JPH10260558A - 静電荷像現像用液体現像剤 - Google Patents

静電荷像現像用液体現像剤

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JPH10260558A
JPH10260558A JP9066320A JP6632097A JPH10260558A JP H10260558 A JPH10260558 A JP H10260558A JP 9066320 A JP9066320 A JP 9066320A JP 6632097 A JP6632097 A JP 6632097A JP H10260558 A JPH10260558 A JP H10260558A
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JP
Japan
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liquid developer
rosin
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liquid
binder resin
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JP9066320A
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Katsura Sakamoto
桂 阪本
Makoto Fukuda
真 福田
Yuzo Horikoshi
裕三 堀越
Katsuji Ko
勝治 胡
Takahiro Kashiwakawa
貴弘 柏川
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Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 感光体上に形成された静電荷像を現像するた
めの液体現像剤に関し、印刷濃度が高く、低カブリの、
印刷特性にすぐれた印刷画像を永く提供可能にすること
を目的とする。 【解決手段】 高絶縁性低誘電率キャリア液と、該キャ
リア液中に分散せしめられた、着色剤及び結着樹脂を主
成分とするトナーとを含んでなり、その際、前記着色剤
が、アルキルセルロース又はその誘導体及びロジン又は
その誘導体からなる群から選ばれた少なくとも1種類の
被覆材料で被覆された顔料でありかつ該顔料上の被覆材
料が前記結着樹脂と共有的に結合しているように構成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真装置で、
電子写真方法を使用して画像の記録を行う電子写真記録
方法に関し、さらに詳しく述べると、そのような方法で
感光体上に形成された静電潜像(静電荷像)を現像する
ための液体現像剤に関する。なお、「電子写真装置」と
は、この技術分野において一般的に認識されている意味
で用いられるものであって、例えば、電子写真複写機、
電子写真プリンタ、静電印刷機などの電子写真装置一般
を包含する。
【0002】
【従来の技術】従来、複写機、プリンタ、印刷機などで
広く普及している電子写真法としては、米国特許第2,
297,691号などに記載された方式が周知である。
この電子写真方法は、一般には、例えば感光体ドラム
(フォトコンドラムともいう)などのような光導電性感
光体を利用し、その上にコロナ放電などにより一様な静
電荷を与え、様々な手段によって前記光導電性感光体に
光像を照射することによってその絶縁体上の静電荷を部
分的に消去して静電潜像を形成し、次いで、この静電潜
像を現像剤を用いて現像、可視化するものである。この
ようにして得られる可視像は、必要に応じて、紙などの
記録媒体に転写した後、加圧、加熱、溶剤蒸気の吹きつ
け、光等の照射などの処理によって記録媒体に定着さ
せ、印刷画像とすることができる。
【0003】従来から広く用いられている静電潜像現像
用現像剤には、固体のもの及び液体のものの両方があ
る。ここで、液体現像剤は、通常、キャリア液(担体液
ともいう)としての電気抵抗が1014Ωcm程度の石油系
