JPH10263481A - 粉粒体の分級装置 - Google Patents

粉粒体の分級装置

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Publication number
JPH10263481A
JPH10263481A JP6757397A JP6757397A JPH10263481A JP H10263481 A JPH10263481 A JP H10263481A JP 6757397 A JP6757397 A JP 6757397A JP 6757397 A JP6757397 A JP 6757397A JP H10263481 A JPH10263481 A JP H10263481A
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JP
Japan
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inner cylinder
communication hole
cylinder
powder
outside
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Application number
JP6757397A
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English (en)
Inventor
Akihiro Ogata
明洋 緒形
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Mitsubishi Materials Corp
Original Assignee
Mitsubishi Materials Corp
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Publication date
Application filed by Mitsubishi Materials Corp filed Critical Mitsubishi Materials Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】粉粒体の分級時にこの粉粒体中のミルボール屑
が連通孔から内筒外に飛び出したり或は排出されたりす
るのを防止できる。 【解決手段】上面を閉止した外筒12の外側円筒部12
aの下端に外側コーン部12bが接続され、外側円筒部
内に設けられ上面が開放された内筒13の内側円筒部1
3aの下端に内側コーン部13bが接続される。内側コ
ーン部に形成されたリング状の連通孔14に鎧戸16が
内筒の内外を通気可能に設けられ、外筒の上面から外筒
及び内筒内に回転軸17が回転可能に挿入される。回転
軸の下端に固着された分散板18が内筒内に供給された
粉粒体15を受け、回転軸の下端近傍に固着された回転
羽根19が内筒の内外に連通孔を通る旋回循環気流を発
生させる。内側コーン部のアッパコーン部13cの下端
に連設されたスカート部13hはアッパコーン部と同一
方向に傾斜しかつ少なくとも連通孔の上部を覆う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、セメント原料の粉
砕物である粉粒体を粗粉と微粉とに分級する分級装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の分級装置として、図4に
示すように、上面が閉止された外筒2の外側円筒部2a
の下端に先細りの外側コーン部2bが接続され、外側円
筒部2a内に設けられ上面が開放された内筒3の内側円
筒部3aの下端に先細りの内側コーン部3bが接続さ
れ、内側コーン部3bに形成されたリング状の連通孔4
に多数の鎧戸6が内筒3の内外を通気可能に設けられ、
外筒2の上面から回転軸7が外筒2及び内筒3内に回転
可能に挿入され、更に回転軸7の下端及び下端近傍に分
散板8及び回転羽根9がそれぞれ固着された粉粒体の分
級装置1が知られている。この粉粒体の分級装置1で
は、図示しない粉砕装置により粉砕されたセメント原料
の粉粒体5は外筒2上面から外筒2及び内筒3に挿入さ
れた投入シュータ1aから投入され、分散板8は投入シ
ュータ1aから投入された粉粒体5を受けるように構成
される。回転羽根9は上縁が内筒3の上端にほぼ一致す
るように回転軸7に固着された補助羽根9aと、外筒2
の上部のうち内筒3の上端より上方に位置するように回
転軸7に固着された主羽根9bとを有する。主羽根9b
の回転により内筒3内上部を旋回上昇し、内筒3及び外
筒2間の上部を旋回下降し、更に連通孔4を通って内筒
3内に流入する旋回循環気流が発生するように構成され
る。
【0003】このように構成された粉粒体の分級装置1
