JPH10258120A - 血液透析用自動準備装置 - Google Patents

血液透析用自動準備装置

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JPH10258120A
JPH10258120A JP9064940A JP6494097A JPH10258120A JP H10258120 A JPH10258120 A JP H10258120A JP 9064940 A JP9064940 A JP 9064940A JP 6494097 A JP6494097 A JP 6494097A JP H10258120 A JPH10258120 A JP H10258120A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】血液透析の前に実施すべき準備操作をできるだ
け簡単に、間違いなく、しかも短時間に行えるような自
動準備装置を提供する。また、血液透析前にリーク試験
を実施する自動準備装置を提供する。 【解決手段】準備操作を実施するための一次情報を入力
する設定手段を有する操作部、入力された一次情報によ
って所定の準備操作を行うように実働部に指令し制御す
る制御部と、血液体外循環装置及び透析液供給装置とを
有する実働部と、操作実施時に実働部からの二次情報を
検知する検知部と、情報を表示する表示部とを備えた自
動準備装置において、透析液側ライン及び血液側ライン
を適当な液で洗浄・充填し、血液側ラインの洗浄後に透
析器のリーク試験を行う血液透析用自動準備装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は血液から老廃物や水
分を除去する血液透析装置に関する。より詳細には、血
液透析前に実施すべき準備操作を自動的に行う自動準備
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】血液透析は透析器、透析器に接続した血
液回路、透析器に接続した透析液回路、送液のために前
記回路に設けられた血液ポンプや透析液ポンプ等の送液
ポンプ、前記両回路の送液を制御する血液透析監視装置
(以下、コンソールと称する)等の各構成要素によって
行われる。そして、医療従事者は患者の血液透析を行う
前に、透析器内の異物や充填物、及び気泡等を除去す
る、透析器を血液に馴染み易くする等の目的のため、
透析器、血液回路、透析液回路等を洗浄するのが望まし
い。上記のように、血液処理装置を使用する前に適当な
洗浄液(充填液)等で洗浄・充填する操作を以下、プラ
イミング操作ともいう。例えば、透析液側においては、
透析液側ライン(透析器を含む透析液の循環する回路の
ことを云う)を透析液で洗浄・充填し、血液回路におい
ては、血液側ライン(透析器を含む血液の循環する回路
のことを云う)を生食液等のプライミング液で洗浄・充
填するのが一般的である。さらに、血液側ラインの洗浄
・充填が終了した後、透析器のリーク試験を行うのが望
ましい。リーク試験は、透析器に接続された血液回路や
透析液回路の所定の部位を順に閉止・開放して、もし透
析器の上側ヘッダーに連続して気泡が検出されるか、若
しくは(血液)回路内圧を監視して急激な圧低下が生じ
た場合には、透析器はリークしていると判断するもので
ある。このようにリーク試験は面倒なだけでなく、熟練
した操作者が行わなければならなかった。そして、透析
器にリークが検出されたら、透析器は新しいものと取り
換えられた後、上記のプライミング操作をやり直さなく
てはならない。透析器にリークの無いことが確認できた
ら、透析液回路を透析液で充填して患者の血液透析を待
つ。
【0003】上記の血液透析前の準備操作において、特
に血液側ラインは血液と直接接触するため、充分に洗浄
し、且つ透析器の中空糸膜内腔を液に良く馴染ませる必
要がある。そのため、従来より血液側ラインを自動的に
プライミングする方法・装置については、様々な考案が
なされてきた。しかし、透析液側ラインをも含めて、血
液透析装置全体を自動的にプライミングする装置は未だ
知られていない。その理由として、1つには透析器の種
類によって透析液側ラインと血液側ラインのプライミン
グの順序が異なるためである。例えば、一般的にはウエ
ットタイプの透析器の場合は、先に透析液側ラインの洗
浄が行われ、その後に血液側ラインの洗浄が行われる
が、ドライタイプの透析器の場合はその逆である。その
ために透析液側ラインも含めたプライミング操作は自動
化しにくいという事情があった。2つめとして、透析器
のリーク試験の行程が複雑で自動化しにくいためであ
る。さらに、従来は施設によるリーク試験の実施が必須
ではなく、またリーク試験の方法も施設によってまちま
ちであるため、透析液側ラインの洗浄・充填も含めた血
液透析装置の自動洗浄装置を製作するメリットが少なか
った。ところが、最近では危険回避のため、血液透析前
の準備操作としてリーク試験を必須とする施設が多くな
ってきた。また、施設における人員削減や合理化のた
め、上記のような透析前の準備操作をシステム化し、こ
