JPH10265504A - 2,6−ジ−o−メチルシクロデキストリンの製造方法 - Google Patents

2,6−ジ−o−メチルシクロデキストリンの製造方法

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JPH10265504A
JPH10265504A JP6971097A JP6971097A JPH10265504A JP H10265504 A JPH10265504 A JP H10265504A JP 6971097 A JP6971097 A JP 6971097A JP 6971097 A JP6971097 A JP 6971097A JP H10265504 A JPH10265504 A JP H10265504A
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JP6971097A
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Masanobu Yoshinaga
雅信 吉永
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Abstract

(57)【要約】 【課題】シクロデキストリンのメチル化誘導体を高収率
で、しかも高度にメチル化された置換体を含まないで得
ることができる方法を提供する。 【解決手段】シクロデキストリンの2位と6位の水酸基
をアリル基、ベンジル基及びpーメトキシベンジル基よ
り選ばれた保護基にて保護し、次いで3位の水酸基を別
の保護基にて保護した後、2位と6位の保護基を脱離し
てメチル基に置換し、次いで3位の保護基を脱離する。
又、2位と6位の水酸基を保護基にて保護するための触
媒として、酸化バリウムと水酸化バリウム・8水和物の
混合塩基を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はシクロデキストリン
のメチル化誘導体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】シクロデキストリン(以下場合によりC
Dと略記する)は分子内に疎水性の空洞を有し、外側は
親水性で水中油型ミセルに似た機能を示す化合物であ
る。このようなCDはその空洞径に応じて疎水性のゲス
ト分子を取り込み水溶液中で複合体を形成し、調整法に
よっては固体の包接化合物を単離することもできる。こ
の立体選択的な相互作用によりゲスト分子の物理化学的
性質を微妙に変化させることができるため、製剤への有
効利用が期待でき、各方面で種々に利用され、また利用
が図られている化合物である。
【0003】特にシクロデキストリンの2,3又は6位
の水酸基を部分的に残してなるか又は他の置換基に置換
せしめたシクロデキストリン誘導体の場合は、その水酸
基又は他の置換基との相互作用により包接能が大幅に変
化するため、ゲスト分子の種類、その物性を大きく変化
させうることが期待できる。従ってこのような水酸基を
他の置換基に置換せしめたシクロデキストリン誘導体に
ついて種々の研究がなされてきた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】2位と6位の水酸基を
ジメチル化した2,6−ジ−O−メチル−αおよびβ−
シクロデキストリンの合成に関しては、Tetrahedron Le
tt.,24,803-821(1968)、Helv.Chim.Acta, 61,2190-2218
(1978)、Starke, 32,165-169(1980)、そして、2,6−
ジ−O−メチル−γ−シクロデキストリンはLife Sci.,
29,307-311(1981)、Carbohydr.Res., 187 ,203-221(198
9)に報告されている。さらに、これら3種についての製
造方法が、特開平2−300201号公報にも報告され
