JPH10263671A - 熱間圧延鋼板の冷却方法 - Google Patents

熱間圧延鋼板の冷却方法

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JPH10263671A
JPH10263671A JP9072454A JP7245497A JPH10263671A JP H10263671 A JPH10263671 A JP H10263671A JP 9072454 A JP9072454 A JP 9072454A JP 7245497 A JP7245497 A JP 7245497A JP H10263671 A JPH10263671 A JP H10263671A
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JP
Japan
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steel sheet
cooling
winding
rolled steel
temperature
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JP9072454A
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Yasuhiko Takee
康彦 武衛
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Sumitomo Metal Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 鋼板巻取機の巻取開始時及び巻取開始後の双
方に亘って圧延鋼板の板幅減少を抑制することができる
熱間圧延鋼板の冷却方法を提供する。 【解決手段】 最終仕上圧延機2b出側からAr3 変態点よ
り高い温度にて排出される圧延鋼板1を、最終仕上圧延
機2b及び鋼板巻取機5の間に設けられ、圧延方向に複数
の冷却ノズル群31a ,31b をもつ冷却装置3で、巻取開
始時には、上流側の一又は複数の冷却ノズル群31a にお
ける圧延鋼板1の温度をAr3 変態域内とすべく液冷せ
ず、その下流側の冷却ノズル群31b で所定の巻取温度に
まで液冷し、巻取開始後に、上流側の一又は複数の冷却
ノズル群31a における圧延鋼板1の温度をAr3 変態域よ
り低い温度となるように液冷すべくなしてある構成とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱間圧延鋼板を巻
き取る際に生じる熱間圧延鋼板の板幅の変動を抑制する
熱間圧延鋼板の冷却方法に関する。
【0002】
【従来の技術】熱間圧延工程は、加熱炉で所定の温度ま
で加熱された圧延鋼材を、複数の水平ロール圧延機及び
複数の堅ロール圧延機からなる粗圧延工程で適宜の厚さ
に粗圧延し、次いで複数の水平ロール圧延機からなる仕
上圧延工程で所定の厚さに仕上圧延し、仕上圧延機から
押し出される約900 ℃の圧延鋼板を続く冷却装置で冷却
した後、鋼板巻取機でロール状に巻いて製品鋼板を得る
ものである。
【0003】このような熱間圧延工程の鋼板巻取機は、
密な巻取状態の製品鋼板を得るために前記仕上圧延機の
送り速度よりも速い巻取速度で回転しており、また、圧
延鋼板の先端が鋼板巻取機のマンドレルに接触した巻取
開始の瞬間(巻取開始時)の自体の回転方向とは反対向
きの衝撃トルクによる巻取速度の低下を抑制するため
に、冷却装置内に設けられている搬送装置を連動して駆
動させている。
【0004】上述のような巻取開始時の前記圧延鋼板の
送り速度及び巻取速度の差により、前記仕上圧延機の出
側付近では前記圧延鋼板に過大な張力(バックテンショ
ン)が生じ、前記圧延鋼板の断面積が局所的に減少する
ネッキングが発生する。該ネッキングは、偏平比(鋼板
断面の厚み寸法に対する幅寸法の比)の大きいスラブ圧
延鋼板の場合、幅寸法の減少が顕著であり、圧延鋼板の
歩留が低下する。
【0005】また、巻取開始後においては、前記鋼板巻
取機の回転速度はバックテンションを抑制するために若
干遅くはするものの、密な巻き状態を維持するために前
記仕上圧延機出側の送り速度よりも速い送りに設定する
