JPH10265406A - 免疫グロブリン製剤 - Google Patents

免疫グロブリン製剤

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JPH10265406A
JPH10265406A JP9066441A JP6644197A JPH10265406A JP H10265406 A JPH10265406 A JP H10265406A JP 9066441 A JP9066441 A JP 9066441A JP 6644197 A JP6644197 A JP 6644197A JP H10265406 A JPH10265406 A JP H10265406A
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immunoglobulin
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insoluble foreign
days
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JP9066441A
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Yutaka Hirao
豊 平尾
Motonori Hashimoto
元範 橋本
Tae Kitamura
妙 北村
Yatsuhiro Kamimura
八尋 上村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 溶液状態においても、保存安定性の良好な免
疫グロブリン製剤を提供する。 【解決手段】 不溶性異物の核となり得る微粒子が除去
されてなる免疫グロブリン製剤である。この製剤は、平
均孔径1〜100nmの多孔性膜による濾過処理が施さ
れてなるものであり、25℃で少なくとも30日間の振
盪試験において、不溶性異物を生じない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、免疫グロブリン製
剤に関し、より詳しくは、保存安定性に優れた免疫グロ
ブリン製剤に関する。
【0002】
【従来の技術】血漿蛋白成分であるγ−グロブリンのう
ち、特にIgGを主成分とする免疫グロブリン製剤は、
これまで広く各種感染症の予防並びに治療に役立てられ
てきた。ところで、免疫グロブリンは溶液状態において
不安定であり、免疫グロブリンの凝集、即ち重合体や二
量体の生成により、特に分別操作の間に生じる変性の結
果として、抗補体活性とよばれる免疫グロブリンの補体
結合能力が著しく増加し、人体に静脈内投与すると血清
補体濃度の低下を生じ、あるいはアナフィラキシーショ
ック等の重篤な副作用を起こすことが知られている。従
って、免疫グロブリンは液状製剤ではなく、乾燥製剤、
特に凍結乾燥の態様で製剤化されていた。しかし、乾燥
製剤は使用時には注射用蒸留水等に溶解する必要があっ
たため、簡単に投与することができないという問題があ
った。
【0003】一方、液状製剤は乾燥製剤に比べると注射
用蒸留水等の溶解の必要性もなく、簡単に投与できる等
の利点があるが、上記の如く免疫グロブリンの安定性に
劣るという欠点があった。従って、溶液状態においても
安定性のある静注用グロブリンの液状組成物の開発が従
来より試みられている。
【0004】例えば、特開昭63−192724号公報
には、低電導度、pH5.5±0.2、および安定化剤
としてソルビトール使用の組み合わせにより、溶液状態
においても安定性のある静注用グロブリンの液状組成物
が提案されている。また、特開昭58−43914号公
報においては、免疫グロブリンの凝集物を実質的に含有
せず、免疫血清グロブリンの単量体濃度が約90%より
も大である免疫グロブリン組成物を得るために、免疫血
清グロブリン溶液のイオン強度を約0.001未満に、
pHを3.5〜5.0にすることが開示されている。
【0005】また、特開昭63−8340号公報は、免
疫血清グロブリンを約5.4に等しいか、またはそれ以
下のpHにおいて冷エタノール分画法を用いることによ
り、人間の血漿源から調製し、次いでこの免疫血清グロ
ブリンを、感染性のレトロウィルスを実質的に含まない
よう、少なくとも約3日間、約4.25に等しいかまた
はそれ以下のpHにおいて貯蔵するか、または約6.8
に等しいかまたはそれ以下のpHで少なくとも45℃の
温度下に貯蔵する工程を含んでなる、後天性ウィルスを
実質的に含まない免疫血清グロブリンの製造方法を開示
する。しかし、この発明は、レトロウィルスの不活性化
を目的としており、調製された免疫グロブリン製剤にお
いて免疫グロブリンの凝集が改善されたという報告はさ
れていない。
【0006】また、特開平7−238036号公報は、
安定性を改善するために、酸処理あるいは室温保存によ
り免疫グロブリンの凝集、即ち、重合体だけでなく二量
体の増加をも抑制することを開示している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、このよ
うな事情を考慮して、さらに研究を進めた結果、製剤中
