JP3816608B2 - 多気筒型エンジン - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガソリンとケロシンとを燃料として使用する多気筒型エンジンに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の多種燃料式エンジンは主に船外機に搭載されている。船外機用多種燃料式多気筒エンジンは、相対的に高価なガソリンを始動時や加速時に使用し、中・高速運転時には経済的なケロシンを使用する構造を採っている。なお、ガソリンおよびケロシンは、一つの気化器内にガソリン供給系とケロシン供給系とを有する気化器によってエンジンに供給している。
【0003】
前記気化器のガソリン供給系は、ガソリンを溜めるガソリン貯留部の気室部分を気化器内の吸気通路におけるスロットル弁の上流側に連通させるとともに、スロットル弁の下流側のガソリン噴出口を前記ガソリン貯留部の液室部分に連通させた構造を採っている。この構造を採ることにより、始動時などでスロットル弁開度が小さいときにはガソリン噴出口に作用する吸気負圧が前記気室部分に作用する吸気負圧より大きくなることから、ガソリンがガソリン貯留部からガソリン噴出口に吸出されて吸気通路に噴出する。また、スロットル弁開度が相対的に大きくなる高回転時には、ガソリン噴出口と前記気室部分に作用する吸気負圧の差が低回転時より小さくなることから、ガソリンの流出が抑えられる。
このため、ガソリンの使用量を高速時に減らすことができる。
【0004】
一方、ケロシン供給系は、吸気通路に形成したベンチュリ部に生じる負圧によって気化器下部のケロシン用フロート室から吸出されて吸気通路に噴出する構造を採っている。すなわち、スロットル弁の開度が小さくベンチュリ部での吸気の流速が相対的に遅いときにはケロシンの供給量が少なく、スロットル弁の開度が大きくなるにしたがってケロシンの供給量が次第に増加する。
【0005】
また、従来、多気筒型エンジンにおいて上述したようにガソリンとケロシンを使い分けて運転できるようにするには、前記ガソリン貯留部と、ガソリン供給系およびケロシン供給系を有する気化器(以下、この気化器を単に第1の気化器という)をいずれか一つの気筒の吸気通路に介装するとともに、他の気筒の吸気通路に、前記気化器のガソリン貯留部からガソリンが供給されるガソリン供給系と、吸気通路のベンチュリ部に生じる負圧によってケロシンを供給するケロシン供給系とを有する第2気化器を介装することによって実施している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかるに、このように多気筒型エンジンでガソリンとケロシンを使い分けるようにすると、ガソリンの消費量が多くなってしまうという問題が生じた。これは、ガソリン貯留部の液室部分には全ての気化器のガソリン噴出口から吸気負圧が作用するにもかかわらず、気室部分には一つの気化器からしか吸気負圧が作用しないので、液室部分の圧力が気室部分より低圧になり易いからである。
【0007】
本発明はこのような問題点を解消するためになされたもので、多気筒型エンジンでガソリンとケロシンを使い分ける構造を採りながらガソリンの消費量を低く抑えることができるようにすることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る多気筒型エンジンは、いずれか一つの気筒の吸気通路に第1の気化器を介装するとともに、他の気筒の吸気通路に、ベンチュリ部に生じる負圧によってケロシンを供給するケロシン供給系と、前記第1の気化器のガソリン貯留部からガソリンが供給されるガソリン供給系とを有する第2の気化器を介装し、この第2の気化器におけるスロットル弁より上流側の吸気通路を前記第1の気化器のガソリン貯留部の気室部分に連通させたものである。
【0009】
本発明によれば、第1の気化器のガソリン貯留部の気室部分に全ての気筒の吸気負圧が作用し、この気室部分に作用する吸気負圧と、ガソリン貯留部の液室部分に作用する吸気負圧とが常に平衡状態を保つようになる。
【0010】
