JPH10264264A - プラスチックレンズの製造方法 - Google Patents

プラスチックレンズの製造方法

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JPH10264264A
JPH10264264A JP7757797A JP7757797A JPH10264264A JP H10264264 A JPH10264264 A JP H10264264A JP 7757797 A JP7757797 A JP 7757797A JP 7757797 A JP7757797 A JP 7757797A JP H10264264 A JPH10264264 A JP H10264264A
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JP
Japan
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meth
acrylate
plastic lens
mold
release agent
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Withdrawn
Application number
JP7757797A
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English (en)
Inventor
Takeaki Iriyou
毅明 井領
Mitsuaki Yoshizawa
光昭 吉沢
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Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】製造工程において良好な離型性及び重合成形歩
留まりを確保し、さらに優れた透明性、光学的均質性、
熱特性、機械的強度等を有する高品質なプラスチックレ
ンズを製造する。 【解決手段】2枚のガラス型とガスケット又はテープで
構成されるプラスチックレンズ製造用鋳型に光硬化性単
量体を注入し紫外線照射によりプラスチックレンズを製
造する際に、光硬化性単量体と接触するガラス型の表面
に予め離型剤を塗布した後に光硬化性単量体を注入し硬
化することを特徴とするプラスチックレンズの製造方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はプラスチックレンズ
の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】眼鏡用プラスチックレンズ、特にジエチ
レングリコールビス(アリルカーボネート)樹脂レンズ
は、ガラスレンズに比較し、安全性、易加工性、ファッ
ション性などにおいて優れており、さらに近年、反射防
止技術、ハードコート技術、ハードコート+反射防止技
術の開発により急速に普及してきた。しかし、ジエチレ
ングリコールビス(アリルカーボネート)樹脂の屈折率
は1.50とガラスレンズに比べ低いために、近視用レ
ンズでは外周部がまた遠視用レンズでは中心部がそれぞ
れガラスレンズに比べ厚くなるという欠点を有してい
る。このため眼鏡用プラスチックレンズの分野では、高
屈折率プラスチックレンズ材料によって薄型化を図る技
術開発が積極的に行われている。そのための技術提案と
しては、特開昭60−199016号公報、特開平2−
270859号公報、特開平3−236386号公報等
では屈折率1.60程度の高屈折率を有するチオウレタ
ン系樹脂が提案されている。こうしたチオウレタン系樹
脂レンズは原料として用いるポリイソシアネート化合物
及びポリチオール化合物がガラス型との密着性が非常に
高いために、硬化後鋳型からレンズを離型するのが困難
である。このため特開平1−213601号公報のよう
に予め原料中に内部離型剤を添加して重合成形すること
により離型性の改良を図っている。また、特開昭61−
106211号公報ではフッ素系ガラス型を使用する方
法が、また特公昭55−2605号公報、特開昭57−
189114号公報、特開昭55−123429号公報
では、ガラス型ではなくプラスチック製の型を用いる方
法が開示されている。
【0003】一方、ジエチレングリコールビス(アリル
カーボネート)樹脂レンズやチオウレタン系樹脂レンズ
は加熱硬化による熱重合でレンズを製造するために、重
合成形時間が20時間程度必要であり成形時間の短縮が
課題である。重合成形時間短縮のための技術提案として
は、特開昭61−194401号公報、特開昭63−2
07632号公報のように光硬化性単量体をプラスチッ
クレンズ製造用鋳型に注入した後に紫外線を照射するこ
とによりプラスチックレンズを製造する方法が提案され
ている。本発明者らは、このような紫外線硬化型プラス
チックレンズ材料の高屈折率化を図るために数々の技術
提案を行ってきた(特開平4−65406号公報、特開
平4−65407号公報、特開平4−202308号公
報、特開平4−202309号公報等参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】プラスチックレンズ製
造用鋳型に光硬化性単量体を注入し紫外線を照射してプ
ラスチックレンズを製造する際、原料としてガラス型と
の密着性が強い官能基を有する光硬化性単量体を用いた
場合には、硬化後レンズとガラス型を離型する際にガラ
ス型やレンズの破壊や破損を伴うことがあり、安定した
重合成形歩留まりが得られないという問題がある。特に
凸レンズの形状をしたレンズを離型する際にレンズやガ
ラス型の破壊が起き易い。この問題を改善するために特
開平1−213601号公報のチオウレタン系樹脂レン
ズの製造方法のように光硬化性単量体中に内部離型剤を
添加した後、注入硬化を行う方法が考えられる。しか
