JPH10204321A - 黒色顔料組成物、高抵抗黒色感放射線性樹脂組成物及びその硬化物 - Google Patents

黒色顔料組成物、高抵抗黒色感放射線性樹脂組成物及びその硬化物

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JPH10204321A
JPH10204321A JP2452697A JP2452697A JPH10204321A JP H10204321 A JPH10204321 A JP H10204321A JP 2452697 A JP2452697 A JP 2452697A JP 2452697 A JP2452697 A JP 2452697A JP H10204321 A JPH10204321 A JP H10204321A
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JP
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black
pigment
compound
composition according
metal oxide
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JP2452697A
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English (en)
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Takao Koyanagi
敬夫 小柳
Takashi Mangyo
隆史 萬行
Naoko Imaizumi
尚子 今泉
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Nippon Kayaku Co Ltd
Original Assignee
Nippon Kayaku Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】充分な遮光性、密着性、高抵抗率を有する高精
細なブラックマトリックスを簡便に製造することができ
る黒色顔料組成物、黒色感放射線性樹脂組成物の開発 【解決手段】 高分子化合物及び、2種以上の金属酸化
物からなる複合金属酸化物顔料を含有することを特徴と
する黒色顔料組成物及び、それを含有する感放射線性樹
脂組成物

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、黒色顔料組成物、
黒色感放射線性樹脂組成物及び高抵抗黒色硬化膜に関
し、特に液晶表示装置、電子表示装置等の表示材料に使
用されるブラックマトリックス形成用の樹脂組成物に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】液晶表示装置、電子表示装置等の表示材
料に使用されるカラーフィルターは、少なくとも2種類
以上の色相に着色された微細な画素間に光を遮断しコン
トラストを向上させる目的及び色純度の低下を防止する
ためブラックマトリックスが形成されている。
【0003】従来、このようなブラックマトリックス
は、通常ガラス基板上にCr、Ni、Al等の金属薄膜
を蒸着、スパッタ、真空成膜法等により形成し、この金
属薄膜上にフォトレジストを塗布、所望のパターンを施
したフォトマスクを介して紫外線を照射した後、現像処
理しレジストパターンを得、エッチング等の手段を用い
てレジスト部分以外の金属薄膜部を除去し、最終的にレ
ジストを剥離し得ていた。しかしながら、これらの工程
は煩雑なため、大型ガラス基板への対応等の製造コスト
が高く、これを用いるカラーフィルターのコストも高く
なるという欠点がある。
【0004】一方、上記のような金属薄膜を用いたブラ
ックマトリックスの問題点を改善する種々の方法が検討
されている。例えば、特開平2−239204には、ポ
リイミド樹脂にカーボンブラック等の遮光剤を分散し、
これを用いてブラックマトリックスを形成する方法が提
案されている。しかしながらこの方法は、ガラス基板に
組成物を塗布し膜を形成した後、更にその膜上にフォト
レジストを塗布し、露光、現像、エッチング、レジスト
剥離の工程を経るものであり、工程の簡略化、コストの
低減の面で不十分である。
【0005】また、感放射線性樹脂に色素を直接内添し
た組成物が報告されている。これらの材料の多くは、遮
光性を上げるためカーボンブラックを用いており、例え
ば特開平4−63870には、光重合性化合物に、カー
ボンブラック、有機顔料を分散し、これによりブラック
マトリックスを形成する方法が提案されている。この方
法によれば、ガラス基板上に、組成物を塗布し、露光、
現像の工程のみでブラックマトリックスが形成され、工
程の簡略化に寄与できる。
【0006】しかしながら、カーボンブラックは遮光性
が他の有機顔料に比べ高いものの導電性を有し、遮光性
を上げるため感放射線性樹脂中にカーボンブラックをあ
まり多く内添させると、形成されたブラックマトリック
ス自体も導電性を有してしまう。そのため、これらの材
料を用いてカラーフィルターを製造した場合、液晶駆動
電極と導通、又はブラックマトリックスを通じての電界
の漏れ、電界強度の乱れ等が発生し、その結果液晶の誤
動作、あるいはクロストークを発生する、コントラスト