に微粒子が存在し、それが核となって不溶性異物を形成
するのではとの仮説を立てた。そして、この仮説をもと
に、その不溶性異物の形成の核となり得る微粒子を除去
することにより、免疫グロブリン製剤の保存安定性をさ
らに改善できることを見出し、本発明を完成するに至っ
た。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、以下の特徴を
有する。 (1)不溶性異物の核となり得る微粒子が除去されてなる
免疫グロブリン製剤。 (2)25℃で少なくとも30日間の振盪試験において、
不溶性異物が生じないことを特徴とする上記 (1)の免疫
グロブリン製剤。 (3)平均孔径1〜100nmの多孔性膜による濾過処理
が施されてなることを特徴とする上記 (1)の免疫グロブ
リン製剤。
【0009】
【発明の実施の形態】次に本発明を詳細に説明する。本
発明の免疫グロブリン製剤に使用される免疫グロブリン
の態様としては、特に限定されるものではないが、公知
の手法により調製され得るものを用いることができる。
例えば、出発原料として免疫グロブリンを含む画分から
調製されたもの、具体的には、コーンのエタノール分画
により得られる画分II+III 、画分IIや、免疫グロブリ
ンを含むこれらと同等の画分のペースト等が挙げられ
る。これらの画分を水性溶媒に懸濁して、免疫グロブリ
ンが抽出される方法が例示される。この時、当該画分の
少なくとも2倍容量以上、好ましくは5倍容量以上の水
性媒体が使用される。ここで使用される水性媒体として
は、水や、塩化ナトリウム、塩酸、酢酸、リン酸または
これらの塩等を含有する水溶液が好ましく、また、pH
は4〜7、イオン強度0.001〜0.1Mが好まし
い。
【0010】また、免疫グロブリンは、ポリエチレング
リコール処理型、pH4処理型、イオン交換樹脂処理型
等の非化学修飾型;アルキル化型、スルホン化型等の化
学修飾型;プラスミン、ペプシン、トリプシン等の酵素
で処理された酵素処理型等であってもよく、中でも非化
学修飾型の免疫グロブリンが好ましく用いられる。
【0011】本発明において非化学修飾型の免疫グロブ
リンとは、以下の諸性状を有するものをいう。 (1)自然のままで何らの修飾や変化も受けておらず、従
って免疫グロブリンのフラグメントであるFab 、F(ab')
2 、Fc等を含まない。 (2)抗体価の低下がなく、同時に抗体スペクトルの低下
もない。 (3)抗補体作用(補体結合性)が日本国生物学的製剤基
準で安全とみなされる20単位(CH50値)よりも十
分に低い。
【0012】このような非化学修飾型の免疫グロブリン
は、自然状態のもので、しかも抗補体価の低いものであ
れば、いかなる方法にて得たものであってもよい。
【0013】非化学修飾型の免疫グロブリンの調製方法
は公知の手法により行えばよい。例えば、エタノール分
画、ポリエチレングリコール分画(特開昭53−475
15号公報)、ポリエチレングリコールとヒドロキシエ
チルスターチの組み合わせによる分画(特開昭51−9
1321号公報)、酸処理(特開昭57−32228号
公報)、陰イオン交換体処理(特表昭59−50154
6号公報、特開昭60−42336号公報)、加熱処理
とポリエチレングリコール分画との組合せ(特開昭63
−183539号公報)、液状製剤化(特開昭58−4
3914号公報、特開昭63−197274号公報)等
が例示される。
【0014】また上記方法により得られた免疫グロブリ
ンに加熱処理を施すことが好ましい。例えば、液状加熱
方法としては、安定化剤として高濃度の糖または糖アル
コールを用いる方法(特開昭61−191622号公
報)、安定化剤として高濃度のソルビトールを用い、低
イオン強度、酸性pHで行う方法(特開昭63−146
832号公報)等が例示される。また、乾燥加熱方法と
しては、安定化剤としてアルブミン、グリシン、ポリエ
チレングリコール、塩化ナトリウム、マンニトール等を
用いる方法(特開昭61−78730号公報)、安定化
剤として二糖類、糖アルコールを用いる方法(特開昭6
2−228024号公報、特開昭63−283933号
公報)、安定化剤としてアルブミンと二糖類または糖ア
ルコールを併用する方法(特開昭62−289523号
公報)等が例示される。
【0015】本発明で使用される免疫グロブリンの由来
は特に限定されず、具体的にはヒト、マウス、ラット等
が挙げられるが、好ましくはヒトである。このような免
疫グロブリンの具体例として、例えばポリエチレングリ
コール処理ヒト免疫グロブリン等が例示される。
【0016】本発明の免疫グロブリン製剤は、不溶性異
物の形成の核となり得る微粒子が除去されたものであ
り、その除去方法としては、例えば、多孔性膜(例え
ば、中空糸状、シート状等)等による濾過処理方法等が
挙げられる。
【0017】本発明に使用される多孔性膜の素材として
は、特に制限はないが、好ましくは再生セルロースが挙
げられる。またその形状としては、中空糸状、シート状
等が挙げられるが、好ましくは中空糸状である。例え
ば、該再生セルロースの多孔性中空糸は、好ましくはセ
ルロース銅アンモニア溶液からのミクロ相分離法〔アメ
リカン・ケミカル・ソサイアティー(Am.Chem.
