JPH10259076A - 多孔質炭素材の製造方法 - Google Patents

多孔質炭素材の製造方法

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JPH10259076A
JPH10259076A JP9084345A JP8434597A JPH10259076A JP H10259076 A JPH10259076 A JP H10259076A JP 9084345 A JP9084345 A JP 9084345A JP 8434597 A JP8434597 A JP 8434597A JP H10259076 A JPH10259076 A JP H10259076A
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resin
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Asuka Matsushita
明日佳 松下
Mitsuo Enomoto
三男 榎本
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    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
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    • C04B38/0022Porous mortars, concrete, artificial stone or ceramic ware; Preparation thereof obtained by a chemical conversion or reaction other than those relating to the setting or hardening of cement-like material or to the formation of a sol or a gel, e.g. by carbonising or pyrolysing preformed cellular materials based on polymers, organo-metallic or organo-silicon precursors
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 大きな気孔径および高気孔率の気孔性状を有
し、強度特性に優れた多孔質炭素材の製造方法を提供す
る。 【解決手段】 嵩密度が0.03〜0.15 g/cm3、水
銀圧入法で得られる気孔モード径が50μm 以上、気孔
率が80%以上の特性を有する不織布に、熱硬化性樹脂
溶液を含浸して積層する樹脂含浸積層工程、積層体を真
空脱気処理したのち加圧処理して含浸樹脂溶液の一部を
除去し、次いで50〜180℃の温度で加熱硬化するこ
とにより成形体の見掛け体積中に占める不織布量を0.
03〜0.15 g/cm3、成形体の気孔率を45〜75%
に調節する加圧成形工程、硬化成形体を非酸化性雰囲気
下で800℃以上の温度で処理する焼成炭化工程、とか
らなる多孔質炭素材の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、気孔径が大きく気
孔率が高い気孔特性を有し、強度特性に優れた多孔質炭
素材の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】軽量で耐熱性、耐蝕性、導電性等に優れ
る多孔質炭素材は、フィルター、断熱材、燃料電池や二
次電池用の電極材、触媒担体等の広い用途分野で各種工
業用部材として有用されている。
【0003】多孔質炭素材の製造技術として、炭素繊維
や炭素繊維製造用有機繊維をパルプとともに抄紙して得
られるシートに熱硬化性樹脂液を含浸して積層成形し、
焼成炭化する方法(例えば特開昭50−25808 号公報、同
61−236664号公報等)が知られている。この方法は炭素
繊維が補強骨格を形成するので材質強度の増大が図られ
るうえ、熱硬化性樹脂がガラス状カーボン組織に転化す
るため電気や熱に対する伝導性も向上する利点がある。