の低下等の不具合が生じてしまうため、更に厚い絶縁性
の膜あるいは、電界遮断膜を形成する必要があるという
欠点がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、上記の
ような問題を解決するために鋭意検討した結果、本発明
に至ったものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、 (1)高分子化合物、分散助剤2種以上の金属酸化物か
らなる複合金属酸化物顔料を含有することを特徴とする
黒色顔料組成物 (2)高分子化合物が、カルボキシル基を有する化合物
である(1)項に記載の黒色顔料組成物 (3)高分子化合物が、置換基を有しても良いスチレン
とマレイン酸の共重合体である(2)項に記載の黒色顔
料組成物 (4)高分子化合物が、(メタ)アクリル酸との共重合
体である(2)項に記載の黒色顔料組成物
【0009】(5)分散助剤が、金属フタロシアニン化
合物である(1)〜(4)項のいずれか一項に記載の黒
色顔料組成物 (6)金属フタロシアニン化合物が、銅フタロシアニン
スルホンアミド化合物である(5)項に記載の黒色顔料
組成物 (7)複合金属酸化物が、銅、鉄、クロム、マンガン、
コバルトの酸化物から選択されたものである(1)〜
(6)項のいずれか一項に記載の黒色顔料組成物 (8)複合金属酸化物が、銅−クロムの酸化物、銅−ク
ロム−マンガンの酸化物、銅−鉄−マンガンの酸化物、
コバルト−鉄−マンガンの酸化物である(1)〜(7)
項のいずれか一項に記載の黒色顔料組成物 (9)複合金属酸化物の平均粒径が、1〜1,000n
mである(1)〜(8)項のいずれか一項に記載の黒色
顔料組成物
【0010】(10)複合金属酸化物顔料の含有量が、
組成物中の固形分を100重量%としたとき、50〜9
0重量%である(1)〜(9)項のいずれか一項に記載
の黒色顔料組成物 (11)放射線により架橋反応を起こし得る化合物、光
重合開始剤及び(1)〜(10)項のいずれか一項に記
載の黒色顔料組成物とからなる、高抵抗黒色感放射線性
樹脂組成物 (12)有機顔料を含有する(11)項に記載の高抵抗
黒色感放射線性樹脂組成物 (13)複合金属酸化物顔料以外の無機顔料を含有する
(11)〜(12)項のいずれか一項に記載の高抵抗黒
色感放射線性樹脂組成物 (14)複合金属酸化物顔料以外の無機顔料が、黒色低
次酸窒化チタン又はカーボンブラックである(13)項
に記載の高抵抗黒色感放射線性樹脂組成物
【0011】(15)(11)〜(14)項のいずれか
一項に記載の黒色顔料組成物又は高抵抗黒色感放射線性
樹脂組成物から得られる高抵抗黒色硬化膜 (16)黒色硬化膜(膜厚1〜3μm)に0〜10Vの
電圧を印加した際に測定される体積抵抗率が、107 Ω
・cm以上である(15)項に記載の高抵抗黒色硬化膜 (17)(15)〜(16)項のいずれか一項に記載の
高抵抗黒色硬化膜を有するカラーフィルター を提供することにある。
【0012】
【発明の実施の形態】以下に本発明の黒色顔料組成物、
黒色感放射線性樹脂組成物及び高抵抗黒色硬化膜につい
て詳細に説明する。
【0013】本発明の黒色顔料組成物に使用される複合
金属酸化物顔料としては、CIピグメントブラック2
6、CIピグメントブラック27、CIピグメントブラ
ック28などの複合金属酸化物顔料が挙げられる。これ
らの顔料の中で、カラーフィルター用ブラックマトリッ
クスとして、400〜700nmの可視光領域の透過光
に対して比較的フラットな遮光性を有し、かつ抵抗率の
高い顔料としては、銅−クロム系、銅−クロム−マンガ
ン系、銅−鉄−マンガン系、コバルト−鉄−マンガン系
の複合金属酸化物顔料が挙げられる。これらは、例えば
「第4版実験化学講座16 無機化合物」(丸善株式会
社発行)に記載の方法によってえることが出来る。
【0014】これらの顔料は、酸化チタンやベンガラ等
の一種類の金属酸化物から成る顔料と異なり、2種以上
の金属酸化物からなる顔料で、陶磁器やほうろう用の顔
料として使用されている。さらにこれらの顔料は、製造
工程中で高温での焼成工程を有することから、一般に焼
成顔料とも呼ばれている。そのため耐熱性が高く、黒
度、着色力が大きく、例えば酸化チタン等の比較的比重
の大きい顔料と共に混合して用いても色分かれが少なく
良好な分散性を保つなど、カラーフィルターを作製する
上でも有利である。
【0015】本発明の、複合金属酸化物顔料の平均粒
径、比表面積はそれぞれ、1〜1,000nm、1〜3
0m2 /gのものが好適に用いられる。粒径が1,00
0nmを越える場合や、比表面積が1m2 /g未満の場
合、色の鮮明性、透明感がでず、また分散安定性が低下
し顔料が沈降したり、また黒色硬化膜を作製した際、表
面の粗さが増したりする恐れや、遮光性が問題となるこ
とがある。さらに、特にカラーフィルター等の微細加工
領域に用いた場合、それ自身が異物となる等の欠点があ
る。逆に、平均粒径が1nm未満の場合や、比表面積が
30m2/gを越える場合、保存安定性が低下し、黒色
顔料組成物自身の粘度が上昇し、チクソトロピー性が激
しくなり、最悪の場合、プリン状に固まってしまう等の
欠点がある。
【0016】これらの顔料は、例えば大日精化株式会社
より、ダイピロキサイドカラー #9510、ダイピロ
キサイドカラー #9568、ダイピロキサイドカラー
