JPH10272414A - 硬質上塗塗膜形成方法 - Google Patents
硬質上塗塗膜形成方法Info
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- JPH10272414A JPH10272414A JP9634997A JP9634997A JPH10272414A JP H10272414 A JPH10272414 A JP H10272414A JP 9634997 A JP9634997 A JP 9634997A JP 9634997 A JP9634997 A JP 9634997A JP H10272414 A JPH10272414 A JP H10272414A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 着色塗料および第1クリヤ塗料を塗装し、加
熱して該両塗膜を同時に硬化させた後、その塗面に第2
クリヤ塗料を塗装し、加熱硬化させることからなる、特
に、層間付着性、耐酸雨性、耐擦り傷性、耐花粉汚れ
性、耐鳥糞汚れ性、仕上り外観などが改良された上塗複
層塗膜の形成方法を提供する。 【解決手段】 着色塗料および第1クリヤ塗料を順次塗
装し、加熱して該両塗膜を同時に硬化させた後、その塗
面に第2クリヤ塗料を塗装し、加熱硬化させることから
なる3コート2ベイク方式による複層塗膜形成方法にお
いて、該第2クリヤ塗料が、式 AnSi(OR)4-n[式
中、Aは加水分解によって離脱しない有機基であり、R
は炭素数1〜4のアルキル基であり、nは1〜3の整数
である]で示されるケイ素化合物の加水分解物を含有す
るクリヤ塗料であることを特徴とする硬質上塗塗膜形成
方法。
熱して該両塗膜を同時に硬化させた後、その塗面に第2
クリヤ塗料を塗装し、加熱硬化させることからなる、特
に、層間付着性、耐酸雨性、耐擦り傷性、耐花粉汚れ
性、耐鳥糞汚れ性、仕上り外観などが改良された上塗複
層塗膜の形成方法を提供する。 【解決手段】 着色塗料および第1クリヤ塗料を順次塗
装し、加熱して該両塗膜を同時に硬化させた後、その塗
面に第2クリヤ塗料を塗装し、加熱硬化させることから
なる3コート2ベイク方式による複層塗膜形成方法にお
いて、該第2クリヤ塗料が、式 AnSi(OR)4-n[式
中、Aは加水分解によって離脱しない有機基であり、R
は炭素数1〜4のアルキル基であり、nは1〜3の整数
である]で示されるケイ素化合物の加水分解物を含有す
るクリヤ塗料であることを特徴とする硬質上塗塗膜形成
方法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、着色塗料および第
1クリヤ塗料を塗装し、加熱して該両塗膜を同時に硬化
させた後、その塗面に第2クリヤ塗料を塗装し、加熱硬
化させることからなる、特に、層間付着性、耐酸雨性、
耐擦り傷性、耐花粉汚れ性、耐鳥糞汚れ性、仕上り外観
などが改良された上塗複層塗膜の形成方法に関する。
1クリヤ塗料を塗装し、加熱して該両塗膜を同時に硬化
させた後、その塗面に第2クリヤ塗料を塗装し、加熱硬
化させることからなる、特に、層間付着性、耐酸雨性、
耐擦り傷性、耐花粉汚れ性、耐鳥糞汚れ性、仕上り外観
などが改良された上塗複層塗膜の形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術とその課題】着色塗料および第1クリヤ塗
料を塗装し、加熱して該両塗膜を硬化した後、その塗面
に第2クリヤ塗料を塗装し、加熱硬化させることからな
る3コート2ベイク(3C2B)方式による複層塗膜形
成方法において、第1クリヤ塗料として、スチレン単位
を40〜60重量%含む水酸基含有アクリル樹脂および
メラミン樹脂を主成分とする塗料を用い、そして第2ク
リヤ塗料として、(1)シラノール基および/またはケ
イ素原子に直接結合した加水分解性基、水酸基およびエ
ポキシ基を有する樹脂、硬化触媒および有機溶剤よりな
る熱硬化性塗料、(2)カルボキシル基および/または
酸無水基を含有する化合物および/または樹脂、エポキ
シ基を有する化合物および/または樹脂、硬化触媒およ
び有機溶剤よりなる熱硬化性塗料、(3)シラノール基
および/またはケイ素原子に直接結合した加水分解性基
および場合により水酸基を有する樹脂、硬化触媒および
有機溶剤よりなる熱硬化性塗料、(4)ブロックイソシ
アネート基を有する化合物および/または樹脂、水酸基
を有する樹脂、硬化触媒および有機溶剤よりなる熱硬化
性塗料から選ばれる塗料を使用する方法は公知である
(特開平7−265784号公報参照)。
料を塗装し、加熱して該両塗膜を硬化した後、その塗面
に第2クリヤ塗料を塗装し、加熱硬化させることからな
る3コート2ベイク(3C2B)方式による複層塗膜形
成方法において、第1クリヤ塗料として、スチレン単位
を40〜60重量%含む水酸基含有アクリル樹脂および
メラミン樹脂を主成分とする塗料を用い、そして第2ク
リヤ塗料として、(1)シラノール基および/またはケ
イ素原子に直接結合した加水分解性基、水酸基およびエ
ポキシ基を有する樹脂、硬化触媒および有機溶剤よりな
る熱硬化性塗料、(2)カルボキシル基および/または
酸無水基を含有する化合物および/または樹脂、エポキ
シ基を有する化合物および/または樹脂、硬化触媒およ
び有機溶剤よりなる熱硬化性塗料、(3)シラノール基
および/またはケイ素原子に直接結合した加水分解性基
および場合により水酸基を有する樹脂、硬化触媒および
有機溶剤よりなる熱硬化性塗料、(4)ブロックイソシ
アネート基を有する化合物および/または樹脂、水酸基
を有する樹脂、硬化触媒および有機溶剤よりなる熱硬化
性塗料から選ばれる塗料を使用する方法は公知である
(特開平7−265784号公報参照)。
【0003】しかしながら、この方法によって得られる
複層塗膜は、耐酸雨性、層間付着性および仕上り外観は
すぐれているが、耐擦り傷性、耐花粉汚れ性、耐鳥糞汚
れ性などが十分でなく、これらの性能の向上が強く望ま
れている。
複層塗膜は、耐酸雨性、層間付着性および仕上り外観は
すぐれているが、耐擦り傷性、耐花粉汚れ性、耐鳥糞汚
れ性などが十分でなく、これらの性能の向上が強く望ま
れている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、着色塗料およ
び第1クリヤ塗料を順次塗装し、加熱して該両塗膜を硬
化した後、その塗面に第2クリヤ塗料を塗装し、加熱硬
化させることからなる3C2B方式による複層塗膜形成
方法における上記の如き欠点を解消することを目的に、
鋭意研究を行なった結果、第2クリヤ塗料として、式
AnSi(OR)4-n[式中、Aは加水分解により離脱しな
い有機基であり、Rは炭素数1〜4のアルキル基であ
り、nは1〜3の整数である]で示されるケイ素化合物
の加水分解物を含有するクリヤ塗料を使用することによ
り、上記の目的が達成できることを見出し、本発明を完
成した。
び第1クリヤ塗料を順次塗装し、加熱して該両塗膜を硬
化した後、その塗面に第2クリヤ塗料を塗装し、加熱硬
化させることからなる3C2B方式による複層塗膜形成
方法における上記の如き欠点を解消することを目的に、
鋭意研究を行なった結果、第2クリヤ塗料として、式
AnSi(OR)4-n[式中、Aは加水分解により離脱しな
い有機基であり、Rは炭素数1〜4のアルキル基であ
り、nは1〜3の整数である]で示されるケイ素化合物
の加水分解物を含有するクリヤ塗料を使用することによ
り、上記の目的が達成できることを見出し、本発明を完
成した。
【0005】かくして、本発明は、着色塗料および第1
クリヤ塗料を順次塗装し、加熱して該両塗膜を同時に硬
化させた後、その塗面に第2クリヤ塗料を塗装し、加熱
硬化させることからなる3コート2ベイク(3C2B)
方式による複層塗膜形成方法において、該第2クリヤ塗
料として、式 AnSi(OR)4-n[式中、Aは加水分解
により離脱しない有機基であり、Rは炭素数1〜4のア
ルキル基であり、nは1〜3の整数である]で示される
ケイ素化合物の加水分解物を含有するクリヤ塗料である
ことを特徴とする硬質上塗塗膜形成方法を提供するもの