【0004】また、本出願人は炭素繊維や炭素繊維製造
用有機繊維に代えて、安価な紙類原料を用い、低コスト
で多孔質炭素材を製造する技術として、平均気孔径50〜
150μm 、気孔率50%以上の性状を有する紙を所定の厚
さに積層し、これに残炭率40%以上の熱硬化性樹脂溶液
を含浸して加熱硬化したのち、非酸化性雰囲気下1000℃
以上の温度域で焼成炭化処理することを特徴とする多孔
質炭素材の製造方法(特開平1−320279号公報)を開発
した。
【0005】しかしながら、これらの方法は骨格を形成
する炭素繊維、有機繊維あるいは紙類が抄紙面に配向し
て主に2次元方向に配列しているために、積層体の層間
における強度が充分でないという欠点がある。特に、高
気孔率で大きな気孔径を有する多孔質炭素材を製造する
場合には成形圧を低く設定する必要があるために層間強
度や強度特性の低下が著しくなる。また、積層面に対し
て垂直方向の物性、例えばガス透過率や熱伝導率等が不
均一となる難点もある。
【0006】これらの欠点を解消するために、特開平4
−97948号公報には炭素繊維化可能なポリアクリロ
ニトリル、レーヨン等の繊維にニードルパンチ等を施し
て面に垂直な厚さ方向に多数の繊維を配列したマットを
作り、該マットに熱硬化性樹脂を含浸し、次いで焼成す
ることを特徴とする多孔質炭素板の製造方法が、特開平
5−254957号公報には捲縮処理を施した固相炭化
可能な有機高分子繊維を抄紙後、該抄紙シートに熱硬化
性樹脂を含浸し、焼成炭素化することを特徴とする多孔
質炭素板の製造法が提案されている。また、特開平5−
78182号公報には曲状炭素繊維とバインダーとを含
有する材料からなる成形体を硬化させた後、不活性雰囲
気下で焼成することを特徴とする多孔質炭素成形品の製
法が開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
特開平4−97948号公報の方法はニードルパンチ加
工により炭素板面と垂直方向に多数の炭素繊維を配列さ
せることにより物性の均一化を図るものであり、気孔径
が大きく高い気孔率を有する多孔性状の炭素材を製造す
るためには充分でない。また特開平5−254957号
公報の方法は捲縮処理した有機繊維を用いることにより
通常の伸直性の繊維に比較して厚さ方向における繊維の
配向性を増加させることにより物性の向上が可能となる
が、気孔径や気孔率等の増大を図ることは難しい。更
に、特開平5−78182号公報の方法では、圧縮成形
時に曲状炭素繊維が潰されてカール状となった炭素繊維
に蓄積された残留応力が焼成時に解放されて膨れが生
じ、層間剥離が発生し易い問題点がある。
【0008】本発明者らは、層間強度が高く、大気孔径
で高気孔率を有する気孔性状の多孔質炭素材の製造方法
について鋭意研究を進めた結果、特定性状の不織布を用
いて特定の条件下に樹脂含浸および加圧成形することが
有効であることを見出した。
【0009】本発明はこの知見に基づいて開発されたも
ので、その目的とするところは、強度特性に優れ、軽量
でフィルター、断熱材、燃料電池や二次電池用の電極
材、触媒担体等の広い用途分野で好適に使用することが
でき、例えば気孔のモード径が70μm 以上で、気孔率
が50%以上という大気孔径で高気孔率の気孔性状を有
する多孔質炭素材の製造方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めの本発明による多孔質炭素材の製造方法は、嵩密度が
0.03〜0.15 g/cm3、水銀圧入法で得られる気孔
モード径が50μm 以上、気孔率が80%以上の特性を
有する不織布に、熱硬化性樹脂溶液を含浸して積層する
樹脂含浸積層工程、積層体を真空脱気処理したのち加圧
処理して含浸樹脂溶液の一部を除去し、次いで50〜1
80℃の温度で加熱硬化することにより成形体の見掛け
体積中に占める不織布量を0.03〜0.15 g/cm3
成形体の気孔率を45〜75%に調節する加圧成形工
程、硬化成形体を非酸化性雰囲気下で800℃以上の温
度で処理する焼成炭化工程、とからなることを構成上の
特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】多孔質炭素材の製造原料となる不
