JPH1026466A - 床下冷凍冷蔵庫の扉構造体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 床下冷凍冷蔵庫の扉構造体に関し、ガスケッ
トの取り付け構造を変更することによりサービス時等の
ガスケットの脱着性の向上を図る。 【解決手段】 扉外殻１１の、外周溝部１３にサッシュ
１６を接着剤１７（またはビス）にて固定し、ガスケッ
ト１４の挿入部１５を挿入してサッシュ１６とガスケッ
ト１４を係止したものであり、従来の直接ガスケットを
内扉板を介してビス止めしていた仕様と比較するとガス
ケット１４の挿入部１５をアンカー形状としたことによ
りサッシュ１６との嵌合で脱着性が容易に図られ、サー
ビス時、組み立て作業時等のガスケット１４の脱着性の
向上が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、一般家庭用に使わ
れる台所空間有効利用できる床下冷凍冷蔵庫の扉構造体
に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】近年、国内の台所空間は広くなりつつあ
るもまだまだウサギ小屋的狭さが目立っている。その中
で、台所空間の有効利用として既存の床下収納庫があ
り、食品の長期保存も見直されている段階で床下冷凍冷
蔵庫の需要が伸びつつある。

【０００３】従来の床下冷凍冷蔵庫の扉構造体として
は、実開平１−１４０４９１号公報に示されているもの
がある。

【０００４】上記のように、扉をブロー成形にて形成し
ている構造体においてはガスケットがないか、あるいは
あってもガスケットを扉本体に内扉板を介して直接ビス
締めあるいは接着剤等にて係止する構造体であり、ガス
ケットのサービス交換時に作業の煩雑さがあった。ガス
ケットのない構造では多湿時の発汗等により不都合さを
生じていた。また、ガスケット仕様においては庫内が密
閉構造となるため、扉開閉時に開扉力が重くなったり開
きにくくなっていた。

【０００５】以下、図面を参照しながら、上記した従来
の床下冷凍冷蔵庫の扉構造体を説明する。

【０００６】図５は、従来の床下冷凍冷蔵庫の扉構造体
の断面図である。図５において、１は床扉であり、２は
床枠である。３は扉本体であり４は前記床枠２にて吊り
下げられているキャビネット本体である。扉本体３には
全周にガスケット５があり、外扉板６と内扉板７により
構成され両内外扉板間に断熱材８が充填されている。

【０００７】また、内扉板７はガスケット５と共に外扉
板６に下穴を設けビス９にて係止されている。

【０００８】以上のように構成された床下冷凍冷蔵庫の
扉構造体について以下その動作を説明する。

【０００９】まず、扉本体３はキャビネット本体４の開
口部を覆い食品の取り出し時の開けしめ、保存時の密閉
および断熱に使われている。ガスケット５はキャビネッ
ト本体４と扉本体３の間に介在し、シール性、断熱性を
保持し扉開閉時のクッション材的役割を果たしている。

【００１０】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の構成は、ガスケット５がビス９にて扉本体に係止して
いるためサービス交換時にハズシにくいという欠点があ
った。

【００１１】本発明は従来の解決するもので、サービス
交換を容易にできる床下冷凍冷蔵庫の扉構造体を提供す
ることを目的とする。

【００１２】また、上記従来の構成は、ガスケット５が
密封タイプであり扉開閉時に庫内の空気が収縮し扉が開
きにくいという欠点があった。

【００１３】本発明の他の目的は扉を開き易くするもの
である。また、上記従来の構成は、ハンドル部が扉本体
の中央部にあるため扉開閉時扉全体を持ち上げる必要性
があり重くて開閉しにくいという欠点があった。

【００１４】本発明の他の目的は扉開閉を容易にし、軽
くすることである。

【００１５】

【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明は、扉本体に溝をあらかじめ設けてサッシュを
はめ込みガスケットにアンカー部を設け挿入し係止固定
する構造としたのである。また、コーナー部に凹部を設
けて空気の流入穴とし、しかも、扉本体の左右辺に一体
のハンドル構造を設けたのである。