炭化水素溶剤中に結着樹脂(バインダともいう)、帯電
制御剤、着色剤からなるトナー粒子を分散したものであ
る。このトナー粒子は、溶剤との接触面で帯電し、溶剤
側にある対イオンを吸引し、界面に電気二重層を形成す
ることができる。このトナー粒子が、電界にそって電気
泳動する結果、感光体上の静電潜像が現像される。
【0004】液体現像剤用結着樹脂の構成部分は、キャ
リア液に不溶性のコアと可溶化部分の安定化剤を含み、
更に、帯電性に寄与するモノマーを含んでいる。更に、
かかる結着樹脂は、例えば特開平4−225369号公
報に示されるように、両親媒性粒子(オルガノゾル)を
含有することなども可能である。オルガノゾルを使用す
る利点は、3次元的に樹脂中で架橋することにより分散
安定性に優れていることである。オルガノゾルは、エチ
レン性不飽和カルボン酸を用いるエポキシ(グリシジ
ル)官能基のエステル化反応によって導入されるアンカ
ー基を有するグラフトコポリマー安定剤を用いることに
よって、立体的に安定化される。このエステル化反応に
は第3アミンやピリジン誘導体が用いられる。
【0005】また、特開平5−94052号公報は、着
色剤と樹脂とを主成分とするトナーを高絶縁性低誘電率
担体液に分散してなる電子写真用液体現像剤であって、
着色剤が木ろうで被覆された顔料であり、樹脂がエチレ
ン共重合体であることを特徴とする電子写真用液体現像
剤とその製造法を開示している。この液体現像剤を使用
すると、中間転写方式の電子写真記録装置において、小
さい圧力で、記録紙上に、充分な濃度、明瞭な輪郭のト
ナー像が得られるという効果がある。
【0006】さらに、特開平5−204192号公報
は、(a)高絶縁性低誘電率担体液と、(b)該担体液
に分散されている、ロジンまたはその誘導体で被覆され
た顔料とエチレン共重合体とを主成分としてなるトナー
とを含んでなることを特徴とする電子写真用液体現像剤
とその製造法を開示している。この液体現像剤でも、上
記した特開平5−94052号公報に記載の発明と同様
な効果を得ることができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記した及びその他の
従来の液体現像剤は、しかし、その製造法に原因して解
決されなければならない問題点を有している。すなわ
ち、従来の製造法では、無機着色剤としてカーボンブラ
ック等も使用できる。上記した、結着樹脂、帯電制御
剤、着色剤を石油系炭化水素溶剤等のキャリア液に個々
に混入し、アトライターやボールミルにより分散し、液
体現像剤を調製してきた。しかし、この方法では、結着
樹脂と着色剤が樹脂中の極性基と着色剤間でイオン性親
和力と呼ばれる非常に弱い結合でしか結合していないこ
とから、連続印刷における強制循環により着色剤−樹脂
間の吸着力切断が生じ、トナーの微細化を引き起こし無
極性化するという問題点がある。また、これにより、非
画像部の汚れ、トナーの低抵抗化による画像濃度低下、
等の印刷特性にも悪影響を及ぼす欠点がある。
【0008】本発明の目的は、これらの問題点を解決し
て、印刷濃度が高く、低カブリの、印刷特性にすぐれた
印刷画像を永く形成し続けることが可能な液体現像剤を
提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、感光体
上に形成された静電荷像を現像するための液体現像剤で
あって、高絶縁性低誘電率キャリア液と、該キャリア液
中に分散せしめられた、着色剤及び結着樹脂を主成分と
するトナーとを含んでなり、その際、前記着色剤が、ア
ルキルセルロース又はその誘導体及びロジン又はその誘
導体からなる群から選ばれた少なくとも1種類の被覆材
料で被覆された顔料でありかつ該顔料上の被覆材料が前
記結着樹脂と共有的に結合していることを特徴とする静
電荷像現像用液体現像剤が提供される。
【0010】本発明による液体現像剤において、トナー
を構成する主成分である結着樹脂は、好ましくは、不飽
和カルボン酸又はその無水物、長鎖(メタ)アクリレー
ト及びグリシジル(メタ)アクリレートからなる群から
選ばれた少なくとも一員を含むことができる。また、ト
ナーを構成するもう1つの主成分である着色剤に被覆さ
