JPH10266898A - 船艇の推進装置における吸気系潤滑装置 - Google Patents

船艇の推進装置における吸気系潤滑装置

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JPH10266898A
JPH10266898A JP9087674A JP8767497A JPH10266898A JP H10266898 A JPH10266898 A JP H10266898A JP 9087674 A JP9087674 A JP 9087674A JP 8767497 A JP8767497 A JP 8767497A JP H10266898 A JPH10266898 A JP H10266898A
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JP
Japan
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fuel
passage
introduction chamber
intake
valve
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Application number
JP9087674A
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English (en)
Inventor
Kazumasa Ito
和正 伊藤
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Yamaha Motor Co Ltd
Original Assignee
Yamaha Motor Co Ltd
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Publication date
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Priority to US09/046,661 priority patent/US6085702A/en
Publication of JPH10266898A publication Critical patent/JPH10266898A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F01MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
    • F01MLUBRICATING OF MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; LUBRICATING INTERNAL COMBUSTION ENGINES; CRANKCASE VENTILATING
    • F01M3/00Lubrication specially adapted for engines with crankcase compression of fuel-air mixture or for other engines in which lubricant is contained in fuel, combustion air, or fuel-air mixture
    • F01M3/02Lubrication specially adapted for engines with crankcase compression of fuel-air mixture or for other engines in which lubricant is contained in fuel, combustion air, or fuel-air mixture with variable proportion of lubricant to fuel, lubricant to air, or lubricant to fuel-air-mixture

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Lubrication Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 内燃機関が始動不良とならないようにして、
気化器のスロットル弁の潤滑ができるようにする。上記
スロットル弁の潤滑を続行しながら、内燃機関を低速駆
動させる場合でも、安定した駆動状態が得られるように
する。 【解決手段】 キャブケース67に形成された燃料導入
室108と大気圧室109とを仕切るダイアフラム11
0を設ける。加圧された燃料58を上記燃料導入室10
8に供給可能とする第1燃料通路113と、この第1燃
料通路113を開閉自在に閉じる開閉弁114と、上記
燃料導入室108を上記吸気通路55に連通させる第2
燃料通路116と、この第2燃料通路116に設けられ
た一方向弁117とを設ける。上記吸気通路55の負圧
の大きさに応じて上記開閉弁114を開弁動作させる。
上記一方向弁117よりも下流側の上記第2燃料通路1
16に潤滑油156を供給させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、気化器のスロット
ル弁の開閉弁動作が円滑になされるようにするため、こ
のスロットル弁に潤滑油を供給するようにした船艇の推
進装置における吸気系潤滑装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】上記船艇の推進装置には、従来、次のよ
うに構成されたものがある。
【0003】即ち、船体に内燃機関が搭載されて、この
内燃機関に気化器が取り付けられている。この気化器
は、この気化器の外部を上記内燃機関の内部に連通させ
る吸気通路を有したキャブケースと、上記吸気通路を開
閉自在とさせるスロットル弁と、上記キャブケースに形
成された燃料導入室および大気圧室と、これら燃料導入
室、大気圧室を仕切るダイアフラムと、加圧された燃料
を上記燃料導入室に供給可能とする燃料供給通路と、こ
の燃料供給通路を開閉自在に閉じる開閉弁と、上記燃料
導入室を上記吸気通路に連通させるメイン燃料通路と、
このメイン燃料通路に設けられて上記燃料導入室から上