#9550ダイピロキサイドカラー #9590、T
Mカラー #3510、TMカラー #3550等の名
称で市販されており、製造時の粒子成長が抑制されてお
り、カラーフィルター用途として好適な粒径の顔料を得
ることができる。複合金属酸化物顔料の含有量は組成物
中の固形分を100重量%としたとき50〜90重量%
が好ましい。
【0017】本発明の黒色顔料組成物において、複合金
属酸化物顔料を分散させる際に使用される高分子化合物
は特に制限はないが、複合金属酸化物顔料を良好に分散
でき、かつ分散安定性のあるものが望まれる。その中
で、カルボキシル基をユニットに有する高分子化合物は
特に有用である。
【0018】カルボキシル基をユニットに有する高分子
化合物としては、例えば、マレイン酸、無水マレイン酸
の部分エステル化物、無水マレイン酸の部分アミド化物
又は置換基を有しても良い(メタ)アクリル酸からなる
ユニットを有する化合物が挙げられる。
【0019】例えば、マレイン酸、無水マレイン酸の部
分エステル化物、無水マレイン酸の部分アミド化物など
のユニットを有する高分子化合物は、スチレン、α−ア
ルキルスチレン等のスチレン、又はその誘導体のモノマ
ー類と無水マレイン酸を重合することにより共重合化合
物を得た後、水、もしくはメタノール、エタノール、プ
ロパノール等のアルコール類、もしくは2−ヒドロキシ
エチルアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリ
レート、ポリエチレングリコールモノアクリレート等の
アルコール性ヒドロキシ基の残存したアクリル酸エステ
ル等にて加水分解あるいは部分エステル化させる方法
や、アニリン、ベンジルアミン等のアミン類を部分アミ
ド化させ得ることができる。これらの化合物を例示する
と、
【0020】
【化1】
【0021】
【化2】
【0022】
【化3】
【0023】
【化4】
【0024】
【化5】
【0025】
【化6】
【0026】
【化7】
【0027】
【化8】
【0028】
【化9】
【0029】等が挙げられる。ここで、主鎖の括弧の数
値は、そのユニットのしめるモル%を示し、また、側鎖
のpは繰り返し数を示し、その数値は括弧内のユニット
が2〜9個繰り返されていることを示す。なお、これら
の化合物のみに限定されるものではない。また、(メ
タ)アクリル酸ユニットを含む高分子化合物としては、
(メタ)アクリル酸の単独重合物や、エチレン、酢酸ビ
ニル、スチレン、アクリロニトリル、(メタ)アクリル
酸エステル等のモノマー類と(メタ)アクリル酸を共重
合する事によって得ることができる。
【0030】これらの化合物を例示すると、
【0031】
【化10】
【0032】
【化11】
【0033】
【化12】
【0034】
【化13】
【0035】
【化14】
【0036】
【化15】
【0037】
【化16】
【0038】
【化17】
【0039】
【化18】
【0040】
【化19】
【0041】
【化20】
【0042】
【化21】
【0043】
【化22】
【0044】等が挙げられる。なお、これらの化合物の
みに限定されるものではない。
【0045】これらの高分子化合物の重量平均分子量
(Mw)は、1,000〜200,000、好ましくは
1,500〜150,000、さらには、2,000〜
80,000がより好ましい。重量平均分子量が、1,
000未満の場合分散安定性に欠け、放置時間とともに
顔料が凝集してくる恐れがある。また、重量平均分子量
が、200,000を越える場合、粘度が著しく高くな
り、黒色顔料組成物、黒色感放射線性組成物を得るのに
適当でない。
【0046】本発明の黒色顔料組成物を得るために必要
な高分子化合物の使用量は、複合金属酸化物顔料に対し
5〜150重量%、好ましくは10〜100重量%であ
る。使用量が5重量%未満の場合、分散安定性に欠け、
また150重量%を越えると、複合金属酸化物顔料の含
有量が低くなり、充分な遮光性を有する黒色顔料組成
物、黒色感放射線性組成物及び黒色硬化膜を得るのに適
当でない。
【0047】本発明の黒色顔料組成物を得るために、更
に必要に応じて、分散助剤等の化合物を添加しても良
い。これらの化合物は、複合金属酸化物顔料粒子と分散
剤として機能している高分子化合物の仲介をする化合物
で、複合金属酸化物顔料粒子表面、および高分子化合物
に電気的、化学的に吸着し、分散安定性をさらに上昇さ
せる機能を持つ。
【0048】分散助剤の例としては、ポリカルボン酸型
高分子活性剤、ポリスルホン酸型高分子活性剤等のアニ
オン系活性剤、ポリオキシエチレン、ポリオキシレンブ
ロックポリマー等のノニオン系の活性剤があるが、好ま
しいものとして、アントラキノン系、フタロシアニン
系、金属フタロシアニン系、キナクリドン系、アゾキレ
ート系、アゾ系、イソインドリノン系、ピランスロン
系、インダンスロン系、アンスラピリミジン系、ジブロ
モアンザンスロン系、フラバンスロン系、ペリレン系、
ペリノン系、キノフタロン系、チオインジゴ系、ジオキ
サジン系等の有機顔料を母体とし、水酸基、カルボキシ
ル基、スルホン酸基、カルボンアミド基、スルホンアミ
ド基等の置換基を導入した顔料誘導体が挙げられる。こ
の中でも(金属)フタロシアニンスルホンアミド化合物
は特に有用である。これらの顔料誘導体の使用量として
は、複合金属酸化物顔料に対して、0.1〜15重量
%、好ましくは、0.5〜10重量%である。