れるべき被覆材料は、好ましくは、アルキルセルロー
ス、例えばメチルセルロース又はエチルセルロース、あ
るいはロジン誘導体、例えばロジンエステルである。
【0011】本発明による液体現像剤では、着色剤とし
て用いられる顔料の表面をエチルセルロース、ロジンエ
ステルなどで被覆することにより、顔料表面をキャリア
液に不溶でしかも重合開始基が存在する状態にする。エ
チルセルロースの場合は水酸基が多く存在し、メタクリ
ル酸等のカルボキシル基との間で縮重合反応が起こるこ
とによりエステル結合する。その際、触媒として少量の
塩酸、硫酸等の無機酸を加え加熱還流する。また、ロジ
ンエステルの場合は、アビエチン酸に代表される脂肪酸
から構成されており、アビエチン酸のカルボキシル基と
グリシジルメタクリレート等に含まれるエポキシ官能基
との間でエポキシ開環反応が起こることによりエステル
結合する。その際、触媒として少量のビニルピリジン、
イミダゾール等の弱塩基を加え加熱還流する。この反応
により、着色剤表面はビニル基で覆われ、ラウリルメタ
クリレート等の溶媒和基を持つモノマーとメタクリル酸
等の極性基を持つモノマーを共重合することにより、樹
脂と着色剤が共有結合で強力に一体化した静電荷現像用
液体現像剤が調製できる。
【0012】したがって、本発明による液体現像剤を使
用すると、結着樹脂と着色剤を共有結合で一体化させた
ことにより、連続印刷による強制循環によって生じる着
色剤と結着樹脂との機械的吸着力切断を防ぎ、トナーの
微細化に起因する、非画像部の汚れ、トナーの低抵抗化
による画像濃度低下、等の印刷特性への悪影響を防ぐこ
とができる。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の実施において、高絶縁性
低誘電率のキャリア液の使用が必須である。キャリア液
は、この技術分野で一般的に用いられているものをその
まゝ、あるいは任意に変更して使用することができる。
適当なキャリア液としては、電気抵抗値が1010Ω・cm
以上で比誘電率が3以下の脂肪族系炭化水素、芳香族系
炭化水素などがあげられ、例えばN−ペンタン、シクロ
ヘキサン、イソパラフィン、塩素化パラフィン、ナフ
サ、ケロシン軽油等のものが用いられる。例えば、脂肪
族炭化水素は、エクソール、アイソパー(エクソン化学
社製)、IPソルベント(出光石油化学社製)、シェル
ゾル(シェル化学社製)などとして商業的に入手可能で
ある。
【0014】キャリア液中に分散せしめられるトナーに
おいて、その主成分たる結着樹脂は、この技術分野にお
いて一般的に用いられている結着樹脂をそのまゝ、ある
いは任意に変更して使用することができる。適当な結着
樹脂としては、例えば、スチレン樹脂、スチレンアクリ
ル樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、アミド樹
脂、イミド樹脂、ウレタン樹時等の熱可塑性樹脂をあげ
ることができる。これらの樹脂は、単独で使用してもよ
く、さもなければ、2種類もしくはそれ以上の樹脂を混
合して使用してもよい。これらの結着樹脂は、一般的
に、トナーの全量を基準にして80〜99重量部で使用
するのが好ましい。
【0015】さらに説明すると、結着樹脂は、従来の技
術の項においてすでに説明したように、キャリア液に不
溶性のコアと可溶化部分の安定化剤を含み、更に、帯電
性に寄与するモノマーを含んでいる。ここで、コアは、
ポリマー分散液の分散相であり、ガラス転移温度(T
g)が25℃以下の熱可塑性ポリマーから調製され、液
状トナーのキャリア液に不溶性である。コアポリマー
は、安定化剤モノマーとの共重合反応によって、その場
で調製される。適当なコア用モノマーは、例えば、エチ
ルメタクリレートなどである。
【0016】安定化剤は、少なくとも2種類のコモノマ
ーの重合反応によって調製されるグラフトコポリマーで
ある。安定化剤モノマーは、アンカー基、極性基および
可溶化基を有するコモノマーから選択してもよい。アン
カー基はエチレン性不飽和化合物の官能基と反応し、グ
ラフトコポリマー安定化剤を生成する。アンカー基のエ
チレン性不飽和部分は、有機溶媒中のコモノマーと共重
合反応し、安定な分散液を得ることができる。更に特徴
