JPH10258510A - インクジェット記録ヘッドおよび該記録ヘッドを有するインクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録ヘッドおよび該記録ヘッドを有するインクジェット記録装置

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JPH10258510A
JPH10258510A JP8764297A JP8764297A JPH10258510A JP H10258510 A JPH10258510 A JP H10258510A JP 8764297 A JP8764297 A JP 8764297A JP 8764297 A JP8764297 A JP 8764297A JP H10258510 A JPH10258510 A JP H10258510A
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recording
ink
ink jet
head
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JP8764297A
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Hiroshi Koizumi
寛 小泉
Takeshi Okazaki
猛史 岡崎
Kiyomi Aono
清美 青野
Koichi Komata
好一 小俣
Hironori Tajima
裕基 但馬
Seiichiro Karita
誠一郎 刈田
Tsutomu Abe
力 阿部
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Original Assignee
Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、主記録ヘッドの記録不良部分を補完
するための部品を改めて製造する必要がなく、今まで不
良品として捨てられていた主記録ヘッドを容易に良品化
することができ、良品率を飛躍的に高めて製造コストを
大幅に低減し得るインクジェット記録ヘッドと該記録ヘ
ッドを有するインクジェット記録装置を提供することを
目的としている。 【解決手段】本発明の記録ヘッドは、被記録材にインク
を吐出して記録を行うインクジェット記録ヘッドにおい
て、該記録ヘッドは同じ記録幅を持つ複数の記録ヘッド
を備え、該記録ヘッドのうちの何れか一方を主記録ヘッ
ドとし、他の一方を副記録ヘッドとして、主記録ヘッド
の記録部の一部を副記録ヘッドによって置き換え可能に
構成したことを特徴とするものであり、また、本発明の
インクジェット記録装置は、該記録ヘッドを有すること
を特徴とするものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は被記録材にインクを
吐出させて記録を行うためのインクジェット記録ヘッ
ド、及び該記録ヘッドを有するインクジェット記録装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】プリンタ、複写機、ファクシミリ等の記
録装置は、画像情報に基づいて、紙やプラスチック薄板
等の被記録材上にドットパターンから成る画像を記録し
ていくように構成されている。前記記録装置は、記録方
式により、インクジェット式、ワイヤドット式、サーマ
ル式、レーザービーム式等に分けることができ、そのう
ちのインクジェット式(インクジェット記録装置)は、
インクジェット記録ヘッドの吐出口から記録液(イン
ク)液を吐出飛翔させ、これを被記録材に付着させて記
録するように構成されている。前記インクジェット記録
装置は、騒音の発生が極めて少なく、かつ、高速記録が
可能であり、しかも、特別な特性の被記録材を必要とせ
ずに普通紙を使用できるなどの多くの利点を有してお
り、種々のタイプの記録ヘッドおよびインクジェット記
録装置が提案されている。このインクジェット記録装置
には、記録領域の略全幅に渡って吐出口が配列されたラ
イン記録ヘッドを備えたラインタイプのものがある。中
でも、熱エネルギーをインクに作用させ、熱膨張による
圧力を利用してインク滴を吐出させる方式(バブルジェ
ット方式)の記録ヘッドは、記録信号に対する応答性が