【0049】これらの化合物を例示すると、
【0050】
【化23】
【0051】
【化24】
【0052】
【化25】
【0053】等が挙げられる。なお、これらの化合物の
みに限定されるものではない。黒色顔料組成物を得るた
めに後記のように有機溶剤を使用することができるが、
このような有機溶剤としては特に制限はなく、例えば、
ケトン系、アルコール系、芳香族系溶媒等が挙げられ
る。具体的には、ベンゼン、トルエン、キシレン等のベ
ンゼン系溶媒、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、
ブチルセロソルブ等のセロソルブ類、メチルセロソルブ
アセテート、エチルセロソルブアセテート、ブチルセロ
ソルブアセテート等のセロソルブ酢酸エステル類、プロ
ピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロ
ピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロ
ピレングリコールモノブチルエーテルアセテート等のプ
ロピレングリコールモノアルキルエーテル酢酸エステル
類、メトキシプロピオン酸メチル、メトキシプロピオン
酸エチル、エトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロ
ピオン酸エチル等のプロピオン酸エステル類、乳酸メチ
ル、乳酸エチル、乳酸ブチル等の乳酸エステル類、ジエ
チレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリ
コールモノエチルエーテル等のジエチレングリコール
類、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル
等の酢酸エステル類、ジメチルエーテル、ジエチルエー
テル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル
類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルブチルケト
ン、シクロヘキサノン等のケトン類等を挙げられる。こ
れらは単独又は2種以上組み合わせて使用しても良い。
【0054】本発明の黒色顔料組成物は、高分子化合
物、複合金属酸化物顔料、有機溶剤、分散助剤等を加
え、ボールミル、サンドミル、ディゾルバー、二本ロー
ル、三本ロール等の分散機を用いて作製することができ
る。この際、熱によりゲル化する恐れがある高分子化合
物を用いた場合必要に応じてハイドロキノン等の重合禁
止剤を添加したり、冷却しても良い。
【0055】本発明の高抵抗黒色感放射線性樹脂組成物
は主に、複合金属酸化物顔料を分散させた黒色顔料組成
物と放射線により架橋反応を起こし得る化合物、光重合
開始剤とから構成されているものであり、必要に応じて
有機顔料、無機顔料を含んでも良い。
【0056】本発明に用いられる放射線により架橋反応
を起こし得る化合物としては、ビスフェノール−A型エ
ポキシ樹脂、ビスフェノール−F型エポキシ樹脂、ビス
フェノール−S型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ
樹脂、ポリカルボン酸グリシジルエステル、ポリオール
グリシジルエステル、脂肪族又は脂環式エポキシ樹脂、
アミンエポキシ樹脂、トリフェノールメタン型エポキシ
樹脂、ジヒドロキシベンゼン型エポキシ樹脂等のエポキ
シ基と(メタ)アクリル酸を反応させて得られるエポキ
シアクリレート樹脂、メタノール、エタノール、プロパ
ノール等の低級アルコール、(ポリ)エチレングリコー
ル、(ポリ)プロピレングリコール、グリセリン、メチ
ロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリ
スリトール等の多価アルコールと(メタ)アクリル酸を
反応させて得られるエステル化合物、N−メチロールメ
ラミン、N−メチロールベンゾグアナミン、(ポリ)N
−メチロール(メタ)アクリルアミド等と(メタ)アク
リル酸を反応させて得られるエステル化合物、無水マレ
イン酸と共重合可能なモノマー類とを重合して得られる
ポリマーとヒドロキシエチル(メタ)アクリル酸との反
応物、アジドベンゾフェノン、アジドカルコン、アジド
スチルベン、アジドベンザルシクロヘキサノン等のアジ
ド化合物、メタノール、エタノール、プロパノール等の
低級アルコール、(ポリ)エチレングリコール、(ポ
リ)プロピレングリコール、グリセリン、メチロールプ
ロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトー
ル等の多価アルコールとアジド安息香酸の縮合物、ま
た、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステ
ル、、アクリルアミド、アクリロニトリル、酢酸ビニ
ル、ビニルフェノール、ビニル安息香酸、スチレン、無
水マレイン酸、ビニルブチラール、クロロプレン、塩化
ビニル、ビニルピロリドン等のモノマー類を単独又は2
種以上組み合わせて、ラジカル重合法もしくはイオン重
合法等で重合させて得られる高分子化合物等が挙げられ
る。これらの使用量は、黒色顔料組成物中の高分子化合
物100重量部に対し30〜200重量部、好ましくは
50〜150重量部である。