し、紫外線硬化型のプラスチックレンズの場合は紫外線
の照射により数分から数十分の間に重合硬化反応が終了
するため、レンズ表面に浸み出てくる内部離型剤の量が
加熱重合の場合に比べ少なくなる。このため、十分な離
型性を得るためには、多量の内部離型剤を光硬化性単量
体中に添加する必要があり、この結果硬化後のレンズに
着色や白濁といった外観不良を招き易いという問題があ
る。さらに、内部離型剤を多量に添加すると架橋密度が
低下するため、目的とする熱特性や機械的強度が得られ
なくなるという基本品質に関わる問題も発生する。
【0005】また、特開昭61−106211号公報の
ようなフッ素系ガラス型を使用した場合は、ガラス型の
コストが高いといった問題や繰り返して使用した時の離
型性の変化といった問題がある。また特公昭55−26
05号公報、特開昭57−189114号公報、特開昭
55−123429号公報のプラスチック製の型を用い
た方法では、プラスチックレンズの面精度が得られない
といった問題や本発明のような紫外線硬化法による成形
では鋳型が劣化してしまうといった問題もある。
【0006】そこで本発明の目的は、紫外線を照射して
プラスチックレンズを製造する際に、良好な離型性及び
重合成形歩留まりを確保し、さらに優れた透明性、光学
的均質性、熱特性、機械的強度等を有する高品質なプラ
スチックレンズを製造するための方法を提供することに
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らはこの目的を
達成するために鋭意検討を加えた結果、2枚のガラス型
とガスケット又はテープで構成されるプラスチックレン
ズ製造用鋳型に光硬化性単量体を注入し紫外線照射によ
りプラスチックレンズを製造する際に、光硬化性単量体
と接触するガラス型の表面に予め離型剤を塗布した後に
光硬化性単量体を注入硬化することによって、本発明の
目的が達成されることを見出した。以下、本発明につい
て更に詳しく説明する。
【0008】本発明で使用するガラス型は最初にガラス
型表面の汚れや異物を除去するために洗浄を行う必要が
ある。この洗浄方法としては、従来からプラスチックレ
ンズの製造で使われているガラス型の洗浄方法が利用さ
れる。この具体例としては、ガラス型を有機溶剤、水、
アルカリ、酸、界面活性剤等を含んだ洗浄液に浸漬して
超音波洗浄を行う方法がある。あるいは無機質又は有機
質の研磨剤を用いてガラス型の表面を研磨する方法もあ
る。これらのいずれかの洗浄を行ってガラス型の表面状
態をプラスチックレンズ製造用鋳型に要求される清浄度
のレベルに上げた後に、本発明では光硬化性単量体と接
触するガラス型の面に離型剤を塗布する必要がある。離
型剤を塗布する際は、離型剤単体の粘度等をにより作業
性が異なるためアルコール類、セロソルブ類、炭化水素
類、エステル類、ケトン類、アミン類等の有機溶媒に希
釈して用いることが望ましい。希釈した離型剤の濃度は
離型剤の種類及びのその時の離型性により適宜調整及び
変更される。
【0009】離型剤をガラス型に塗布する際は、ディッ
ピング法、スピンコート法、スプレー法等種々の方法を
使用することができる。ただし、塗布後の離型剤層の均
質性や生産ラインの自動化、省力化を考慮するとスピン
コート法による塗布が好適である。さらに、塗布後のガ
ラス型を加熱乾燥すると使用後のガラス型に離型剤が強
固に付着する心配があるため、極力加熱乾燥は行わない
方がよい。離型剤塗布後のガラス型は、ガスケット又は
テープを用いてプラスチックレンズ製造用鋳型に組み立
てられる。
【0010】本発明において用いられる離型剤は、燐酸
エステル、フッ素含有有機ケイ素化合物、フッ素系界面
活性剤、シリコン系界面活性剤及びアルキル4級アンモ
ニウム塩等が挙げられる。これらの離型剤種を使用した
場合は、重合硬化後にガラス型を洗浄することで表面に
残っている離型剤を除去することが比較的容易であるた
め、同じガラス型を繰り返し使用する際に離型剤塗布後
のガラスの表面状態を重合の都度同じ状態にすることが
でき、離型性の安定化が可能である。特に少量の離型剤
量で優れた離型性が得られる物は燐酸エステルであり、
少量の使用量で済むために、硬化後のプラスチックレン
ズにハードコート処理や染色を行う際、膜の密着性不良
や染色ムラといった不良が発生し難いという効果もあ
る。
【0011】アルキル燐酸エステルとしては下記式
(1)で表されるモノエステル、ジエステル、トリエス
テルから選ばれる1種以上の燐酸エステルが挙げられ
る。
【0012】
【化1】
【0013】(式中Rは炭素数が1から20の炭化水素
基で、nは1から3の整数を表す。ただし、nが2及び
3の場合1分子中のRは同一でも異なっていても良
い。) この具体例としてn=1の場合は、モノメチルアシッド
ホスフェート、モノエチルアシッドホスフェート、モノ
プロピルアシッドホスフェート、モノブチルアシッドホ
スフェート、モノヘキシルアシッドホスフェート、モノ
オクチルアシッドホスフェート、モノデシルアシッドホ
スフェート、モノドデシルアシッドホスフェート、モノ
テトラデシルアシッドホスフェート、モノヘキサデシル
アシッドホスフェート、モノオクタデシルアシッドホス
フェート等、n=2の場合は、ジメチルアシッドホスフ
ェート、ジエチルアシッドホスフェート、ジプロピルア
シッドホスフェート、ジブチルアシッドホスフェート、
ジヘキシルアシッドホスフェート、ジオクチルアシッド
ホスフェート、ジデシルアシッドホスフェート、ジドデ
シルアシッドホスフェート、ジテトラデシルアシッドホ
スフェート、ジヘキサデシルアシッドホスフェート、ジ
オクタデシルアシッドホスフェート、ジー2ーエチルヘ
キシルアシッドホスフェート、ジベンジルアシッドホス
フェート、ジフェニルアシッドホスフェート等、n=3
の場合は、トリメチルホスフェート、トリエチルアシッ
ドホスフェート、トリプロピルホスフェート、トリブチ
