JP2001033014A - 可燃性廃液の熱分解炉 - Google Patents
可燃性廃液の熱分解炉Info
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Abstract
能な熱分解炉を提供する。 【解決手段】炉本体1に形成された2つの燃焼室2a、
2b内にそれぞれ第1のバーナ3aと第2のバーナ3bと
を有している。燃焼室2a、2bは、煙道4に連通して
いる。煙道4は、横断面形状が円形であり、上方に立ち
上がり、次段の処理設備に接続されたものである。第1
及び第2のバーナ3a、3bは、燃焼室2a、2b内に
それぞれ可燃性廃液と液体燃料とを噴射して燃焼させる
ものである。燃焼室2a、2bに噴射された可燃性廃液
は、液体燃料の燃焼ガスとともに接線方向から煙道4内
に吹込まれ、煙道4内で旋回流を生じ、煙道4内を旋回
しつつ次段の処理設備まで誘導される。その間に廃液の
燃焼が促進され、また二次燃焼して廃液成分は熱分解さ
れる。
Description
する可燃性廃液の熱分解炉に関する。
などとともに産業廃棄物に指定され、排出事業者の責任
においての処理が義務づけられている。これら廃液のう
ち、可燃性の廃液に関しては、従来より焼却処分によっ
て処理されてきた。
って、他の廃棄物の焼却処理と同様に、減量化、無害
化、無臭化のほか、発電や熱利用によるエネルギーの回
収化が可能ではあるものの、現実に燃焼によるダイオキ
シン、塩化水素などの有害成分の発生が大きな社会問題
になったことから、1997年の「大気汚染防止法」の
改正により、燃焼温度、燃焼特性が厳しく問われるよう
になり、また、その条件を満たすために、炉の構造の改
善が迫られ、現実問題として、小型炉は使用できないと
いうのが実状である。
物処理炉は、現在そのほとんどが、法規制の対象外とな
っているが、最近では、小規模廃棄物処理炉に関わるダ
イオキシン類の抑制指導書等を出している自治体がでて
きており、今後、大学や各研究機関等に設置されている
廃棄物処理炉といえども、法規制の対象外というわけに
はいかず、いずれ法規制の対象に組み入れられるものと
思われる。
会的立場から、研究機関や大学の研究室、実験室から排
出される廃液の処理については、それぞれの施設、研究
所、大学において、焼却処理を続ける以上、十分なダイ
オキシン類対策を行い、ダイオキシン類の排出を極力お
さえることが出来る炉を使用しなければならない。
を焼却処理するには、バーナから可燃性廃液を噴霧し、
炉内の燃焼室内で燃焼させることによって焼却処分が可
能であるが、単に燃焼温度を上げるのみの処置では、燃
焼室の炉壁を焼損させるだけでダイオキシン類の発生を
防止する処置として有効な対策にはならない。
性廃液の高温焼却が可能な可燃性廃液の熱分解炉を提供
することにある。
め、炉本体に第1のバーナと第2のバーナとの2本のバ
ーナを有する可燃性廃液の熱分解炉であって、第1のバ
ーナと第2のバーナとは、可燃性廃液または液体燃料を
噴射し、可燃性廃液または、可燃性廃液と液体燃料との
燃焼による燃焼ガスをそれぞれ接線方向から煙道内に導
入するものであり、煙道は、横断面形状が円形であり、
第1のバーナと第2のバーナからそれぞれ受入れた燃焼
ガスを混合し、旋回させながらその長手方向に誘導する
ものである。
2のバーナとを有する可燃性廃液の熱分解炉であって、
第1及び第2のバーナは、可燃性廃液または液体燃料を
燃焼室に噴射して燃焼させるものであり、燃焼室は、煙
道に連通し、可燃性廃液または、可燃性廃液と液体燃料
との燃焼による燃焼ガスをそれぞれ接線方向から煙道内
に導入するものであり、煙道の中心に対し、対称位置に
配置され、煙道は、横断面形状が円形であり、上方に立
ち上がり、次段の処理設備に接続され、あるいは外気に
開口し、燃焼室に噴射された燃焼ガスは、煙道内に吹込
まれて旋回流を生じ、煙道内を旋回しつつ次段の処理設
備まで誘導され、または、外気中に放出されるものであ
る。
くとも一方のバーナーは、可燃性廃液を噴霧し、燃焼さ
せて可燃性廃液の燃焼ガスを発生させるものであり、他