記吸気通路へのみ燃料を流動させる一方向弁とが備えら
れ、上記吸気通路の負圧の大きさに応じて上記開閉弁が
開弁動作させられるようになっている。
【0004】上記内燃機関を駆動させて、この内燃機関
から所望の出力を得ようとするときには、上記スロット
ル弁を開閉させて、キャブケースの吸気通路におけるス
ロットル開度を調整する。
【0005】すると、上記開度に見合う吸気通路の負圧
の大きさに応じて上記ダイアフラムにより開閉弁が開弁
動作させられ、これにより開かれた燃料供給通路を通し
て上記燃料導入室に燃料が供給される。つまり、上記吸
気通路の負圧の大きさに応じた量の燃料が上記燃料導入
室に供給され、かつ、この燃料導入室を通して上記燃料
が吸気通路に供給されて混合気が生成され、つまり、上
記開度に見合う量の混合気が上記吸気通路を通して、内
燃機関の内部に供給されるようになっている。
【0006】ところで、上記内燃機関の駆動時に、気化
器の吸気通路に空気が吸入されるとき、船艇ではこの空
気に水(海水)が含まれることがあるため、これによ
り、気化器のスロットル弁に錆が生じて、このスロット
ル弁の開閉弁動作に支障が生じるおそれがある。
【0007】そこで、従来、上記燃料導入室の燃料の圧
力で逆流しないよう上記燃料導入室に一方向弁を介し
て、オイルタンクから潤滑油を供給するようにし、この
潤滑油を上記燃料導入室とメイン燃料通路を通して燃料
と共に吸気通路に供給し、これにより、スロットル弁を
潤滑させるようにしたものがある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記潤滑装
置では、内燃機関の停止中では、通常、上記一方向弁は
弾性力で付勢されて閉弁状態を保ってはいるが、上記オ
イルタンクの内圧が上昇し、かつ、上記一方向弁が故障
してこれにわずかの隙間でも生じたままになると、内燃
機関の停止中には上記一方向弁を通し燃料導入室に潤滑
油が供給され続けて、この燃料導入室が潤滑油で満たさ
れることとなり、よって、この燃料導入室を吸気通路に
連通させるメイン燃料通路が潤滑油で塞がれるおそれが
ある。
【0009】そして、上記したように、メイン燃料通路
が潤滑油で塞がれると、この潤滑油は粘性が高くて流動
抵抗が大きいため、その後、内燃機関を始動させた場合
の吸気通路の負圧では、上記メイン燃料通路を通して上
記燃料導入室から吸気通路に燃料は十分には供給され
ず、よって、始動不良になるおそれがある。
【0010】本発明は、上記のような事情に注目してな
されたもので、内燃機関が始動不良とならないようにし
て、気化器のスロットル弁の潤滑ができるようにするこ
とを課題とする。
【0011】また、上記スロットル弁の潤滑を続行しな
がら、内燃機関を低速駆動させる場合でも、安定した駆
動状態が得られるようにすることを課題とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明の船艇の推進装置における吸気系潤滑装置は、
次の如くである。
【0013】なお、この「課題を解決するための手段」
の項において、下記した( )内の用語は、特許請求の
範囲の用語に対応するものである。
【0014】請求項1の発明は、内燃機関13に取り付
けられる気化器53が、この気化器53の外部を上記内
燃機関13の内部に連通させる吸気通路55を有したキ
ャブケース67と、上記吸気通路55を開閉自在とさせ
るスロットル弁70と、上記キャブケース67に形成さ
れた燃料導入室108および大気圧室109と、これら
燃料導入室108、大気圧室109を仕切るダイアフラ
ム110と、加圧された燃料58を上記燃料導入室10
8に供給可能とする第1燃料通路(燃料供給通路)11
3と、この第1燃料通路(燃料供給通路)113を開閉
自在に閉じる開閉弁114と、上記燃料導入室108を
上記吸気通路55に連通させる第2燃料通路(メイン燃
料通路)116と、この第2燃料通路(メイン燃料通
路)116に設けられた一方向弁117とを備え、上記
吸気通路55の負圧の大きさに応じて上記開閉弁114
を開弁動作させるようにした船艇1の推進装置12にお
いて、
【0015】上記一方向弁117よりも下流側の上記第
2燃料通路(メイン燃料通路)116に潤滑油156を
供給させるようにしたものである。
【0016】請求項2の発明は、内燃機関13に取り付
けられる気化器53が、この気化器53の外部を上記内
燃機関13の内部に連通させる吸気通路55を有したキ
ャブケース67と、上記吸気通路55を開閉自在とさせ
るスロットル弁70と、上記キャブケース67に形成さ
れた燃料導入室108および大気圧室109と、これら
燃料導入室108、大気圧室109を仕切るダイアフラ
ム110と、加圧された燃料58を上記燃料導入室10
8に供給可能とする第1燃料通路(燃料供給通路)11
3と、この第1燃料通路(燃料供給通路)113を開閉
自在に閉じる開閉弁114と、上記燃料導入室108を
上記吸気通路55に連通させてその上流側がラビリンス
通路121aとされ、および/もしくは上記上流側に一
方向弁122が設けられた第4燃料通路(スロー燃料通
路)121とを備え、上記吸気通路55の負圧の大きさ
に応じて上記開閉弁114を開弁動作させるようにした
船艇1の推進装置12において、
【0017】上記ラビリンス通路121aおよび/もし
くは一方向弁122よりも下流側の上記第4燃料通路
(スロー燃料通路)121に潤滑油156を供給させる
ようにしたものである。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
により説明する。
【0019】図2〜4において、符号1は跨座式(換言
すれば、鞍乗式)の小型の船艇であり、水2に浮かべら
れている。また、矢印Frは、上記船艇1の進行方向の
前方を示し、下記する左右とは、上記前方に向っての水
平方向をいうものとする。
【0020】上記船艇1の船体3は繊維で強化された樹
脂(FRP)製で、その下部がハル4、上部がデッキ5
であり、これらハル4とデッキ5の結合部がガンネル6
である。上記デッキ5は、その左右の各側部にステップ
7,7を有し、これらステップ7,7の間のデッキ5が
上方に向って膨出させられてシート支持台8とされてい
る。
【0021】上記船体3の内部を前部室(エンジンルー
ム)9と後部室10とに仕切る仕切壁11が設けられ、