ルホスフェート、トリヘキシルホスフェート、トリオク
チルホスフェート、トリデシルホスフェート、トリドデ
シルホスフェート、トリテトラデシルホスフェート、ト
リヘキサデシルホスフェート、トリオクタデシルホスフ
ェート等が挙げられる。これらの燐酸エステルはアルキ
ル鎖が長いほど離型剤としての効果が向上する。
【0014】また、フッ素含有有機ケイ素化合物として
は、パーフルオロアルキル基を有する有機ケイ素化合物
が好ましく、具体例としては信越化学工業(株)製のK
BM−7103、KBM−7803、KP−801M、
X−70−814等や東芝シリコン(株)製のTSL8
257が挙げられる。これらの化合物は1分子のフッ素
原子の数が多くなるほど離型剤としての効果が向上す
る。尚、これらの化合物を用いる際は必要により加水分
解をしてから塗布することも可能である。
【0015】また、フッ素系界面活性剤としては、パー
フルオロアルキルスルホン酸のアンモニウム塩、パーフ
ルオロアルキルスルホン酸のカリウム塩、パーフルオロ
アルキルカルボン酸のカリウム塩等のアニオンタイプ、
パーフルオロアルキル第4級アンモニウムヨウ化物等の
カチオンタイプ、パーフルオロアルキルポリオキシエチ
レンエタノール、フッ素化アルキルエステル等のノニオ
ンタイプが挙げられる。
【0016】シリコン系界面活性剤としては、疎水基が
メチルポリシロキサン、親水基がポリアルキレンオキサ
イドから構成されるノニオンタイプが離型性の面で効果
がある。具体例としては、日本ユニカー(株)製のLシ
リーズ、Yシリーズ、FZシリーズ等が挙げられる。
【0017】また、アルキル4級アンモニウム塩として
は、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド、ジ
メチルエチルセチルアンモニウムクロライド、ドデシル
トリエチルアンモニウムクロライド、ベンジルトリメチ
ルアンモニウムクロライド、ラウリルトリメチルアンモ
ニウムブロマイド、ラウリルトリメチルアンモニウムク
ロライド等が挙げられる。
【0018】本発明で用いられる光硬化性単量体は、以
下の化合物から選ばれるラジカル重合性単量体であり、
1種単独又は2種以上の配合物として用いることができ
る。配合種及び配合比は目的とするプラスチックレンズ
の特性により決定される。
【0019】単官能単量体としては、(メタ)アクリル
酸、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エ
チル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル
酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸i−ブチル、(メ
タ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチ
ル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)
アクリル酸n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸ラウリ
ル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル
酸ブトキシエチル、(メタ)アクリル酸アリル、(メ
タ)アクリル酸メタリル、(メタ)アクリル酸グリシジ
ル、(メタ)アクリル酸N,N−ジメチルアミノエチ
ル、(メタ)アクリル酸N,N−ジエチルアミノエチ
ル、(メタ)アクリル酸2−シアノエチル、(メタ)ア
クリル酸ジブロモプロピル、(メタ)アクリル酸N−ビ
ニル−2−ピロリドン、(メタ)アクリル酸ポリエチレ
ングリコールモノアルキルエーテル、(メタ)アクリル
酸ポリプロピレングリコールモノアルキルエーテル、
(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)ア
クリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸
2−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロ
キシブチル、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリ
ル、(メタ)アクリル酸フォスフォエチル、(メタ)ア
クリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸イソボル
ニル、コハク酸2−メタクリロイルオキシエチル、マレ
イン酸2−メタクリロイルオキシエチル、フタル酸2−
メタクリロイルオキシエチル、ヘキサヒドロフタル酸2
−メタクリロイルオキシエチル、フェニル(メタ)アク
リレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシ
エチル(メタ)アクリレート、フェノキシ−2−メチル
エチル(メタ)アクリレート、3−フェノキシ−2−ヒ
ドロキシプロピル(メタ)アクリレート、フェニル−ジ
(オキシエチル)−(メタ)アクリレート、フェニル−
ジ(2−メチルオキシエチル)−(メタ)アクリレー
ト、フェニル−トリ(2−メチルオキシエチル)−(メ
タ)アクリレート、フェノキシブチル(メタ)アクリレ
ート、フェニル−ジ(オキシブチル)−(メタ)アクリ
レート、フェニル−トリ(オキシブチル)−(メタ)ア
クリレート、2−フェニルフェニル(メタ)アクリレー
ト、2−フェニルフェノキシエチル(メタ)アクリレー
ト、4−フェニルフェノキシエチル(メタ)アクリレー
ト、2−フェニルフェニル−2−メチルオキシエチル
(メタ)アクリレート、4−フェニルフェニル−2−メ
チルオキシエチル(メタ)アクリレート、3−(2−フ
ェニルフェノキシ)−2−ヒドロキシプロピル(メタ)
