JPH10258476A - 易剥離性積層フィルム - Google Patents
易剥離性積層フィルムInfo
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- JPH10258476A JPH10258476A JP8558997A JP8558997A JPH10258476A JP H10258476 A JPH10258476 A JP H10258476A JP 8558997 A JP8558997 A JP 8558997A JP 8558997 A JP8558997 A JP 8558997A JP H10258476 A JPH10258476 A JP H10258476A
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Abstract
ル、貼り替え防止用ラベル等の基材として有用な易剥離
性積層フィルムを提供する。 【解決手段】 肉厚が0.1〜10μmであり、無機微
細粉末10〜80重量%、および熱可塑性樹脂90〜2
0重量%を含有する熱可塑性樹脂二軸延伸フィルムより
なる層間剥離性層(B)の表裏面に肉厚10〜500μ
mの熱可塑性樹脂フィルムよりなる表面層(A)および
裏面層(C)が融着積層されてなることを特徴とする易
剥離性積層フィルム。
Description
熱可塑性樹脂二軸延伸フィルムを層間剥離性層として利
用し、該表裏面にこれよりも強度の高い熱可塑性樹脂フ
ィルムを融着積層した易剥離性積層フィルムに関する。
該易剥離性積層フィルムは、葉書や通帳の隠蔽シール、
貼り替え防止用ラベル等の基材として有用である。
の食品売場などで賞味期限切れが近い商品をバーゲン用
にして貼った安い値札粘着ラベルを引き剥がし、これを
通常価格の商品の値札ラベルに貼り替えて安い価格で商
品を購入する輩がいるという問題があった。このため、
商品に剥離したラベルを貼り替えた後、これが剥離した
ものであることが容易に判る貼り替え防止用の粘着ラベ
ル、或いは貼り替えることが不可能な粘着ラベルが要求
されており、実用化されている。しかしこれらの貼り替
え防止用粘着ラベルは、価格が高く、ラベルを剥がした
時に剥離面上に接着剤が残りベトついたり、ゴミが付着
するという問題があった。
99377号公報には、第1の層を剥離剤にて第2の層
から剥離せしめるに要する力をaとし、接着剤層の被貼
着材との接着力をbとし、剥離シートを接着剤層より剥
離せしめるに要する力をcとしたとき、下記式、c<a
<b、を満足する貼り替え防止用ラベルの製法であっ
て、(a)剥離シートに接着剤層を形成するステップ
と、(b)第1の層の一方主面上にワックスを含む剥離
剤層を積層するステップと、(c)前記第1の層の剥離
剤層の表面上に、第2の層を形成するステップと、
(d)前記剥離シートの接着剤層面と、前記第1の層に
積層された第2の層の面とを重ね合わせ積層するステッ
プとを含む、貼り替え防止用ラベルの製法、が提案され
ているが、この製法は複雑であると共に第1の層の表面
材にパルプ抄造紙を用いた場合には耐水性が劣るため水
に触れると容易に破壊し、被貼着基材より剥がれてしま
う欠点があり、漬け物、豆腐、こんにゃく等の水封入容
器用ラベルには向いていない。
れ、容易に層間剥離する隠蔽シール、貼り替え防止用ラ
ベル等の基材として有用な易剥離性積層フィルムを提供
することを目的とするものである。
〜10μmであり、無機微細粉末10〜80重量%、お
よび熱可塑性樹脂90〜20重量%を含有する熱可塑性
樹脂二軸延伸フィルムよりなる層間剥離性層(B)の表
裏面に肉厚10〜500μmの熱可塑性樹脂フィルムよ
りなる表面層(A)および裏面層(C)が融着積層され
てなる易剥離性積層フィルムを提供するものである。
ィルムより構成されているため、耐水性に優れる。ま
た、層間剥離性層(B)の肉厚が0.1〜10μmと薄
いため、層間剥離時に(A)層または(C)層に作用し
た応力が強度の弱いこの(B)層に伝幡し、集中してか
かり、(B)層の層状剥離が容易に起きる。さらに
