JPH1025917A

JPH1025917A - ２段式駐輪施設

Info

Publication number: JPH1025917A
Application number: JP18230396A
Authority: JP
Inventors: Tadashi Takizawa; 正滝澤
Original assignee: Individual
Current assignee: Individual
Priority date: 1996-07-11
Filing date: 1996-07-11
Publication date: 1998-01-27

Abstract

(57)【要約】【課題】スペース効率がよく、収納に際しての労力を
必要とせず、設置コストの安い２段式駐輪施設を提供す
る。【解決手段】２輪車を収納保持してレール上を移動可
能な複数の台車を備えた下段側施設と、所定間隔で配置
された複数の中空の柱に沿って昇降する２輪車を収納保
持する昇降台と、中空の柱内に設けられたバランサー容
器と、昇降台とバランサー容器とをつなぐワイヤーとを
備えた上段側施設とからなり、バランサー容器の液体量
をコントロールし、昇降台とバランサー容器の重量差に
より昇降台を昇降させるようにしたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は上下２段に２輪車を
収納保持するように改良した駐輪施設に関するものであ
る。

【０００２】

【従来の技術】近年、自転車の台数は減少することなく
増加傾向にある。特に、数十戸以上の集合住宅は、どこ
も自転車置場を設けているが、各家庭が数台の自転車を
保有しているためこれが狭いスペースの自転車置場に収
納しきれず溢れており、その対応に苦慮しているのが実
情である。また、駅周辺には私設の自転車置場があり、
それより遠い位置に公共の自転車置場が設けられ、一応
の駐輪用の施設が設置されているのが普通である。

【０００３】集合住宅や私設の自転車置場では、大半は
単に自転車を置くためのスペースを設けただけで駐輪施
設と言えるほどのものではなく、公共の自転車置場で
は、管理上の面から自転車を１台づつ収納する施設を設
置したり、また、スペースを有効利用するため、上下２
段に自転車を収納する構造の施設が設置されている。上
下２段構造のものは、上段側は自転車を固定するための
フレームを後方へ引き下ろし、自転車を持ち上げてこの
フレームに収納し、フレームを元の位置に押し戻して固
定する構造のものである。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】ところで、上記したよ
うな自転車置場、或いは駐輪施設は、一般的にスペース
効率が悪く、上下２段構造の施設の場合、上段側はフレ
ームを後方へ引き出す形式のため、引き出す分のスペー
スを必要とすると共に、利用者が自転車を持ち上げなけ
ればならない。このような事情のため、集合住宅や駅周
辺に自転車が溢れ出ている状況は解消されず、この対策
が要請されている。

【０００５】本発明はこのような状況の改善を目指して
なされたもので、スペース効率がよく、収納に際しての
労力を必要とせず、設置コストの安い２段式駐輪施設を
提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明は、２輪車を収納
保持してレール上を移動可能な複数の台車を備えた下段
側施設と、所定間隔で配置された複数の中空の柱に沿っ
て昇降する２輪車を収納保持する昇降台と、中空の柱内
に設けられたバランサー容器と、昇降台とバランサー容
器とをつなぐワイヤーとを備えた上段側施設とからな
り、バランサー容器の液体量をコントロールし、昇降台
とバランサー容器の重量差により昇降台を昇降させるよ
うにしたことを特徴とする。

【０００７】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図１〜図３により説明する。図１は本発明の２段式駐
輪施設を説明する側面図、図２は２段式駐輪施設の平面
図、図３は自転車を吊り下げるフックを説明する図であ
る。本発明の駐輪施設の構造は、図１に示すように上下
２段からなっており、図２に示すように横方向に延びる
施設に対して直角に、例えばそれぞれ数１０台の自転車
が置けるようになっている。下段側は、自転車を収納す
る台車５を施設に対して直角に数１０台平行に設置す
る。台車５には自転車の前輪部分に相当する両側位置に
前輪転倒防止ポスト４を、後輪部分に相当する両側位置
には後輪転倒防止ポスト３をそれぞれ設け、両ポスト間
はガイド２で連結する。台車５の下側の台車フレーム６
には前後に車輪７Ａ，７Ｂが取付けられ、これらの車輪
が横方向に延びる施設に平行に設置された前後２本の案
内レール１Ａ，１Ｂにそれぞれガイドされて移動するよ
うになっている。また、台車５が前後にぶれないよう
に、台車フレーム６にはローラ８Ａ，８Ｂが取付けら
れ、案内レール１Ａ，１Ｂの上部と係合してガイドされ
る。なお、台車５には、自転車を乗せやすいようにガイ
ド用の溝やタイヤに相当する位置には切り欠き５１，５
２（図２）が形成され、自転車が安定して台車５に保持
されるようになっている。