この仕切壁11は上記ハル4とデッキ5の各内面に強固
に支持されている。
【0022】上記船体3に搭載されてこの船体3を推進
させる推進装置12が設けられている。この推進装置1
2は、上記前部室9に設置される内燃機関13を有し、
この内燃機関13は船体3の幅方向で、そのほぼ中央に
位置させられて、その上部は、上記シート支持台8の内
部に収容されている。また、この内燃機関13に供給さ
れるべき燃料を溜める燃料タンク14も上記前部室9に
設置されている。
【0023】上記船体3の外部から通気口(不図示)を
通し上記前部室9内に導入された空気を、上記内燃機関
13の内部に導入させる吸気系部材15と、同上内燃機
関13から延出してこの内燃機関13の排気を船体3の
後方に導出させる排気系部材16とが設けられている。
この排気系部材16は排気マニホールド18、第1排気
管19、逆流防止箱20、および第2排気管21とで構
成され、この順序で互いに連結されている。
【0024】上記船体3の後部には前後方向に長く延び
る流水管23が支持され、この流水管23の内部が断面
円形の水通路24とされている。上記流水管23の前部
は前下方に向って折り曲げられ、その水通路24の前端
は上記船体3の後部から前下方に向って開口している。
また、同上流水管23の後部における水通路24はほぼ
水平に延びてその後端は上記船体3の後方に向って開口
している。
【0025】上記内燃機関13からの動力を受けて駆動
するジェット噴射手段27が設けられている。このジェ
ット噴射手段27は、上記内燃機関13から動力を受け
て回転する推進軸28を有している。この推進軸28は
前後方向に延びてその前端が上記内燃機関13に連動連
結され、後端は上記流水管23の後部における水通路2
4内に位置してこの後端にインペラ29が取り付けられ
ている。
【0026】上記流水管23の後端に外嵌されて上記船
体3の後部に支承される操舵管30が設けられ、この操
舵管30はその後部が上下、左右に回動するよう支承さ
れている。一方、上記船体3の前上部にハンドル31が
突設され、このハンドル31に上記操舵管30が連動連
結されている。上記ハンドル31の後方で、同上船体3
の上面である前記シート支持台8上には跨座式のシート
32が設けられ、このシート32に着座したライダーに
より上記ハンドル31の端部に設けられたグリップ31
aが把持可能とされている。
【0027】上記内燃機関13を駆動させると、この内
燃機関13が出力する動力が上記ジェット噴射手段27
の推進軸28に伝達され、この推進軸28と共に回転す
る上記インペラ29により、上記水通路24内の水2が
後方に向って加速され、これにより、上記船体3の後部
の下方の水2が上記水通路24の前端からこの水通路2
4内に吸入される一方、この水通路24を通過してその
後端から後方に向って噴射され、この噴射の反力によ
り、上記船艇1が前方に向って推進させられる。
【0028】上記推進時に、上記ハンドル31を操作
し、上記操舵管30の姿勢を変化させるよう回動させれ
ば、上記噴射の方向が変化して、船艇1が所望の方向に
操舵可能とされている。
【0029】図4、5において、上記内燃機関13は2
サイクル多気筒(2気筒)エンジンである。上記内燃機
関13は、上記船体3に、ゴム製の弾性緩衝体34と、
前後一対のブラケット36とを介して支持されたクラン
クケース37を備えている。このクランクケース37内
には軸心が前後方向にほぼ水平に延びるクランク軸38
が設けられ、このクランク軸38はその軸心回りに回転
自在となるよう上記クランクケース37に支承されてい
る。
【0030】上記内燃機関13は、上記クランクケース
37から左右方向の一側方(左側方)の斜め上方に向っ
て突出する複数のシリンダ40,40を有し、これらシ
リンダ40は互いにほぼ平行となるよう上記クランク軸
38に沿って前後に並設されている。これら各シリンダ
40にはそれぞれピストン41が軸方向に摺動自在に嵌
入され、これら各ピストン41と上記クランク軸38と
が連接棒42で連動連結されている。
【0031】上記クランクケース37には各シリンダ4
0毎に吸気口44が形成され、これら各吸気口44にそ
れぞれリード弁45が設けられている。一方、上記各シ
リンダ40には、上記クランクケース37内から上記各
シリンダ40の内部の燃焼室46に連通する掃気通路4
7が形成されると共に、同上各燃焼室46から前記排気
マニホールド18にそれぞれ連通する排気口48が形成
されている。また、上記燃焼室46に放電部が臨む点火
プラグ49が上記各シリンダ40に取り付けられてい
る。
【0032】上記クランクケース37には、前記吸気系
部材15の一部を構成する吸気案内部材51が、上記各
シリンダ40毎に取り付けられている。これら各吸気案
内部材51は、上記クランクケース37から左右方向の
他側方(右側方)の斜め上方に向って突出し、互いにほ
ぼ平行となるよう前後に並設されている。
【0033】上記クランク軸38の軸心に沿った視線で
みて(図1、4)、上記各シリンダ40と、各吸気案内
部材51は左右に並設されており、上記各シリンダ40
と吸気案内部材51はほぼV字形となるように、上記ク
ランクケース37から斜め上方に向けて突出させられて
いる。
【0034】上記各吸気案内部材51は、それぞれその
下部を構成して上記クランクケース37に締結される吸
気管52と、これら各吸気管52の上端に支持されたフ
ロートレスの気化器53と、上記各吸気管52と各気化
器53との間に介設される結合板54とで構成され、こ
れら吸気管52、気化器53、および結合板54は互い
に締結具で着脱自在に締結されている。上記各結合板5
4は、互いに一体成形されて平坦な板状とされ、前後で
隣り合う上記吸気管52,52同士と、気化器53,5
3同士とを互いに結合させて、これらを含む上記各吸気
案内部材51の互いの結合剛性を向上させている。
【0035】上記吸気案内部材51の上流端である気化
器53の上端に前記吸気系部材15の一部を構成する樹
脂製の吸気箱56が締結具56aにより着脱自在に締結
されている。
【0036】上記吸気管52と気化器53の各内部通路
と、吸気箱56の内部空間とは互いに連通させられて、
これらは、上記内燃機関13のシリンダ40や、吸気系
部材15の吸気箱56の各外部を、上記吸気口44やク
