JPH10270633A - 集積回路装置 - Google Patents
集積回路装置Info
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- JPH10270633A JPH10270633A JP6847197A JP6847197A JPH10270633A JP H10270633 A JPH10270633 A JP H10270633A JP 6847197 A JP6847197 A JP 6847197A JP 6847197 A JP6847197 A JP 6847197A JP H10270633 A JPH10270633 A JP H10270633A
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- circuit device
- surge
- noise
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 ノイズ・サージ入力、とくにインパルス性サ
ージに対して無防備で、容易に破壊に至る集積回路素子
の、いわば宿命的な弱点を克服するとともに、小型化、
組立の省力化、信頼性向上に資するコンパクトな集積回
路装置を提供することである。 【解決手段】 コンデンサ機能とともに降伏電圧を有す
る非線形抵抗特性を示す窒化シリコン膜を採用したサー
ジ・ノイズ吸収素子3−1と、集積回路素子2−1とを
同一パッケージ1に収納して集積回路装置を構成する。
ージに対して無防備で、容易に破壊に至る集積回路素子
の、いわば宿命的な弱点を克服するとともに、小型化、
組立の省力化、信頼性向上に資するコンパクトな集積回
路装置を提供することである。 【解決手段】 コンデンサ機能とともに降伏電圧を有す
る非線形抵抗特性を示す窒化シリコン膜を採用したサー
ジ・ノイズ吸収素子3−1と、集積回路素子2−1とを
同一パッケージ1に収納して集積回路装置を構成する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、サージ・ノイズ吸
収機能を有する集積回路装置に関する。
収機能を有する集積回路装置に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体集積回路を、電源入力ライン、信
号ラインにおけるノイズ、とりわけサージから保護する
ための方策は不可欠である。ノイズを除去し、サージ電
圧から半導体集積回路を保護するためには、コンデンサ
素子、チップインダクタ、バリスタ、あるいはこれらの
結合によって構成されるノイズ、またはサージ吸収手段
は有用である。とくにバイパスコンデンサは、電源の入
力ラインでノイズを除去し、半導体集積回路の保護に不
可欠とされてきた。
号ラインにおけるノイズ、とりわけサージから保護する
ための方策は不可欠である。ノイズを除去し、サージ電
圧から半導体集積回路を保護するためには、コンデンサ
素子、チップインダクタ、バリスタ、あるいはこれらの
結合によって構成されるノイズ、またはサージ吸収手段
は有用である。とくにバイパスコンデンサは、電源の入
力ラインでノイズを除去し、半導体集積回路の保護に不
可欠とされてきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、バイパスコ
ンデンサと呼ばれるコンデンサ素子や、チップインダク
タ、バリスタでは、いわゆるスパイクノイズによる回路
破壊を回避し切れないため、電源入力ラインにおける外
来サージ、誘導負荷からのサージ、信号ラインに重畳さ
れた高周波ノイズ成分、あるいは静電気等によるインパ
ルス性サージを十分にクランプできず、集積回路を保護
することができない。これら従来のコンデンサ素子は、
サージ耐量が小さく、静電気等の異常信号によって破壊
される恐れが高い。必要に応じてチップ型バリスタの負
荷(外付け)に依存しているのが現状である。