織布は、繊維を適当な方法でウエブ状(薄綿状)または
マット状に配列させて、接着剤あるいは繊維自身の融着
力によって繊維相互を接合させて得られるシート状の布
状物質で、繊維が抄紙面に2次元的に配列する紙に対し
て、垂直方向にも3次元的に配向した立体的な構造を示
し、内部空間が広く形成される。本発明に用いる不織布
を構成する繊維には非酸化性雰囲気中で熱処理すること
により炭素質物質に転化するコットン、レーヨン、アセ
テート、ナイロン、ポリエステル、アクリル、ビニロ
ン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアクリロニト
リル、フェノール樹脂等の種々の有機繊維が単独もしく
は混合して使用することができる。しかしながら、含浸
する熱硬化性樹脂の付着性や連続した三次元網目状の炭
素骨格を形成し閉塞した気孔の形成を防止するために、
α−セルロースを90重量%以上含むレーヨンパルプや
コットン系の有機繊維を使用することが好ましい。
【0012】本発明で用いる不織布は、嵩密度が0.0
3〜0.15 g/cm3、水銀圧入法で得られる気孔モード
径が50μm 以上、気孔率が80%以上の特性を有する
ことが必要である。嵩密度が0.03 g/cm3未満の不織
布では熱硬化性樹脂溶液の含浸時に樹脂の流出が起こり
樹脂を充分に付着保持することができず、更に付着保持
量が不均一化するためである。一方、嵩密度が0.15
g/cm3を越えると繊維が抄紙面に2次元的に配向する度
合いが大きくなり、高強度で気孔径が大きく、気孔率の
高い多孔質炭素材が得られないためである。また、不織
布が水銀圧入法で得られる気孔モード径が50μm 未
満、気孔率が80%を下回る場合には、大気孔径で高気
孔率の、例えば70μm 以上の気孔モード径および50
%以上の気孔率を有する多孔質炭素材を製造することが
できないためである。
【0013】以下、本発明の多孔質炭素材の製造方法
を、各工程毎に詳細に説明する。 (1)樹脂含浸積層工程 不織布に含浸する熱硬化性樹脂には、フェノール系、フ
ラン系、ポリイミド系等の樹脂が用いられ、好ましくは
残炭率40重量%以上のものが適用される。これらの熱
硬化性樹脂はアセトン、エーテル、エタノール等の適宜
な有機溶媒や水に溶解して溶液化して使用される。熱硬
化性樹脂溶液は適宜な濃度に調製されるが、溶液中の樹
脂濃度が低いと含浸時に流出して樹脂分を充分に付着保
持することが困難であり、また樹脂濃度が高いと円滑に
含浸することができない。好ましくは、固形樹脂分とし
て50〜80重量%の濃度範囲に設定される。含浸処理
は不織布を熱硬化性樹脂溶液中に浸漬するか、熱硬化性
樹脂溶液を不織布に塗布またはスプレーする方法で行わ
れ、熱硬化性樹脂溶液を含浸した不織布は所定の厚さに
なるように複数枚を積層する。
【0014】(2)加圧成形工程 加圧成形工程は、上記の (1)樹脂含浸積層工程で作製し
た積層体を圧縮成形する工程である。積層体は、先ず真
空雰囲気下に置いて真空脱気処理される。真空脱気処理
は、積層体中の有機溶媒や水等の揮発性成分を揮散させ
るもので、熱硬化性樹脂の含浸性を高め樹脂成分を安定
に保持させ、閉塞のないオープンポアを形成させるため
に必要な処理である。真空脱気処理は、10mmHg以下の
真空度に保持することが好ましく、樹脂成分を均一に含
浸させ、不織布の繊維に樹脂を安定に付着保持させるた
めに不揮発分が80重量%以上になるように脱気処理す
ることが望ましい。
【0015】真空脱気処理した積層体は、加圧圧縮して
含浸樹脂の一部を除去することにより付着保持する樹脂
量が調節され、次いで50〜180℃の温度に加熱して
樹脂成分を硬化することにより成形体が得られる。この
ように付着樹脂量を制御することにより多孔質炭素材の
気孔特性を所定の値に制御することが可能となる。
【0016】加圧圧縮は樹脂含浸量に応じて圧縮率を調
整することにより行うが、圧縮率は使用する不織布の嵩
密度、気孔径、気孔率等に応じて設定され、例えば気孔
モード径が70μm 以上、気孔率が50%以上という大
気孔径、高気孔率の多孔質炭素材を製造するためには、
加圧成形体の見掛け体積中に占める不織布量を0.03