ている。しかしこれらの論文で開示されている方法で
は、高度メチル置換体を含んだり、メチル化時の温度制
御が困難であったり、収率に乏しいなどの問題点があっ
た。
【0005】そこで本発明者らは、こういった上記従来
の問題点を解決するため、特開平5ー345804号公
報、特開平7ー53604号公報において、シクロデキ
ストリンのメチル化誘導体を簡便に製造する方法を提供
した。ところがこの方法では、シクロデキストリンのt
ertーブチルジメチルシリル化誘導体を中間生成物と
して製造するので、この誘導体が、酸や塩基に対して安
定性に乏しく、脱離しやすいため、反応条件を厳密に制
御する必要があった。
【0006】本発明は、上記問題点を解決するためにな
されたものであって、シクロデキストリンのメチル化誘
導体を高収率で、しかも高度にメチル化された置換体を
含まないで得ることができる方法を提供することを目的
とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明において上記課題
を達成するために、本発明の第1の発明は、シクロデキ
ストリンの2位と6位の水酸基をアリル基、ベンジル基
及びpーメトキシベンジル基より選ばれた保護基にて保
護し、次いで3位の水酸基を別の保護基にて保護した
後、2位と6位の保護基を脱離してメチル基に置換し、
次いで3位の保護基を脱離することを特徴とする2,6
−ジ−O−メチルシクロデキストリン製造方法である。
また、本発明の第2の発明は、2位と6位の水酸基を保
護基にて保護するための触媒として、酸化バリウムと水
酸化バリウム・8水和物の混合塩基を用いることを特徴
とする2,6−ジ−O−メチルシクロデキストリンの製
造方法である。
【0008】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態を以下の
反応例に従って説明する。
【0009】
【化1】
【0010】反応[1] まず、シクロデキストリンの2位と6位の水酸基に保護
基を導入する。導入することのできる保護基は、アリル
基、ベンジル基、p−メトキシベンジル基である。この
様な保護基を導入するには、酸化バリウムと水酸化バリ
ウム・8水和物の混合塩基を用いると良い。この混合塩
基を用いることにより、CDの持つ水酸基の酸解離定数
の小さい2位、6位の水素が引き抜かれ、各保護基で置
換されることにより導入することができる。
【0011】2位と6位にアセチル基を導入するには、
CDをジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセ
トアミド(DMAc)、ジメチルスルホキシド(DMS
O)等の溶媒に溶解し、この系に窒素雰囲気下で酸化バ
リウム、水酸化バリウム・8水和物の混合塩基と、臭化
アリル、塩化アリル、ヨウ化アリル、pートルエンスル
ホン酸アリル、メタンスルホン酸アリル、ベンゼンスル
ホン酸アリル等のアリル化剤を添加して反応させること
により[A]が得られる。
【0012】2位と6位にベンジル基を導入するには、
CDをDMF、DMAc、DMSO等の溶媒に溶解し、
この系に窒素雰囲気下で酸化バリウム、水酸化バリウム
・8水和物の混合塩基と、臭化ベンジル、塩化ベンジ
ル、ヨウ化ベンジル、pートルエンスルホン酸ベンジ
ル、メタンスルホン酸ベンジル、ベンゼンスルホン酸ベ
ンジル等のベンジル化剤を添加して反応させることによ
り[A]が得られる。
【0013】2位と6位にpーメトキシベンジル基を導
入するには、CDをDMF、DMAc、DMSO等の溶
媒に溶解し、この系に窒素雰囲気下で酸化バリウム、水
酸化バリウム・8水和物の混合塩基と、臭化pーメトキ
シベンジル、塩化pーメトキシベンジル、ヨウ化pーメ
トキシベンジル、pートルエンスルホン酸pーメトキシ
ベンジル、メタンスルホン酸pーメトキシベンジル、ベ
ンゼンスルホン酸pーメトキシベンジル等のpーメトキ