ンデンサと呼ばれるコンデンサ素子や、チップインダク
タ、バリスタでは、いわゆるスパイクノイズによる回路
破壊を回避し切れないため、電源入力ラインにおける外
来サージ、誘導負荷からのサージ、信号ラインに重畳さ
れた高周波ノイズ成分、あるいは静電気等によるインパ
ルス性サージを十分にクランプできず、集積回路を保護
することができない。これら従来のコンデンサ素子は、
サージ耐量が小さく、静電気等の異常信号によって破壊
される恐れが高い。必要に応じてチップ型バリスタの負
荷(外付け)に依存しているのが現状である。
【0004】しかしながら、チップ型ZnOバリスタ
も、サージ電圧の立ち上がりに追従できないものがあ
る。
も、サージ電圧の立ち上がりに追従できないものがあ
る。
【0005】一方、バイパスコンデンサの接続は、一方
において、高集積化にともなう小型化、組立の省力化、
信頼性向上のいずれにおいても障害となっている。バイ
パスコンデンサのみならず、ノイズおよびサージ吸収の
ための他の素子や回路に対しても、事情は同様である。
において、高集積化にともなう小型化、組立の省力化、
信頼性向上のいずれにおいても障害となっている。バイ
パスコンデンサのみならず、ノイズおよびサージ吸収の
ための他の素子や回路に対しても、事情は同様である。
【0006】サージおよびノイズ吸収手段が集積回路と
一体として形成されている少数の集積回路素子を除き、
多くの集積回路素子は、それ自体はサージおよびノイズ
に対して無防備であり、前述のような問題をはらんでい
る。
一体として形成されている少数の集積回路素子を除き、
多くの集積回路素子は、それ自体はサージおよびノイズ
に対して無防備であり、前述のような問題をはらんでい
る。
【0007】そこで、本発明の技術的課題(目的)は、
主として、ノイズ・サージ入力、特にインパルス性サー
ジに対して無防備で、容易に破壊に至る集積回路素子
の、いわば宿命的な弱点を克服するとともに、小型化、
組立の省力化、信頼性向上に資するコンパクトな集積回
路装置を提供することである。
主として、ノイズ・サージ入力、特にインパルス性サー
ジに対して無防備で、容易に破壊に至る集積回路素子
の、いわば宿命的な弱点を克服するとともに、小型化、
組立の省力化、信頼性向上に資するコンパクトな集積回
路装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、集積回
路素子が包含されたICチップと、該ICチップを収納
するためのパッケージとを備える集積回路装置におい
て、前記パッケージは、サージ・ノイズ吸収素子が包含
されたバリスタチップを更に収納していることを特徴と
する集積回路装置が得られる。
路素子が包含されたICチップと、該ICチップを収納
するためのパッケージとを備える集積回路装置におい
て、前記パッケージは、サージ・ノイズ吸収素子が包含
されたバリスタチップを更に収納していることを特徴と
する集積回路装置が得られる。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態による集積回
路装置は、パッケージにサージ・ノイズ吸収素子(以
下、ノイズ吸収素子ともいう)が包含されたバリスタチ
ップを備えている。
路装置は、パッケージにサージ・ノイズ吸収素子(以
下、ノイズ吸収素子ともいう)が包含されたバリスタチ
ップを備えている。
【0010】バリスタチップ内のノイズ吸収素子は、パ
ッケージ内部で、ICチップとパッケージから外に突出
した端子電極にそれぞれ接続されている。サージ・ノイ
ズ吸収素子は、コンデンサ機能とともに、降伏電圧を有
する非線形抵抗特性を有しているサージ・ノイズ吸収素
子は、基板上に一方の電極、誘電体膜、および他方の電
極の各層を順次積み重ねて形成されている。誘導体膜
は、窒化シリコン膜からなりとくに減圧CVD成膜法に
よって形成されたものが有効である。サージ・ノイズ吸
収素子は、アルミナの絶縁体基板、または、シリコン基
