JPH10264615A - ラグ付き走行体及びその製造方法 - Google Patents

ラグ付き走行体及びその製造方法

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JPH10264615A
JPH10264615A JP9073893A JP7389397A JPH10264615A JP H10264615 A JPH10264615 A JP H10264615A JP 9073893 A JP9073893 A JP 9073893A JP 7389397 A JP7389397 A JP 7389397A JP H10264615 A JPH10264615 A JP H10264615A
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rubber
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Koichi Matsumoto
浩一 松本
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Ohtsu Tire and Rubber Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 泥土剥離手段を備えたタイヤ等のラグ付き走
行体において、長時間にわたる継続使用時にも、確実な
泥土剥離作用が得られるようにする。また、耐久性を高
める。 【解決手段】 泥土剥離手段10は、トレッド7の周方
向で互いに所定間隔をおいて設けられるラグ8の相互間
に設けられるが、この泥土剥離手段10として、発泡ゴ
ム層11を有するだけでなく、その表層側にゴム表層1
2をも有したものとする。これにより、発泡ゴム層11
の気泡に泥土成分が浸入することがなく、弾性変形やそ
の後の弾性復元がいつまでも得られる。また、発泡ゴム
層11がゴム表層12に保護されて路面と接触しないの
で、磨耗しない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主として湿田や軟
弱地等を走行する農業用車両(トラクタ、コンバイン、
田植え機、運搬車等)及び土木建設用車両(トレンチ
ャ、ドーザー等)などにおいて用いられるタイヤ又はク
ローラ等、或いは乗用車等の一般車両において用いられ
るタイヤ等のラグ付き走行体と、このラグ付き走行体を
製造する方法とに関するものである。
【0002】
【従来の技術】ラグ付き走行体(タイヤ等)では、トレ
ッドに対してその周方向に所定間隔をおいて複数のラグ
が設けられており、このラグ付き走行体を装着した車両
で軟弱地等を走行した場合、走行体におけるラグ相互間
の溝底に泥土が付着して牽引力を損なうということがあ
った。
【0003】そこで、特開平6−329000号公報
(以下、第1従来例と言う)では、ラグ相互間のトレッ
ドに、自己吸水性及びその後の排水性を有し、且つ弾性
変形及びその後の弾性復元が可能な泥土剥離促進装置
(泥土剥離手段)を、ラグの高さよりも低くして設ける
技術が提案されている。この泥土剥離促進装置は、外面
側へ向けて開口する連続気泡を有した発泡ゴム等によっ
て形成されたものであって、軟弱地等を走行する際に泥
土中の水分を自己吸水し、泥土を抱き込むときの圧縮方
向への弾性変形により、この泥土に対する抱き込み界面
間へ吸水後の水を排水させて水膜を作り、この水膜によ
って泥土付着を防止したり、或いは付着泥土を剥離した
りし、合わせて圧縮作用解放後の弾性復元によって付着
泥土を一層確実に剥離して、その上方への持ち回りを防
止するようにしている。
【0004】また、特開平8−258511号公報(以
下、第2従来例と言う)では、ラグを含むトレッドの表
面全面に、泥付着防止層を被覆させる技術が提案されて
いる。この泥付着防止層は、トレッドの表面全面に設け
られている点を除けば、第1従来例の泥土剥離促進装置
と同じく、外面側へ向けて開口する連続気泡を有した発
泡ゴム層により形成されたものとなっており、その泥土
付着の防止作用や付着泥土の剥離作用における基本原理
も、第1従来例の泥土剥離促進装置と同様なものであっ
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】第1従来例のラグ付き
走行体において、泥土剥離促進装置は、外面側へ向けて
開口する連続気泡を有した発泡ゴムにより形成されてい
るため、その吸水時には、水中に含まれる泥土成分も連
続気泡内に浸入し、吸・排水を繰り返す長時間の継続使
用によっては連続気泡内に泥土成分が堆積することがあ
った。そのため、その後の吸水、排水作用や弾性変形及
び弾性復元も不十分になるおそれがあり、これに伴って
泥土の付着防止作用及び付着泥土の剥離作用が低下する
ことにつながっていた。
【0006】また、第2従来例のラグ付き走行体におい
ても、泥付着防止層は第1従来例の泥土剥離促進装置と
同様な発泡ゴムにより形成されているため、当然に第1
従来例と同じ欠点を有していた。のみならず、この第2
従来例では、泥付着防止層がラグを含むトレッド表面全
面に設けられていたため、軟弱地を含め、特にそれ以外
の硬質な路面(例えば圃場や舗装路面等)を走行すると