【００１６】これにより、ビスを使用することなく容易
にガスケットのサービス交換ができ、扉開閉時に容易に
扉を開くことができ、扉の他端を支点にして左右いずれ
かのハンドルを持ち上げれば、容易に扉を開くことがで
きる。

【００１７】

【発明の実施の形態】本発明は、床扉、床枠、キャビネ
ット本体と、前記キャビネット本体の上部開口部を覆う
内外一体成形の扉外殻と、内部に充填された断熱材と、
前記扉外殻の外周溝部と、本外周溝部に挿入されたガス
ケットと、前記ガスケットを保持するサッシュと、前記
サッシュを外周溝部に係合し、接着材またはビスにて前
記扉外殻の外周溝部に係止するとしたものである。

【００１８】そして、サッシュをあらかじめ扉外殻に係
止することによりガスケットの挿入部が容易にサッシュ
に装着係止できサービス交換時等に容易に脱着できるこ
ととなる。

【００１９】またさらに、床扉、床枠、キャビネット本
体と、前記キャビネット本体の上部開口部を覆う内外一
体成形の扉外殻と、内部に充填された断熱材と、前記扉
外殻の外周溝部と、本外周溝部に挿入されたガスケット
と、前記ガスケットを保持するサッシュと、前記サッシ
ュに挿入された前記ガスケットの挿入部と、前記外周溝
部に直交する凹部を前記サッシュ間隔を設けたコーナー
溝部のみの扉外殻コーナー部に備えたものである。

【００２０】そして、扉外殻のコーナー部のコーナー溝
部に凹部を設けることにより扉開閉時に庫内に空気を流
入させ、密閉される庫内により内部の空気が収縮し、扉
が開きにくくなるのを防止できることとなる。

【００２１】またさらに、床扉、床枠、キャビネット本
体と、前記キャビネット本体の上部開口部を覆う内外一
体成形の扉外殻と、前記扉外殻の外周部に一体成形した
ハンドル部を形成し、本ハンドル部近傍に段差部を構成
したものである。

【００２２】そして、扉外殻外周部にハンドル部を設け
ることにより、扉を持ち上げることなく、ハンドル部の
他端を支点にして回転することにより、容易に扉の開閉
ができハンドル部の近傍に段差部を設けることにより、
成形時の扉外殻のソリ、たわみ等の変形を未然に防止す
ることができることとなる。

【００２３】

【実施例】以下、本発明による床下冷凍冷蔵庫の扉構造
体の実施例について、図面を参照しながら説明する。な
お、従来と同一構成については、同一符号を付して詳細
な説明を省略する。

【００２４】（実施例１）図１は、本発明の実施例１に
よる床下冷凍冷蔵庫の扉構造体の裏面斜視図である。

【００２５】図２は、同実施例の床下冷凍冷蔵庫の扉構
造体の要部断面図（断面ＡＡ）である。

【００２６】図１，図２において、床扉１、床枠２、キ
ャビネット本体４は従来と同様であり説明を省略する。

【００２７】１１はブロー成形にて一体成形された扉外
殻で従来例にある外扉板６と内扉板７を一体にて成形し
ている。１２は扉外殻１１内に充填された断熱材であ
る。１３は扉外殻１１の外周部に形成された外周溝部で
あり、前記外周溝部１３にそって外周部にガスケット１
４があり、庫内のシール性を保っている。また、前記ガ
スケット１４の挿入部１５はアンカー形状をしており入
り易くとれにくい構造となっている。本挿入部１５を保
持する略コの字状のサッシュ１６を外周溝部１３に接着
剤１７またはビスにて固定している。また、前記サッシ
ュ１６は扉外殻１１の外周部４辺に装着されている。

【００２８】以上のように構成された床下冷凍冷蔵庫の
扉構造体について、以下その動作（構成機能）を説明す
る。

【００２９】１１はブロー成形にて一体成形された扉外
殻で従来例にある外扉板６と内扉板７を一体にて成形し
ている。これにより従来必要であった外扉板６と内扉板
７との継ぎ目のシール、および固定がなくなった。ま
た、従来していたガスケット１４のビス止めをサッシュ
１６を略コの字状にし扉外殻１１の外周溝部１３に設け
たためガスケット１４の挿入部１５にてクランプ固定さ
れ着脱が自在となった。