必要があり、前記仕上圧延機出側と前記鋼板巻取機との
間において、クリープ変形による前記圧延鋼板の全体的
な幅寸法減少が生じる。
【0006】これらの幅寸法の減少は、圧延鋼板の温度
が上述の如き前記仕上圧延機と前記鋼板巻取機との間
で、約890 ℃〜800 ℃(Ar3 変態域)を通過し、圧延鋼
板の結晶構造が面心立方格子(オーステナイト)から体
心立方格子(フェライト)に変化することにより生じる
もので、この間は原子間の結合力が弱く、前記圧延鋼材
が一時的に軟化する。
【0007】以上の問題を解決すべく、特開平7−24
1611号公報では、仕上圧延機出側の温度をAr3 変態
点(約890 ℃)以上とし、冷却装置内でのAr3 変態点直
後の圧延鋼板の板幅を測定し、この板幅と目標板幅との
偏差を零にするように張力を制御して、上述の如き板幅
の減少を抑制する方法が開示されている。
【0008】しかし、この方法においては、冷却装置内
における圧延鋼板の板幅を実測することが困難である。
また、実測した板幅をフィードバックして前記圧延鋼板
に付与する張力を演算する必要があり、この演算の時間
遅れにより、瞬間的な巻取開始時の挙動に対処すること
ができない。
【0009】また、特公平4−46652号公報では、
仕上圧延機出側の温度をAr3 変態点直上とし、冷却装置
内でのAr3 変態域の圧延鋼板を空冷で温度降下を遅くし
て前記圧延鋼板の軟化部位を広範囲に保つことにより、
該圧延鋼板に付与される張力によって生じる応力を分散
させ、前記圧延鋼板の板幅減少を抑制する試みがなされ
ている。
【0010】ところが、前記圧延鋼板に付与される張力
は、巻取開始時から継続的に作用しており、この方法に
おいては前記圧延鋼板の軟化部位に時間経過とともに生
じるクリープ変形による板幅減少を回避することができ
ず、長時間に亘る巻取作業に対応することができない。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、斯かる事情
に鑑みてなされたものであり、巻取開始時に、仕上圧延
機出側からの熱間圧延鋼板のAr3 変態温度域を圧延方向
に長くとり、巻取開始後に、前記仕上圧延機出側付近で
急冷し、熱間圧延鋼板のAr3 変態温度域を圧延方向に短
くとるように切り替え、巻取開始時及び巻取開始後の双
方に亘って前記圧延鋼板の板幅減少を抑制することがで
きる熱間圧延鋼板の冷却方法を提供することを目的とす
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】第1発明に係る熱間圧延
鋼板の冷却方法は、仕上圧延機出側からAr3 変態点より
高い温度にて排出される熱間圧延鋼板を、仕上圧延機及
び鋼板巻取機の間に設けられ、圧延方向に複数の冷却領
域をもつ冷却装置で所定の巻取温度にまで冷却する熱間
圧延鋼板の冷却方法において、鋼板巻取機での巻取開始
時に、上流側の一又は複数の冷却領域における熱間圧延
鋼板の温度をAr3 変態域内とすべく液冷せず、その下流
側の冷却領域で所定の巻取温度にまで液冷し、巻取開始
後に、上流側の一又は複数の冷却領域における熱間圧延
鋼板の温度をAr3 変態域より低い温度となるように液冷
すべくなしてあることを特徴とする。
【0013】第2発明に係る熱間圧延鋼板の冷却方法
は、請求項1において、前記巻取開始時に、上流側の領
域における熱間圧延鋼板の温度降下量を、その下流側の
冷却領域における温度降下量よりも小さくし、前記巻取
開始後に、その上流側の冷却領域における温度降下量
を、その下流側の冷却領域における温度降下量よりも大
きくすべくなしてあることを特徴とする。
【0014】第3発明に係る熱間圧延鋼板の冷却方法
は、請求項1又は2において前記巻取開始時に、上流側
の冷却領域における温度降下量を前記冷却装置内での全
温度降下量の半分よりも小さくし、前記巻取開始後に、
上流側の冷却領域における温度降下量を前記全温度降下
量の半分よりも大きくすべくなしてあることを特徴とす
る。
【0015】第1発明に係る熱間圧延鋼板の冷却方法に
よれば、巻取開始時に、上流側の一又は複数の領域で、
熱間圧延鋼板の温度をAr3 変態域(約890 ℃〜800 ℃)
内を保持するように液冷を行なわず、自然空冷とし、仕
上圧延機及び鋼板巻取機の間の軟化部分を圧延方向に長