方のバーナは、液体燃料を噴霧し、燃焼させて液体燃料
の燃焼ガスを発生させるものであり、煙道は、廃液の燃
焼ガスを液体燃料の燃焼ガスに混合させて廃液成分を熱
分解させるものである。
液を噴霧し、燃焼させて可燃性廃液の燃焼ガスを煙道に
噴射させるものであり、煙道は、両バーナから噴射され
た可燃性廃液の燃焼ガスを混合させて廃液成分を熱分解
させるものである。
よって説明する。図1において、本発明による可燃性廃
液の熱分解炉においては、炉本体1に2室の燃焼室(第
1の燃焼室2aと第2の燃焼室2bとして両者を区別す
る)を有し、それぞれの燃焼室に一本ずつのバーナ、す
なわち、第1の燃焼室2aに第1のバーナ3aを取り付
け、第2の燃焼室3bに第2のバーナ3bを取付けたも
のである。
2のバーナ3bとの区別は、専ら説明の都合のものであ
って、何れのバーナが第1のバーナであってもよい。
図1(b)に示すように横断面形状が円形であり、垂直
上方に立ち上がり、その上端に接続されたダクト5を介
して次段の処理設備、例えば急冷塔6に接続されてい
る。勿論、排気ガスの状況によっては、煙道の端部をそ
のまま外気に開口させることもある。
道4の円形の接線方向に連通させたものであるが、具体
的な構造として、各燃焼室2a、2bは、煙道4の円形
の中心Oに対し、図2(b)のように、対称位置に配置
されたものであり、各バーナ3a、3bは、それぞれ燃
焼室2a、2bの端部に臨ませて取付けられ、この結
果、各バーナ3a、3bは、煙道4の円形の中心Oに対
し、対称位置に配置される。
は、燃焼室近くの煙道4内の様子を観察するための点検
窓7が開口され、点検窓7は、常時は、扉8で塞がれて
いる。
第1のバーナ3aの取付構造を示しているが、取付構造
に関しては、第2のバーナについても全く同じである。
ケーシング9は、炉本体1の炉壁に固定してバーナ3a
の先端を燃焼室2a内に臨ませている。また、ケーシン
グ9には、空気取入口10が開口され、空気取入口10
より吸引された外気は、バーナ3aの周囲より燃焼室2
a内に導入され,バーナ3aから噴射される可燃性廃液
または液体燃料の燃焼効率を高める。
煙道4は、垂直上方に立ち上がり、長さ方向の全長に渡
り同径の円筒状をなし、その上端部外周には炉出口11
が開口され、この炉出口11にダクト5を介して前記急
冷塔が接続されているものである。
引ファン(図示略)の負圧が作用し、燃焼ガスは煙道4
内から強制吸引される。さらに、煙道4の胴部には、熱
交換用空気の導入口12と導出口14並びに希釈空気の
導入口13が開口されている。
ては、第1のバーナ3aには、液体燃料、たとえば重油
を供給し、これを第1燃焼室2a内に噴霧して燃焼さ
せ、燃焼室2a、2b付近の煙道4内の温度を850℃
以上に昇温させる。
給してこれを第2燃焼室2b内に噴霧して燃焼させる。
第1のバーナ3aの火炎と、第2のバーナ3bの火炎と
は、それぞれの燃焼室2a、2bから煙道4内に接線方
向からほぼ180゜の位相のずれをもって噴出され、そ
の燃焼ガスは、煙道4の曲面に誘導されて旋回流を生
じ、煙道4の曲面にそって滑らかに旋回しつつ煙道4内
を上昇する。
燃焼ガスとが煙道4内を旋回中に混合攪拌され、可燃性
廃油の燃焼ガス中に含まれる未燃焼の可燃性廃液成分
は、高温の重油の燃焼ガスに触れて熱分解され、その排
気ガスは、炉出口11からダクト5を通り、後段処理設
備の内の最先の設備である急冷塔6に送り込まれる。
急冷塔6にて冷却されたのち、次いで洗浄塔に送りこま
れて洗浄され、その後、冷却器にて水分凝縮され、デミ
スターにて、排気ガス中に含まれるミストが除去された
後、ダイオキシン類二次吸着塔を通り、白煙防止の温風
にて再加熱され、最後に煙突に送りこまれ、煙突から外
気中に放出されるが、後段処理設備の図示ならびにその
詳細の説明は、本発明とは直接に関係がないため、これ
を省略する。
℃以上、炉内での燃焼ガスの滞留時間を2秒以上に設定
する事が重要である。実験によれば、炉の直径80c
m、高さ5m、煙道の直径42cm、炉の炉出口から冷
却塔までのダクトの長さ4.1mの仕様にて、2本のバ
ーナを用い、吸引ファンによる10mmAqの負圧を炉
