境汚染問題が深刻さを増し、産業廃棄物等の焼却設備についても、その構造、維持管理に関する基準が見直されている。現在、廃棄物焼却設備で最も重要視されているのは、排出されるダイオキシンの量を減らすことで、このため以下の対策が提起されている。
1)廃棄物を高温で完全燃焼させること。
2)燃焼ガスを速やかに冷却すること。
3)排ガス処理を徹底すること。
この内、特に上記1)項の高温処理に関しては、燃焼室内の温度を、ダイオキシンの発生量が減少する温度下限値である800℃以上に保つことが要請されている。
【0003】
この高温処理の要請は、比較的大規模の焼却設備では既にほぼ実現されているが、小規模設備では主としてその経済性から模索の段階を逸していないのが現状と言わざるを得ない。
即ち、この高温処理基準は、被焼却物を燃焼室内に投入する前の段階から燃焼室内を高温度にすることを必要としており、これを実現するには、可燃油を燃焼させるバーナー等加熱源を別途設けて燃焼室内を加温する必要があり、特に、小規模設備においては、このバーナー等の設置が大幅なコストアップを招くことになる。
【0004】
ところで、産業廃棄物の焼却処理に掛かる費用を考える場合、当該産業廃棄物をその発生場所から焼却設備が設置された場所に運搬するコストも大きなウエイトを占める。従って、焼却処理の費用低減のためには、発生場所で廃棄物焼却処理を行うことで運搬コストをなくすことが有効な対策となる。この場合、具体的には、例えば、工場やレストラン等の個々の施設で発生した廃棄物を当該施設内で焼却することになる。
これは取りも直さず、小規模焼却設備の必要性が高いということで、上述した高温処理基準の要請実現が大きな課題になるわけである。
【0005】
この発明は以上のような課題を達成するためになされたもので、簡単安価な構成で高温処理基準を実現することが出来、小規模設備への適用が容易な焼却装置および同装置を使用した焼却方法を得ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る焼却装置は、炉壁で周囲を覆い被焼却物を収容可能な燃焼室を形成する炉体と、上記炉壁を貫通し上記燃焼室内に空気を導入する第1および第2の導風管と、上記第1および第2の導風管に空気を送り込む送風機とを備え、上記第1の導風管の上記燃焼室側端は上記燃焼室内に所定長突出するとともに、その管先端に導風断面を管内周縁部に絞り込む遮風板を設け、上記突出した管外周部に可燃油を供給しこの供給した可燃油に点火する可燃油供給手段を備え、上記第2の導風管の途中にその導風断面を開閉する空気開閉弁を備えたものである。
【0007】
また、この発明に係る焼却装置は、その燃焼室内に被焼却物を収容したときその被焼却物のほぼ中心高さ位置に相当する中段位置に第2の導風管を取り付け、上記被焼却物上方の空間高さ位置に相当する上段位置および上記被焼却物の下端近傍高さ位置に相当する下段位置にそれぞれ第1の導風管を取り付け、上記上段、中段および下段に取り付けた3本の導風管に共通の送風機から空気を送り込むようにしたものである。
【0008】
また、この発明に係る焼却装置の可燃油供給手段は、炉体外に設置され可燃油を貯留する貯留タンクと、炉壁を貫通し上記貯留タンク内の可燃油を第1の導風管の燃焼室内突出部の外周上端近傍に導く導油管と、この導油管の途中に設けられた油開閉弁と、上記第1の導風管から燃焼室内に吹き込まれた空気で霧状になった上記可燃油に点火する点火手段とを備えたものである。
【0009】
また、この発明に係る焼却装置の点火手段は、導油管の近傍に炉壁を貫通して設けられた挿通管と、一端が点火用電源に接続され他端に通電発熱部を形成した導線からなり、点火時、上記通電発熱部を上記挿通管から燃焼室内に突出させ、点火後、上記挿通管内または炉壁外に引き戻せるよう上記挿通管内を挿通可能に構成された点火導体とを備えたものである。