シベンジル化剤を添加して反応させることにより[A]
が得られる。
【0014】反応[2] 2位と6位に保護基を導入したCD[A]の3位の水酸
基に別の保護基を導入する。導入することのできる保護
基は、アリル基、ベンジル基、p−メトキシベンジル
基、アセチル基、クロロアセチル基、トリフルオロアセ
チル基、テトラヒドロピラニル基である。尚、2位と6
位に導入した保護基と、3位に導入する保護基とは別の
基である必要がある。
【0015】3位にアリル基を導入するには、2位と6
位に保護基としてベンジル基またはpーメトキシベンジ
ル基を導入したCD[A]をDMF、DMAc、DMS
O、HMPA等の溶媒に溶解し、NaH、LiH、K
H、NaOH、KOH、LiOH等を添加した後、塩化
アリル、臭化アリル、ヨウ化アリル、p−トルエンスル
ホン酸アリル、メタンスルホン酸アリル、ベンゼンスル
ホン酸アリル等を添加して反応させることにより、
[B]が得られる。
【0016】3位にベンジル基を導入するには、2位と
6位に保護基としてアリル基またはpーメトキシベンジ
ル基を導入したCD[A]をDMF、DMAc、DMS
O、HMPA等の溶媒に溶解し、NaH、LiH、K
H、NaOH、KOH、LiOH等を添加した後、塩化
ベンジル、臭化ベンジル、ヨウ化ベンジル、p−トルエ
ンスルホン酸ベンジル、メタンスルホン酸ベンジル等を
添加して反応させることにより、[B]が得られる。
【0017】3位にpーメトキシベンジル基を導入する
には、2位と6位に保護基としてアリル基またはベンジ
ル基を導入したCD[A]をDMF、DMAc、DMS
O、HMPA等の溶媒に溶解し、NaH、LiH、K
H、NaOH、KOH、LiOH等を添加した後、塩化
pーメトキシベンジル、臭化pーメトキシベンジル、ヨ
ウ化pーメトキシベンジル、p−トルエンスルホン酸p
ーメトキシベンジル、メタンスルホン酸pーメトキシベ
ンジル等を添加して反応させることにより、[B]が得
られる。
【0018】3位にアセチル基を導入するには、2位と
6位に保護基を導入したCD[A]をピリジン、トリエ
チルアミン、エチレンジアミン、ジエチレントリアミ
ン、エタノールアミン等に溶解させるか、DMF、DM
SO等の溶媒に溶解し、イミダゾール、4ージメチルア
ミノピリジン、2,6ージーtertーブチルー4ーメ
チルピリジン等を添加した後、無水酢酸、塩化アセチ
ル、シアン化アセチル、アセチルイミダゾール等を添加
して反応させることにより、[B]が得られる。
【0019】3位にクロロアセチル基を導入するには、
2位と6位に保護基を導入したCD[A]をピリジン、
トリエチルアミン、エチレンジアミン、ジエチレントリ
アミン、エタノールアミン等に溶解し、クロロ酢酸クロ
ライド、無水クロロ酢酸等を添加し反応させるか、DM
Fに溶解し、炭酸水素ナトリウムを添加し反応させるこ
とにより、[B]が得られる。
【0020】3位にトリフルオロアセチル基を導入する
には、2位と6位に保護基を導入したCD[A]をピリ
ジンに溶解し、トリフルオロ酢酸クロライド、無水トリ
フルオロ酢酸等を添加し反応させることにより、[B]
が得られる。
【0021】3位にテトラヒドロピラニル基を導入する
には、2位と6位に保護基を導入したCD[A]をTH
F、Dioxane等の溶媒に溶解し、pートルエンス
ルホン酸、塩酸等を添加した後、ジヒドロピランを添加
し反応させることにより、[B]が得られる。
【0022】反応[3] 2位、3位と6位に保護基を導入したCD[B]の2位
と6位の保護基を脱離する。2位と6位の保護基である
アリル基を脱離するためには、CD[B]をメタノール
/トルエン/水、メタノール/ベンゼン/水、メタノー
ル/キシレン/水、エタノール/トルエン/水、エタノ
ール/ベンゼン/水、エタノール/キシレン/水、イソ
プロピルアルコール/トルエン/水、イソプロピルアル
コール/ベンゼン/水、イソプロピルアルコール/キシ
レン/水、tertーブタノール/トルエン/水、te