他の発明に係る多気筒型エンジンは、気筒が上下方向に並ぶ2サイクル多気筒エンジンによって構成し、上下方向の中央の気筒の吸気通路に第1の気化器を介装したものである。
本発明によれば、第1の気化器と一方の第2の気化器とを接続する配管と、第1の気化器と他方の第2の気化器とを接続する配管は、長さが略等しくなる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る多気筒エンジンの一実施の形態を図1ないし図4によって詳細に説明する。
図1は本発明に係る多気筒エンジンを搭載した船外機の側面図、図2は気化器の概略構成を示す図、図3は気化器を示す斜視図、図4は第1の気化器の断面図で、同図(a)は破断面が吸気通路と直交するように描いた縦断面図、同図(b)はガソリン制御部の縦断面図、同図(c)は(a)図のC−C線断面図、同図(d)は(c)図のD−D線断面図である。
【0012】
これらの図において、符号1はこの実施の形態による船外機を示す。この船外機1は、エンジン2を上部に搭載したアッパーケーシング3をクランプラケット4によって図示してない船体に取付ける構造を採っている。また、アッパーケーシング3の上端には前記エンジン2を覆うカウリング5を取付けるとともに、下端にはプロペラ6を有するロアケーシング7を取付けている。
【0013】
前記エンジン2は、2サイクル3気筒型のもので、図示してないシリンダの軸線が船外機1の前後方向を指向するとともに3つのシリンダが上下方向に一列に並ぶ構造を採り、船外機前側に位置付けられたクランクケースに気化器8〜10を気筒毎に取付けている。また、このエンジン2は、3つの気筒の位相がクランク角にして120°ずつずらしている。なお、これらの気化器8〜10の吸気の上流側には吸気サイレンサ11を接続している。
【0014】
気化器8〜10は、ガソリンを燃料とする混合気と、ケロシンを燃料とする混合気とを生成する多種燃料気化器であり、内蔵するスロットル弁どうしが互いに連動するように連動機構(図示せず)によって連結している。なお、前記連動機構は、従来周知の機構を介してアクセルレバーなどの操作子に連結している。
【0015】
これら3つの気化器のうちエンジン2の中央の気筒の吸気通路に介装した気化器9は、エンジン2に供給するガソリンの供給量を制御する構造を採っている。このため、この船外機1では、エンジン2に設けた燃料ポンプ12によって船体側のガソリンタンク13からガソリンを前記中央の気化器9に供給し、この気化器9から他の二つの気化器8,10に分配している。なお、ケロシンは、前記燃料ポンプ12によって船体側のケロシンタンク14から各気化器8〜10に供給している。また、前記燃料ポンプ12と両タンク13,14との間には、ガソリン用フィルタ15とケロシン用フィルタ16とを介装している。
前記中央の気化器9が本発明に係る第1の気化器を構成し、他の二つの気筒の吸気通路に介装した気化器8,10が本発明に係る第2の気化器を構成している。
【0016】
前記気化器8〜10は、図2に示すように構成している。図2において前記図6で説明したものと同一もしくは同等部材については、同一符号を付し詳細な説明は省略する。
【0017】
中央の気化器9は、ガソリン貯留部Aと、ケロシンを溜めるケロシン用フロート室Dを有し、前記ガソリン貯留部Aの気室部分をこの気化器9の吸気通路におけるスロットル弁Bより上流側と、他の二つの気化器8,10の吸気通路におけるスロットル弁Bの上流側とにそれぞれ連通させている。また、前記ガソリン貯留部Aの液室部分は、この気化器9のスロットル弁Bより下流側のガソリン噴出口Cと、他の二つの気化器8,10のスロットル弁Bより下流側のガソリン噴出口Cとにそれぞれ連通させている。
【0018】
また、他の二つの気化器8,10は、図2では省略しているが、中央の気化器9のケロシン用フロート室Dと同じ構造のケロシン用フロート室をそれぞれ備えている。
【0019】
ここで、気化器8〜10の構成をさらに詳細に説明する。中央の気化器9は、図3および図4に示すように、吸気通路17を形成した燃料噴出部18と、ガソリンの供給量を制御するガソリン制御部19とから構成している。他の二つの気化器8,10は、中央の気化器9の燃料噴出部18と同等の構造を採っている。このため、気化器8,10については、中央の気化器9の燃料噴出部に設ける部材と同等の部材には図3中に同一符号を付し、ここにおいて詳細な説明は省略する。