良く、吐出口の高密度化が容易であるなどの利点を有し
ている。また、この熱エネルギーを利用してインクを吐
出させる方式であって、被記録材の幅に略対応して吐出
口および電気熱変換体(吐出エネルギー発生素子)を配
列させた、ラインタイプの記録ヘッド(ライン記録ヘッ
ド)および該記録ヘッドを用いるインクジェット記録装
置は、その高速記録性能の面から大いに期持されてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記ラ
イン記録ヘッドを用いるインクジェット記録装置では、
記録領域の略全幅に渡って設けられた吐出口および吐出
エネルギー発生素子を全てにわたって欠陥無く加工する
のが困難であった。すなわち、例えば、A3サイズの記
録紙を600DPIの記録密度で記録するライン記録ヘ
ッドでは、7020の吐出口(記録幅297.18m
m)が必要であり、このような多数の吐出口に対応した
吐出エネルギー発生素子(一対の電極およびこれらの電
極間に設けられた発熱抵抗体)を一つの欠陥も無く全て
にわたって加工することは、その製造プロセス上難し
く、良品率が低下し易いものであった。また、吐出口の
口径も数十μm程度であり、クリーンルームなどの無塵
環境で製造したとしても、吐出口内に全くゴミの無い記
録ヘッドを作ることは難しく、さらに、吐出口自体も7
020本もの多数の吐出口を欠陥無く作ることは難しい
問題であり、ライン記録ヘッドの商品化にとって大きな
技術的課題になっていた。この課題に対して、発明者ら
は特開平3−247452号公報にて、この主記録ヘッ
ドの不良部分に主記録ヘッドよりも記録幅の小さな補助
記録ヘッドを装着することにより、その不良部分を補う
という手法を提案しが、この手法では、主記録ヘッドの
生産と同時に、補助記録ヘッドの生産を行わなければな
らず、当然それ専用の生産装置、設備や生産要員が必要
となる。さらに、このヘッドの生産量は、主記録ヘッド
の不良具合、即ちヘッドが何カ所の不良を生産数に対し
て、どの程度の割合で持つかによって変動するため、計
画的に生産を行うことがきわめて困難であるという点に
問題を有している。
【0004】そこで、本発明は、このような技術的課題
を解決し、主記録ヘッドの記録不良部分を補完するため
の部品を改めて製造する必要がなく、今まで不良品とし
て捨てられていた主記録ヘッドを容易に良品化すること
ができ、良品率を飛躍的に高めて製造コストを大幅に低
減し得るインクジェット記録ヘッドと該記録ヘッドを有
するインクジェット記録装置を提供することを目的とし
ている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するため、インクジェット記録ヘッドと該記録ヘッド
を有するインクジェット記録装置を、つぎのように構成
したことを特徴とするものである。すなわち、本発明の
記録ヘッドは、被記録材にインクを吐出して記録を行う
インクジェット記録ヘッドにおいて、該記録ヘッドは同
じ記録幅を持つ複数の記録ヘッドを備え、該記録ヘッド
のうちの何れか一方を主記録ヘッドとし、他の一方を副
記録ヘッドとして、主記録ヘッドの記録部の一部を副記
録ヘッドによって置き換え可能に構成したことを特徴と
している。また、本発明の記録ヘッドは、前記主記録ヘ
ッドと前記副記録ヘッドとが、ノズルの一部に欠陥のあ
る記録ヘッドの組み合わせにより構成することができる
ことを特徴としている。また、本発明の記録ヘッドは、
副記録ヘッドを主記録ヘッドに装着するための装着手段
を備えていることを特徴としている。また、本発明の記
録ヘッドは、主記録ヘッドと副記録ヘッドの記録タイミ
ングを調整して記録信号を出力するための記録タイミン
グ制御手段を備えていることを特徴としている。また、
本発明の記録ヘッドは、前記記録タイミング制御手段
は、記録すべき記録データを主記録ヘッドの印字欠陥部
の位置及びその個数に応じて2つに分離するためのデー
タ分離回路と、副記録ヘッドの記録タイミングを正しく
設定して記録をするための記録タイミング調整回路とで
構成されていることを特徴としている。また、本発明の
記録ヘッドは、前記記録ヘッドが、熱エネルギーを利用
してインクを吐出する記録ヘッドであって、熱エネルギ
ーを発生するための電気熱変換体を備えていることを特
徴としており、また、それは電気熱変換体の熱エネルギ
ーにより生じる膜沸騰で気泡を成長させ、これにより吐
