JPH10259584A - 古紙の脱色方法及び印刷用原紙 - Google Patents

古紙の脱色方法及び印刷用原紙

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JPH10259584A
JPH10259584A JP6433397A JP6433397A JPH10259584A JP H10259584 A JPH10259584 A JP H10259584A JP 6433397 A JP6433397 A JP 6433397A JP 6433397 A JP6433397 A JP 6433397A JP H10259584 A JPH10259584 A JP H10259584A
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JP
Japan
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reducing agent
paper
waste paper
pulp
bleaching
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JP6433397A
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English (en)
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Fumiaki Nishino
文昭 西野
Katsumasa Fujishima
勝正 藤島
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Paper Mills Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】古紙の再生処理において、直接染料で着色され
たものを含む古紙からインキ及び粘着物、着色物等の異
物を効率良く除去し異物の少なく、白色度の高い再生パ
ルプを得る。 【解決手段】古紙の再生処理において、還元剤による脱
色処理工程が離解時に還元剤を添加すること、古紙
の離解後に還元剤で脱色する工程を設けること、脱墨
工程の混合分散時に還元剤を添加して脱色すること、
古紙の漂白工程前及び後に還元剤により脱色する工程を
設けること、酸化剤による漂白後、または漂白中に還
元剤を工程内で合成して脱色すること、の少なくとも1
箇所以上の工程で実施され、離解、脱墨や、更に漂白を
行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、古紙の再生処理方
法に関する。更に詳しくは、新聞、オフセット、コピ
ー、雑誌等に直接染料で着色された紙が混入する印刷古
紙を再生パルプ化(以下DIPと略す)する際に、各工
程のいずれかに還元剤を添加し処理することにより、イ
ンキ、粘着物、着色物等の異物が除去され、更に漂白性
が向上し、高品質、高白色度の再生パルプを製造する方
法、並び該古紙パルプを配合する紙に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、古紙パルプは木材パルプとともに
製紙原料として使用されている。古紙パルプは、主に新
聞、雑誌、トイレットペーパー等の白色度の余り要求さ
れない下級紙にての利用であった。しかし、近年、環境
保護、資源の再利用等により古紙の再生パルプ化が重要
視されるようになってきた。
【0003】最近の古紙は、印刷の高速化、美粧化等に
対応した印刷インキの改良及び印刷形式の進歩、即ちオ
フセット、凸版、レーザー等により紙とインキの付着が
強く脱墨しにくい傾向にある。更に紫外線硬化樹脂、熱
硬化樹脂等の表面加工により離解しにくく従来の技術で
は再生パルプ化がますます困難となっている。
【0004】新聞古紙やオフィス古紙中に着色古紙、特
に直接染料で着色されたチラシやカタログ等が多く含ま
れるようになってきた。これら直接染料で着色された古
紙は、常法の脱墨漂白では脱色しがたい。これらの混入
が白色度の低下、色調合わせの難しさ、紙面着色異物の
要因の1つとなっている。そこで直接染料で着色された
古紙がオフィス古紙や新聞古紙等に混入した場合は、離
解工程前に人手による抜き取り作業に頼っているのが現
状である。
【0005】感圧紙の脱色にホルムアミジンスルフィン
酸(以下FASと略す)で還元する方法が特開昭62−
276094号公報に記載されている。また、古紙の高
白化として還元剤(FAS)を使用する特許が平2−8
0683号公報、特公平3−57235号公報等に記載
されている。しかしながら、これらは過酸化水素漂白の
上限が存在する時に、更に若干白色度を上げる為に用い
られる方法でありコスト高の欠点がある。特開平7−2
79074号公報では、オフィス古紙に限定して脱墨工
程後に還元漂白を2回以上行うことが記載されている。
高価な還元剤を2度以上使用することは現状の一般的な
設備からかけ離れた方法であり、かつコスト高である。
【0006】また塗工紙に由来する粘着物、着色物等に
よるトラブルが発生し問題となっている。この対策とし
て凝集剤にて処理する方法が特開平6−257082号