板を備えている。シリコン基板の場合は、全体または一
部の抵抗率が1Ω・cm以下の領域が形成され、この領
域は、予め定められた濃度の燐(P)、砒素(As)ま
たはボロン(B)のドーパントのうち少なくとも一つを
拡散されて形成される。
ッケージ内部で、ICチップとパッケージから外に突出
した端子電極にそれぞれ接続されている。サージ・ノイ
ズ吸収素子は、コンデンサ機能とともに、降伏電圧を有
する非線形抵抗特性を有しているサージ・ノイズ吸収素
子は、基板上に一方の電極、誘電体膜、および他方の電
極の各層を順次積み重ねて形成されている。誘導体膜
は、窒化シリコン膜からなりとくに減圧CVD成膜法に
よって形成されたものが有効である。サージ・ノイズ吸
収素子は、アルミナの絶縁体基板、または、シリコン基
板を備えている。シリコン基板の場合は、全体または一
部の抵抗率が1Ω・cm以下の領域が形成され、この領
域は、予め定められた濃度の燐(P)、砒素(As)ま
たはボロン(B)のドーパントのうち少なくとも一つを
拡散されて形成される。
【0011】以下に本発明の実施の形態について、図面
を参照して説明する。
を参照して説明する。
【0012】図1を参照して、本発明の実施の形態によ
る集積回路装置の構造を説明する。図1において、同一
のパッケージ1に、集積回路素子2−1を包含するIC
チップ2とノイズ吸収素子3−1を包含するバリスタチ
ップ3が収納され、それぞれパッケージ1の内部で端子
電極4に接続されている。すなわち、集積回路装置は、
集積回路素子2−1の電源入力ラインまたは信号ライン
にノイズ吸収素子3−1を接続して、サージ・ノイズを
除去し、集積回路素子2−1を保護する構造をなしてい
る。
る集積回路装置の構造を説明する。図1において、同一
のパッケージ1に、集積回路素子2−1を包含するIC
チップ2とノイズ吸収素子3−1を包含するバリスタチ
ップ3が収納され、それぞれパッケージ1の内部で端子
電極4に接続されている。すなわち、集積回路装置は、
集積回路素子2−1の電源入力ラインまたは信号ライン
にノイズ吸収素子3−1を接続して、サージ・ノイズを
除去し、集積回路素子2−1を保護する構造をなしてい
る。
【0013】図2には、本発明による集積回路装置にお
いて、集積回路素子2−1とともに搭載されるノイズ吸
収素子3−1を包含するバリスタチップの要部断面図が
示されている。
いて、集積回路素子2−1とともに搭載されるノイズ吸
収素子3−1を包含するバリスタチップの要部断面図が
示されている。
【0014】図2において、集積回路装置は、主面11
−1を持ち絶縁体であるアルミナから成る基板11を備
え、アルミナ基板11の主面11−1上に、厚さが夫々
5000オングストロームの二つの一方および他方の電
極用導電体膜13と14との間に、厚さ50オングスト
ロームから200オングストロームの間の、任意の膜厚
とした窒化シリコン(Si3 N4 )膜17による誘電体
膜層を挟んで、積み重ねるように形成されている。後述
するように、降伏電圧の値は、膜厚と相関があるため、
目標とする降伏電圧に合わせて膜厚を選択することがで
きる。一方および他方の電極用導電体膜13および14
は、スパッタ法によって、Ti,W,Ta,Al,Cu
等で形成される。窒化シリコン膜17は、約750℃の
温度において、アンモニア(NH3 )およびジクロルシ
ラン(SiH2 Cl2 )の混合ガスを用いた減圧CVD
(LPCVD)法によって形成される。
−1を持ち絶縁体であるアルミナから成る基板11を備
え、アルミナ基板11の主面11−1上に、厚さが夫々
5000オングストロームの二つの一方および他方の電
極用導電体膜13と14との間に、厚さ50オングスト
ロームから200オングストロームの間の、任意の膜厚
とした窒化シリコン(Si3 N4 )膜17による誘電体
膜層を挟んで、積み重ねるように形成されている。後述
するように、降伏電圧の値は、膜厚と相関があるため、
目標とする降伏電圧に合わせて膜厚を選択することがで