れらの操作を自動的に行う装置が望まれている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、血液透
析前の準備操作の多くが、人手によって順序通りに行わ
なければならず、面倒で時間のかかるものであった。し
かも、操作ミスによっては人命にかかわる問題になるこ
とも少なくなく、また血液側ラインや透析液側ラインを
液で洗浄し、充填する操作は、操作者の熟練したテクニ
ックを要するので、訓練された者にしか任せられないと
いう事情があった。従って、本発明の課題は、これらの
準備操作をできるだけ簡単に、間違いなく、しかも特別
に訓練された者以外でも行えるような自動準備装置を提
供することにある。さらに、血液透析の前に自動的に透
析器のリーク試験(以下、リークテストともいう)を行
なう自動準備装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、準備操作を実
施するための一次情報を入力する設定手段を有する操作
部、入力された一次情報によって血液透析前の各行程か
らなる所定の準備操作を選択しこの操作を行うように実
働部に指令し制御する制御部と、血液体外循環装置及び
透析液供給装置とを有する実働部と、操作実施時に実働
部からの二次情報を検知する検知部と、情報を表示する
表示部とを備えた自動準備装置であって、透析液側ライ
ン及び血液側ラインを適当な液で洗浄・充填し、血液側
ラインの洗浄後に透析器のリーク試験を行う血液透析用
自動準備装置によって、上記の課題を解決した。
【0006】 本発明の自動準備装置では、予め設定さ
れた血液透析前の準備操作が記憶されており、操作部に
入力された透析器の種類等の一次情報によって、制御部
がその透析器に適応する準備操作を選択する。そして、
その操作を実働部に実施するように指令し且つ制御す
る。実働部は設定された順に従って、透析液側ライン及
び血液側ラインの洗浄や適当な液の充填を実施する。プ
ライミング実施時には各回路における洗浄(プライミン
グ)液の流速や流出量等の二次情報が表示部に表示され
る。また、血液側ラインの洗浄が終了した後には、透析
器のリーク試験を実施する。1つの血液回路の両端が落
差を設けて保持され、その両端の閉止した血液回路(透
析器に接続した)の片端のみを開放してやることで、透
析器に落差圧が生じ、さらに中空糸膜によって血液側ラ
インと隔てられている透析液側ラインを、外気に連通さ
せることによって、中空糸膜に存在するリークを検出す
るものである。透析器のリークの有無の判断は二次情報
の検出によって、即ち透析器のヘッダー上部、或いは透
析器近傍の(落差の設けられた)血液回路における連続
気泡を検出するか、或いはその血液回路の所定部位の圧
力(落差圧)を測定することによって行われる。そし
て、透析器のリークを検出した場合には、操作者が透析
器を取り換えて操作をやり直す。リークが検出されなか
った場合には、自動準備装置はリーク非検出時のために
設定された準備操作を完遂する。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明は、準備操作を実施するた
めの一次情報を入力する設定手段を有する操作部、入力
された一次情報によって血液透析前の各行程からなる所
定の準備操作を選択しこの操作を行うように実働部に指
令し制御する制御部と、血液体外循環装置及び透析液供
給装置とを有する実働部と、操作実施時に実働部からの
二次情報を検知する検知部と、情報を表示する表示部と
を備えた自動準備装置であって、透析液側ライン及び血
液側ラインを適当な液で洗浄・充填し、血液側ラインの
洗浄後に透析器のリーク試験を行う血液透析用自動準備
装置である。本発明はまた以下の実施態様も含む。
【0008】前記操作部において、予め設定されたオプ
ションの行程を選択し、該行程を一次情報により選択さ
れた準備操作に追加することができる前記の血液透析用
自動準備装置。前記オプションの行程が、動脈側血液回
路のみ先にプライミングする行程を含む前記の血液透析
用自動準備装置。前記一次情報によって、各行程の順序
が異なる準備操作を自動的に選択する前記の血液透析用
自動準備装置。透析器がドライタイプの場合には先に血
液側ラインのプライミングを行い、透析器がウエットタ
イプの場合には先に透析液側ラインのプライミングを行
う前記の血液透析用自動準備装置。前記一次情報が、透
析器の種類及び/または準備操作の開始時刻を含むもの
である前記の血液透析用自動準備装置。前記二次情報
が、透析器に連通する血液回路における圧力を含むもの
である前記の血液透析用自動準備装置。前記二次情報
が、透析器上部或いは透析器に連結された上側血液回路
における気泡量、または気泡の発生状態を含むものであ
る前記の血液透析用自動準備装置。
【0009】行程の実施中に、前記二次情報の検出値と
予め設定された基準値とを比較し、その結果によって、
それより先に行われるべき行程を自動的に選択する前記
の血液透析用自動準備装置。透析器にリークが検出され
た場合、血液側回路及び透析液側回路から液を排出する