rtーブタノール/ベンゼン/水、tertーブタノー
ル/キシレン/水、n−ブタノール/トルエン/水、n
−ブタノール/ベンゼン/水、n−ブタノール/キシレ
ン/水等の混合溶媒に溶解して、塩化トリス(トリフェ
ニルホスフィン)ロジウム(I)、1,4ージアザビシ
クロ[2,2,2]オクタンと反応させ、中和後、酸化
水銀/塩化水銀で処理することにより、[C]が得られ
る。
【0023】2位と6位の保護基であるベンジル基を脱
離するためには、CD[B]をメタノール、エタノール
(時には酸触媒を添加しても良い)、あるいは酢酸等の
溶媒に溶解し、Pd/Cを用いて水素化分解することに
より、[C]が得られる。
【0024】2位と6位の保護基であるpーメトキシベ
ンジル基を脱離するためには、CD[B]をメタノー
ル、エタノール(時には酸触媒を添加しても良い)、あ
るいは酢酸等の溶媒に溶解し、Pd/Cを用いて水素化
分解することにより、[C]が得られる。
【0025】反応[4] 2位と6位の保護基を脱離したCD[C]の2位と6位
の水酸基をメチル化する。2位と6位の水酸基をメチル
化するには、CD[C]をDMF、DMAc、DMS
O、HMPA、THF、Dioxane等の溶媒に溶解
し、塩基としてNaH、LiH、KH、NaOH、KO
H等を用いて窒素雰囲気下冷却し遮光状態で、ヨウ化メ
チル、臭化メチル、塩化メチル等のメチル化剤と反応さ
せる。あるいは、ピリジン、トリエチルアミン、エチレ
ンジアミン、ジエチレントリアミン、エタノールアミン
等に溶解するか、Dioxane、THF等の溶媒に溶
解し、4ージメチルアミノピリジン、イミダゾール等を
添加した後、メチル化剤としてトリフルオロメタンスル
ホン酸メチルを添加して反応させることにより、[D]
が得られる。
【0026】反応[5] 2位と6位の水酸基をメチル化したCD[D]の3位の
保護基を脱離する。3位の保護基であるベンジル基を脱
離するには、CD[D]をメタノール、エタノール(時
には酸触媒を添加しても良い)あるいは酢酸等の溶媒に
溶解しPd/Cを用いて水素化分解することにより、
[E]が得られる。
【0027】3位の保護基であるpーメトキシベンジル
基を脱離するには、CD[D]をメタノール、エタノー
ル(時には酸触媒を添加しても良い)あるいは酢酸等の
溶媒に溶解しPd/Cを用いて水素化分解することによ
り、[E]が得られる。
【0028】3位の保護基であるアセチル基を脱離する
には、CD[D]をメタノールで溶解し、水酸化ナトリ
ウムまたは水酸化カリウムを用いてケン化することによ
り、[E]が得られる。
【0029】3位の保護基であるクロロアセチル基を脱
離するには、CD[D]をメタノール、エタノール等の
溶媒に溶解し、チオ尿素、ヒドラジンチオカーボネート
を用いて分解することにより、[E]が得られる。
【0030】3位の保護基であるトリフルオロアセチル
基を脱離するには、CD[D]をエチレンジアミン、ジ
エチレントリアミン、ジエタノールアミン等を用いて分
解することにより、[E]が得られる。
【0031】3位の保護基であるテトラヒドロピラニル
基を脱離するには、CD[D]をメタノール、エタノー
ル等の溶媒に溶解して、希塩酸またはpートルエンスル
ホン酸で処理することにより、[E]が得られる。
【0032】
【実施例】以下に本発明を実施例に従って具体的に説明
する。
【0033】<実施例1>2,6−ジーOーメチル−γ
−CDの合成を目的として行った。本発明のCD誘導体
の製造方法の具体的反応例を示す。
【0034】
【化2】
【0035】上記反応例は具体的には以下のような反応
により行われる。 反応[1] 乾燥したγ−CD(n=8、7.8g)を脱水DMF
(800ml)に溶解し、窒素雰囲気下で酸化バリウム
(44.3g)、水酸化バリウム・8水和物(45.6
g)を続いて加え、室温で1時間反応させる。次いで反
応系を20〜25℃に保ちながら、臭化アリル(32.