きにおける泥付着防止層の磨耗や欠損等が著しく、耐久
性が悪いという欠点があった。
【0007】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
であって、長時間にわたる継続使用によっても確実な泥
土の付着防止作用及び付着泥土の剥離作用が得られ、し
かも磨耗や欠損等を防止して耐久性を良好にできるよう
にしたラグ付き走行体と、このラグ付き走行体を容易に
製造することができるラグ付き走行体の製造方法とを提
供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明では、上記目的を
達成するために、次の技術的手段を講じた。即ち、本発
明に係るラグ付き走行体では、トレッドに対して設けら
れる泥土剥離手段が、トレッドにおける少なくともラグ
相互間に設けられる発泡ゴム層と、この発泡ゴム層の表
層側に設けられるゴム表層とを有したものとなってい
る。
【0009】従って、走行体が軟弱地等で回転又は回走
する場合にあって、地面側へ到達したラグ相互間では、
発泡ゴム層及びゴム表層が、発泡ゴム層の層中に設けら
れた気泡の圧縮を伴いながら弾性変形すると共に、その
後、地面側から離れるときには、上記気泡の圧縮解放を
伴って発泡ゴム層及びゴム表層が弾性復元するようにな
る。そのため、トレッドに対して付着泥土を積極的に剥
離させるものとなる。
【0010】このとき、発泡ゴム層はゴム表層によって
トレッド表面に露出しない状態におかれており、しかも
層中の気泡において内部気体の出入りが生じないため、
発泡ゴム層に泥土成分が浸入して堆積するといったこと
も生じない。従って、長時間にわたる継続使用によって
も確実な泥土の付着防止作用及び付着泥土の剥離作用が
得られることになる。
【0011】のみならず、発泡ゴム層はゴム表層に保護
されて路面と接触しないため、発泡ゴム層が著しい磨耗
や欠損を起こすということもない。従って、耐久性にお
いて良好となる。なお、発泡ゴム層において、層中に設
けられる気泡は連続気泡でも単独気泡でもよい。また、
この気泡が、仮に、発泡ゴム層の層表面において開口し
たものであっても、発泡ゴム層の層表面全部がゴム等よ
って囲まれることになるために、結果として全ての気泡
は閉口状態となる。そのため、開口気泡とするか又は閉
口気泡(即ち、独立気泡)とするかについても、限定さ
れるものではない。ただ、好ましくは閉口気泡(独立気
泡)とするのがよい。
【0012】発泡ゴム層の厚さは、0.5mm以上10
mm以下とするのが好適である。0.5mmより薄い場
合は、層中に設けられる気泡として圧縮代が不十分であ
り、発泡ゴム層やゴム表層において十分な弾性変形や弾
性復元が得られないことになる。また10mmより分厚
い場合は、トレッドとしての肉厚やラグの高さ等に悪影
響を及ぼすおそれがあり、走行性能や牽引力等を低下さ
せるおそれがある。
【0013】発泡ゴム層の層中に設けられる気泡の発泡
径は、0.01mm以上1.0mm以下とするのが好適
である。0.01mmより小さい場合は、気泡として圧
縮代が不十分であり、発泡ゴム層やゴム表層において十
分な弾性変形や弾性復元が得られないことになる。また
1.0mmより大きい場合は、逆に気泡として圧縮代が
過多となり、発泡ゴム層やゴム表層において過剰な弾性
変形や弾性復元を起こして、走行性能や牽引力等を低下
させるおそれがある。
【0014】発泡ゴム層のASKER−C硬度は、20
以上80以下とするのが好適である。20より小さい
(柔らかい)場合は、発泡ゴム層が過剰な弾性変形を起
こして潰れたり周囲のゴムと剥離したりするおそれがあ
る。また80より大きい(硬い)場合は、発泡ゴム層の
弾性変形が不十分となり、泥土の付着防止作用及び付着
泥土の剥離作用が十分に得られなくなる。
【0015】発泡ゴム層の比重は、0.4以上1.1以
下とするのが好適である。0.4より小さい場合は、発
泡ゴム層が過剰な弾性変形を起こして潰れたり周囲のゴ
ムと剥離したりするおそれがある。また1.1より大き
い場合は、発泡ゴム層の弾性変形が不十分となり、泥土
の付着防止作用及び付着泥土の剥離作用が十分に得られ
なくなる。
【0016】ゴム表層の厚さは、0.05mm以上10
mm以下とするのが好適である。0.05mmより薄い
場合は、ゴム表層としての耐磨耗性や機械的強度が不十
分となり、十分な耐久性が得られにくいし、また弾性変
形も不十分となって、泥土の付着防止作用及び付着泥土
の剥離作用が十分に得られなくなる。また、10mmを
超える場合は、ラグ相互間での変形が生じ難くなり、ま
た発泡ゴム層の弾性変形までも抑止してしまうので、や
はり、泥土の付着防止作用及び付着泥土の剥離作用が十
分に得られなくなる。
【0017】発泡ゴム層は、トレッドの周方向で隣接す
るラグ相互間の中間部では分厚く両端部では薄くなるよ
うに形成したり、或いはラグ相互間にのみ設けたりすれ
ば、ラグ相互間では、発泡ゴム層の弾性変形が十分に得
られて確実な泥土の付着防止作用及び付着泥土の剥離作
用が得られると共に、ラグ側近では、ラグによって生じ
る牽引作用を原因として発泡ゴム層とその周囲のゴムと
が剥離等を起こすのを防止できる利点が得られる。
【0018】泥土剥離手段は、トレッド全面及びこのト
レッド両側のサイド部にわたって設けるようにすると、