では、セメント原料の粉粒体5は回転している分散板8
上に落下し、分散板8の回転による遠心力にて内筒3の
内周壁に向って飛び出し、連通孔4を通って吹き上がる
旋回上昇気流により分散される。分散された粉粒体5の
うち粒径の大きい粗粉5aは重力により落下して内筒3
下端の粗粉排出口3iから排出される。また中間粒径の
粉粒体は旋回上昇気流に乗って上方に移動する速度が遅
いため、補助羽根9aに叩かれて内筒3の内周壁に当接
し、重力により落下して上記粗粉排出口3iから粗粉5
aとともに排出される。補助羽根9aを通り抜けて旋回
上昇気流とともに上昇した粒径の小さい微粉は主羽根9
bにより更に旋回を与えられて、内筒3及び外筒2間の
空間に旋回下降気流とともに下降する。このとき微粉は
旋回下降気流の旋回による遠心力にてこの下降気流から
分離され、外筒2内周壁に沿って下降し、外筒2下端の
微粉排出口2eから排出される。なお、旋回下降気流は
連通孔4を通って内筒3内に流入する。このようにして
粉粒体5が粗粉5aと微粉とに分級されるようになって
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の粉
粒体の分級装置では、粉砕装置による粉砕時に粉粒体に
混入したミルボール屑が分散板の回転により内筒の内周
壁に向って飛び出すが、このミルボール屑は反発係数が
比較的大きいため、内筒の内周壁に1度又は2度以上衝
突した後に、連通孔から鎧戸の間を通って内筒外に飛び
出してしまう場合があった。この結果、ミルボール屑が
セメント原料の微粉に混入してしまう問題点があった。
また、上記従来の粉粒体の分級装置では、連通孔の上縁
内側に上記ミルボール屑が堆積し、連通孔を通る旋回循
環気流の流速が遅くなったときに上記堆積したミルボー
ル屑が内筒外に排出される場合があった。
【0005】本発明の目的は、粉粒体の分級時にこの粉
粒体中のミルボール屑が連通孔から内筒外に飛び出した
り或は排出されたりするのを防止できる粉粒体の分級装
置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
図1に示すように、上面が閉止された外側円筒部12a
と外側円筒部12aの下端に接続された先細りの外側コ
ーン部12bとを有する外筒12と、外側円筒部12a
内に設けられ上面が開放された内側円筒部13aと内側
円筒部13aの下端に接続された先細りの内側コーン部
13bとを有する内筒13と、内側コーン部13bに形
成され内筒13の内外を連通するリング状の連通孔14
と、連通孔14に内筒13の内外を通気可能に設けられ
た多数の鎧戸16と、外筒12の上面から外筒12及び
内筒13内に回転可能に挿入された回転軸17と、回転
軸17の下端に固着され内筒13内に供給された粉粒体
15を受ける分散板18と、回転軸17の下端近傍に固
着され内筒13内上部を旋回上昇し内筒13及び外筒1
2間の上部を旋回下降し更に連通孔14を通って内筒1
3内に流入する旋回循環気流を発生させる回転羽根19
とを備えた粉粒体の分級装置の改良である。その特徴あ
る構成は、内側コーン部13bのうち連通孔14より上
方のアッパコーン部13cの下端にスカート部13hが
連設され、スカート部13hがアッパコーン部13cと
同一方向に傾斜して形成されかつ少なくとも連通孔14
の上部を覆うように構成されたところにある。
【0007】この請求項1に記載された粉粒体の分級装
置では、粉粒体15に混入した反発係数の比較的大きい
ミルボール屑が分散板18の回転により内筒13の内周
壁に向って飛び出し、内筒13の内周壁に衝突して連通
孔14に向っても、連通孔14の少なくとも上部がスカ
ート部13hにより覆われているので、上記連通孔14
に向ったミルボール屑の大部分はスカート部13hに衝
突して内筒13内を落下する。またスカート部13h上
面にミルボール屑が堆積し、かつ連通孔14を通る旋回
循環気流の流速が遅くなっても、スカート部13hの下
端が連通孔14から離れておりかつ連通孔14の上端よ
り下方に位置するので、上記堆積したミルボール屑が連
通孔14から内筒13外に排出されることは殆どない。
【0008】請求項2に係る発明は、請求項1に係る発
明であって、更に図1に示すように、スカート部13h
がアッパコーン部13cと同一の傾斜角を有するように
形成されたことを特徴とする。この請求項2に記載され
た粉粒体の分級装置では、分級装置11により分級され
た粗粉15aがアッパコーン部13cからスカート部1
3hに沿ってスムーズに落下する。請求項3に係る発明
は、請求項1に係る発明であって、更に図1に示すよう
に、スカート部13hの長さが鎧戸16の高さの0.5
倍〜0.9倍であることを特徴とする。スカート部13
hの長さを鎧戸16の高さの0.5倍〜0.9倍とした
のは、スカート部13hの長さを鎧戸16の高さの0.