出口よりインクを吐出させることを特徴としている。さ
らに、本発明のインクジェット記録装置は、被記録材に
インクを吐出して記録を行う記録ヘッドを有するインク
ジェット記録装置において、その記録ヘッドが上記した
本発明のいずれかのインクジェット記録ヘッドであるこ
とを特徴としている。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明は、上記した構成により、
紙幅全域に渡って記録を行う記録ヘッド(以下ライン記
録ヘッド)を2個を1つに組み合わせ、あたかも一つの
記録ヘッドとすることにより、今まで不良品として捨て
られていたライン記録ヘッドを容易に良品化するように
したものであり、これにより、例えばラインタイプのイ
ンクジェット記録ヘッドの良品率を飛躍的に高め、製造
コストを大幅に低減することが可能となる。
【0007】
【実施例】以下、図に基づいて本発明の実施例について
説明する。図7は、本発明によるインクジェット記録装
置の一実施例の要部構成を示す模式的斜視図である。図
7は、フルカラー記録が可能なライン型のインクジェッ
ト記録ヘッドを複数個(図示の例では4個)備えたイン
クジェット記録装置の場合を示す。図7において、10
1および102は、用紙やプラスチック薄板等の被記録
材103を挟持し、矢印Fで示す副走査方向(搬送方
向)に搬送するためのローラ対である。105Bk、1
05Y、105M、105Cは、それぞれ、被記録材1
03に対する記録領城の略全幅にわたって吐出口が配列
されたフルマルチタイプのインクジェット記録ヘッド1
05である。なお、本実施例による前記インクジェット
記録へッド105Bk、105Y、105M、105C
については、総括的に任意の1つの記録ヘッドを指称す
る場合は、インクジェット記録ヘッド105と呼ぶこと
にする。また、以下の説明からも明かなごとく、本実施
例の記録装置は、インクジェット記録ヘッド105の設
置数に限定されるものではなく、インクジェットヘッド
は適宜の数設置して実施できるものである。なお、フル
カラー記録の場合は、上記4個の記録ヘッド105から
吐出されるインク色として、例えば、ブラック、イエロ
ー、マゼンタ、シアンが用いられ、図示の例では、4個
のインクジェット記録ヘッド105が被記録材搬送方向
上流側から(下から)この順序で配置されている。
【0008】106は回復系であり、吐出回復処理に当
たっては、被記録材103に代わって前記各記録ヘッド
105に対面する。また、前記各インクジェット記録ヘ
ッド105は、ヘッド装着部107に、相互位置関係を
規制されて装着されている。なお、前記各インクジェッ
ト記録ヘッド105は、後述するように、本発明を実施
した記録ヘッドである。以上により、本発明を適用した
インクジェット記録装置、すなわち、本発明によるイン
クジェット記録ヘッド105を装着するためのヘッド装
着部107と、前記ヘッド装着部107に装着された前
記インクジェット記録ヘッド105の記録位置へ前記被
記録材103を搬送するための搬送手段101、102
と、を有するインクジェット記録装置の一実施例が構成
されている。前記インクジェット記録ヘッド105は、
熱エネルギーを利用してインクを吐出する記録ヘッドで
あって、熱エネルギーを発生するための電気熱変換体を
備えたものである。また、前記インクジェット記録ヘッ
ド105は、前記電気熱変換体によって印加される熱エ
ネルギーにより生じる膜沸騰による気泡の成長によっ
て、吐出口よりインクを吐出させ、記録を行なうもので
ある。
【0009】図8は、図7中のインクジェット記録ヘド
105の一般的構造を模式的に示す分解斜視図であり、
図9は図8中の液路部の部分縦断面図である。図8およ
び図9において、このインクジェット記録ヘッド105
は、例えば、基板118上に電気熱変換体(発熱抵抗
体)115および電極110を配設し、その上に保護層
111を設け、該保護層111の上に、各吐出口114
へ通じる液路113および各液路113に連通する共通
液室117が形成された天板112を接合することによ
り、構成されている。このインクジェット記録ヘッド1
0におけるインクの吐出エネルギーは、一対の電極1
0、10の間に接続された電気熱変換体115の発熱に
よって付与される。すなわち、電極10に電圧を印加し
