JP2005502671A5 - - Google Patents

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ソラナムグリコシドの合成方法
本発明は、ソラナムグリコシドの化学的合成に関し、より詳細にはソラマルギンおよび新規のβ−単糖類中間体化合物の合成に関する。
ソラソジンおよびそのグリコシドは臨床学的に非常に重要である。種々のステロイド性薬剤の合成のための出発物質として広く用いられている。例えば、アグリコンソラソジンはコルチゾンおよびプロゲステロンの合成源である。
さらに天然に発生する接合体ソラソジングリコシド類は潜在的に抗新生物性特性を有するということは充分に確立している。特に重要なのは、トリグリコシドソラソジン (22R,25R)−スピロ−5−エン−3β−イル−α−L−ラムノピラノシル−(1−>2ガル)−O−p−D−グルコピラノシル−(1−>3 ガル)−β−D−ガラクトピラノースおよびソラマルギン (22R,25R)−スピロ−5−エン−3β−イル−α−L−ラムノピラノシル−(1−>2 グル)−α−L−ラムノピラノシル−(1−>4 グル)−β−D−グルコ−ピラノースである。このようなトリグリコシドは以下の式で示される:
Figure 2005502671
Figure 2005502671
上記トリグリコシド類は慣用的には植物源から抽出により得ている。したがって商業的に入手可能のS.ソドマエウム(S.sodomaeum)、通常BECと称される(Drug Future, 1988, vol. 13.8, 714-716)ものはソラマルギン、ソラソジンおよびそれらの異性体ジグリコシド類の粗製混合物である。BECを作る抽出工程はS.ソドマエウムの果実を大容量の酢酸でホモジェナイズし、液体をモスリンで濾過し、次いでアンモニアでグリコシド類を沈殿させる工程を含む(Drugs of today (1990), vol. 26, No. 1, p. 55-58)。ソラソジングリコシド混合物の収率は大変低い(およそ1%)。さらに個々の製造工程は、スケールアップ、生ずる化合物の定義づけおよび製品品質という見地からGMPに定められていない。
したがって、不純物をほとんど或いは全く含まない活性の抗新生物性トリグリコシドソラマルギンを高収率で生成する対費用効果の高い製造法に対する大きな要求がある。他のステロイド性環システムとは違い、ソラソジンステロイド骨格は非常に消失しやすいチッ素含有環を有する。よって無傷のステロイド骨格を維持しつつ、このアグリコンを直ちに化学的に修飾することはできない。したがってアグリコンソラソジンは入手可能であるにも関わらず、アグリコン材料を出発材料とするソラマルギンの合成を開示した従来技術はない。
ソラマルギンの合成は、比較的不活性のヒドロキシル基においてソラソジンを立体選択的にグリコシル化することが必要とされる。
ソラソジンは従来のステロイドグリコシル化技術と適合性がないことがわかっている。したがって、ソラソジンをテトラベンゾイルα−D−グルコピラノシルトリクロロアセトイミデートとトリメチルシリル−トリフレートまたはトリフルオライドエーテレートにより処理した後にグリコシル化は観察されない(未発表の結果)。
本発明に存在する課題は、対費用効果の高いソラマルギンの調製方法を提供することである。
本発明は、特定のグルコピラノシル受容体を用いて、ソラソジンの立体選択的β−グリコシル化を高収率で達成したことに帰される。好ましくは、反応は促進剤の存在下で行われる。
発明の詳細な説明
こうして、以下の式II;
Figure 2005502671
(式中、R3は各々独立にベンソイル、アセチルまたはピバロイル基を表し、
R4がCl、BrまたはIから選択されるハロゲンで、R5が水素であるか、または
R4が水素でR5がSEtまたはSPhである。)
のD−グルコピラノシル受容体と、ソラソジンとを反応させることにより、対応する式I;
Figure 2005502671
の保護されたβ−グリコシドを高収率で得ることができることを図らずも発見した。
D−グルコピラノシル受容体としてテトラ−O−ベンゾイル−α−D−グルコピラノシルブロミドが好ましい。