Soc.),9,197−228(1985)〕により
調製される。
【0018】多孔性膜の平均孔径は1〜100nm、好
ましくは10〜75nm、より好ましくは10〜50n
m、特に好ましくは35±2nmまたは15±2nmで
あり、膜厚は好ましくは35±3.5μmまたは27±
3μmであり、その膜は好ましくは多重層構造である。
多孔性膜が中空糸状である場合には、内径は好ましくは
330±30μmである。
【0019】多孔性膜が中空糸状の場合には、好ましく
はモジュールの態様で使用される。該モジュールは膜面
積が好ましくは0.001〜1.0m2 である多孔性中
空糸膜とこれを充填するための容器およびこれらを一体
化するための接着剤により構成される。
【0020】多孔性膜による濾過処理は、例えば以下の
ようにして行われる。まず、免疫グロブリン画分を適当
な水性溶媒に溶解する。水性媒体は、pH4〜7(特に
pH5〜6)、低イオン強度(特に0.0001〜0.
1M)であることが好ましい。このような水性媒体とし
ては、塩化ナトリウム水溶液、注射用蒸留水、酢酸緩衝
液等が挙げられる。調製された免疫グロブリン溶液は、
その蛋白濃度が0.1〜15w/v%(特に3〜10w
/v%)、pH4〜7(特にpH5〜6)となることが
好ましい。
【0021】この免疫グロブリン溶液は、本発明の目的
に反しない範囲で、通常医薬品に用いられる薬理的に許
容される添加剤(例えば、担体、賦形剤、希釈剤等)、
安定化剤または製薬上必要な成分を含有してもよい。
【0022】安定化剤としては、グルコース等の単糖
類、サッカロース、マルトース等の二糖類、マンニトー
ル、ソルビトール等の糖アルコール、塩化ナトリウム等
の中性塩、グリシン等のアミノ酸、アルブミン、ポリエ
チレングリコール、ポリオキシエチレン−ポリオキシプ
ロピレン共重合体(プルロニック)、ポリオキシエチレ
ンソルビタン脂肪酸エステル(トゥイーン)等の非イオ
ン系界面活性剤等が例示され、1〜10w/v%程度添
加されていることが好ましい。
【0023】上記の免疫グロブリン含有溶液を多孔性膜
を用いて濾過処理を行う。この時の濾過圧力は好ましく
は0.1〜1kgf/cm2 、より好ましくは0.1〜
0.5kgf/cm2 、特に好ましくは0.1〜0.3
kgf/cm2 である。また、処理温度は好ましくは4
〜50℃である。
【0024】濾過処理の態様としては、流体にひずみ速
度を与えながら濾過するクロスフロー濾過法(循環式)
とひずみ速度を与えずに濾過するデッドエンド濾過法
(非循環式)があるが、好ましくは加圧空気によるクロ
スフロー濾過法が採用される。
【0025】また、このような濾過処理は複数回行うこ
とができる。さらに、この濾過処理前に、予め免疫グロ
ブリン含有溶液に、上述の中空糸膜による濾過処理以外
の濾過処理を施してもよい。
【0026】このようにして調製された本発明の免疫グ
ロブリン製剤は、不溶性異物の形成の核となり得る、平
均粒径100nm以上、好ましくは75nm以上、より
好ましくは35nm以上の不溶性の微粒子や、免疫グロ
ブリンの分子量(約15万)よりも大きい分子量を有す
る可溶性の微粒子が除去されているので、このような製
剤を25℃、30日間保存しても、免疫グロブリンの凝
集、即ち、不溶性異物の発生がなく保存安定性が良好と
なる。
【0027】本発明の製剤は、液状製剤の場合はそのま
まで、あるいは適当な溶媒(例えば注射用蒸留水、生理
食塩水、ブドウ糖液等)で希釈し、乾燥製剤の場合は適
当な溶媒(例えば注射用蒸留水等)に溶解して、静脈内
投与される。
【0028】本発明製剤の投与経路は、通常注射であ
り、特に静脈内投与が好ましい。本発明製剤の投与量
は、体重1kg当たり免疫グロブリンとして50〜10
00mg/日を、1〜数日間連日静脈内投与することが
標準的であるが、症状、性別、体重等に応じて投与量を
増減すればよい。
【0029】
【実施例】本発明をさらに詳細に説明するために、実施
例および実験例を挙げるが、本発明はこれらによって何
ら限定されるものではない。 実施例1 コーン氏の冷アルコール分画法で得られた画分II+III
のペースト1kgを0.6%塩化ナトリウム10リット
ルに溶解し、1N−塩酸でpH3.8に調整し、4℃で
60分間攪拌して酸処理を行った。この溶液に平均分子
量4000のポリエチレングリコールを500g添加し
て溶解しつつ、これに1N−水酸化ナトリウムを添加し
てpHを徐々に上昇させて、最終的にはpH5.0に調
整した。その後直ちに遠心分離により沈殿を除いて澄明
な上清を得た。この上清に平均分子量4000のポリエ
チレングリコール700gを追加し、緩やかに攪拌しな
がら1N−水酸化ナトリウムでpH8.0に調整し、沈