前記の血液透析用自動準備装置。。前記透析液側ライン
に設けられ、該ラインの少なくとも一部を外気と連通す
る通気手段と、前記血液側ラインの透析器の両端に接続
する2つの血液回路の透析器近傍位置にそれぞれ装着さ
れた開閉手段とを有し、これらの血液回路の内、少なく
とも1つの血液回路の一端部と別の端部との間に落差を
設けたものである前記の血液透析用自動準備装置。前記
の落差を設けた血液回路が透析器の下流側に位置し、該
血液回路に装着された開閉手段を開放して、透析器及び
それに連通する血液回路に落差圧を生ぜしめ、さらに前
記通気手段によって透析器を含む透析液側ラインを外気
に連通したときに、検知部からの二次情報によって透析
器のリークの有無を判断する前記の血液透析用自動準備
装置。前記落差圧を生ぜしめる血液回路が静脈側血液回
路である前記の血液透析用自動準備装置。
【0010】動脈側血液回路の透析器接続部近傍に排液
用導管が分岐し、この排液用導管に開閉装置を設けた前
記の血液透析用自動準備装置。前記排液用導管が、透析
器と血液回路との接続部の上流側近傍に設けられた前記
の血液透析用自動準備装置。前記通気手段が、透析液側
回路の透析器近傍に装着された通気用導管とそれに装着
された開閉装置からなる前記の血液透析用自動準備装
置。前記通気用導管、排液用導管の少なくともいずれか
に汚染防止用フィルターが装着された前記の血液透析用
自動準備装置。血液側ライン及び/または透析液側ライ
ンに設けられた前記開閉手段が電磁弁である前記の血液
透析用自動準備装置。血液側ライン及び/または透析液
側ラインに設けられた前記開閉装置が電磁弁である前記
血液透析用自動準備装置。透析器に連通し、且つ落差の
設けられた透析器下流側の血液回路に圧力検知手段を設
けた前記の血液透析用自動準備装置。透析器のヘッダー
上部近傍、或いは透析器に連結された上側血液回路に気
泡検知手段を設けた前記の血液透析用自動準備装置。血
液回路の一端部と別の端部との間に設けた落差が60〜
100cmであるか、または前記落差によって生じる落
差圧が50〜100mmHgである前記の血液透析用自
動準備装置。全ての準備操作が終了したときに、準備完
了の表示がされる前記の請求項1〜22のいずれかの項
に記載された血液透析用自動準備装置。
【0011】本発明の自動準備装置として、実働部、検
知部の一部がコンソール外に設けられた以外は、構成要
素のほとんどがコンソールに設けられたものが便利であ
る。設定部はコンソールのフロントに設けられ、フロン
トの操作ボタン等によって入力することができる。表示
部はコンソールのフロントに装着されたモニターであ
る。制御部は、コンソールに内蔵されたコンピュータを
本体としており、入力された一次情報によって適当な準
備操作の選択を行い、実働部にその操作を行うように指
令を出す。また検知部からフィードバックされた二次情
報に基づいて、適当な行程や操作を実働部に指令するこ
とによって準備操作を制御する。実働部は主に血液体外
循環装置及び透析液供給装置からなり、それぞれの装置
は、各回路やそれに装着されたポンプやクランプ、バル
ブ、3方コネクタ等からなる。血液体外循環装置は血液
回路(動脈側、静脈側)、プライミング液供給回路、ヘ
パリン注入回路等を有し、透析液供給装置は透析液回路
(入口側、出口側)、透析液供給源、排出部等を有して
いる。検知部は、主に血液回路に設けられた圧力計やリ
ークテストを行う際に、透析器のヘッダー上部、或いは
透析器に連なる上部側の血液回路に取り付けられた気泡
検出装置、各ポンプの流速や流出量の測定手段等であ
る。
【0012】以下、本発明の各構成要件及びそれに関連
するものについて簡単に説明する。 1.操作部 操作部では、コンソールのフロントに配置された操作パ
ネルやボタン等の設定手段で一次情報を入力する。一次
情報とは、準備操作を行うために入力する条件、或いは
設定する操作に関する情報であり、例えば透析器のメー
カー及びその機種、準備操作を開始する時刻等である。
また、予め設定された一連の準備操作に組み込まれてな
い、オプションで追加する行程等もある。 2.制御部 制御部の本体はコンソールに内蔵されたコンピュータで
あり、入力された一次情報によって、適当な準備操作を
決める。即ち、透析器の種類によって、予め設定されて
いる準備操作の中から適合するものを選択し、またオプ
ションで選択された行程等をそれに追加して、準備操作
を決定する。このようにして、決定された操作を実働部
に指令し、且つ制御する。さらに、検知部からフィード
バックされた二次情報によって、次に取るべき操作を決
定することもできる。すなわち、制御部では選択された
行程や操作に対する二次情報に対応する基準値が設定、
記憶されており、二次情報である検出値と基準値との比
較によって、次の行程を選択する。例えば、所定の落差
圧をかけたときに示される正常(リークの無い)な透析
器の圧力値、ヘッダー付近や血液回路の所定部位付近の
気泡量や発生状態が基準値として、予め入力されてお
り、その基準値を超えたときに警報を発し、制御部は透
析器を別のものと取り換えるための行程を選択する。操