である。
クリヤ塗料を順次塗装し、加熱して該両塗膜を同時に硬
化させた後、その塗面に第2クリヤ塗料を塗装し、加熱
硬化させることからなる3コート2ベイク(3C2B)
方式による複層塗膜形成方法において、該第2クリヤ塗
料として、式 AnSi(OR)4-n[式中、Aは加水分解
により離脱しない有機基であり、Rは炭素数1〜4のア
ルキル基であり、nは1〜3の整数である]で示される
ケイ素化合物の加水分解物を含有するクリヤ塗料である
ことを特徴とする硬質上塗塗膜形成方法を提供するもの
である。
【0006】以下、本発明の硬質上塗塗膜形成方法(以
下、本発明方法という)についてさらに詳細に説明す
る。
下、本発明方法という)についてさらに詳細に説明す
る。
【0007】着色塗料:着色塗料は、第1クリヤ塗料を
塗装するに先立って、被塗物に塗装される塗料であり、
具体的には、ソリッドカラー塗料、メタリック塗料およ
び光干渉模様塗料が包含される。本発明方法において用
いる着色塗料としては、特に、樹脂成分、着色顔料およ
び有機溶剤を主成分とする液状熱硬化性塗料が適してい
る。
塗装するに先立って、被塗物に塗装される塗料であり、
具体的には、ソリッドカラー塗料、メタリック塗料およ
び光干渉模様塗料が包含される。本発明方法において用
いる着色塗料としては、特に、樹脂成分、着色顔料およ
び有機溶剤を主成分とする液状熱硬化性塗料が適してい
る。
【0008】該樹脂成分は、架橋性官能基(例えば、水
酸基、エポキシ基、カルボキシル基、アルコキシシラン
基など)を有するアクリル樹脂、ビニル樹脂、ポリエス
テル樹脂、アルキド樹脂、ウレタン樹脂などから選ばれ
る少なくとも1種の基体樹脂と、これらを架橋硬化させ
るためのアルキルエーテル化したメラミン樹脂、尿素樹
脂、グアナミン樹脂、ブロックされていてもよいポリイ
ソシアネート化合物、エポキシ化合物、カルボキシル基
含有化合物などから選ばれた少なくとも1種の架橋剤成
分とからなり、該両成分の合計重量を基準に基体樹脂は
50〜90%、架橋剤成分は50〜10%の比率で併用
することが好ましい。
酸基、エポキシ基、カルボキシル基、アルコキシシラン
基など)を有するアクリル樹脂、ビニル樹脂、ポリエス
テル樹脂、アルキド樹脂、ウレタン樹脂などから選ばれ
る少なくとも1種の基体樹脂と、これらを架橋硬化させ
るためのアルキルエーテル化したメラミン樹脂、尿素樹
脂、グアナミン樹脂、ブロックされていてもよいポリイ
ソシアネート化合物、エポキシ化合物、カルボキシル基
含有化合物などから選ばれた少なくとも1種の架橋剤成
分とからなり、該両成分の合計重量を基準に基体樹脂は
50〜90%、架橋剤成分は50〜10%の比率で併用
することが好ましい。
【0009】着色顔料にはソリッドカラー顔料、メタリ
ック顔料および光干渉模様顔料が包含され、具体的に
は、酸化チタン、亜鉛華、カーボンブラック、カドミウ
ムレッド、モリブデンレッド、クロムエロー、酸化クロ
ム、プルシアンブルー、コバルトブルーなどの無機顔
料;アゾ顔料、フタロシアニン顔料、キナクリドン顔
料、イソインドリン顔料、スレン系顔料、ペリレン顔料
など有機顔料;りん片状のアルミニウム、雲母、金属酸
化物で表面被覆した雲母、雲母状酸化鉄;などがあげら
れる。これらは単独でもしくは2種以上併用することが
可能である。
ック顔料および光干渉模様顔料が包含され、具体的に
は、酸化チタン、亜鉛華、カーボンブラック、カドミウ
ムレッド、モリブデンレッド、クロムエロー、酸化クロ
ム、プルシアンブルー、コバルトブルーなどの無機顔
料;アゾ顔料、フタロシアニン顔料、キナクリドン顔
料、イソインドリン顔料、スレン系顔料、ペリレン顔料
など有機顔料;りん片状のアルミニウム、雲母、金属酸
化物で表面被覆した雲母、雲母状酸化鉄;などがあげら
れる。これらは単独でもしくは2種以上併用することが
可能である。
【0010】また、有機溶剤としては、例えば、ヘキサ
ン、ヘプタン、キシレン、トルエン、シクロヘキサンな
どの炭化水素系;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸エチレ
ングリコールモノメチルエーテル、酢酸ジエチレングリ
コールモノメチルエーテルなどのエステル系;イソプロ
ピルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテ
ル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルなどのエ
ーテル系;エチルアルコール、ブチルアルコール、ヘキ
シルアルコールなどのアルコール系;メチルイソブチル
ケトン、メチルエチルケトン、イソホロン、アセトフェ
ノンなどのケトン系;などがあげられる。
ン、ヘプタン、キシレン、トルエン、シクロヘキサンな
どの炭化水素系;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸エチレ
ングリコールモノメチルエーテル、酢酸ジエチレングリ
コールモノメチルエーテルなどのエステル系;イソプロ
ピルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテ
ル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルなどのエ
ーテル系;エチルアルコール、ブチルアルコール、ヘキ
シルアルコールなどのアルコール系;メチルイソブチル
ケトン、メチルエチルケトン、イソホロン、アセトフェ
ノンなどのケトン系;などがあげられる。
【0011】着色塗料の塗装は、例えば、自動車外板の
ような金属製および/またはプラスチツク製の被塗物に
直接、またはカチオン電着塗料などの下塗塗料および場
合によりさらに中塗塗料を塗装し、硬化させた後、粘度
10〜30秒(フォードカップ#4/20℃)および固
形分含有率20〜60重量%に調整してなる該着色塗料
を、エアレススプレー、エアスプレー、静電塗装などの
塗装法で硬化塗膜として約5〜約50μm、好ましくは
約10〜約30μmの範囲内の膜厚になるように塗装
し、必要に応じ室温で1〜20分間放置することにより
実施することができ、しかる後下記の第1クリヤ塗料を
塗装する。
ような金属製および/またはプラスチツク製の被塗物に
直接、またはカチオン電着塗料などの下塗塗料および場
合によりさらに中塗塗料を塗装し、硬化させた後、粘度
10〜30秒(フォードカップ#4/20℃)および固
形分含有率20〜60重量%に調整してなる該着色塗料
を、エアレススプレー、エアスプレー、静電塗装などの
塗装法で硬化塗膜として約5〜約50μm、好ましくは
約10〜約30μmの範囲内の膜厚になるように塗装
し、必要に応じ室温で1〜20分間放置することにより
実施することができ、しかる後下記の第1クリヤ塗料を
塗装する。
【0012】第1クリヤ塗料:第1クリヤ塗料は、その
塗膜を通して下地を透視することのできる透明塗膜を形
成しうる塗料であり、上記で説明した着色塗料の組成か
ら着色顔料のほとんどもしくはすべてを除去してなる塗
料を使用することができる。
塗膜を通して下地を透視することのできる透明塗膜を形
成しうる塗料であり、上記で説明した着色塗料の組成か
ら着色顔料のほとんどもしくはすべてを除去してなる塗
料を使用することができる。
【0013】本発明方法において、第1クリヤ塗料とし
て、スチレン系単量体単位の含有率が40〜60重量%
でかつ水酸基価が70〜170mgKOH/gであるア
クリル樹脂および架橋剤を含有し且つ着色顔料を実質的
に含まない有機溶剤系熱硬化性クリヤ塗料(A)を用い
ると、上記着色塗料塗膜と第2クリヤ塗料塗膜との層間
付着性を一層向上するのでより好適である。
て、スチレン系単量体単位の含有率が40〜60重量%
でかつ水酸基価が70〜170mgKOH/gであるア
クリル樹脂および架橋剤を含有し且つ着色顔料を実質的
に含まない有機溶剤系熱硬化性クリヤ塗料(A)を用い
ると、上記着色塗料塗膜と第2クリヤ塗料塗膜との層間
付着性を一層向上するのでより好適である。
【0014】該塗料(A)で使用されるアクリル樹脂
