JPH10263287A - 洗濯機の排水ホース取付構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 排水ホースの引出し位置を左右で変更する場
合に、排水ホースの取付具を一度外して別の箇所に新た
に付け替える必要がなく、位置変更が容易で作業性が向
上し、また、取付具を一度外す必要がないから付け忘れ
も防止でき、ホース当たりなどが原因の水漏れも防止で
きる洗濯機の排水ホース取付構造を得る。 【解決手段】 底枠の左右両側面に排水ホースの引出口
が形成されてる洗濯機の排水ホース取付構造において、
底枠前面側の内側中央に設ける固定支持部材２と、該固
定支持部材２に左右に回動自在に組合わさり、固定支持
部材２に形成してある左右の固定位置に係止される排水
ホースの支承部材３とで構成する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は洗濯機の排水ホース
の取付構造に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】洗濯機は周知のように底枠の側部から排
水ホースを引き出して洗濯水を排出するものであるが、
排水ホースは洗濯機の設置場所の条件や使用者の使い勝
手から、底枠の左右いずれの側からでも選択的に引き出
せるように取り付けている。

【０００３】このように排水ホースを洗濯機の左右いず
れかの側からでも自由に引き出せるようにするための構
造として、従来は例えば図９に示すように洗濯機の底枠
１の底部のほぼ中央で左右に位置させて取付用の凹部１
０ａ，１０ｂを形成しておき、排水ホースが係止する断
面略半円形の係止部１１ａと底枠１の底部に直接固定さ
れる取付片１１ｂとで一体的に構成するホース取付具１
１を別途用意する。

【０００４】そして、排水ホースを洗濯機の左右いずれ
かの側の引出口１３ａ、１３ｂから引き出すには、前記
凹部１０ａ，１０ｂのいずれかを選択して取付具１１の
取付片１１ｂをネジ１２でここに固定する。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】洗濯機の出荷時には取
付具１１は例えば右側の凹部１０ａに取付けてある。こ
のため、設置条件などにより左側の引出口１３ｂから引
出したい場合は、取付具１１を右側の固定部から一度外
してから、これを左側の固定部である凹部１０ｂに付け
変える必要があり、かかる作業はネジ１２を外したり、
止めたりのものとなって煩雑である。

【０００６】このため、取付具１１を付け替えずにその
まま排水ホースを左側の引出し口１３ｂから無理に引出
したり、あるいは取付具１１を使用せずにそのまま引出
口１３ｂから引き出すこともある。このため、排水ホー
スが無理に折れ曲がったり、底枠内に収納されている他
の機器と接触してホース当たりが生じたりし、これが原
因で排水ホースが破損し、水漏れが発生することもあ
る。

【０００７】本発明の目的は前記従来例の不都合を解消
し、排水ホースの引出し位置を左右で変更する場合に、
排水ホースの取付具を一度外して別の箇所に新たに付け
替える必要がなく、位置変更が容易で作業性が向上し、
また、取付具を一度外す必要がないから付け忘れも防止
でき、ホース当たりなどが原因の水漏れも防止できる洗
濯機の排水ホースの取付構造を提供することにある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明は前記目的を達成
するため、第１に、底枠の左右両側面に排水ホースの引
出口が形成されている洗濯機の排水ホース取付構造にお
いて、底枠前面側の内側中央に設ける固定支持部材と、
該固定支持部材に左右に回動自在に組合わさり、固定支
持部材に形成してある左右の固定位置に係止される排水
ホースの支承部材とで構成することにより、排水ホース
の支承部材を固定指示部材に対して左右に回動すれば、
該支承部材で支承されている排水ホースの支承部が左右
位置に移動し、排水ホースの引出し方向が左右変更でき
る。

【０００９】第２に、固定支持部材は、略半円形本体の
中央に支承部材を回動自在に係止する切欠きを設け、略
半円形本体の周縁部を支承部材との摺動係止部に形成
し、略半円形本体の前面に支承部材を係止するストッパ
ーを突設したことにより、支承部材は固定支持部材の切
欠き内でスムーズに回動するから排水ホースの引出し方
向が容易に変更でき、回動時には支承部材が摺動係止部
に係止しながらこれをガイドとして回動するから回動の
方向性がよく、また、回動の最終点では支承部材がスト
ッパーに係止するから左右の固定位置に確実に係止され
る。

【００１０】第３に、支承部材は、板状本体の前面の一
方の端に略リング状の排水ホース固定部を設け、該排水
ホース固定部に対応する背面側に固定支持部材の摺動係
止部に係合するフック部を突設し、背面側の他端に固定
支持部材の切欠きに回動自在に係合する係合突片を突設
したことにより、支承部材の回動時にはフック部が固定
支持部材の摺動係止部に係合するから支承部材が固定支
持部材から外れることを防止でき、背面の係合突片を固
定支持部材の切欠きに挿入するだけで簡単に支承部材を
固定支持部材に組合せることができる。また、排水ホー
スも略リング状の排水ホース固定部に差し込むだけで簡
単に支承部材に取り付けられる。