きる。一方および他方の電極用導電体膜13および14
は、スパッタ法によって、Ti,W,Ta,Al,Cu
等で形成される。窒化シリコン膜17は、約750℃の
温度において、アンモニア(NH3 )およびジクロルシ
ラン(SiH2 Cl2 )の混合ガスを用いた減圧CVD
(LPCVD)法によって形成される。
【0015】反応式は、
【数1】 となる。
【0016】耐熱絶縁層18には、SiO2 ,SiO4
等の酸化硅素膜、SiNx のシリコン窒化膜が好適で、
常圧CVD法あるいはプラズマCVD法等によって形成
される。これらの方法による形成速度は、減圧CVD
(LPCVD)法よりも1桁程度大きい。
等の酸化硅素膜、SiNx のシリコン窒化膜が好適で、
常圧CVD法あるいはプラズマCVD法等によって形成
される。これらの方法による形成速度は、減圧CVD
(LPCVD)法よりも1桁程度大きい。
【0017】このように構成されたサージ・ノイズ吸収
素子3−1は、コンデンサ素子である。このコンデンサ
素子の静電容量は17nFで、15V(ボルト)の降伏
電圧(図4参照)を示す。
素子3−1は、コンデンサ素子である。このコンデンサ
素子の静電容量は17nFで、15V(ボルト)の降伏
電圧(図4参照)を示す。
【0018】なお、アルミナ基板11は、石英や、比抵
抗が高い高純度シリコンから成るものを用いてもよい。
例えば、純度9N(ナイン)のシリコン材料は比抵抗が
100Ω・cmで、本発明のコンデンサ成分を含むサー
ジ・ノイズ吸収素子3−1の基板として好適である。
抗が高い高純度シリコンから成るものを用いてもよい。
例えば、純度9N(ナイン)のシリコン材料は比抵抗が
100Ω・cmで、本発明のコンデンサ成分を含むサー
ジ・ノイズ吸収素子3−1の基板として好適である。
【0019】また、一方および他方の電極用導電体膜1
3および14の形成は、例えば、蒸着技術によってもよ
く、窒化シリコン膜17の形成にはプラズマCVDや光
CVD法によってもよい。耐熱絶縁層18には、また、
酸化哇素膜の代わりにポリイミド樹脂を用いてもよい。
3および14の形成は、例えば、蒸着技術によってもよ
く、窒化シリコン膜17の形成にはプラズマCVDや光
CVD法によってもよい。耐熱絶縁層18には、また、
酸化哇素膜の代わりにポリイミド樹脂を用いてもよい。
【0020】図6は、本発明の他の実施の形態による集
積回路装置に搭載されるノイズ吸収素子3−1の要部を
示す部分断面図である。シリコン基板12の主面(上
面)12−1の一部の領域に燐(P)をイオン注入する
ことにより、抵抗率が1Ω・cm以下の領域すなわちn
+拡散層19を形成する。厚さ200オングストローム
の窒化シリコン(Si3 N4 )膜17すなわち誘電体膜
層をn+拡散層19とシリコン基板12とをまたぐよう
にその境界の上に形成し、さらに、厚さ5000オング
ストロームの他方の電極用導電体16をこの順に重ねて
形成する。
積回路装置に搭載されるノイズ吸収素子3−1の要部を
示す部分断面図である。シリコン基板12の主面(上
面)12−1の一部の領域に燐(P)をイオン注入する
ことにより、抵抗率が1Ω・cm以下の領域すなわちn
+拡散層19を形成する。厚さ200オングストローム
の窒化シリコン(Si3 N4 )膜17すなわち誘電体膜
層をn+拡散層19とシリコン基板12とをまたぐよう
にその境界の上に形成し、さらに、厚さ5000オング
ストロームの他方の電極用導電体16をこの順に重ねて
形成する。
【0021】図3の実施の形態による集積回路装置のキ
ャパシタ成分は、図2の構成においてシリコン基板12
上に配置され電極用導電体膜13にかわってn+拡散層
19の領域がその機能を担い、これと接続された電極用
導電体膜15を経て、パッケージ1の端子電極4に接続
される(図1参照のこと)。
ャパシタ成分は、図2の構成においてシリコン基板12
上に配置され電極用導電体膜13にかわってn+拡散層