は、スチレン系単量体、水酸基含有不飽和単量体および
アクリル系単量体を必須成分とし、さらに必要に応じて
その他の不飽和単量体を用いて共重合せしめることによ
り調製することができる。
は、スチレン系単量体、水酸基含有不飽和単量体および
アクリル系単量体を必須成分とし、さらに必要に応じて
その他の不飽和単量体を用いて共重合せしめることによ
り調製することができる。
【0015】上記スチレン系単量体には、スチレンのほ
か、α−メチルスチレン、ビニルトルエンなどのアルキ
ル置換スチレンが包含される。
か、α−メチルスチレン、ビニルトルエンなどのアルキ
ル置換スチレンが包含される。
【0016】水酸基含有不飽和単量体は、1分子中に水
酸基および重合性二重結合をそれぞれ1個以上有する化
合物であり、例えば、アクリル酸もしくはメタクリル酸
と炭素数2以上、好ましくは4以上のグリコール類との
モノエステル化物があげられる。具体的には、ヒドロキ
シエチルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレー
ト、ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシプロ
ピルメタクリレート、ヒドロキシブチルアクリレート、
ヒドロキシブチルメタクリレートなどがあげられ、この
うちヒドロキシブチルアクリレート、ヒドロキシブチル
メタクリレートが好ましい。さらに、これらの水酸基含
有不飽和単量体から選ばれる少なくとも1種の単量体1
モルとε−カプロラクトン1〜10モルとの付加物、こ
れらの水酸基含有重合性単量体とγ−(メチル)バレロ
ラクトンとの付加物なども好適な水酸基含有不飽和単量
体としてあげられる。
酸基および重合性二重結合をそれぞれ1個以上有する化
合物であり、例えば、アクリル酸もしくはメタクリル酸
と炭素数2以上、好ましくは4以上のグリコール類との
モノエステル化物があげられる。具体的には、ヒドロキ
シエチルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレー
ト、ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシプロ
ピルメタクリレート、ヒドロキシブチルアクリレート、
ヒドロキシブチルメタクリレートなどがあげられ、この
うちヒドロキシブチルアクリレート、ヒドロキシブチル
メタクリレートが好ましい。さらに、これらの水酸基含
有不飽和単量体から選ばれる少なくとも1種の単量体1
モルとε−カプロラクトン1〜10モルとの付加物、こ
れらの水酸基含有重合性単量体とγ−(メチル)バレロ
ラクトンとの付加物なども好適な水酸基含有不飽和単量
体としてあげられる。
【0017】アクリル系単量体には、(メタ)アクリル
酸と炭素数1〜22の1価アルコールとのモノエステル
化物が包含され、例えば、メチルアクリレート、メチル
メタクリレート、エチルアクリレート、エチルメタクリ
レート、プロピルアクリレート、プロピルメタクリレー
ト、ブチルアクリレート、ブチルメタクリレート、ヘキ
シルアクリレート、ヘキシルメタクリレート、オクチル
アクリレート、オクチルメタクリレート、ラウリルアク
リレート、ラウリルメタクリレート、2−エチルヘキシ
ルアクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレートな
どがあげられる。
酸と炭素数1〜22の1価アルコールとのモノエステル
化物が包含され、例えば、メチルアクリレート、メチル
メタクリレート、エチルアクリレート、エチルメタクリ
レート、プロピルアクリレート、プロピルメタクリレー
ト、ブチルアクリレート、ブチルメタクリレート、ヘキ
シルアクリレート、ヘキシルメタクリレート、オクチル
アクリレート、オクチルメタクリレート、ラウリルアク
リレート、ラウリルメタクリレート、2−エチルヘキシ
ルアクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレートな
どがあげられる。
【0018】その他の不飽和単量体は、上記のスチレン
系単量体、水酸基含有不飽和単量体およびアクリル系単
量体以外の不飽和単量体であり、例えば、メトキシブチ
ルアクリレート、メトキシブチルメタクリレート、メト
キシエチルアクリレート、メトキシエチルメタクリレー
トなどの(メタ)アクリル酸の炭素数2〜18のアルコ
キシエステル;N,N−ジメチルアミノエチルアクリレ
ート、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート、
N,N−ジエチルアミノエチルアクリレート、N,N−ジ
エチルアミノエチルメタクリレート、N−t−ブチルア
ミノエチルアクリレート、N−t−ブチルアミノエチル
メタクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピルアク
リレート、N,N−ジメチルアミノプロピルメタクリレ
ートなどのアミノアクリル系単量体;アクリルアミド、
メタクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、N−メ
チルメタクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N
−エチルメタクリルアミド、N−ブチルアクリルアミ
ド、N−ブチルメタクリルアミド、N,N−ジメチルア
クリルアミド、N,N−ジメチルメタクリルアミドなど
のアクリルアミド系単量体;アクリル酸、メタクリル酸
などの不飽和モノカルボン酸、マレイン酸、イタコン
酸、フマル酸、メサコン酸およびこれらの無水物やハー
フエステル化などのジカルボン酸もしくはその変性物な
どのカルボキシル基含有単量体;グリシジルアクリレー
ト、グリシジルメタクリレートなどのグリシジル基含有
単量体;アクリロニトリル、酢酸ビニル、塩化ビニル;
などがあげられる。
系単量体、水酸基含有不飽和単量体およびアクリル系単
量体以外の不飽和単量体であり、例えば、メトキシブチ
ルアクリレート、メトキシブチルメタクリレート、メト
キシエチルアクリレート、メトキシエチルメタクリレー
トなどの(メタ)アクリル酸の炭素数2〜18のアルコ
キシエステル;N,N−ジメチルアミノエチルアクリレ
ート、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート、
N,N−ジエチルアミノエチルアクリレート、N,N−ジ
エチルアミノエチルメタクリレート、N−t−ブチルア
ミノエチルアクリレート、N−t−ブチルアミノエチル
メタクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピルアク
リレート、N,N−ジメチルアミノプロピルメタクリレ
ートなどのアミノアクリル系単量体;アクリルアミド、
メタクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、N−メ
チルメタクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N
−エチルメタクリルアミド、N−ブチルアクリルアミ
ド、N−ブチルメタクリルアミド、N,N−ジメチルア
クリルアミド、N,N−ジメチルメタクリルアミドなど
のアクリルアミド系単量体;アクリル酸、メタクリル酸
などの不飽和モノカルボン酸、マレイン酸、イタコン
酸、フマル酸、メサコン酸およびこれらの無水物やハー
フエステル化などのジカルボン酸もしくはその変性物な
どのカルボキシル基含有単量体;グリシジルアクリレー
ト、グリシジルメタクリレートなどのグリシジル基含有
単量体;アクリロニトリル、酢酸ビニル、塩化ビニル;
などがあげられる。
【0019】塗料(A)で用いられるアクリル樹脂は、
上記の単量体成分を、過酸化物、アゾ系などの重合触媒
の存在下に有機溶剤中で約50〜約150℃の温度で溶
液重合または分散重合などの方法で重合することにり製
造することができる。得られるアクリル樹脂は、数平均
分子量が2000〜20000、特に3000〜100
00、スチレン系単量体の含有率が40〜60重量%、