出口11に作用させ、2流体スプレーノズル方式によ
り、煙道内で燃焼ガスを旋回させることで、燃焼ガスの
炉内滞留時間2秒を実現できた。
から急冷塔6の入口までのダクト5の長さを熱分解炉の
炉本体1の高さより極力短くし、急冷塔6によるアルカ
リ性、洗煙水の気液接触により、熱分解炉からの燃焼ガ
スを一気に100以下に冷却することにより、ダイオキ
シン類が発生しやすいとされている燃焼ガス温度領域3
00〜400℃の雰囲気をできるだけ作らないようにす
ることができた。
きる可燃性廃液としては、ヘキサン、酢酸エチル、アセ
トン、エタノール、アセトニトリル、メタノール、ブタ
ノール、ベンゼン、廃油などがある。
ことができないが、可燃性廃液に混合し、乳化剤を加
え、十分に攪拌して、エマルジョン化させることによっ
て、安定な可燃性廃液に調整すれば、可燃性廃液と同じ
扱いで燃焼させることができる。
ン、現像液、ジクロロメタン、クロロホルム、テトラク
ロロエチレン、四塩化炭素及び容器洗浄水などが考えら
れる。
a、3bの火炎を煙道内に受け入れ、その燃焼ガスを煙
道4内で旋回させながら長手方向である炉本体1の上部
に向けて移動させる事で煙道4内での燃焼ガスの移動空
間が実質的に延長され、長い時間高温を保持して、廃液
成分を十分に熱分解できる。
ーナ3a、3bの内の一方のバーナから廃液、他方のバ
ーナから液体燃料を噴射して廃液の燃焼効率を改善でき
るのはもとより、煙道4内での廃液の二次燃焼による焼
却処理を期待できる。
共に可燃性廃液を供給し、それぞれの燃焼室2a、2b
に可燃性廃液を噴霧してこれを燃焼させたときには、両
バーナから噴射された可燃性廃液の燃焼ガスが煙道4内
で旋回しつつ互いに接触して高温を保持し、且つ燃焼効
率が高められ、容量の小さい熱分解炉であっても、廃液
成分の熱分解処理を効果的に行う事ができる。
熱分解炉の炉本体に取付けた2本のバーナから、円形断
面の煙道内に向けてそれぞれ接線方向から燃焼ガスを噴
射するため、両バーナから発した燃焼ガスは煙道内を旋
回しながら上昇し、限られた長さの煙道内での燃焼ガス
の移動距離。滞留時間を拡大して廃液成分の熱分解効率
を高めることができる。
用、液体燃料噴霧、燃焼用に使い分け、あるいは両バー
ナから廃液を噴霧して廃液の燃焼効率を高め、あるい
は、小容量の炉を用いて比較的多量の廃液処理を行うこ
とが可能となる。
積極的に空気を送り込む事により、廃液の燃焼とともに
煙道内での燃焼ガスの旋回運動を活発に促進する事が可
能であり、その結果、容量が小さい炉であっても、ダイ
オキシン類の発生防止対策の対応が可能となる。
るため、燃焼室から噴射した火炎が煙道の特定個所に集
中的に照射されることがなく、ひいては炉本体の炉壁の
耐久性を高めることが出来る効果を有する。
(b)は、(a)のA―A線断面拡大図である。
と煙道との接続部分を示すもので、図4(b)のB−B
線断面図である。
の一部断面正面図である。
2)
め、本発明による可燃性廃液の熱分解炉においては、炉
本体に第1のバーナと第2のバーナとの2本のバーナを
有する可燃性廃液の熱分解炉であって、第1のバーナと
第2のバーナとは、可燃性廃液または液体燃料を噴射
し、可燃性廃液または、可燃性廃液と液体燃料との燃焼
による燃焼ガスをそれぞれ接線方向から煙道内に導入す
るものであり、煙道は、横断面形状が円形であり、第1
のバーナと第2のバーナからそれぞれ受入れた燃焼ガス
を混合し、旋回させながらその長手方向に誘導するもの
である。
Claims (4)
- 【請求項1】 炉本体に第1のバーナと第2のバーナと
の2本のバーナを有する可燃性廃液の熱分解炉であっ
て、 第1のバーナと第2のバーナとは、可燃性廃液または液
体燃料を噴射し、可燃性廃液または、可燃性廃液と液体
燃料との燃焼による燃焼ガスをそれぞれ接線方向から煙
道内に導入するものであり、 煙道は、横断面形状が円形であり、第1のバーナと第2
のバーナからそれぞれ受入れた燃焼ガスを混合し、旋回
させながらその長手方向に誘導するものであることを特
徴とする可燃性廃液の熱分解炉。 - 【請求項2】 炉本体の燃焼室に第1のバーナと第2の
