JPH10268515A - 感光性着色組成物およびカラーフィルタの製造方法 - Google Patents

感光性着色組成物およびカラーフィルタの製造方法

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JPH10268515A
JPH10268515A JP6971397A JP6971397A JPH10268515A JP H10268515 A JPH10268515 A JP H10268515A JP 6971397 A JP6971397 A JP 6971397A JP 6971397 A JP6971397 A JP 6971397A JP H10268515 A JPH10268515 A JP H10268515A
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章 田村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】着色パターン形成後の加熱処理を行わずに、高
スループット・高収率で、耐薬品性の良好なカラーフィ
ルタ用の感光性着色組成物およびこれを用いたカラーフ
ィルタの製造方法を提供すること。 【解決手段】側鎖にラジカル重合可能な不飽和炭素−炭
素多重結合基、エポキシ基、クロロメチル基の少なくと
もいずれか1種を有するアクリレート系樹脂、多官能ア
クリレートモノマー、光ラジカル発生剤、顔料からなる
感光性着色組成物を透明基板上に塗工し、露光・現像に
より着色パターンを形成後、電子線を全面に照射し、こ
れを必要色繰り返してなることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カラー液晶ディス
プレイやCCDカメラ等に用いられるカラーフィルタに
使用することができる感光性着色組成物および、その感
光性着色組成物を用いたカラーフィルタの製造方法に関
するものであり、特にカラーフィルタの基材が有機高分
子材料である場合、好適なものである。
【0002】
【従来の技術】カラーフィルタは液晶ディスプレイの分
野で広く用いられおり、通常、透明基板上に赤、緑、青
の着色画素を配置してなる。この着色画素を形成する方
法としては染色法、顔料分散法、印刷法、電着法等があ
る。
【0003】染色法はゼラチン等の水溶性高分子に重ク
ロム酸塩を添加して、感光性を付与して、パターニン
グ、染色、防染処理をするものであるが、工程が複雑で
あり、染料の耐熱性も低いという問題がある。また印刷
法は解像度、平滑性、パターン精度に問題があり、電着
法は色特性が悪く、パターン配列にも制限がある。その
ため、解像度および耐熱性が高く、工程も簡便な顔料分
散法が、カラーフィルタの製造方法として近年、主流に
なってきている。
【0004】顔料分散法は、感光性樹脂に顔料を分散さ
せ、顔料分散レジストを作製した後、このレジストを基
板に塗布し、フォトマスクを介して露光、現像を3回繰
り返すことにより、赤、緑、青の画素パターンを形成す
る。この際、1色目のパターンを形成した後、2色目の
パターンを形成するために、1色目の着色パターン上に
2色目のレジストをコートする必要がある。この時、1
色目の着色パターンが、2色目のレジストの溶剤によ
り、ダメージを受けないように、耐溶剤性を向上させる
目的で、加熱処理を行う必要がある。同様に、2色目の
着色パターンを形成した後、3色目のレジストをコート
する際にも加熱処理が必要である。さらに、赤・緑・青
の3色の画素パターンを形成した後、200℃以上で加
熱処理を行い、樹脂および多官能アクリレートモノマー
の架橋・硬化反応を促進させ、カラーフィルタの耐薬品
性を向上させている。
【0005】さらに詳細に説明すると、一般的に現在、
使用されている顔料分散レジストは、ラジカル重合反応
を用いており、光が照射された部分は硬化し、ネガタイ
プの像が得られる。主に用いられている、ラジカル重合
型の顔料分散レジストは、アルカリ可溶性のアクリル系
樹脂、ラジカル重合性の多官能アクリレートモノマーお
よび光ラジカル発生剤からなる。光が照射された部分
は、光ラジカル発生剤からラジカルが生じ、このラジカ
ルは多官能モノマーの重合を開始させ、網状構造を形成
する。このため、ベース樹脂であるアルカリ可溶性アク
リル系樹脂のアルカリ現像液に対する溶解性が急激に低