特に45〜55重量%、水酸基価が70〜170mgK
OH/g、特に100〜150mgKOH/g、そして
酸価が0〜20mgKOH/g、特に1〜10mgKO
H/gの範囲内にあることが好ましい。
上記の単量体成分を、過酸化物、アゾ系などの重合触媒
の存在下に有機溶剤中で約50〜約150℃の温度で溶
液重合または分散重合などの方法で重合することにり製
造することができる。得られるアクリル樹脂は、数平均
分子量が2000〜20000、特に3000〜100
00、スチレン系単量体の含有率が40〜60重量%、
特に45〜55重量%、水酸基価が70〜170mgK
OH/g、特に100〜150mgKOH/g、そして
酸価が0〜20mgKOH/g、特に1〜10mgKO
H/gの範囲内にあることが好ましい。
【0020】塗料(A)において、上記アクリル樹脂と
併用される架橋剤としては、メラミン樹脂やブロックさ
れてもよいポリイソシアネート化合物などがあげられ
る。
併用される架橋剤としては、メラミン樹脂やブロックさ
れてもよいポリイソシアネート化合物などがあげられ
る。
【0021】メラミン樹脂としては、例えば、メチロー
ル化メラミンのメチロール基の一部を炭素数1〜8の1
価アルコールでエーテル化してなる部分エーテル化メラ
ミン、メチロール化メラミンのメチロール基の全部をエ
ーテル化してなるフルエーテル化メラミン樹脂などがあ
げられ、メラミン樹脂基体はトリアジン核1〜5個含有
し、その数平均分子量が300〜2000の範囲内にあ
るものが好ましい。
ル化メラミンのメチロール基の一部を炭素数1〜8の1
価アルコールでエーテル化してなる部分エーテル化メラ
ミン、メチロール化メラミンのメチロール基の全部をエ
ーテル化してなるフルエーテル化メラミン樹脂などがあ
げられ、メラミン樹脂基体はトリアジン核1〜5個含有
し、その数平均分子量が300〜2000の範囲内にあ
るものが好ましい。
【0022】架橋剤として使用しうるポリイソシアネー
ト化合物は、分子中に少なくとも2個のイソシアネート
基を有する化合物であり、例えば、ヘキサメチレンジイ
ソシアネート、トリメチレンジイソシアネート、テトラ
メチレンジイソシアネート、ダイマー酸ジイソシアネー
ト、リジンジイソシアネートなどの脂肪族ジイソシアネ
ート;イソホロンジイソシアネート、メチレンビス(シ
クロヘキシルイソシアネート)、メチルシクロヘキサン
ジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート、
シクロペンタンジイソシアネートなどの脂環式ジイソシ
アネート;キシリレンジイソシアネート、トリレンジイ
ソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ナ
フタレンジイソシアネート、トルイジンジイソシアネー
トなどの芳香族ジイソシアネート、該ポリイソシアネー
トのウレタン化付加物、ビユーレットタイプ付加物、イ
ソシアヌル環タイプ付加物などがあげられる。また、ト
リレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシア
ネート、キシリレンジイソシアネート、ヘキサメチレン
ジイソシアネート、リジンジイソシアネート、メチレン
ビス(シクロヘキシルイソシアネート)、イソホロンジ
イソシアネートおよびこれらのポリイソシアネートと低
分子量もしくは高分子量のポリール類とをイソシアネー
ト基過剰で反応させてなる遊離イソシアネート基含有プ
レポリマーなどを使用することもできる。さらに、これ
らのポリイソシアネート化合物の遊離イソシアネート基
をフェノール類、オキシム類、活性メチレン類、ラクタ
ム類、アルコール類、メルカプタン類、酸アミド系、イ
ミド系、アミン系、イミダゾール系、尿素系、カルバミ
ン酸系、イミン系などのブロック剤で封鎖したブロック
ポリイソシアネートも架橋剤として使用することがてき
る。これらのポリイソシアネート化合物の数平均分子量
は一般に200〜10000の範囲内にあるのが好まし
い。
ト化合物は、分子中に少なくとも2個のイソシアネート
基を有する化合物であり、例えば、ヘキサメチレンジイ
ソシアネート、トリメチレンジイソシアネート、テトラ
メチレンジイソシアネート、ダイマー酸ジイソシアネー
ト、リジンジイソシアネートなどの脂肪族ジイソシアネ
ート;イソホロンジイソシアネート、メチレンビス(シ
クロヘキシルイソシアネート)、メチルシクロヘキサン
ジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート、
シクロペンタンジイソシアネートなどの脂環式ジイソシ
アネート;キシリレンジイソシアネート、トリレンジイ
ソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ナ
フタレンジイソシアネート、トルイジンジイソシアネー
トなどの芳香族ジイソシアネート、該ポリイソシアネー
トのウレタン化付加物、ビユーレットタイプ付加物、イ
ソシアヌル環タイプ付加物などがあげられる。また、ト
リレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシア
ネート、キシリレンジイソシアネート、ヘキサメチレン
ジイソシアネート、リジンジイソシアネート、メチレン
ビス(シクロヘキシルイソシアネート)、イソホロンジ
イソシアネートおよびこれらのポリイソシアネートと低
分子量もしくは高分子量のポリール類とをイソシアネー
ト基過剰で反応させてなる遊離イソシアネート基含有プ
レポリマーなどを使用することもできる。さらに、これ
らのポリイソシアネート化合物の遊離イソシアネート基
をフェノール類、オキシム類、活性メチレン類、ラクタ
ム類、アルコール類、メルカプタン類、酸アミド系、イ
ミド系、アミン系、イミダゾール系、尿素系、カルバミ
ン酸系、イミン系などのブロック剤で封鎖したブロック
ポリイソシアネートも架橋剤として使用することがてき
る。これらのポリイソシアネート化合物の数平均分子量
は一般に200〜10000の範囲内にあるのが好まし
い。
【0023】熱硬化性クリヤ塗料(A)において、上記
アクリル樹脂と架橋剤との構成比率は、該両成分の合計
固形分重量比で、アクリル樹脂は50〜90%、特に6
0〜80%、架橋剤は50〜10%、特に40〜20%
の範囲内が適している。
アクリル樹脂と架橋剤との構成比率は、該両成分の合計
固形分重量比で、アクリル樹脂は50〜90%、特に6
0〜80%、架橋剤は50〜10%、特に40〜20%
の範囲内が適している。
【0024】第1クリヤ塗料の塗装は、例えば、有機溶
剤を用いて該第1クリヤ塗料の粘度を適宜20〜30秒
(フォードカップ#4/20℃)および固形分含有率を
30〜60重量%の範囲内に調整し、これをエアレスス
プレー、エアスプレー、静電塗装などの塗装法により、
未硬化の着色塗料塗膜面に、硬化塗膜として約20〜約
80μm、好ましくは約30〜約50μmの範囲内の膜
厚になるように塗装し、必要に応じ室温で1〜20分間
放置してから、約100〜約180℃、特に約130〜
約160℃で10〜40分間程度加熱して、着色塗料塗
膜と第1クリヤ塗料塗膜を同時に硬化せしめることによ
り行なうことができる。
剤を用いて該第1クリヤ塗料の粘度を適宜20〜30秒
(フォードカップ#4/20℃)および固形分含有率を
30〜60重量%の範囲内に調整し、これをエアレスス
プレー、エアスプレー、静電塗装などの塗装法により、
未硬化の着色塗料塗膜面に、硬化塗膜として約20〜約
80μm、好ましくは約30〜約50μmの範囲内の膜
厚になるように塗装し、必要に応じ室温で1〜20分間
放置してから、約100〜約180℃、特に約130〜
約160℃で10〜40分間程度加熱して、着色塗料塗
膜と第1クリヤ塗料塗膜を同時に硬化せしめることによ
り行なうことができる。
【0025】第2クリヤ塗料:第2クリヤ塗料は、加熱
硬化した第1クリヤ塗料塗膜面に塗装されるもので、実
質的に着色顔料を含有しておらず、その塗膜を通して下
地を透視することのできる透明塗膜を形成しうる塗料で
あって、式 AnSi(OR)4-n[式中、Aは加水分解に