5倍未満にすると、本発明の効果が充分に発揮できない
という不具合があり、0.9倍を越えると、鎧戸16を
通過する循環風量が少なくなるため、分級される精粉は
細かくなるものの、分級装置の処理能力は低下してしま
うという不具合があるからである。
【0009】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施の形態を図面に
基づいて詳しく説明する。図1〜図3に示すように、セ
メント原料の粉粒体15の分級装置11はこの実施の形
態ではスタートバント型の分級装置であり、外筒12
と、この外筒12内に設けられた内筒13とを備える。
外筒12は上面が閉止された外側円筒部12aと、外側
円筒部12aの下端に接続された先細りの外側コーン部
12bとを有し、内筒13は外側円筒部12a内に設け
られ上面が開放された内側円筒部13aと、内側円筒部
13aの下端に接続された先細りの内側コーン部13b
とを有する(図1)。内側コーン部13bには内筒13
の内外を連通するリング状の連通孔14が形成される
(図1及び図2)。内側コーン部13bは上記連通孔1
4の形成により、連通孔14の上方に位置するアッパコ
ーン部13cと、連通孔14の下方に位置するロアコー
ン部13dとに分割される(図1)。内側円筒部13a
及びアッパコーン部13cはこれらの孔心が外側円筒部
12aの孔心に一致しかつ内側円筒部13aの上端が外
側円筒部12aの上端より所定の距離だけ下方に位置す
るように図示しないステーにより固定され、ロアコーン
部13dはこの孔心が外側コーン部12bの孔心に一致
するように図示しないステーにより固定される。
【0010】連通孔14には所定の間隔をあけて多数の
鎧戸16が内筒13の内外を通気可能に設けられる(図
1及び図2)。アッパコーン部13cの下端にはフラン
ジ部13e(図1)が設けられ、このフランジ部13e
上面には所定の間隔をあけて鎧戸16と同数のナット1
3f(図1)が溶着される。鎧戸16はその基端にボル
ト13gを挿通して上記ナット13fに螺合することに
より、アッパコーン部13cの下端のフランジ部13e
に固定される。また鎧戸16は後述する主羽根19bに
より外筒12及び内筒13間に発生した旋回下降気流を
スムーズに連通孔14を通って内筒13内に導くため
に、リング状の連通孔14の半径方向に対して所定の角
度だけ水平面内で所定の向きに傾けた状態で固定される
(図2)。
【0011】本実施の形態の特徴ある構成は、アッパコ
ーン部13cの下端にスカート部13hが連設され、ス
カート部13hがアッパコーン部13cと同一方向に傾
斜して形成されかつ少なくとも連通孔14の上部を覆う
ように構成されたところにある(図1及び図2)。スカ
ート部13hの上端はアッパコーン部13cの下端近傍
の内面に溶着され、またスカート部13hはこの実施の
形態ではアッパコーン部13cと同一の傾斜角を有する
ように形成される。これはセメント原料の粉粒体15の
うちの粗粉15aをアッパコーン部13cからスカート
部13hに沿ってスムーズに落下させるためである。更
にスカート部13hの長さは鎧戸16の高さの0.5倍
〜0.9倍に設定されることが好ましい。
【0012】また外筒12の上面中央から外筒12及び
内筒13内には鉛直下向きかつ回転可能に回転軸17が
挿入される(図1)。この回転軸17の上端は電動モー
タ等の駆動手段21に連結され、この駆動手段21はブ
ラケット22を介して外筒12の上壁12cに固定され
る。また外筒12の上壁12c下面には回転軸17の中
央外周面を所定の間隔をあけて覆うガイド筒23が固着
され、外筒12の上壁12cにはガイド筒23に臨みか
つ上面に投入シュータ24が接続された投入孔12dが
形成される。投入シュータ24にはセメント原料の粉粒
体15が投入される。回転軸17の下端には分散板18
が固着され、回転軸17の下端近傍には回転羽根19が
固着される。回転羽根19は上縁が内筒13の上端にほ
ぼ一致するように回転軸17に固着された補助羽根19
aと、外筒12の上部のうち内筒13の上端より上方に