【0010】
また、この発明に係る焼却装置は、その第1の導風管の炉壁から燃焼室内に突出した部分の、先端から所定長に亘り管外周部表面を削って薄肉部を形成し、導油管からの可燃油を上記薄肉部に導くようにしたものである。
【0011】
また、この発明に係る焼却装置は、その第1の導風管先端内周と遮風板外周との径方向の隙間を、3mm以上6mm以下に設定したものである。
【0012】
この発明に係る焼却方法は、燃焼室に被焼却物を収容する前段階で、空気開閉弁を閉路して送風機を運転し第1の導風管から上記燃焼室内に空気を導入する第1のステップ、可燃油供給手段により可燃油を供給し点火することにより上記第1の導風管から上記燃焼室内に火炎を放出させる第2のステップ、上記火炎により上記燃焼室内温度が上昇し所定の燃焼下限温度に達した後上記被焼却物を上記燃焼室内に収容し上記被焼却物に着火させる第3のステップ、および上記被焼却物が着火した後、上記可燃油の供給を停止するとともに上記空気開閉弁を開路し上記第1および第2の導風管から上記燃焼室内に空気を導入することにより上記被焼却物を燃焼させる第4のステップを含むものである。
【0013】
また、この発明に係る焼却方法における燃焼下限温度は、ダイオキシンの発生が抑制される燃焼温度の下限値としたものである。
【0014】
また、この発明に係る焼却装置は、上段、中段、下段に、それぞれ第1、第2、第1の導風管を取り付ける場合、第4のステップにおいて、各導風管から燃焼室に導入される風量の比率を、ほぼ2:5:3に設定したものである。
【0015】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1における焼却装置を示す平面断面図である。図において、1は矩形の炉体で、底面および垂直な3面の炉壁は煉瓦等の断熱材から構成され、内部に燃焼室10を形成する。炉体1の正面(図中左端が対応する)には開閉板2が設けられ、左右の炉壁の内面に形成された溝に沿って昇降することにより開閉する機構となっている。3は被焼却物(図1では図示せず)を収容する処理容器で、その底部に設けられた車輪4がレール5上を転がることで処理容器3の炉体1内への搬入搬出を行う。
なお、図1には表れないが、炉体1の上面は、鋼板等で作られた蓋で覆われており、この蓋には、排気ダクトの他、例えば、廃熱を利用して温水を作る温水用水タンク等が設けられている。
【0016】
11は導風管で、平面位置として、左右の炉壁の各2個所に炉壁を貫通して取り付けられている。そして、各個所毎に、上下に3本の導風管が設けられている。以下、図1のA−Aから見た部分側面断面図である図2により導風管について更に詳細に説明する。
図2において、12Aは、燃焼室10内における被焼却物6上方の空間高さ位置に相当する上段位置に取り付けられた第1の導風管、12Bは、被焼却物6の下端近傍高さ位置に相当する下段位置に取り付けられた第1の導風管、13は、被焼却物6のほぼ中心高さ位置に相当する中段位置に取り付けられた第2の導風管である。
【0017】
そして、第1の導風管12A、12Bの先端は炉壁から燃焼室10内に所定長突出するとともに、その管先端には、導風断面を管内周縁部に絞り込む遮風板14を取り付けている。なお、この第1の導風管12A、12Bの管先端部分の構造は、後段の図3で更に詳細に説明する。
また、第2の導風管13の途中には、その導風断面を開閉する空気開閉弁15を設けている。
そして、これら上下3段の導風管12A、13、12Bには、共通の送風機16から空気が送り込まれる構成となっている。
【0018】
17は、可燃油18を貯留する貯留タンクで、この可燃油18は油開閉弁19を介して導油管20により、第1の導風管12A、12Bの管先端外周上端近傍に導出出来るようになっている。
