JPH10263643A - 形鋼の製造方法 - Google Patents

形鋼の製造方法

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JPH10263643A
JPH10263643A JP9066666A JP6666697A JPH10263643A JP H10263643 A JPH10263643 A JP H10263643A JP 9066666 A JP9066666 A JP 9066666A JP 6666697 A JP6666697 A JP 6666697A JP H10263643 A JPH10263643 A JP H10263643A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 製品の寸法精度が一段と優れ、表面欠陥の少
ない形鋼の製造方法を提供する。 【解決手段】 ブレークダウンミルBDの入側に寸法計
S0を設け、素材の測定データをブレークダウンミルに
フィードフォワードし、ブレークダウンミルの寸法制御
を行うことにより最適寸法の素材を製造し、この素材を
粗ユニバーサルミルR1以降の各ミルに供給することに
より、高精度かつ表面欠陥の少ないH形鋼等を製造す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、H形鋼、I形鋼、
溝形鋼などの形鋼の製造方法に関し、特に寸法精度、形
状に優れた形鋼の熱間圧延およびオンライン冷間矯正に
よる製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】H形鋼等の形鋼は一般に2重式圧延機お
よびユニバーサル圧延機により熱間圧延で製造され、つ
いでローラー矯正機にかけて曲りや反りなどを矯正する
ようにしている。この場合において、形鋼の製造上の問
題点として、圧延時の寸法精度、形状不良の問題とロー
ラー矯正時の形状不良の問題がある。
【0003】まず、H形鋼の場合における寸法欠陥の例
を図3に示す。図3の(A)はウエブの中心偏りと称さ
れるものであって、ユニバーサル圧延時に、H形鋼10
0のウエブ101がフランジ102の中心に対して上下
のどちらか一方にずれる現象である。これは、ユニバー
サル圧延機においてウエブのパスラインに対する咬込位
置が不適正なことが主たる原因で、ウエブの中心偏りの
発生は一般に不可避とされている。ウエブの中心偏りS
は次式で定義される。 S=|a−b|/2 但し、a、b:フランジ端とウエブ面の間の距離
【0004】次に、図3の(B)はフランジ厚偏肉と称
されるものであって、左右または上下のフランジ厚さの
差が発生する現象である。これは、ウエブ高さの変更に
伴う上下水平ロールのシフト量の不適正なことが主たる
原因で、主に圧延の初期もしくは中期に発生する。また
このようなフランジ厚偏肉が発生すると、圧延中期以降
に各フランジの圧下率が変化するので、上記のウエブの
中心偏りが発生することになる。
【0005】図3の(C)はフランジ幅の変化に関する
もので、被圧延材の先後端は材料の拘束がないため、先
後端部より中間部のほうが伸延され易いために先後端部
のフランジ幅が小さくなる現象である。この現象は、矯
正後の製品にも(矯正時、先後端部は未矯正となるた
め)残ってしまい、最終製品段階では中間部のフランジ
幅の増大量ΔBは1〜3mm程度となる。なお、この現象
は、圧延方法等により、逆の傾向(先後端部のフランジ
幅大)になりうることもある。
【0006】上記の寸法精度の問題のうち、ウエブの中
心偏りを低減する方法は、特公平6−53289号、特
開平6−218413号など、従来からも数多くの提案
がある。例えば、前者の公報に開示された方法では、ユ
ニバーサル圧延機の入側にウエブまたはフランジのロー
ラーガイド装置を設けるとともに、入側または出側にウ
エブの中心偏り測定器を設け、その測定器の測定データ
に基づいて、ミル駆動側、ミル操作側で各々別個にロー
ラーガイド装置の上下位置を調整している。後者の公報
では、ウエブの上下に位置するガイドブロックにフラン
ジのガイドローラーを設けた装置を開示している。いず
れもパスラインに対するローラーガイド装置の上下位置
を個々に調整することによってウエブの中心偏りを少な
くしようとするものである。
【0007】次に、ローラー矯正時の形状不良の例を図
4に示す。(A)は上下方向の曲り、(B)は左右方向