泥土の付着防止作用及び付着泥土の剥離作用が、トレッ
ドだけでなく、サイド部においても得られるようにな
り、泥土の上方への持ち回りを略全面的に解消すること
ができる。泥土剥離手段に対し、互いに所定間隔をおい
て発泡ゴム層に達するサイプを形成しておけば、このサ
イプによって区画された発泡ゴム層やゴム表層が相互に
異なる弾性変形を生じるようになり、泥土の付着防止作
用及び付着泥土の剥離作用が一層良好となる。
【0019】一方、本発明に係るラグ付き走行体の製造
方法では、筒状をした生状態の走行体本体に対し、その
外周の少なくとも走行ラグ間形成部分に発泡ゴムを貼り
付けると共に、この発泡ゴムの外側に生状態の表層用ゴ
ムを貼り付けた状態で加硫用成形型に装填し、加硫成形
するものである。このようにすることで、本発明に係る
ラグ付き走行体を容易に製造することができる。
【0020】なお、成形型において、ラグ間形成部分
に、この部分でのゴム流れを阻止可能な堰を設けておけ
ば、ラグ間形成部分内に対応して装填される発泡ゴムが
加硫時に他部領域へ流れ出すことを阻止できる。従っ
て、発泡ゴム層の形成領域を限定する場合等において高
精度の成形が可能になる。この場合、成形型に設ける堰
をフィン状にすることで、この相当部位をサイプとして
形成させることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施の形態を説明する。図1乃至図3は、農用ラグ付き空
気入りゴムタイヤとして実施した第1実施形態の走行体
1を示しており、この走行体1は、車輪のリムに嵌合さ
れていると共に内部にチューブ3を備え、バルブ4を介
してチューブ3内に空気が充填可能になっている。但
し、チューブレスであってもよいし、中実ゴムタイヤで
あってもよい。
【0022】走行体1は、一対の環状ビード部5と、こ
れら両環状ビード部5間にわたってトロイド形状を呈す
るように設けられたサイド部(サイドウォール)6及び
トレッド7を有している。トレッド7の外周には、断面
台形状のラグ8が周方向に所定間隔をおき、且つ左右交
互に千鳥状となるような配置で複数設けられている。従
って、周方向で隣接するラグ8の相互間には、径方向内
方に湾曲した凹部9が形成されたものとなっている。
【0023】そして、トレッド7の全周にわたり、ラグ
8及び凹部9の全表面を被覆するように帯ベルト状をし
た泥土剥離手段10が設けられている。この泥土剥離手
段10には、トレッド7の周方向において隣接するラグ
8の相互間(即ち、上記凹部9)に対応して、周方向に
互いに所定間隔で、且つトレッド7の幅方向へ沿うよう
に複数のサイプ7aが形成されている。
【0024】泥土剥離手段10は、発泡ゴム層11と、
その表層側に設けられたゴム表層12とを有している。
発泡ゴム層11は、その層中に多数の気泡が設けられた
もので、各気泡は連続気泡又は単独気泡となっている。
また、各気泡は、層表面において開口しない閉口気泡
(即ち、独立気泡)となっている。この発泡ゴム層11
は、厚さ0.5mm以上10mm以下、層中気泡の発泡
径0.01mm以上1.0mm以下、ASKER−C硬
度20以上80以下、比重0.4以上1.1以下に形成
されている。
【0025】また、この発泡ゴム層11は、トレッド7
の周方向で隣接するラグ8相互間の中間部では分厚く形
成され、両端部、即ち、ラグ8に近接するほど薄く形成
されている。一方、ゴム表層12は、一般にサイド部6
やトレッド7として使用されるゴム配合のものや、耐磨
耗性を考慮した配合のものを用いてある。このゴム表層
12の厚さは、0.05mm以上10mm以下に形成さ
れている。
【0026】次に、この走行体1の製造方法について説
明する。図4(a)に示すように、筒状に形成された生
状態の走行体本体1Gに対して、トレッドとすべき領域
の表面全面に帯ベルト状の発泡ゴム11Gを巻回状に貼
り付けると共に、この発泡ゴム11Gの外側に、これと
略同形状の帯ベルト状をした生状態の表層用ゴム12G
を巻回状に貼り付ける。
【0027】そして、図4(b)に示すように発泡ゴム
11G及び表層用ゴム12Gが貼り付けられた上記の走
行体本体1Gを、ブラダー15を有する加硫用成形型1
6へ装填し、ブラダー15を膨張させることにより、表
層用ゴム12G側を成形型16の内面へ押しつけつつ、
加硫成形を行う。ここにおいて使用する成形型16は、
上型及び下型の上下2分割型であって、それぞれ上型、
下型は左右方向2分割、4分割等に複数分割されるよう
になっている。そして、互いの合型によって、ラグ8を
形成させるための凹所18及びラグ8の相互間(凹部
9)を形成させるための凸所17が、それぞれ周方向に
交互に設けられるようになっている。
【0028】また、成形型16の凸所17には、周方向
に互いに所定間隔で、且つトレッド幅方向へ沿うように
複数のフィン20が突出形成されている。各フィン20
の突出高さは、成形時において表層用ゴム12G及び発
泡ゴム11Gを貫くがトレッド内のカーカスコード(図
示略)等には至らない程度とされている。このような成
形型16において走行体本体1Gを加硫する状況を説明
すると、図5(a)及び(b)に示すように、ブラダー
15の膨張圧を受けながらまず表層用ゴム12Gが成形
型16の凸所17に当接し、続けてこの表層用ゴム12