(B)層は延伸配向されているので剥離面が均一とな
り、また、その肉厚が薄いことから剥離後に裏面層の持
つ特徴(透明性、耐擦過性など)を有効に活用できる。
る。本発明の積層フィルムは上述したように、表面層
(A)、層間剥離性層(B)および裏面層(C)より構
成されてなり、必要により粘着剤層、離型紙、または他
の積層フィルムを設けても良い易剥離性積層フィルムで
ある。層間剥離性層(B): 層間剥離性層(B)は、肉厚が
0.1〜10μm、好ましくは0.2〜5μmであり、
無機微細粉末を10〜80重量%、好ましくは15〜7
0重量%、熱可塑性樹脂を90〜20重量%、好ましく
は85〜30重量%を含有する熱可塑性樹脂二軸延伸フ
ィルムである。この層間剥離性層(B)の基材となる熱
可塑性樹脂としては、ポリオレフィン樹脂、例えば、ポ
リエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共
重合体、ポリ(4−メチルペンテン−1)、又、ポリス
チレン、ポリアミド、ポリエチレンテレフタレ−ト、ポ
リブチレンテレフタレート、ポリフッ化ビニリデン、エ
チレン−酢酸ビニル共重合体の部分加水分解物、塩化ビ
ニリデン共重合体たとえば塩化ビニル−塩化ビニリデン
共重合体、塩化ビニル−アクリル酸アルキルエステル共
重合体、その他、およびこれらの混合樹脂組成物を例示
することができる。これらの中でもコスト面、耐水性、
耐薬品性の面からポリプロピレン、高密度ポリエチレン
が好ましい。
焼成クレイ、シリカ、けいそう土、タルク、酸化チタ
ン、硫酸バリウムなどが挙げられ、これら無機微細粉末
は、その平均粒径が0.03〜8μm、好ましくは0.
03〜4μmの範囲のものである。この二軸延伸フィル
ムよりなる(B)層の無機微細粉末含有量が10重量%
未満では十分な剥離性が得られず、80重量%を越えて
は成形安定性が損なわれる。(B)層の肉厚は0.1〜
10μm、好ましくは0.2〜5μmの範囲である。
0.1μm未満では、十分な剥離性が得られず、10μ
mを越えては剥離強度には問題はないが、剥離面が均一
とはならず凸凹となるため剥離面に印字したり、剥がし
た表面層(A)を管理票等としてバーコード印字する場
合に問題となる。
面層(C)と共にそれ自体の強度が前記層間剥離性層
(B)の強度よりも高く、(A)層または(C)層を持
って引き剥がしたときに、それ自体内では剥離しないも
のである。表面層(A)を構成する熱可塑性樹脂として
は層間剥離性層(B)項で挙げた熱可塑性樹脂を用いる
ことができる。この熱可塑性樹脂から得られる熱可塑性
樹脂フィルムは、一軸延伸あるいは二軸延伸されていて
も良いものである。表面層(A)の肉厚は10〜500
μm、好ましくは20〜200μmの範囲である。表面
層(A)は無機微細粉末を含有していても、含有してい
なくても良い。含有する場合には層間剥離性層(B)で
挙げた無機微細粉末を使用することができる。表面層
(A)と層間剥離性層(B)の無機微細粉末は同種のも
のであっても、異種のものであってもよい。
層構造のものであってもよく、この多層構造の延伸軸数
が一軸/二軸、一軸/一軸/二軸、一軸/二軸/二軸、
二軸/二軸/二軸であっても良い。裏面層(C): 裏面層(C)を構成する熱可塑性樹脂と
しては層間剥離性層(B)の項で挙げた熱可塑性樹脂を
用いることができる。この熱可塑性樹脂から得られる熱
可塑性樹脂フィルムは一軸、あるいは二軸に延伸されて
いても良いが、特に一軸に延伸された場合は、二軸延伸
フィルムの(B)層よりも強度が高くなるため(B)層
の層間剥離が容易になるので好ましい。裏面層(C)の
肉厚は10〜500μm、好ましくは20〜200μm
の範囲である。
しては、層間剥離性層(B)の項で挙げた無機微細粉末
を使用することができる。裏面層(C)と層間剥離性層
(B)で含有させる無機微細粉末は同種のものであって
も異種のものであってもよい。裏面層(C)は単層構造
であっても、2層構造、3層以上の多層構造のものであ
ってもよい。積層フィルムの製造例: 本発明の積層フイルム(1)