くとることによって、巻取開始時の衝撃トルクによる前
記領域内での応力を分散して熱間圧延鋼板の幅変動を抑
制することができる。
【0016】また、巻取開始後に、上流側の一又は複数
の領域で液冷を行なって急冷し、熱間圧延鋼板の温度が
Ar3 変態域以下である領域を圧延方向に長くとることに
より、仕上圧延機及び鋼板巻取機の間の全体にて生じる
クリープ変形を緩和し、熱間圧延鋼板の幅変動を効率的
に抑制することができる。
【0017】第2,3発明に係る熱間圧延鋼板の冷却方
法によれば、巻取開始時に下流側の領域で急冷して上流
側よりも温度降下量を大きくし、巻取開始後に上流側の
領域で急冷して下流側よりも温度降下量を大きくするよ
うに切り替えるので、各冷却領域での冷却強度の決定が
容易となる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下本発明をその実施の形態を示
す図面に基づいて詳述する。図1は、本発明に係る熱間
圧延設備の要部を示す断面図である。
【0019】本発明における熱間圧延工程は、複数の水
平ロール圧延機からなる仕上圧延工程2(最終の仕上圧
延機2a,2bの2つのみ図示)で所望の断面寸法に仕上圧
延され、最終仕上圧延機2bから送り出される約900 ℃の
低炭素鋼(C=0.04%)を用いてなる圧延鋼板1を、続
く冷却装置3内で所定の巻取温度まで冷却した後、鋼板
巻取機5でロール状に巻いて後工程での素材となる製品
鋼板を得るものである。
【0020】冷却装置3は、最終仕上圧延機2bから送り
出される圧延鋼板1のパスラインを支持する多数の搬送
ローラを用いてなるランアウトテーブル33と、その上下
に対向配置され、多数の冷却ノズルを備えてなる冷却ノ
ズル群31と、冷却ノズル群31からの噴射水量を制御する
冷却制御手段32とを備えており、この冷却装置3は、圧
延方向に約180 mの全長を有している。
【0021】前記冷却ノズル群31は、最終仕上圧延機2b
を基準(0m)として圧延方向に50mの地点で、上流側
の冷却ノズル群31a と、下流側の冷却ノズル群31b との
2つの冷却領域に分割され、また、各々の冷却ノズル群
31a ,31b が備える複数の冷却ノズルは、圧延鋼板1の
幅方向及び圧延方向に夫々適宜の距離離隔して配置さ
れ、冷却制御手段32からの動作信号により、各冷却ノズ
ル群31a ,31b に備えられたバルブを開閉し、各別に冷
却水の噴射水量を制御できるようになっている。
【0022】最終仕上圧延機2b出側には、圧延鋼板1の
仕上温度Tf を所定の時間周期で検出するための、熱電
対からなる温度検出手段21が配設され、検出結果は冷却
制御手段32に与えられる。
【0023】また、冷却制御手段32には、テンキー、キ
ーボード等を用いてなる入力手段6が接続されており、
製品鋼板の所望温度(巻取温度Tr )と、巻取開始後
に、鋼板巻取機5が圧延鋼板1へ加える張力(巻取張
力)が操業開始前に予め入力され、入力結果は冷却制御
手段32に与えられる。
【0024】ランアウトテーブル33出側には、2つの円
柱形の水平ロールを組み合わせてなるピンチロール4が
設けられ、鋼板巻取機5へ圧延鋼板1を誘導する役目を
している。誘導された圧延鋼板1の先端は、鋼板巻取機
5の中心部に設けられた円柱形のマンドレル51の周面に
接触(巻取開始)し、マンドレル51の周面を囲むように
等配された3つのラッパーロール52,52,52により圧延
鋼板1はマンドレル51の周面に押し付けられながら巻き
付けられる。また、鋼板巻取機5には、図示しないトル
ク検出手段が備えられ、マンドレル51及びそれを駆動す
るモータの出力軸に加えられるトルクを検出している。
この検出結果は冷却制御手段32に与えられ、このトルク
の増減により、巻取開始、巻取終了を判断する。
【0025】冷却制御手段32は、その内部に設けられた
メモリ32a に予め記憶されている前記巻取張力の大きさ
に応じた巻取トルク及び回転数で前記モータを駆動する
ようにしてある。また、冷却制御手段32は、ランアウト
テーブル33を駆動するために設けられた図示しないモー
タを、巻取開始までランアウトテーブル33の搬送速度を
鋼板巻取機5と連動して略同速度で駆動するようにして
ある。
【0026】図2は、本発明に係る冷却制御手段32の冷