て電気熱変換体115を発熱させると、液路113内の
該電気熱変換体の近傍のインクが瞬間的に加熱されてそ
こに気泡が発生し、該気泡の発生による瞬間的な体積膨
張と収縮による体積変化によって、吐出口114からイ
ンクの液滴が吐出される。
【0010】図1は、本発明によるインクジェット記録
ヘッドを構成する主記録ヘッドA及び副記録ヘッドBと
なる記録ヘッドの平面図である。インクジェット記録ヘ
ッドHは、主記録ヘッドA及び副記録ヘッドBの両方と
なり得るもので、互いに固定し得るベースプレート1を
有している。そして、ベースプレート1の上面にはイン
クジェット記録ヘッドHのヒーターボード2が接合さ
れ、ヒーターボード2には、被記録材103の幅に略対
応する範囲に不図示の複数の吐出エネルギー発生素子
(電気熱変換体)が配列され、かつ、吐出エネルギー発
生素子に電力を供給する電気配線(不図示)が設けられ
ている。
【0011】ヒーターボード2の上面には、複数の吐出
エネルギー発生素子のそれぞれに対応して形成された各
吐出口(液路)5にインク供給するための液室および液
路(吐出口5)等を形成するための吐出エレメント3が
接合されている。また、ヒーターボード2の上面には、
記録データに応じて吐出エネルギー発生素子を駆動する
ための駆動IC4が接合されている。また、ベースプレ
ート1の上面には、ヒーターボード2に対してIC駆動
信号及び吐出エネルギー発生素子駆動用電力を供給する
ためのフレキシブル配線板6が取り付けられている。こ
のフレキシブル配線板には、インクジェット記録ヘッド
105に駆動電力を供給するための駆動電源用コネクタ
ー7と、インクジェット記録ヘッドにIC駆動用の記録
信号を供給するためのIC駆動信号用コネクター8が設
けられている。フレキシブル配線板6の電極部は、押さ
え部材9により、コム部材10を介して、ヒーターボー
ド2に押さえつけられ、電極部を通して互いに電気接続
されている。押さえ部材9はネジ11によりベースプレ
ート1に固定されている。インクジェット記録ヘッドH
の両側には、装置本体との間のインク流路を接続するた
めのインクジョイント12、13が配設され、インクジ
ョイント12、13には液室及び吐出口5にインクを導
くためのインクチューブ14、15がそれぞれ接続され
ている。図示の例では、インクチューブ14、15の他
端は、吐出エレメント3の液室内へインクを導くための
エルボ16、17に接続されている。
【0012】図2は、本発明によるインクジェット記録
ヘッド105の一実施例を示す平面図であり、図3
(a)は図2の線II−IIから見た正面図であり、図3
(b)は図2の線III−IIIから見た背面図であり、図4
は図3(a)の線IV−IVに沿った断面図である。なお、
すべての図面を通じて、同じ部分または対応部分は、全
て同一符号で表示されている。副記録ヘッドBは、主記
録ヘッドAと全く同じものである。この主記録ヘッドA
と副記録ヘッドBとは固定手段19a、19bにより互
いのベースプレートを合わせるようにして固定される。
この際、互いの吐出口の位置が一致するように固定され
る。次に主記録ヘッドAと副記録ヘッドBとがそれぞれ
有する駆動電力を供給するための駆動電源用コネクター
7、インクジェット記録ヘッドにIC駆動用の記録信号
を供給するためのIC駆動信号用コネクター8のそれぞ
れに接続され、あたかも一つのヘッドのように動くべく
信号をわりふるように配線された配線ボード10及び、
電気信号及び駆動電力はIC駆動信号用コネクター8
a、駆動電源用コネクター7aにより記録ヘッド105
へ供給される。
【0013】次に、主記録ヘッド、副記録ヘッドの使用
方法について説明する。まず、どちらの記録ヘッドも図
1を使ってその構成を説明したものである。また、ノズ
ルは600dpi(600ケ/1インチ当たり)の密度
で、7020ノズルの数を有する。製造されたライン記
録ヘッドは、その最終検査として記録検査され、そこで
発見された記録不良部(ヒーターボード2上での電気配
線欠陥、吐出口加工上のミス、吐出エレメント3(液
路)内の異物詰まり、などの種々原因による記録不良が
考えられる)のノズル位置を特定する。こうして集めら
れたヘッド同志を集め、記録ヘッドの欠陥ノズル位置が
互いに組み合わせた際に重なることのないように選別す
る。通常欠陥ノズル数は全ノズル数の内の1〜4ケ程度
のものが圧倒的であり、無欠陥のものを合わせてほぼ9