〜0.15 g/cm3、成形体の気孔率を45〜75%の範
囲に制御することが必要である。不織布量が0.03 g
/cm3を下回ると、含浸された樹脂を保持できずに成形体
に密度差を生じたり、強度低下を招き、0.15 g/cm3
を越えると気孔径が小さくなる。また成形体の気孔率4
5%以下では多孔質炭素にした場合目標とする気孔率5
0%以上のものは得られず、気孔率75%を越えると多
孔質炭素材の強度が低下するためである。圧縮率の調整
は加圧成形時に、例えばスペーサーにより成形体の厚さ
を調整することにより制御することができる。なお、硬
化温度を50〜180℃とするのは、50℃を下回ると
樹脂成分の硬化が不十分となり、一方180℃を越える
と気孔径や気孔率が低下するためである。
【0017】(3)焼成炭化工程 上記の工程で一体に積層硬化された硬化成形体を窒素や
アルゴン等の非酸化性雰囲気下で800℃以上の温度に
加熱処理して不織布および樹脂成分を焼成炭化する工程
である。焼成炭化工程により不織布や樹脂成分は炭素質
に転化するが、800℃未満の温度では不織布や樹脂成
分を充分に炭化することができない。しかしながら、2
000℃以上の温度で焼成炭化しても効果上の差異は小
さいので焼成炭化は2000℃以下の温度で行えば充分
である。なお、焼成炭化時に、硬化成形体を表面が平滑
な黒鉛板等に挟んだ状態で加熱処理すると、得られる多
孔質炭素材の表面が平滑化し、また反り等の変形が防止
できるので好ましい。
【0018】本発明の多孔質炭素材の製造方法は、抄紙
面である平面方向ばかりでなく厚さ方向の3次元方向に
も繊維が絡み合った不織布を用いるので、積層時および
加圧成形時にこれらの繊維が相互に絡み合って積層間の
密着性が向上し、強固な成形体が形成される。また、加
圧成形時の圧力を過度に上げる必要がないために、多孔
質炭素材の厚さが同じ場合には積層枚数を減らすことが
可能であり、所定の厚さに対する層間が少なくなる効果
もある。また、3次元方向の繊維の存在により加圧成形
時の収縮が少なく、更に、特定性状の不織布を用い、特
定の条件下に樹脂含浸および加圧成形することにより、
骨格となる繊維間が広がり、大きな気孔の形成や気孔率
の増大に有効機能する。
【0019】
【実施例】以下、本発明の実施例を比較例と対比して具
体的に説明する。
【0020】実施例1〜8、比較例1〜5 原料繊維として、嵩密度、水銀圧入法で測定した気孔モ
ード径、気孔率の異なる天然パルプ系不織布を使用し、
熱硬化性樹脂溶液にはフェノール・ホルムアルデヒド樹
脂〔住友デュレズ(株)製、PR 940〕をエタノールに溶
解して不揮発分70重量%に調整した樹脂溶液を用い
た。この熱硬化性樹脂溶液を不織布に塗布により含浸し
て樹脂成分の付着保持量の異なる不織布シートを作製し
た。この不織布シートを所定の枚数積層し、積層体を常
温で10mmHgの真空下に脱気処理して不揮発分90重量
%にした後、加圧成形し、次いで150℃の温度に加熱
して硬化した。このようにして、成形体の見掛け体積中
に占める不織布量および気孔率等の異なる厚さ25mmの
成形体を作製した。
【0021】このようにして作製した成形体について、
原料不織布の特性ならびに樹脂付着量等を表1に、また
成形体の特性を表2に示した。
【0022】
【表1】
【0023】
【表2】
【0024】これらの成形体を、表面が平滑な黒鉛板に
挟んだ状態で電気炉に入れ、周囲をコークスパッキング
で被包し、窒素雰囲気下で1500℃の温度に加熱して
焼成炭化処理した。このようにして製造した多孔質炭素
材について各種の特性を測定して、その結果を表3に示
した。なお、特性は下記の方法により測定した値であ
る。 嵩密度;JIS R7222により測定 気孔モード径、気孔率;水銀圧入法により測定 曲げ強度;JIS K6911により測定 通水量;直径75mm、厚さ9mmの試験片に1Kg/cm2の水
圧を掛けた時に1分間に流通した水量を測定 層間強度;曲げ試験において、支点間距離を試料厚さの
4倍で強度を測定し、下式により算出 τb =4P/3bh τb ;層間強度 (Kg/cm2) P ;最大荷重 (Kgf) b ;試験片幅 (mm) h ;試験片厚さ (mm)
【0025】