位置するように回転軸17に固着された主羽根19bと
を有する。また内筒13の上端には複数枚の風量調整弁
26が外筒12を貫通して内筒13の半径方向に前進又
は後退可能に設置される。
【0013】投入シュータ24から投入されるセメント
原料の粉粒体15は粉砕装置27により粉砕される(図
3)。粉砕装置27は水平軸(図示せず)を中心に回転
可能な円筒状のチューブミル本体27aと、このチュー
ブミル本体27aに収容された粉砕媒体である多数のミ
ルボール(図示せず)とを有する。チューブミル本体2
7aの両端にはそれぞれ原料入口27c及び原料出口2
7dが形成され、ミルボールは靱性の高いクロム鋼等に
より形成される。また粉砕装置27の原料入口27cに
は原料供給路であるベルトコンベヤ28が接続され、粉
砕装置27の原料出口27d近傍にはバケットコンベヤ
29が立設される。バケットコンベヤ29は下端に形成
された原料入口29aと、上端に形成された原料出口2
9bと、原料入口29aからこのコンベヤ29に供給さ
れたセメント原料の粉粒体15を原料出口29bまで搬
送する多数のバケット(図示せず)とを有する。粉砕装
置27の原料出口27dはバケットコンベヤ29の原料
入口29aに臨み、バケットコンベヤ29の原料出口2
9bと分級装置11とは上記投入シュータ24により接
続される。
【0014】また分級装置11のロアコーン部13d下
端の粗粉排出口13iには粗粉シュータ31が外側コー
ン部12bを貫通して接続され、この粗粉シュータ31
の下端はベルトコンベヤ28に接続される(図1及び図
3)。外側コーン部12b下端の微粉排出口12eには
微粉シュータ32が接続され、微粉シュータ32の下端
は図示しないがサイロ及プレヒータ等を介してキルンに
接続される。粗粉シュータ31は上端が分級装置11の
粗粉排出口13iに接続されたアッパシュータ31a
と、アッパシュータ31aの下端に接続された除鉄用チ
ャンバ31bと、上端が除鉄用チャンバ31bの下面に
一方に遍倚して接続され下端がベルトコンベヤ28に接
続されたロアシュータ31cと、上端が除鉄用チャンバ
31bの下面に他方に遍倚して接続された除鉄用シュー
タ31dとを有する(図3)。除鉄用チャンバ31b内
には図示しないが除鉄用ドラムが回転可能に設けられ、
このドラム内に磁石がロアシュータ31cの上方側に遍
倚しかつ回転不能に設けられる。除鉄用ドラム外周面に
落下した粗粉15aのうち、ミルボール屑を含む鉄分が
ドラムに吸着されて除鉄用シュータ31dに導かれ、上
記鉄分が除去された粗粉15aがロアシュータ31cに
導かれるように構成される。
【0015】なお、この実施の形態では、分級装置とし
てスタートバント型分級装置を挙げたが、内筒に連通孔
が形成されかつこの連通孔からミルボール屑等が内筒外
に飛び出して内筒外の微粉に混入する恐れがある分級装
置であれば、ターボ分級装置又はその他の分級装置でも
よい。また、この実施の形態では、スカート部をアッパ
コーン部と同一の傾斜角を有するように形成したが、ス
カート部がアッパコーン部と同一方向に傾斜していれ
ば、スカート部がアッパコーン部と同一の傾斜角でなく
てもよい。
【0016】このように構成された粉粒体の分級装置の
動作を説明する。分級装置11の駆動手段21をオンし
て分散板18、補助羽根19a及び主羽根19bを所定
の回転速度で回転させると、主羽根19bの回転により
内筒13内上部を図1の実線矢印で示すように旋回上昇
し、内筒13及び外筒12間の上部を一点鎖線矢印で示
すように旋回下降し、更に図1及び図2の二点鎖線矢印
で示すように連通孔14を通って内筒13内に流入する
旋回循環気流が発生する。この状態で粉砕装置27によ
り粉砕されたセメント原料の粉粒体15をバケットコン
ベヤ29により搬送して投入シュータ24からガイド筒
23を介して分散板18上に落下させると、この粉粒体
15は分散板18の回転による遠心力にて内筒13の内
周壁に向って飛び出す。
【0017】この粉粒体15には粉砕装置27による粉
砕時に比較的大径の反発係数の大きいミルボール屑が含
まれるが、このミルボール屑は内筒13の内周壁に向っ