アクリレート、3−(4−フェニルフェノキシ)−2−
ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、1−ナフチ
ル(メタ)アクリレート、2−ナフチル(メタ)アクリ
レート、1−ナフチルオキシエチル(メタ)アクリレー
ト、2−ナフチルオキシエチル(メタ)アクリレート、
1−ナフチル−ジ(オキシエチル)−(メタ)アクリレ
ート、2−ナフチル−ジ(オキシエチル)−(メタ)ア
クリレート、1−ナフチル−2−メチルオキシエチル−
(メタ)アクリレート、2−ナフチル−2−メチルオキ
シエチル−(メタ)アクリレート、3−(1−ナフチル
オキシ)−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレー
ト、3−(2−ナフチルオキシ)−2−ヒドロキシプロ
ピル(メタ)アクリレート、2−ブロモフェニル(メ
タ)アクリレート、4−ブロモフェニル(メタ)アクリ
レート、2,4−ジブロモフェニル(メタ)アクリレー
ト、2,4,6−トリブロモフェニル(メタ)アクリレ
ート、2,3,4,5,6−ペンタブロモフェニル(メ
タ)アクリレート、2,4−ジブロモフェノキシエチル
(メタ)アクリレート、2,4,6−トリブロモフェニ
ル−ジ(オキシエチル)−(メタ)アクリレート、2,
4,6−トリブロモフェニル−2−メチルオキシエチル
(メタ)アクリレート、2−ブロモベンジル(メタ)ア
クリレート、4−ブロモベンジル(メタ)アクリレー
ト、2,4−ジブロモベンジル(メタ)アクリレート、
2,4,6−トリブロモベンジル(メタ)アクリレー
ト、2,3,4,5,6−ペンタブロモベンジル(メ
タ)アクリレート、2−クロロフェニル(メタ)アクリ
レート、4−クロロフェニル(メタ)アクリレート、
2,4−ジクロロフェニル(メタ)アクリレート、2,
4,6−トリクロロフェニル(メタ)アクリレート、
2,3,4,5,6−ペンタクロロフェニル(メタ)ア
クリレート、2,4−ジクロロフェノキシエチル(メ
タ)アクリレート、2,4,6−トリクロロフェノキシ
エチル(メタ)アクリレート、2,4,6−トリクロロ
フェニル−ジ(オキシエチル)−(メタ)アクリレー
ト、2,4,6−トリクロロフェノキシ−2−メチルオ
キシエチル(メタ)アクリレート、3−(2,4,6−
トリブロモフェノキシ)−2−ヒドロキシプロピル(メ
タ)アクリレート、3−(2,3,4,5,6−ペンタ
ブロモフェノキシ)−2−ヒドロキシプロピル(メタ)
アクリレート、2−フェニル−4−ブロモフェニル(メ
タ)アクリレート、2−(4−ブロモフェニル)−4,
6−ジブロモフェニル(メタ)アクリレート、2−(4
−クロロフェニル)−4,6−ジクロロフェニル(メ
タ)アクリレート、2−フェニル−4−ブロモフェニル
オキシエチル(メタ)アクリレート、2−(4−ブロモ
フェニル)−4,6−ジブロモフェニルオキシエチル
(メタ)アクリレート、2−(2,4,6−トリブロモ
フェニル)−4,6−ジブロモフェニル(メタ)アクリ
レート、2−(2,4−ジブロモフェニル)−4,6−
ジブロモフェニルオキシエチル(メタ)アクリレート、
1−(4−クロロナフチル)−オキシエチル−(メタ)
アクリレート、2−(4−クロロナフチル)−オキシエ
チル−(メタ)アクリレート、1−(4−ブロモナフチ
ル)−オキシエチル−(メタ)アクリレート、2−(4
−ブロモナフチル)−オキシエチル−(メタ)アクリレ
ート、3−[1−(2−ブロモナフチル)]−2−ヒド
ロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−[2−(2
−ブロモナフチル)]−2−ヒドロキシプロピル(メ
タ)アクリレート、2−イソシアネートエチル(メタ)
アクリレート、2−(3−ビニルベンジルチオ)エタノ
ール、2−(4−ビニルベンジルチオ)エタノール等が
挙げられる。
【0020】また、多官能単量体としては、エチレング
リコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコー
ルジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ
(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ
(メタ)アクリレート、ペンタエチレングリコールジ
(メタ)アクリレート、ノナエチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート等のポリ(又はモノ)エチレングリコ
ールのジ(メタ)アクリレート;プロピレングリコール
ジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ
(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ
(メタ)アクリレート、テトラプロピレングリコールジ
(メタ)アクリレート、ノナプロピレングリコールジ
(メタ)アクリレート等のポリ(又はモノ)プロピレン
グリコールのジ(メタ)アクリレート;1,3−ブチレ
ングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブチレ
ングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリブチレング
リコールジ(メタ)アクリレート(繰り返し単位が5か
ら16)、1,6−ヘキサメチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、1,14−テトラデカメチレングリ
コールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコー
ルジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオ
ペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ヒクトン
付加物のジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコ
ールアジペートジ(メタ)アクリレート、ジシクロペン
テニルジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルジ
(メタ)アクリレート、2−(2−ヒドロキシ−1,1
−ジメチルエチル)−5−ヒドロキシメチル−5−エチ
ル−1,3−ジオキサンジ(メタ)アクリレート、トリ
メチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジトリ
メチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペン
タエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエ
リスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエ
リスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエ
リスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジ(メタ)
アクリロイルオキシエチルイソシアヌレート、トリス
(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシアヌレート、
2,2−ビス[4−(メタ)アクリロイルオキシフェニ
ル]−プロパン、2,2−ビス[4−(メタ)アクリロ
イルオキシエトキシフェニル]−プロパン、2,2−ビ
ス[4−(メタ)アクリロイルオキシジエトキシフェニ
ル]−プロパン、2,2−ビス[4−(メタ)アクリロ
イルオキシペンタエトキシフェニル]−プロパン、2,
2−ビス[4−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ−
3,5−ジブロモフェニル]−プロパン、2,2−ビス
[4−(メタ)アクリロイルオキシジエトキシ−3,5
−ジブロモフェニル]−プロパン、2,2−ビス[4−
(メタ)アクリロイルオキシペンタエトキシ−3,5−
ジブロモフェニル]−プロパン、2,2−ビス[4−
(メタ)アクリロイルオキシエトキシ−3,5−ジメチ
ルフェニル]−プロパン、2,2−ビス[4−(メタ)
アクリロイルオキシエトキシ−3,5−フェニルフェニ
ル]−プロパン、ビス[4−(メタ)アクリロイルオキ
シフェニル]−スルフォン、ビス[4−(メタ)アクリ
ロイルオキシエトキシフェニル]−スルフォン、ビス
[4−(メタ)アクリロイルオキシジエトキシフェニ
ル]−スルフォン、ビス[4−(メタ)アクリロイルオ
キシペンタエトキシフェニル]−スルフォン、ビス[4
−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ−3−フェニル
フェニル]−スルフォンビス[4−(メタ)アクリロイ
ルオキシエトキシ−3,5−ジメチルフェニル]−スル
フォン、ビス[4−(メタ)アクリロイルオキシフェニ
ル]−スルフィド、ビス[4−(メタ)アクリロイルオ
キシエトキシフェニル]−スルフィド、ビス[4−(メ
タ)アクリロイルオキシペンタエトキシフェニル]−ス
ルフィド、ビス[4−(メタ)アクリロイルオキシエト
キシ−3−フェニルフェニル]−スルフィド、ビス[4
−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ−3,5−ジメ
チルフェニル]−スルフィド、ジ[(メタ)アクリロイ
ルオキシエトキシ]フォスフェート、トリ[(メタ)ア
クリロイルオキシエトキシ]フォスフェート;1,6−
ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、ジエチレング
リコールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパ
ンジグリシジルエーテル、グリセロールトリグリシジル
エーテル、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌ
レートのトリグリシジルエーテル、2,2−ビス(4−
グリシジルオキシシクロヘキシル)」プロパン、ビスフ
ェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールSジ
グリシジルエーテル、テトラブロモビスフェノールAジ
グリシジルエーテル、テトラブロモビスフェノールSジ
グリシジルエーテル等と(メタ)アクリル酸との反応物
であるエポキシポリ(メタ)アクリレート;シクロヘキ
サンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、
トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネー
ト、1,3−ビス(α、α−ジメチルジイソシアネート
メチル)ベンゼン、4,4−ジフェニルメタンジイソシ
アネート、m−フェニレンジイソシアネート、メチレン
ビス(4−シクロヘキシルイソシアネート)、ナフタレ
ンジイソシアネート、ビフェニルジイソシアネート、ト
リメチルヘキサメチレンジイソシアネート、等のポリイ
ソシアネート化合物と2−ヒドロキシエチル(メタ)ア
クリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレ
ート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4