作者は透析器を取り換え、操作部の設定をリセットし
て、一次情報の入力からやり直す。透析器にリークが検
出されなかった場合には、透析器の非リーク時の準備操
作を完遂する。
【0013】3.実働部 実働部は、主に血液体外循環装置及び透析液供給装置か
らなる。血液体外循環装置は、患者側接続部、動・静脈
側血液回路、透析器、プライミング供給回路、ヘパリン
注入回路、血液回路に設けた血液ポンプ及び各クラン
プ、3方コネクタ等からなり、透析液供給装置は、入口
・出口側透析液回路やそれに接続した透析液供給源や排
出部、透析液回路に設けた透析液ポンプや各クランプ、
バルブ等からなる。上記の説明で、便宜的にクランプ
(開閉手段)とは、各回路を開閉してその回路自体の連
通を制御するものをいい、バルブ(開閉装置)とは、導
管を開閉して空気や液を流入させたり、排出させるもの
をいう。そして、制御部からの指令によって、実働部の
各回路に装着されたクランプ等を開閉し、また各回路に
装着されたポンプを作動することによって、血液側ライ
ンや透析液側ラインを洗浄したり、液で充填することが
できる。透析器に接続した血液回路の所定の部位を開閉
することで、透析器に落差圧を生じさせ、さらに中空糸
膜によって血液回路と隔てられている透析液回路を外気
に連通させることによって、中空糸膜に存在するリーク
を検出することができる。すなわち、もし透析器の中空
糸膜がリークしていれば、外気の連通している透析液回
路から落差圧の存在する透析器の中空糸内腔に空気が流
入し、その結果透析器のヘッダー上部、或いは透析器に
連なる上側の血液回路に気泡が検出される。或いは、透
析器がリークしているとき、透析器下流側の血液回路で
測定される落差圧(または差圧ともいう)は正常時より
小さくなるので、その差圧を測定することによっても判
断できる。ここで、透析器に設ける落差が小さいと、リ
ーク試験の判断が困難になるので、血液回路に接続した
透析器上部と血液回路患者接続部との間に所定の落差を
確保することが重要である。好ましい落差としては60
〜100cmであり、落差圧としては50〜100mm
Hgである。
【0014】上記において、各クランプや3方コネク
タ、バルブ等を自動準備装置に組込んだ電磁弁として、
制御部の電気的信号によって作動するようにしても良
い。また、透析液側ラインに装着された通気手段の外気
吸入口に菌除去用のエアーフィルターを設けることによ
って、透析液側ラインを外気と連通した場合でも、回路
内に異物が入ってくる可能性が少なくなる。 4.検知部 検知部は、リークした透析器が示す低値の落差圧を検出
するため、静脈側血液回路の静脈チャンバー下流側に、
或いは静脈チャンバーの上部から分岐した導管に設けた
圧力計、そしてリークテストの際、リークした透析器の
中空糸膜から浮上する気泡を検出するため、透析器のヘ
ッダー上部近傍か、或いは透析器に連なる血液回路の適
当な位置(透析器の近傍で且つ上側)に設けられた気泡
検出装置、また血液ポンプや循環ポンプにおいて、流速
や流出量を測定する流量計等である。そして、これらの
二次情報の検出値は制御部にフィードバックされる。 5.表示部 表示部はコンソールのフロントに配置されたモニターで
あり、入力した一次情報や追加された行程等を含む設定
状況だけでなく、血液側ライン及び透析液側ラインの洗
浄液流速、洗浄液量、また透析器のリーク試験における
血液回路の圧力や透析器内の気泡量等の二次情報も表示
することができる。さらに、作動中の行程名や行程終了
時の表示をすることもできる。
【0015】
【実施例】以下、本発明を図とともにより具体的に説明
する。図1は本発明の自動準備装置の一例を概念的に示
すブロック図である。自動準備装置は、準備操作のため
の一次情報を入力するための操作部、準備操作を実際に
行う実働部、そして一次情報によって準備操作を決め、
実働部に操作するように指令し制御する制御部、さらに
実働部から得られる二次情報を検知し、制御部にフィー
ドバックする検知部、そして前記一次情報や二次情報等
の情報を表示する表示部とからなる。次に、血液透析の
種類として大別される以下の2つのタイプ、即ちドライ
タイプとウエットタイプの各場合について、本発明の自
動準備装置の実働部の構成を基に、各行程の動作や構成
要件の作動状況について述べる。
【0016】実施例1(ドライタイプの場合) 実働部の構成について説明するため、図2に本発明の自
動準備装置及び血液透析装置全体の関連部分の概略を示
した。血液回路は透析器1を基準として、その上流側の
動脈側血液回路と、その下流側の静脈側血液回路とに分
かれている。動脈側血液回路は、上流側から順に動脈側
患者接続部2、第3クランプ3、ヘパリン注入回路分岐
部4、プライミング液供給回路分岐部5、血液ポンプ装
着部6、動脈チャンバー7、第1クランプ8、第1接続
部(透析器動脈側)9からなる。第1接続部9の直ぐ上
流側には、排液路10が3方コネクター11を介して動
脈側血液回路と接続している。そして、動脈側血液回路
を流れた液は排液路10に装着された第3バルブ43の