5%以上となる。実際7020ノズルのうち4ケが欠陥
であるヘッドを2つ持って来た場合1つでも欠陥部が同
じになる確率はほとんど0に近く、選別せずに任意に2
個を合わせても問題ないものである。
【0014】このように組合わされた2つのヘッドを主
記録ヘッドAと副記録ヘッドBとし、これにより被記録
材103の全幅のうち何番目かのノズルで駆動されるノ
ズルは主記録ヘッドA側では記録を行わず、これに代っ
てそのノズルについては副記録ヘッドBによって記録を
行うように構成する。この時、副記録ヘッドBが主記録
ヘッドAの欠陥ノズルの本数分だけ記録を行う。そうす
ることによってラインヘッドAだけでは記録不良のため
の不良品として扱われていた記録ヘッド同志を集めて組
み合わせるだけで、良品の記録ヘッドと変わらない性能
を発揮することができ、今まで不良品として捨てていた
ヘッドを良品として使用することが可能となる。
【0015】図5は、図2〜図4に示したインクジェッ
ト記録ヘッド105の電気系を示すブロック図である。
図5において記録すべき記録データ及び、主記録ヘッド
Aの吐出欠陥位置データが記録タイミング制御部に送ら
れる。この記録データは、スキャナー等で原稿から直接
読み取られた画像データあるいは、コンピューターから
直接送られてきた記録データなどである。また、記録ヘ
ッド吐出欠陥位置データは、主記録ヘッドAの吐出欠陥
ノズルの位置を示すデータでプリンター等の本体に記録
されていたものが送られてくる場合もあれば、配線ボー
ド上に設けられたROM(図示せず)にヘッド出荷時に
記録されている場合もある。この2つのデータ(情報)
が入力された記録タイミング制御部では、まず、吐出欠
陥位置データに基づいて、記録データを主記録ヘッドA
に送るものと、副記録ヘッドBに送るものとに分ける。
【0016】次いで、副記録ヘッドBの記録タイミング
について、図3(a)中の主記録ヘッドAと副記録ヘッ
ドBとの被記録材搬送方向の間隔lに相当する分だけ、
記録タイミングの遅延または前進を行うようにその調整
量を決定し、そのタイミングに基づいて、記録信号発生
部から主記録ヘッドA及び副記録ヘッドBへの記録信号
を出力する。記録タイミング制御部には、記録すべき記
録データを記録ヘッド吐出欠陥位置データに応じて2つ
に分離するためのデータ分離回路と、主記録ヘッドAに
対する副記録ヘッドBの記録タイミングを正しく設定し
て記録するための記録タイミングを正しく設定して記録
するための記録タイミング調整回路とが設置されてい
る。
【0017】図6は、図2から図5にて説明したインク
ジェット記録ヘッド105のインク供給系を示す模式図
である。図6において、インクジェット記録ヘッド10
5はインクジョイント20a、20bを記録装置本体側
のインクジョイント40、41と接続することにより、
インク供給系と連結されている。通常の記録時には、イ
ンクタンク37から第1のインク流路35を通して矢印
口方向にインクが供給され、ジョイント20bの中で主
記録ヘッドA、副記録ヘッドBのそれぞれのインクジョ
イント13に通じ、次いで主記録ヘッドAと連通してい
るインクチューブ15と副記録ヘッドBと連通している
インクチューブ15bとに分岐され、それぞれの吐出エ
レメント3、3Bへインクが供給され、それぞれの吐出
口5、5B(図示せず)からインクを吐出して記録が行
われる。また、各記録ヘッドA、Bの吐出口が目詰まり
した場合や、吐出口に至るインク供給路内に気泡が混入
した場合などには、回復ポンプ38を作動させ、インク
タンク37内のインクを矢印イの方向に圧送し、第2の
インク流路34からジョイント40、20aを経て、イ
ンクチューブ14、14Bへ分岐させることにより、主
記録ヘッドA及び副記録ヘッドBの吐出エレメント3、
3Bへインクが加圧供給される。
【0018】各記録ヘッドA、Bの吐出口5、5Bより
インクを押し出すことにより異物や気泡等を押し出すと
ともに、吐出エレメント3、3Bへ圧送されたインク
は、さらにインクチューブ15、15Bからジョイント
20b、40及び第1のインク流路35を経て、インク
供給路内の気泡等をインクタンク37へ押し出すことも
できる。なお、図6中で、36はインク補給タンク、3
9はインクタンク37の空気孔である。図6のインク供
給系では、以上のようにジョイント20a、20bによ