なお、この可燃油18には、例えば、使用済みの回収された可燃性の廃油等を利用することが出来る。
【0019】
図3は、第1の導風管12A(12B)の管先端部分の詳細を示すもので、同図(a)はその側面断面図、同図(b)はその管先端から軸方向に見た図である。
既述したように、第1の導風管の先端は炉壁から燃焼室10室内に所定長突出しており、先端には遮風板14が取り付けられ、同図(a)に矢印で示すように、送風機16から送り込まれた空気の流れは、この先端部分で、第1の導風管12内周と遮風板14との間の隙間Gに絞り込まれる。
この径方向の間隙Gを、3mm以上6mm以下の範囲で設定すると、最も効率よく、高速度の空気流が管先端の周縁部から燃焼室10内に放出される。
【0020】
一方、第1の導風管12の管先端外周には、図3(a)に示すように、先端から所定長に亘り管外周部表面を1mm程度削って薄肉部21を形成しており、導油管20の先端がこの薄肉部21に開口している。従って、導油管20の先端から導出した可燃油18は、この薄肉部21の表面を濡らすようにその上端部分から左右に分かれて流れ出る状態となる。この状態で、間隙Gから勢いよく空気が放出されると、薄肉部21表面の可燃油18は高速度の空気流で霧状になって燃焼室10内に噴射されることになる。
【0021】
22は、導油管20の近傍に炉壁を貫通して設けられた挿通管で、図4にその断面を示すように、その挿通管22の内部には点火導体23が収容され矢印P、Qの向きに出し入れできる構成となっている。点火導体23は、その先端(図4中、右端)に、例えば、ニクロム線等からなる通電発熱部24が接続され、他端が図示しない点火用電源に接続された導線からなる。
可燃油18を霧状に噴射した状態で、図4に示すように、通電した通電発熱部24を挿通管22から突出させると、可燃油18が点火し、第1の導風管12A(12B)の端部周縁から強力な火炎が燃焼室10内に放射されいわゆるバーナーとして機能するわけである。
なお、各導風管12A、12B、13には、40〜70mm径程度の鋼管を使用する。この場合、第1の導風管12A、12Bはその管先端を炉壁内に突出させ燃焼室10内の高温度に晒されるが、以下に説明するように、第1の導風管12A、12Bには常に送風機16から炉外の空気が送り込まれるので、その先端は常にこの低温の空気で冷却されており、通常の鋼管を使用しても問題がない。また、第2の導風管13は、後述する空焚き時、送風機16からの空気が断たれるので、その管先端は、図2に示すように、炉壁内に突出させないようにして空焚き時の高温度に晒されないように留意する必要がある。
【0022】
次に、以上の焼却装置を使用した、高温処理基準に準拠した被焼却物の焼却方法について説明する。この高温処理基準では、既述したとおり、焼却処理の全工程で、燃焼ガスを、ダイオキシンの発生量が減少する温度下限値(800℃)以上の温度に保つことが要求されている。従って、室温の状態で被焼却物6を炉体1内に収容し、これに火種を用いて着火させる方法では、低温度からの燃焼となって上記高温処理基準を満足しないことになる。
従って、被焼却物6を炉体1内に収容する前段階で、燃焼室10内を上記下限値以上の温度に加温してやる必要がある。先ず、この前段階の加温処理について説明する。
【0023】
炉体1内を空とし、開閉板2は閉路して燃焼室10を形成するとともに、第2の導風管13の空気開閉弁15を閉路位置に操作した状態で送風機16を駆動する。これによって、送風機16から送り込まれる風量の全量が、第1の導風管12A、12Bの管先端の間隙Gの部分から燃焼室10内に勢いよく噴出される(第1のステップ)。