ランクケース37を通し上記シリンダ40の内部の燃焼
室46に連通させる吸気通路55となっている。
【0037】一方、上記排気マニホールド18、第1排
気管19、逆流防止箱20、および第2排気管21の内
部通路は、互いに連通させられて、これらは上記排気口
48を船体3の外部に連通させる排気通路57となって
いる。
【0038】また、上記吸気案内部材51の気化器53
の吸気通路55に、上記吸気案内部材51の外部から上
記燃料タンク14内の燃料58を供給する燃料供給系部
材59が設けられている。
【0039】そして、前記内燃機関13が駆動して、上
記ピストン41が上死点に向って移動するとき、クラン
クケース37内が負圧となり、この負圧により、まず、
上記吸気箱56の外部の空気61が上記吸気箱56と気
化器53の各吸気通路55を順次通り、上記吸気口44
を通って上記クランクケース37内に向うよう吸入され
る。
【0040】上記空気61が、吸気案内部材51の気化
器53の吸気通路55を通過するとき、この吸気通路5
5に生じている負圧により、上記気化器53から上記空
気61に対し燃料58が供給され混合気62が生成され
る。この混合気62は同上クランクケース37内の負圧
により、上記吸気口44とリード弁45とを通過して上
記クランクケース37内に吸入される。
【0041】次に、上記ピストン41が下死点に向って
移動するとき、まず、上記クランクケース37内が加圧
され、この圧力で、このクランクケース37内に吸入さ
れていた上記混合気62が予圧縮される。更に、上記ピ
ストン41が下死点に向って移動すると、上記予圧縮さ
れた混合気62が、上記掃気通路47を通って燃焼室4
6に供給される。その後、上記ピストン41が再び上死
点に向ったとき、上記燃焼室46の混合気62は、更に
圧縮されて燃焼に供される。
【0042】上記燃焼により、ピストン41は再び下死
点に向って移動し、この際、上記燃焼により生じたガス
が排気63として、上記排気マニホールド18、第1排
気管19、逆流防止箱20、および第2排気管21の各
排気通路57を通して、船体3の外部に排出される。
【0043】特に、図5において、上記シリンダ40に
は冷却水ジャケット64が形成され、この冷却水ジャケ
ット64を流れる冷却水によって、上記燃焼によりシリ
ンダ40が過高温にされることが抑制されている。上記
冷却水ジャケット64の冷却水の温度を検出する水温セ
ンサ65が設けられ、この水温センサ65により上記冷
却水の流量が調整され、上記シリンダ40が適正に冷却
されるようになっている。
【0044】以下、上記動作が繰り返されて、上記燃焼
によるエネルギーが動力に変換され、この動力が、前記
したようにジェット噴射手段27に伝達されて船艇1が
推進させられる。
【0045】図1、5〜10において、上記各気化器5
3は、その内部に上記吸気通路55を有した円筒状のキ
ャブケース67を備え、これら各キャブケース67と前
記結合板54とは、前記吸気管52を介して上記内燃機
関13のクランクケース37に連結されている。
【0046】上記各気化器53のキャブケース67に
は、軸心がこのキャブケース67の軸心68とほぼ直交
する枢支軸69が支承され、この枢支軸69によりバタ
フライ式のスロットル弁70が上記枢支軸69の軸心回
りに回動自在となるよう上記キャブケース67に枢支さ
れている。このスロットル弁70は上記キャブケース6
7の吸気通路55に設けられ、上記回動で、この吸気通
路55が開閉自在とされて、所望のスロットル開度が選
択可能とされている。
【0047】上記各スロットル弁70は各キャブケース
67の下流側(下部側)に設けられている。これら各ス
ロットル弁70よりも上流側で、軸心が上記軸心68と
ほぼ直交すると共に上記枢支軸69と平行な他の枢支軸
73が上記キャブケース67に支承され、上記枢支軸7
3によりバタフライ式のチョーク弁74が上記枢支軸7
3の軸心回りに回動自在となるよう上記キャブケース6
7に枢支されている。上記チョーク弁74も上記キャブ
ケース67の吸気通路55に設けられ、上記回動で、こ
の吸気通路55が開閉自在とされている。
【0048】上記各スロットル弁70と各チョーク弁7
4とをそれぞれ開閉弁動作させるための操作機構77が
設けられている。
【0049】上記操作機構77は、上記各スロットル弁
70の枢支軸69の端部にそれぞれ取り付けられたスロ
ットルレバー78を有している。これら各スロットルレ
バー78は、上記各枢支軸69の軸方向における上記キ
ャブケース67の外側(右外側)に位置して、上記枢支
軸69を介し上記スロットル弁70と互いに連動するこ
ととされている。上記各スロットルレバー78の突出端
は、前後方向に延びたスロットルリンク79にそれぞれ
枢支ピン80により連結され、これにより、上記スロッ
トルリンク79は、各スロットル弁70を互いに連動さ
せるよう連結させている。
【0050】また、上記操作機構77は、上記各チョー
ク弁74の枢支軸73の端部にそれぞれ取り付けられた
チョークレバー82を有している。これら各チョークレ
バー82は、上記各枢支軸73の軸方向における上記キ
ャブケース67の上記したと同じ外側(右外側)に位置
して、上記枢支軸73を介し上記チョーク弁74と互い
に連動することとされている。上記各チョークレバー8
2の突出端は、前後方向に延びたチョークリンク83に
それぞれ枢支ピン84により連結され、これにより、上
記チョークリンク83は、各チョーク弁74を互いに連
動させるよう連結させている。
【0051】上記スロットルレバー78と、スロットル
操作部89である前記グリップ31aとを互いに連結さ
せるケーブル88が設けられている。また、上記チョー
クレバー82と、不図示のチョーク操作部とを互いに連
結させる不図示のケーブルが設けられている。そして、
上記スロットル操作部89やチョーク操作部を操作すれ
ば、これに連動して、上記スロットル弁70とチョーク
弁74とがそれぞれ所定量だけ、開、閉弁動作させられ
るようになっている。
【0052】図1、7、9、10において、上記キャブ
ケース67の吸気通路55における軸方向中途部にはベ
ンチュリ96が形成され、このベンチュリ96は上記吸
気通路55の軸方向で上記スロットル弁70とチョーク
弁74との間に設けられている。上記ベンチュリ96に
おける吸気通路55に向って開口する主ノズル97が設