り各記録ヘッドA、Bが接続されており、あたかも1つ
記録ヘッドの場合と同様なインク供給系が構成されてい
る。また図5の所で説明した電気駆動は副記録ヘッドB
にて主記録ヘッドAで記録できないノズル部のみ補う印
字を説明したが、たとえば吐出エレメントを駆動する駆
動IC単位にて欠陥部分を補う方法も当然あり、要は主
記録ヘッドAの印字欠陥部を副記録ヘッドBが補って印
字をすることができるものであればよい。
【0019】なお、以上の各実施例では、主として、ラ
イン記録ヘッド105を1個使用するインクジェット記
録装置の場合を例示して説明したが、本発明はカラー記
録または諧調記録などのため複数のライン記録ヘッド1
05を搭載するインクジェット記録装置においても、全
てのライン記録ヘッド105あるいは一部のライン記録
ヘッド105に対して全く同様に実施することができ
る。本発明は、特にインクジェット記録方式の中でもバ
ブルジェット方式のインクジェット記録ヘッドおよび該
記録ヘッドを用いるインクジェット記録装置において、
優れた効果をもたらすものである。その代表的な構成や
原理については、例えば、米国特許第4,723,12
9号明細書、同第4,740,796号明細書に開示さ
れている基本的な原理を用いて行なうのが好ましい。こ
の方式は、所謂オンデマンド型、コンティニュアス型の
いずれにも適用可能であるが、特に、オンデマンド型の
場合には、液体(インク)が保持されているシートや液
路に対して配置されている電気熱変換体に、記録情報に
対応していて核沸騰を越える急速な温度上昇を与える少
なくとも一つの駆動信号を印加することによって、電気
熱変換体に熱エネルギーを発生せしめ、記録ヘッドの熱
作用面に膜沸騰させて、結果的にこの駆動信号に一対一
対応し液体(インク)内の気泡を形成出来るので有効で
ある。この気泡の成長、収縮により吐出用開口を介して
液体(インク)を吐出させて、少なくとも一つの滴を形
成する。
【0020】この駆動信号をパルス形状とすると、即時
適切に気泡の成長収縮が行なわれるので、特に応答性に
優れた液体(インク)の吐出が達成でき、より好まし
い。このパルス形状の駆動信号としては、米国特許第
4,463,359号明細書、同第4,345,262
号明細書に記載されているようなものが適している。
尚、上記熱作用面の温度上昇率に関する発明の米国特許
第4,313,124号明細書に記載されている条件を
採用すると、更に優れた記録を行なうことができる。記
録ヘッドの構成としては、上述の各明細書に開示されて
いるような吐出口、液路、電気熱変換体の組み合わせ構
成(直線状液流路又は直角液流路)の他に熱作用部が屈
曲する領域に配置されている構成を開示する米国特許第
4,558,333号明細書、米国特許第4,459,
600号明細書を用いた構成も本発明に含まれるもので
ある。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共通する
スリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示する
特開昭59−123670号公報や熱エネルギーの圧力
波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開示する
特開昭59−138461号公報に基づいた構成を採用
しても本発明は有効である。
【0021】更に、記録装置が記録できる最大記録媒体
の幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録ヘ
ッドとしては、上述した明細書に開示されているような
複数記録ヘッドの組み合わせによって、その長さを満た
す構成や一体的に形成された一個の記録ヘッドとしての
構成のいずれでも良いが、本発明は、上述した効果を一
層有効に発輝することができる。加えて、装置本体に装
着されることで、装置本体との電気的な接続や装着本体
からのインクの供給が可能になる交換自在のチップタイ
プの記録ヘッド、あるいは記録ヘッド自体に一体的に設
けられたカートリッジタイプの記録ヘッドを用いた場合
にも本発明は有効である。また、本発明の記録装置の構
成として設けられる記録ヘッドに対しての回復手段、予
備的な補助手段等を付加することは本発明の効果を一層
安定でさるので好ましいものである。