下し、ネガパターンが形成される。しかし、バインダー
樹脂であるアクリレート系樹脂自体は、光照射しただけ
では架橋しておらず、多官能アクリレートが3次元的に
重合した、マットリックスに閉じ込められているだけで
ある。そのため、従来は200℃以上に加熱処理を行
い、アクリレート樹脂の側鎖のカルボン酸や水酸基を分
子間架橋させて耐薬品性を向上させている。
【0006】このように、赤・緑・青の3色の着色画素
パターンを有するカラーフィルタを作製するには、前記
のように複数回の加熱処理が必要であり、各色毎に加熱
処理の時間としては通常20分以上を要し、カラーフィ
ルタの製造ラインでの律速段階になっており、スループ
ットを上げるのが困難であるという問題があった。さら
に、200℃以上の高温処理のため、着色組成物の成分
が熱分解を起こし、揮発し、さらに揮発物が、カラーフ
ィルタ上および工程装置内に再付着し、カラーフィルタ
の収率を低下させる原因になっている。このように、熱
処理による架橋・硬化反応では高スループット・高収率
で、耐薬品性の高いカラーフィルタを製造することは困
難であった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこれらの問題
点を解決するためになされたものであり、その課題とす
るところは、着色パターン形成後の加熱処理を行わず
に、高スループット・高収率で、耐薬品性の良好なカラ
ーフィルタ用の感光性着色組成物およびこれを用いたカ
ラーフィルタの製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明はこの課題を解決
するため、側鎖にラジカル重合可能な不飽和炭素−炭素
多重結合基、エポキシ基、クロロメチル基の少なくとも
いずれか1種を有するアクリレート系樹脂を用いてなる
ことを特徴とする感光性着色組成物を提供し、側鎖にラ
ジカル重合可能な不飽和炭素−炭素多重結合基、エポキ
シ基、クロロメチル基の少なくともいずれか1種を有す
るアクリレート系樹脂、多官能アクリレートモノマー、
光ラジカル発生剤、顔料からなる感光性着色組成物を透
明基板上に塗工し、露光・現像により着色パターンを形
成後、電子線を全面に照射し、これを必要色繰り返して
なることを特徴とするカラーフィルタの製造方法を提供
する。
【0009】本発明においては、バインダー樹脂である
アクリレート系樹脂の側鎖にラジカル重合可能な不飽和
炭素−炭素多重結合基、エポキシ基、クロロメチル基の
少なくともいずれか1種を有する樹脂を用い、さらに着
色パターンを形成後、電子線を全面照射することによ
り、バインダー樹脂であるアクリレート系樹脂を分子間
架橋させることが可能となり、さらには、未反応の多官
能モノマーを90%近くまで、反応させることが可能と
なり、耐薬品性を大幅に向上させることができる。また
熱による硬化反応が20分以上要するのに比較して、こ
の電子線の照射時間は、数秒程度であり、大幅に工程時
間を短縮することが可能となる。さらに加熱工程が入ら
ないため、室温で処理できるために、熱分解物が生成し
ないために、収率が向上し、また有機高分子材基板にも
適応可能である。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明における感光性着色組成物
はアクリレート系樹脂、多官能アクリレートモノマー、
光ラジカル発生剤、顔料からなり、これにさらに分散剤
および溶剤等が用いられる。前記アクリレート系樹脂と
しては、ラジカル重合可能な不飽和炭素−炭素多重結合
基、エポキシ基、クロロメチル基を少なくともいずれか
1種を有するものを用いる。
【0011】このアクリレート系樹脂は、多重結合基、
エポキシ基、クロロメチル基を有する単量体をラジカル
重合、アニオン重合あるいはカチオン重合して得ること
ができる。具体的には、不飽和炭素−炭素結合を有する
単量体としては、アリルメタクリレート、アリルアクリ
レート、エポキシ基を含有する単量体としてはアクリル
酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、クロロメチル
基を含有する単量体としてはトリクロロメチルスチレ
ン、トリクロロメチル−α−メチルスチレン等が挙げれ
る。これらの単量体は、他のアクリレートおよびメタク
リレート系単量体と共重合させることも可能であるが、
ラジカル重合可能な不飽和炭素−炭素多重結合基、エポ