の曲り、(C)はフランジの一方または両方の倒れ(反
り)、(D)は端部(特に圧延方向のトップ部)の曲り
を示している。また、図5はローラー矯正機によるウエ
ブ高さの変動の例を示したものであり、中間部のウエブ
高さ変動量ΔHは通常1.0〜3.0mmの範囲である。
【0008】このような、H形鋼の形状不良の発生原因
および形状不良に対する従来の対策上の問題点を述べる
と、以下のようである。
【0009】圧延材の端部、特に圧延方向のトップ部
は、圧延方法上(フランジとウエブの伸び率の違い等)
どうしても非定常部となる。また温度も低くなりがちで
あり、さらに圧延ロールに咬込む際に、咬込位置が不適
正となりやすく、その結果圧延材がガイド等に接触した
りして、図4(D)に示すような端部曲りが発生する。
この端部曲りをローラー矯正機で矯正しようとしても、
図6に示すように矯正ロール11が上下千鳥配列となっ
ているため、矯正することが不可能で、H形鋼100の
トップ部103は未矯正部となる。そのため、トップ部
103の矯正はオフラインでしかできない。
【0010】図4(A)に示す長手方向の曲りについて
は、圧延の段階で厚肉のフランジ部と薄肉のウエブ部と
の温度差があるため、また同じフランジ部でも4ケ所の
温度がそれぞれ違う(一般に強制冷却等を実施しない限
り、H形鋼の下フランジ部間に熱がこもるため、下部の
フランジ温度が高い)ため、特に上下方向の曲りが発生
する。また、圧延終了後の冷却中に、特にI型姿勢(冷
却床の積載効率から一般にI型で装入される)で冷却さ
れる場合、図8に示すように冷却床30におけるH形鋼
100の装入列の密着の度合いにより、左右方向の曲り
が発生することもある(図4(B))。従来より、この
ような曲りに対する抑制手段として、圧延途中でフラン
ジ部を水冷してウエブ部との温度差を縮小する方法は数
多く見られるが(特公平6−75734号、特開平7−
155823号等)、逆にフランジ部の水冷が適正でな
いと、図4(C)に示すようなフランジ倒れ(フランジ
の内反り、外反り)という新たな形状不良が発生する。
【0011】図4、図5に示すH形鋼の形状不良および
ウエブ高さの変動については、ローラー矯正機RSの軸
調整・幅調整機構が図7に示すようになっており、上下
左右に配された水平矯正ロール11の軸方向間隔をそれ
ぞれロール軸13方向にスラスト調整、ロール幅調整
し、左右に配された垂直矯正ロール12の幅を調整して
からH形鋼100を矯正するようになっているが、H形
鋼100のトップ部103およびボトム部104はロー
ラー矯正機10の機構上矯正不可能なため、トップ部1
03およびボトム部104のウエブ高さ寸法Hは矯正前
後でほとんど変動がなく、端部以外は矯正前に比べて大
きくなる。このウエブ高さの変動量ΔHは通常1.0〜
3.0mmであり、規格寸法を外れる部分に対してはオフ
ライン作業(プレス矯正、切断等)が必要になるもので
ある。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来にあっ
ては、ブレークダウンミルでの寸法制御を全く行ってお
らず、それ以降のユニバーサルミルで個々に制御するの
みである。ブレークダウンミルには圧延素材として、例
えば図9に示すような寸法・形状の連続鋳造されたビー
ムブランク1が供給されるが、このビームブランク1に
対してはブレークダウンミルで全く寸法制御を行ってい
ないため、製品としてのH形鋼の寸法精度を向上させる
には限界があり、また粗圧延時に疵が発生すると、その
まま製品の表面欠陥として残るという問題があった。
【0013】本発明は、かかる問題点を解決するために
なされたものであり、製品の寸法精度が一段と優れ、表
面欠陥の少ない形鋼の製造方法を提供することを課題と
している。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明に係る形鋼の製造
方法は、ブレークダウンミルおよび粗ユニバーサルミ
ル、粗エッジャーミルによる粗圧延工程、中間ユニバー
サルミルおよび中間エッジャーミルによる中間圧延工
程、および仕上ユニバーサルミルによる仕上圧延工程を
経て被圧延材を圧延し、ついでその仕上材をローラー矯
正機により矯正する形鋼の製造方法において、前記ブレ
ークダウンミルの入側または出側に被圧延材の寸法・形
状を測定する寸法計を設け、該寸法計の測定データに基