【0057】本発明の高抵抗黒色感放射線性樹脂組成物
に用いられる光重合開始剤としては、ベンジル、ベンゾ
インエーテル、ベンゾインブチルエーテル、ベンゾイン
プロピルエーテル、ベンゾフェノン、3,3’−ジメチ
ル−4−メトキシベンゾフェノン、ベンゾイル安息香
酸、ベンゾイル安息香酸のエステル化物、4−ベンゾイ
ル−4’−メチルジフェニルスルフィド、ベンジルジメ
チルケタール、2−ブトキシエチル−4−メチルアミノ
ベンゾエート、クロロチオキサントン、メチルチオキサ
ントン、エチルチオキサントン、イソプロピルチオキサ
ントン、ジメチルチオキサントン、ジエチルチオキサン
トン、ジイソプロピルチオキサントン、ジメチルアミノ
メチルベンゾエート、ジメチルアミノ安息香酸イソアミ
ルエステル、1−(4−ドデシルフェニル)−2−ヒド
ロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−ヒドロキ
シシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2
−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−(4
−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチ
ルプロパン−1−オン、メチルベンゾイルフォーメー
ト、2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2
−モルホリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−
ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブ
タン−1−オン、2,2’−ビス(2−クロロフェニ
ル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビスイミダ
ゾール、2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,
4’,5,5’−テトラ−(4−メトキシフェニル)ビ
スイミダゾール等が挙げられる。これらの光重合開始剤
は単独又は2種以上組み合わせて使用することができ
る。これらの使用量は、高抵抗黒色感放射線性樹脂組成
物の固形分を100重量部としたとき0.5〜30重量
部、好ましくは1〜25重量部加えることが望ましい。
【0058】本発明に用いることができる有機顔料とし
ては、アントラキノン系、フタロシアニン系、ベンゾイ
ミダゾロン系、キナクリドン系、アゾキレート系、アゾ
系、イソインドリノン系、ピランスロン系、インダンス
ロン系、アンスラピリミジン系、ジブロモアンザンスロ
ン系、フラバンスロン系、ペリレン系、ペリノン系、キ
ノフタロン系、チオインジゴ系、ジオキサジン系等の顔
料が挙げられる。詳細は、色材工学ハンドブック(色材
協会編)の有機顔料部に書かれてあるものが使用でき
る。また、必要に応じて、単独又は2種以上組み合わせ
て使用することができる。
【0059】本発明に用いることができる複合金属酸化
物顔料以外の無機顔料としては、カーボンブラック、黒
色低次酸窒化チタン、酸化チタン、硫酸バリウム、亜鉛
華、硫酸鉛、黄色鉛、ベンガラ、群青、紺青、酸化クロ
ム、アンチモン白、鉄黒、鉛丹、硫化亜鉛、カドミウム
エロー、カドミウムレッド、亜鉛、マンガン紫、コバル
ト紫、硫酸バリウム、炭酸マグネシウム等の金属酸化
物、金属硫化物、硫酸塩、金属水酸化物、金属炭酸塩等
が挙げられる。これらは、必要に応じて単独又は2種以
上組み合わせて使用することができるが、中でも黒色度
の高いカーボンブラックや黒色低次酸窒化チタンは特に
有用で、抵抗率を損なわない程度に遮光性を上げるため
に使用することができる。
【0060】本発明に用いられる各顔料の割合は、高抵
抗黒色感放射線性樹脂組成物の固形分量を100重量部
としたとき、複合金属酸化物顔料の割合は、5〜70重
量部、好ましくは10〜60重量部、有機顔料の割合
は、40重量部以下、好ましくは30重量部以下、複合
金属酸化物顔料以外の無機顔料の割合は、60重量部以
下、好ましくは50重量部以下で使用され、かつ総顔料
割合は、20〜80重量部、好ましくは30〜75重量
部で用いることができる。顔料総割合が20重量部未満
の場合、遮光性が充分でなく、80重量部を超えると感
度が低下や、塗布性が損なわれる等の不都合が生じる恐
れがある。
【0061】本発明の高抵抗黒色感放射線性樹脂組成物
に用いられる各成分(固形分)は、通常有機溶剤に溶解
及び/又は分散させて用いられる。用いうる有機溶剤の
例としては特に制限はなく黒色顔料組成物を得るために
使用される有機溶剤と同じものが使用できる。また、必
要に応じて基板との密着性を向上させるためのシランカ
ップリング剤やチタネートカップリング剤、膜の平滑性
を向上させるためのフッ素系、シリコン系、炭化水素系
の界面活性剤及び紫外線吸収剤、酸化防止剤等の各種添
加剤を使用することができる。ボールミル、サンドミ
ル、ディゾルバー等の分散機を用いて得られた高抵抗黒
色感放射線性樹脂組成物は、必要に応じて高圧分散処理
等の再分散化処理を施したり、濾過を行い夾雑物を取り
除いて使用される。
【0062】本発明の高抵抗黒色感放射線性樹脂組成物
により得られる高抵抗黒色硬化膜は通常次のように作成