【0022】これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに
対しての、キャッピング手段、クリーニング手段、加圧
或は吸引手段、電気熱変換体或はこれとは別の加熱素子
或はこれらの組み合わせによる予備加熱手段、記録とは
別の吐出を行なう予備吐出モードを行うことも安定した
記録を行なうために有効である。更に、記録装置の記録
モードとしては黒色等の主流色のみの記録モードだけで
はなく、記録ヘッドを一体的に構成するか複数個の組み
合わせによってでもよいが、異なる色の複色カラー又
は、混色によるフルカラーの少なくとも一つを備えた装
置にも本発明は極めて有効である。
【0023】以上説明した本発明実施例においては、イ
ンクを液体として説明しているが、室温やそれ以下で固
化するインクであって、室温で軟化もしくは液体、ある
いは上述のインクジェットではインク自体を30℃以上
70℃以下の範囲で温度調整を行なってインクの粘性を
安定吐出範囲にあるように温度制御するものが一般的で
あるから、使用記録信号付与時にインクが液状をなすも
のであればよい。加えて、積極的に熱ネルギーによる昇
温をインクの固形状態から液体状態への態変化のエネル
ギーとして使用することで防止するか、または、インク
の蒸発防止を目的として放置状態で固化するインクを用
いるかして、いずれにしても、熱エネルギーの記録信号
に応じた付与によってインクが液化してインク液状とし
て吐出するものや、被記録材に到達する時点で既に固化
し始めるもの等のような、熱エネルギーによって初めて
液化する性質のインク使用も本発明には通用可能であ
る。このような場合、インクは、特開昭54−5684
7号公報のように、多孔質シートの凹部または貫通孔に
液状または固形物として保持された状態で、電気熱変換
体に対して対向するような形態としてもよい。本発明に
おいては、上述したインクに対して最も有効なものは、
上述した膜沸騰方式を実行するものである。
【0024】
【発明の効果】本発明は、以上のように、記録ヘッドの
うちの何れか一方を主記録ヘッドとし、他の一方を副記
録ヘッドとして、主記録ヘッドの記録部の一部を副記録
ヘッドによって置き換え可能に構成されているから、ノ
ズルの一部に欠陥のある主記録ヘッドと副記録ヘッド記
録ヘッドを組み合わせることにより、主記録ヘッドの記
録不良部分を補完するための部品を改めて製造する必要
がなく、今まで不良品として捨てられていた主記録ヘッ
ドを容易に良品化することができ、とりわけ、ラインタ
イプのインクジェット記録ヘッドの良品率を飛躍的に高
め、製造コストを大幅に低減することができる。また、
この主記録ヘッドを用いることにより、インクジェット
記録装置、特に高速記録が可能であるラインタイプのイ
ンクジェット記録装置を安価に実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるインクジェット記録ヘッドを構成
する主記録ヘッドA及び副記録ヘッドBとなる記録ヘッ
ドを示す平面図である。
【図2】本発明によるインクジェット記録ヘッドの実施
例を示す平面図である。
【図3】図3(a)は図2の線II−IIから見た正面図、
図3(b)は図2の線III−IIIから見た背面図である。
【図4】図3の線IV−IVに沿った断面図 である。
【図5】図2の記録ヘッドを有するインクジェット記録
装置の電気系を示すブロック図である。
【6図】図2の記録ヘッドを有するインクジェット記録
装置のインク供給系を示す模式図である。
【7図】本発明によるインクジェット記録装置の一実施
例の要部を示す模式的斜視図である。
【図8】図7中のインクジェット記録ヘッドの一般的構
造を模式的に示す分解斜視図である。
【図9】図8の記録ヘッドの液路方向の縦断面図であ
る。
【符号の説明】