【００３０】以上のように本実施例の床下冷凍冷蔵庫の
扉構造体は、扉外殻１１と断熱材１２と、外周溝部１３
と、ガスケット１４と、挿入部１５と、サッシュ１６
と、接着剤１７にて構成され、扉外殻１１を内外一体成
形としたので、ウレタン断熱材シール性の組み立て作業
性の改善とシール材を廃止し安価に商品を提供できる。
また、サッシュ１６を扉外殻１１に埋め込み構造とした
のでガスケット１４の脱着が簡単でサービス交換を容易
にできる。

【００３１】（実施例２）図３は、本発明の実施例２に
よる床下冷凍冷蔵庫の扉構造体の要部断面図（断面Ｂ
Ｂ）である。

【００３２】図３において前記扉外殻１１のコーナー部
においてガスケット１４の挿入部１５を逃がすコーナー
溝部１８を設け、本コーナー溝部１８の一部に凹部１９
を設けたものである。

【００３３】以上のように構成された床下冷凍冷蔵庫の
扉構造体について、以下その動作（構成機能）を説明す
る。

【００３４】まず、冷却運転時に庫内の温度が低下し外
気との温度差を生じる。その時点で扉外殻１１を開閉す
ると、ガスケットにて密閉されているので庫内に暖気が
流入し、冷却され収縮されると、庫内の気圧が下がって
扉が開かない状態となる。次にコーナー溝部１８に凹部
１９を設けることにより扉外殻１１を閉じても凹部１９
から圧力の低下した庫内に空気が流入し、圧力差を是正
し軽く扉が開くようになる。

【００３５】以上のように本実施例の床下冷凍冷蔵庫の
扉構造体は、実施例１をベースにコーナー溝部１８と凹
部１９とから構成されているので冷却運転時（特に冷
凍）でも容易に扉を開くことができる。

【００３６】なお、本実施例においては、コーナー溝部
１８を形成しコーナー溝部１８に凹部１９を設ける機能
にしたがサッシュ１６の下面を凹部が抜ける構成にして
もよい。上記と同様の効果が得られる。

【００３７】（実施例３）図４は本発明の実施例３によ
る床下冷凍冷蔵庫の扉構造体の要部断面図（断面ＣＣ）
と要部斜視図である。

【００３８】図４において扉外殻１１の外周の左右２辺
に凹状に一体成形されたハンドル部２０を設け本ハンド
ル部２０の近傍に凸状の段差部２１を全周に構成したも
のである。

【００３９】以上のように構成された床下冷凍冷蔵庫の
扉構造体について、以下その動作（構成機能）を説明す
る。

【００４０】まず、扉外殻１１の開閉時に、ハンドル部
２０の他端を支点にしてハンドル部２０を持ち上げて、
回転動作にて開閉を行う。次に、凸状の段差部２１は断
熱厚さを確保し、扉外殻１１のブロー成形時の凹凸、波
うち変形を防止し、人が誤って乗った場合扉外殻１１の
荷重に対する強度と、ハンドル部２０の成形時の周囲の
皺を伸ばし表面を平坦にする役割がある。

【００４１】以上のように本実施例の床下冷凍冷蔵庫の
扉構造体は実施例１をベースにハンドル部２０と凸状の
段差部２１とから構成されているので、従来例の扉本体
３のように中央部にハンドルがあるため、扉全体を持ち
上げることなく、一端のハンドル部２０を持ち上げるだ
けで、他端を支点に容易に扉開閉ができる。

【００４２】また、段差部２１を設けることにより断熱
性の向上、成形性の向上による外観上の品位向上、強度
の確保と改善につながる効果が得られる。

【００４３】

【発明の効果】以上説明したように本発明は、扉外殻と
断熱材と、外周溝部と、ガスケットと、挿入部と、サッ
シュと、接着剤にて構成され、扉外殻を内外一体成形と
したので、ウレタン断熱材シール性の組み立て作業性の
改善とシール材を廃止し安価に商品を提供できる。ま
た、サッシュを扉外殻に埋め込み構造としたのでガスケ
ットの脱着が簡単でサービス交換を容易にできる効果が
ある。

