JPH10265323A - 皮膚外用剤 - Google Patents

皮膚外用剤

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JPH10265323A
JPH10265323A JP9008397A JP9008397A JPH10265323A JP H10265323 A JPH10265323 A JP H10265323A JP 9008397 A JP9008397 A JP 9008397A JP 9008397 A JP9008397 A JP 9008397A JP H10265323 A JPH10265323 A JP H10265323A
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skin
external preparation
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dullness
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JP9008397A
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Inventor
Motohiro Yanai
基裕 矢内
Mototsugu Takahashi
元次 高橋
Hisaya Nabeshima
久哉 鍋島
Seiji Nishiyama
聖二 西山
Yoshimaru Kumano
可丸 熊野
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Shiseido Co Ltd
Original Assignee
Shiseido Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】血行不良による肌色の赤味の低下,境界不
明瞭な局面形成性又は微細斑集簇性の色素沈着,皮膚
の弾力が低下することにより生ずる皮膚表面の微細な凹
凸等による影,角質層の増生や剥離等による透明性
(光透過性)の低下,皮膚表面での乱反射による、つ
やの低下,皮膚の黄色化,性周期による肌色の変
化,ほこり,汗,皮脂等の汚れによるくすみ等の、多
様な肌のくすみの発生要素を鑑みて、効果的なその抑止
手段を提供すること。及びこれらのくすみに関連する様
々な肌のトラブルを個別的に解決すること。 【解決手段】トラネキサム酸類,アルブチン,トリメチ
ルグリシン及びビタミンE類からなる群の成分から選ば
れる2種以上の成分を有効成分として配合してなる皮膚
外用剤、特にくすみ防止効果を有する皮膚外用剤を提供
すること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、皮膚外用剤に関す
る技術分野に属する発明である。より詳細には、特定の
成分を組み合わせて配合することにより、多様な相乗作
用による効果、特にくすみ防止効果を有する皮膚外用剤
に関する発明である。
【0002】
【従来の技術】肌のくすみは、女性の肌の悩みの上位を
占めており、美容上大きな問題であるにもかかわらず、
その現象自体に漠然とした面が多い。肌のくすみは、あ
る特定の視覚的現象であり、顔全体又は目の回りや頬等
の部位に生じ、肌の赤みが減少して黄味が増し、及び/
又は肌のつやや透明感が減少したり、皮膚表面の凹凸等
による影によって、明度が低下して暗く見える状態で、
その境界は不明瞭である。近年、この肌のくすみを改善
する試みが多様な観点から行われているが、未だ満足す
るべき成果が現れていないのが現状である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明が解決
すべき課題は、肌のくすみを効果的に防止する手段を提
供することにあるが、この肌のくすみの防止手段を提供
するには、先ずその発生要因を把握することが必要であ
ることはいうまでもないことである。現在、肌のくすみ
の発生要因として、以下のことが想定されており、これ
らの要因が単独か、複数関与することにより、具体的現
象として把握されている。
【0004】血行不良による肌色の赤味の低下 境界不明瞭な局面形成性又は微細斑集簇性の色素沈着 皮膚の弾力が低下することにより生ずる皮膚表面の微
細な凹凸等による影 角質層の増生や剥離等による透明性(光透過性)の低