される。すなわち、前記の方法で得られた高抵抗黒色感
放射線性樹脂組成物を、ガラス基板等の基板上に、スピ
ンコート法、ロールコート法、印刷法、バーコート法等
の方法で、膜厚が通常0.5〜5μmになるように塗布
し、ソフトベークを行い膜を作る。次に放射線(例えば
X線、電子線、紫外線、可視光線、好ましくは紫外線)
を全面に照射し、ポストベーク等の処理をして黒色硬化
膜を得る。得られた黒色硬化膜は、体積抵抗値として1
7 Ω・cm以上の値をもち充分絶縁性があり、遮光
性、基板に対する密着性も高い。また、パターンを形成
させる場合は、ソフトベーク後に、ドットパターン、ス
トライプパターン等の所望のパターンが描画されたマス
クを通して、前記の放射線を照射してパターンを露光し
た後、アルカリ現像、ポストベーク等の処理をして得る
ことができる。
【0063】本発明のカラーフィルターは上記のよう
な、高抵抗率を有し遮光性、密着性に優れた黒色硬化膜
からなるブラックマトリックスを有するものである。こ
のカラーフィルターを製造するには、ガラス基板上に上
記の方法で、所定のパターンを有する本発明の高抵抗黒
色硬化膜からなるブラックマトリックスを設け、次いで
公知の方法で、所定の場所にR、G、BもしくはY、
M、Cの画素を形成すればよい。また、たとえば液晶表
示装置の場合、バックライト部、偏光フィルム部、液晶
部、本発明のカラーフィルター部、偏光フィルム部等か
ら構成され、各部がこの順に積層されたものである。
【0064】
【実施例】実施例によって本発明をさらに具体的に説明
するが、本発明がこれらの実施例のみに限定されるもの
ではない。
【0065】実施例1 (黒色顔料組成物) 高分子化合物として、重量平均分子量(以下Mwと略
記)15,000の(1−1)の化合物 7.92g、
ダイピロキサイドカラー TMブラック #3550
(商品名:大日精化製、銅−鉄−マンガン系複合金属酸
化物顔料)19.80g(一次粒子径 0.05μ
m)、分散助剤として、ソルスパース5000(商品
名:ゼネカ製、銅フタロシアニン系化合物) 0.99
gをプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテー
ト 71.29gに加え、ビーズミルにて分散化を行
い、本発明の黒色顔料組成物を得た。分散した黒色顔料
組成物をB型粘度計にて測定(温度25℃)したとこ
ろ、回転数20rpmの時、15mPa・sであった。
また、チクソトロピー性が低く非常に良好であった。ま
た、得られた顔料組成物をガラス基板上に塗布し、成膜
し、顕微鏡観察したところ、凝集は見られず、また光沢
があり均一な膜であった。
【0066】実施例2(黒色顔料組成物) 高分子化合物として、Mw=8,000の(1−5)の
化合物 6.00g、ダイピロキサイドカラー TMブ
ラック #3550(商品名:大日精化製、銅−鉄−マ
ンガン系複合金属酸化物顔料) 30.00g(一次粒
子径 0.05μm)、分散助剤として、カヤセルター
キスAG(商品名:日本化薬製 銅フタロシアニン化合
物) 0.75gをプロピレングリコールモノメチルエ
ーテルアセテート63.25gに加え、ビーズミルにて
分散化を行い、本発明の黒色顔料組成物を得た。分散し
た黒色顔料組成物をB型粘度計にて測定(温度25℃)
したところ、回転数20rpmの時、30mPa・sで
あった。また、チクソトロピー性が低く非常に良好であ
った。また、得られた顔料組成物をガラス基板上に塗布
し、成膜し、顕微鏡観察したところ、凝集は見られず、
また光沢があり均一な膜であった。
【0067】実施例3〜10 高分子化合物及び複合金属酸化物顔料を変えた以外は、
すべて実施例2と同様の操作を行った。これを表1に示
す。
【0068】
【表1】 実施例 高分子化合物 分子量 複合金属酸化物顔料 分散性 3 (1−2) 20,000 Cu−Fe−Mn系 良好 4 (1−3) 15,000 Cu−Fe−Mn系 良好 5 (1−4) 18,000 Cu−Fe−Mn系 良好 6 (1−8) 2,000 Cu−Fe−Mn系 良好 7 (2−1) 15,000 Cu−Cr系 良好 8 (2−7) 25,000 Co−Fe−Cr系 良好 9 (2−8) 17,000 Cu−Cr−Mn系 良好 10 (2−11) 27,000 Cu−Cr−Mn系 良好
【0069】実施例11 実施例1で得られた黒色顔料組成物をクロム蒸着基板上
に塗布し、200℃のホットプレート上で完全に熱硬化
させて、黒色硬化膜を得た。このときの硬化膜の厚さ
は、1.25μmであった。次に、黒色硬化膜上に面積
0.28cm2 (S)の円形電極を銀ペーストにより形
成し、この電極と対向電極であるクロム蒸着面との間
に、定電圧発生装置(ケンウッド製 PA36−2A
レギュレーテッド DC パワーサプライ)を用いて一
定の電圧(V)を印加し、膜に流れる電流(A)を電流
計(アドバンテスト製 R644C デジタルマルチメ
ーター)にて測定した。次に、黒色膜の膜厚(d)cm
を測定し、次式にて抵抗率を計算した。その結果、印加
電圧10Vにおいても、107 Ω・cm台であり、極め
て高い抵抗率を示した。
【0070】
【数1】 体積抵抗(Ω・cm)=(V・S)/(A・d)
【0071】実施例12(黒色感放射線性樹脂組成物) 実施例1で得られた、黒色顔料組成物 33.0g、チ
タンブラック13M(商品名:三菱マテリアル製、低次