として、少なくとも2種類のポリマー成分は、一方の成
分が連続相に可溶性のポリマー成分であり、もう一方が
連続相に不溶性のポリマー成分である。可溶性成分の働
きは、粒子の表面を完全に被覆する親液性層を形成する
ことである。これにより、各粒子間の相互接近が妨げら
れ、立体的に安定したコロイド成分ができ、分散液の凝
集に対する安定化が達成できる。可溶性に働くモノマー
として、例えば、n−ヘキシルアクリレート、n−ヘキ
シルメタクリレート、2−エチルヘキシルアクリレー
ト、2−エチルヘキシルメタクリレート、ラウリルアク
リレート、ラウリルメタクリレート、ステアリルアクリ
レート、ステアリルメタクリレート等が挙げられる。ま
た、アンカー基は、不溶性成分で、分散剤中の含有量が
少ない。アンカー基の働きは、粒子のコア部分と安定化
剤の可溶性部分との間に、共有結合を形成させることで
ある。アンカー基として働くモノマーとして、例えば、
グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート等
が挙げられる。極性基は塩基と反応して、粒子に負の永
久電荷を与える。また別の働きとして、アンカー基とエ
ステル反応等により化学結合し、コアと安定化剤の結合
に寄与している。極性基として働くモノマーとしてアク
リル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマ
ル酸、ビニル安息香酸、更にこれらカルボン酸の無水物
などが挙げられる。
【0017】結着樹脂とともにキャリア液中に分散せし
める着色剤として、本発明では、アルキルセルロース又
はその誘導体及びロジン又はその誘導体からなる群から
選ばれた少なくとも1種類の被覆材料で被覆された顔料
を用いることが必須である。ここで使用する顔料そのも
のは、この技術分野において着色剤として一般的に用い
られている有機又は無機の顔料であることができる。適
当な有機顔料として、例えばフタロシアニンブルー、フ
タロシアニングリーン、ローダミンレーキ、ピーコック
ブルーレーキ、スカイブルー、ナフトールグリーンB、
ナフトールグリーンY、ナフトールイエローS、リソー
ルファーストイエロー2G、パーマネントレッド4R、
ブリリアントファストスカーレット、ハンザイエロー、
ベンジジンイエロー、リソールレッド、レーキレッド
C、レーキレッドD、ブリリアントカーミン6B、パー
マネントレッドF5Rなどを挙げることができる。ま
た、適当な無機顔料として、カーボンブラックなどを挙
げることができる。
【0018】顔料を被覆するため、アルキルセルロース
又はその誘導体、例えばメチルセルロース、エチルセル
ロースなどを用いることができる。また、かかるセルロ
ース材料に代えて、ロジン又はその誘導体を用いること
ができる。上記の顔料被覆において用いられるロジンと
はアビエチン酸を主成分とした樹脂をいい、またその誘
導体とはロジンを水素添加、エステル化、重合等したも
のをいう。誘導体の具体例としては、ガムロジン、ウッ
ドロジン、ロジングリセリンエステル、ロジンペンタエ
リスリトールエステル、部分水素添加ロジン、完全水素
添加ロジン、部分水素添加ロジンメチルエステル、部分
水素添加ロジントリエチレングリコールエステル、部分
水素添加ロジングリセリンエステル、部分水素添加ロジ
ンペンタエリスリトールエステル、完全水素添加ロジン
グリセリンエステル、完全水素添加ロジンペンタエリス
リトールエステル、ロジンアルコール、マレイン酸変性
ロジン、マレイン酸変性ロジンエステル、ロジン変性フ
ェノール、重合ロジン、重合ロジンエステル等を挙げる
ことができる。
【0019】アルキルセルロース等を表面に被覆した顔
料は、常法に従って、例えば特開平5−204192号
公報に記載されるような手法に従って調製することがで
きる。さもなければ、必要に応じて、ロジンエステルで
被覆された市販の加工顔料を用いることも可能であり、
その具体例としては、例えばマイクロリスイエロー2G
−T、マイクロリスイエロー3R−T、マイクロリスブ
ラウン5R−T、マイクロリススカーレットR−T、マ
イクロリスレッドBR−T、マイクロリスブルーGS−
T、マイクロリスブルー4G−T、マイクロリスグリー