公報等で提案されている。しかし、この方法では異物の
除去効果が見られるが、白色度と収率の低下が懸念され
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、前記
従来技術の問題点を解決し、パルプからインキ及び粘着
物、着色物等の異物を効率良く除去し異物の少なく、更
に白色度の高い高品質の再生パルプを製造することと該
古紙パルプ配合した印刷用原紙を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記の問題
点を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、本発明の古紙の
脱色方法及び該古紙パルプ含有印刷用原紙を発明するに
至った。
【0009】本発明で再生処理される古紙は、一般的に
新聞古紙やオフィス古紙中に存在する直接染料で染色さ
れたチラシ、カタログ等の印刷された上質紙や微塗工紙
等である。
【0010】上記の直接染料で着色された古紙とは、光
を波長350〜800nm(可視光領域)で吸収する染
料で酸性基、又は塩基性基の発色団を有する直接染料で
染色された古紙である。この判定に、フーリエ変換赤外
分光光度計(以下FT−IRと略す)を使用してアゾ
基、アゾメチン基、アゾキシ基、ニトロ基、等の発色基
が存在する古紙である。吸収領域が350nm以下、あ
るいは800nm以上の染料、例えば蛍光染料等、や分
散染料、硫化染料、バット染料は除くものとする。尚、
本発明ではFT−IR判定による対象染料の限定ととも
に過酸化水素による脱色ができないものを対象とした。
【0011】直接染料で着色された上質紙は、元々白色
度が高く、高品質な古紙である。従って、脱色と脱墨だ
けでもニーズにあった製品が得られる場合もある。更
に、高白色度のものを得る場合には酸化漂白剤で漂白す
るのが適当である。
【0012】即ち、直接染料で着色されたものを含む古
紙を離解、脱墨する再生処理や、更に漂白する再生処理
において、以下に示す工程の少なくとも一箇所以上で還
元剤を用いて脱色処理する。 離解時に還元剤を添加すること。 古紙の離解後に還元剤で脱色する工程を設けること。 脱墨工程の混合分散時に還元剤を添加して脱色するこ
と。 古紙の漂白工程前及び後に還元剤により脱色する工程
を設けること。 酸化剤による漂白後、または漂白中に還元剤を工程内
で合成して脱色すること。
【0013】更に、上記の脱色処理された古紙パルプが
原料として、10〜90重量%の割合で配合された印刷
用原紙を製造することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明に使用される還元剤は、無
機系還元剤、有機系還元剤、還元型酵素及び系内におい
てオンサイトで合成された還元剤などである。例えば無
機系の還元剤としてはボロンハイドライド、亜硫酸ソー
ダ等、有機系還元剤としてはFAS、亜二チオン酸ソー
ダ等、還元型酵素としてはカタラーゼ、オキシタラーゼ
等、工程内合成の還元剤としては過酸化水素とチオ尿素
等がある。
【0015】還元剤の処理条件は、処理pH8〜12、
好ましくはpH9〜11である。pHが8未満では脱墨
効果が半減し、更に強アルカリ性では効果が現れないだ
けでなくアルカリ焼けという黄色化現象も現れる。尚、
弱アルカリ性で使用できる還元剤であればなお問題はな
い。
【0016】処理温度30〜90℃、好ましくは40〜
80℃である。30℃未満では脱墨効果が半減し、更に
90℃より高い場合は装置上の問題がある。密閉型の釜
であれば100℃以上でも可能である。
【0017】処理時間20〜150分、好ましくは30
〜120分である。20分より短いとは脱墨効果が半減
する、150分より長いと期待したほどの効果が現れな
い。
【0018】パルプ濃度は1.0〜30%、好ましくは
3〜20%である。1.0%より薄いと効率が悪く、3
0%より濃いと混合せず効果が現れない。
【0019】還元剤の添加率は、0.01〜5.0重量
%(対絶乾パルプ)、好ましくは0.05〜1.0重量
%で行う。0.01重量%未満ではほとんど効果を示さ
ず、5重量%より多く添加しても効果が現れず経済的で
はない。
【0020】還元剤による脱色処理は、離解剤、脱墨剤
又は酸化漂白剤と併用して、または異なる工程で個々に
処理することができる。
【0021】本発明に使用されるアルカリは、一般的に
DIPで使用されている水酸化ナトリウム、水酸化カリ
ウム、水酸化カルシウム等である。
【0022】本発明に使用される酸化漂白剤は、一般的
にDIPで使用されている過酸化水素、ハイポ、二酸化
塩素、オゾン等である。
【0023】本発明に使用される脱墨剤としては、無機
系、有機系、高分子系、アニオン性、カチオン性、両
性、ノニオン性の界面活性剤を1種類以上併用すること
ができる。例えば、有機及び高分子系のノニオン性とし
ては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキ
シエチレンフェノールエーテル等、アニオン性としては
脂肪酸石鹸、アルコール硫酸エステル塩等、無機系とし
てはトリポリ燐酸塩、ヘキサメタ燐酸塩等の界面活性剤
(脱墨剤)が使用できる。
【0024】脱墨剤の添加率は、対絶乾古紙あたり0.