6g)をゆっくりと滴下する。滴下終了後20〜25℃
で2時間、室温に戻し窒素雰囲気のまま120時間以上
攪拌する。反応終了後系を冷却しながらアンモニア水
(85.0ml)を滴下し、滴下後室温で30分攪拌
し、次いで酢酸エチル/純水で抽出を行う。有機層は乾
燥後減圧下で濃縮し、残渣はアセトンに溶解し、大量の
メタノール/純水混合系により再沈殿を行う。得られた
沈殿物は集めてシリカゲルカラムクロマトグラフィーに
て分離、精製し、[A]を得る。(収率:約65%)。
【0036】反応[2] [A](4.0g)を脱水DMF(400ml)に溶解
し、0〜5℃に冷却し、窒素雰囲気下でNaH(2.3
g)を添加、その後2時間攪拌させる。その系に臭化ベ
ンジル(19.6g)をゆっくりと滴下し、滴下後0〜
5℃で1時間、室温に戻して24時間反応させる。反応
終了後、過剰のNaHをメタノールで分解し、濾過後濾
液を減圧下で濃縮、残渣を酢酸エチル/純水で抽出す
る。有機相は乾燥後減圧下で濃縮し、残渣はシリカゲル
カラムクロマトグラフィーにて分離、精製し、[B]を
得る(収率:約75%)。
【0037】反応[3] [B](2.7g)をエタノール/トルエン/水混合溶
媒(300ml)に溶解し、塩化トリス(トリフェニル
ホスフィン)ロジウム(I)(0.5g)、1,4ージ
アザビシクロ[2,2,2]オクタン(1.5g)を添
加、還流下で12時間反応させる。反応終了後減圧下で
濃縮し、残渣は塩化メチレン/純水で抽出し、有機層は
冷塩酸水溶液、次いで飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で
洗浄、乾燥する。再度濃縮後、残渣をアセトン/純水
(100ml)溶液とし、酸化水銀(0.5g)、塩化
水銀(0.5g)を続いて加え、室温で1時間反応させ
る。反応終了後、沈殿物を濾別し、濾液を減圧下で濃
縮、残渣は塩化メチレンに溶解、飽和食塩水、ヨウ化カ
リウム水溶液、再度飽和食塩水で洗浄し、乾燥する。再
度濃縮後、残渣はシリカゲルカラムクロマトグラフィー
にて分離、精製し、[C]を得る(収率:約60%)。
【0038】反応[4] [C](3.0g)を脱水DMF(200ml)に溶解
し、0〜5℃に冷却し、窒素雰囲気下でNaH(1.5
g)を添加、その後2時間攪拌させる。その系にヨウ化
メチル(11.0g)を遮光下で滴下し、滴下終了後0
〜5℃で1時間、室温に戻して12時間反応させる。反
応終了後、過剰のNaHをメタノールで分解し、濾過後
濾液を減圧下で濃縮、残渣を塩化メチレン/純水で抽出
する。有機層は乾燥後減圧下で濃縮し、残渣はシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィーにて分離、精製し、[D]
を得る(収率:約85%)。
【0039】反応[5] [D](2.5g)を酢酸(150ml)に溶解、10
%Pd/C(0.2g)を添加し、室温下3.0kg/
cm2 で水素化分解を行う。反応終了後、Pd/Cを
濾別、Pd/Cをエタノールで洗浄後、濾液をまとめて
減圧下濃縮し、残渣はシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィーにて分離、精製し、[E]2,6−ジーOーメチル
−γ−CDを得る(収率:約85%)。
【0040】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、シ
クロデキストリンの2位と6位の水酸基を保護基にて保
護し、次いで3位の水酸基を別の保護基にて保護した
後、2位と6位の保護基を脱離してメチル基に置換し、
次いで3位の保護基を脱離することにより、高収率で、
しかも高度にメチル化された置換体を含まない2,6−
ジーOーメチルシクロデキストリンを得ることができる
方法を得ることができた。2位と6位の水酸基を保護基
にて保護するための触媒として、酸化バリウムと水酸化
バリウム・8水和物の混合塩基を用いることにより、確
実に2位と6位の水酸基を保護基にて保護することがで
き、高収率で、しかも高度にメチル化された置換体を含
まないメチル化シクロデキストリンを得ることができる
方法を得ることができた。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シクロデキストリンの2位と6位の水酸基
    をアリル基、ベンジル基及びpーメトキシベンジル基よ
    り選ばれた保護基にて保護し、次いで3位の水酸基を別
    の保護基にて保護した後、2位と6位の保護基を脱離し
    てメチル基に置換し、次いで3位の保護基を脱離するこ
    とを特徴とする2,6−ジ−O−メチルシクロデキスト
    リンの製造方法。
  2. 【請求項2】2位と6位の水酸基を保護基にて保護する
    ための触媒として、酸化バリウムと水酸化バリウム・8
    水和物の混合塩基を用いることを特徴とする請求項1記
    載の2,6−ジ−O−メチルシクロデキストリンの製造
    方法。
JP6971097A 1997-03-24 1997-03-24 2,6−ジ−o−メチルシクロデキストリンの製造方法 Pending JPH10265504A (ja)

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