殿した免疫グロブリンを遠心分離により回収した。精製
された免疫グロブリンは、生理食塩水または0.02M
酢酸緩衝液に0.6%塩化ナトリウム、2%マンニット
および1%アルブミンを添加した溶液に溶解させた。
【0030】多孔性中空糸として、旭化成(株)より購
入した、平均孔径35±2nm、膜面積0.001〜
1.0m2 、中空糸内径330±30μm、膜厚35±
3.5μm、150層以上の多重層構造であり、銅アン
モニア法再生セルロースを原料とした多孔性中空糸〔ベ
ンベルグ マイクロポーラス メンブラン(Bembe
rg Microporous Membrane)以
下、BMMという〕をモジュール化したBMMモジュー
ル(商品名:プラノバ35)を使用した。このBMMモ
ジュールは、ポリウレタン系接着剤により高圧蒸気滅菌
可能なポリカーボネート製のプラスチック容器内に一体
化されており、モジュール内には注射用蒸留水が充填さ
れている。プラノバを構成する各種材料の安全性は、日
本薬局方の定める方法により確認されている(BMM商
品説明書より)。
【0031】5w/v%免疫グロブリン含有溶液をpH
を6.4〜7.2となるように調整した。滅菌濾過(孔
径0.2μm、メンブラン・フィルターによる濾過)を
行った後に5℃、濾過圧力0.2kgf/cm2 で1〜
5時間の膜濾過処理(空気圧を用いたデッドエンド濾過
法)を行った。冷却後に再度滅菌処理を行い、分注、凍
結乾燥を施して、静注用のヒト免疫グロブリン製剤を調
製した。
【0032】実施例2 ヒト血漿から冷エタノール法により得られたコーン画分
II+III 1kgに水10リットルを加え、さらにこの溶
液100ml当たりソルビトール50gを添加し、pH
5.5に調整した後、60℃で10時間加熱処理した。
その後pH5.5に調整した後、冷注射用水にてこの液
を3倍に希釈し、ポリエチレングリコール(平均分子量
4000)を終濃度が6%となるように添加し、2℃で
遠心分離を行い上清を得た。この上清を1N−水酸化ナ
トリウムを添加してpH8.8に調整した後、ポリエチ
レングリコール(平均分子量4000)を終濃度が12
%となるように添加し、2℃で遠心分離を行い、沈殿し
たIgG画分を得た。このIgG画分を注射用水に溶解
し、この溶液に、水で平衡化したDEAE−セファデッ
クスを添加(溶液50ml当たり2ml)し、0〜4℃
の条件下で約1時間接触処理し、処理後濾過することに
よりDEAE−セファデックスを除去して濾過液(Ig
G溶液)を回収した。このIgG溶液を注射用水で5w
/v%IgG溶液に調整し、酢酸ナトリウムでこの溶液
のpHを約5.5に調整し、さらにソルビトールを終濃
度が5%となるように添加した。実施例1に準じてBM
M処理を行った。この水溶液(伝導度約1mmho)を
除菌濾過し、静注用免疫グロブリン液状製剤を得た。
【0033】実験例 25℃での振盪に対する安定性試験をBMM処理を行っ
た場合と行わなかった場合とで比較した。対象はポリエ
チレングリコール処理した非化学修飾型の静注用免疫グ
ロブリンを用いた。保存時のpH条件は5.5とした。
不溶性異物の発生の度合を目視で観察することにより評
価した。結果を表1に示す。
【0034】
【表1】
【0035】以上の結果より、BMM処理を行った免疫
グロブリン製剤は30日後でも不溶性異物が殆ど生じな
かったが、BMM処理を行わなかった免疫グロブリン製
剤は25℃で15日間には不溶性異物がはっきりと観察
された。
【0036】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明の
免疫グロブリン製剤は、その不溶性異物の形成の核とな
り得る微粒子が除去されているので、免疫グロブリン製
剤の保存安定性がさらに改善されたものとなる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 上村 八尋 大阪府枚方市招提大谷2丁目25番1号 株 式会社ミドリ十字中央研究所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 不溶性異物の核となり得る微粒子が除去
    されてなる免疫グロブリン製剤。
  2. 【請求項2】 25℃で少なくとも30日間の振盪試験
    において、不溶性異物が生じないことを特徴とする請求
    項1に記載の免疫グロブリン製剤。
  3. 【請求項3】 平均孔径1〜100nmの多孔性膜によ
    る濾過処理が施されてなることを特徴とする請求項1に
    記載の免疫グロブリン製剤。
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