開閉によって、排液路10にも透析器1にも流れるよう
な構造になっている。3方コネクター11と第3バルブ
43との間には、外部から血液回路が汚染されないよう
にエアーフィルター44が装着されている。排液路10
の下流側には、プライミング液を受けるための排液容器
(図示せず)を設置するのが好ましい。また、ヘパリン
注入分岐部4からはヘパリン注入回路が、プライミング
液供給分岐部5からはプライミング液供給回路がそれぞ
れ分岐している。プライミング液供給回路には第5クラ
ンプ13が装着され、その上流側にプライミング液供給
源である生理食塩液入り容器(以下、生食液容器と称す
る)14が接続されている。血液ポンプ装着部6には血
液ポンプ15が装着されている。また、ヘパリン注入回
路には第6クランプ16及びシリンジポンプ17が装着
されている。
【0017】静脈側血液回路は、同じく流れの順に第2
接続部(透析器静脈側)18、第2クランプ19、静脈
チャンバー20、圧力計21、第4クランプ22、静脈
側患者接続部23からなる。そして、第2クランプ19
と静脈チャンバー20との間の血液回路には、透析器か
ら出てくる気泡の量や発生状態を測定するための気泡検
出装置61が取り付けられている。同様に、透析液回路
は透析器1を基準として、その上流側の入口側透析液回
路と、下流側の出口側透析液回路とに分かれている。入
口側透析液回路は透析液供給側接続部24、その直ぐ下
流側のドレン管分岐部40、該分岐部の下流側透析液回
路に装着された第8クランプ25、通気部分岐部26、
第3接続部(透析器入口側)27からなり、出口側透析
液回路は第4接続部(透析器出口側)28、補助排出部
分岐部29、その下流に装着された第9クランプ31、
排液側接続部32からなる。そして、透析液供給側接続
部24と排液側接続部32には透析液ポンプ70が接続
されている。ドレン管分岐部40からドレン管が分岐
し、その下流側には液を受けるためのドレン受け42が
設けられている。また、ドレン管にはそれを開閉するた
めの第2バルブ41が装着されている。通気部は、通気
管33とそれを開閉する第1バルブ34と、透析液側ラ
インが外気によって汚染されないように分岐部26と第
1バルブ34の間に装着されたエアーフィルター37と
からなる。補助排出部は補助排出管35と、透析膜を介
して血液回路から所定量の除水を行うために装着された
除水ポンプ36とからなる。上記実働部の構成の中で、
血液回路本体、透析液回路本体以外の構成要素はほとん
ど自動準備装置に組み込まれているため、各回路を自動
準備装置の所定の部位に取り付ければよい。
【0018】上記装置のセットアップについて述べる。
まず、図1のように血液回路の所定の部位が他のそれぞ
れの構成要素に連絡できるように接続する。動脈側患者
接続部を自動準備装置の所定の部位に保持し、静脈側患
者接続部はドレン管や排液孔等の排液手段(図示せず)
に接続される。既述したように、多くの構成要素は自動
準備装置としてコンソールやその他の血液透析装置に組
み込まれているため、医療従事者は血液回路のそれぞれ
の部位を自動準備装置の所定の位置にセットするだけで
良い。自動準備装置のホルダーに、透析器の静脈側の接
続部(図2において、第2接続部18が相当する)が上
向きになるように透析器1を取り付け、次に透析器の2
つの血液ポート(図2の第1接続部9及び第2接続部1
8)に動脈側血液回路及び静脈側血液回路の端部を接続
する。このとき、動脈側チャンバー7は気泡除去のため
に、血液透析時に保持される向きとは逆の向きに保持
し、静脈側チャンバー20は同じ向きになるように保持
する。透析器1に装着された透析液ポートキャップを外
し、透析液の流れる方向が血液の流れる方向と向流にな
るように(即ち、図の矢印のように透析液が流れるよう
に)、第3接続部27及び第4接続部28に透析液回路
の端部を接続する。
【0019】血液回路や透析液回路を、透析器や自動接
続装置の所定部位へ接続し終ったら、操作部に(制御部
が準備操作を決定する際に必要な)一次情報を入力す
る。例えば、透析器1の種類(メーカー、型式)や準備
操作の開始される時刻等である。もし、1時間後にプラ
イミングを開始したいというのであれば、その時刻を開
始時刻として入力してやれば良い。また、標準化した準
備操作には無い行程を追加したい場合に、その行程をオ
プションで追加できるようにしておくと、大変便利であ
る。
【0020】次に制御部において、操作部より入力され
た情報と、制御部内の記憶装置に予め記憶された情報と
を比較し、適合した場合には、予め設定された準備操作
が選択される。例えば、自動準備装置の記憶装置には、
予め透析器の種類とそれに適合する一連の準備操作が記
憶されている。そして、一般的なドライタイプ(透析器
内に液の充填されていないもの)の透析器ならば、その
透析器の種類を入力すると、先に血液側ラインをプライ
ミングする行程、すなわち血液側ラインのプライミング
→リーク試験→透析液側ラインのプライミングの順番で
準備を行う操作が選択される。逆に一般的なウエットタ
イプ(透析器内に液が充填されたもの)の透析器なら