づいて前記ブレークダウンミルの寸法制御を行い、最適
寸法の素材を前記粗ユニバーサルミル以降のミルに供給
して圧延することを特徴とするものである。
【0015】本発明の第1の製造方法では、ブレークダ
ウンミルの入側または出側に配された寸法計により圧延
素材の各部の寸法を測定し、そのデータをブレークダウ
ンミルにフィードフォワードすることによりブレークダ
ウンミルの寸法制御を行い、これによって得られた最適
寸法のビームブランク素材を粗ユニバーサルミル以降の
ミルに供給するため、粗ユニバーサルミルから仕上ユニ
バーサルミルまでの寸法制御を行わなくても十分に精度
の高い製品が得られる。また、ブレークダウンミルで寸
法制御を行っているため、疵等の表面欠陥の発生も非常
に少なくなる。
【0016】本発明の第2の製造方法は、ブレークダウ
ンミルの入側または出側に被圧延材の寸法・形状を測定
する寸法計を設け、該寸法計の測定データに基づいてブ
レークダウンミルの寸法制御を行い、最適寸法の素材を
粗ユニバーサルミルに供給し、次に中間ユニバーサルミ
ルおよび仕上ユニバーサルミルの入側または出側にそれ
ぞれ設けた寸法計の測定データに基づいて最適制御シス
テムにより粗ユニバーサルミルから仕上ユニバーサルミ
ルまでの寸法制御を行い、ついでローラー矯正機の入側
または出側に設けた寸法計の測定データに基づいて最適
制御システムにより被圧延材を矯正することとしたもの
である。
【0017】第2の製造方法では、ブレークダウンミル
の寸法制御に加えて、粗ユニバーサルミルから仕上ユニ
バーサルミルまでの寸法制御とローラー矯正機の寸法制
御を行うものであり、最適寸法の素材を粗ユニバーサル
ミルに供給することにより、各ユニバーサルミルおよび
ローラー矯正機において、各々の入側または出側に配し
た寸法計の測定データに基づいて、最適制御システムに
よる寸法制御を行う。
【0018】各ユニバーサルミルにおける寸法制御は以
下のようにして行う。仕上ユニバーサルミルの出側に設
けた寸法計により仕上材の仕上げ寸法を測定し、その測
定データを各圧延機、各エッジャーミル、並びに仕上ユ
ニバーサルミルの入側の寸法計および拘束ガイド装置に
フィードバックし、中間ユニバーサルミルの入側の寸法
計による測定データをブレークダウンミルおよび粗ユニ
バーサルミル群にフィードバックするとともに、中間ユ
ニバーサルミル、中間エッジャーミル、仕上ユニバーサ
ルミル、および中間圧延機群のガイド装置にフィードフ
ォワードし、さらに仕上ユニバーサルミルの入側の寸法
計による測定データを仕上材用のガイド装置にフィード
フォワードし、これらの寸法計の測定データを基に、最
適制御システムにより最適指示値を判断し、各ミルの圧
下設定値、スラスト調整値、エッジャーミルのショート
ストローク調整値、およびガイドローラー装置のガイド
間隔設定値をパス間またはバー間で制御する。このた
め、従来法に比べて格段に寸法精度に優れた形鋼を圧延
することができる。
【0019】また、ローラー矯正機における寸法制御は
以下のようにして行う。 圧延完了後の仕上材の寸法・形状を仕上ユニバーサル
ミルの出側もしくはローラー矯正機の入側に設けた寸法
計により測定し、その測定データを仕上ユニバーサルミ
ルの出側に設けた拘束ガイド装置にフィードバックし、
拘束ガイド装置のガイド設定値(ガイドのパスライン、
幅、高さをいう。以下同じ。)を制御することにより、
次材の出方を制御する。これにより、特に端部曲りの発
生を防止することができる。 圧延完了後の仕上材の寸法・形状(ここではウエブ高
さ)を仕上ユニバーサルミルの出側の寸法計で測定し、
その測定データをローラー矯正機の水平矯正ロールの幅
調整機構にフィードフォワードし、最適内法矯正寸法で
矯正を実施する。またローラー矯正機の垂直矯正ロール
の幅制御によりウエブ高さの変動の少ない製品を製造す
ることができる。 圧延完了後の仕上材の寸法・形状をローラー矯正機の
入側もしくは出側に設けた寸法計により測定し、その測
定データを基に、矯正ロールのロールギャップ調整、ロ
ールスラスト調整、ロール幅調整のためにフィードバッ
クまたはフィードフォワードし、最適寸法・形状制御を
行うことにより、寸法・形状に優れた製品を製造するこ
とができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.図1は本発明の実施の形態1に係る製造
方法によるH形鋼の製造ラインの構成図である。図1に