は、例えば熱可塑性樹脂としてポリオレフィン樹脂を用
い図1に示すような表面層(A1、A2の二層構造)、
層間剥離性層(B)及び裏面層(C)よりなる積層フィ
ルムを製造する場合は以下に示す通りの方法により製造
することができる。
1)用の無機微細粉末2〜35重量%、ポリオレフィン
樹脂98〜65重量%含有のポリオレフィン樹脂組成物
と、層間剥離性層(B)用の無機微細粉末10〜80重
量%、ポリオレフィン90〜20重量%含有のポリオレ
フィン樹脂組成物〔ただし(A1)層の無機微細粉末の
含有量は(B)層のそれより8重量%以上少ない〕を、
別々の押出機を用いて溶融混練し、これを一台の共押出
ダイに供給し、ダイ内で溶融積層し、これをシート状に
共押出し、10〜60℃まで一旦冷却し、その後ポリオ
レフィン樹脂の融点よりは3〜40℃低い温度で縦方向
にロール群の周速差を用いて4〜10倍延伸することに
より得られる一軸に延伸されたフィルムの層(A1)側
に表面層(A2)の無機微細粉末0〜80重量%、ポリ
オレフィン樹脂100〜20重量%含有のポリオレフィ
ン樹脂フィルムを、層間剥離性層(B)側に裏面層
(C)用の無機微細粉末0〜55重量%、ポリオレフィ
ン樹脂100〜45重量%含有のポリオレフィン樹脂フ
ィルムを溶融積層し、次いで、この積層体を、表面層
(A1)、層間剥離性層(B)で構成する延伸積層フイ
ルムの延伸方向と直角の方向に、ポリオレフィン樹脂の
融点よりは3〜40℃低い温度で4〜12倍延延伸する
ことにより4層構造の積層フィルムを得ることができ
る。
ムは、表面層構成の中間層(A1)、層間剥離性層
(B)は二軸方向に延伸され、表面層(A2)、裏面層
(C)が一軸方向に延伸さた積層構造物である。延伸倍
率は熱可塑性樹脂の種類、延伸温度に依存するが、縦、
横方向とも3〜12倍が好ましく、延伸温度は基材樹脂
の融点よりも低い温度で、例えば樹脂がプロピレン単独
重合体(融点164〜167℃)の場合は150〜16
2℃、高密度ポリエチレン(融点124〜134℃)の
場合は115〜130℃、ポリエチレンテレフタレ−ト
(融点246〜252℃)の場合は104〜115℃で
ある。また、延伸速度は50〜350m/分である。こ
のようにして得られる積層フイルムは、次式(1)で算
出されたボイド率が10〜60%、好ましくは20〜4
5%の微細なボイドをフィルム内部に多数有するもので
ある。ボイドの存在により、ボイドが存在しない多層延
伸フィルムと比較してよりしなやかになる。
0μm、好ましくは30〜200μmの範囲である。積
層フィルムの(B)層の層間剥離強度は、10〜150
g/20mm幅であり、好ましくは15〜100g/2
0mm幅である。層間強度が10g/20mm幅未満で
は、印刷、印字、断才等の二次加工時の給排紙において
簡単に層間剥離が生じる欠点があり、二次加工性に問題
がある。150g/20mm幅を超えては、層間剥離性
層(B)からきれいに層間剥離しないか、層間剥離に要
する応力を高くする必要があり実用的でない。また積層
フィルムの材料破壊が起き、剥離面が毛羽立つ。本発明
における易剥離性積層フィルムを隠蔽シールに用いる場
合について、図1、図2を用いて次に説明する。図2
は、葉書(2)の表面に印字された文字(3)面にロー
ルを用いて圧着された隠蔽シール(1)を貼着したもの
から、表面層(A)を指で引っ張った状態を示す。剥離
は層間剥離性層(B)の層間剥離により生じる。
(JIS Z−8722に準拠して測定)は、60〜1
00%であり、好ましくは80〜100%である。積層
フィルムの裏面層(C)の不透明度(JIS Z−87
22に準拠して測定)は、50%以下であり、好ましく
は35%以下である。不透明度が50%以上では(C)
層を通して葉書上の文字、あるいは印刷物などを肉眼で
判別することが困難となる。表面層間の中間層(A1)
の無機微細粉末の含有量としては2〜35重量%が好ま
しく、更に好ましくは3〜30重量%である。ただし
(B)層のそれより8重量%以上少ないことが必要でで
あり、含有量の差が8重量%未満では(A1)層におい