酸窒化チタン) 19.77%、(1−1)の化合物
7.91%、カヤセルターキスAG(商品名:日本化薬
製 銅フタロシアニン化合物) 0.50%、溶媒 7
1.82%からなる顔料組成物 46.20g、放射線
により架橋反応を起こし得る化合物として、DPHA
(商品名 日本化薬製アクリレート樹脂) 5.5g、
光重合開始剤として、イルガキュアー369(商品名
チバガイギー製) 1.39g、固形分調整溶媒とし
て、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテー
ト 13.86gを加え、よく混合分散し、加圧濾過し
て本発明の黒色感放射線性樹脂組成物を得た。 これ
を、2% RBS−25(商品名 ケミカルプロダクツ
社製弱アルカリ性洗浄剤)水溶液で10分間超音波洗
浄、純水洗浄後、200℃のホットプレート上で10分
間脱水ベークしたガラス基板上に回転塗布し、50℃の
循環式オーブンにて1分間プレソフトベークを行った
後、表面温度100℃のホットプレート上で150秒間
ソフトベークを行った。次に500W超高圧水銀灯を用
い、100mJ/cm2 のエネルギーを照射した。その
後、表面温度200℃のホットプレート上でポストベー
クして本発明の黒色硬化膜を得た。次に、このガラス基
板を電子スペクトル測定装置にセットし、380〜78
0nmにおけるY値を測定した。このときY=0.20
で、その時の膜厚は1.01μmであった。光学濃度
(OD)を、次式にて計算したところ、2.70であり
充分な遮光性があった。
【0072】
【数2】OD=log(100/Y)
【0073】次に、この黒色硬化膜上に断面積0.28
3cm2 の円柱状の棒を、接着剤(アラルダイトラピッ
ド チバガイギー製エポキシ系接着剤)にてはりつけ、
80℃のオーブン中に1時間放置し接着剤を硬化させ
た。その後、引っ張り強度試験機(引っ張り速度 10
mm/分)にて密着強度を測定したところ、105kg
f/cm2 であり、高い強度を示した。
【0074】実施例13 (黒色硬化膜) ガラス基板をクロム蒸着基板にした以外は実施例12と
同様の操作を行い本発明の黒色硬化膜を得た。次に、黒
色硬化膜上に面積0.28cm2 (S)の円形電極を銀
ペーストにより形成し、実施例11と同様の操作を行い
抵抗率を測定した。その結果、印加電圧10Vにおいて
も、1010Ω・cm台であり、極めて高い抵抗率を示し
た。
【0075】実施例14 実施例12で得られた黒色感放射線性樹脂組成物を、U
V−オゾン処理を施したAN−635ガラス基板(旭硝
子製)上に回転塗布し、50℃の循環式オーブンにて1
分間プレソフトベークを行った後、表面温度100℃の
ホットプレート上で150秒間ソフトベークを行った。
次に500W超高圧水銀灯を用い、ブラックマトリック
スパターンの描画されたマスクを通して300mJ/c
2 のエネルギーを照射した。その後、アルカリ現像を
施したところ、残渣の全く観察されない15μmのパタ
ーンが解像された。
【0076】実施例15 実施例2で得られた黒色顔料組成物 30.8g、チタ
ンブラック13M(商品名:三菱マテリアル製、低次酸
窒化チタン) 25.44%、(1−5)の化合物
9.22%、カヤセルターキスAG(商品名:日本化薬
製 銅フタロシアニン化合物) 0.63%、溶媒 6
4.71%からなる顔料組成物 41.0g、CI ピ
グメントレッド177 20.0%、エステル系分散剤
4.0%、溶媒 76.0%からなる顔料ペースト
15.4g、放射線により架橋反応を起こし得る化合物
として、DPHA(商品名 日本化薬製アクリレート樹
脂)10.3g、混合光重合開始剤として、イルガキュ
アー369(商品名 チバガイギー製) 1.29g、
DETX−S(商品名 日本化薬製) 0.64g、
2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,
5,5’−テトラフェニルビスイミダゾール(黒金化成
製) 0.64g、固形分調整溶媒として、プロピレン
グリコールモノメチルエーテルアセテート 10.0g
を加え、よく混合分散し、加圧濾過して本発明の黒色感
放射線性樹脂組成物を得た。この組成物を実施例14の
方法に準じてパターン転写したところ、残渣が全くない
15μmのパターンが解像された。また、各種項目を測
定したところ、光学濃度は4.0(膜厚 1.4μ
m)、密着強度は97kg/cm2 、抵抗率は、10V
の印加電圧の時109 台であり充分高かった。
【0077】比較例 MA−100(商品名 三菱化学製カーボンブラック)
20.71%、エステル系分散剤 4.97%、溶媒
74.32%からなる顔料ペースト 23.0g、放
射線により架橋反応を起こし得る化合物として、(1−
2) 46.2g及びDPHA(商品名 日本化薬製ア
クリレート樹脂) 7.7g、混合光重合開始剤とし
て、イルガキュアー369(商品名 チバガイギー製)
1.54g、DETX−S(商品名 日本化薬製)
0.77g、2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−
4,4’,5,5’−テトラフェニルビスイミダゾール
(黒金化成製) 0.77g、アクセルM(商品名 川
口化学製) 0.77g、固形分調整溶媒として、プロ
ピレングリコールモノメチルエーテルアセテート19.