01〜5重量%で、好ましくは0.05〜1.0重量%
である。0.01重量%未満ではほとんど効果を示さ
ず、5%より多く添加しても効果が現れず経済的ではな
い。
【0025】古紙の再生処理を、一般的な工程の一例と
して離解工程(パルパー)→粗選工程(粗選スクリー
ン、クリーナー、粗選ウォッシャー、粗選シックナー)
→脱墨工程(脱墨ニーダー、フローテーター)→精選工
程(精選スクリーン、クリーナー、精選ウォッシャー、
精選シックナー)→漂白工程(漂白ニーダー、漂白塔、
漂白ウォッシャー)→抄紙工程(高濃度チェスト、抄紙
機)等の順で行うことは公知の通りである。このシステ
ムにおいては、還元剤による脱色処理工程が以下に示す
工程の少なくとも一箇所以上で実施される。 離解時に還元剤を添加すること。 古紙の離解後に還元剤で脱色する工程を設けること。 脱墨工程の混合分散時に還元剤を添加して脱色するこ
と。 古紙の漂白工程前及び後に還元剤により脱色する工程
を設けること。 酸化剤による漂白後、または漂白中に還元剤を工程内
で合成して脱色すること。
【0026】更に脱色処理された古紙パルプを原料と
し、他のパルプに対して10〜90重量%の割合でバー
ジンパルプに配合されたPPC、感熱紙、感圧紙、イン
クジェット、バブルジェット、等の印刷用原紙を製造す
ることができる。尚、配合率は高い方が好ましいがリサ
イクルが進むと強度の低下が心配されるため20〜80
重量%が適正である。
【0027】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明
するが、本発明は本実施例に限定されるものではない。
尚、実施例において記載の部、%は全て重量部、重量%
によるものである。また、白色度はハンター白色度法
(JIS−P8123)にて測定、又、色相はシグマ8
0(日本電色社製)にて測定、残インキ面積率はルーゼ
ックスIIIU(ニレコ社製)で測定した。異物とは着色
物(フィルム、色ポチ、プラスチク)と粘着物で当社の
方法にて測定した。即ち、DIPサンプルをフラットス
クリーン(東西精器社製)で6カットのプレートを通過
させて、残査物を銅エチレンジアミンで10分間振とう
溶解させた。それを325メッシュの金網で濾過し、残
査物を5Aの濾紙上に洗浄してその個数(個/絶乾パル
プkg)を測定した。比引裂強度は、エルメンドルフ引
裂き試験(JIS−P8116)にて測定した。新聞古
紙、オフィス古紙は一般的なものを使用し、着色古紙
は、FT−IR(パーキンエルマージャパン社製)で分
析し直接染料が含まれていることを確認し、更に過酸化
水素で脱色できないこと確認した着色古紙を使用した。
【0028】実施例1 新聞古紙に着色古紙(チラシで青色、黄色、緑色の3種
類)を10%配合して、高濃度パルパー(パルプ濃度約
20%)で、水酸化ナトリウム(NaOH)0.8%、
脱墨剤(DI−1200)0.08%、更にFASを
0.05%添加し、温度50℃で30分間離解した。そ
の後、洗浄脱水し濃度約30%に調整した後、NaOH
2.4%、脱墨剤0.18%を加えて分散混合し、温度
60℃で2時間熟成した。次いでフローテーション処理
して白色度63.9%の再生パルプを得た。
【0029】実施例2 新聞古紙に着色古紙を30%配合して、高濃度パルパー
(濃度約20%)で、NaOH0.8%、脱墨剤0.0
8%、更にFASを0.1%添加し、温度50℃で60
分間離解した。その後、洗浄脱水し濃度約30%に調整
した後、NaOH2.4%、脱墨剤0.18%を加えて
分散混合し、温度60℃で2時間熟成した。次いでフロ
ーテーション処理して白色度62.6%の再生パルプを
得た。
【0030】実施例3 着色古紙のみを高濃度パルパー(濃度約20%)で、N
aOH0.8%、脱墨剤0.08%、更にFASを1.