下 皮膚表面での乱反射による、つやの低下 皮膚の黄色化 性周期による肌色の変化 ほこり,汗,皮脂等の汚れによるくすみ 本発明は、これらの様々な肌のくすみの発生要素を鑑み
て、効果的なその抑止手段を提供することを主な課題と
するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、この課題の
解決に向けて鋭意検討を行った。その結果、トラネキサ
ム酸,アルブチン,トリメチルグリシン及び/又はビタ
ミンE類を組合わせて皮膚外用剤中に配合すると、この
皮膚外用剤が優れたくすみ防止効果を有するに至ること
を見出し本発明を完成した。
【0006】すなわち、本発明はトラネキサム酸類,ア
ルブチン,トリメチルグリシン及びビタミンE類からな
る群の成分から選ばれる2種以上の成分を有効成分とし
て配合してなるくすみ防止効果を有する皮膚外用剤を提
供するものである。
【0007】なお、本発明皮膚外用剤は、この多様な側
面を有するくすみを防止する効果を有すると共に、この
くすみをひきおこす様々な要因を個別的に軽減する効果
を有する皮膚外用剤としての側面を有する。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。 A.本発明皮膚外用剤は、トラネキサム酸(トランス−
4−アミノメチルシクロヘキサン−1−カルボン酸)類
を有効成分の一つとして配合してなる皮膚外用剤であ
る。本発明皮膚外用剤に配合可能なトラネキサム酸類に
は、トラネキサム酸のみならず、トラネキサム酸塩やト
ラネキサム酸誘導体が含まれる。
【0009】本発明皮膚外用剤に配合されるトラネキサ
ム酸類は、抗プラスミン剤として一般に用いられてお
り、化粧品等の皮膚外用剤用途では、安全性が特に高い
成分として知られている。その製造法は、特許第240
611号,同242664号,同480411号,同4
88168号等に開示されている。
【0010】本発明皮膚外用剤に配合されるトラネキサ
ム酸塩は、製薬学上不都合のないものであれば特に限定
されるものではない。具体的には、例えばマグネシウム
塩,カルシウム塩,ナトリウム塩,カリウム塩等の金属
塩類、リン酸塩、塩酸塩,臭化水素塩、硫酸塩等を挙げ
ることができる。
【0011】また、本発明皮膚外用剤に配合されるトラ
ネキサム酸誘導体も製薬学上不都合のないものであれば
特に限定されるものではなく、具体的には、例えばビタ
ミンA酸エステル,ビタミンAエステル,ビタミンEエ
ステル,ビタミンCエステル,ビタミンDエステル等の
ビタミンエステル類、フェニルエステル類、N,N−マ
レオイルミノトラネキサム酸等を挙げることができる。
このトラネキサム酸類は、上記の方法等により製造した
ものを、直接本発明皮膚外用剤中に配合することも可能
であり、市販品を用いることも勿論可能である。
【0012】トラネキサム酸類は、肌荒れ改善効果,及
び若干の角層剥離効果と美白効果を有し、本発明におい
てはこの側面からくすみ及びこれに関わる様々な皮膚ト
ラブルを改善する効果を有する。
【0013】本発明皮膚外用剤において、このトラネキ
サム酸類は皮膚外用剤に対して0.01重量%以上,1
0.0重量%以下、好ましくは同0.1重量%以上,
5.0重量%以下、特に好ましくは同1.0重量%以
上,5.0重量%以下である。
【0014】この配合量が皮膚外用剤に対して0.01
重量%未満では、皮膚外用剤においてトラネキサム酸類
が発揮すべき効果が他剤との相乗効果を考慮しても十分
に発揮されず、同10.0重量%を超えて配合しても、
この配合量の増加に見合った効果の増強を見込むことが
困難である。
【0015】B.本発明皮膚外用剤は、アルブチンを有
効成分の一つとして配合してなる皮膚外用剤である。ア
ルブチンは、下記式で表されるハイドロキノン配糖体で
ある。
【化1】
【0016】このアルブチンは、ウワウルシやコケモモ
の葉に含まれるハイドロキノン−グルコース配糖体であ
り、メラニン生成酵素であるチロシナーゼを効果的に阻
害することが知られており、美白成分として現在汎用さ
れている(特開昭60−56912号公報,特開昭61
−227515号公報,特開平1−186811号公
報,特開平4−169515号公報等)。
【0017】アルブチンは、通常公知の方法により製造
したものを直接本発明皮膚外用剤中に配合することもで
きるが、市販品を用いることも勿論可能である。アルブ