キシ基、クロロメチル基を有する単量体は少なくとも1
0重量%以上含有することが好ましい。10重量%より
含有率が少ないと、十分な架橋反応が起こらないため、
耐薬品性を得ることができない。
【0012】共重合可能な他の単量体としては、メタク
リル酸、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メ
タクリル酸n−プロピル、メタクリル酸イソプロピル、
メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メ
タクリル酸sec−ブチル、メタクリル酸t−ブチル、
メタクリル酸n−ペンチル、メタクリル酸イソペンチ
ル、メタクリル酸n−ヘキシル、メタクリル酸シクロヘ
キシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル
酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸フェニル、メタ
クリル酸ベンジル、アクリル酸、アクリル酸メチル、ア
クリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸
イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソ
ブチル、アクリル酸sec−ブチル、アクリル酸t−ブ
チル、アクリル酸n−ペンチル、アクリル酸イソペンチ
ル、アクリル酸n−ヘキシル、アクリル酸シクロヘキシ
ル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸2−ヒ
ドロキシエチル、アクリル酸フェニル、アクリル酸ベン
ジル等が挙げられ、複数種を同時に用いることも可能で
ある。また作業環境およびコストの点から、現像液とし
ては有機溶剤よりアルカリ水溶液が好まく、樹脂の組成
としてはアクリル酸あるいはメタクリル酸を5〜30重
量%含有することが好ましい。
【0013】また本発明のラジカル重合可能な不飽和炭
素−炭素多重結合基、エポキシ基、クロロメチル基を少
なくともいずれか1種含有するアクリレート系樹脂の分
子量であるが、分子量が低いとパターン形成時の露光感
度が低く、反対に分子量が高いと、現像時の溶解性が低
くなるという問題があり、重量平均分子量で5千〜10
0万まで使用可能であるが、好ましくは1万〜30万で
ある。
【0014】また本発明のラジカル重合可能な不飽和炭
素−炭素多重結合基、エポキシ基、クロロメチル基を少
なくともいずれか1種含有するアクリレート系樹脂樹脂
は、ヒドロキシル基等の反応性基を有する樹脂を予め合
成しておき、この樹脂にラジカル重合可能な基を有する
化合物を化学結合させ、導入することも可能である。具
体的にはメタクリル酸2−エチルヘキシルを含む樹脂を
合成しておき、この樹脂にアクリル酸グリシジルやメタ
クリル酸グリシジルを反応させ、エポキシ環の開環付加
反応を利用する方法や、NCO基を含有するメタクリレ
ート単量体を付加反応させる方法も挙げられる。
【0015】本発明に用いられる顔料としては、赤用顔
料としてはC.I.No.9、97、122、123、1
49 168、180、192、215など、緑用顔料
としてはC.INo.7、36、青用顔料としてはC.
I.No.15、22、60、64など、また調色用の黄
色顔料としてC.I.No.20、24、86、93、
109、110、117、139、153など、紫用顔
料としては、C.I.No.19、23、29、30、
40、50など、さらにブラックとしてはC.I.N
o.7などが一般的に用いられる。これらの顔料は、単
独あるいは複数種を混合して用いることが可能であり、
その顔料の含有率は、本発明に係わる感光性着色組成物
の全固形分に対して10〜60重量%で用いられる。
【0016】分散剤としては、界面活性剤、顔料誘導
体、染料誘導体などの広範囲のものが使用される。好ま
しくは、有機色素の誘導体であり、母体となる有機色素
としてはアゾ系、フタロシアニン系、キナクリドン系、
アントラキノン系、ペリレン系、チオインジコ系、ジオ
キサン系、金属錯塩系である。これらの有機色素に置換
基を有し、色素の分散に有効な誘導体が用いられる。置
換基としては、水酸基、カルボキシル基、スルホン基、
カルボンアミド基、スルホンアミド基等の置換基から選