【００１１】

【発明の実施の形態】以下、図面について本発明の実施
の形態を詳細に説明する。図１は本発明の洗濯機の排水
ホース取付構造の実施の形態を示す分解斜視図で、本発
明も従来と同様に図２に示すように左右に排水ホースの
引出口１３ａ，１３ｂを形成した洗濯機の底枠１に実施
されるものである。

【００１２】かかる底枠１に排水ホースを固定して左右
いずれかの側の排水ホースの引出口１３ａ，１３ｂから
引き出すために取り付ける構造部材として、本発明で
は、底枠１の前面側の内側中央に設ける固定支持部材２
と、該固定支持部材２に左右に回動自在に組合わさり、
固定支持部材２に形成してある左右の固定位置に係止さ
れる排水ホースの支承部材３とで構成した。

【００１３】固定支持部材２は略半円形本体４を底枠１
の前面側の中央内側と離間するようにここから突出し、
この本体４の中央に位置させて支承部材３を回動自在に
係止する切欠き４ａを縦長のＵ字形に形成する。

【００１４】略半円形本体４の円弧状の周縁部を支承部
材３との摺動係止部４ｂに形成し、該摺動係止部４ｂの
下端で前記切欠き４ａの下端の延長線上に支承部材３を
固定支持部材２に組み合わせる際の逃げとなる切欠き凹
部４ｃを設ける。

【００１５】また、略半円形本体４の前面の左右位置に
支承部材３を係止するストッパー４ｄとして、断面略三
角形状の細長突状を突設した。

【００１６】支承部材３は、図３にも示すように細長板
状の本体３ａの前面の一方の端に前部に排水ホース挿入
用の開口５ａを設けた略リング状の排水ホース固定部５
を設け、該排水ホース固定部５に対応する背面側に固定
支持部材２の摺動係止部４ｂに係合する略コ字形のフッ
ク部３ｂを突設する。

【００１７】本体３ａの背面側の他端に固定支持部材２
の切欠き４ａに回動自在に係合する係合突片３ｃを突設
する。この係合突片３ｃは円板状に形成するもので、頸
部３ｄを介して本体３ａから突出する。この場合、係合
突片３ｃの幅は前記切欠き４ａの幅よりも大きく形成
し、頸部３ｄの幅を切欠き４ａの幅に合致させる。

【００１８】固定支持部材２に支承部材３を組込むに
は、図４〜図６に示すように支承部材３の本体３ａを縦
方向の向きにして頸部３ｄを固定支持部材２の切欠き４
ａに上方から差し入れる。このとき、本体３ａの背面側
の下方部分にはフック部３ｂが突出しているが、このフ
ック部３ｂは切欠き凹部４ｃの箇所に位置してここに入
り込む。

【００１９】そして、図６に示すように係合突片３ｃを
略半円形本体４の背面側に、支承部材３の本体３ａを略
半円形本体４の前面側にそれぞれ位置させて、係合突片
３ｃと本体３ａとで略半円形本体４を両面から挟み込ん
で、略半円形本体４と本体３ａとを当接状態とし頸部３
ｄを切欠き４ａにそって下方に移動し、支承部材３の全
体を下方にスライドさせる。

【００２０】この状態で支承部材３が固定支持部材２に
組み込まれ、排水ホース固定部５が本体３ａの前方に突
出するから、開口５ａから排水ホース６の途中を押し込
んで排水ホース固定部５に排水ホース６を固定する。

【００２１】このようにして支承部材３を介して固定支
持部材２に取り付けられた排水ホース６を引出口１３ａ
から引き出すには、支承部材３を固定支持部材２に取り
付けたままの状態で、図４、図５、図７に示すように支
承部材３の本体３ａを固定支持部材２の略半円形本体４
の前面でこれに当接した状態で図４において頸部３ｄを
軸として左方に水平位置まで回動すれば、支承部材３の
全体が略半円形本体４の前面の左側に突出してあるスト
ッパー４ｄの上を部材の材質による弾性によって乗り越
えて、該ストッパー４ｄの上方位置まで移動し、この位
置で本体３ａがストッパー４ｄで下方から支承されこの
位置に係止される。

【００２２】本体３ａを前記のようにして略半円形本体
４の前面で回動するとき、背面のフック部３ｂが略半円
形本体４の周縁の摺動係止部４ｂにそってこれをガイド
としてスライドするから、本体３ａが略半円形本体４か
ら外れることはなく、スムーズに回動する。

【００２３】このようにして排水ホース６は図４、図
５、図７において右方向に向けて取り付けられることに
なり、引出口１３ａから容易に引き出せる。

【００２４】排水ホース６を反対の引出口１３ｂから引
き出すには、図８に示すようら前記した場合と逆の方向
（図において左方）に支承部材３を固定支持部材２の前
面で回動すればよい。

【００２５】以上のようにして支承部材３を固定支持部
材２に取り付けたままの状態でこれに対して左右のいず
れかの方向に回動するだけで、排水ホース６の引出し方
向を変更でき、これを左右のいずれかの引出口１３ａ，
１３ｂから引き出せる。