【０００８】次に上段側について説明する。図１、図２
に示すように、施設の奥側に、上段に自転車を１台ずつ
支持するための角柱１０が駐輪台数分だけ設けられ、こ
の角柱１０にガイドされて昇降台１１が昇降し、上段へ
の自転車の駐輪が行われる。昇降台１１には、下段側の
台車５と同様に、転倒防止ポスト１３，１４が両側に設
けられるとともに、これらポスト間はガイド１２で連結
されており、また、自転車を乗せやすいようにガイド用
の溝やタイヤに相当する位置には切り欠き６１，６２が
形成されている。

【０００９】昇降台１１と角柱１０との係合部分は、昇
降台が角柱１０を包囲してベアリング１５によりスムー
ズに摺動するようになっている。また、角柱１０の上端
には先端に滑車１７が取付けられたアーム１６が設けら
れ、滑車１７に掛かるステンレスワイヤー１９の一端
は、図３に示すように昇降台１１のＣ型フック１８に固
定された昇降台１１をアーム１６より吊り下げている。
すなわち、昇降台１１はＣ型フック１８に吊りさげられ
て角柱１０に沿って昇降するようになっている。また、
昇降台１１の手前側にはスイッチ２０が設けられ、昇降
台１０の下降、停止および上昇を指示できるようになっ
ている。もちろん、スイッチ２０は昇降台ではなく、適
宜の場所に設けるようにしてもよい。

【００１０】角柱１０の内部は中空で、ステンレスワイ
ヤー１９の他端は角柱１０内部の滑車２１を介して角柱
１０内に吊り下げられているバランサー用容器２２に固
定されている。バランサー用容器２２は、容器内に液体
を所定量満たしたときにその重量により自転車を載せた
昇降台１１を上昇させ、容器内の液体を所定量まで排出
したときに自転車を載せた昇降台１１の重量が勝ってこ
れを下降させるためのものである。この容器への液体供
給を行うために角柱１０の上端には貯液槽２４が設けら
れ、その底面に設けられた排出口が電磁弁２６により開
閉制御されて容器への液体供給を行い、また、容器内の
液体を排出するためにバランサー用容器２２底面に設け
られた排出口を電磁弁２８により開閉制御している。こ
の昇降台１１を昇降させるための液体は、循環的に利用
するようになっている。そのため、角柱１０の下端部に
はバランサー用容器２２から排出された液体を集めるた
めの集液マス３５が設けられ、この液体をポンプ３６で
ホース３７を介して上端の貯液槽２４に循環させてい
る。なお、角柱１０、集液マス３５は地上に、または地
面に埋め込んで設置する。使用する液体は水で十分であ
り、ポンプで再利用しているため蒸発により減った分だ
け補給すればよいので、それ程水道代は必要としない。
また、上端の貯液槽２４、あるいは集液マス３５の水は
防火用水として使用可能であり、一石二鳥の効果が期待
できる。なお、寒冷地などでは冬に凍結する可能性があ
るので、鉱物油等を使用するのが望ましい。鉱物油は水
に比して比重が大きいため少量ですむ利点がある。な
お、３８は雨水を集水して流すための樋の役割を持たせ
ている。

【００１１】また、角柱１０には昇降台１１を上昇させ
ていき、停止させるときの衝撃を和らげるためのゴムな
どの弾性体からなるストッパー３１と、昇降台１１が上
段位置にあることを検出するためのセンサー３２が設け
られている。なお、図示は省略するが、昇降台を上段位
置に確実に保持しておくための保持部材（ストッパー）
を角柱に設けるようにすれば、上段における保持をより
確実にすることができる。また、角柱１０の下方には、
下段の台車５の存在を検出するセンサー３３が設けられ
ている。

【００１２】次に、本発明の駐輪施設の使用方法につい
て説明する。下段への自転車の収納は、台車５に自転車
１を載せて左または右へ台車を動かしてどちらかに密集
させる。自転車は転倒防止ポスト３，４とガイド用フレ
ーム２により安定に保持される。これによりスペース効
率よく駐輪できる。