ばれる少なくとも1種の置換基を有する誘導体が用いら
れる。色素分散の際の組成の割合は、特に限定されるも
のではないが、分散剤は色素の1〜10重量%程度であ
る。
【0017】本発明に基づき着色組成物を得るには、ア
クリレート系樹脂、顔料、分散剤、溶剤をサンドミル、
ボールミル、アトライター、三本ロール等の分散機によ
り、分散、混合する。またアクリレート系樹脂、顔料、
分散剤を二本ロールで予め分散させ、次に溶剤、アクリ
ル樹脂で希釈、混合し、着色組成物を得ることも可能で
ある。これらに多官能アクリレートモノマーと光ラジカ
ル発生剤を添加して感光性着色組成物とする。
【0018】多官能アクリレートモノマーとしては、ア
クリロイル基を有し、具体的には、多官能1,4−ブタ
ンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオール
ジアクリレート、テトラエチレンジアクリレート、ペン
タエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリト
ールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキ
サアクリレート等がある。添加量は前記アクリレート系
樹脂に対して10〜100重量%が好ましい。
【0019】光ラジカル発生剤としては、ベンゾイン誘
導体としてはベンゾインメチルエステル、ベンゾインエ
チルエステル、ベンゾインイソプロピルエステル、ベン
ゾインイソブチルエステル等、アセトフェノン系誘導体
としては2,2−ジエトキシアセトフェノン、2−ヒド
キシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン
等、ベンジルケタール誘導体として2,2−ジメトキシ
2−フェニルアセトフェノン、ヒドロキシシクロヘキシ
ルフェニルケトン等、チオキサントン系として2−クロ
ロチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、2−
メチルチオキサントン等、トリハロメチル基含有トリア
ジン誘導体としては、2,4,6−トリス(トリクロロ
メチル)−s−トリアジン、2−(p−メトキシスチリ
ル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリア
ジン、2−(p−メトキシフェニル)−4,6−ビス
(トリクロロメチル)−s−トリアジン等が用いること
ができる。また、その他の光ラジカル発生剤としては、
ミヒラーケトン、ベンゾフェノン、ベンジル、テトラメ
チルチウラムモノサルファイド、イミダゾール誘導体等
も使用することが可能である。これらの光ラジカル発生
剤は、単独または複数種を混合して用いることが可能で
あり、光ラジカル発生剤の添加量は多官能アクリレート
モノマーに対して5〜30重量%が好ましい。
【0020】使用する溶剤としては、メタノール、エタ
ノール、2−プロパノール、ブタノール、メチルセロソ
ルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、メチルセ
ロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、ブ
チルセロソルブアセテート、メチルエチルケトン、メチ
ルアミルケトン、シクロヘキサノン、エチルベンゼン、
キシレン、酢酸イソアミル、酢酸n−アミル、ジグライ
ム、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピ
レングリコールモノエチルエーテルなどが用いられてい
るが、樹脂の組成によって異なるので、単一又は複数の
溶剤組成の溶剤を適宜選択するのが好ましい。
【0021】本発明のカラーフィルタの製造方法におけ
る透明基材としては、従来よりのガラス基板が使用でき
るが、加熱温度を低く押さえられることから、より軽量
な有機高分子材料も使用可能である。
【0022】本発明に用いられる電子線照射方法とし
て、カーテン型、スキャン型、プラズマ放電型等、いず
れも使用可能である。加速電圧としては100〜300
kVが好ましく、300kVより高いと基板の損傷が大
きく、架橋反応の効率も低いという問題がある。また1
00kVより低いと電子線照射装置の照射窓に電子が蓄
積し易く、電子線照射装置の冷却に問題がある。電子線