けられている。
【0053】また、上記吸気通路55を全閉の手前まで
上記スロットル弁70を閉弁動作させたとき、このスロ
ットル弁70よりもわずかに上流側の上記吸気通路55
に向って開口するアイドルポート99が設けられてい
る。
【0054】図1、6〜9において、前記燃料供給系部
材59は、燃料タンク14内の燃料58を上記キャブケ
ース67の外部から上記主ノズル97やアイドルポート
99に供給可能とする燃料ポンプ101を有している。
この燃料ポンプ101はダイアフラム式ポンプであり、
この燃料ポンプ101は前記クランクケース37内に圧
力伝達管102で連通させられ、上記内燃機関13の駆
動時における上記クランクケース37内の圧力変動が上
記圧力伝達管102を通し上記燃料ポンプ101に伝達
されるようになっている。上記燃料ポンプ101の吸入
口には上記燃料タンク14が燃料供給管103により連
通させられ、同上燃料ポンプ101の吐出口は、後述す
るように上記主ノズル97やアイドルポート99に連通
させられている。
【0055】そして、上記圧力伝達管102を通し燃料
ポンプ101に伝達される上記クランクケース37内の
圧力変動を駆動源として、上記燃料ポンプ101が駆動
させられ、これにより、上記燃料タンク14内の燃料5
8が上記燃料ポンプ101に吸入される一方、この燃料
ポンプ101に吸入された燃料58が所定圧で上記燃料
ポンプ101の吐出口から吐出させられて、上記主ノズ
ル97やアイドルポート99に向わされるようになって
いる。上記燃料供給管103を通し、燃料タンク14か
ら燃料ポンプ101に供給された燃料58のうちの余剰
分は、燃料戻し管104を通し上記燃料タンク14に戻
される。
【0056】特に、図1、8、9において、上記燃料ポ
ンプ101から吐出された燃料58が上記主ノズル97
やアイドルポート99に向うとき、上記吸気通路55の
負圧の大きさに応じて上記燃料ポンプ101から主ノズ
ル97やアイドルポート99に向う燃料58の量を調整
する燃料供給調整手段107が設けられている。この燃
料供給調整手段107は、上記キャブケース67に形成
された燃料導入室108と大気圧室109とを有し、か
つ、これら両室108,109を仕切る弾性のダイアフ
ラム110を有している。
【0057】上記燃料ポンプ101の吐出口を上記燃料
導入室108に連通させる燃料供給通路である第1燃料
通路113が上記キャブケース67に形成され、上記第
1燃料通路113を開閉自在とする開閉弁114が設け
られている。この開閉弁114は上記ダイアフラム11
0にレバー式の連動手段115により連動連結されてい
る。
【0058】上記燃料導入室108を上記主ノズル97
に連通させるメイン燃料通路である第2燃料通路116
が上記キャブケース67に形成されている。上記第2燃
料通路116には、上記燃料導入室108から上記主ノ
ズル97にのみ燃料58を流動させる一方向弁117が
設けられ、この一方向弁117は絞り部を兼用してい
る。また、この一方向弁117よりも下流側の同上第2
燃料通路116に、上記燃料導入室108を連通させる
第3燃料通路119が上記キャブケース67に形成さ
れ、上記第3燃料通路119の通路面積は主ニードル弁
120により調整自在とされている。
【0059】上記燃料導入室108を上記アイドルポー
ト99に連通させるスロー燃料通路である第4燃料通路
121が上記キャブケース67に形成されている。この
第4燃料通路121の上流側はジグザグ状に折り曲げら
れて、流体の流動抵抗が大きくなるラビリンス通路12
1aとされている。また、上記第4燃料通路121の下
流側には、上記燃料導入室108から上記アイドルポー
ト99にのみ燃料58を流動させる一方向弁122が設
けられ、この一方向弁122は絞り部を兼用している。
【0060】そして、上記内燃機関13が駆動すれば、
これに伴うクランクケース37内の圧力変動で、上記燃
料ポンプ101が駆動し、上記燃料タンク14内の燃料
58が上記燃料ポンプ101に吸入される一方、加圧さ
れた上記燃料58が上記第1燃料通路113を通して上
記燃料導入室108に供給されようとする。
【0061】一方、上記内燃機関13に所望の出力を得
るため、上記スロットル弁70とチョーク弁74とを開
閉させて、上記キャブケース67の吸気通路55におけ
る開度を調整する。
【0062】上記吸気通路55の開度が小さくて、その
負圧が小さい場合には、上記第2燃料通路116や第3
燃料通路119を通して上記燃料導入室108に伝達さ
れた上記負圧にかかわらず、上記ダイアフラム110は
撓むことなく通常姿勢を保つ。このため、上記ダイアフ
ラム110に連動手段115を介し連結された上記開閉
弁114は、第1燃料通路113を閉じたままに保持さ
れ、これにより、燃料ポンプ101からの燃料導入室1
08への燃料58の供給が阻止、もしくは抑制され、燃
料ポンプ101からの燃料58の多くは上記燃料戻し管
104を通し燃料タンク14に戻される。つまり、上記
吸気通路55の負圧が小さいときには、この吸気通路5
5への燃料58の供給量は少なくて足りることから、こ
れに合致するよう、上記燃料導入室108への燃料58
の導入が少なくされるようになっている。
【0063】一方、上記吸気通路55の開度が大きくさ
れて、多量の混合気62が各シリンダ40内の燃焼室4
6に供給されることにより、吸気通路55の負圧が大き
くなると、これが上記第2燃料通路116や第3燃料通
路119を通して上記燃料導入室108に伝達され、上
記負圧で上記ダイアフラム110が大きく撓むこととな
る。
【0064】すると、上記ダイアフラム110に連動手
段115を介し開閉弁114が連動し、上記第1燃料通
路113が開かれ、上記燃料ポンプ101から吐出され
た燃料58はその圧力で上記第1燃料通路113を通し
て上記燃料導入室108に多量に供給される。そして、
この燃料58は上記吸気通路55の負圧で、上記第2燃
料通路116、第3燃料通路119、および主ノズル9
7を通して吸気通路55に十分供給され、また、上記第
4燃料通路121とアイドルポート99を通して同上吸
気通路55に十分供給され、これにより、混合気62が
多量に生成されて、各シリンダ40内の燃焼室46に供
給される。つまり、上記吸気通路55の負圧が大きいと
きには、この吸気通路55に多量の燃料58を供給する