次に、油開閉弁19を開路位置に操作し、貯留タンク17内の可燃油18を導油管20の先端から導出させる。この可燃油18は第1の導風管12A、12Bの管先端外周に形成された薄肉部21表面に沿って流下し、間隙Gから噴出する高速の空気流により霧状となって燃焼室10内に噴出される。
同時に、挿通管22の先端から通電した通電発熱部24を突出させると、直ちに、可燃油18の噴霧流が着火し、燃焼室10へはその上段および下段から強力な火炎が放射される状態となり燃焼室10内の温度が急速に上昇する。第1の導風管12A、12Bをバーナーとして機能させ、いわゆる空焚きを行うわけである(第2のステップ)。
点火導体23は、着火後素早く引き戻す。火炎による熱で焼損することを防止するためである。
【0024】
図示を省略している温度計で燃焼室10内温度を検出し、上記下限温度以上になったことを確認し、被焼却物6を収容した処理容器3を素早く炉体1内に搬入し被焼却物6に着火させる(第3のステップ)。
この被焼却物6収容の間は、炉体規模や一度に処理する被焼却物の量にもよるが、バーナー動作を一時弱めるか停止してもよい。これによって、燃焼室10内温度が多少低下するが、その分空焚き時の到達温度を高めておけば支障はない。
【0025】
被焼却物6が着火すると、被焼却物6の燃焼発熱自体が燃焼室10内を高温度に維持するので、油開閉弁19を閉路位置に操作して可燃油18の供給を停止するとともに、空気開閉弁15を開路位置に操作し、大量の空気を燃焼室10内に送り込む(第4のステップ)。
この段階における、上段、中段、下段の各導風管12A、13、12Bから燃焼室10内に送り込まれる風量は、ほぼ2:5:3程度の比率に設定するのが望ましい。
即ち、被焼却物6の燃焼部中心へは第2の導風管13から最大量の空気が供給され、燃焼に必要な酸素量が確保される。燃焼後の灰分が比較的多い被焼却物6の下端近傍へは第1の導風管12Bから最大量の半分程度の空気が供給される。また、燃焼ガスの可燃性成分が多い被焼却物6の上方空間へも第1の導風管12Aから必要量の空気が供給され完全燃焼が達成される。
また、図2に示す構造、即ち、第1の導風管12A、12Bには遮風板14が設けられており、また、3本の導風管12A、13、12Bをまとめ、第1の導風管12Bに近い部分に送風機16を取り付けることで、上記した望ましい風量比率が特別の労作を施すことなく得られる。
【0026】
以上のように、この発明の実施の形態1における焼却装置は、専用の高価な火炎バーナーを使用することなく、簡単安価な構成で、ダイオキシンの発生を抑制する高温焼却処理が可能となる。
なお、上記形態例では、導風管を4個所、そして、各個所に上中下3段の導風管を設けているが、炉体の規模や、被焼却物の処理量によっては、その設置個所を適宜増減するようにしてもよい。また、第1の導風管、第2の導風管の各本数も炉体の大きさや被焼却物の処理量により適宜設定するようにしてもよい。
【0027】
【発明の効果】
以上のように、この発明に係る焼却装置は、炉壁で周囲を覆い被焼却物を収容可能な燃焼室を形成する炉体と、上記炉壁を貫通し上記燃焼室内に空気を導入する第1および第2の導風管と、上記第1および第2の導風管に空気を送り込む送風機とを備え、
上記第1の導風管の上記燃焼室側端は上記燃焼室内に所定長突出するとともに、その管先端に導風断面を管内周縁部に絞り込む遮風板を設け、上記突出した管外周部に可燃油を供給しこの供給した可燃油に点火する可燃油供給手段を備え、上記第2の導風管の途中にその導風断面を開閉する空気開閉弁を備えたので、簡単安価な構成で、燃焼室の空焚きによる高温処理が可能になるとともに、燃焼効率の高い焼却処理が実現する。
【0028】