照射量としては1〜100Mradが好ましく、1Mr
adより少ないと、硬化反応が不十分であり、また10
0Mradより大きいと樹脂の損傷が大きくなるという
問題が生じる。この電子線照射に要する時間であるが、
電流値とラインスピードによって異なるが、長くとも数
秒程度であり、熱処理とは比較にならないくらい、短時
間である。また照射雰囲気としては窒素中が好ましく、
さらには酸素濃度が300ppm以下であることが好ま
しい。これは、酸素が存在すると、酸素がラジカル重合
反応を阻害するためである。
【0023】以下、本発明による、赤・緑・青の着色パ
ターンを有するカラーフィルタの製造工程を示す。透明
基板上に、本発明の赤色感電子線着色組成物を塗布す
る。塗布方法としては、ロールコーター、シルクスクリ
ーン、スピンナー、バーコーター、グラビアコーター等
が使用可能であるが、塗膜の均一性からスピンナーによ
る方法が好ましい。次に、フォトマスクを介して紫外線
を照射した後、現像処理を行い、赤色の着色パターンを
形成する。パターン形成後、電子線照射装置を用いて、
電子線を基板上に全面照射し、着色パターンの硬化反応
を進めた後に、この赤色パターンの形成された基板上に
緑色の感電子線着色組成物を、前記と同様に塗布し、露
光・現像・電子線照射を行う。さらに、赤色パターンお
よび緑色パターンが形成された基板上に、青色感電子線
組成物を塗布し、露光・現像・電子線照射を行い、カラ
ーフィルタは完成する。
【0024】
【実施例】
<実施例1> (感光性着色組成物の作製)メタクリル酸アリル55
g、メタクリル酸20g、メタクリル酸メチル10g、
メタクリル酸2−ヒドロキシエチル15gをシクロヘキ
サノン300gに溶解し、さらに重合開始剤アゾビスイ
ソブチロニトリル0.75g加え、窒素雰囲気下で70
℃で5時間反応させた。得られた樹脂溶液にエチルセロ
ソルブを加え、樹脂濃度が10%になるように調整し、
この希釈樹脂90.1gに対して、顔料9g、分散剤
0.9gを添加し、SC・Addichem社製の湿式
ビーズミルを用いて、分散を行い、赤、緑、青の着色樹
脂組成物を得た。
【0025】ここで赤顔料はアンスラキノン系の日本チ
バガイギー(株)製:「CROMOPHTAL Red
A2B」、緑顔料はハロゲン化銅フタロシアニン系の
東洋インキ製造(株)製:「リオノールグリーン6Y
K」、青顔料はBASF社製:「Helogen Bl
ue」を用い、緑顔料と青顔料の分散剤としてはゼネカ
(株)製:「Solsperse5000」、赤顔料の
分散剤としてはゼネカ(株)製:「Solsperse
22000」を用いた。このようにして得られた着色組
成物100gに多官能アクリレートモノマー東亜合成化
学(株)製:「M400」を5g、さらに光重合開始剤
として2−(p−メトキシフェニル)−4、6−ビス
(トリクロロメチル)−s−トリアジンを0.5g添加
し、混合・溶解して、感電子線性を有する感光性着色組
成物を得た。さらに、この感光性着色組成物を口径5μ
mのフィルターに通して、異物を除した。
【0026】(カラーフィルタの作製)厚さ1mmのポ
リカーボネート基板上に赤色の感光性着色組成物をスピ
ンコートし、1.4μmの着色膜を得た。次に、フォト
マスクを介して、超高圧水銀灯を用いて、100mJ/
cm2 の紫外線照射を行った。紫外線照射後、0.5%
炭酸ナトリウム溶液に1分間浸漬し、次いでイオン交換
水で30秒間水洗し、赤色パターンを形成した後、エリ
ア型電子線照射装置(日新ハイボルテージ(株)製:
「キュアトロン」)を用い、加速電圧200kVで、1
6Mrad(電流値:29.8mA、ラインスピード:
10m/分)の電子線照射を行った。この時の電子線照
射時間は0.6秒であった。
【0027】さらに赤色パターンの形成された基板上に
緑色の感光性着色組成物をスピンコートし、上記と同様
に、露光・現像・電子線照射の処理を行った。さらに、
赤および緑の着色パターンが形成された基板上に青色の
感光性着色組成物をスピンコートし、露光、現像処理を
行ない、赤・緑・青の着色パターンを有するカラーフィ
ルタを得た。
【0028】このカラーフィルタをN−メチルピロリド
ン、5%水酸化ナトリウム水溶液、5%硫酸水溶液に3
0分浸漬した時の、色度変化(ΔEab)はいずれも5
以下であり、加熱処理を施さなかったにもかかわらず、
耐薬品性に関しては全く問題なかった。未露光部の現像