必要があり、このため、これに合致するよう、上記燃料
導入室108に多量の燃料58が導入されるようになっ
ている。
【0065】図6、7、9、10において、上記キャブ
ケース67の吸気通路55の負圧に基づき、この吸気通
路55に燃料58を供給するようにした上記第1〜4燃
料通路113,116,119,121とは別系統とし
て、上記スロットル弁70を急速に開弁動作させたと
き、上記キャブケース67の吸気通路55に燃料58を
供給可能とする供給燃料増量手段125が設けられてい
る。
【0066】上記供給燃料増量手段125は燃料供給ポ
ンプ126を有している。この燃料供給ポンプ126
は、上記キャブケース67に形成された燃料導入室12
7と大気圧室128とを有し、かつ、これら両室12
7,128を仕切る弾性のダイアフラム129を有して
いる。
【0067】上記燃料ポンプ101を上記燃料導入室1
27に連通させる第5燃料通路131が設けられ、この
第5燃料通路131には、上記燃料ポンプ101から燃
料導入室127にのみ燃料58を流動させる一方向弁1
32が設けられている。
【0068】上記燃料導入室127を上記第2燃料通路
116を通し上記吸気通路55に連通させる第6燃料通
路133が上記キャブケース67に形成され、上記第6
燃料通路133を開閉自在とし、かつ、この第6燃料通
路133を弾性的に閉じる開閉弁134が設けられてい
る。また、上記燃料導入室127を上記吸気通路55に
連通させる第7燃料通路136が上記キャブケース67
に形成され、上記第7燃料通路136には、上記燃料導
入室127から吸気通路55にのみ燃料58を流動させ
る一方向弁137が設けられている。この一方向弁13
7はばね138の付勢力により弾性的に閉じられてい
る。
【0069】同上図6、7、9、10において、上記燃
料導入室127内の燃料58を、上記第6燃料通路13
3を通して、および/もしくは第7燃料通路136の一
方向弁137を通して上記吸気通路55に供給可能とさ
せる増量操作手段140が設けられている。
【0070】上記燃料供給ポンプ126のダイアフラム
129、第6燃料通路133、および開閉弁134は同
じ軸心上に設けられ、また、この軸心上で上記キャブケ
ース67にシリンダチューブ141が設けられ、このシ
リンダチューブ141にピストン142が摺動自在に嵌
入されている。このピストン142を上記ダイアフラム
129から離れる方向に付勢するばね143が設けら
れ、上記シリンダチューブ141とピストン142とで
囲まれた空間が加圧室144とされている。また、上記
シリンダチューブ141とピストン142との互いの摺
接面間には、わずかの隙間が設けられている。
【0071】上記キャブケース67には、上記スロット
ル弁70の枢支軸69とほぼ直交する方向に延びる軸心
を有する回動軸146がその軸心回りに回動自在に支承
されている。上記回動軸146の一端部はカム手段14
7により上記枢支軸69とカム係合している。上記カム
手段147は上記枢支軸69に取り付けられる傾斜カム
148と、上記回動軸146に取り付けられて上記傾斜
カム148と係合するカムローラ149とを有してい
る。また、上記回動軸146には、その回動で上記ピス
トン142を押動可能とする回動アーム150が取り付
けられている。
【0072】特に、図10において、前記スロットル操
作部89の操作により、枢支軸69の軸心回りに、この
枢支軸69と共にスロットル弁70を開弁動作させると
(矢印A)、上記枢支軸69と共に傾斜カム148が回
動し、この傾斜カム148にカムローラ149がカム係
合してこのカムローラ149が上記回動軸146の軸心
回りに回動する(矢印B)。すると、これに連動して、
上記回動軸146が上記回動アーム150を伴ってその
軸心回りに回動する(矢印C)。
【0073】すると、上記回動アーム150が上記ばね
143の付勢力に抗して上記ピストン142を上記開閉
弁134に向って押動させ(矢印D)、この際、上記加
圧室144内の空気が、加圧され始める。
【0074】上記の場合、スロットル弁70の開弁動作
が緩やかであって、上記シリンダチューブ141に対す
るピストン142の摺動が緩やかである場合には、上記
加圧室144内で加圧された空気は上記シリンダチュー
ブ141とピストン142との互いの摺接面の間の隙間
からその外部に漏出させられる。このため、上記状態の
ままで上記ピストン142が押動させられると、このピ
ストン142が上記ダイアフラム129に当接してこれ
を押動することとなる。
【0075】更に、上記ピストン142の摺動が進行す
ると、このピストン142によって押動させられた上記
ダイアフラム129により、上記燃料導入室127内の
燃料58が加圧される。更に、上記ピストン142が摺
動すると、これに押動させられたダイアフラム129が
上記開閉弁134を押動して(矢印E)、上記第6燃料
通路133が開かれる。このため、この第6燃料通路1
33を通して、上記燃料導入室127で加圧された燃料
58が上記第2燃料通路116を通してベンチュリ96
の吸気通路55に供給され、これにより、濃い混合気6
2が生成される。
【0076】一方、上記スロットル弁70の開弁動作が
急速であって、上記シリンダチューブ141に対するピ
ストン142の摺動が急速である場合には、上記加圧室
144内の空気がこの加圧室144から漏出する以前に
上記ピストン142により加圧されて高圧にされ、この
高圧にされた加圧室144内の空気を介し、上記ピスト
ン142がダイアフラム129を押動する。このため、
上記加圧室144内の空気を介してダイアフラム129
を押動させた分、上記ダイアフラム129のストローク
が大きくなって、上記燃料導入室127内の燃料58
が、より高圧にさせられる。
【0077】すると、上記燃料58の圧力が、上記一方
向弁137のばね138の付勢力に抗して上記第7燃料
通路136を開き、この第7燃料通路136を通して上
記燃料58が上記キャブケース67の吸気通路55に噴
射供給され、つまり、より濃い混合気62が生成され
る。
【0078】即ち、上記したように、スロットル弁70
を急速に開弁動作させて船艇1を急加速させようとする
ときには、より多量の燃料58が上記吸気通路55に供
給され、もって、船艇1の急加速が得られるようになっ
ている。
【0079】図1、11、12において、上記推進装置