19の領域がその機能を担い、これと接続された電極用
導電体膜15を経て、パッケージ1の端子電極4に接続
される(図1参照のこと)。
【0022】
【実施例】さて、発明者は、これから述べる評価試験の
結果から、図2、および、図3に示された構成のサージ
・ノイズ吸収素子3−1は、コンデンサとしての機能の
ほかに図4のサージ・ノイズ吸収機能の非線形抵抗特性
を示すことを見い出した。
結果から、図2、および、図3に示された構成のサージ
・ノイズ吸収素子3−1は、コンデンサとしての機能の
ほかに図4のサージ・ノイズ吸収機能の非線形抵抗特性
を示すことを見い出した。
【0023】図4を参照して、図2および図3のノイズ
吸収素子3−1の特性を説明する。ここで、ある電圧を
境としてそれ以下ではほとんど電流は流れず、それ以上
の電圧では急激に電流が流れはじめ、わずかな電圧の増
加に対して極めて大きな電流増加を生じる特性を示すと
ころに特徴がある。この立ち上がりの電圧を降伏電圧と
いう。すなわち、降伏電圧よりも低い電圧領域では、誘
電体膜である窒化シリコン(Si3 N4 )膜17は、コ
ンデンサ成分として機能し、降伏電圧よりも高い電圧領
域では非線形抵抗特性を示す。降伏電圧の値は、誘電体
膜厚と相関があり、膜厚が小さければ降伏電圧は低い値
を示す。
吸収素子3−1の特性を説明する。ここで、ある電圧を
境としてそれ以下ではほとんど電流は流れず、それ以上
の電圧では急激に電流が流れはじめ、わずかな電圧の増
加に対して極めて大きな電流増加を生じる特性を示すと
ころに特徴がある。この立ち上がりの電圧を降伏電圧と
いう。すなわち、降伏電圧よりも低い電圧領域では、誘
電体膜である窒化シリコン(Si3 N4 )膜17は、コ
ンデンサ成分として機能し、降伏電圧よりも高い電圧領
域では非線形抵抗特性を示す。降伏電圧の値は、誘電体
膜厚と相関があり、膜厚が小さければ降伏電圧は低い値
を示す。
【0024】図2、および図3に示されるノイズ吸収素
子3−1の等価回路は、それぞれ図5および図6のよう
に示される。なお、抵抗成分21はシリコン基板12に
よる抵抗成分である。容量成分22,23および抵抗成
分24,25は、それぞれ、窒化シリコン膜17を誘電
体とする容量成分および非線形抵抗成分を表す。評価試
験をするとき、容量は窒化シリコン膜17の膜厚を20
0オングストロームとした場合、約0.1nFであり、
また、電流値1mAが流れるときの電圧を以て規定され
る降伏電圧の値は約15Vを示した。なお、窒化シリコ
ン膜17の膜厚が50オングストロームに選択すると、
降伏電圧は約5ないし8Vに低下した。
子3−1の等価回路は、それぞれ図5および図6のよう
に示される。なお、抵抗成分21はシリコン基板12に
よる抵抗成分である。容量成分22,23および抵抗成
分24,25は、それぞれ、窒化シリコン膜17を誘電
体とする容量成分および非線形抵抗成分を表す。評価試
験をするとき、容量は窒化シリコン膜17の膜厚を20
0オングストロームとした場合、約0.1nFであり、
また、電流値1mAが流れるときの電圧を以て規定され
る降伏電圧の値は約15Vを示した。なお、窒化シリコ
ン膜17の膜厚が50オングストロームに選択すると、
降伏電圧は約5ないし8Vに低下した。
【0025】減圧CVD成膜法によって形成された窒化
シリコン膜17は、均質で欠陥がなく、強誘電体セラミ
ックスに比べて高周波域における誘電体損失が小さく、
寄生インダクタンス成分が極めて小さいことが特徴であ
る。また、窒化シリコン膜17はサージ耐量に優れ、一
過性の異常電圧に対する絶縁耐力が高い。さらに、本発
明の集積回路装置では、陽極酸化法などを用いていない
からノイズ吸収素子3−1には極性がない。
シリコン膜17は、均質で欠陥がなく、強誘電体セラミ
ックスに比べて高周波域における誘電体損失が小さく、
寄生インダクタンス成分が極めて小さいことが特徴であ
る。また、窒化シリコン膜17はサージ耐量に優れ、一
過性の異常電圧に対する絶縁耐力が高い。さらに、本発