ンG−T、マイクロリスブラックC−T(チバガイギ社
製)などを挙げることができる。
【0020】上記したようなアルキルセルロース等で被
覆された顔料において、顔料に対するアルキルセルロー
ス等の被覆量は、通常、所望とする結果等のいろいろな
ファクタに応じて広く変更することができ、但し、好ま
しくは0.1〜10重量%である。また、本発明の実施
において、トナー中に占める被覆顔料の量も、所望とす
る結果等のいろいろなファクタに応じて広く変更するこ
とができる。本発明者らの知見によれば、トナー固形分
中の結着樹脂に対する着色顔料の割合は、1〜20重量
%の範囲にあるのが適当である。
【0021】本発明の実施において、キャリア液中に分
散せしめられるトナーには、上記した着色剤、及び結着
樹脂のほか、この技術分野で常用の各種の添加剤を含ま
せることができる。例えば、帯電制御剤として、極性基
であるカルボン酸を非水溶媒中で電離させるため、プロ
トン受容体として塩基を加えると、トナー電荷量は大き
くなる。トナー電荷量は、結着樹脂の誘電率、量、モノ
マーの解離定数、塩基の解離定数に大きく左右される。
通常、樹脂100g当たり0.05g〜1gの範囲で塩
基を添加すると、トナーの誘電率も1×10-11 〜1×
10-9Scm-1と望ましい値となる。塩基としては、ジエ
タノールアミン、トリエタノールアミン、エチルアミ
ン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、エチレンジア
ミン、シクロヘキシルアミン、ブチルアミン、ヘキシル
アミン、ジヘキシルアミン、メチルアミン、ジメチルア
ミン、トリメチルアミン、ニトロアニリン、メチルアニ
リン、クロロアニリン、グリシン、イミダゾール、ピリ
ジン、アミノピリジンなどを挙げることができる。
【0022】本発明による液体現像剤は、常用の技法に
基づいて調製することができる。好ましい一調製例を示
すと、次の通りである。重合容器に、高絶縁性低誘電率
キャリア液、被覆顔料(着色剤として)、結着樹脂形成
性モノマー、そして必要に応じて適当な添加剤を仕込ん
でエステル化を行う。エステル化の完了後、他の結着樹
脂形成性モノマーを添加して所定の条件下で重合を行
う。結着樹脂が生成する。最後に、得られた着色樹脂分
散液をボールミルなどの磨砕装置で磨砕する。所望の組
成を有する液体現像液が、したがって得られる。
【0023】本発明による液体現像剤は、従来の湿式現
像法を用いた電子写真装置にそのまゝ使用することがで
き、よって、ここでは装置の詳細な説明を省略する。
【0024】
【実施例】以下、本発明をそのいくつかの実施例を参照
して説明する。しかし、本発明はこれらの実施例によっ
て限定されるものではないことを理解されたい。例1 攪拌機、冷却管、滴下ロートを備えた1.0Lのフラス
コに、アイソパーL(エクソン社製)200mL、C.
I.Yellow93ベース顔料をエチルセルロースで
被覆した顔料(チバガイギ社製)10g、メタクリル酸
5g、塩酸0.1gを仕込み、90℃で8時間でエステ
ル化させた。次いで、メタクリル酸5g、ラウリルメタ
クリレート90g、アゾイソブチロニトリル5gを混合
したものを1時間かけて滴下し、80℃で6時間共重合
させた。この結果、重合率98%の着色樹脂分散液が得
られた。引き続いて、着色樹脂分散液50g、ジメチル
アミン1.0g、アイソパーL500gの混合物をボー
ルミルで10時間分散して液体現像剤とした。
【0025】引き続いて、評価試験のため、初期と50
000枚印刷後の液体現像剤の粒径分布を粒度分布計
(日機装社製)で測定した。また、印刷特定の評価のた
め、印字濃度及びカブリを、液体現像複写機(SAVIN 社
製)で印刷した画像を色彩計(X-RITE社製) で測定し
た。印字濃度はステータスA濃度が1.2以上なら、ま
た、カブリは印紙の印刷前後の色差ΔEが0.5以下な
ら、それぞれ良好とした。得られた結果を下記の第1表
に示すが、50000枚印刷後も、平均体積粒径、印字
濃度、カブリは初期とほとんど変化のない良好な特性を
示した。
【0026】例2 攪拌機、冷却管、滴下ロートを備えた1.0Lのフラス
コに、アイソパーL(エクソン社製)200mL、C.