より離脱しない有機基であり、Rは炭素数1〜4のアル
キル基であり、nは1〜3の整数である]で示されるケ
イ素化合物の加水分解物を含有するクリヤ塗料である。
硬化した第1クリヤ塗料塗膜面に塗装されるもので、実
質的に着色顔料を含有しておらず、その塗膜を通して下
地を透視することのできる透明塗膜を形成しうる塗料で
あって、式 AnSi(OR)4-n[式中、Aは加水分解に
より離脱しない有機基であり、Rは炭素数1〜4のアル
キル基であり、nは1〜3の整数である]で示されるケ
イ素化合物の加水分解物を含有するクリヤ塗料である。
【0026】第2クリヤ塗料に配合される式 AnSi
(OR)4-n で示されるケイ素化合物において、Aは加水
分解により離脱しない有機基であり、具体的には、式中
のケイ素原子と基A中の炭素原子が直接に結合するタイ
プの有機基が包含され、例えば、メチル、エチル、プロ
ピル、ブチルなどの炭素数1〜20のアルキル基、ビニ
ル基、フェニル基などがあげられ、これらの基はさら
に、グリシドキシ基、エポキシ基、(メタ)アクリロキ
シ基、メルカプト基、アミノ基などが結合されていても
よい。かかるケイ素化合物としては、例えば、メチルト
リメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメ
トキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシ
シラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピ
ルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメ
トキシシラン、ビニルトリエトキシシランなどがあげら
れる。このうち、塗膜硬化時の収縮による変形が少な
く、塗膜の柔軟性の点からグリシドキシ基やエポキシ基
を含む有機基が好ましい。
(OR)4-n で示されるケイ素化合物において、Aは加水
分解により離脱しない有機基であり、具体的には、式中
のケイ素原子と基A中の炭素原子が直接に結合するタイ
プの有機基が包含され、例えば、メチル、エチル、プロ
ピル、ブチルなどの炭素数1〜20のアルキル基、ビニ
ル基、フェニル基などがあげられ、これらの基はさら
に、グリシドキシ基、エポキシ基、(メタ)アクリロキ
シ基、メルカプト基、アミノ基などが結合されていても
よい。かかるケイ素化合物としては、例えば、メチルト
リメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメ
トキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシ
シラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピ
ルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメ
トキシシラン、ビニルトリエトキシシランなどがあげら
れる。このうち、塗膜硬化時の収縮による変形が少な
く、塗膜の柔軟性の点からグリシドキシ基やエポキシ基
を含む有機基が好ましい。
【0027】第2クリヤ塗料において、このケイ素化合
物はそのまま使用するのではなく、予め希塩酸水溶液や
希硫酸水溶液などの酸性水溶液などを用いて、該ケイ素
化合物中のアルコキシル基を加水分解してプレポリマー
としてから使用することが望ましい。該プレポリマーの
分子量は一般に約300〜約100000の範囲内にあ
るのが好適である。
物はそのまま使用するのではなく、予め希塩酸水溶液や
希硫酸水溶液などの酸性水溶液などを用いて、該ケイ素
化合物中のアルコキシル基を加水分解してプレポリマー
としてから使用することが望ましい。該プレポリマーの
分子量は一般に約300〜約100000の範囲内にあ
るのが好適である。
【0028】第2クリヤ塗料は、このケイ素化合物のプ
レポリマーを有機溶剤と混合することによって調製する
ことができるが、さらに必要に応じて体質顔料や硬化触
媒などを配合することもできる。
レポリマーを有機溶剤と混合することによって調製する
ことができるが、さらに必要に応じて体質顔料や硬化触
媒などを配合することもできる。
【0029】第2クリア塗料の調製に際して用いられる
有機溶剤としては、該プレポリマーを溶解もしくは分散
しうるものであればよく、例えば、ヘキサン、ヘプタ
ン、キシレン、トルエン、シクロヘキサンなどの炭化水
素系;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸エチレングリコー
ルモノメチルエーテル、酢酸ジエチレングリコールモノ
メチルエーテルなどのエステル系;イソプロピルエーテ
ル、エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレ
ングリコールモノブチルエーテルなどのエーテル系;エ
チルアルコール、ブチルアルコール、ヘキシルアルコー
ルなどのアルコール系;メチルイソブチルケトン、メチ
ルエチルケトン、イソホロン、アセトフェノンなどのケ
トン系;などがあげられる。
有機溶剤としては、該プレポリマーを溶解もしくは分散
しうるものであればよく、例えば、ヘキサン、ヘプタ
ン、キシレン、トルエン、シクロヘキサンなどの炭化水
素系;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸エチレングリコー
ルモノメチルエーテル、酢酸ジエチレングリコールモノ
メチルエーテルなどのエステル系;イソプロピルエーテ
ル、エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレ
ングリコールモノブチルエーテルなどのエーテル系;エ
チルアルコール、ブチルアルコール、ヘキシルアルコー
ルなどのアルコール系;メチルイソブチルケトン、メチ
ルエチルケトン、イソホロン、アセトフェノンなどのケ
トン系;などがあげられる。
【0030】必要に応じて配合しうる体質顔料として
は、例えば、アスベスチン、炭酸カルシウム、クレー、
カオリン、けい酸アルミニウム、けい藻土、シリカ、ア
ルミナ、ホワイトカーボン、ベントナイト、タルク、炭
酸マグネシウム、硫酸バリウム、炭酸バリウムなどがあ
げられ、これらの体質顔料を配合することにより塗膜が
硬くなり応力緩和がしやすくなるので好ましい。
は、例えば、アスベスチン、炭酸カルシウム、クレー、
カオリン、けい酸アルミニウム、けい藻土、シリカ、ア
ルミナ、ホワイトカーボン、ベントナイト、タルク、炭
酸マグネシウム、硫酸バリウム、炭酸バリウムなどがあ
げられ、これらの体質顔料を配合することにより塗膜が
硬くなり応力緩和がしやすくなるので好ましい。
【0031】硬化触媒としては、上記ケイ素化合物のプ
レポリマーの架橋反応を促進するものが使用でき、例え
ば、式 AI・Zp V3-p[式中、Zは炭素数1〜6の
アルコキシ基であり、Vは式 M1COCH2COM2(こ
こでM1およびM2はそれぞれ炭素数1〜6のアルキル基
である)またはM3COCH2COOM4(ここでM3およ
びM4はそれぞれ炭素数1〜6のアルキル基である)で
示される配位子であり、pは0、1もしくは2である]
で示されるアルミニウムキレート化合物があげられる。
具体的には、トリスアセチルアセトナトアルミニウム、
ビス(アセチルアセトナト)ベンゾイルアセトナトアル
ミニウム、トリス(ヘプタン−3,5−ジオナト)アル
ミニウム、トリス(エチルアセトアセテート)アルミニ
ウム、トリス(n−プロピルアセトアセテート)アルミ
ニウム、トリス(イソプロピルアセトアセテート)アル
ミニウム、トリス(n−ブチルアセトアセテート)アル
ミニウム、イソプロポキシビス(エチルアセトアセテー
ト)アルミニウム、アセチルアセトンアルミニウムなど
があげられる。
レポリマーの架橋反応を促進するものが使用でき、例え
ば、式 AI・Zp V3-p[式中、Zは炭素数1〜6の
アルコキシ基であり、Vは式 M1COCH2COM2(こ
こでM1およびM2はそれぞれ炭素数1〜6のアルキル基