Gや発泡ゴム11G及び走行体本体1Gの一部に、矢符
aで示すような凹所18へ向けた流れが生じる。
【0029】このとき、凸所17に設けられたフィン2
0が表層用ゴム12Gから発泡ゴム11Gへわたって貫
くように突き刺さるが、フィン20のうち両外側に配さ
れたものは堰19としての作用を奏して、表層用ゴム1
2Gや発泡ゴム11Gが凹所18側へ流れ出すのを阻止
するものとなる。そのため、成形後(図1参照)におい
てラグ8の相互間に必要厚さの泥土剥離手段10(特
に、発泡ゴム層11)を形成できることになる。また、
上記したような発泡ゴム層11における厚さ変化にも、
高精度で対応できるものとなっている。
【0030】加硫成形が終了した後は、成形型16を分
割状態に離型させ、これと同時又はその後に、走行体1
を脱型させるが、この離型時及び脱型時には、フィン2
0自体の損傷やフィン20による走行体1側への発傷を
防止するため、フィン20の突出方向(走行体1の径方
向)に沿った離型、脱型を行うようにする。この場合、
走行体1では、ラグ8まわりに発泡ゴム層11が被覆さ
れた状態となっているが、この発泡ゴム層11は、更に
その全表面がゴム表層12によって被覆された状態とな
っていると共に、ラグ8まわりにおいて発泡ゴム層11
は必要以上に分厚くなっていない(上記した堰19によ
る流れ防止作用による)ため、発泡ゴム層11が損傷す
るということはない。また、発泡ゴム層11が成形型1
6の内面(例えばフィン20まわり)に付着残留すると
いうことも防止される。
【0031】なお、走行体1において、フィン20が抜
けた後には、これに対応した配置・形状を有したスリッ
ト状の細溝が形成されることになり、これが前記したサ
イプ7aとして活用されるものであることは言うまでも
ない。逆の言い方をすれば、サイプ7aを形成させるた
めに成形型16に設ける突出部位(フィン20)によっ
て、加硫成形時における表層用ゴム12Gや発泡ゴム1
1Gの流れ止めを兼用させているということにもなる。
【0032】次に、上記のようにして製造された走行体
1を車両(図示略)に装着させて、図6に示すように耕
盤X上の軟弱層X1を走行する場合を説明する。回転す
る走行体1において、軟弱層X1側へ到達している泥土
剥離手段10では、その発泡ゴム層11の層中に設けら
れた気泡の圧縮を伴いながら、発泡ゴム層11及びゴム
表層12が弾性変形を起こしている。
【0033】そして、この泥土剥離手段10が軟弱層X
1からその上部後方へ離れるときには、上記気泡の圧縮
解放を伴って発泡ゴム層11及びゴム表層12が弾性復
元するようになる。そのため、トレッド7に対して付着
した泥土X2を積極的に剥離させるものとなる。このと
き、発泡ゴム層11はゴム表層12によってトレッド7
の表面に露出しない状態におかれており、しかも層中の
気泡において内部気体の出入りが生じないため、発泡ゴ
ム層11に泥土成分が浸入して堆積するといったことも
生じない。従って、長時間にわたる継続使用によっても
確実な泥土X2の付着防止作用及び付着泥土の剥離作用
が得られることになる。
【0034】のみならず、発泡ゴム層11はゴム表層1
2に保護されて路面と接触しないため、発泡ゴム層11
が著しい磨耗や欠損を起こすということもない。従っ
て、走行体1としての耐久性が良好となる。また、ラグ
8の相互間には、発泡ゴム層11まで達するサイプ7a
が設けられているため、このサイプ7aによって区画さ
れた発泡ゴム層11及びゴム表層12が相互に異なる弾
性変形を生じるようになり、泥土X2の付着防止作用及
び付着泥土の剥離作用が一層良好となる。
【0035】なお、このサイプ7aは、上記のようにト
レッド7の周方向で所定間隔を保持させて設けたものだ
けでなく、トレッド7の幅方向に所定間隔を保持させて
設けたものや、周方向及び幅方向で組み合わせて設けた
もの(格子状又はコーナー状となるもの)とすることも
可能である。本発明に係る走行体1として、21馬力ク
ラスのトラクタ用として製造したものと、従来における
これと同種のタイヤとにつき、所定時間のロータリー作
業を行った後においてラグ8の1ピッチ間にどれだけ泥
土X2が付着していたかの比較実験を行った。
【0036】タイヤサイズ6−14のフロントタイヤの
場合では、本発明走行体1の付着泥土量が240gであ
ったのに対し、従来のタイヤでは890gもあった。即
ち、従来のタイヤを100として指数化すると、本発明
の走行体1では僅かに約27となり、泥土X2の付着防
止作用及び付着泥土の剥離作用が如何に良好に得られて
いるかが明らかである。
【0037】またタイヤサイズ9.5−22のリヤタイ
ヤの場合では、従来のタイヤを100として指数化する
と、本発明の走行体1では25〜30程度となり、同じ
く、泥土X2の付着防止作用及び付着泥土の剥離作用が
如何に良好に得られているかが明らかである。ところ
で、発泡ゴム層11の厚さが0.5mmより薄い場合
は、層中に設けられる気泡として圧縮代が不十分であ
り、発泡ゴム層11やゴム表層12において十分な弾性
変形や弾性復元が得られないことになる。また10mm
より分厚い場合は、トレッド7としての肉厚やラグ8の
高さ等に悪影響を及ぼすおそれがあり、走行性能や牽引
力等を低下させるおそれがある。
【0038】発泡ゴム層11の層中気泡の発泡径が0.