却制御動作を示すフローチャートである。以上のような
構成の熱間圧延設備において、まず、入力手段6から圧
延開始前に予め入力された巻取温度Tr 及び巻取張力を
受付け(ステップ1)、冷却制御手段32内に設けられた
メモリ32a に記憶する。
【0027】受付けた巻取張力に基づいて巻取トルクを
演算し、該巻取トルクに応じた巻取速度よりも所定の速
度だけ速い速度で鋼板巻取機5を駆動し、同時にランア
ウトテーブル33を鋼板巻取機5の巻取速度と略同速の送
り速度で駆動する(ステップ2)。
【0028】そして、圧延操業の開始時点で、温度検出
手段21により検出された最終仕上圧延機2b出側の圧延鋼
板1の仕上温度Tf を取込み(ステップ3)、メモリ32
a に記憶し、次いで、仕上温度Tf 及び巻取温度Tr の
温度差、即ち冷却装置3における圧延鋼板1の温度降下
量Tdropを演算する(ステップ4)。
【0029】圧延鋼板1がマンドレル51に接触したとき
に増加するマンドレル51のトルク検出値により巻取開始
を判断する(ステップ5)。巻取開始までは鋼板巻取機
5に圧延鋼板1が達していないので、鋼板巻取機5に近
い下流側の冷却ノズル群31bのバルブを開放し、冷却水
の噴射を開始する(ステップ6)。このとき、最終仕上
圧延機2bに近い上流側の冷却ノズル群31a では冷却水に
よる強制冷却は行わず、冷却ファンを用いない自然空冷
のみとする。
【0030】圧延鋼板1が鋼板巻取機5に達し、巻取開
始と判断した場合は、鋼板巻取機5の巻取速度をステッ
プ1で受付けた巻取張力に応じた巻取速度まで減速し、
ランアウトテーブル33の駆動を停止する(ステップ
7)。
【0031】次に、ステップ6とは逆に最終仕上圧延機
2bに近い上流側の冷却ノズル群31aのバルブを開放し、
冷却水を噴射する(ステップ8)。このとき、鋼板巻取
機5に近い下流側の冷却ノズル群31b では自然空冷のみ
とする。
【0032】そして、全ての圧延鋼板1が鋼板巻取機5
に巻き取られたときに減少するマンドレル51のトルク検
出値により巻取終了を判断し(ステップ9)、巻取終了
の場合は本動作を終了し、また、巻取終了でない場合
は、ステップ3からの一連の動作を繰り返す。
【0033】各冷却ノズル群31a ,31b の冷却強度は、
冷却水の噴射水量に大きく影響される。この噴射水量を
制御するためには、前記巻取温度Tr 及び仕上温度Tf
から算出される温度降下量Tdropの他に、各冷却ノズル
群31a ,31b における温度降下量を決定しておく必要が
ある。
【0034】図3は、冷却装置3内における圧延鋼板1
の温度分布の一例を示すグラフであり、図3(a) は、ス
テップ6の冷却状態における場合の温度分布、図3(b)
は、ステップ7の冷却状態における場合の温度分布を夫
々示す。なお、図3において横軸は最終仕上圧延機2bか
らの距離を示し、縦軸は圧延鋼板1の温度を示す。
【0035】図3(a) に示す如く巻取開始時に、上流側
に位置する冷却ノズル群31a の領域にある圧延鋼板1の
温度降下量を約50℃、下流側に位置する冷却ノズル群31
b の領域にある圧延鋼板1の温度降下量を約250 ℃とす
ることにより、前記上流側全体における圧延鋼板1の温
度域をAr3 変態温度内にし、続いて、図3(b) に示す如
く巻取開始後に、上流側に位置する冷却ノズル群31a の
領域の圧延鋼板1の温度降下量を約250 ℃、下流側に位
置する冷却ノズル群31b の領域の圧延鋼板1の温度降下
量を約50℃とすることにより、冷却装置3内における圧
延鋼板1の温度域をAr3 変態温度より十分に低い温度と
なるように各冷却ノズル群31a ,31b の温度降下量を設
定しておき、それに応じた冷却強度に各冷却ノズル群31
a ,31bを制御することにより、圧延鋼板1の板幅変動
を大幅に抑制することができる。
【0036】図4は、圧延操業開始から終了までの圧延
鋼板1の板幅変動量を示すグラフである。図4におい
て、横軸は圧延鋼板1の長さであり、圧延鋼板1の全長
が約970 mであることを示している。また、縦軸は圧延
鋼板1の先端部における幅寸法を0mmとした板幅変動量
を示している。なお、仕上圧延後の圧延鋼板1の幅寸法
900mm 、厚さ2mmとし、ステップ1にて入力された巻取
温度を620 ℃、巻取張力を4,000kg ・ f とする。