なお、図3においては、ガソリンが流れる方向を矢印を有する実線によって示し、ケロシンが流れる方向を矢印を有する一点鎖線によって示している。
【0020】
前記燃料噴出部18は、図4に示すように、吸気通路17のベンチュリ部20にケロシン噴出用ノズル21を設け、ベンチュリ部20の下流側にスロットル弁22を設けるとともに、後述するガソリン供給系のガソリン噴出口23を開口させている。このガソリン噴出口23は、前記スロットル弁22より下流側であって、吸気通路17を形成する壁の最も高くなる位置に配設している。
【0021】
前記ケロシン噴出用ノズル21にケロシンを供給するケロシン供給系は、図4(a)に示すように、前記燃料噴出部18の下部に形成したケロシン用フロート室24に前記燃料ポンプ12によってケロシン導入管25,フロートバルブ26などを介してケロシン27を供給し、このフロート室24内のケロシン27が吸気負圧によってメインジェット28および前記ノズル21を介して吸気通路17内に吸出される構造を採っている。図4(a)において前記ノズル21の周囲に形成した符号29で示す通路は、ケロシン中に空気を混入させるためのエアブリード用通路である。また、符号30は前記フロート室24内に設けたフロートを示す。
【0022】
前記ガソリン噴出口23にガソリンを供給するガソリン供給系は、前記ガソリン制御部19に形成したガソリン用フロート室31に前記燃料ポンプ12によってガソリン導入管32およびフロートバルブ33などを介してガソリン34を供給し、ガソリン34がこのフロート室31内から吸出される構造を採っている。前記ガソリン用フロート室31が本発明に係るガソリン貯留部を構成している。ガソリン34をフロート室31から前記ガソリン噴出口23に導くには、フロート室31内のメインジェット35、ガソリン流出管36などを有するガソリン制御部19内の流出通路を、ガソリン用ホース37と、図4(d)に示すように前記燃料噴出部18の上部に設けたガソリン入口管38と、燃料噴出部18内のニードル弁付きガソリン通路39とを介してガソリン噴出口23に連通させることによって実施している。なお、このガソリン供給系にも図4(a)に示すようにケロシン供給系と同様にエアブリード用通路40を連通させている。また、符号41は前記フロート室31内に設けたフロートを示す。
【0023】
前記メインジェット35、ガソリン流出管36およびエアブリード用通路40などからなるガソリン供給系下流部は、ガソリン制御部19の3箇所にそれぞれ同じ構造となるように設けている。3本のガソリン流出管36のうち1本を上述したようにガソリン用ホース37によってこの気化器9の燃料噴出部18の前記ガソリン入口管38に接続している。他の2本のガソリン流出管36は、図3に示すように、気化器8,10のガソリン入口管38に図示してないガソリン用ホースによって接続している。
【0024】
また、前記ガソリン制御部19には、エンジン始動時にガソリン34を吸気通路17に供給するためのスタータバルブ42{図4(a)参照}と、加速ポンプ43{図4(b)参照}と、前記フロート室31の気室部分に開口する圧力導入管44{図4(a)参照}とを設けている。前記スタータバルブ42は、フロート室31内の液室部分と燃料噴出部18のスタータ燃料管45{図4(c)参照}とを連通するスタータ用ガソリン通路の途中に介装している。なお、このスタータ系は、前記スタータバルブ42の下流側から他の二つの気化器8,10のスタータ燃料管45へもガソリン34が供給される構造を採っている。
【0025】
前記加速ポンプ43は、フロート室31内の液室部分と燃料噴出部18の加速ノズル46{図4(c)参照}とを連通する加速ポンプ用ガソリン通路の途中に配設している。この加速系は、前記加速ポンプ43の下流側から他の二つの気化器8,10の加速ノズル46へもガソリン34が供給される構造を採っている。
【0026】