01mmより小さい場合は、気泡として圧縮代が不十分
であり、発泡ゴム層11やゴム表層12において十分な
弾性変形や弾性復元が得られないことになる。また1.
0mmより大きい場合は、逆に気泡として圧縮代が過多
となり、発泡ゴム層11やゴム表層12において過剰な
弾性変形や弾性復元を起こして、走行性能や牽引力等を
低下させるおそれがある。
【0039】発泡ゴム層11のASKER−C硬度が2
0より小さい(柔らかい)場合は、発泡ゴム層11が過
剰な弾性変形を起こして潰れたり周囲のゴムと剥離した
りするおそれがある。また80より大きい(硬い)場合
は、発泡ゴム層11の弾性変形が不十分となり、泥土X
2の付着防止作用及び付着泥土の剥離作用が十分に得ら
れなくなる。
【0040】発泡ゴム層11の比重が0.4より小さい
場合は、発泡ゴム層11が過剰な弾性変形を起こして潰
れたり周囲のゴムと剥離したりするおそれがある。また
1.1より大きい場合は、発泡ゴム層11の弾性変形が
不十分となり、泥土X2の付着防止作用及び付着泥土の
剥離作用が十分に得られなくなる。ゴム層12の厚さが
0.05mmより薄い場合は、ゴム表層12としての耐
磨耗性や機械的強度が不十分となり、十分な耐久性が得
られにくいし、また弾性変形も不十分となって、泥土X
2の付着防止作用及び付着泥土の剥離作用が十分に得ら
れなくなる。また、10mmを超える場合は、ラグ相互
間での変形が生じ難くなり、また発泡ゴム層11の弾性
変形までも抑止してしまうので、やはり、泥土X2の付
着防止作用及び付着泥土の剥離作用が十分に得られなく
なる。
【0041】図7は、本発明に係る第2実施形態の走行
体1を示したもので、第1実施形態とは、泥土剥離手段
10に対してサイプ7aが設けられていない点が異なる
だけである。従ってその製造方法においても、成形型1
6として、フィン20を具備しないものを用いる点を除
き、第1実施形態と同様である。
【0042】図8は、本発明に係る第3実施形態の走行
体1を示したもので、この第3実施形態では泥土剥離手
段10が、トレッド7の全表面だけでなく、このトレッ
ド7の両側に設けられるサイド部6にまでわたって設け
られたものである。このような構成を有した第3実施形
態の走行体1では、泥土X2の付着防止作用及び付着泥
土の剥離作用が、トレッド7だけでなく、サイド部6に
おいても得られるようになり、泥土X2の上方への持ち
回りを略全面的に解消することができる利点がある。
【0043】図9及び図10は、本発明に係る第4実施
形態の走行体1を示したもので、この第4実施形態で
は、走行体1として泥土X2が付着し易い箇所であるラ
グ8の相互間にのみ、泥土剥離手段10が設けられたも
のとしてある。この第4実施形態の走行体1でも、第1
乃至第3実施形態と同様に、泥土X2の付着防止作用及
び付着泥土の剥離作用が十分に得られることは言うまで
もない。のみならず、この第4実施形態の走行体1は、
ラグ8まわりに発泡ゴム層11が設けられていないた
め、ラグ8によって生じる牽引作用を原因として、発泡
ゴム層11とその周囲のゴム(ゴム表層12又はラグ中
心側)とが剥離等を起こすのを防止できる利点が得られ
る。従って、その結果として走行時におけるラグ8の強
度を確保し、十分な牽引力を得ることができる。
【0044】この第4実施形態の走行体1を製造するに
は、図11(a)に示すように筒状をした生状態の走行
体本体1Gに対して、その外側のうち、ラグ8相互間に
対応する部分に対してのみ、平行四辺形状をした発泡ゴ
ム11Gを貼り付けると共に、その外側に、トレッド7
とすべき領域の表面全面に帯ベルト状をした生状態の表
層用ゴム12Gを貼り付ける。
【0045】そして、図11(b)に示すように発泡ゴ
ム11G及び表層用ゴム12Gが貼り付けられた上記の
走行体本体1Gを、成形型16に装填して加硫成形を行
う。なお、この場合に用いる成形型16では、その凸所
17に対し、周方向において隣接する凹所18との境界
部に各1個、即ち、1つの凸所17でその両側に一対の
割合でフィン20が設けられたものとしてある。このフ
ィン20の相互間隔は、走行体1としてのラグ8の相互
間隔、即ち、走行体本体1Gに対して発泡ゴム11Gを
貼り付ける周方向長さに等しいか、又は若干、長めに形
成されている。
【0046】従って、加硫時においては、上記した第1
乃至第3実施形態の場合と同様に、凸所17の両側のフ
ィン20がそれぞれ堰19として作用して、表層用ゴム
12Gや発泡ゴム11Gが凹所18側へ流れ出すのを阻
止するものとなる。そのため、成形後においてラグ8の
相互間に必要厚さの泥土剥離手段10(特に、発泡ゴム
層11)を形成できることになる。
【0047】なお、対を成すフィン20相互間に対し、
第1乃至第3実施形態の場合と同じように複数のフィン
20を設けることで、この第4実施形態にも複数のサイ