また、この発明に係る焼却装置は、その燃焼室内に被焼却物を収容したときその被焼却物のほぼ中心高さ位置に相当する中段位置に第2の導風管を取り付け、上記被焼却物上方の空間高さ位置に相当する上段位置および上記被焼却物の下端近傍高さ位置に相当する下段位置にそれぞれ第1の導風管を取り付け、上記上段、中段および下段に取り付けた3本の導風管に共通の送風機から空気を送り込むようにしたので、高温処理、焼却処理がより効果的になされる。
【0029】
また、この発明に係る焼却装置の可燃油供給手段は、炉体外に設置され可燃油を貯留する貯留タンクと、炉壁を貫通し上記貯留タンク内の可燃油を第1の導風管の燃焼室内突出部の外周上端近傍に導く導油管と、この導油管の途中に設けられた油開閉弁と、上記第1の導風管から燃焼室内に吹き込まれた空気で霧状になった上記可燃油に点火する点火手段とを備えたので、簡単安価な構成で、いわゆるバーナー機能が実現する。
【0030】
また、この発明に係る焼却装置の点火手段は、導油管の近傍に炉壁を貫通して設けられた挿通管と、一端が点火用電源に接続され他端に通電発熱部を形成した導線からなり、点火時、上記通電発熱部を上記挿通管から燃焼室内に突出させ、点火後、上記挿通管内または炉壁外に引き戻せるよう上記挿通管内を挿通可能に構成された点火導体とを備えたので、簡単安価な構成で、バーナーの点火機能を実現することが出来る。
【0031】
また、この発明に係る焼却装置は、その第1の導風管の炉壁から燃焼室内に突出した部分の、先端から所定長に亘り管外周部表面を削って薄肉部を形成し、導油管からの可燃油を上記薄肉部に導くようにしたので、可燃油が第1の導風管の管先端外周全体に導出され、バーナーとしての機能が向上する。
【0032】
また、この発明に係る焼却装置は、その第1の導風管先端内周と遮風板外周との径方向の隙間を、3mm以上6mm以下に設定したので、可燃油が霧状に効率よく噴出される。
【0033】
この発明に係る焼却方法は、燃焼室に被焼却物を収容する前段階で、空気開閉弁を閉路して送風機を運転し第1の導風管から上記燃焼室内に空気を導入する第1のステップ、可燃油供給手段により可燃油を供給し点火することにより上記第1の導風管から上記燃焼室内に火炎を放出させる第2のステップ、上記火炎により上記燃焼室内温度が上昇し所定の燃焼下限温度に達した後上記被焼却物を上記燃焼室内に収容し上記被焼却物に着火させる第3のステップ、および上記被焼却物が着火した後、上記可燃油の供給を停止するとともに上記空気開閉弁を開路し上記第1および第2の導風管から上記燃焼室内に空気を導入することにより上記被焼却物を燃焼させる第4のステップを含むので、安価な費用で、燃焼室の空焚きによる高温処理が可能になるとともに、燃焼効率の高い焼却処理が実現する。
【0034】
また、この発明に係る焼却方法における燃焼下限温度は、ダイオキシンの発生が抑制される燃焼温度の下限値としたので、ダイオキシンの発生を確実に抑制する高温焼却処理が実現する。
【0035】
また、この発明に係る焼却装置は、上段、中段、下段に、それぞれ第1、第2、第1の導風管を取り付ける場合、第4のステップにおいて、各導風管から燃焼室に導入される風量の比率を、ほぼ2:5:3に設定したので、燃焼効率が向上し、完全燃焼が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1における焼却装置を示す平面断面図である。
【図2】図1のA−Aから見た部分側面断面図である。
【図3】第1の導風管12A(12B)の管先端部分の詳細を説明する図である。
【図4】点火手段を説明する図である。
【符号の説明】
1 炉体、6 被焼却物、10 燃焼室、11 導風管、
12A,12B 第1の導風管、13 第2の導風管、14 遮風板、
15 空気開閉弁、16 送風機、17 貯留タンク、18 可燃油、