12における吸気系部材15用の潤滑装置152が設け
られている。
【0080】図11、12において、上記潤滑装置15
2は、前後ブラケット36,36のうちの前側のブラケ
ット36の前面に取り付けられるオイルポンプ153を
有している。
【0081】上記オイルポンプ153は上記クランク軸
38からの動力を受けて駆動することとされ、上記オイ
ルポンプ153の吸入口154にはオイルタンク155
が連通させられ、上記内燃機関13の駆動に伴うオイル
ポンプ153の駆動により、上記オイルタンク155内
の潤滑油156が上記吸入口154を通してオイルポン
プ153に吸入される一方、吐出口157から吐出され
るようになっている。
【0082】上記した前側のブラケット36の左右方向
の中途部には凹所159が形成され、この凹所159に
上記オイルポンプ153が収容されている。このため、
オイルポンプ153に水が降り掛ることが防止されて、
このオイルポンプ153の発錆が防止される。
【0083】図1において、上記オイルポンプ153か
らの潤滑油156は、第1油通路160と一方向弁16
1とを通して上記一方向弁117よりも下流側の第2燃
料通路116に供給されるようになっている。
【0084】このため、上記内燃機関13の停止中に、
仮に、上記オイルタンク155の内圧が上昇し、かつ、
上記第1油通路160の一方向弁161のシール不良が
発生するなど、何らかの支障が生じて、上記潤滑油15
6が上記第2燃料通路116に供給され続けたとして
も、上記潤滑油156が燃料導入室108に向うことは
上記一方向弁117によって防止され、上記燃料導入室
108が潤滑油156で満たされるということは防止さ
れる。
【0085】よって、上記内燃機関13の始動時には、
これにより生じる気化器53の吸気通路55の負圧によ
って、この吸気通路55から一方向弁117に至るまで
の第2燃料通路116内の潤滑油156が吸気通路55
に排出されさえすれば、その後は、上記第2燃料通路1
16を通し燃料導入室108から吸気通路55に向って
燃料58が円滑に供給されることとなり、このため、上
記内燃機関13の始動が円滑になされることとなる。
【0086】そして、内燃機関13が駆動すれば、潤滑
油156は上記第2燃料通路116を通して上記燃料5
8と共に吸気通路55に供給されるため、上記スロット
ル弁70の潤滑が確実になされることとなる。
【0087】また、上記したように、潤滑油156は燃
料58と共に吸気通路55に供給されて、上記潤滑油1
56の粘度が低下させられているため、スロットル弁7
0が吸気通路55をほぼ全閉とした内燃機関13の低速
駆動時でも、上記潤滑油156が上記吸気通路55の内
面とスロットル弁70の外縁との間の狭い隙間を塞ぐこ
とは防止される。
【0088】同上図1において、上記オイルポンプ15
3からの潤滑油156は、第2油通路163と一方向弁
164とを通して上記ラビリンス通路121aおよび一
方向弁122よりも下流側の第4燃料通路121に供給
されるようになっている。
【0089】このため、上記内燃機関13の停止中に、
仮に、上記オイルタンク155の内圧が上昇し、かつ、
上記第2油通路163の一方向弁164のシール不良が
発生するなど、何らかの支障が生じて、上記潤滑油15
6が上記第4燃料通路121に供給され続けたとして
も、上記潤滑油156が燃料導入室108に向うことは
上記ラビリンス通路121aおよび一方向弁122によ
って防止され、上記燃料導入室108が潤滑油156で
満たされるということは防止される。
【0090】よって、上記内燃機関13の始動時には、
これにより生じる気化器53の吸気通路55の負圧によ
って、この吸気通路55からラビリンス通路121aお
よび一方向弁122に至るまでの第4燃料通路121内
の潤滑油156が吸気通路55に排出されさえすれば、
その後は、上記第4燃料通路121を通し燃料導入室1
08から吸気通路55に向って燃料58が円滑に供給さ
れることとなり、このため、上記内燃機関13の始動が
円滑になされることとなる。
【0091】そして、内燃機関13が駆動すれば、潤滑
油156は上記第4燃料通路121を通して上記燃料5
8と共に吸気通路55に供給されるため、上記スロット
ル弁70の潤滑が確実になされることとなる。
【0092】なお、上記ラビリンス通路121aと一方
向弁122のうち、いずれか一方はなくてもよい。
【0093】
【発明の効果】本発明による効果は、次の如くである。
【0094】請求項1の発明は、内燃機関に取り付けら
れる気化器が、この気化器の外部を上記内燃機関の内部
に連通させる吸気通路を有したキャブケースと、上記吸
気通路を開閉自在とさせるスロットル弁と、上記キャブ
ケースに形成された燃料導入室および大気圧室と、これ
ら燃料導入室、大気圧室を仕切るダイアフラムと、加圧
された燃料を上記燃料導入室に供給可能とする燃料供給
通路と、この燃料供給通路を開閉自在に閉じる開閉弁
と、上記燃料導入室を上記吸気通路に連通させるメイン
燃料通路と、このメイン燃料通路に設けられた一方向弁
とを備え、上記吸気通路の負圧の大きさに応じて上記開
閉弁を開弁動作させるようにした船艇の推進装置におい
て、
【0095】上記一方向弁よりも下流側の上記メイン燃
料通路に潤滑油を供給させるようにしてある。
【0096】このため、上記内燃機関の停止中に、仮
に、何らかの支障が生じて、上記潤滑油が上記メイン燃
料通路に供給され続けたとしても、上記潤滑油が燃料導
入室に向うことは上記一方向弁によって防止され、上記
燃料導入室が潤滑油で満たされるということは防止され
る。
【0097】よって、上記内燃機関の始動時には、これ
により生じる気化器の吸気通路の負圧によって、この吸
気通路から一方向弁に至るまでのメイン燃料通路内の潤
滑油が吸気通路に排出されさえすれば、その後は、上記
メイン燃料通路を通し燃料導入室から吸気通路に向って
燃料が円滑に供給されることとなり、このため、上記内
燃機関の始動が円滑になされることとなる。
【0098】そして、内燃機関が駆動すれば、潤滑油は
上記メイン燃料通路を通して上記燃料と共に吸気通路に
供給されるため、上記スロットル弁の潤滑が確実になさ
れることとなる。
【0099】また、上記したように、潤滑油は燃料と共
に吸気通路に供給されて、上記潤滑油の粘度が低下させ