おいて、BDはブレークダウンミル、E1は粗エッジャ
ーミル、R1は粗ユニバーサルミルであり、これらは被
圧延材の粗圧延機群を構成する。そして、ブレークダウ
ンミルBDの入側には寸法計S0を設け、ブレークダウ
ンミルBDの寸法制御を行う。R2、E2はそれぞれ中
間圧延機群を構成する中間ユニバーサルミルおよび中間
エッジャーミル、GRは中間ユニバーサルミルR2の入
側に設けられ、被圧延材を誘導するガイド装置である。
Fは仕上ユニバーサルミルで、その入側には上記GRと
同様の構成からなるガイド装置GFが、また出側には仕
上材を拘束しつつガイドする拘束ガイド装置GFDが設
置されている。RSは上記の各ミルおよびエッジャーミ
ルからなる圧延ラインに接続されたローラー矯正機であ
る。
【0021】上記のように構成されたH形鋼の製造ライ
ンにおいては、寸法計S0による被圧延材の測定データ
がブレークダウンミルBDの制御装置(図示せず)にフ
ィードフォワードされ(寸法計S0をブレークダウンミ
ルBDの出側に設けた場合はフィードバックされ)、ブ
レークダウンミルBDの寸法制御を行う。このため、最
適寸法のビームブランクが製造されるので、このビーム
ブランクを粗ユニバーサルミルR1以降のミルに供給す
ることにより、各ユニバーサルミルの寸法制御を行わな
くても、十分に精度の高いH形鋼を圧延することができ
る。なお、粗ユニバーサルミルR1から仕上ユニバーサ
ルミルFまでの各ミルにおいては、通常の圧下設定で圧
延するのみである。また、ローラー矯正機RSにおいて
も圧延終了後の仕上材を通常の方法によりオンラインで
冷間矯正するだけである。
【0022】実施の形態2.図2は本発明の実施の形態
2に係る製造方法によるH形鋼の製造ラインの構成図で
ある。この例では、上記の寸法計S0に加えて、粗ユニ
バーサルミルR1の出側(中間ユニバーサルミルR2の
入側)、中間ユニバーサルミルR2の出側(仕上ユニバ
ーサルミルFの入側)および仕上ユニバーサルミルFの
出側にそれぞれ寸法計S1、S2、S3が設けられ、ま
た、ローラー矯正機RSの入側と出側にも寸法・形状計
K1、K2が設けられ、これらの測定データに基づき、
プロセスコンピュータP/Cで最適寸法制御を行ってい
る。図1の場合と同様に、寸法計S0の測定データに基
づき、ブレークダウンミルBDの寸法制御を行い、最適
寸法の素材を粗ユニバーサルミルR1に供給し、以降の
各ミルでも寸法制御を行う。
【0023】寸法計S1、S2、S3の測定タイミン
グ、測定対象ないし制御項目は表1のようになってお
り、中間ユニバーサルミルR2の入側に設置された寸法
計S1は、その測定値を、ブレークダウンミルBDおよ
び粗ユニバーサルミル群にフィードバックし、かつ、中
間ユニバーサルミルR2、中間エッジャーミルE2、ガ
イド装置GR、仕上ユニバーサルミルFにそれぞれフィ
ードフォワードする。中間エッジャーミルE2の出側に
設置された寸法計S2は、その測定値を、仕上ユニバー
サルミルFの入側のガイド装置GFにフィードフォワー
ドする。拘束ガイド装置GFDの出側に設置された寸法
計S3は、その測定値を、以上の全ての圧延機(BD、
R1、R2、F)およびエッジャーミル(E1、E2)
にそれぞれフィードバックするとともに、寸法計S2に
もフィードバックする。
【0024】
【表1】
【0025】但し、表1において、 R1仕上:R1ミルの最終パスの時測定 R2偶パス:R2ミルの偶数回目のパスの時測定 R2ラストパス:R2ミルの最終パスの時測定 F仕上:Fミルの仕上パスの時測定 FB:フィードバック制御 FF:フィードフォワード制御 FBBt1 :ブレークダウン仕上げウエブ厚(ファイナルビ
ームブランクのウエブ厚) B:フランジ幅(図10参照) H:ウエブ高さ(同上) t1 :ウエブ厚(同上) t2 :フランジ肉厚(同上) P/L:パスライン(同上) 軸調:各ユニバーサルミルの水平ロールのスラスト方向
のシフト量 S:ウエブ中心偏り(=|a−b|/2)
【0026】ローラー矯正機RSの入側の寸法・形状計
K1は、矯正前の被矯正材の寸法・形状を測定し、その
測定データをローラー矯正機RSにフィードフォワード
し、水平矯正ロール11のギャップ設定値、水平矯正ロ
ール11および垂直矯正ロール12の幅設定値、水平矯
正ロール11のスラスト調整値を修正するともに、拘束
ガイド装置GFDにフィードバックし、次材に対する拘
束ガイド装置GFDのガイド設定値を修正する。