て飛び出して1度又は2度以上内筒13の内周壁に衝突
した後、これらのミルボール屑のうちの一部は連通孔1
4に向う。しかし連通孔14の少なくとも上部がスカー
ト部13hにより覆われているので、連通孔14に向っ
たミルボール屑の殆ど全てがスカート部13hに衝突し
て内筒13下端の粗粉排出口13iから排出される。こ
の結果、ミルボール屑が連通孔14から内筒13外に飛
び出すことは殆どない。
【0018】また分散板18から飛び出した粉粒体15
のうち中間粒径のものや微粉は旋回上昇気流により分散
され、この旋回上昇気流に乗って上方に移動する。中間
粒径の粉粒体は旋回上昇気流に乗って上方に移動する速
度が遅いため、補助羽根19aにて叩かれて内筒13の
内周壁に当接し、内筒13の内周壁に沿って落下する。
中間粒径の粉粒体がスカート部13hの下端に達する
と、その殆どが連通孔14から内筒13内に流入する旋
回循環気流により上昇するが、中間粒径の粉粒体に含ま
れる中間粒径のミルボール屑は比重が比較的大きいた
め、スカート部13h下端上面に堆積する場合がある。
この状態で連通孔14を通る旋回循環気流の流速が遅く
なっても、スカート部13hの下端が連通孔14から内
方に離れかつ連通孔14の上端より下方に位置するの
で、上記堆積したミルボール屑が内筒13外に排出され
ることは殆どなく、スカート部13hの下端から落下し
て粗粉排出口13iから粗粉15aとともに排出され
る。
【0019】補助羽根19aを通り抜けて旋回上昇気流
とともに上昇した粒径の小さい微粉は主羽根19bによ
り更に旋回を与えられて、内筒13及び外筒12間の空
間に旋回下降気流とともに下降する。このとき微粉は旋
回下降気流の旋回による遠心力にてこの下降気流から分
離され、外筒12内周壁に沿って下降し、外筒12下端
の微粉排出口12eから排出される。
【0020】
【実施例】次に本発明の実施例を比較例とともに説明す
る。 <実施例>図1〜図3に示すように、スタートバント型
の分級装置11を実施例とした。この分級装置11の外
筒12の内径及び高さはそれぞれ5.5m及び7.0m
であり、内筒13の内径及び高さはそれぞれ4.3m及
び4.7mであった。分散板18、補助羽根19a及び
主羽根19bの外径はそれぞれは2.1m、3.7m及
び4.4mであり、これらを駆動手段21により165
rpmの回転速度で回転させた。また鎧戸16の枚数は
72枚であり、鎧戸16の高さは445mmであった。
更にスカート部13hの長さはアッパコーン部13cの
下端から400mmであり、スカート部13hの傾斜角
は水平面に対して約50度であった。
【0021】<比較例>図4に示すように、スカート部
を有しないことを除いて上記実施例と同一に構成された
スタートバント型の分級装置1を比較例とした。
【0022】<比較試験及び評価>実施例及び比較例の
分級装置にボールミルにより粉砕された粉粒体を700
0kg/分ずつ60分間投入し、分級された微粉中に含
まれるミルボール屑の微粉に対する混入割合(重量%)
を測定した。この試験を5回行った。その結果を表1に
示す。
【0023】
【表1】
【0024】表1から明らかなように、実施例の微粉中
に含まれるミルボール屑は比較例の微粉中に含まれるミ
ルボール屑より大幅に減少したことが判った。
【0025】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、内
筒の内側コーン部のうち連通孔より上方のアッパコーン
部の下端にスカート部を連設し、このスカート部をアッ
パコーン部と同一方向に傾斜して形成しかつ少なくとも
連通孔の上部を覆うように構成したので、粉粒体に混入
した反発係数の比較的大きいミルボール屑が分散板の回
転により内筒の内周壁に向って飛び出し、内筒の内周壁
に衝突して連通孔に向っても、スカート部に衝突するも
のが大部分である。この結果、連通孔から内筒外に飛び
出すものは極めて少ないので、分級された微粉に含まれ
るミルボール屑の割合は極めて僅かとなる。またスカー
ト部上面にミルボール屑が堆積し、かつ連通孔を通る旋