I.Yellow17ベース顔料をロジンエステルで被
覆した顔料(チバガイギ社製)10g、グリシジルメタ
クリレート5g、ビニルピリジン0.1gを仕込み、9
0℃で8時間でエステル化させた。次いで、メタクリル
酸5g、ラウリルメタクリレート90g、アゾイソブチ
ロニトリル5gを混合したものを1時間かけて滴下し、
80℃で6時間共重合させた。この結果、重合率98%
の着色樹脂分散液が得られた。引き続いて、着色樹脂分
散液50g、ジメチルアミン1.0g、アイソパーL5
00gの混合物をボールミルで10時間分散して液体現
像剤とした。
【0027】引き続いて、前記例1と同様な手法に従っ
て評価試験を行った。下記の第1表に示す結果から明ら
かなように、本例の場合、50000枚印刷後も、初期
と変化のない良好な特性を示した。
【0028】比較例1 攪拌機、冷却管、滴下ロートを備えた1.0Lのフラス
コにアイソパーL(エクソン社製)200ml、メタクリ
ル酸5g、ラウリルメタクリレート90g、アゾイソブ
チロニトリル5gを混合したものを1時間で滴下し、8
0℃で6時間共重合させた。次に、グリシジルメタクリ
レート5g、ビニルピリジン0.1gを仕込み、90℃
で8時間でエステル化させた。次いで、メチルメタクリ
レート10gとアゾイソブチロニトリル1gを混合した
ものを30分かけて滴下し、6時間共重合してこれを樹
脂とした。引き続いて、樹脂50g、ジメチルアミン
1.0g、前記例1の顔料(チバガイギ社製)5gをア
イソパーL500gに混合し、ボールミルで10時間分
散して液体現像剤とした。
【0029】引き続いて、前記例1と同様な手法に従っ
て評価試験を行った。下記の第1表に示す結果から明ら
かなように、本例の場合、初期に比べ、50000枚印
刷後は粒径が微細化し、印字濃度の低下、およびカブリ
も増加し、問題があった。
【0030】比較例2 前記比較例1に記載の手法を繰り返した。しかし、本例
では、前記比較例1の樹脂50g、ジメチルアミン1.
0g、前記例2の顔料(チバガイギ社製)5gをアイソ
パーL500gに混合し、ボールミルで10時間分散し
て液体現像剤とした。下記の第1表に示す評価結果から
明らかなように、初期に比べ、50000枚印刷後は粒
径が微細化し、印字濃度の低下、およびカブリも増加
し、問題があった。
【0031】
【表1】
【0032】
【発明の効果】本発明によれば、液体現像剤において顔
料と結着樹脂に共有結合を介することにより、連続印刷
による強制循環によって生じる着色剤と樹脂との機械的
吸着力切断を防ぎ、トナーの微細化に帰因する、非画像
部の汚れ、トナーの抵抵抗化による画像濃度低下、等の
印刷特性への悪影響を防ぐことができ、印字濃度が高
く、低カブリの良好な印刷画像を永く提供できるという
効果が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 堀越 裕三 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 (72)発明者 胡 勝治 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 (72)発明者 柏川 貴弘 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 感光体上に形成された静電荷像を現像す
    るための液体現像剤であって、高絶縁性低誘電率キャリ
    ア液と、該キャリア液中に分散せしめられた、着色剤及
    び結着樹脂を主成分とするトナーとを含んでなり、その
    際、前記着色剤が、アルキルセルロース又はその誘導体
    及びロジン又はその誘導体からなる群から選ばれた少な
    くとも1種類の被覆材料で被覆された顔料でありかつ該
    顔料上の被覆材料が前記結着樹脂と共有的に結合してい
    ることを特徴とする静電荷像現像用液体現像剤。
  2. 【請求項2】 前記結着樹脂が、不飽和カルボン酸又は
    その無水物、長鎖(メタ)アクリレート及びグリシジル
    (メタ)アクリレートからなる群から選ばれた少なくと
    も一員を含んでいる、請求項1に記載の液体現像剤。
  3. 【請求項3】 前記被覆材料がエチルセルロース又はロ
    ジンエステルである、請求項1又は2に記載の液体現像
    剤。
JP9066320A 1997-03-19 1997-03-19 静電荷像現像用液体現像剤 Withdrawn JPH10260558A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100497358B1 (ko) * 2002-07-15 2005-06-23 삼성전자주식회사 정착 성능이 개선된 전자사진용 액체 토너
US7371496B2 (en) 2003-12-17 2008-05-13 Samsung Electronics Co., Ltd. Liquid toner for electrophotography and method of preparing the same
JP2008310021A (ja) * 2007-06-14 2008-12-25 Kyocera Mita Corp 液体現像剤、及びその製造方法
JP2009217050A (ja) * 2008-03-11 2009-09-24 Seiko Epson Corp 液体現像剤および画像形成装置
JP2011076015A (ja) * 2009-10-02 2011-04-14 Toyo Ink Mfg Co Ltd 液体現像剤

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