ても剥離時に材料破壊が起き、剥離面が毛羽立ち、均一
な剥離面が得られない。
隠蔽シールとして使用する場合には表面に紙的風合いを
出すためと不透明化するために35〜80重量%の範囲
とする。裏面層(C)の無機微細粉末の含有量は、
(C)層が透明乃至半透明であることが要求されるので
0〜20重量%の範囲である。中間層(A1)の肉厚は
5〜100μmの範囲であり、表面層(A2)の肉厚は
5〜100μmの範囲であることが好ましい。
を貼り替え防止用ラベルなどに用いる例を図3を用いて
説明する。かかる用途に用いる易剥離性積層フィルム
(1)の裏面層(C)側に感圧粘着剤層(4)を設け、
感圧粘着剤層を離型紙で覆って用いる。使用時に離型紙
を引き剥がし、感圧粘着剤層を介してラベルを商品に貼
合させる。この貼り替え防止用ラベルの場合、易剥離性
積層フィルム(1)の(A)層の不透明度(JIS Z
−8722に準拠して測定)は0〜100%の範囲であ
り、無機微細粉末含有量は0〜65重量%の範囲であ
る。(A)層に紙的風合、印刷性、印字性の向上を求め
るときには不透明度は80〜100%の範囲であり、無
機微細粉末含有量は8〜65重量%の範囲である。積層
フィルムの裏面層(C)の不透明度(JIS Z−87
22に準拠して測定)は0〜100%の範囲であり、無
機微細粉末含有量は0〜65重量%である。但し、
(C)層に紙的風合を求めるときには不透明度は80〜
100%、無機微細粉末含有量は8〜65重量%であ
る。また、透明性を求めるときは不透明度は50%以下
である。
てもよく、表面中間層(A1)の無機微細粉末含有量と
しては2〜35重量%が好ましく、さらに好ましくは3
〜30重量%である。表面層(A2)の無機微細粉末の
含有量は0〜65重量%、好ましくは8〜55重量%で
ある。又、(A2)層は1軸延伸物であることが好まし
い。感圧粘着剤: 感圧粘着剤としては、ポリイソブチレンゴ
ム、ブチルゴム、これらの混合物をベンゼン、トルエ
ン、キシレン、ヘキサンのような有機溶剤に溶解したゴ
ム系粘着剤、或いは、これらゴム系粘着剤にアビエチン
酸ロジンエステル、テルペン・フェノール共重合体、テ
ルペン・インデン共重合体などの粘着付与剤を配合した
もの、或いは、2−エチルヘキシルアクリレート・アク
リル酸n−ブチル共重合体、2−エチルヘキシルアクリ
レート・アクリル酸エチル・メタクリル酸メチル共重合
体などのガラス転移点が−20℃以下のアクリル系共重
合体を有機溶剤で溶解したアクリル系粘着剤などを挙げ
ることができる。
で3〜40g/m2 、好ましくは10〜30g/m2 の
範囲である。上記塗工・乾燥後の感圧粘着剤の肉厚は、
アクリル系粘着剤の場合で10〜50μm、ゴム系粘着
剤の場合で80〜150μmとするのが一般的である。
この粘着材の層間剥離強度は200〜3000g/20
mm幅である。積層フイルムと感圧粘着剤との接着力が
小さい場合は、上記感圧粘着剤を塗工する前に積層フイ
ルムの裏面にアンカーコート剤を塗布することが好まし
い。
ン、ポリイソシアネート・ポリエーテルポリオール、ポ
リイソシアネート・ポリエステルポリオール・ポリエチ
レンイミン、アルキルチタネートなどが使用でき、これ
らは一般に、メタノール、水、酢酸エチル、トルエン、
ヘキサンなどの有機溶剤に溶解して使用される。基体へ
のアンカーコート剤の塗布量は、塗布・乾燥後の固形分
量で0.01〜5g/m2 、好ましくは0.05〜2g
/m2 の範囲である。
m2 のパルプ抄造紙の表面に離型性樹脂層を形成したも
のであり、該離型性樹脂層はシリコン樹脂やポリエチレ
ンワックスなどの離型性樹脂を前記有機溶剤などによっ
て溶解した後、これをパルプ抄造紙に直接塗布・乾燥す
ることによって形成することができる。該離型性樹脂層
の塗布量は、塗布・乾燥後の固形分量で0.5〜10g
/m2、好ましくは1〜8g/m2 の範囲である。印刷、印字: 積層フイルムの表面には、必要により商品
名、製造元、賞味期限、キャラクター絵図、記入欄、バ
ーコード等が印刷される。この印刷は、感圧粘着剤を塗
布する前に行ってもよいし、離型紙を貼着した感圧粘着