である)またはM3COCH2COOM4(ここでM3およ
びM4はそれぞれ炭素数1〜6のアルキル基である)で
示される配位子であり、pは0、1もしくは2である]
で示されるアルミニウムキレート化合物があげられる。
具体的には、トリスアセチルアセトナトアルミニウム、
ビス(アセチルアセトナト)ベンゾイルアセトナトアル
ミニウム、トリス(ヘプタン−3,5−ジオナト)アル
ミニウム、トリス(エチルアセトアセテート)アルミニ
ウム、トリス(n−プロピルアセトアセテート)アルミ
ニウム、トリス(イソプロピルアセトアセテート)アル
ミニウム、トリス(n−ブチルアセトアセテート)アル
ミニウム、イソプロポキシビス(エチルアセトアセテー
ト)アルミニウム、アセチルアセトンアルミニウムなど
があげられる。
【0032】第2クリヤ塗料における上記各成分の構成
比率は、形成塗膜に望まれる物性等に応じて広い範囲に
わたって変えることができるが、一般には、ケイ素化合
物のプレポリマー100重量部あたり、体質顔料は10
0重量部以下、特に3〜50重量部、硬化触媒は8重量
部以下、特に1〜5重量部の範囲内が好ましい。
比率は、形成塗膜に望まれる物性等に応じて広い範囲に
わたって変えることができるが、一般には、ケイ素化合
物のプレポリマー100重量部あたり、体質顔料は10
0重量部以下、特に3〜50重量部、硬化触媒は8重量
部以下、特に1〜5重量部の範囲内が好ましい。
【0033】第2クリヤ塗料の塗装は、有機溶剤を用い
て第2クリヤ塗料の粘度を20〜30秒(フォードカッ
プ#4/20℃)および固形分含有率を20〜80重量
%に調整し、これをエアレススプレー、エアスプレー、
静電塗装などにより、加熱硬化した第1クリヤ塗料塗膜
面に、硬化塗膜として約1〜約30μm、好ましくは約
2〜約10μmの範囲内の膜厚になるように塗装し、必
要に応じ室温で1〜20分間放置した後、約100〜約
180℃、特に約130〜約160℃で10〜40分間
程度加熱して、第2クリヤ塗料塗膜を硬化せしめること
により実施することができる。
て第2クリヤ塗料の粘度を20〜30秒(フォードカッ
プ#4/20℃)および固形分含有率を20〜80重量
%に調整し、これをエアレススプレー、エアスプレー、
静電塗装などにより、加熱硬化した第1クリヤ塗料塗膜
面に、硬化塗膜として約1〜約30μm、好ましくは約
2〜約10μmの範囲内の膜厚になるように塗装し、必
要に応じ室温で1〜20分間放置した後、約100〜約
180℃、特に約130〜約160℃で10〜40分間
程度加熱して、第2クリヤ塗料塗膜を硬化せしめること
により実施することができる。
【0034】第2クリヤ塗料におけるケイ素化合物のプ
レポリマー、体質顔料および硬化触媒の組成や配合量お
よび塗膜の硬化温度などを適宜選択することにより、単
独塗膜のツーコン硬度(20℃)が15以上である硬化
塗膜を形成することが可能である。ここでツーコン硬度
(20℃)は、ガラス板に硬化塗膜で8μmになるよう
に第2クリヤ塗料を塗装し、所定の条件で、例えば14
0℃で30分間加熱硬化した単独塗膜を20℃におい
て、American Chain & Cable Company 製 のTUKON micr
ohardness tester にて測定したときの値であり、その
数値が大きいほど硬質であることを意味する。既知の熱
硬化性塗料のツーコン硬度は通常5〜10であるから、
この第2クリヤ塗料を用いて形成される塗膜がいかに硬
質であるかがわかるであろう。
レポリマー、体質顔料および硬化触媒の組成や配合量お
よび塗膜の硬化温度などを適宜選択することにより、単
独塗膜のツーコン硬度(20℃)が15以上である硬化
塗膜を形成することが可能である。ここでツーコン硬度
(20℃)は、ガラス板に硬化塗膜で8μmになるよう
に第2クリヤ塗料を塗装し、所定の条件で、例えば14
0℃で30分間加熱硬化した単独塗膜を20℃におい
て、American Chain & Cable Company 製 のTUKON micr
ohardness tester にて測定したときの値であり、その
数値が大きいほど硬質であることを意味する。既知の熱
硬化性塗料のツーコン硬度は通常5〜10であるから、
この第2クリヤ塗料を用いて形成される塗膜がいかに硬
質であるかがわかるであろう。
【0035】
【発明の効果】本発明方法によれば、着色塗料および第
1クリヤ塗料を順次塗装し、加熱して該両塗膜を同時に
硬化させた後、その塗面に第2クリヤ塗料を塗装し、加
熱硬化させることからなる3コート2ベイク方式により
形成される複層塗膜の層間付着性、耐酸雨性、耐擦り傷
性、耐花粉汚れ性、耐鳥糞汚れ性、仕上り外観などを顕
著に改良することができる。
1クリヤ塗料を順次塗装し、加熱して該両塗膜を同時に
硬化させた後、その塗面に第2クリヤ塗料を塗装し、加
熱硬化させることからなる3コート2ベイク方式により
形成される複層塗膜の層間付着性、耐酸雨性、耐擦り傷
性、耐花粉汚れ性、耐鳥糞汚れ性、仕上り外観などを顕
著に改良することができる。
【0036】
【実施例】以下、実施例および比較例により本発明をさ
らに具体的に説明する。なお、部および%はいずれも重
量に基づくものである。
らに具体的に説明する。なお、部および%はいずれも重
量に基づくものである。
【0037】1.試料の調製 1)被塗物 化成処理したダル鋼板にエポキシ樹脂系カチオン電着塗
料を塗装し(膜厚25μm)、170℃で30分加熱硬
化したのち、中塗り塗料として、「ルーガベークAM」
(関西ペイント(株)製、商品名、ポリエステル樹脂・
メラミン樹脂系塗料、グレー色、自動車用)を硬化塗膜
で30μmになるように塗装し、140℃で30分間加
熱し硬化した。ついで、#240サンドペーパーで塗面
を水研ぎし、乾燥し、石油ベンジンで拭いたものを被塗
物とした。
料を塗装し(膜厚25μm)、170℃で30分加熱硬
化したのち、中塗り塗料として、「ルーガベークAM」
(関西ペイント(株)製、商品名、ポリエステル樹脂・
メラミン樹脂系塗料、グレー色、自動車用)を硬化塗膜
で30μmになるように塗装し、140℃で30分間加
熱し硬化した。ついで、#240サンドペーパーで塗面
を水研ぎし、乾燥し、石油ベンジンで拭いたものを被塗
物とした。
【0038】2)着色塗料(A−1) アクリル樹脂溶液(注1)160部および「ユーバン2
8SE」(注2)33部を混合し、ついでアルミニウム
ペースト20部を加え撹拌し、さらにスワゾール100
0(注3)/トルエン=1/1(重量比)の混合溶剤で
粘度15秒(フォードカップ#4/20℃)に調整して
着色塗料(A−1)を得た。
8SE」(注2)33部を混合し、ついでアルミニウム
ペースト20部を加え撹拌し、さらにスワゾール100
0(注3)/トルエン=1/1(重量比)の混合溶剤で
粘度15秒(フォードカップ#4/20℃)に調整して
着色塗料(A−1)を得た。
【0039】(注1):アクリル樹脂溶液 キシレン50部とn−ブタノール10部からなる有機溶
剤中で、スチレン10部、メチルメタクレート40部、
エチルアクリレート15部、n−ブチルアクリレート1
5部、2−ヒドロキシエチルアクリレート18部および
アクリル酸2部をα,α′−アゾビスイソブチロニトリ
ルを重合触媒として重合させ、反応終了後、キシレン3
0部およびn−ブタノール10部で希釈してなる、数平
均分子量7000、樹脂固形分含有率50%の水酸基含
有アクリル樹脂の有機溶剤溶液である。
剤中で、スチレン10部、メチルメタクレート40部、
エチルアクリレート15部、n−ブチルアクリレート1
5部、2−ヒドロキシエチルアクリレート18部および
アクリル酸2部をα,α′−アゾビスイソブチロニトリ
ルを重合触媒として重合させ、反応終了後、キシレン3
0部およびn−ブタノール10部で希釈してなる、数平
均分子量7000、樹脂固形分含有率50%の水酸基含
有アクリル樹脂の有機溶剤溶液である。
【0040】(注2):「ユーバン28SE」 三井東圧化学(株)製、商品名、ブチル化メラミン樹
脂、樹脂固形分60%溶液。
脂、樹脂固形分60%溶液。
【0041】(注3):スワゾール1000 コスモ石油(株)製、商品名、石油系芳香族溶剤。