好ましくは反応は促進剤の存在下に行われる。糖化学において用いることができる慣用的な促進剤を用いることができる。以下の促進剤が特に好ましい:銀トリフレート(トリフルオロメタンスルホン酸銀)、銀トリフルオロメタントリフレート、ボロントリフルオライド(−10℃)、ジエチルエーテレート、トリメチルシリルトリフレートブロミド、N−ヨードスクシンイミドまたはジメチル、チオメチルスルホニウムトリフレート、ここで銀トリフレートがもっとも好ましい。
反応は好ましくはジクロロメタンを溶剤として用いて行う。好ましくは反応時間は30分間〜1時間であり、−20℃で行う。
本発明はさらにソラマルギンの合成中間体として用いることができる以下の式Iの新規のβ−グリコシド:
Figure 2005502671
(式中、R1およびR2は各々同じであるか異なっており、慣用的な保護基であり、好ましくはベンゾイル、ピバロイルまたはアセチル基である。)を提供する。所望の最終生成物ソラマルギンは、式Iのβ−グリコシドを脱保護して以下の式V:
Figure 2005502671
の化合物を得て、そして場合により、慣用的な保護基を用いてもっとも活性のヒドロキシル基(OH−3およびOH−6)を再エステル化して式IIa:
Figure 2005502671
(式中、R2は上述の通りである。)を得ることにより調製することができ、ここで好ましい保護基はピバロイル基である。
次いで部分的に保護したβ−グリコシドジオールをOH−2およびOH−4の位置で、適切なα−L−ラムノピラノシル受容体でグリコシル化する。適切なラムノース受容体は、トリ−O−ベンゾイル−α−ラムノピラノシルブロミド、トリ−O−ピバロイル−α−L−ラムノピラノシルトリクロロアセトイミデートまたは式IV:
Figure 2005502671
(式中、R6はBr、Cl、I、SEtまたはSPhであり、そして
R7は任意の慣用的な保護基、好ましくはベンゾイル、アセチルまたはピバロイルである。)
のグリコシドが挙げられる。
ラムノース受容体としてトリ−O−ベンゾイル−α−L−ラムノピラノシルブロミドが好ましい。
式III(1)および(2)の保護されたソラマルギン:
Figure 2005502671
を慣用的な方法、例えば保護されたソラマルギンをメタノール−ジクロロメタン溶液またはメタノール−テトラヒドロフラン−水混合物中でナトリウムメトキシドまたは水酸化ナトリウムなどの塩基で処理することにより脱エステル化して、次いで、例えば固体CO2またはマイルドな酸性イオン交換樹脂(例えば、アンバーリスト(登録商標)50H+またはダウエックス(登録商標)(H+形))で中和することができる。本発明の合成方法においてこれらのイオン交換樹脂を他の任意の脱保護工程で用いることもできる。
以下に説明する実施例は単に例示を目的とするものであり、本発明の範囲を限定するものと解してはならない。
合成実施例1
工程A ブロモ2,3,4,6−テトラ−O−ベンゾイル−α−D−グルコピラノース(テトラ−O−ベンゾイル−α−D−グルコピラノシルブロミド)の合成
Figure 2005502671
攪拌機および温度計を具備した1リットルの3径丸底フラスコにD−グルコース(30g)を入れた。ピリジン(300mL)を加え混合物を穏やかに加熱して溶解させた。氷/水で混合物を10〜12℃まで冷却し、ベンゾイルクロリド(116mL)を40分間にわたって滴下した(温度は20℃に達した)。約90mLのベンゾイルクロリドを加えたところで混合物はより粘稠になり淡黄色沈殿が形成した。ベンゾイルクロリドの添加を完了した後、混合物を室温で一晩撹拌し、淡褐色スラリーが形成した。水(400mL)を加えて混合物をジクロロメタン(DCM)(3×800mL)で抽出した。有機相を分離し、水(600mL)、1NHCl(2×600mL)および飽和NaHCO3(800mL)で洗浄した。有機相を乾燥し(MgSO4)濾過して溶媒を除去し、粘稠なオイル(2)が残った。