0%添加し、温度50℃で60分間離解した。その後、
洗浄脱水し濃度約30%に調整した後、NaOH2.4
%、脱墨剤0.18%を加えて分散混合し、温度60℃
で2時間熟成した。次いでフローテーション処理して白
色度78.6%の再生パルプを得た。
【0031】実施例4 着色古紙のみを高濃度パルパー(濃度約20%)で、N
aOH 0.8%、脱墨剤0.08%、更にFASを
1.0%添加し、温度50℃で60分間離解した。その
後、洗浄脱水し濃度約30%に調整した後、NaOH
2.4%、脱墨剤0.18%、過酸化水素(H22
1.0%、DTPA0.2%を加えて分散混合し、温度
60℃で2時間熟成した。次いでフローテーション処理
して白色度84.8%の再生パルプを得た。
【0032】実施例5 新聞古紙に着色古紙を30%配合して、高濃度パルパー
(濃度約20%)で、NaOH0.8%、脱墨剤0.0
8%、温度50℃で30分間離解した。洗浄脱水した
後、FASを0.1%とNaOH0.5%添加し、温度
50℃で30分間反応した。その後、洗浄脱水、濃度約
30%に調整した後、NaOH2.4%、脱墨剤0.1
8%を加えて分散混合し、温度60℃で2時間熟成し
た。次いでフローテーション処理して白色度64.5%
の再生パルプを得た。
【0033】実施例6 新聞古紙に着色古紙を30%配合して、高濃度パルパー
(濃度約20%)で、NaOH0.8%、脱墨剤0.0
8%、温度50℃で30分間離解した。洗浄脱水、濃度
約30%に調整した後、NaOH2.4%、脱墨剤0.
18%、FAS0.1%を加えて分散混合し、温度60
℃で2時間熟成した。次いでフローテーション処理して
白色度64.2%の再生パルプを得た。
【0034】実施例7 新聞古紙に着色古紙を50%配合して、高濃度パルパー
(濃度約20%)で、NaOH0.8%、脱墨剤0.0
8%、温度50℃で60分間離解した。洗浄脱水し濃度
約30%に調整した後、NaOH2.4%、脱墨剤0.
18%を加えて分散混合し、温度60℃で2時間熟成し
た。フローテーション処理した後、FAS0.05%、
NaOH0.3%で濃度15%で温度60℃、30分間
反応させた。洗浄脱水した後、H220.2%、NaO
H0.4%、DTPA0.2%添加して60℃、90分
間漂白して白色度80.1%の再生パルプを得た。
【0035】実施例8 新聞古紙に着色古紙を50%配合して、高濃度パルパー
(濃度約20%)で、NaOH0.8%、脱墨剤0.0
8%、温度50℃で60分間離解した。洗浄脱水し濃度
約30%に調整した後、NaOH2.4%、脱墨剤0.