【0042】3)第1クリヤ塗料(B−1) アクリル樹脂溶液(注4)140部および「ユーバン2
8SE」(注2)50部を混合し、さらにスワゾール1
000(注3)/n−ブタノール=9/1(重量比)の
混合溶剤で粘度25秒(フォードカップ#4/20
℃)、固形分含有率45%に調整して第1クリヤ塗料
(B−1)を得た。
8SE」(注2)50部を混合し、さらにスワゾール1
000(注3)/n−ブタノール=9/1(重量比)の
混合溶剤で粘度25秒(フォードカップ#4/20
℃)、固形分含有率45%に調整して第1クリヤ塗料
(B−1)を得た。
【0043】(注4):アクリル樹脂溶液 50部のスワゾール1000(注3)およびn−ブタノ
ール15部からなる有機溶剤中で、スチレン48部、n
−ブチルメタクリレート10部、4−ヒドロキシブチル
アクリレート30部、プラクセルFA2(注5)10部
およびアクリル酸2部をt−ブチルパーオクトエート
4.5部を用いて132℃で重合させ、反応終了後、3
0部のスワゾール1000およびn−ブタノール5部で
希釈してなる、数平均分子量8000、水酸基価145
mgKOH/g、樹脂固形分含有率50%のアクリル樹
脂溶液である。
ール15部からなる有機溶剤中で、スチレン48部、n
−ブチルメタクリレート10部、4−ヒドロキシブチル
アクリレート30部、プラクセルFA2(注5)10部
およびアクリル酸2部をt−ブチルパーオクトエート
4.5部を用いて132℃で重合させ、反応終了後、3
0部のスワゾール1000およびn−ブタノール5部で
希釈してなる、数平均分子量8000、水酸基価145
mgKOH/g、樹脂固形分含有率50%のアクリル樹
脂溶液である。
【0044】(注5):プラクセルFA2 ダイセル(株)製、商品名、2−ヒドロキシエチルアク
リレート1モルとε−カプロラクトン2モルとの付加
物。
リレート1モルとε−カプロラクトン2モルとの付加
物。
【0045】4)第1クリヤ塗料(B−2) アクリル樹脂溶液(注4)104部および「スミジュー
ルBL3175」(注6)64部を混合し、さらにスワ
ゾール1000(注3)/n−ブタノール=9/1(重
量比)の混合溶剤で粘度25秒(フォードカップ#4/
20℃)、固形分含有率45%に調整して第1クリヤ塗
料(B−2)を得た。
ルBL3175」(注6)64部を混合し、さらにスワ
ゾール1000(注3)/n−ブタノール=9/1(重
量比)の混合溶剤で粘度25秒(フォードカップ#4/
20℃)、固形分含有率45%に調整して第1クリヤ塗
料(B−2)を得た。
【0046】(注6):「スミジュールBL3175」 住友バイエル社製、商品名、ヘキサメチレンジイソシア
ネートの3量体のイソシアネート基をブロックしたもの
で、固形分含有率は75%、イソシアネート基含有率は
11.2%である。
ネートの3量体のイソシアネート基をブロックしたもの
で、固形分含有率は75%、イソシアネート基含有率は
11.2%である。
【0047】5)第2クリヤ塗料(C−1) γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランを1/1
00N−塩酸水溶液で加水分解して得られたプレポリマ
ー(固形分含有率は58%、数平均分子量約5000
0)172部に対し、クレーを20部、トリスアセチル
アセトナトアルミニウムを4部、溶剤としてトルエンを
90部加えて混合、溶解して塗料(C−1)を得た。
00N−塩酸水溶液で加水分解して得られたプレポリマ
ー(固形分含有率は58%、数平均分子量約5000
0)172部に対し、クレーを20部、トリスアセチル
アセトナトアルミニウムを4部、溶剤としてトルエンを
90部加えて混合、溶解して塗料(C−1)を得た。
【0048】6)第2クリヤ塗料(C−2) γ−メルカプトプロピルトリメトキシシランを1/10
0N−塩酸水溶液で加水分解して得られたプレポリマー
(固形分含有率は58%、数平均分子量約50000)
172部に対し、クレーを20部、トリスアセチルアセ
トナトアルミニウムを4部、溶剤としてトルエンを90
部加えて混合、溶解して塗料(C−2)を得た。
0N−塩酸水溶液で加水分解して得られたプレポリマー
(固形分含有率は58%、数平均分子量約50000)
172部に対し、クレーを20部、トリスアセチルアセ
トナトアルミニウムを4部、溶剤としてトルエンを90
部加えて混合、溶解して塗料(C−2)を得た。
【0049】7)第2クリヤ塗料(C−3) アクリル樹脂溶液(注7)180部、ジフェニルジメト
キシシラン10部およびトリス(アセチルアセトナト)
アルミニウム1部を混合し、さらにスワゾール1000
(注3)で粘度22秒(フォードカップ#4/20℃)
に調整して第2クリヤ塗料(C−3)を得た。
キシシラン10部およびトリス(アセチルアセトナト)
アルミニウム1部を混合し、さらにスワゾール1000
(注3)で粘度22秒(フォードカップ#4/20℃)
に調整して第2クリヤ塗料(C−3)を得た。
【0050】(注7):アクリル樹脂溶液 γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン10
部、スチレン15部、3,4−エポキシシクロヘキシル
メチルメタクリレート30部、シクロヘキシルメタクリ
レート20部、t−ブチルメタクリレート15部、4−
ヒドロキシブチルアクリレート10部およびα,α′−
アゾビスイソブチロニトリル4部の混合物を、キシレン
/n−ブタノール=70/30(重量比)の混合溶剤中
で120℃の温度で重合反応を行い、樹脂固形分含有率
50%、数平均分子量6000のアクリル樹脂溶液を得
た。
部、スチレン15部、3,4−エポキシシクロヘキシル
メチルメタクリレート30部、シクロヘキシルメタクリ
レート20部、t−ブチルメタクリレート15部、4−
ヒドロキシブチルアクリレート10部およびα,α′−
アゾビスイソブチロニトリル4部の混合物を、キシレン
/n−ブタノール=70/30(重量比)の混合溶剤中
で120℃の温度で重合反応を行い、樹脂固形分含有率
50%、数平均分子量6000のアクリル樹脂溶液を得
た。
【0051】2.実施例1〜3および比較例1、2 被塗物にエアスプレー塗装により着色塗料(A−1)を
硬化塗膜で15〜20μmになるように塗装し、室温で
5分放置してから、この未硬化の塗面に、第1クリヤ塗
料(B−1)または(B−2)をエアスプレー塗装によ
り硬化塗膜で35〜40μmになるように塗装し、室温
で5分放置してから、140℃で30分加熱して該両塗
膜を同時に硬化させた後、硬化した第1クリヤ塗料塗面
に第2クリヤ塗料(C−1)、(C−2)または(C−
3)をエアスプレー塗装により硬化塗膜で5〜8μmに
なるように塗装し、室温で5分放置してから、140℃
で30分加熱して該塗膜を同時に硬化して、試験用塗板
を得た。
硬化塗膜で15〜20μmになるように塗装し、室温で
5分放置してから、この未硬化の塗面に、第1クリヤ塗
料(B−1)または(B−2)をエアスプレー塗装によ
り硬化塗膜で35〜40μmになるように塗装し、室温
で5分放置してから、140℃で30分加熱して該両塗
膜を同時に硬化させた後、硬化した第1クリヤ塗料塗面
に第2クリヤ塗料(C−1)、(C−2)または(C−
3)をエアスプレー塗装により硬化塗膜で5〜8μmに
なるように塗装し、室温で5分放置してから、140℃
で30分加熱して該塗膜を同時に硬化して、試験用塗板
を得た。
【0052】かくして得られた塗板について、各種の塗
膜性能試験を行い、その結果を表1に示す。
膜性能試験を行い、その結果を表1に示す。
【0053】表1における試験方法は以下のとおりであ
る。
る。
【0054】層間付着性:カッターナイフで、素地に達
するように直交する縦横11本ずつの平行線を1mm間
隔で引いて、大きさが1mm×1mmのゴバン目を10
0個作り、その塗面に粘着セロハンテープを粘着し、2
0℃においてそれを急激に剥離した後の塗面を調べた。
○は塗膜の剥離が全く認められない、△は1〜5個の塗
膜の剥離が認められた、×は6個以上の塗膜の剥離が認
められたことを示す。