25gを加え、よく混合分散し、加圧濾過して黒色感放
射線製樹脂組成物を得た。この組成物を実施例4、5の
方法に準じて各種項目を測定したところ、光学濃度は
3.8(膜厚 1.5μm)であり遮光性をもっている
ものの、抵抗率は5V以下の印加電圧が低い場合でも1
3 台であり、導電性を有していた。
【0078】
【発明の効果】本発明の黒色顔料組成物は、高い遮光性
を示し、それらを用いて調製した黒色感放射線性樹脂組
成物の黒色硬化膜は、充分な遮光性、密着性、高抵抗率
を有し、液晶表示装置、電子表示装置やCCD等の表示
材料に使用される高精細なブラックマトリックスパター
ンを簡便に製造することができる。また、この黒色硬化
膜を有するカラーフィルターを液晶表示装置に使用する
と、液晶駆動電極と導通、又はブラックマトリックスを
通じて電界がにげることがなく、その結果液晶が安定に
作動する。

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】高分子化合物、分散助剤及び2種以上の金
    属酸化物からなる複合金属酸化物顔料を含有することを
    特徴とする黒色顔料組成物
  2. 【請求項2】高分子化合物が、カルボキシル基を有する
    化合物である請求項1に記載の黒色顔料組成物
  3. 【請求項3】高分子化合物が、置換基を有しても良いス
    チレンとマレイン酸の共重合体である請求項2に記載の
    黒色顔料組成物
  4. 【請求項4】高分子化合物が、(メタ)アクリル酸との
    共重合体である請求項2に記載の黒色顔料組成物
  5. 【請求項5】分散助剤が、金属フタロシアニン化合物顔
    料誘導体である請求項1〜4のいずれか一項に記載の黒
    色顔料組成物
  6. 【請求項6】金属フタロシアニン化合物が、銅フタロシ
    アニンスルホンアミド化合物である請求項5に記載の黒
    色顔料組成物
  7. 【請求項7】複合金属酸化物が、銅、鉄、クロム、マン
    ガン、コバルトの酸化物から選択されたものである請求
    項1〜6のいずれか一項に記載の黒色顔料組成物
  8. 【請求項8】複合金属酸化物が、銅−クロムの酸化物、
    銅−クロム−マンガンの酸化物、銅−鉄−マンガンの酸
    化物又はコバルト−鉄−マンガンの酸化物である請求項
    1〜7のいずれか一項に記載の黒色顔料組成物
  9. 【請求項9】複合金属酸化物の平均粒径が、1〜1,0
    00nmである請求項1〜8のいずれか一項に記載の黒
    色顔料組成物
  10. 【請求項10】複合金属酸化物顔料の含有量が、組成物
    中の固形分を100重量%としたとき、50〜90重量
    %である請求項1〜9のいずれか一項に記載の黒色顔料
    組成物
  11. 【請求項11】放射線により架橋反応を起こし得る化合
    物、光重合開始剤及び請求項1〜10のいずれか一項に
    記載の黒色顔料組成物とからなる、高抵抗黒色感放射線
    性樹脂組成物
  12. 【請求項12】有機顔料を含有する請求項11に記載の
    高抵抗黒色感放射線性樹脂組成物
  13. 【請求項13】複合金属酸化物顔料以外の無機顔料を含
    有する請求項11〜12のいずれか一項に記載の高抵抗
    黒色感放射線性樹脂組成物
  14. 【請求項14】複合金属酸化物顔料以外の無機顔料が、
    黒色低次酸窒化チタン又はカーボンブラックである請求
    項13記載の高抵抗黒色感放射線性樹脂組成物
  15. 【請求項15】請求項11〜14のいずれか一項に記載
    の黒色顔料組成物又は高抵抗黒色感放射線性樹脂組成物
    から得られる高抵抗黒色硬化膜
  16. 【請求項16】黒色硬化膜(膜厚1〜3μm)に0〜1
    0Vの電圧を印加した際に測定される体積抵抗率が、1
    7Ω・cm以上である請求項15に記載の高抵抗黒色
    硬化膜
  17. 【請求項17】請求項15〜16のいずれか一項に記載
    の高抵抗黒色硬化膜を有するカラーフィルター
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