チンは、優れた美白効果を有し、本発明においてはこの
側面からくすみ及びこれに関わる様々な皮膚トラブルを
防止する効果を有する。
【0018】本発明皮膚外用剤において、このアルブチ
ンは皮膚外用剤に対して0.01重量%以上,30.0
重量%以下、好ましくは同0.1重量%以上,20.0
重量%以下、特に好ましくは同1.0重量%以上,2
0.0重量%以下である。
【0019】この配合量が皮膚外用剤に対して0.01
重量%未満では、皮膚外用剤においてアルブチンが発揮
すべき効果が他剤との相乗効果を考慮しても十分に発揮
されず、同30.0重量%を超えて配合しても、この配
合量の増加に見合った効果の増強を見込むことが困難で
ある。
【0020】C.本発明皮膚外用剤は、トリメチルグリ
シンを有効成分の一つとして配合してなる皮膚外用剤で
ある。トリメチルグリシンは、下記式で表される第四級
アンモニウム塩である。 (CH3)3 +CH2COO-
【0021】このトリメチルグリシンは、海藻,魚類,
甲殻類中において見出された第四級アンモニウム塩であ
り、保湿成分や肌荒れ改善成分として現在汎用されてい
る成分である(特開平1−275511号公報,特開平
7−258019号公報等)。
【0022】このトリメチルグリシンは、コリンの酸
化,グリシンのジアゾメタンによるメチル化,クロル酢
酸とトリメチルアミンの反応等の通常公知の製造工程を
経て製造されたものを、直接本発明皮膚外用剤中に配合
することも可能であるが、市販品を用いることも勿論可
能である。
【0023】トリメチルグリシンは、緩徐な肌荒れ改善
効果と角層剥離効果とが認められており、本発明におい
てはこの側面からくすみ及びこれに関わる様々な皮膚ト
ラブルを防止する効果を有する。
【0024】本発明皮膚外用剤において、このトリメチ
ルグリシンは皮膚外用剤に対して0.01重量%以上,
30.0重量%以下、好ましくは同0.1重量%以上,
10.0重量%以下、特に好ましくは同1.0重量%以
上,10.0重量%以下である。
【0025】この配合量が皮膚外用剤に対して0.01
重量%未満では、皮膚外用剤においてトリメチルグリシ
ンが発揮すべき効果が他剤との相乗効果を考慮しても十
分に発揮されず、同30.0重量%を超えて配合して
も、この配合量の増加に見合った効果の増強を見込むこ
とが困難である。
【0026】D.本発明皮膚外用剤は、ビタミンE類を
有効成分として配合してなる皮膚外用剤である。ビタミ
ンE類は、血行促進成分,抗酸化成分として現在汎用さ
れている元来は脂溶性のビタミン類である。
【0027】本発明皮膚外用剤に配合可能なビタミンE
類は、ビタミンE類として現在認識されているすべての
もの、具体的には、例えばα−トコフェロール,β−ト
コフェロール,γ−トコフェロール,δ−トコフェロー
ル、さらには、これらのトコフェロールの酢酸エステ
ル,ニコチン酸エステル等を挙げることが可能である。
また、これらのビタミンE類は、天然物由来のものも、
合成品も本発明皮膚外用剤中に配合することができる。
【0028】ビタミンE類には、血行促進効果が認めら
れており、本発明においてはこの側面からくすみ及びこ
れに関わる様々な皮膚トラブルを防止する効果を有す
る。
【0029】本発明皮膚外用剤において、このビタミン
E類は皮膚外用剤に対して0.001重量%以上,1.
0重量%以下、好ましくは同0.01重量%以上,0.
5重量%以下、特に好ましくは同0.1重量%以上,
0.5重量%以下である。
【0030】この配合量が皮膚外用剤に対して0.00
1重量%未満では、皮膚外用剤においてビタミンE類が
発揮すべき効果が他剤との相乗効果を考慮しても十分に
発揮されず、同1.0重量%を超えて配合しても、この
配合量の増加に見合った効果の増強を見込むことが困難
である。
【0031】F.上記のごとく、本発明皮膚外用剤は、
トラネキサム酸,アルブチン,トリメチルグリシン及び
ビタミンE類からなる群の成分から選ばれる2種以上の
成分を有効成分として含んでなる、肌のくすみ防止(予
防及び治療の双方を含む概念である)を主な目的とする
皮膚外用剤である。
【0032】これらの性質の異なる成分を組み合わせて
用いることにより、これらの成分相互の作用(肌荒れ改
善作用,角層剥離作用,美白作用及び血行促進作用)
が、上述したくすみを惹き起こす各々の要素を相乗的に
防止し、所望するくすみ防止効果を発揮するものであ
る。