次いで、完全にベンゾイル化されたグルコース(2)をジクロロメタン(200mL)に溶解し、氷/水浴で0℃まで冷却した。臭化水素(32%酢酸溶液、142mL)を次いで30分間にわたって反応混合物に滴下した。添加が終了すると混合物を放置して室温に戻し、そして一晩撹拌した。ジクロロメタン(400mL)(DCM)を加えて混合物を氷水(4×500mL)、飽和NaHCO3(3×500mL)で洗浄して、MgSO4で乾燥し、そして活性炭で濾過した。溶剤を減圧下で除去すると淡黄色オイルが残り、即座に(on standing)凝固した。表題の化合物(3)をジエチルエーテル(800mL)および石油エーテル(700mL)から再結晶し、85gの白色固体を与えた。
工程B ブロモ2,3,4−トリ−O−ベンゾイル−ラムノピラノース(トリ−O−ベンゾイル−ラムノピラノシルブロミド)の合成
Figure 2005502671
攪拌機、温度計および圧力補正滴下漏斗を具備した250mLの丸底フラスコにL−ラムノース(20g)を入れた。ピリジン(25mL)を加え、混合物を氷/水浴を用いて0℃まで冷却した。次いでベンゾイルクロリド(90mL)を20分間にわたって滴下し、そして添加が完了した後混合物を2時間60℃で加熱した。混合物を室温まで冷却後、水(30mL)を加え、20分間撹拌し、次いでジクロロメタン(DCM)500mLで希釈した。混合物を冷水(2×200mL)、1N HCl(3×25mL)、飽和NaHCO3(300mL)および飽和食塩水(300mL)で洗浄した。有機相をMgSO4上で乾燥し、活性炭で濾過して、減圧下で溶剤を除去して粘稠なシロップ(5)を与えた。
完全にベンソイル化したラムノース(5)を酢酸(30mL)に溶解し、そして溶液を0℃まで冷却した。臭化水素(32%酢酸溶液)を次いで20分間にわたって滴下した。添加が完了したときに混合物を放置して室温まで戻し、そして一晩撹拌した(18時間)。
ジクロロメタン(400mL)を加え、そして混合物を氷/水(2×200mL)で洗浄し、MgSO4上で乾燥して濾過し、そして減圧下で溶剤を除去するとオイルを与え、即座に結晶化した。トルエン/石油エーテルから再結晶し、表題の化合物(6)23gを白色固体として得た。
工程C ソラソジン−2,3,4,6−テトラ−O−ベンゾイル−グルコース(テトラ−O−ベンゾイル−ソラソド−5エン−3β−イル−D−グルコピラノシドの合成
Figure 2005502671
ソラソジン(7)(15g、302mmol)、ブロモ−ベンゾイル−グルコース(テトラ−O−ベンゾイル−α−D−グルコピラノシルブロミド)(27g、544mmol)および4オングストロームモレキュラーシーブ(粉末状に砕き60℃の真空オーブンで予備加熱したもの)を、チッ素導入バブラー、圧力補正滴下漏斗および低温温度計を具備した500mLの丸底フラスコに入れた。無水ジクロロメタン(250mL)を次いで加え、混合物を室温、アルゴン雰囲気下で40分間撹拌した。混合物を次いで−20℃まで冷却した。トリフルオロメタンスルホン酸銀(14g、544mmol)の無水トルエン溶液を次いで加え、ゆっくりと5℃まで温めて粘稠な淡色の沈殿を生成した。ソラソジン(7)のRfが0.42である反応混合物の薄層クロマトグラフィ(TLC)(溶離液;10:90のメタノール:DCM)は、Rf=0.5のスポットと、Rf=0.8の過剰のブロモ−グルコース(3)のスポットを示した。反応混合物をセライトパッドで濾過し、DCM(200mL)で洗浄した。濾過物を、次いで減圧下で濃縮し、濃い暗褐色オイルが残った。シリカゲルクロマトグラフィ(溶離液;40:60のEtOAc:トルエンから50:50のEtOAc:トルエン)により純生成物(8)(33.4g、100%)を淡橙色の皮殻質の(crusty)固体として得た。
工程D ベンゾイル脱保護
Figure 2005502671