18%を加えて分散混合し、温度60℃で2時間熟成し
た。フローテーション処理した後、H220.3%、N
aOH0.5%、DTPA0.2%添加して60℃、9
0分間漂白した。その後、洗浄脱水してFAS0.05
%、NaOH0.5%で濃度15%で温度60℃、30
分間反応させて白色度80.7%の再生パルプを得た。
【0036】実施例9 新聞古紙に着色古紙を50%配合して、高濃度パルパー
(濃度約20%)で、NaOH0.8%、脱墨剤0.0
8%、温度50℃で60分間離解した。洗浄脱水し濃度
約30%に調整した後、NaOH2.4%、脱墨剤0.
18%を加えて分散混合し、温度60℃で2時間熟成し
た。フローテーション処理した後、H220.5%、N
aOH0.5%、DTPA0.2%を添加して60℃、
90分間漂白し、残H22率が46%であることを確認
後、漂白中にチオ尿素0.2%添加し、更に30分間反
応させて白色度80.3%の再生パルプを得た。
【0037】実施例10 オフィス古紙に着色古紙50%配合し高濃度パルパー
(濃度約20%)で、NaOH0.8%、脱墨剤0.0
8%、FAS0.5%添加し、温度50℃で30分間離
解した。その後、洗浄脱水し濃度約30%に調整した
後、NaOH2.4%、脱墨剤0.18%、H221.
0%を加えて分散混合し、温度60℃で2時間熟成し
た。次いでフローテーション処理して白色度82.3%
の再生パルプを得た。
【0038】実施例11 オフィス古紙に着色古紙を50%配合して、高濃度パル
パー(濃度約20%)で、NaOH0.8%、脱墨剤
0.08%、温度50℃で60分間離解した。洗浄脱水
し濃度約30%に調整した後、NaOH2.4%、脱墨
剤0.18%を加えて分散混合し、温度60℃で2時間
熟成した。フローテーション処理した後、ハイドロサル
ファイト0.5%、NaOH0.3%で濃度15%で温
度60℃、30分間反応させた。洗浄脱水した後、H2
20.2%、NaOH0.4%、DTPA0.2%添
加して60℃、90分間漂白して白色度81.2%の再
生パルプを得た。
【0039】比較例1 実施例1で使用した新聞古紙のみを高濃度パルパー(濃
度約20%)で、NaOH0.8%、脱墨剤0.08%
を添加し、温度50℃で30分間離解した。その後、洗
浄脱水し濃度約30%に調整した後、NaOH2.4
%、脱墨剤0.18%、H221.0%、珪酸ソーダ
3.3%を加えて分散混合し、温度60℃で2時間熟成
した。次いでフローテーション処理して白色度61.3
%の再生パルプを得た。
【0040】比較例2 実施例1で使用した着色古紙のみを高濃度パルパー(濃
度約20%)で、NaOH0.8%、脱墨剤0.08%
を添加し、温度50℃で30分間離解した。その後、洗
浄脱水し濃度約30%に調整した後、NaOH2.4
%、脱墨剤0.18%、H221.0%、珪酸ソーダ
3.3%を加えて分散混合し、温度60℃で2時間熟成
した。次いでフローテーション処理して白色度53.0
%の再生パルプを得た。
【0041】比較例3 実施例10で使用したオフィス古紙のみを高濃度パルパ
ー(濃度約20%)で、NaOH0.8%、脱墨剤0.