ば、先に透析液側ラインが洗浄される行程、すなわち透
析液側ラインの洗浄→血液側ラインのプライミング→リ
ーク試験の順番で準備を行う行程が選択される。そし
て、自動準備装置のモニターに、選択した一連の行程が
表示される。操作者はそれを見て行程に間違いの無いこ
とを確認した上でスタートボタンを押す。それによっ
て、制御部より関連する実働部の各部位に作動するよう
に、指令(電気信号)が送られる。実働部では、図3や
表1に示したような順で各行程が実施され、その行程の
動作に従って各クランプ及びバルブが開閉し、そして各
ポンプ等が作動・休止する(表のクランプ及びバルブの
欄において、○は開放、×は閉止を示し、ポンプの欄に
おいて、○は作動、×は休止を示す。また、特記の欄に
おいて、OKとは透析器のリーク非検出の場合であり、
NGとはリークを検出した場合である)。
【0021】
【表1】
【0022】以下に図3や表1と共に、実働部における
各行程の動作、そして各クランプ及びバルブの作動状
態、さらに各回路の液の流れ等について簡単に説明す
る。まず、初期(準備操作を行う前)は全てのクランプ
及びバルブは閉止し、また全てのポンプは休止している
(以下、この状態を全クランプ状態ともいう)。次の血
液側プライミングの行程では、第5クランプ13,第1
クランプ8,第2クランプ19,第4クランプ22が開
放され、血液ポンプ15が作動し始める。そして、生食
液容器14から血液回路に生食液が所定の流速で流れ始
める。本例では、ヘパリン添加生食液1000ml以上
を100ml/minの流速で流す。流速及び流出量は
血液ポンプ15のストロークによって検出され、必要に
応じて二次情報としてモニターに表示される。生食液は
動脈チャンバー7、透析器1、静脈チャンバー20を通
って、静脈側患者接続部23から排出される。動脈チャ
ンバー7が生食液で満たされると、チャンバー7を保持
しているホルダーが回転して、最初にセットされた向き
とは上下反対の向きに動脈チャンバー7が保持される。
そして、血液側ラインに流された生食液の液量が設定さ
れた量になると、検知部から制御部に二次情報がフィー
ドバックされ、それによって、制御部は実働部に次の行
程に移行するように指令する。血液側プライミング終了
の行程では、再び全クランプ状態となる。
【0023】次に透析器のリークを調べるため、リーク
テストの行程が実施される。リークテストは、以下のよ
うにして行われる。静脈側血液回路において、第2接続
部18は静脈側患者接続部23よりも高くなるように落
差が設けてある。そして、動脈側血液回路の第1クラン
プ8を閉止したまま、静脈側血液回路の第2クランプ1
9,第4クランプ22を開放すると、血液回路及びそれ
に接続した透析器1に落差圧が生じる。その状態で通気
管33の第1バルブ34を開放して、透析器1内部を外
気に連通させ、透析液側ラインの一部を開放系にする。
ここで、もし透析器(透析膜)にリークが生じていれ
ば、外気に連通した透析液側から血液側に空気が流入す
る筈である。従って、透析器のヘッダー上部付近や第2
クランプ19の直ぐ下流側の血液回路に出てくる気泡の
有無を確認するか、或は静脈側血液回路に圧力計21を
設けてその箇所の陰圧度を測定することによって、リー
クの有無が判る。リークテストが終了すると、リークテ
スト終了の行程に移り、全クランプ状態になる。リーク
テストで検知部が検出した値は、二次情報として制御部
にフィードバックされる。制御部では、選択された行程
や透析器の種類のそれぞれにおいて、正常な透析器(非
リークの)を使用してリークテストを行った場合の圧力
値や気泡量(気泡の状態)が設定、記憶されており、検
知部からの二次情報とこの設定値とを比較することによ
って、リークの有無が判断される。
【0024】ここで、もし透析器にリークが有ったと制
御部が判断した場合、図3の左下部に示すように回路内
排液の行程が選択される。即ち、表1,No.6−2に
示すように所定のクランプ及びバルブが開放され、血液
ポンプ及び透析液ポンプが作動して、操作者が透析器の
交換をし易いように、血液側ライン及び透析液ラインか
らそれぞれ液が排出される。ここで、透析液回路のドレ
ン管及びそれに装着された第2バルブ41は透析液ポン
プ70が複式ポンプであるために設けた排液のための導
管であり、第2バルブ41を開放することによって、透
析液回路にあった液を排液側接続部32から排出するこ
とができるようになる。それぞれの回路から液が排出さ
れた時点で、準備装置は全クランプ状態となり、警報を
出して操作者に透析器の交換を促す(透析器交換準備完
了)。警報と併行して、又はその代わりとしてモニター
に、透析器リーク或いは透析器交換等の表示をしても良
い。そこで、操作者は初めて人手によって血液回路と透
析器との接続を外し、リークの検出された透析器を新し
い透析器に換えて準備操作をやり直す。
【0025】もし、透析器にリークが検出されなかった
場合、制御部は実働部に次の操作である透析液側プライ
ミングに移行するように指令を出す。次の行程では、透
析液側ラインのプライミングだけでなく、表1,No.