バーナとを有する可燃性廃液の熱分解炉であって、 第1及び第2のバーナは、可燃性廃液または液体燃料を
燃焼室に噴射して燃焼させるものであり、 燃焼室は、煙道に連通し、可燃性廃液または、可燃性廃
液と液体燃料との燃焼による燃焼ガスをそれぞれ接線方
向から煙道内に導入するものであり、煙道の中心に対
し、対称位置に配置され、 煙道は、横断面形状が円形であり、上方に立ち上がり、
次段の処理設備に接続され、あるいは外気に開口し、 燃焼室に噴射された燃焼ガスは、煙道内に吹込まれて旋
回流を生じ、煙道内を旋回しつつ次段の処理設備まで誘
導され、または、外気中に放出されるものであることを
特徴とする可燃性廃液の熱分解炉。 - 【請求項3】 第1及び第2のバーナのうち、少なくと
も一方のバーナーは、可燃性廃液を噴霧し、燃焼させて
可燃性廃液の燃焼ガスを発生させるものであり、 他方のバーナは、液体燃料を噴霧し、燃焼させて液体燃
料の燃焼ガスを発生させるものであり、 煙道は、廃液の燃焼ガスを液体燃料の燃焼ガスに混合さ
せて廃液成分を熱分解させるものであることを特徴とす
る請求項1又は2に記載の可燃性廃液の熱分解炉。 - 【請求項4】 第1及び第2のバーナは、可燃性廃液を
噴霧し、燃焼させて可燃性廃液の燃焼ガスを煙道に噴射
させるものであり、 煙道は、両バーナから噴射された可燃性廃液の燃焼ガス
を混合させて廃液成分を熱分解させるものであることを
特徴とする請求項1又は2に記載の可燃性廃液の熱分解
炉。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11206757A JP2001033014A (ja) | 1999-07-21 | 1999-07-21 | 可燃性廃液の熱分解炉 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11206757A JP2001033014A (ja) | 1999-07-21 | 1999-07-21 | 可燃性廃液の熱分解炉 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001033014A true JP2001033014A (ja) | 2001-02-09 |
Family
ID=16528596
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11206757A Pending JP2001033014A (ja) | 1999-07-21 | 1999-07-21 | 可燃性廃液の熱分解炉 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001033014A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019025385A (ja) * | 2017-07-26 | 2019-02-21 | 太平洋セメント株式会社 | 噴霧熱分解装置 |
CN114321944A (zh) * | 2021-12-06 | 2022-04-12 | 武汉武锅能源工程有限公司 | 一种高含盐有机废水的回收处理方法及焚烧装置 |
-
1999
- 1999-07-21 JP JP11206757A patent/JP2001033014A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019025385A (ja) * | 2017-07-26 | 2019-02-21 | 太平洋セメント株式会社 | 噴霧熱分解装置 |
JP7007826B2 (ja) | 2017-07-26 | 2022-02-10 | 太平洋セメント株式会社 | 噴霧熱分解装置 |
CN114321944A (zh) * | 2021-12-06 | 2022-04-12 | 武汉武锅能源工程有限公司 | 一种高含盐有机废水的回收处理方法及焚烧装置 |
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