【0033】なお、本発明皮膚外用剤はこのように、く
すみ防止効果を発揮することは勿論であるが、このくす
みに関連する様々な肌上のトラブルを防止することも可
能である。具体的には、「皮膚の透明感の欠如」を防止
することが可能であり(肌荒れ改善作用,角層剥離作
用,美白作用)、「皮膚の明度の欠如」を防止すること
が可能であり(角層剥離作用,美白作用)、「皮膚の黄
み」を防止することが可能であり(肌荒れ改善作用,角
層剥離作用)、「肌のキメの乱れ」「毛穴の目立ち」を
防止すること(肌荒れ改善作用,角層剥離作用)等が可
能である。
【0034】本発明皮膚外用剤における上記有効成分の
選択及び配合バランスは、肌上のどのようなトラブルを
主に防止することを目的とするかに応じて適宜選択する
ことができる。また、くすみのどの側面を主に防止する
ことを目的にするかに応じて適宜選択することが可能で
ある。
【0035】本発明皮膚外用剤においては、こと肌のく
すみ及びこれに関連する肌のトラブル防止を図る限りに
おいては、他の成分を配合する必要は特にない。ただ
し、他の成分を配合して、その薬効を積極的に本発明皮
膚外用剤に付加する限りにおいては、本発明の所期の効
果を損なわない範囲で、その他の成分を配合することが
できる。
【0036】例えば、本発明皮膚外用剤にサンケア製品
として用いる場合には、紫外線吸収剤や紫外線遮断剤を
本発明皮膚外用剤中に配合することができる。また、保
湿効果を積極的に本発明皮膚外用剤に付与する場合に
は、保湿剤を本発明皮膚外用剤中に配合することができ
る。
【0037】さらに様々な薬効を本発明皮膚外用剤中に
付与するために、上記の必須配合成分以外の薬効成分
(例えば、皮膚賦活成分等)を本発明皮膚外用剤中に配
合することができる。
【0038】本発明皮膚外用剤は、医薬品,医薬部外品
(軟膏剤,歯磨剤等)及び化粧品〔洗顔料、乳液、クリ
ーム、ジェル、エッセンス(美容液)、パック・マスク
等の基礎化粧品;ファンデーション、口紅等のメーキャ
ップ化粧品;口腔化粧品,芳香化粧品,毛髪化粧品,ボ
ディ化粧品等〕の形態に広く適用可能である。そして、
これらの形態に、本発明皮膚外用剤の採り得る形態が限
定されるものではない。
【0039】また、剤型も水溶液系、可溶化系、乳化
系、粉末系、油液系、ゲル系、軟膏系、エアゾール系、
水−油2層系、水−油−粉末3層系等、幅広い剤型を採
り得る。
【0040】本発明皮膚外用剤においては、これらの所
望する形態や剤型に応じて通常公知の基剤成分等を、そ
の配合により本発明の所期の効果を損なわない範囲で広
く配合して用いることができる。
【0041】すなわち、液体油脂、固体油脂、ロウ類、
エステル油、炭化水素油、シリコーン、アニオン系界面
活性剤、カチオン系界面活性剤、両性界面活性剤、親油
性非イオン界面活性剤、親水性非イオン界面活性剤、低
級アルコール、ステロール類、水溶性高分子、金属イオ
ン封鎖剤、中和剤、pH調整剤、酸化防止剤(ビタミン
E類を除く)、抗菌剤、香料、色素等を本発明の所期の
効果を損なわない範囲で本発明皮膚外用剤に配合するこ
ともできる。
【0042】これらの基剤成分は所望する形態に応じた
処方に従い、適宜組み合わせて本発明皮膚外用剤に配合
することができる。本発明皮膚外用剤の具体的処方につ
いては、後述する実施例において記載する。
【0043】
【実施例】以下、本発明を実施例等を用いてより具体的
に説明する。ただし、これらの実施例等により本発明の
技術的範囲が限定されて解釈されるべきものではない。
また、本実施例等において、配合量は特に断らない限
り、その成分が配合される対象における重量%を表す。
【0044】本実施例においては、まずくすみ等の防止
効果を評価するための試験(後述する)に処する本発明
皮膚外用剤の処方例(化粧水,乳液,クリーム,パック
について、比較例(1品配合)と実施例とを合わせて各
剤型について15例,合計60例)を記載し、その後に
これらの本発明皮膚外用剤のくすみ防止効果に関する試
験例を記載する。なお本実施例等において、TAはトラ
ネキサム酸を;ARはアルブチンを;TMGはトリメチ
ルグリシンを;VEはビタミンEを表す。また、これら
の表において、「実施」は実施例を,「比較」は比較例
をそれぞれ示す。
【0045】
【表1】
【0046】
【表2】
【0047】
【表3】
【0048】
【表4】
【0049】〔試験例〕 くすみ防止効果等の評価 (1)各々の成分〔トラネキサム酸,アルブチン,トリ