プ7aを設けさせることが可能である。図12は、本発
明に係る第5実施形態の走行体1を示したもので、この
第5実施形態でも、上記第4実施形態と同様に、走行体
1として泥土X2が付着し易い箇所であるラグ8の相互
間にのみ、泥土剥離手段10が設けられたものとしてあ
る。ただ、唯一、この第5実施形態が第4実施形態と異
なるところは、泥土剥離手段10として設けられるゴム
表層12が、発泡ゴム層11に対応した部位だけとなっ
ている点にある。
【0048】従って、この第5実施形態の走行体1で
も、第4実施形態と同様に、泥土X2の付着防止作用及
び付着泥土の剥離作用が十分に得られると共に、発泡ゴ
ム層11とその周囲のゴムとの剥離等を防止することに
よって走行時におけるラグ8の強度を確保し、十分な牽
引力を得ることができる。この第5実施形態の走行体1
を製造するには、図13(a)に示すように筒状をした
生状態の走行体本体1Gに対して、その外側のうち、ラ
グ8相互間に対応する部分に対してのみ、平行四辺形状
をした発泡ゴム11Gを貼り付けると共に、この発泡ゴ
ム11Gの外側に、これと略同形状の平行四辺形状をし
た生状態の表層用ゴム12Gを貼り付ける。
【0049】そして、図13(b)に示すように発泡ゴ
ム11G及び表層用ゴム12Gが貼り付けられた上記の
走行体本体1Gを、成形型16に装填して加硫成形を行
う。なお、この場合に用いる成形型16でも、1つの凸
所17の両側に一対の割合で、発泡ゴム11Gの周方向
長さと同等又は若干長い相互間隔をおいてフィン20が
設けられている。従って当然に、加硫時には各フィン2
0が堰19として作用し、表層用ゴム12Gや発泡ゴム
11Gの流れ出しを阻止するので、成形後においてラグ
8の相互間に必要厚さの泥土剥離手段10(特に、発泡
ゴム層11)を形成できることになる。
【0050】第4実施形態(図9参照)や第5実施形態
(図12参照)のようにラグ8の相互間にのみ、泥土剥
離手段10を設ける場合の他の製造方法としては、図1
4に示すように成形型16の凸所17に対し、フィン2
0を形成させるのに代えて切欠凹部21を設けておき、
この切欠凹部21において周方向両端側となる開口縁部
によって堰19を作用させる方法がある。
【0051】この場合の堰19は、図示したような傾斜
面状のものでもよいし、段部状に切り立ったものとして
もよい。図15及び図16は、農用ゴム焼き付け車輪の
輪体部分として実施した第6実施形態の走行体1を示し
ている。すなわち、この第6実施形態の走行体1は、複
数本のスポーク26によってその外端部で固着保持され
たパイプ材製のリング状芯材27と、この芯材27まわ
りに焼き付けられたゴム肉層28とを有した構造となっ
ており、ゴム肉層28の外周面にラグ8を有したトレッ
ド7が形成されている。
【0052】この走行体1において、ラグ8には、直進
ラグ8Aと羽ラグ8Bとがある。そして、直進ラグ8A
の相互間及び直進ラグ8Aと羽ラグ8Bとの間のトレッ
ド7に、上記各実施形態で示したような泥土剥離手段1
0が設けられている。なお、泥土剥離手段10の細部構
造や、その製造方法、使用時における作用効果等は、上
記した各実施形態と略同様であるため、ここでの詳説は
省略する。
【0053】図17乃至図19は、弾性クローラとして
実施した第7実施形態の走行体1を示している。すなわ
ち、この走行体1は、帯ベルト状をしたゴム製のクロー
ラ本体30における接地面側に、その周方向で互いに所
定間隔をおいてラグ8が突出されたものであり、これら
ラグ8の相互間に泥土剥離手段10が設けられている。
【0054】クローラ本体30には、その周方向に所定
間隔で金属製又は硬質樹脂製の幅方向補強体31が埋設
されている。なおラグ8は、平行配置、斜行配置、ヘ字
状配置、ハ字状配置、ブロックパターン、或いはこれら
の複合配置等、適宜である。この第7実施形態において
も、泥土剥離手段10の細部構造や、その製造方法、使
用時における作用効果等は、上記した各実施形態と略同
様であるため、ここでの詳説は省略する。
【0055】図20及び図21は、一般車両用タイヤと
して実施した第8実施形態の走行体1を示している。タ
イヤの用途としては、乾燥路用、ウェット路用、雪路
用、氷結路用、オールシーズン用、荒れ地用、レース用
等として、いずれも実施可能であり、また適用車種とし
ても乗用車用、バス・トラック用、二輪車用、特殊車両
用等、何ら限定されるものではない。
【0056】この第8実施形態においても、泥土剥離手
段10の細部構造や、その製造方法、使用時における作
用効果等は、上記した各実施形態と略同様であるため、
ここでの詳説は省略する。上記説明によって明らかなよ
うに、本発明に係るラグ付き走行体1や、その製造方法
には、多種多様な実施形態が考えられるものである。
【0057】例えば、ラグ8の配置やその突出形状等
(即ち、トレッドパターン)を変更したり、泥土剥離手