前記圧力導入管44は、空気用ホース47を介して燃料噴出部18の連通管48{図4(c)参照}に接続している。前記連通管48は、前記ベンチュリ部20より上流側で吸気通路17を形成する壁における最も高くなる位置に下端が開口している。すなわち、前記フロート室31の気室部分は、前記圧力導入管44、空気用ホース47および連通管48を介してスロットル弁22より上流側の吸気通路17内に連通している。
【0027】
また、前記空気用ホース47の途中には、図3および図4(a)に示すように、管継手49を介して2本の空気用ホース50,51の一端を接続している。前記空気用ホース50の他端は、上側の気化器8に設けた連通管48に接続し、前記空気用ホース51の他端は、下側の気化器10に設けた連通管48に接続している。この構造を採ることにより、全ての気化器8〜10のスロットル弁より上流側の吸気通路が中央の気化器9における前記フロート室31の気室部分に連通する。この気室部分が本発明に係る負圧導入部を構成している。
【0028】
上述したように構成したエンジン2は、始動時や低速運転時などで気化器8〜10のスロットル弁22の開度が小さいときには、主にガソリン34を使用して運転される。これは、下記の理由による。
前記スロットル弁22が低開度であると、中央の気化器9の吸気通路17は、スロットル弁22より下流側に大きな負圧が発生し、スロットル弁22より上流側が略大気圧になる。このため、前記下流側の吸気通路17に開口するガソリン噴出口23からフロート室31内の液室部分に大きな負圧が作用するとともに、前記上流側の吸気通路17に連通管48、空気用ホース47および圧力導入管44を介して連通するフロート室31内の気室部分が略大気圧になる。すなわち、フロート室31からガソリン34がガソリン噴出口23を通って吸気通路17内に吸出され、ガソリンを燃料とする混合気52{図4(a)参照}が生成される。このとき、他の二つの気化器8,10もスロットル弁下流側の吸気通路に大きな負圧が生じていることから、ガソリン34は他の二つの気化器8,10へも同様に供給される。
【0029】
一方、この状態ではベンチュリ部20を流れる吸気が少なく、ここには負圧が殆ど生じないので、ケロシン噴出用ノズル21から吸気通路17内に吸出されるケロシン27は少ない。このことは他の二つの気化器8,10にも当てはまる。この結果、上述したようにエンジン2はガソリン34を使用して運転される。
【0030】
上述した運転状態からスロットル弁22の開度が大きくなると、吸気通路17におけるスロットル弁22より上流側にも吸気負圧が作用するようになり、これに伴って前記フロート室31内の気室部分にも吸気負圧が作用するようになる。このため、ガソリン噴出口23を通ってフロート室31内の液室部分に作用する吸気負圧と、前記気室部分に作用する吸気負圧との差が小さくなり、フロート室31内の液室部分からガソリン噴出口23へ流れるガソリン34が減少する。また、スロットル弁22の開度が大きくなるにしたがってベンチュリ部20の負圧が次第に大きくなることから、ケロシン噴出用ノズル21からケロシン27が吸気通路17内に吸出される量が次第に多くなる。ケロシン27を燃料とする混合気を図4(c)中に符号53で示す。
【0031】
そして、スロットル弁開度がさらに大きくなり、前記フロート室31内の気室部分に作用する吸気負圧と、液室部分に作用する吸気負圧とが略等しくなると、ガソリン34はガソリン噴出口23から吸出されることがなくなり、エンジン2はケロシン27のみを燃料として運転されるようになる。この実施の形態では、エンジン2の運転域が中速運転域に達した後はガソリン34の消費がなくなるように設定している。
【0032】
このエンジン2は、前記フロート室31の気室部分を空気用ホース50,51によって他の気化器8,10の吸気通路におけるスロットル弁より上流側に連通させているため、このときには前記気室部分に他の気化器8,10からも吸気負圧が作用する。
【0033】
したがって、前記気室部分に作用する吸気負圧と液室部分に作用する吸気負圧とが平衡を保つようになるから、スロットル弁22が全開あるいは全開に近い開度になるときにガソリン34が前記液室部分から流出するのを確実に阻止することができる。
【0034】