【００２６】

【発明の効果】以上述べたように本発明の洗濯機の排水
ホースの取付構造は、第１に、底枠の左右両側面に排水
ホースの引出口が形成されてる洗濯機の排水ホース取付
構造において、底枠前面側の内側中央に設ける固定支持
部材と、該固定支持部材に左右に回動自在に組合わさ
り、固定支持部材に形成してある左右の固定位置に係止
される排水ホースの支承部材とで構成することにより、
排水ホースの支承部材を固定指示部材に対して左右に回
動すれば、該支承部材で支承されている排水ホースの支
承部が左右位置に移動し、取付用の部材などを一度取り
外してから別の位置に取付直すなどの手間を要すること
なく、取り付けたままの状態で回動するだけで排水ホー
スの引出し方向が容易に左右変更でき、取付方向を変更
する作業の作業性が向上する。よって、取り付け用の部
材の付け忘れも防止でき、ホース当たりなどが原因の水
漏れも防止できる。

【００２７】第２に、固定支持部材は、略半円形本体の
中央に支承部材を回動自在に係止する切欠きを設け、略
半円形本体の周縁部を支承部材との摺動係止部に形成
し、略半円形本体の前面に支承部材を係止するストッパ
ーを突設したことにより、支承部材は固定支持部材の切
欠き内でスムーズに回動するから排水ホースの引出し方
向が容易に変更でき、回動時には支承部材が摺動係止部
に係止しながらこれをガイドとして回動するから回動の
方向性がよく、また、回動の最終点では支承部材がスト
ッパーに係止するから左右の固定位置に確実に係止され
る。

【００２８】第３に、支承部材は、板状本体の前面の一
方の端に略リング状の排水ホース固定部を設け、該排水
ホース固定部に対応する背面側に固定支持部材の摺動係
止部に係合するフック部を突設し、背面側の他端に固定
支持部材の切欠きに回動自在に係合する係合突片を突設
したことにより、支承部材の回動時にはフック部が固定
支持部材の摺動係止部に係合するから支承部材が固定支
持部材から外れることを防止でき、背面の係合突片を固
定支持部材の切欠きに挿入するだけで簡単に支承部材を
固定支持部材に組合せることができる。また、排水ホー
スも略リング状の排水ホース固定部に差し込むだけで簡
単に支承部材に取り付けられる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明の洗濯機の排水ホース取付構造の実施
形態を示す分解斜視図である。

【図２】 本発明の洗濯機の排水ホース取付構造の実施
形態を示す固定支持部材を取り付けた底枠の斜視図であ
る。

【図３】 本発明の洗濯機の排水ホース取付構造の実施
形態を示す支承部材の平面図である。

【図４】 本発明の洗濯機の排水ホース取付構造の実施
形態を示す正面図である。

【図５】 本発明の洗濯機の排水ホース取付構造の実施
形態を示す底面図である。

【図６】 本発明の洗濯機の排水ホース取付構造の実施
形態を示す図４のＡ−Ａ線断面図である。

【図７】 本発明の洗濯機の排水ホース取付構造の実施
形態を示す排水ホースを右側に取付けた状態の平面図で
ある。

【図８】 本発明の洗濯機の排水ホース取付構造の実施
形態を示す排水ホースを左側に取付けた状態の平面図で
ある。

【図９】 従来の排水ホース取付構造を備える底枠の斜
視図である。

【符号の説明】

１…底枠 ２…固定支持部材 ３…支承部材 ３ａ…本体 ３ｂ…フック部 ３ｃ…係止突片 ３ｄ…頸部 ４…略半円形本体 ４ａ…切欠き ４ｂ…摺動係止部 ４ｃ…切欠き凹部 ４ｄ…ストッパー ５…排水ホース固定部 ５ａ…開口 ６…排水ホース １０ａ，１０ｂ…凹部 １１…取付具 １１ａ…係止部 １１ｂ…取付片 １２…ネジ １３ａ，１３ｂ…引出口

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 片野 衛 千葉県船橋市山手一丁目１番１号 日本建 鐵株式会社内

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 底枠の左右両側面に排水ホースの引出口
   が形成されている洗濯機の排水ホース取付構造におい
   て、底枠前面側の内側中央に設ける固定支持部材と、該
   固定支持部材に左右に回動自在に組合わさり、固定支持
   部材に形成してある左右の固定位置に係止される排水ホ
   ースの支承部材とで構成することを特徴とする洗濯機の
   排水ホース取付構造。
2. 【請求項２】 固定支持部材は、略半円形本体の中央に
   支承部材を回動自在に係止する切欠きを設け、略半円形
   本体の周縁部を支承部材との摺動係止部に形成し、略半
   円形本体の前面に支承部材を係止するストッパーを突設
   したことを特徴とする請求項１記載の洗濯機の排水ホー
   ス取付構造。
3. 【請求項３】 支承部材は、板状本体の前面の一方の端
   に略リング状の排水ホース固定部を設け、該排水ホース
   固定部に対応する背面側に固定支持部材の摺動係止部に
   係合するフック部を突設し、背面側の他端に固定支持部
   材の切欠きに回動自在に係合する係合突片を突設したこ
   とを特徴とする請求項１記載の洗濯機の排水ホース取付
   構造。