段10における発泡ゴム11Gの流れ防止対策としてキ
ャンバスやパンスト等を埋設したりする等、説明したも
の以外にも構造の細部、製造の手順等において適宜変更
が可能である。
【0058】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
係る本発明に係るラグ付き走行体では、トレッドに対し
て設けられる泥土剥離手段が、発泡ゴム層とその表層側
のゴム表層とを有したものであるので、走行体が軟弱地
等で回転又は回走する場合に、発泡ゴム層及びゴム表層
が弾性変形と弾性復元とを繰り返し、トレッドに対する
付着泥土の積極的剥離を可能にする。
【0059】このとき、発泡ゴム層はゴム表層によって
被覆されており、しかも層中の気泡では内部気体の出入
りがないため、発泡ゴム層に泥土成分が浸入して堆積す
るということはない。従って、長時間にわたる継続使用
によっても確実な泥土の付着防止作用及び付着泥土の剥
離作用が得られる。のみならず、発泡ゴム層はゴム表層
に保護されて路面と接触しないため、発泡ゴム層が著し
い磨耗や欠損を起こすということもない。従って、耐久
性において良好となる。
【0060】泥土の付着防止作用及び付着泥土の剥離作
用を良好に得るために、発泡ゴム層の厚さは0.5mm
以上10mm以下とするのが好適であり、発泡ゴム層の
層中に設けられる気泡の発泡径は0.01mm以上1.
0mm以下とするのが好適であり、発泡ゴム層のASK
ER−C硬度は20以上80以下とするのが好適であ
り、発泡ゴム層の比重は0.4以上1.1以下とするの
が好適である。また、ゴム表層の厚さは0.05mm以
上10mm以下とするのが好適である。
【0061】発泡ゴム層において、トレッドの周方向で
隣接するラグ相互間の中間部を分厚く両端部を薄く形成
したり、ラグ相互間にのみ設けたりすれば、泥土の付着
防止作用及び付着泥土の剥離作用は確保しつつ、ラグに
よって生じる牽引作用により、発泡ゴム層とその周囲の
ゴムとが剥離する等の不具合を防止できることになる。
【0062】泥土剥離手段は、トレッド全面及びこのト
レッド両側のサイド部にわたって設けるようにすると、
泥土の付着防止作用及び付着泥土の剥離作用が、トレッ
ドだけでなく、サイド部においても得られるようにな
り、泥土の上方への持ち回りを略全面的に解消すること
ができる。泥土剥離手段に対し、互いに所定間隔をおい
て発泡ゴム層に達するサイプを形成しておけば、このサ
イプによって区画された発泡ゴム層やゴム表層が相互に
異なる弾性変形を生じるようになり、泥土の付着防止作
用及び付着泥土の剥離作用が一層良好となる。
【0063】一方、本発明に係るラグ付き走行体の製造
方法では、筒状をした生状態の走行体本体に対し、発泡
ゴム及び生状態の表層用ゴムを貼り付けて加硫成形する
といった簡単な手順で、本発明に係るラグ付き走行体を
製造できるものである。また、成形型として、ラグ間形
成部分に堰を設けるだけで、この対応部へ装填される発
泡ゴムの流れ出しを阻止できるため、発泡ゴム層の形成
領域を限定する場合等において高精度の成形が可能にな
る。この堰は、フィン状にすることでサイプの形成を兼
ねることができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るラグ付き走行体の第1実施形態に
おいてその主要部を拡大して示す側断面図である。
【図2】図1に対応する平面図である。
【図3】図1に対応する正面断面図である。
【図4】第1実施形態の走行体を製造する方法に関する
もので、(a)は走行体本体の斜視図であり、(b)は
加硫用成形型内での様子を示す側断面図である。
【図5】図4(b)に至る過程を(a)(b)に分解し
て示す動作説明図である。
【図6】第1実施形態の走行体における使用状況を示す
側面図である。
【図7】本発明に係るラグ付き走行体の第2実施形態に
おいてその主要部を拡大して示す側断面図である。
【図8】本発明に係るラグ付き走行体の第3実施形態に
おいてその主要部を拡大して示す正面断面図である。
【図9】本発明に係るラグ付き走行体の第4実施形態に
おいてその主要部を拡大して示す側断面図である。
【図10】図9に対応する平面図である。
【図11】第4実施形態の走行体を製造する方法に関す
るもので、(a)は走行体本体の斜視図であり、(b)
は加硫用成形型内での様子を示す側断面図である。
【図12】本発明に係るラグ付き走行体の第5実施形態
においてその主要部を拡大して示す側断面図である。
【図13】第5実施形態の走行体を製造する方法に関す
るもので、(a)は走行体本体の斜視図であり、(b)
は加硫用成形型内での様子を示す側断面図である。
【図14】第4又は第5実施形態等の走行体を製造する
方法の他の方法について加硫用成形型内での様子を示す
側断面図である。
【図15】本発明に係るラグ付き走行体の第6実施形態