明の集積回路装置では、陽極酸化法などを用いていない
からノイズ吸収素子3−1には極性がない。
【0026】本発明による集積回路装置のうち、同一の
パッケージ1内に集積回路素子2−1とともに装着され
る窒化シリコン膜17を用いたサージ・ノイズ吸収素子
3−1は、優れたサージ・ノイズ吸収機能を有する。サ
ージおよびノイズをグランドの端子電極4に流し、熱に
変換して吸収するため、グランドからの輻射ノイズは低
減される。従来付加して使われてきたZnOバリスタの
場合には、サージ電圧が印加されたときの立ち上がり部
分では追従できないためクランプし切れなかった。これ
に対して、本発明の集積回路装置では、窒化シリコン膜
17を用いたノイズ吸収素子3−1をバリスタチップ3
に内蔵していることにより、サージ電圧の入力を回避で
きることが確認された。窒化シリコン膜17を用いたノ
イズ吸収素子3−1が応答性に優れ、急峻なサージ電圧
や、高周波成分のノイズに対して有効な効果を示すもの
である。静電気等による高速サージの流れ込みによる集
積回路素子の破壊防止に有効である。
パッケージ1内に集積回路素子2−1とともに装着され
る窒化シリコン膜17を用いたサージ・ノイズ吸収素子
3−1は、優れたサージ・ノイズ吸収機能を有する。サ
ージおよびノイズをグランドの端子電極4に流し、熱に
変換して吸収するため、グランドからの輻射ノイズは低
減される。従来付加して使われてきたZnOバリスタの
場合には、サージ電圧が印加されたときの立ち上がり部
分では追従できないためクランプし切れなかった。これ
に対して、本発明の集積回路装置では、窒化シリコン膜
17を用いたノイズ吸収素子3−1をバリスタチップ3
に内蔵していることにより、サージ電圧の入力を回避で
きることが確認された。窒化シリコン膜17を用いたノ
イズ吸収素子3−1が応答性に優れ、急峻なサージ電圧
や、高周波成分のノイズに対して有効な効果を示すもの
である。静電気等による高速サージの流れ込みによる集
積回路素子の破壊防止に有効である。
【0027】ところで、図1に示した、本発明の実施の
形態による集積回路装置は、16ピンの端子電極4を備
えたDIPタイプの積層焼結セラミック・パッケージ1
を用いて説明したが、本発明は、すでに述べた発明の趣
旨から、パッケージ1の種類に依存しないことは明らか
である。通称キャンタイプと呼ばれるメタル・ガラス・
パッケージや、集積回路装置のうち最も多いプラスチッ
クのトランスファモールドによるプラスチック・パッケ
ージにも同様に適用することができる。いずれにして
も、パッケージ1には、従来のものそのまま、あるいは
わずかに大きいサイズのパッケージ1を使うことができ
るため、本発明による集積回路装置はコンパクトで、組
立の省力化、信頼性向上にも有益である。
形態による集積回路装置は、16ピンの端子電極4を備
えたDIPタイプの積層焼結セラミック・パッケージ1
を用いて説明したが、本発明は、すでに述べた発明の趣
旨から、パッケージ1の種類に依存しないことは明らか
である。通称キャンタイプと呼ばれるメタル・ガラス・
パッケージや、集積回路装置のうち最も多いプラスチッ
クのトランスファモールドによるプラスチック・パッケ
ージにも同様に適用することができる。いずれにして
も、パッケージ1には、従来のものそのまま、あるいは
わずかに大きいサイズのパッケージ1を使うことができ
るため、本発明による集積回路装置はコンパクトで、組
立の省力化、信頼性向上にも有益である。
【0028】本発明による集積回路装置は他のバリスタ
チップ(図示せず)を収納することにより、ノイズ吸収
素子3−1を複数個設けてもよい。また、バリスタチッ
プ3の単一基板上に複数のノイズ吸収素子3−1を形成
してもよい。
チップ(図示せず)を収納することにより、ノイズ吸収
素子3−1を複数個設けてもよい。また、バリスタチッ
プ3の単一基板上に複数のノイズ吸収素子3−1を形成
してもよい。
【0029】さらに、ノイズ吸収素子3−1がICチッ