ラベル構造とした後、印刷を施こしてもよい。
に説明する。 (実施例1) メルトフローレート(MFR)が0.8g/10分
のプロピレン単独重合体80重量%と高密度ポリエチレ
ン5重量%の混合物に、平均粒径1.5μmの炭酸カル
シウム15重量%を配合した組成物(A1)と、メルト
フローレート(MFR)が0.8g/10分のプロピレ
ン単独重合体55重量%に、平均粒径1.5μmの炭酸
カルシウム45重量%を配合した組成物(B)を、各々
270℃の温度に設定した押出機にて混練させた後、こ
れを一台の共押出ダイに供給し、ダイ内で積層したもの
をシート状に押し出し、これを冷却装置により冷却して
無延伸シートを得た。次いで、この無延伸シートを14
0℃の温度に加熱した後、縦方向に5倍延伸して、5倍
延伸シートを得た。
ン単独重合体55重量%に、平均粒径1.5μmの炭酸
カルシウム45重量%を混合した表面層用組成物(A
2)を270℃に設定した押出機にて混練し押し出した
シートをの工程で得られた5倍延伸シートの(A1)
側に積層し、又、MFRが4.0g/10分のプロピレ
ン単独重合体85重量%に、平均粒径1.5μmの炭酸
カルシウム15重量%を混合した組成物(C)を、27
0℃に設定した押出機にて溶融混練し、ダイより押し出
したシートを前記の工程で得た5倍延伸シートの
(B)層側に積層し、次いで60℃の温度にまでこの積
層体を冷却した後、再び150℃の温度にまで加熱して
テンターで横方向に7.5倍延伸し、162℃の温度で
アニーリング処理し、60℃の温度にまで冷却した後、
コロナ放電処理し、次いで耳部をスリットして4層
〔(A2)/(A1)/(B)/(C):肉厚20/6
0/1/19μm〕構造の100μmの微細空洞を有す
る積層フィルムを得た。
を持って引き剥したところ、(B)層で層間剥離し、そ
の際の層間剥離強度は50g/20mm幅であった。ま
た、剥離後の表面層側のフィルム(A2/A1/B)の
不透明度は92%であり、裏面層側のフィルム(B/
C)の不透明度は28%であった。結果を表1に示す。
なお、(A2)/(A1)の積層フィルムを別途作成し
たとき(肉厚80μm)の不透明度は91%であった。
なお、評価方法は次に示す方法で測定し、評価した。
0mm、長さ100mmに切り取り、オリエンテック
(株)製引張試験機(RTM−250)を使用し、引張
速度300mm/分にて、90゜の角度で剥離させ、剥
離が安定している時の応力をロードセルにより測定し
た。 (2)不透明度:JIS Z−8722に準拠し、スガ
試験機(株)製のSMカラーコンピューター(SM−
5)を使用し、測定背面に、黒色および白色標準板を当
て、光の反射率の比(黒色板/白色板)を百分率で示し
た。
70重量%に、高密度ポリエチレン3重量%及び平均粒
径1.5μmの炭酸カルシウム27重量%を混合した組
成物(A)と、メルトフローレート(MFR)が0.8
g/10分のプロピレン単独重合体50重量%に、平均
粒径1.5μmの炭酸カルシウム50重量%を配合した
組成物(B)を、各々270℃の温度に設定した押出機
にて混練させた後、これを一台の共押出ダイに供給し、
ダイ内で積層したものをシート状に押し出し、これを冷
却装置により冷却して無延伸シートを得た。次いで、こ
の無延伸シートを140℃の温度に加熱した後、縦方向
に5倍延伸して、5倍延伸シートを得た。
ン単独重合体85重量%に、平均粒径1.5μmの炭酸
カルシウム15重量%を混合した組成物(C)を、27
0℃に設定した押出機にて溶融混練し、ダイより押し出
したシートをの工程で得た5倍延伸シートの(B)層
側に積層し、次いで60℃の温度にまでこの積層体を冷
却した後、再び150℃の温度にまで加熱してテンター
で横方向に7.5倍延伸し、162℃の温度でアニーリ
ング処理し、60℃の温度にまで冷却し後、コロナ放電
処理し、耳部をスリットして3層〔(A)/(B)/
(C):肉厚70/1/19μm〕構造の90μmの微
細空洞を有する積層フィルムを得た。この積層フィルム
は(B)層で層間剥離した。そのときの層間剥離強度、
剥離した各層側の不透明度を表1に示す。