−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等のヒドロキ
シ基含有(メタ)アクリレートをウレタン化して得られ
るウレタンポリ(メタ)アクリレート;多価アルコール
と多塩基酸と(メタ)アクリル酸を反応して得られるポ
リエステル(メタ)アクリレート、等が挙げられる。
【0021】以上の光重合性単量体の内、水酸基、カル
ボキシル基、エポキシ基及びイソシアネート基から選ば
れる1つ以上の基を有する単量体をレンズ用素材に使用
した場合、ガラス型との密着性が高くなるために本発明
の離型剤を塗布したプラスチックレンズ製造用鋳型を用
いる効果が大である。水酸基を有する光重合性単量体の
具体例としては、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエ
チル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、
(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシブチル、(メタ)ア
クリル酸4−ヒドロキシブチル、3−フェノキシ−2−
ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−(2−
フェニルフェノキシ)−2−ヒドロキシプロピル(メ
タ)アクリレート、3−(4−フェニルフェノキシ)−
2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、グリシ
ジル基を有するエポキシ化合物と(メタ)アクリル酸と
の反応物であるエポキシポリ(メタ)アクリレート等、
カルボキシル基を有する光重合性単量体としては、(メ
タ)アクリル酸、コハク酸2−メタクリロイルオキシエ
チル、マレイン酸2−メタクリロイルオキシエチル、フ
タル酸2−メタクリロイルオキシエチル、ヘキサヒドロ
フタル酸2−メタクリロイルオキシエチル等、エポキシ
基を有する光重合性単量体としては、(メタ)アクリル
酸グリシジル等、イソシアネート基を有する光重合性単
量体としては、2−イソシアネートエチル(メタ)アク
リレート等が挙げられる。
【0022】また光触媒としては、2−ヒドロキシ−2
−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、ヒドロキ
シシクロヘキシルフェニルケトン、メチルフェニルグリ
オキシレート、アセトフェノン、ベンゾフェノン、ジエ
トキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェ
ニルアセトフェノン、1−フェニル−1,2−プロパン
−ジオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシム、
2−メチル[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モル
ホリノ−1−プロパノン、ベンジル、ベンゾインメチル
エーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインプロ
ピルエーテル、ベンゾインブチルエーテル、2−クロロ
チオキサントン、イソプロピルチオキサントン、2,
4,6−トリメチルベンゾインジフェニルフォスフィン
オキサイド、ベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサ
イド、2−メチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオ
キサイド、ベンゾイルジメトキシフォスフィンオキサイ
ド等が挙げられる。光硬化性単量体には光開始剤の他に
必要に応じて、熱触媒として有機過酸化物やアゾ化合物
を併用添加したり、さらに酸化防止剤、黄変防止剤、紫
外線吸収剤、分散染料・油溶染料・顔料などの着色剤又
はブルーイング剤等を添加することも可能である。
【0023】本発明で用いる紫外線発生源としては、低
圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ、メ
タルハライドランプ、パルスキセノンランプ等がある。
【0024】尚、本発明により製造されたプラスチック
レンズは重合成形後、ハードコート加工、染色加工、反
射防止膜加工等を施すことができる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下実施例により本発明を更に詳
しく説明するが、本発明はこれらの実施例に限定される
ものではない。
【0026】(実施例1) (1)プラスチックレンズ製造用鋳型の作製 レンズ素材の屈折率が1.55の時に+3.00ディオ
プトリーの度数がでるように設計された凸面用ガラス型
と凹面用ガラス型(直径は80mm)を塩化メチレン
槽、界面活性剤を含んだ水の槽、水のみの槽にこの順に
浸漬し超音波洗浄を行い表面の汚れを除去した後、イソ
プロピルアルコールの槽に浸漬し引き上げることで付着
した水を除去した。
【0027】次に、離型剤として燐酸エステルであるジ
デシルアシッドホスフェートをイソプロピルアルコール
に希釈して1000ppmの濃度となるように調整した
液を先に洗浄した凸面用と凹面用のガラス型の使用面に
スピンコート法で塗布した。この時の塗布条件は回転数
500rpmの時に離型剤の希釈液を5cc降りかけそ
の後2000rpmで10秒間回転させることで均一に
離型剤が塗布されたガラス型を得た。
【0028】この後、2枚のガラス型の外周部をレンズ
重合用テープ(基材はポリエチレンテレフタレートで厚
みが50μm、粘着剤はアクリル系)で巻き、プラスチ
ックレンズ製造用鋳型を作製した。
【0029】(2)光重合性組成物の調整 ビスフェノールAジグリシジルエーテルとメタクリル酸
とを反応させて得られたエポキシジメタクリレート40