6−1のクランプやポンプの欄に示されるように、血液
側ラインのクランプを開放し、血液ポンプを作動して血
液側ラインの洗浄を実施してもよい。本例では透析液側
ラインのプライミングとして、流速500ml/min
で5min、透析液を流す。血液側ラインと同じよう
に、透析液側ラインでも透析液ポンプ70のストローク
によって流速及び流量が測定され、流出した液量が設定
された量になるか、設定した時間が過ぎると、透析液ポ
ンプ70は自動的に停止して次の行程に移行する。次
は、動脈側患者接続部2とプライミング液供給回路分岐
部5との間の血液回路のプライミングを行う動脈側先端
部プライミングの行程である。第3クランプ3,第5ク
ランプ13,第6クランプ16を開放して、落差によっ
て生食液を血液回路の動脈側先端部に送液し、またシリ
ンジポンプ17を作動して血栓の発生し易い動脈側患者
接続部2にヘパリンを注入しておく。この行程を約10
秒実施した後、透析準備完了の行程に移行して全クラン
プ状態となる。この行程ではモニターに準備完了の表示
も行う。
【0026】実施例2(ウエットタイプの場合) ウエットタイプの血液透析器を使用した場合でも、その
準備操作は基本的にドライタイプのものと同じである。
セットアップは実施例1と同じように、血液回路及び透
析液回路が他の構成要素の所定の部位に接続されるよう
にセットする。構成要素のセットアップが終了したら、
実施例1と同じように準備操作のための一次情報を入力
してやる。すると、制御部ではウエットタイプの透析器
に適合するプライミング操作を含む準備操作を選択し、
実働部に指令する。その準備操作はリークが無ければ、
以下のように透析液側ラインの洗浄→動脈側血液回路の
みのプライミング(オプション)→血液側ラインのプラ
イミング→リーク試験→透析側ラインの再充填の順で実
施される。以下、実働部の作動として実施例1と相違す
る点について、図4や表2と共に説明する。
【0027】
【表2】
【0028】ウエットタイプの透析器の場合、ウエット
タイプの透析器内は充填液で満たされており、血液回路
内のプライミング液の浸透圧が容易に調整できるとの理
由から、透析液側ラインのプライミングを先に行なう方
が望ましい。それで、ウエットタイプ透析器の場合の準
備操作の行程フローは、図4に示すように透析液側ライ
ンのプライミングが先に実施される。そして、初期の全
クランプ状態から表2のNo.2に示したように所定の
クランプが開放され、透析液ポンプが作動することによ
って透析液側ラインの洗浄・充填が行われる。透析液の
流れる流速や時間は実施例1と同様である。透析液側プ
ライミングが終了すると、準備装置は透析液側プライミ
ング終了行程に移行し、全クランプ状態となる。さらに
ドライタイプと相違する点として、ウエットタイプの透
析器の中空糸内は充填液で満たされているため、空気の
入っている血液回路をそのまま透析器に接続して血液ポ
ンプを回すと、空気が中空糸内に入ってしまう。一旦、
中空糸内腔に空気が入ると除去しにくく、その空気は透
析器内での液のスムースな流れを邪魔し、透析効率を減
少させてしまう。従って、ウエットタイプの透析器と上
流側の動脈側血液回路を接続する場合、空気が透析器に
入らないように予めその回路内をプライミング液で充填
するのが望ましく、そのため、ウエットタイプの透析器
の場合は血液側ライン全体のプライミングを行なう前
に、動脈側血液回路を生食液で充たす行程を設けるよう
にするのが好ましい。
【0029】本実施例では表2,No.4に示すよう
に、動脈側血液回路を生食液でプライミングする行程を
オプションとして選択できるように装備した。この動脈
側血液回路プライミングの行程では、第5クランプ1
3,第1クランプ8,第3バルブ43が開放した状態で
血液ポンプが作動するので、生食液は動脈側血液回路を
充填しながら排液路10から空気と共に排出される。そ
して、3方コネクター11近傍に取り付けられた気泡セ
ンサー60によって、生食液が3方コネクター11まで
達したことを感知したら、第3バルブ43は閉止され、
代わりに第2クランプ19,第4クランプ22が開放さ
れ、次の血液側プライミングの行程に移行する。この血
液側プライミングの行程は実施例1と同じである。予め
設定された液量や時間液が流れると、血液側プライミン
グ終了となり、全クランプ状態となる(表2,No.