完全に保護されたソラソジン−グルコース付加物(8)(37g、377mmol)をメタノール(400mL)およびジクロロメタン(200mL)に溶解した。均一な混合物にナトリウムメトキシド(12mL、メタノール中25重量%)を加え、そして反応混合物を室温で2時間撹拌した。反応混合物の薄層クロマトグラフィ(溶離液;10:90のMeOH:DCM)は保護された付加物(Rf=0.5、UV不活性)の残渣を検出せず、Rf=0.9なるより高いランニングスポット(メチルベンゾエート)、Rf=0.15(UV不活性、H2SO4/MeOH炭化により可視化)に現れる生成物のみを検出した。アンバーリスト(登録商標)15H+樹脂を1N HClで活性化し、濾過し、次いでpH7〜8の間になるまで反応混合物に加えた。次いで減圧下で溶剤を除去し、濃い褐色のシロップを与えた。シリカゲルクロマトグラフィ(溶離液;10:90のMeOH:DCMから20:88:2のMeOH:DCM:アンモニア水)により純粋な脱保護生成物(9)(16.4g、76%)を得た。
薄層クロマトグラフィ(20:88:2;MeOH:DCM:アンモニア水)は生成物(Rf=0.55、UV不活性、H2SO4/MeOH炭化)を示した。
工程E グルコース−ソラソジン付加物の(3,6)位への選択的ピバロイル化
Figure 2005502671
攪拌機と温度計を具備した3径の丸底フラスコに工程Dのグルコース−ソラソジン付加物(16g、278mmol)(9)とピリジン(120mL)を入れた。氷/水を用いて溶液を0℃まで冷却しピバロイルクロリド(6.7g、556mmol)を20分間にわたって滴下した。約30分後、TLC試料を水と酢酸エチルで分配し;酢酸エチル層を用い(溶離液:5:95のMeOH:DCM)、これは、Rf=0.2の位置にモノピバロイル生成物と、Rf=0.1の位置に幾らかの出発物質のみを示していた。さらに2等量のピバロイルクロリド(6.7g)を加えた(前記のTLCは出発物質を示さず、モノ−およびジピバロイル生成物をそれぞれRf=0.2およびRf=0.4のみを示した)。さらに0℃で90分後、TLCはジピバロイル生成物とごくわずかな不純物のみを示した。反応混合物を酢酸エチルで希釈し、5%HCl水溶液(250mL)で3回洗浄した。有機相を飽和ブラインで洗浄し、乾燥し(MgSO4)、濾過して減圧下で溶剤を除去すると褐色のオイルを得た。シリカゲルクロマトグラフィ(溶離液:5:95のMeOH:DCMから10:90のMeOH:DCM)により、生成物(10)をオフホワイトの固体(15g、72%)として与えた。
工程F 3,6−保護されたグルコース−ソラソジン付加物への2モルのラムノースの添加
Figure 2005502671
工程Bからのラムノースブロミド(6)(19g、355mmol)、ジピバロイル−グルコース−ソラソジン(12g、161mmol)、4オングストロームモレキュラーシーブ(30g、50℃でオーブンで予め加熱したもの)を攪拌機、低温温度計、アルゴン導入バブラーおよび圧力補正滴下漏斗を具備した3径フラスコに入れた。無水DCMを加え、混合物を室温で40分間アルゴン下で撹拌した。
次いで混合物を−30℃で冷却し、銀トリフレートのトルエン溶液(80mL)を20分間にわたって滴下し、−30℃の温度を維持した。添加後、得られた淡黄色の沈殿を−20℃で30分間撹拌し、次いでそのままゆっくりと−5℃になるまで35分間にわたって放置した。TLC試料(溶離液:5:95のMeOH:DCM)はRf=0.4とRf=0.3にUV活性の化合物を示した。3mLのトリエチルアミンを加えそして混合物をDCMで希釈しそしてセライトパッドで濾過した。セライトをDCM(200mL)で洗浄し、濾過物を減圧下でエバポレーションし紫色のシロップを得た。シリカゲルクロマトグラフィ(5:95から10:95のMeOH:DCM)は純粋な完全に保護されたソラマルギン(11)(13.6g、50%)を、皮殻質の淡黄色固体として得た。
工程G 完全に保護されたソラマルギンの脱保護
Figure 2005502671
THF、MeOHおよび水(1:1:1、20:20:20mL)を完全に保護されたソラマルギン(11)(8g、4.8mmol)に加えた。水酸化ナトリウム(1.9g、48mmol)を次いで加え、得られた混合物を40℃で18時間穏やかに加熱した。混合物を冷却してメタノール(50mL)で希釈し、アンバーリスト50H+でpH7〜8になるまで中和した。混合物を濾過し、濾過物を減圧下でエバポレーションし、濃い褐色の半固体の物質を得た。TLCはRf=0.45に生成物(溶離液:70:28:2のDCM:MeOH:アンモニア水)を示し、これは検定済みのソラマルギンと同一であった。