するように直交する縦横11本ずつの平行線を1mm間
隔で引いて、大きさが1mm×1mmのゴバン目を10
0個作り、その塗面に粘着セロハンテープを粘着し、2
0℃においてそれを急激に剥離した後の塗面を調べた。
○は塗膜の剥離が全く認められない、△は1〜5個の塗
膜の剥離が認められた、×は6個以上の塗膜の剥離が認
められたことを示す。
【0055】耐酸性:塗面に40%硫酸水溶液を0.4
cc滴下し、熱風乾燥機で80℃で15分加熱してから
水洗したのち、目視評価した結果である。○は全く異常
を認められない、△はスポット跡が少し残る、×はシ
ミ、白化またはフクレが著しいことを示す。
cc滴下し、熱風乾燥機で80℃で15分加熱してから
水洗したのち、目視評価した結果である。○は全く異常
を認められない、△はスポット跡が少し残る、×はシ
ミ、白化またはフクレが著しいことを示す。
【0056】耐スリキズ性:自動車のルーフ(外側)に
塗板を取り付け、洗車機で5回洗浄した後の塗面を観察
した。○はスリキズ発生を殆ど認められない、△はスリ
キズ発生が少し認められる、×はスリキズ発生が多く認
められることを示す。
塗板を取り付け、洗車機で5回洗浄した後の塗面を観察
した。○はスリキズ発生を殆ど認められない、△はスリ
キズ発生が少し認められる、×はスリキズ発生が多く認
められることを示す。
【0057】耐花粉汚れ性:野外で採取したスギ花粉を
脱イオン水で0.5%液とし、この0.4ccを塗面に滴
下し、グラジエントオーブンで65℃で30分加熱した
のち、水洗した塗面を目視評価した結果である。〇は汚
染を全く認められない、△はシミ、フクレ、チジミが少
し認められる、×はシミ、チジミ、フクレが著しく認め
られることを示す。
脱イオン水で0.5%液とし、この0.4ccを塗面に滴
下し、グラジエントオーブンで65℃で30分加熱した
のち、水洗した塗面を目視評価した結果である。〇は汚
染を全く認められない、△はシミ、フクレ、チジミが少
し認められる、×はシミ、チジミ、フクレが著しく認め
られることを示す。
【0058】耐鳥糞汚れ性:野外で採取したハト糞を脱
イオン水に混合して濃度30%とし、ディスパーで30
分撹拌してからガーゼで濾過した濾液を試験液とし、こ
の試験液0.4ccを塗面に滴下し、グラジエントオー
ブンで70℃30分加熱したのち水洗した塗面を目視評
価した結果である。○は汚染を全く認められない、△は
シミ、くもり、フクレが少し認められる、×はシミ、く
もり、フクレが著しく認められることを示す。
イオン水に混合して濃度30%とし、ディスパーで30
分撹拌してからガーゼで濾過した濾液を試験液とし、こ
の試験液0.4ccを塗面に滴下し、グラジエントオー
ブンで70℃30分加熱したのち水洗した塗面を目視評
価した結果である。○は汚染を全く認められない、△は
シミ、くもり、フクレが少し認められる、×はシミ、く
もり、フクレが著しく認められることを示す。
【0059】仕上り外観:目視評価。○はツヤ、鮮映
性、平滑性などが優れている、△はツヤ、鮮映性、平滑
性などがやや劣る、×はツヤ、鮮映性、平滑性などが劣
ることを示す。
性、平滑性などが優れている、△はツヤ、鮮映性、平滑
性などがやや劣る、×はツヤ、鮮映性、平滑性などが劣
ることを示す。
【0060】硬度:塗板を20℃または60℃に加熱
し、その塗膜温度でツーコン硬度を測定した結果であ
る。
し、その塗膜温度でツーコン硬度を測定した結果であ
る。
【0061】
【表1】
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B05D 7/24 301 B05D 7/24 301R 302 302Y 302P // C09D 183/06 C09D 183/06
Claims (4)
- 【請求項1】 着色塗料および第1クリヤ塗料を順次塗
装し、加熱して該両塗膜を同時に硬化させた後、その塗
面に第2クリヤ塗料を塗装し、加熱硬化させることから
なる3コート2ベイク方式による複層塗膜形成方法にお
いて、該第2クリヤ塗料が、式 AnSi(OR)4-n[式
中、Aは加水分解によって離脱しない有機基であり、R
は炭素数1〜4のアルキル基であり、nは1〜3の整数
である]で示されるケイ素化合物の加水分解物を含有す
るクリヤ塗料であることを特徴とする硬質上塗塗膜形成
方法。 - 【請求項2】 Aがエポキシ基および/またはチオール
基を有する有機基である請求項1に記載の硬質上塗塗膜
形成方法。 - 【請求項3】 第1クリヤ塗料が、スチレン系単量体単
位含有率が40〜60重量%でかつ水酸基価が70〜1
70mgKOH/gであるアクリル樹脂および架橋剤を
含有する熱硬化性有機溶剤系クリヤ塗料である請求項1
に記載の硬質上塗塗膜形成方法。 - 【請求項4】 第2クリヤ塗料の膜厚が硬化塗膜に基い
て2〜10μmである請求項1に記載の硬質上塗塗膜形
成方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9634997A JPH10272414A (ja) | 1997-04-01 | 1997-04-01 | 硬質上塗塗膜形成方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9634997A JPH10272414A (ja) | 1997-04-01 | 1997-04-01 | 硬質上塗塗膜形成方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10272414A true JPH10272414A (ja) | 1998-10-13 |
Family
ID=14162536
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9634997A Pending JPH10272414A (ja) | 1997-04-01 | 1997-04-01 | 硬質上塗塗膜形成方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10272414A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009165980A (ja) * | 2008-01-17 | 2009-07-30 | Nissan Motor Co Ltd | 複層塗膜形成方法 |
US8221848B2 (en) | 2007-03-12 | 2012-07-17 | Kansai Paint Co., Ltd. | Method for making multilayer coating film |
-
1997
- 1997-04-01 JP JP9634997A patent/JPH10272414A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8221848B2 (en) | 2007-03-12 | 2012-07-17 | Kansai Paint Co., Ltd. | Method for making multilayer coating film |
JP2009165980A (ja) * | 2008-01-17 | 2009-07-30 | Nissan Motor Co Ltd | 複層塗膜形成方法 |
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A977 | Report on retrieval |
Effective date: 20050812 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 |
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20050906 |
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A02 | Decision of refusal |
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