【0037】図4(a) は、本発明に係る冷却方法との効
果比較のため、本実施例における熱間圧延設備を使用
し、巻取温度Tr 及び仕上温度Tf の偏差により冷却水
量を決定し、冷却装置3の全体で均一に冷却水による冷
却を実施したときの板幅変動量を示している。図4(a)
により、巻取開始時に最終仕上圧延機2b出側付近にあた
る約130 m地点で約7mmのネッキングが発生し、その
後、圧延鋼板1のほぼ全長に亘ってクリープ変形による
板幅減少が発生しているのがわかる。
【0038】一方、図4(b) は、本発明に係る冷却方法
による板幅変動量を示していおり、図3の温度降下量の
グラフに基づいて冷却を行ったものである。図4(b) に
より、巻取開始時に約80m地点で約3mmの板幅減少があ
るものの、圧延鋼板1の全長に亘って約1mmの板幅減少
に抑えられており、従来方法による板幅変動の大きさと
の違いが明らかである。
【0039】本発明は、鋼種、仕上圧延後の圧延鋼板1
の断面寸法等の圧延条件に関わらず成立することはいう
までもない。
【0040】また、本発明の実施の形態において、最終
仕上圧延機2b及び鋼板巻取機5の間を圧延方向に冷却ノ
ズル群31a ,31b の2つの冷却領域とした例を示した
が、これに限らず、圧延方向にタンデム配列された冷却
ノズルの一列ずつを一つの冷却領域として各列毎に冷却
制御する構成とすることもできる。
【0041】
【発明の効果】以上詳述した如く、本発明に係る熱間圧
延鋼板の冷却方法においては、巻取開始時に、最終仕上
圧延機出側付近にて生じる幅減少を、その領域の熱間圧
延鋼板の温度をAr3 変態域にすることによって抑制し、
また、巻取開始後に最終仕上圧延機及び鋼板巻取機の間
全体にて生じるクリープ変形による幅減少を、上流側の
領域で熱間圧延鋼板を急冷して、熱間圧延鋼板の温度を
Ar3 変態域以下とすることによって抑制することができ
る等、本発明は優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る熱間圧延設備の要部を示す断面図
である。
【図2】冷却制御手段における冷却制御動作を示すフロ
ーチャートである。
【図3】冷却装置内における圧延鋼板の温度分布の一例
を示すグラフである。
【図4】圧延鋼板の板幅変動量を示すグラフである。
【符号の説明】
1 圧延鋼板 2 仕上圧延工程 3 冷却装置 4 ピンチロール 5 鋼板巻取機 6 入力手段

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 仕上圧延機出側からAr3 変態点より高い
    温度にて排出される熱間圧延鋼板を、仕上圧延機及び鋼
    板巻取機の間に設けられ、圧延方向に複数の冷却領域を
    もつ冷却装置で所定の巻取温度にまで冷却する熱間圧延
    鋼板の冷却方法において、 鋼板巻取機での巻取開始時に、上流側の一又は複数の冷
    却領域における熱間圧延鋼板の温度をAr3 変態域内とす
    べく液冷せず、その下流側の冷却領域で所定の巻取温度
    にまで液冷し、巻取開始後に、上流側の一又は複数の冷
    却領域における熱間圧延鋼板の温度をAr3 変態域より低
    い温度となるように液冷すべくなしてあることを特徴と
    する熱間圧延鋼板の冷却方法。
  2. 【請求項2】 前記巻取開始時に、上流側の領域におけ
    る熱間圧延鋼板の温度降下量を、その下流側の冷却領域
    における温度降下量よりも小さくし、前記巻取開始後
    に、その上流側の冷却領域における温度降下量を、その
    下流側の冷却領域における温度降下量よりも大きくすべ
    くなしてあることを特徴とする請求項1記載の熱間圧延
    鋼板の冷却方法。
  3. 【請求項3】 前記巻取開始時に、上流側の冷却領域に
    おける温度降下量を前記冷却装置内での全温度降下量の
    半分よりも小さくし、前記巻取開始後に、上流側の冷却
    領域における温度降下量を前記全温度降下量の半分より
    も大きくすべくなしてあることを特徴とする請求項1又
    は2記載の熱間圧延鋼板の冷却方法。
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