【0027】ローラー矯正機RSの出側の寸法・形状計
K2は、矯正後の被矯正材の寸法・形状を測定し、その
測定データをローラー矯正機RSにフィードバックし、
水平矯正ロール11のギャップ設定値、水平矯正ロール
11および垂直矯正ロール12の幅設定値、水平矯正ロ
ール11のスラスト調整値を修正する。これらの制御シ
ステム系においては、自動的に複数の指示値から優先順
位を決定し、最適指示を行う。
【0028】
【実施例】次に、本発明の具体的な実施例について説明
する。
【0029】(実施例1)H形鋼のサイズ、H200×B200
×8/12、H500×B200×10/16 、H900×B300×16/28 の3
種について、従来法(図11)および本発明法(図1)
により製造し、製品の仕上り寸法・形状を比較した。従
来法は、図11に示すような各圧延機の配列で製造し、
引き続きローラー矯正機RSでその仕上材を矯正したも
のであり、仕上ユニバーサルミルFの拘束ガイド装置G
FDの出側にのみ寸法計S3を設置し、かつ、寸法計S
3による測定データを基に、各ミルロールの圧下設定値
およびガイド装置GR、GF、拘束ガイド装置GFDの
各ガイド設定値を人手により修正し、また、矯正後の製
品の寸法・形状を人手により測定し、その測定データを
基に人手によりローラー矯正機RSの水平矯正ロールの
ギャップ設定値、水平矯正ロールおよび垂直矯正ロール
の幅設定値を修正したものである。実施例1の方法は、
図1に示すような各圧延機の配列で製造し、引き続きロ
ーラー矯正機RSでその仕上材を矯正したものであり、
ブレークダウンミルBDの入側に設けた寸法計S0によ
り素材寸法を測定し、このデータをフィードフォワード
してブレークダウンミルBDの寸法制御のみを行い、最
適寸法のビームブランクを製造し、これを粗ユニバーサ
ルミルR1に供給し、圧延し、さらにローラー矯正機R
Sで矯正したものである。製品の仕上り寸法・形状の比
較結果を表2に示す。
【0030】
【表2】
【0031】表2から明らかなように、ブレークダウン
ミルの寸法制御のみを行う本発明法によっても、ウエブ
の中心偏り、フランジ厚偏肉の面で改善効果が著しく、
また表面欠陥の発生も一段と少なくなっていることが分
かる。
【0032】(実施例2)実施例1と同じ3種のサイズ
を本発明法(図2)と従来法(図11)により製造し、
製品の仕上り寸法・形状を比較した。従来法について
は、実施例1の方法と同じである。実施例2の方法は、
図2に示すように、ブレークダウンミルBDの寸法制御
により最適寸法のビームブランクを粗ユニバーサルミル
R1に供給するまでは実施例1と同じであり、さらに各
圧延機でも寸法制御を行い、ローラー矯正機RSでも寸
法制御を行うことにより製造したものである。また、各
圧延機においては、寸法計S1により粗ユニバーサルミ
ルR1の粗圧延材の仕上り寸法を測定し、この測定デー
タを基に、ブレークダウンミルBDから仕上ミルFの各
ロールの圧下設定およびロールのスラスト調整およびエ
ッジャーミルのショートストロークを自動的に修正した
ものである(予め設定されたプリセットモデルによるパ
ススケジュールを自動的に修正する)。また、中間ユニ
バーサルミルR2、仕上ユニバーサルミルFのロールの
圧下設定の自動修正は、前材(当該材の1本前の被圧延
材)の寸法計S3の測定データを基に、このデータを優
先し、圧下修正およびスラスト調整の修正を行うものと
した。さらに、寸法計S1の測定データは中間ユニバー
サルミルR2の入側のガイド装置GRのガイド設定にフ
ィードフォワードされ、寸法計S2に寸法計S3の測定
データを取り込み、学習させ、この学習したデータを仕
上ユニバーサルミルFの入側のガイド装置GFにフィー
ドフォワードして圧延を完了させ、引き続き寸法計S3
の測定データと寸法・形状計K1の測定データを学習
し、その学習した最適指示値を拘束ガイド装置GFDに
フィードバックし、次材の形状制御を行い、さらに寸法
・形状計K1の測定データと寸法・形状計K2の測定デ
ータを学習させ、その学習した最適指示値をローラー矯
正機RSにフィードフォワードして、その測定データを
基に、ローラー矯正機RSのロールギャップ調整、スラ
スト調整、ロール幅調整を行い、当該材の寸法・形状を
制御するようにしたものである。仕上り寸法の比較結果
を表3に示す。
【0033】
【表3】
【0034】表3から明らかなように、本発明の方が従