残りも確認されず、また加熱処理を用いる従来法に比較
して、工程時間を60分、短縮できた。
【0029】<実施例2>メタクリル酸グリシジル50
g、メタクリル酸20g、メタクリル酸メチル10g、
メタクリル酸2−ヒドロキシエチル20gをシクロヘキ
サノン300gに溶解し、実施例1同様に重合させ、さ
らに顔料を分散し、アクリレート系多官能モノマーと光
ラジカル発生剤を添加し、赤・緑・青の3色の感光性着
色組成物を得た。次に、実施例1と同様にして、露光・
現像・電子線照射を3回繰り返し、ポリアリレート基板
上に赤・緑・青の3色の着色パターンを有するカラーフ
ィルタを得た。このカラーフィルタをN−メチルピロリ
ドン、5%水酸化ナトリウム水溶液、5%硫酸水溶液に
浸漬した時の耐薬品性は、実施例1と同様に、加熱処理
を施さなかったにもかかわらず、耐薬品性に関しては全
く問題なかった。
【0030】<実施例3>α−メチルスチレン50g、
メタクリル酸20g、メタクリル酸メチル10g、メタ
クリル酸2−ヒドロキシエチル20gをシクロヘキサノ
ン300gに溶解し、実施例1同様に重合させ、さらに
顔料分散し、アクリレート系多官能モノマーと光ラジカ
ル発生剤を添加し、赤・緑・青の3色の感電子線性を有
する感光性着色組成物を得た。次に、実施例1と同様に
して、露光・現像・電子線照射を3回繰り返し、ポリア
リレート基板上に赤・緑・青の3色の着色パターンを有
するカラーフィルタを得た。N−メチルピロリドン、5
%水酸化ナトリウム水溶液、5%硫酸水溶液に浸漬した
時の耐薬品性は全く問題なかった。
【0031】<比較例>メタクリル酸n−ブチル55
g、メタクリル酸20部、メタクリル酸メチル10g、
メタクリル酸2−ヒドロキシエチル15gをエチルセロ
ソルブアセテート300gに溶解し、実施例1と同様の
方法により、重合させ、電子線架橋基を持たないベース
樹脂を得た。さらに、実施例1と同様に、赤・緑・青の
3色の感光着色組成物を調整した。
【0032】まず、厚さ1mmのポリカーボネート基板
上に赤色の感光性着色組成物をスピンコートし、1.4
μmの着色膜を得た。次に、実施例1と同様に露光・現
像を行った後、150℃で20分間、加熱処理を行っ
た。さらに赤色パターンの形成された基板上に緑色の感
光性着色組成物をスピンコートし、上記と同様に、露光
・現像・加熱処理を行った。さらに、赤および緑の着色
パターンが形成された基板上に青色の感光性着色組成物
をスピンコートし、露光、現像処理を行った後、150
℃で20分間、加熱処理を行った。
【0033】以上を実施例1と比較して、工程時間を6
0分、長く要した。また、このカラーフィルタをN−メ
チルピロリドン、水酸化ナトリウム水溶液、5%硫酸水
溶液に30分浸漬した時の、色度変化はいずれも5以上
であり、また5%水酸化ナトリウム水溶液中では、5分
の浸漬で着色パターンが剥離してしまい、耐薬品性は不
十分であった。
【0034】
【発明の効果】以上に示したように、本発明による感光
性着色組成物は、電子線硬化性を有するため、カラーフ
ィルタの製造方法において、各着色パターンに電子線を
全面照射するという方法を採用することにより、室温
で、なおかつ短時間で着色パターンを十分に硬化させる
ことが可能となり、かつプラスチック等の有機高分子材
料を用いることが可能となり、耐薬品性の高いカラーフ
ィルタを室温でなおかつ高スループットで製造すること
が可能となった。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】側鎖にラジカル重合可能な不飽和炭素−炭
    素多重結合基、エポキシ基、クロロメチル基の少なくと
    もいずれか1種を有するアクリレート系樹脂を用いてな
    ることを特徴とする感光性着色組成物。
  2. 【請求項2】側鎖にラジカル重合可能な不飽和炭素−炭
    素多重結合基、エポキシ基、クロロメチル基の少なくと
    もいずれか1種を有するアクリレート系樹脂、多官能ア
    クリレートモノマー、光ラジカル発生剤、顔料からなる
    感光性着色組成物を透明基板上に塗工し、露光・現像に
    より着色パターンを形成後、電子線を全面に照射し、こ
    れを必要色繰り返してなることを特徴とするカラーフィ
    ルタの製造方法。
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