19 油開閉弁、20 導油管、21 薄肉部、22 挿通管、
23 点火導体、24 通電発熱部。

Claims (9)

  1. 炉壁で周囲を覆い被焼却物を収容可能な燃焼室を形成する炉体と、上記炉壁を貫通し上記燃焼室内に空気を導入する第1および第2の導風管と、上記第1および第2の導風管に空気を送り込む送風機とを備え、
    上記第1の導風管の上記燃焼室側端は上記燃焼室内に所定長突出するとともに、その管先端に導風断面を管内周縁部に絞り込む遮風板を設け、上記突出した管外周部に可燃油を供給しこの供給した可燃油に点火する可燃油供給手段を備え、
    上記第2の導風管の途中にその導風断面を開閉する空気開閉弁を備えた焼却装置。
  2. 燃焼室内に被焼却物を収容したときその被焼却物のほぼ中心高さ位置に相当する中段位置に第2の導風管を取り付け、上記被焼却物上方の空間高さ位置に相当する上段位置および上記被焼却物の下端近傍高さ位置に相当する下段位置にそれぞれ第1の導風管を取り付け、上記上段、中段および下段に取り付けた3本の導風管に共通の送風機から空気を送り込むようにしたことを特徴とする請求項1記載の焼却装置。
  3. 可燃油供給手段は、炉体外に設置され可燃油を貯留する貯留タンクと、炉壁を貫通し上記貯留タンク内の可燃油を第1の導風管の燃焼室内突出部の外周上端近傍に導く導油管と、この導油管の途中に設けられた油開閉弁と、上記第1の導風管から燃焼室内に吹き込まれた空気で霧状になった上記可燃油に点火する点火手段とを備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の焼却装置。
  4. 点火手段は、導油管の近傍に炉壁を貫通して設けられた挿通管と、一端が点火用電源に接続され他端に通電発熱部を形成した導線からなり、点火時、上記通電発熱部を上記挿通管から燃焼室内に突出させ、点火後、上記挿通管内または炉壁外に引き戻せるよう上記挿通管内を挿通可能に構成された点火導体とを備えたことを特徴とする請求項3記載の焼却装置。
  5. 第1の導風管の炉壁から燃焼室内に突出した部分の、先端から所定長に亘り管外周部表面を削って薄肉部を形成し、導油管からの可燃油を上記薄肉部に導くようにしたことを特徴とする請求項3または4に記載の焼却装置。
  6. 第1の導風管先端内周と遮風板外周との径方向の隙間を、3mm以上6mm以下に設定したことを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の焼却装置。
  7. 燃焼室に被焼却物を収容する前段階で、空気開閉弁を閉路して送風機を運転し第1の導風管から上記燃焼室内に空気を導入する第1のステップ、可燃油供給手段により可燃油を供給し点火することにより上記第1の導風管から上記燃焼室内に火炎を放出させる第2のステップ、上記火炎により上記燃焼室内温度が上昇し所定の燃焼下限温度に達した後上記被焼却物を上記燃焼室内に収容し上記被焼却物に着火させる第3のステップ、および上記被焼却物が着火した後、上記可燃油の供給を停止するとともに上記空気開閉弁を開路し上記第1および第2の導風管から上記燃焼室内に空気を導入することにより上記被焼却物を燃焼させる第4のステップを含む請求項1ないし6のいずれかに記載の焼却装置を使用した焼却方法。
  8. 燃焼下限温度は、ダイオキシンの発生が抑制される燃焼温度の下限値であることを特徴とする請求項7記載の焼却方法。
  9. 上段、中段、下段に、それぞれ第1、第2、第1の導風管を取り付ける場合、第4のステップにおいて、各導風管から燃焼室に導入される風量の比率を、ほぼ2:5:3に設定したことを特徴とする請求項7または8に記載の焼却方法。
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