回循環気流の流速が遅くなっても、スカート部の下端が
連通孔から離れておりかつ連通孔の上端より下方に位置
するので、上記堆積したミルボール屑が連通孔を通って
内筒外に排出されることは殆どない。更にスカート部が
アッパコーン部と同一の傾斜角を有するように形成すれ
ば、粉粒体から分級された粗粉がアッパコーン部からス
カート部に沿ってスムーズに落下する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明一実施形態の粉粒体の分級装置を示す縦
断面図。
【図2】図1のA−A線断面図。
【図3】その分級装置及びこの分級装置に粉砕したセメ
ント原料を供給する粉砕装置の構成図。
【図4】従来例を示す図1に対応する縦断面図。
【符号の説明】
11 分級装置 12 外筒 12a 外側円筒部 12b 外側コーン部 13 内筒 13a 内側円筒部 13b 内側コーン部 13c アッパコーン部 13h スカート部 14 連通孔 15 セメント原料の粉粒体 16 鎧戸 17 回転軸 18 分散板 19 回転羽根

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上面が閉止された外側円筒部(12a)と前
    記外側円筒部(12a)の下端に接続された先細りの外側コ
    ーン部(12b)とを有する外筒(12)と、前記外側円筒部(12
    a)内に設けられ上面が開放された内側円筒部(13a)と前
    記内側円筒部(13a)の下端に接続された先細りの内側コ
    ーン部(13b)とを有する内筒(13)と、前記内側コーン部
    (13b)に形成され前記内筒(13)の内外を連通するリング
    状の連通孔(14)と、前記連通孔(14)に前記内筒(13)の内
    外を通気可能に設けられた多数の鎧戸(16)と、前記外筒
    (12)の上面から前記外筒(12)及び前記内筒(13)内に回転
    可能に挿入された回転軸(17)と、前記回転軸(17)の下端
    に固着され前記内筒(13)内に供給された粉粒体(15)を受
    ける分散板(18)と、前記回転軸(17)の下端近傍に固着さ
    れ前記内筒(13)内上部を旋回上昇し前記内筒(13)及び前
    記外筒(12)間の上部を旋回下降し更に前記連通孔(14)を
    通って前記内筒(13)内に流入する旋回循環気流を発生さ
    せる回転羽根(19)とを備えた粉粒体の分級装置におい
    て、 前記内側コーン部(13b)のうち前記連通孔(14)より上方
    のアッパコーン部(13c)の下端にスカート部(13h)が連設
    され、 前記スカート部(13h)が前記アッパコーン部(13c)と同一
    方向に傾斜して形成されかつ少なくとも前記連通孔(14)
    の上部を覆うように構成されたことを特徴とする粉粒体
    の分級装置。
  2. 【請求項2】 スカート部(13h)がアッパコーン部(13c)
    と同一の傾斜角を有するように形成された請求項1記載
    の粉粒体の分級装置。
  3. 【請求項3】 スカート部(13h)の長さが鎧戸(16)の高
    さの0.5倍〜0.9倍である請求項1記載の粉粒体の
    分級装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103846126A (zh) * 2012-11-30 2014-06-11 黄立娜 档板自动调节高效串联双轴向动态分选、回粉碾磨装置
CN104759411A (zh) * 2015-04-02 2015-07-08 黄立新 串联双轴向高效选粉装置
CN105435948A (zh) * 2015-12-18 2016-03-30 太仓井林机械科技有限公司 一种高效矿渣选粉机械装置
CN112570275A (zh) * 2020-11-25 2021-03-30 蚌埠市优思特环保设备科技有限公司 工业固体废弃物无害化处理设备及处理方法

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