g、ノナブチレングリコールジメタクリレート20g、
フェニルメタクリレート25g、イソホロンジイソシア
ネートと2−ヒドロキシプロピルメタクリレートを反応
させて得られたウレタンジメタクリレート15g、2,
4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオ
キサイド0.03g、t−ブチルパーオキシイソブチレ
ート0.1g、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフ
ェノン0.05g、トリドデシルフォスフェート0.2
gを混合し、室温でよく攪拌した後、50mmHgに減
圧して10分間脱気した。
【0030】(3)プラスチックレンズの成形 先に作製したプラスチックレンズ製造用鋳型に上記光重
合性組成物を注射器を用いて注入した後、この鋳型に両
面からランプ長10インチ、2kWの高圧水銀灯により
30J/cmの紫外線を照射した。この後鋳型からプ
ラスチックレンズを離型したが、プラスチックレンズや
ガラス型の破壊や破損は全くなく良好な離型性であっ
た。このあと、130℃で2時間アニールを行いプラス
チックレンズを得た。得られたレンズは着色もなく、無
色透明であった。
【0031】(4)染色、ハードコート、反射防止加工 この様にして得られたプラスチックレンズを市販のプラ
スチックレンズ用染色剤(セイコープラックス用アンバ
ーD)を用いて90℃の染色浴で10分間染色を行っ
た。染色後のレンズはかなり濃く染まっており、染まり
ムラも見られなかった。
【0032】次いでこのレンズに市販のプラスチックレ
ンズ用シリコン系ハードコートを塗布硬化した。さら
に、シリカ、ジルコニアで構成される5層の反射防止膜
を設けた。膜の密着性評価を行ったところ膜のハガレは
見られなかった。
【0033】(実施例2)実施例1と同様のプラスチッ
クレンズ製造用鋳型の作製とプラスチックレンズの成形
を100回繰り返した。鋳型からプラスチックレンズを
離型する都度、プラスチックレンズやガラス型の破壊や
破損は全くなく良好な離型性であった。また、都度得ら
れたレンズは着色もなく、無色透明であった。
【0034】(実施例3)離型剤として燐酸エステルで
あるモノテトラデシルアシッドホスフェートとジテトラ
デシルアシッドホスフェートの混合物(重量比で1:
4)をイソプロピルアルコールに希釈したものを用いた
以外は実施例1と同様にプラスチックレンズを作製し
た。鋳型からプラスチックレンズを離型した際、プラス
チックレンズやガラス型の破壊や破損は全くなく良好な
離型性であった。また、得られたレンズは着色もなく、
無色透明であった。
【0035】(実施例4)離型剤としてフッ素含有有機
ケイ素化合物であるKBM−7803(信越化学工業
(株)製)をイソプロピルアルコールに希釈したものを
用いた以外は実施例1と同様にプラスチックレンズを作
製した。鋳型からプラスチックレンズを離型した際、プ
ラスチックレンズやガラス型の破壊や破損は全くなく良
好な離型性であった。また、得られたレンズは着色もな
く、無色透明であった。
【0036】(実施例5)離型剤としてアルキル4級ア
ンモニウム塩であるベンジルトリメチルアンモニウムク
ロライドをエタノールに希釈して2000ppmとした
ものを用いた以外は実施例1と同様にプラスチックレン
ズを作製した。鋳型からプラスチックレンズを離型した
際、プラスチックレンズやガラス型の破壊や破損は全く
なく良好な離型性であった。また、得られたレンズは着
色もなく、無色透明であった。
【0037】(実施例6)離型剤としてフッ素系界面活
性剤であるFC−170C(住友スリーエム(株)製)
をエタノールに希釈して2000ppmとしたものを用
いた以外は実施例1と同様にプラスチックレンズを作製
した。鋳型からプラスチックレンズを離型した際、プラ
スチックレンズやガラス型の破壊や破損は全くなく良好
な離型性であった。また、得られたレンズは着色もな
く、無色透明であった。
【0038】(実施例7)離型剤としてシリコン系界面
活性剤であるL−7001(日本ユニカー(株)製)を
イソプロピルアルコールに希釈して1500ppmとし
たものを用いた以外は実施例1と同様にプラスチックレ
ンズを作製した。鋳型からプラスチックレンズを離型し
た際、プラスチックレンズやガラス型の破壊や破損は全
くなく良好な離型性であった。また、得られたレンズは
着色もなく、無色透明であった。
【0039】(実施例8) (1)プラスチックレンズ製造用鋳型の作製 レンズ素材の屈折率が1.55の時に+3.00ディオ
プトリーの度数がでるように設計された凸面用ガラス型
と凹面用ガラス型(直径は80mm)を塩化メチレン槽
に浸漬し超音波洗浄を行い表面の汚れを除去した。この
後、アルミナ粒子を水と混ぜた研磨液を用い使用面をス
ポンジで表面研磨した。この後、水洗い及び乾燥をする
ことで汚れや異物のないガラス型を得た。
【0040】次に、離型剤として燐酸エステルであるジ
ドデシルアシッドホスフェートをイソプロピルアルコー
ルに希釈して1000ppmの濃度となるように調整し
た液を先に洗浄した凸面用と凹面用のガラス型の使用面
にスピンコート法で塗布した。この時の塗布条件は実施
例1と同様に行った。
【0041】(2)光重合性組成物の調整 2,2−ビス[4−メタクリロイルオキシエトキシフェ
ニル]−プロパン50g、ベンジルメタクリレート25
g、ペンタエチレングリコールジメタクリレート10
g、ノナプロピレングリコールジメタクリレート10
g、グリシジルメタクリレート5g、2,4,6−トリ
メチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド0.
03g、t−ブチルパーオキシイソブチレート0.1
g、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン0.