プ2と一体として形成され、部分的にサージ吸収・ノイ
ズ吸収機能を備えている集積回路素子2−1について
も、ノイズ吸収素子3−1とともに、本発明を適用して
集積回路装置を形成することもできる。
プ2と一体として形成され、部分的にサージ吸収・ノイ
ズ吸収機能を備えている集積回路素子2−1について
も、ノイズ吸収素子3−1とともに、本発明を適用して
集積回路装置を形成することもできる。
【0030】ノイズ・サージ吸収の機能自体が不十分で
ありながら、その機能充足か、小型化、組立の省力化、
信頼性等かの選択を余儀なくされてきた従来技術に対し
て、本発明による集積回路装置は、すでに述べたよう
に、これらのすべてを満足することは言うまでもない。
ありながら、その機能充足か、小型化、組立の省力化、
信頼性等かの選択を余儀なくされてきた従来技術に対し
て、本発明による集積回路装置は、すでに述べたよう
に、これらのすべてを満足することは言うまでもない。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の集積回路
装置は、コンデンサ機能とともに降伏電圧を有する非線
形抵抗特性を示す窒化シリコン膜を採用したサージ・ノ
イズ吸収素子を内蔵していることにより、チップ型Zn
Oバリスタ等を付加する必要がなくなった。しかも外来
ノイズ、誘導負荷からのノイズ、信号ラインに重畳され
た高周波ノイズ成分、静電気等によるインパルス性サー
ジ等の各種サージに対して強く、しかも、小型化、組立
の省力化、信頼性向上にも効果がある。
装置は、コンデンサ機能とともに降伏電圧を有する非線
形抵抗特性を示す窒化シリコン膜を採用したサージ・ノ
イズ吸収素子を内蔵していることにより、チップ型Zn
Oバリスタ等を付加する必要がなくなった。しかも外来
ノイズ、誘導負荷からのノイズ、信号ラインに重畳され
た高周波ノイズ成分、静電気等によるインパルス性サー
ジ等の各種サージに対して強く、しかも、小型化、組立
の省力化、信頼性向上にも効果がある。
【図1】本発明の実施の形態による集積回路装置の外観
斜視図である。
斜視図である。
【図2】図1の集積回路装置のII−II線に沿って断面し
た断面図である。
た断面図である。
【図3】図1および図2の集積回路装置の模式的回路図
である。
である。
【図4】図1〜図3の集積回路装置の要部の概略を模式
的に説明するための斜視図である。
的に説明するための斜視図である。
【図5】図1〜図4の集積回路装置に搭載されるサージ
・ノイズ吸収素子3−1の要部を示す部分断面図であ
る。
・ノイズ吸収素子3−1の要部を示す部分断面図であ
る。
【図6】本発明の他の実施の形態による集積回路装置に
搭載されるサージ・ノイズ吸収素子3−1の要部を示す
部分断面図である。
搭載されるサージ・ノイズ吸収素子3−1の要部を示す
部分断面図である。
【図7】図1〜図6に係る本発明の集積回路装置の内部
に搭載されたサージ・ノイズ吸収素子3−1の電圧・電
流特性図である。
に搭載されたサージ・ノイズ吸収素子3−1の電圧・電
流特性図である。
【図8】図5および図7に係るサージ・ノイズ吸収素子
3−1の等価回路である。
3−1の等価回路である。
【図9】図6および図7に係るサージ・ノイズ吸収素子
3−1の等価回路である。
3−1の等価回路である。
1 パッケージ 2 集積回路素子2−1を包含するICチップ 3 サージ・ノイズ吸収素子3−1を包含するバリス
タチップ 4 端子電極 11 アルミナ基板 12 シリコン基板 13,14,15,16 電極用導電体膜 17 窒化シリコン(Si3 N4 )膜 18 耐熱絶縁層 19 拡散層 21,24,25 抵抗成分 22,23 容量成分
タチップ 4 端子電極 11 アルミナ基板 12 シリコン基板 13,14,15,16 電極用導電体膜 17 窒化シリコン(Si3 N4 )膜 18 耐熱絶縁層 19 拡散層 21,24,25 抵抗成分 22,23 容量成分
Claims (10)