メチルグリシン及びビタミンE〕を配合した上記実施例
等の皮膚外用剤について2カ月間連用試験を行い、半ダ
ブルブラインドの状態で3名の美容技術者による「くす
み」を中心とした各項目について視覚判定を行った。
【0050】被験者は30〜50代の女性であり、各群
30名,制約事項としては配付試料の使用の義務付け
と,他の美白化粧品の使用禁止であった。被験部位及び
視覚評価部位は、顔面両頬部とした。なお、美容技術者
による視感評価は、1〜5の5段階評価〔1が評価が低
く,5が評価が高い(5:その評価項目についての問題
点が全く認められない,4:同ほぼ認められない,3:
同わずかに認められる,2:同認められる,1:顕著に
認められる)〕として行った。
【0051】この視感評価値の比較は以下の通りに行っ
た。 美容技術者3名の視感判定値を合計し,被験者個人の
評価値とした。例えば連用試験前の被験者Aに対しての
評価が、判定者である美容技術者aが1,同bが2,同
cが1であった場合は、被験者Aの連用試験前の評価値
は4となる。
【0052】次に、連用試験前と2ヵ月の連用試験後
の各被験者の評価値の差を求めた。この差は、大きいほ
ど改善したことを示し、逆に負の値を示す場合は悪化し
たことを示す。
【0053】こので求めた評価値の差を,各群30
名について合計し,この評価値の差の合計を各試験品群
と抜去品(いずれの有効成分も配合しないもの)との間
で比較検討を行った。この評価値の差の合計の値が大き
くなる程、その項目において改善していると判断した。
【0054】(2)第5表に上記(1)に従って行った
試験の結果を示す。この第5表において、縦の欄の各数
字は、上記(1)に記載した評価値の差の合計(30
名分)である。例えば、第5表においてTAのくすみの
欄の数字が「16」であることは、上記の実施例1〜4
の試験品のうち有効成分としてトラネキサム酸のみを添
加した試験品を使用した30名の上記評価値に差の合計
が16であることを示す。
【0055】また、この第5表で「くすみ」とは「皮膚
のくすみの改善の程度」を示し、「透明感」とは「皮膚
の透明感の欠如の改善の程度」を示し、「明るさ」とは
「皮膚の明るさの欠如の改善の程度」を示し、「白さ」
は「皮膚の白さの欠如の改善の程度」を示し、「黄み」
は「皮膚の黄みの改善の程度」を示し、「キメ」は「皮
膚のキメの欠如の改善」を示し、「毛穴」は「毛穴の目
立ちの改善の程度」をそれぞれ示す。
【0056】
【表5】
【0057】この結果より、1品配合群に比べて,多品
配合群はくすみの防止効果を始め、各防止効果に優れる
ことが明らかになった。さらに、各肌のトラブルにおい
ては、そのトラブルの要因に着目して、有効成分を選択
して本発明皮膚外用剤中に配合することにより、優れた
防止作用が認められることが明らかになった。
【0058】なお、上記第5表に示した「くすみ」に関
する本発明皮膚外用剤の防止効果を、第1図に示す。こ
の第1図において、縦軸が上記の評価値の差の合計を示
し、横軸は各試験品の有効成分の組み合わせを示す。
【0059】
【発明の効果】本発明により、多様な側面を有するくす
みを防止する効果を有する皮膚外用剤、及びこのくすみ
をひきおこす様々な要因を個別的に軽減する効果を有す
る皮膚外用剤が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】「くすみ」に関する本発明皮膚外用剤の防止効
果を表した図面である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西山 聖二 神奈川県横浜市港北区新羽町1050番地 株 式会社資生堂第1リサーチセンター内 (72)発明者 熊野 可丸 神奈川県横浜市港北区新羽町1050番地 株 式会社資生堂第1リサーチセンター内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】トラネキサム酸類,アルブチン,トリメチ
    ルグリシン及びビタミンE類からなる群の成分から選ば
    れる2種以上の成分を有効成分として配合してなる皮膚
    外用剤。
  2. 【請求項2】皮膚外用剤がくすみ防止効果を有する皮膚
    外用剤である、請求項1記載の皮膚外用剤。
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