05g、トリドデシルフォスフェート0.2gを混合
し、室温でよく攪拌した後、50mmHgに減圧して1
0分間脱気した。
【0042】(3)プラスチックレンズの成形 先に作製したプラスチックレンズ製造用鋳型に上記光重
合性組成物を注射器を用いて注入した後、この鋳型に両
面からランプ長10インチ、2kWの高圧水銀灯により
30J/cmの紫外線を照射した。この後鋳型からプ
ラスチックレンズを離型したが、プラスチックレンズや
ガラス型の破壊や破損は全くなく良好な離型性であっ
た。このあと、135℃で1時間アニールを行いプラス
チックレンズを得た。得られたレンズは着色もなく、無
色透明であった。
【0043】(実施例9)実施例8の光重合性組成物の
調整におけるグリシジルメタクリレート5gをフタル酸
2−メタクリロイルオキシエチル5gに変えた他は実施
例8と同様の方法でプラスチックレンズを成形した。鋳
型からプラスチックレンズを離型した際、プラスチック
レンズやガラス型の破壊や破損は全くなく良好な離型性
であった。また、得られたレンズは着色もなく、無色透
明であった。
【0044】(比較例1)実施例1において、離型剤を
塗布せずにプラスチックレンズの重合成形を行った。鋳
型からプラスチックレンズを離型した際、ガラス型から
レンズがハガレ難く、離型後のレンズに割れが発生し
た。
【0045】(比較例2) (1)プラスチックレンズ製造用鋳型の作製 実施例1において、離型剤を塗布せずにプラスチックレ
ンズ製造用鋳型を作製した。
【0046】(2)光重合性組成物の調整 実施例1の光重合性組成物の調整において、離型剤とし
て燐酸エステルであるジデシルアシッドホスフェート
0.10g(組成物中の濃度が約1000ppm)を添
加した以外は同様に光重合性組成物を調整した。
【0047】(3)プラスチックレンズの成形 (1)のプラスチックレンズ製造用鋳型に(2)で調整
した光重合性組成物を注入し、実施例1と同じ条件で重
合硬化を行った。この後鋳型からプラスチックレンズを
離型したが、ガラス型からレンズがハガレ難く、離型後
のレンズに割れが発生した。また、得られたレンズは少
し黄色く着色していた。
【0048】(比較例3)比較例2の光重合性組成物の
調整において、離型剤として燐酸エステルであるジデシ
ルアシッドホスフェート1.0g(組成物中の濃度が約
10000ppm)を添加した以外は同様に光重合性組
成物を調整し、重合成形を行った。重合硬化後、鋳型か
らプラスチックレンズを離型した際、プラスチックレン
ズやガラス型の破壊や破損は全くなく良好な離型性であ
った。しかし、成形後のレンズに白濁と着色が見られ、
さらに熱特性が実施例1のレンズより5℃低下してい
た。
【0049】
【発明の効果】本発明のプラスチックレンズの製造方法
を用いることにより、良好な離型性及び重合成形歩留ま
りを確保し、さらに優れた透明性、光学的均質性、熱特
性、機械的強度等を有する高品質なプラスチックレンズ
を製造することができる。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年10月2日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正内容】
【0008】本発明で使用するガラス型は最初にガラス
型表面の汚れや異物を除去するために洗浄を行う必要が
ある。この洗浄方法としては、従来からプラスチックレ
ンズの製造で使われているガラス型の洗浄方法が利用さ
れる。この具体例としては、ガラス型を有機溶剤、水、
アルカリ、酸、界面活性剤等を含んだ洗浄液に浸漬して
超音波洗浄を行う方法がある。あるいは無機質又は有機
質の研磨剤を用いてガラス型の表面を研磨する方法もあ
る。これらのいずれかの洗浄を行ってガラス型の表面状
態をプラスチックレンズ製造用鋳型に要求される清浄度
のレベルに上げた後に、本発明では光硬化性単量体と接
触するガラス型の面に離型剤を塗布する必要がある。離
型剤を塗布する際は、離型剤単体の粘度等により作業性
が異なるためアルコール類、セロソルブ類、炭化水素
類、エステル類、ケトン類、アミン類等の有機溶媒に希
釈して用いることが望ましい。希釈した離型剤の濃度は
離型剤の種類及びのその時の離型性により適宜調整及び
変更される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B29L 11:00

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】2枚のガラス型とガスケット又はテープで
    構成されるプラスチックレンズ製造用鋳型に光硬化性単
    量体を注入し紫外線照射によりプラスチックレンズを製
    造する際に、光硬化性単量体と接触するガラス型の表面
    に予め離型剤を塗布した後に光硬化性単量体を注入し硬
    化することを特徴とするプラスチックレンズの製造方
    法。
  2. 【請求項2】請求項1に記載のプラスチックレンズの製
    造方法において、ガラス型の使用面を洗浄した後に溶剤
    に希釈した離型剤をスピンコート法により塗布すること
    を特徴とするプラスチックレンズの製造方法。
  3. 【請求項3】請求項1又は2に記載のプラスチックレン
    ズの製造方法において、 前記離型剤が、燐酸エステル、フッ素含有有機ケイ素化
    合物、フッ素系界面活性剤、シリコン系界面活性剤及び
    アルキル4級アンモニウム塩からなる群より選ばれる1
    種又は2種以上であることを特徴とするプラスチックレ
    ンズの製造方法。
  4. 【請求項4】請求項1乃至3のいずれかに記載のプラス
    チックレンズの製造方法において、 前記光硬化性単量体が、水酸基、カルボキシル基、エポ
    キシ基及びイソシアネート基からなる群より選ばれる1
    つ以上の基を有する単官能又は多官能のラジカル重合性
    単量体を含むことを特徴とするプラスチックレンズの製
    造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006305924A (ja) * 2005-04-28 2006-11-09 Nippon Synthetic Chem Ind Co Ltd:The ポリビニルアルコール系フィルムの製造方法、およびポリビニルアルコール系フィルム
JP2010234563A (ja) * 2009-03-30 2010-10-21 Hoya Corp プラスチック基材及びプラスチックレンズの製造方法
CN103906622A (zh) * 2011-10-28 2014-07-02 诺华股份有限公司 用于模制眼用透镜的方法和用于将涂层施加到眼用透镜模具表面上的装置

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CN103906622A (zh) * 2011-10-28 2014-07-02 诺华股份有限公司 用于模制眼用透镜的方法和用于将涂层施加到眼用透镜模具表面上的装置
CN103906622B (zh) * 2011-10-28 2017-06-30 诺华股份有限公司 用于模制眼用透镜的方法和用于将涂层施加到眼用透镜模具表面上的装置

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