- 【請求項1】 集積回路素子が包含されたICチップ
と、該ICチップを収納するためのパッケージとを備え
る集積回路装置において、 前記パッケージは、サージ・ノイズ吸収素子が包含され
たバリスタチップを更に収納していることを特徴とする
集積回路装置。 - 【請求項2】 前記パッケージは、植設された端子電極
を備え、前記バリスタチップのサージ・ノイズ吸収素子
は、前記端子電極と前記集積回路素子とにそれぞれ接続
されていることを特徴とする請求項1記載の集積回路装
置。 - 【請求項3】 前記サージ・ノイズ吸収素子は、コンデ
ンサ機能とともに、降伏電圧を有する非線形抵抗特性を
有することを特徴とする請求項2記載の集積回路装置。 - 【請求項4】 前記バリスタチップは、主面を持つ基板
を備え、該主面上に一方の電極、誘電体膜、および他方
の電極の各層を順次積み重ねて前記サージ・ノイズ吸収
素子を形成したことを特徴とする請求項3記載の集積回
路装置。 - 【請求項5】 前記誘電体膜は窒化シリコン膜からなる
ことを特徴とする請求項4記載の集積回路装置。 - 【請求項6】 前記窒化シリコン膜は減圧CVD成膜法
によって形成されたことを特徴とする請求項5記載の集
積回路装置。 - 【請求項7】 前記基板は、アルミナから成る絶縁体基
板であることを特徴とする請求項4記載の集積回路装
置。 - 【請求項8】 前記基板は、シリコン基板であることを
特徴とする請求項4記載の集積回路装置。 - 【請求項9】 前記基板は、前記主面に抵抗率が1Ω・
cm以下の領域を形成したことを特徴とする請求項8記
載の集積回路装置。 - 【請求項10】 前記領域は、予め定められた濃度の
燐、砒素またはボロンのドーパントのうち少なくとも一
つが拡散されていることを特徴とする請求項9記載の集
積回路装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6847197A JPH10270633A (ja) | 1997-03-21 | 1997-03-21 | 集積回路装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6847197A JPH10270633A (ja) | 1997-03-21 | 1997-03-21 | 集積回路装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10270633A true JPH10270633A (ja) | 1998-10-09 |
Family
ID=13374649
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6847197A Withdrawn JPH10270633A (ja) | 1997-03-21 | 1997-03-21 | 集積回路装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10270633A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011523776A (ja) * | 2008-05-21 | 2011-08-18 | エプコス アクチエンゲゼルシャフト | バリスタおよび半導体構成要素を備える電気的構成要素アセンブリ |
-
1997
- 1997-03-21 JP JP6847197A patent/JPH10270633A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011523776A (ja) * | 2008-05-21 | 2011-08-18 | エプコス アクチエンゲゼルシャフト | バリスタおよび半導体構成要素を備える電気的構成要素アセンブリ |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20040601 |