においてその主要部を示す側面図である。
【図16】図15のA−A線拡大断面図である。
【図17】本発明に係るラグ付き走行体の第7実施形態
においてその主要部(図18の一部)を拡大して示す正
面断面図である。
【図18】第7実施形態の走行体における全体側面図で
ある。
【図19】図17に対応する側断面図である。
【図20】本発明に係るラグ付き走行体の第8実施形態
においてその主要部(図21の矢符B部)を拡大して示
す斜視図である。
【図21】第8実施形態の走行体における一部破砕した
全体斜視図である。
【符号の説明】
1 走行体 6 サイド部 7 トレッド 7a サイプ 8 ラグ 10 泥土剥離手段 11 発泡ゴム層 12 ゴム表層 16 成形型 19 堰 1G 走行体本体 11G 発泡ゴム 12G 表層用ゴム

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 周方向に所定間隔をおいて複数のラグ
    (8)が設けられたトレッド(7)に対して付着泥土を
    剥離する泥土剥離手段(10)が設けられたラグ付き走
    行体において、 上記泥土剥離手段(10)は、トレッド(7)における
    少なくともラグ(8)相互間に設けられる発泡ゴム層
    (11)と、該発泡ゴム層(11)の表層側に設けられ
    るゴム表層(12)とを有していることを特徴とするラ
    グ付き走行体。
  2. 【請求項2】 上記発泡ゴム層(11)が、厚さ0.5
    mm以上10mm以下、層中気泡の発泡径0.01mm
    以上1.0mm以下、ASKER−C硬度20以上80
    以下、比重0.4以上1.1以下に形成されていること
    を特徴とする請求項1記載のラグ付き走行体。
  3. 【請求項3】 上記ゴム表層(12)が、厚さ0.05
    mm以上10mm以下に形成されていることを特徴とす
    る請求項1記載のラグ付き走行体。
  4. 【請求項4】 前記発泡ゴム層(11)は、トレッド
    (7)の周方向で隣接するラグ(8)相互間の全体に亘
    って均一厚さか若しくは中間部では分厚く両端部では薄
    く形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項
    2記載のラグ付き走行体。
  5. 【請求項5】 前記発泡ゴム層(11)は、ラグ(8)
    相互間にのみ設けられていることを特徴とする請求項1
    又は請求項2記載のラグ付き走行体。
  6. 【請求項6】 前記泥土剥離手段(10)は、トレッド
    (7)全面及び該トレッド(7)両側のサイド部(6)
    にわたって設けられていることを特徴とする請求項1乃
    至請求項5のいずれかに記載のラグ付き走行体。
  7. 【請求項7】 前記泥土剥離手段(10)には、互いに
    所定間隔をおいて発泡ゴム層(11)に達するサイプ
    (7a)が形成されていることを特徴とする請求項1乃
    至請求項6のいずれかに記載のラグ付き走行体。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至請求項7のいずれかに記載
    のラグ付き走行体を製造する方法であって、 筒状をした生状態の走行体本体(1G)における外周の
    少なくとも走行ラグ間形成部分に発泡ゴム(11G)を
    貼り付けると共に、該発泡ゴム(11G)の外側に生状
    態の表層用ゴム(12G)を貼り付けて加硫用成形型
    (16)に装填し、加硫成形することことを特徴とする
    ラグ付き走行体の製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項1乃至請求項7のいずれかに記載
    のラグ付き走行体を製造する方法であって、 筒状をした生状態の走行体本体(1G)における外周の
    少なくとも走行ラグ間形成部分に発泡ゴム(11G)を
    貼り付けると共に、該発泡ゴム(11G)の外側に生状
    態の表層用ゴム(12G)を貼り付け、加硫用成形型
    (16)のラグ間形成部分に該部分でのゴム流れを阻止
    可能な堰(19)を設けた状態で、該成形型(16)に
    対して上記発泡ゴム(11G)及び表層用ゴム(12
    G)を貼り付けた走行体本体(1G)を装填し、加硫成
    形することことを特徴とするラグ付き走行体の製造方
    法。
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JP2010022272A (ja) * 2008-07-18 2010-02-04 Sasaki Corporation ニンニク等の球根植え付け装置

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