また、このエンジン2は、ガソリン制御部19を有する気化器9を3個の気筒のうち中央の気筒の吸気通路に介装したので、上側の気化器8と中央の気化器9とを接続する配管(空気用ホース50やガソリン系の配管)と、下側の気化器10と中央の気化器9とを接続する配管(空気用ホース51やガソリン系の配管)は、長さが略等しくなる。したがって、二つの気化器8,10は、吸気負圧が伝達されたりガソリンが流れるときの条件が略同じになる。
【0035】
なお、この実施の形態では2サイクル3気筒エンジンに本発明を適用した例を示したが、気筒数は適宜変更することができる。また、本発明は、船外機用エンジンの他に、車両用エンジンや他の船舶用エンジンにも適用することができる。
【0036】
【発明の効果】
本発明に係る多気筒型エンジンは、いずれか一つの気筒の吸気通路に第1の気化器を介装するとともに、他の気筒の吸気通路に、ベンチュリ部に生じる負圧によってケロシンを供給するケロシン供給系と、前記第1の気化器のガソリン貯留部からガソリンが供給されるガソリン供給系とを有する第2の気化器を介装し、この第2の気化器におけるスロットル弁より上流側の吸気通路を前記第1の気化器のガソリン貯留部の気室部分に連通させたため、第1の気化器のガソリン貯留部の気室部分に全ての気筒の吸気負圧が作用し、この気室部分に作用する吸気負圧と、各気化器のガソリン噴出口に作用する吸気負圧とが常に平衡状態を保つようになる。
【0037】
したがって、第1の気化器のガソリン貯留部からガソリンが供給されない状態では第2の気化器にガソリンが供給されることがないから、多気筒型エンジンでガソリンとケロシンを使い分ける構造を採りながらガソリンの消費量を低く抑えることができる。
【0038】
他の発明に係る多気筒型エンジンは、気筒が上下方向に並ぶ2サイクル多気筒エンジンによって構成し、上下方向の中央の気筒の吸気通路に第1の気化器を介装したため、第1の気化器と一方の第2の気化器とを接続する配管と、第1の気化器と他方の第2の気化器とを接続する配管は、長さが略等しくなる。
【0039】
したがって、二つの第2の気化器は、吸気負圧が伝達されたりガソリンが流れるときの条件が略同じになるので、これらの第2の気化器どうしで性能差が生じることがないので、高性能な多気筒型エンジンを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る多気筒エンジンを搭載した船外機の側面図である。
【図2】 気化器の概略構成を示す図である。
【図3】 気化器を示す斜視図である。
【図4】 ガソリン制御式多種燃料気化器の断面図である。
【符号の説明】
1…船外機、2…エンジン、8〜10…気化器、17…吸気通路、18…燃料噴出部、19…ガソリン制御部、20…ベンチュリ部、21…ケロシン噴出用ノズル、22…スロットル弁、23…ガソリン噴出口、27…ケロシン、31…フロート室、34…ガソリン、44…圧力導入管、47,50,51…空気用ホース、48…連通管。
Claims (2)
- ガソリンを溜めるとともに気室部分が吸気通路におけるスロットル弁の上流側に連通するガソリン貯留部と、前記気室部分とスロットル弁の下流側のガソリン噴出口とで圧力差が生じるときに吸気通路内の負圧によってガソリンを供給するガソリン供給系と、吸気通路のベンチュリ部に生じる負圧によってケロシンを供給するケロシン供給系とを有する第1の気化器を備えた多気筒型エンジンにおいて、いずれか一つの気筒の吸気通路に前記第1の気化器を介装するとともに、他の気筒の吸気通路に、吸気通路のベンチュリ部に生じる負圧によってケロシンを供給するケロシン供給系と、前記第1の気化器からガソリンが供給されるガソリン供給系とを有する第2の気化器を介装し、この第2の気化器におけるスロットル弁より上流側の吸気通路を、前記第1の気化器の前記気室部分に連通させたことを特徴とする多気筒型エンジン。
- 請求項1記載の多気筒型エンジンを、気筒が上下方向に並ぶ2サイクル多気筒エンジンとし、これらの気筒のうち上下方向の中央の気筒の吸気通路に第1の気化器を介装したことを特徴とする多気筒型エンジン。
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