【００１３】上段への自転車の収納は、乗せようとする
昇降台１１の下に台車５がある場合は、その台車５を左
または右方へ動かして乗せようとする昇降台１１の下に
スペースができたことをセンサー３３によりまず確認す
る。昇降台１１の下にスペースがある場合は、そのまま
スイッチ２０を操作して昇降台１１の下降を指示する
と、電磁弁２８が動作して、バランサー用容器２２に入
っている液体が排液され、バランサー用容器２２が軽く
なり、昇降台１１の自重で昇降台１１が下りてくる。こ
の時、センサー３２は昇降台１０が降り始めたことを検
出し、バランサー用容器２２の電磁弁２８を閉じ、バラ
ンサー用容器２２からの排出量を最小限に止めるように
作用する。

【００１４】昇降台１１が下りてきたら、利用者は自転
車を昇降台１１に乗せる。次にスイッチ２０を操作して
上昇を指示すると、貯液槽２４に設けられた電磁弁２６
が開いてその排出口より液体がバランサー用容器２２に
流入する。その結果、バランサー用容器２２が自転車を
乗せた昇降台１０より重くなると、徐々にバランサー用
容器２２が下がり、昇降台１０は上昇する。昇降台１０
はストッパー３１に接すると、センサー３２はこれを検
出し、電磁弁２６を閉じるためこの位置で停止する。な
お、昇降台を下ろす場合と同様に、バランサー用容器２
２の上昇開始をセンサで検出し、この検出信号で電磁弁
２６を閉じるようにしてもよい。

【００１５】なお、本発明は上記に説明した内容に限定
されるものではなく、いろいろな変形が可能である。例
えば、上記例では昇降台を角柱から延びるアームにより
横方向に膨らむＣ型フックで吊り下げるようにしたが、
これに代えて昇降台の角柱側から昇降台に沿って延びる
フックをワイヤで吊り下げるようにしてもよい。また、
台車５、昇降台１１とも前輪部分を左または右に所定角
度傾ける構造とすることにより、収納台数を増やすこと
が可能でり、さらに台車５、昇降台１１とも全体に４５
°左または右に傾斜させることにより、収納台数を増や
すことが可能である。また、上記説明では自転車を対象
として説明したが、小型の２輪軽自動車の駐輪にも適用
可能である。

【００１６】

【発明の効果】以上のように本発明によれば、スペース
効率がよく、収納に際しての労力を必要とせず、設置コ
ストの安い２段式駐輪施設を提供することが可能とな
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の駐輪施設の側面図である。

【図２】本発明の駐輪施設の平面図である。

【図３】Ｃ型フックを説明する図である。

【符号の説明】

１Ａ，１Ｂ…案内レール、２，１２…ガイド、３，１３
…後輪転倒防止ポスト、４，１４…前輪転倒防止ポス
ト、５…台車、６…台車フレーム、７Ａ，７Ｂ…車輪、
８Ａ，８Ｂ…ローラ、１０…角柱、１１…昇降台、１６
…アーム、１７，２１…滑車、１８…Ｃ型フック、１９
…ステンレスワイヤー、２０…スイッチ、２２…バラン
サー用容器、２４…貯液槽、２６，２８…電磁弁、３１
…ストッパー、３２，３３…センサー、３５…集液マ
ス、３６…ポンプ、３７…ホース、３８…樋。

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】上段及び下段に２輪車を収納する構造の
２段式駐輪施設において、下段側施設は、施設横方向に設置されたレールと、２輪車を収納保持し、レール上を移動可能な複数の台車
とを備え、上段側施設は、所定間隔で配置された複数の中空の柱と、中空の柱の上端部に設置され、底面にバルブが設けられ
た貯液槽と、中空の柱の下端部に設置された集液マスと、集液マスの液体を貯液槽に汲み上げる循環ポンプと、中空の柱上部から延び、前端と後端に渡ってワイヤーが
張られたアームと、アーム前端から前記ワイヤで吊り下げられ、２輪車を収
納保持して前記中空の柱に沿って昇降する昇降台と、アーム後端から前記ワイヤで吊り下げられ、前記貯液槽
から排出される液体を受入れるとともに、底面に設けら
れたバルブを通して受け入れた液体を前記集液マスへ排
出するバランサー容器と、前記貯液槽のバルブ、バランサー容器のバルブを開閉制
御する指示手段とを備え、バランサー容器内の液体量を変え、昇降台とバランサー
容器の重量差により昇降台を昇降させるようにしたこと
を特徴とする２段式駐輪施設。
【請求項２】請求項１記載の施設において、中空の柱
下端部に、下段の台車を検知するセンサが設けられ、下
段の台車が無いことがセンサにより検出されたことを条
件に、バランサー容器のバルブが開き、上段の昇降台の
下降が可能となることを特徴とする２段式駐輪施設。