A:主記録ヘッド B:副記録ヘッド 1、1B:ベースプレート 2、2B:ヒーターボード 3、3B:吐出エレメント 4、4B:駆動IC 5、5B:吐出口 6、6B:フレキシブル 7、7B:駆動電源用コネクター 8、8B:IC駆動信号用コネクター 9:押え部材 10:配線ボード 11:ネジ 12、12B、13、13B:インクジョイント 14、14B、15、15B:インクチューブ 19a、19b:固定部材(固定手段) 20a、20b:インクジョイント 34、35:インク流路 38:回復ポンプ 40、41:インクジョイント 37:インクタンク 39:空気孔 101、102:被記録材搬送手段 103:被記録材 105:インクジェット記録ヘッド 106:回復系 107:記録ヘッド装着部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小俣 好一 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 但馬 裕基 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 刈田 誠一郎 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 阿部 力 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被記録材にインクを吐出して記録を行うイ
    ンクジェット記録ヘッドにおいて、該記録ヘッドは同じ
    記録幅を持つ複数の記録ヘッドを備え、該記録ヘッドの
    うちの何れか一方を主記録ヘッドとし、他の一方を副記
    録ヘッドとして、主記録ヘッドの記録部の一部を副記録
    ヘッドによって置き換え可能に構成したことを特徴とす
    るインクジェット記録ヘッド。
  2. 【請求項2】前記主記録ヘッドと前記副記録ヘッドと
    は、ノズルの一部に欠陥のある記録ヘッドの組み合わせ
    からなることを特徴とする請求項1に記載のインクジェ
    ット記録ヘッド。
  3. 【請求項3】前記記録ヘッドは、副記録ヘッドを主記録
    ヘッドに装着するための装着手段を備えていることを特
    徴とする請求項1または請求項2に記載のインクジェッ
    ト記録ヘッド。
  4. 【請求項4】前記記録ヘッドは、主記録ヘッドと副記録
    ヘッドの記録タイミングを調整して記録信号を出力する
    ための記録タイミング制御手段を備えていることを特徴
    とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のイン
    クジェット記録ヘッド。
  5. 【請求項5】前記記録タイミング制御手段は、記録すべ
    き記録データを主記録ヘッドの印字欠陥部の位置及びそ
    の個数に応じて2つに分離するためのデータ分離回路
    と、副記録ヘッドの記録タイミングを正しく設定して記
    録をするための記録タイミング調整回路とで構成されて
    いることを特徴とする請求項4に記載のインクジェット
    記録ヘッド。
  6. 【請求項6】前記記録ヘッドが、熱エネルギーを利用し
    てインクを吐出する記録ヘッドであって、熱エネルギー
    を発生するための電気熱変換体を備えていることを特徴
    とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載のイン
    クジェット記録ヘッド。
  7. 【請求項7】前記電気熱変換体の熱エネルギーにより生
    じる膜沸騰で気泡を成長させ、これにより吐出口よりイ
    ンクを吐出させることを特徴とする請求項6に記載のイ
    ンクジェット記録ヘッド。
  8. 【請求項8】被記録材にインクを吐出して記録を行う記
    録ヘッドを有するインクジェット記録装置において、前
    記記録ヘッドが請求項1〜請求項7のいずれか1項に記
    載のインクジェット記録ヘッドであることを特徴とする
    インクジェット記録装置。
JP8764297A 1997-03-21 1997-03-21 インクジェット記録ヘッドおよび該記録ヘッドを有するインクジェット記録装置 Pending JPH10258510A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8091994B2 (en) 2007-11-30 2012-01-10 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Liquid droplet jetting apparatus including liquid tank and two heads connected in series

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