られているため、スロットル弁が吸気通路をほぼ全閉と
した内燃機関の低速駆動時でも、上記潤滑油が上記吸気
通路の内面とスロットル弁の外縁との間の狭い隙間を塞
ぐことは防止される。
【0100】よって、上記スロットル弁の潤滑を続行し
ながら内燃機関を低速駆動させる場合でも、安定した駆
動状態が得られることとなる。
【0101】請求項2の発明は、内燃機関に取り付けら
れる気化器が、この気化器の外部を上記内燃機関の内部
に連通させる吸気通路を有したキャブケースと、上記吸
気通路を開閉自在とさせるスロットル弁と、上記キャブ
ケースに形成された燃料導入室および大気圧室と、これ
ら燃料導入室、大気圧室を仕切るダイアフラムと、加圧
された燃料を上記燃料導入室に供給可能とする燃料供給
通路と、この燃料供給通路を開閉自在に閉じる開閉弁
と、上記燃料導入室を上記吸気通路に連通させてその上
流側がラビリンス通路とされ、および/もしくは上記上
流側に一方向弁が設けられたスロー燃料通路とを備え、
上記吸気通路の負圧の大きさに応じて上記開閉弁を開弁
動作させるようにした船艇の推進装置において、
【0102】上記ラビリンス通路および/もしくは一方
向弁よりも下流側の上記スロー燃料通路に潤滑油を供給
させるようにしてある。
【0103】このため、上記内燃機関の停止中に、仮
に、何らかの支障が生じて、上記潤滑油が上記スロー燃
料通路に供給され続けたとしても、上記潤滑油が燃料導
入室に向うことは上記ラビリンス通路および/もしくは
一方向弁によって防止され、上記燃料導入室が潤滑油で
満たされるということは防止される。
【0104】よって、上記内燃機関の始動時には、これ
により生じる気化器の吸気通路の負圧によって、この吸
気通路からラビリンス通路および/もしくは一方向弁に
至るまでのスロー燃料通路内の潤滑油が吸気通路に排出
されさえすれば、その後は、上記スロー燃料通路を通し
燃料導入室から吸気通路に向って燃料が円滑に供給され
ることとなり、このため、上記内燃機関の始動が円滑に
なされることとなる。
【0105】そして、内燃機関が駆動すれば、潤滑油は
上記スロー燃料通路を通して上記燃料と共に吸気通路に
供給されるため、上記スロットル弁の潤滑が確実になさ
れることとなる。
【0106】また、上記したように、潤滑油は燃料と共
に吸気通路に供給されて、上記潤滑油の粘度が低下させ
られているため、スロットル弁が吸気通路をほぼ全閉と
した内燃機関の低速駆動時でも、上記潤滑油が上記吸気
通路の内面とスロットル弁の外縁との間の狭い隙間を塞
ぐことは防止される。
【0107】よって、上記スロットル弁の潤滑を続行し
ながら内燃機関を低速駆動させる場合でも、安定した駆
動状態が得られることとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図6の縦断面図である。
【図2】船艇の全体側面図である。
【図3】船艇の全体平面図である。
【図4】図2の4‐4線矢視断面図である。
【図5】図4の部分拡大断面図である。
【図6】図5の6‐6線矢視図である。
【図7】図6で示したものの平面図である。
【図8】図1の8‐8線矢視断面図である。
【図9】図1の9‐9線矢視断面図である。
【図10】図9の部分拡大断面図である。
【図11】内燃機関の部分正面図である。
【図12】図11の12‐12線矢視部分図である。
【符号の説明】
1 船艇 3 船体 12 推進装置 13 内燃機関 40 シリンダ 46 燃焼室 51 吸気案内部材 53 気化器 55 吸気通路 58 燃料 61 空気 62 混合気 63 排気 67 キャブケース 70 スロットル弁 108 燃料導入室 109 大気圧室 110 ダイアフラム 113 第1燃料通路(燃料供給通路) 114 開閉弁 116 第2燃料通路(メイン燃料通路) 117 一方向弁 121 第4燃料通路(スロー燃料通路) 121a ラビリンス通路 122 一方向弁 152 潤滑装置 153 オイルポンプ 156 潤滑油

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関に取り付けられる気化器が、こ
    の気化器の外部を上記内燃機関の内部に連通させる吸気
    通路を有したキャブケースと、上記吸気通路を開閉自在
    とさせるスロットル弁と、上記キャブケースに形成され
    た燃料導入室および大気圧室と、これら燃料導入室、大
    気圧室を仕切るダイアフラムと、加圧された燃料を上記
    燃料導入室に供給可能とする燃料供給通路と、この燃料
    供給通路を開閉自在に閉じる開閉弁と、上記燃料導入室
    を上記吸気通路に連通させるメイン燃料通路と、このメ
    イン燃料通路に設けられた一方向弁とを備え、上記吸気
    通路の負圧の大きさに応じて上記開閉弁を開弁動作させ
    るようにした船艇の推進装置において、 上記一方向弁よりも下流側の上記メイン燃料通路に潤滑
    油を供給させるようにした船艇の推進装置における吸気
    系潤滑装置。
  2. 【請求項2】 内燃機関に取り付けられる気化器が、こ
    の気化器の外部を上記内燃機関の内部に連通させる吸気
    通路を有したキャブケースと、上記吸気通路を開閉自在
    とさせるスロットル弁と、上記キャブケースに形成され
    た燃料導入室および大気圧室と、これら燃料導入室、大
    気圧室を仕切るダイアフラムと、加圧された燃料を上記
    燃料導入室に供給可能とする燃料供給通路と、この燃料
    供給通路を開閉自在に閉じる開閉弁と、上記燃料導入室
    を上記吸気通路に連通させてその上流側がラビリンス通
    路とされ、および/もしくは上記上流側に一方向弁が設
    けられたスロー燃料通路とを備え、上記吸気通路の負圧
    の大きさに応じて上記開閉弁を開弁動作させるようにし
    た船艇の推進装置において、 上記ラビリンス通路および/もしくは一方向弁よりも下
    流側の上記スロー燃料通路に潤滑油を供給させるように
    した船艇の推進装置における吸気系潤滑装置。
JP9087674A 1997-03-21 1997-03-21 船艇の推進装置における吸気系潤滑装置 Pending JPH10266898A (ja)

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