【表3】
【0026】比較例6、7 α−セルロース90%以上のレーヨンパルプ(10デニー
ル×10mm)75重量部と針葉樹パルプ25重量部を水に
分散させ、分散液を抄紙して坪量70g/m2、嵩密度 0.3
0g/cm3のシートを得た。このシートに樹脂付着量が50
g/m2(比較例6)、100g/m2(比較例7)となるよう
に50重量%のフェノール樹脂溶液を含浸し、乾燥後積
層して150℃に加熱して硬化した。得られた成形体を
実施例と同様に温度1500℃で焼成炭化して、多孔質
炭素材を製造した。このようにして製造した多孔質炭素
材について各種の特性を測定し、これらの結果を表1、
2および3に併載した。
【0027】表1〜3の結果から本発明の方法により製
造された実施例1〜8の多孔質炭素材に比較して、比較
例1〜5の条件で製造された多孔質炭素材は以下のこと
が言える。 (1)比較例1は嵩密度0.20g/cm3 の不織布紙を使用
しているため、気孔径が小さくなり、実施例1より低位
にある。 (2)比較例2、4は、成形体気孔率が45%以下になる
ように成形したため、気孔モード径、気孔率が小さく充
分な通水量が得られない。 (3)比較例3は、成形体不織布量を0.16g/cm3 とし
て成形したため、気孔モード径、気孔率共に実施例より
低位にある。 (4)比較例5は、気孔率が75%以上の成形体を焼成炭
化して得た多孔質炭素材であるため、強度特性が低い。 (5)比較例6、7は不織布に換えてレーヨンパルプのシ
ートを使用したため、気孔モード径、気孔率共に実施例
より低位にあることが判る。
【0028】次に、上記の多孔質炭素材について、物性
の異方性を比較するために面方向と厚さ方向の電気抵抗
を測定して、その結果を表4に示した。表4の結果から
実施例の多孔質炭素材は、比較例6、7(2次元的に繊
維が配向しているレーヨンパルプからなるシートででき
た多孔質炭素材)に比較して、厚さ方向と面方向の電気
抵抗(固有抵抗)の比が小さく異方性が改善されている
ことが判る。
【0029】
【表4】
【0030】
【発明の効果】以上のとおり、本発明によれば大気孔径
で高気孔率の気孔性状を有し、層間強度が高い優れた材
質強度を備えた多孔質炭素材を製造することができる。
したがって、強度特性に優れ、軽量でフィルター、断熱
材、燃料電池や二次電池用の電極材、触媒担体等の広い
用途分野で好適に使用することができる多孔質炭素材の
製造方法として極めて有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H01M 4/04 H01M 4/58 4/58 C04B 35/52 E

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 嵩密度が0.03〜0.15 g/cm3、水
    銀圧入法で得られる気孔モード径が50μm 以上、気孔
    率が80%以上の特性を有する不織布に、熱硬化性樹脂
    溶液を含浸して積層する樹脂含浸積層工程、積層体を真
    空脱気処理したのち加圧処理して含浸樹脂溶液の一部を
    除去し、次いで50〜180℃の温度で加熱硬化するこ
    とにより成形体の見掛け体積中に占める不織布量を0.
    03〜0.15 g/cm3、成形体の気孔率を45〜75%
    に調節する加圧成形工程、硬化成形体を非酸化性雰囲気
    下で800℃以上の温度で処理する焼成炭化工程、とか
    らなることを特徴とする多孔質炭素材の製造方法。
JP9084345A 1997-03-18 1997-03-18 多孔質炭素材の製造方法 Pending JPH10259076A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012204121A (ja) * 2011-03-25 2012-10-22 Nisshinbo Holdings Inc 蓄電デバイス用電極
WO2024043101A1 (ja) * 2022-08-26 2024-02-29 三菱鉛筆株式会社 炭素質の繊維構造体及びその製造方法

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