シリカゲルクロマトグラフィ(溶離液:80:20のDCM:MeOHから78:20:2のDCM:MeOH:アンモニア水)により、ごく近くのRf=0.47の流れる(running)スポットとともにRf=0.45に生成物3.4gを得た。
さらなる精製
半固体ペーストを3%酢酸(450mL)中に取り、20分間ほぼ完全に溶解するまで撹拌した。溶液を不溶物質からデカントし、濃アンモニアでpH8(微細な沈殿が形成する点)に調整した。沈殿を高速遠心分離器にかけ、形成したペレットから上澄みをデカントした。ペレットを、次いで3回水で洗浄し、次いで水(100mL)に分散させ、そして凍結乾燥して淡白色固体(1.52g)を得た。78%の純ソラマルギン(12)をさらに慣用的な逆相HPLCクロマトグラフィで精製した。
得られた生成物ソラマルギン[(22R,25R)−スピロ−5−エン−3β−イル−α−L−ラムノピラノシル−(1−2グル)−O−α−L−ラムノピラノシル−(1−4グル)−β−D−グルコピラノース]をさらなる分析に供した。
最終化合物の試料を、PE Sciex API 150 EX単一四重極質量分析計を用い、陽イオン電子スプレー質量分析法により分析した。主のシグナルはm/z=868.7に観測され、これはプロトン化されたソラマルギンの一原子同位体(monoisotopic)の質量として期待されるものに一致した。
さらにこの化学合成ソラマルギンのHPLC保持時間は、薄層クロマトグラフィ(TLC)と同様、検定された天然の物質と同一であった。NMRおよび質量分析スペクトルは、予期した構造と一致した。
合成実施例2
工程C ソラソジン−2,3,4,6−テトラ−O−ベンゾイル−グルコース(テトラ−O−ベンゾイル−ソラソド−5エン−3β−イル−D−グルコピラノシド)の合成
ジクロロメタン(120mL)中のResearch Plus Inc、米国からのソラソジン(7)3.6gとテトラ−O−ベンゾイル−α−D−グルコピラノシルブロミド(3)(8.60g)を粉末モレキュラーシーブ(4オングストローム)とともに50分間、−12℃に冷却しながら撹拌した。銀トリフレート(3.35g)のトルエン(30mL)溶液を20分間にわたり−12〜−10℃で滴下した。混合物をさらに30分間ゆっくり−5℃まで温めながら撹拌した。次いで混合物をセライトで濾過し、ジクロロメタンで洗浄した。濾過物をブライン、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(2回)で洗浄し、さらにブラインで洗浄して、乾燥し、濾過して濃縮し、シリカゲル上に置いた。次いでこの物質をEtOH:トルエン(40:60)によってシリカゲルで溶離し、併せたフラクションを濃縮して白色固体(8)を得た。収率は7.13gで試料はエタノールによる粉砕により結晶化させた。NMRおよび質量分析スペクトルは、予期される構造と一致した。
工程D ベンゾイル脱保護
ジクロロメタン(80mL)中でテトラ−O−ベンジル−ソラソド−5エン−3β−イル−β−D−グルコピラノシド(8)(1.0g)とナトリウムメトキシド(0.2g)およびメタノールを一晩50℃で撹拌した。得られた混合物を冷却しDowex-50(H+形)で中和し、濾過して減圧下で溶剤を除去し、固体残渣を得て、これを最終的にシリカゲルクロマトグラフィで精製して純粋の脱保護物質(9)を得た。NMRおよび質量分析スペクトルは、予期される構造と一致した。

Claims (1)

  1. ソラマルギンの製造方法であって、式IIa:
    Figure 2005502671
    (式中、R2は請求項1に定義したとおりである。)のジオールの、α−L−ラムノピラノシル受容体によるグリコシル化により、式III(1)の保護されたソラマルギンを製造し、これを脱エステル化して式III(2)
    Figure 2005502671
    (式中、(1)R1=ピバロイルおよびR2=ベンゾイルまたはアセチル
    (2)R1=R2=Hである。)
    のソラマルギンを製造する、前記方法。
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