08%を添加し、温度50℃で30分間離解した。その
後、洗浄脱水し濃度約30%に調整した後、NaOH
2.4%、脱墨剤0.18%、H221.0%、珪酸ソ
ーダ3.3%を加えて分散混合し、温度60℃で2時間
熟成した。次いでフローテーション処理して白色度8
0.9%の再生パルプを得た。
【0042】
【表1】
【0043】新聞古紙と着色古紙について、実施例1〜
9と比較例1、2を比べると還元剤による処理で白色度
が高く、青味傾向にあることが判る。更に、配合率を上
げることで残インク量が減少し、更に異物も減ってい
る。また、本発明による工程の前段に還元剤を添加した
場合、例えば実施例1、2と比較例1であるが、離解工
程に還元剤を添加した時、白色度が高いため同じレベル
にすると後段の脱墨、漂白工程における薬品が削減でき
ることが判る。これは、新聞古紙よりも着色古紙がイン
ク量が少なく、元々の白色度が高い古紙であるためであ
る。次に、オフィス古紙と着色古紙について、実施例
3、10、11と比較例2、3を比較すると酸化剤のみ
では脱色は不可能であり、還元剤の併用でバージンパル
プとほぼ同等の製品が得られる。実施例7〜9により、
新聞古紙に着色古紙を配合した場合で、還元、次いで酸
化することで高白色で、残インクの少なくオフィス古紙
並の製品が得られる。
【0044】実施例12 実施例10の再生パルプとバージンパルプ(LBKP)
の混合比率を0:100、10:90、50:50、9
0:10、100:0の5種類について常法にて叩解し
濾水度を400mlとした。更に硫酸バンド0.7%、
カチオン澱粉0.6%、サイズ剤0.02%、軽質カル
シウム8%、歩留向上剤0.03%を添加して坪量10
0g/m2を手抄きした。白色度、色相、更に印刷適正
はLBKPとほぼ同等であった。比引裂強度は、バージ
ンパルプ100重量%で116、90重量%で113、
50重量%で111、10重量%で109、再生パルプ
100重量%で98と若干低下する傾向にあった。従っ
て、製品上の規格を考えると配合比率90重量%以下に
することが望ましい。
【0045】
【発明の効果】本発明の直接染料で着色されたものを含
む古紙を離解、脱墨する再生処理や、更に漂白する再生
処理において、離解時に還元剤を添加すること、古
紙の離解後に還元剤で脱色する工程を設けること、脱
墨工程の混合分散時に還元剤を添加して脱色すること、
古紙の漂白工程前及び後に還元剤により脱色する工程
を設けること、酸化剤による漂白後、または漂白中に
還元剤を原料古紙スラリー中で合成して脱色すること、
の少なくとも一箇所以上で還元剤を用いて脱色処理する
ことによって、パルプからインキ及び粘着物、着色物等
の異物を効率良く除去し、白色度の高い再生パルプを得
ることができる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直接染料で着色されたものを含む古紙を
    離解、脱墨する再生処理や、更に漂白する再生処理にお
    いて、以下に示す工程の少なくとも一箇所以上で還元剤
    を用いて脱色処理することを特徴とする古紙の脱色方
    法。 離解時に該還元剤を添加すること。 古紙の離解後に該還元剤で脱色する工程を設けるこ
    と。 脱墨工程の混合分散時に該還元剤を添加して脱色する
    こと。 古紙の漂白工程前及び後に該還元剤により脱色する工
    程を設けること。 酸化剤による漂白後、または漂白中に該還元剤を工程
    内で合成して脱色すること。
  2. 【請求項2】 該直接染料で着色された古紙が、光を波
    長350〜800nmで吸収する染料で酸性基、又は塩
    基性基の発色団を有する直接染料で染色された古紙であ
    ることを特徴とする請求項1記載の古紙の脱色方法。
  3. 【請求項3】 該還元剤が、無機系還元剤、有機系還元
    剤、還元型酵素及び系内において古紙スラリー中で合成
    された還元剤であることを特徴とする請求項1または2
    記載の古紙の脱色方法。
  4. 【請求項4】 該還元剤による脱色処理条件が、処理p
    H8〜12、処理温度30〜90℃、処理時間20〜1
    50分、該還元剤の添加率0.01〜5.0重量%(対
    絶乾古紙)、パルプ濃度1.0〜30%で行うことを特
    徴とする請求項1、2または3記載の古紙の脱色方法。
  5. 【請求項5】 請求項1、2、3または4に記載の脱色
    処理された該古紙パルプが10〜90重量%の割合で配
    合された印刷用原紙。
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