来法および実施例1の方法に比べて、ウエブの中心偏
り、フランジ厚偏肉、およびフランジ幅差の全ての点で
1段と優れており、かつ、製品の上下・左右方向の曲
り、端部曲り、フランジ倒れ、ウエブ高さの変動も極め
て少なく、表面欠陥の発生も非常に少なくなっているこ
とが分かる。
【0035】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、圧延素
材に対してブレークダウンミルでの寸法制御を行うこと
にしたので、最適寸法の素材を粗ユニバーサルミル以降
のミルに供給することにより、高精度かつ表面欠陥の少
ない形鋼を製造することができる。さらに、ブレークダ
ウンミルでの寸法制御に加えて、各ミルおよびローラー
矯正機でも寸法制御を行うことにしたので、1段と精度
の高い、表面欠陥の少ない形鋼が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に使用する制御システムの一例を示す構
成図である。
【図2】本発明の他の制御システムを示す構成図であ
る。
【図3】H形鋼の寸法欠陥の例を示す説明図である。
【図4】H形鋼の形状不良の例を示す説明図である。
【図5】H形鋼のウエブ高さの変動を示す説明図であ
る。
【図6】ローラー矯正機の説明図である。
【図7】ローラー矯正機の軸調整・幅調整機構の説明図
である。
【図8】冷却床でのH形鋼の配列の状況を示す説明図
で、(a)は平面図、(b)はA−A線断面図、(c)
はB−B線断面図、(d)はC−C線断面図である。
【図9】圧延素材の寸法・形状を示す図である。
【図10】H形鋼の各部の寸法を示す説明図である。
【図11】比較のための従来法の構成図である。
【符号の説明】
BD:ブレークダウンミル E1:粗エッジャーミル R1:粗ユニバーサルミル R2:中間ユニバーサルミル E2:中間エッジャーミル F:仕上ユニバーサルミル RS:ローラー矯正機 S0、S1、S2、S3:寸法計 K1、K2:寸法・形状計 P/C:プロセスコンピュータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B21D 3/05 B21D 3/05 D B21B 37/00 BBG

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブレークダウンミルおよび粗ユニバーサ
    ルミル、粗エッジャーミルによる粗圧延工程、中間ユニ
    バーサルミルおよび中間エッジャーミルによる中間圧延
    工程、および仕上ユニバーサルミルによる仕上圧延工程
    を経て被圧延材を圧延し、ついでその仕上材をローラー
    矯正機により矯正する形鋼の製造方法において、 前記ブレークダウンミルの入側または出側に被圧延材の
    寸法・形状を測定する寸法計を設け、該寸法計の測定デ
    ータに基づいて前記ブレークダウンミルの寸法制御を行
    い、最適寸法の素材を前記粗ユニバーサルミル以降のミ
    ルに供給して圧延することを特徴とする形鋼の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 ブレークダウンミルおよび粗ユニバーサ
    ルミル、粗エッジャーミルによる粗圧延工程、中間ユニ
    バーサルミルおよび中間エッジャーミルによる中間圧延
    工程、および仕上ユニバーサルミルによる仕上圧延工程
    を経て被圧延材を圧延し、ついでその仕上材をローラー
    矯正機により矯正する形鋼の製造方法において、 前記ブレークダウンミルの入側または出側に被圧延材の
    寸法・形状を測定する寸法計を設け、該寸法計の測定デ
    ータに基づいて前記ブレークダウンミルの寸法制御を行
    い、最適寸法の素材を前記粗ユニバーサルミルに供給
    し、次に前記中間ユニバーサルミルおよび前記仕上ユニ
    バーサルミルの入側または出側にそれぞれ設けた寸法計
    の測定データに基づいて最適制御システムにより前記粗
    ユニバーサルミルから前記仕上ユニバーサルミルまでの
    寸法制御を行い、ついで前記ローラー矯正機の入側また
    は出側に設けた寸法計の測定データに基づいて最適制御
    システムにより被圧延材を矯正することを特徴とする形
    鋼の製造方法。
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