ルムの裏面層(C)側に、東洋インキ化学工業(株)製
の感圧粘着剤“オリバイン BPS−1109”(商品
名)を固形分量で25g/m2 塗工して(強度が約20
00g/20mm幅)感圧粘着剤層を形成し、更に、そ
の上に王子化工(株)製離型紙(「ノンカール」(商品
名);肉厚150μm)を積層して、積層フイルム/感
圧粘着剤層/剥離紙よりなる積層構造の感圧粘着ラベル
を得た。この感圧粘着ラベルを、剥離紙を剥がした後印
刷物の上に貼着し、(A)層を引っぱったところ、
(B)層で層間剥離した。そのときの剥離強度は50g
/20mm幅であり、(A)層を剥がした後、残ってい
る(B)層および(C)層を通して印刷物をはっきりと
目で確認することができた。また剥がした(A)層側の
形状も安定しており、管理票等として使用可能であっ
た。
(B)の組成をプロピレン単独重合体95重量%、平均
粒径1.5μmの炭酸カルシウム5重量%に変更した以
外は、実施例1と同様の方法で100μmの微細空洞を
有する積層フィルム〔(A2)/(A1)/(B)/
(C):肉厚20/60/1/19μm〕を得た。この
積層フィルムを(A1)層を持って引き剥したところ、
(B)層が層間剥離した。そのときの層間剥離強度は2
10g/20mm幅であり、容易な剥離は困難であっ
た。また剥離面は材料破壊を起こし毛羽立ちが激しく、
外観が悪く、また不透明度の測定は困難であった。結果
を表1に示す。
(A)および(B)を混練する押出機の吐出量を変更
し、延伸後に得られた積層フィルムの各層の肉厚が
〔(A)/(B)/(C):肉厚30/40/20μ
m〕となるように変更した以外は、実施例2と同様の方
法で90μmの微細空洞を有する積層フィルムを得た。
この積層フィルムを(A)層を持って引き剥したとこ
ろ、(B)層が層間剥離した。そのときの層間剥離強度
は30g/20mm幅であり、容易に剥離したが、
(C)層側の不透明度が62%であり、層間剥離した
(B)層および(C)層を通して反対側の文字、あるい
は印刷物を肉眼で容易に判別することができなかった。
結果を表1に示す。
な力で易剥離性層(B)が層間剥離するので、隠蔽シー
ル、貼り替え防止用ラベル等に使用できる。
る。
た例を示す断面図である。
ベルとして用いた例を示す断面図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 肉厚が0.1〜10μmであり、無機微
細粉末10〜80重量%、および熱可塑性樹脂90〜2
0重量%を含有する熱可塑性樹脂二軸延伸フィルムより
なる層間剥離性層(B)の表裏面に肉厚10〜500μ
mの熱可塑性樹脂フィルムよりなる表面層(A)および
裏面層(C)が融着積層されてなることを特徴とする易
剥離性積層フィルム。 - 【請求項2】 層間剥離性層(B)の層間剥離強度が1
0〜150g/20mm幅であることを特徴とする請求
項1記載の易剥離性積層フィルム。 - 【請求項3】 表面層(A)の不透明度が60〜100
%であり、裏面層の(C)の不透明度が50%以下であ
ることを特徴とする請求項1記載の易剥離性積層フィル
ム。 - 【請求項4】 裏面層(C)は、その無機微細粉末の含
有量が層間剥離性層(B)の無機微細粉末の含有量より
少ない、または無機微細粉末を含んでいない熱可塑性樹
脂一軸延伸フィルムであることを特徴とする請求項1記
載の易剥離性積層フィルム。 - 【請求項5】 表面層(A)が積層体構造であって、そ
のうち(B)層と接する層(A1)の構成が無機微細粉
末2〜35重量%、および熱可塑性樹脂98〜65重量
%含有する二軸延伸フィルムよりなる層であって、その
無機微細粉末の含有量は層間剥離性層(B)のそれより
8重量%以上少ない層であり、さらにその外側の層(A
2)は無機微細粉末含有量が0〜80重量%、および熱
可塑性樹脂100〜20重量%含有する熱可塑性樹脂一
軸延伸フィルムであることを特徴とする請求項4記載の
易剥離性積層フィルム。
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