【００４４】またさらに、サッシュをなくしてブロー一
体成形によりガスケット挿入係止部をアンダーカット成
形にすることにより、同様にガスケットの着脱が簡単で
サービス交換を簡単にできる。

【００４５】また、冷却運転時に庫内の温度が低下し外
気との温度差を生じる。その時点で扉外殻を開閉する
と、ガスケットにて密閉されているので庫内に暖気が流
入し、冷却され収縮されると、庫内の気圧が下がって扉
が開かない状態となる。次にコーナー溝部に凹部を設け
ることにより扉外殻を閉じても凹部から圧力の低下した
庫内に空気が流入し、圧力差を是正し軽く扉が開くよう
になる。

【００４６】以上のように本実施例の床下冷凍冷蔵庫の
扉構造体は、実施例１をベースにコーナー溝部と凹部と
から構成されているので冷却運転時（特に冷凍）でも容
易に扉を開くことができる効果がある。

【００４７】また、ハンドル部と凸状の段差とから構成
されているので、従来例の扉本体のように中央部にハン
ドルがあるため、扉全体を持ち上げることなく、一端の
ハンドル部を持ち上げるだけで、他端を支点に容易に扉
開閉ができる。

【００４８】また、段差部を設けることにより断熱性の
向上、成形性の向上による外観上の品位向上、強度の確
保と改善につながる効果が得られる。

【００４９】またさらに、ハンドル部を左右前後辺につ
けると方向性を限定せずに扉を開くことができる効果が
ある。また、段差部を凹状にしても同様の効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による床下冷凍冷蔵庫の扉構造体の実施
例１の裏面斜視図

【図２】本発明による床下冷凍冷蔵庫の扉構造体の実施
例１の図１ＡＡ線における要部断面図

【図３】本発明による床下冷凍冷蔵庫の扉構造体の実施
例２の図１ＢＢ線における要部断面図

【図４】（ａ）本発明による床下冷凍冷蔵庫の扉構造体
の実施例３の図１ＣＣ線における要部断面図 （ｂ）本発明による床下冷凍冷蔵庫の扉構造体の実施例
３の要部斜視図

【図５】（ａ）従来の床下冷凍冷蔵庫の扉構造体の断面
図 （ｂ）従来の床下冷凍冷蔵庫の扉構造体の要部断面図

【符号の説明】

１ 床扉 ２ 床枠 ４ キャビネット本体 １１ 扉外殻 １２ 断熱材 １３ 外周溝部 １４ ガスケット １５ 挿入部 １６ サッシュ １７ 接着剤（またはビス） １８ コーナー溝部 １９ 凹部 ２０ ハンドル部 ２１ 段差部

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 床扉、床枠、キャビネット本体と、前記
   キャビネット本体の上部開口部を覆う内外一体成形の扉
   外殻と、内部に充填された断熱材と、前記扉外殻の外周
   溝部と、本外周溝部に挿入されたガスケットと、前記ガ
   スケットを保持するサッシュと、前記サッシュを外周溝
   部に係合し、接着材またはビスにて前記扉外殻の外周溝
   部に係止する床下冷凍冷蔵庫の扉構造体。
2. 【請求項２】 床扉、床枠、キャビネット本体と、前記
   キャビネット本体の上部開口部を覆う内外一体成形の扉
   外殻と、内部に充填された断熱材と、前記扉外殻の外周
   溝部と、本外周溝部に挿入されたガスケットと、前記ガ
   スケットを保持するサッシュと、前記サッシュに挿入さ
   れた前記ガスケットの挿入部と、前記外周溝部に直交す
   る凹部を前記サッシュ間隔を設けたコーナー溝部のみの
   扉外殻コーナー部に設けた請求項１記載の床下冷凍冷蔵
   庫の扉構造体。
3. 【請求項３】 床扉、床枠、キャビネット本体と、前記
   キャビネット本体の上部開口部を覆う内外一体成形の扉
   外殻と、前記扉外殻の外周部に一体成形したハンドル部
   を形成し、本ハンドル部近傍に段差部を形成した請求項
   １または２に記載の床下冷凍冷蔵庫の扉構造体。