6)。
【0030】次に透析器のリーク試験を行うのである
が、ウエットタイプの透析器の場合には透析器の内腔に
充填液が充たされているので、リークテストを行う前に
この充填液を透析液側ラインから除去する必要がある。
そこで、リークテストの前にその準備行程として、透析
液側ラインを空にする行程(リークテスト準備1)とそ
の状態で全クランプ状態にする行程(リークテスト準備
2)が設けられている。リークテスト準備1の行程で
は、表2,No.7に示す所定のクランプ及びバルブを
開放し、透析液ポンプを作動して透析液側ラインから液
を除去する。液が透析液側ラインから排出されたら、次
のリークテスト準備2の行程に移って、全クランプ状態
になる。その後のリークテスト→リークテスト終了の行
程は実施例1と同じである。また、透析器にリークが検
出された場合の回路内排液→透析器交換準備完了の行程
も実施例1と同じである。透析器にリークが検出できな
かった場合には、透析液側再充填の行程(表2,No.
11−1)となり、空になった透析液側ラインに透析液
が再プライミングされる。そして、動脈側先端部プライ
ミング→透析準備完了の行程が実施される。これらの行
程も実施例1と同様なので、ここでは省略する。
【0031】実施例3(異なる構成を有するもの) 図5に実施例1,2とは異なる構成を有する自動準備装
置の概略図を示す。この装置では動脈側血液回路の3方
コネクター11,排液路10,第3バルブ43が無く、
ウエットタイプの透析器において、動脈側血液回路内の
空気が(充填液で充填された)透析器の中空糸内に入っ
てしまう。このことは、血液側ラインのプライミング実
施において不利であるが、プライミング液を余分に使用
することで補うことができる。除水ポンプ36や補助排
出管35の位置も図2の位置に限定する理由はなく、ま
た静脈チャンバー20から分岐した導管に圧力計を装着
するのが一般的なので、この圧力計を差圧検知用として
兼用しても良い。
【0032】
【発明の効果】本発明によれば、血液透析における各構
成要素を自動準備装置の所定の部位にセット(接続)す
るだけで、後は自動的に透析前の準備が行われるため、
手作業で行った際に起こる操作ミスや液漏れ、透析器リ
ーク試験等の未実施等が防止でき、操作が確実に行われ
る。また、複雑で面倒な作業や熟練したテクニックが不
要となって、操作者の負担が軽減され、準備に要する時
間も短縮できる。さらに操作者が各構成要素に直接触れ
る機会が減少するので、患者が汚染したり、逆に操作者
自身が患者血液に汚染する恐れが少なくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の自動準備装置の1例を概念的に示すブ
ロック図である。
【図2】本発明の1つの実施例である自動準備装置の実
働部及びそれに関連する血液透析装置の構成を示す概略
図である。
【図3】本発明の自動準備装置をドライタイプの透析器
に使用した場合の行程フロー図である。
【図4】本発明の自動準備装置をウエットタイプの透析
器に使用した場合の行程フロー図である。
【図5】本発明の他の実施例である自動準備装置の構成
を示す概略図である。
【符号の説明】
1.透析器 2.動脈側患者接続部 3.第3クランプ 4.ヘパリン注入回路分岐部 5.プライミング液供給回路分岐部 6.血液ポンプ装着部 7.動脈チャンバー 8.第1クランプ 9.第1接続部 10.排液路 11.3方活栓 13.第5クランプ 14.生理食塩液入り容器(生食液容器) 15.血液ポンプ 16.第6クランプ 17.シリンジポンプ 18.第2接続部 19.第2クランプ 20.静脈チャンバー 21.圧力計 22.第4クランプ 23.静脈側患者接続部 24.透析液供給側接続部 25.第8クランプ 26.通気部分岐部 27.第3接続部 28.第4接続部 29.補助排出部分岐部 30.透析液ポンプ装着部 31.第9クランプ 32.排液側接続部 33.通気管 34.第1バルブ 35.補助排出管 36.除水ポンプ 37.エアーフィルター 40.ドレン管分岐部 41.第2バルブ 42.ドレン受け 43.第3バルブ 44.エアーフィルター 60.気泡センサー 61.気泡検出装置 70.透析液ポンプ

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 準備操作を実施するための一次情報を入
    力する設定手段を有する操作部、入力された一次情報に
    よって血液透析前の各行程からなる所定の準備操作を選
    択しこの操作を行うように実働部に指令し制御する制御
    部と、血液体外循環装置及び透析液供給装置とを有する
    実働部と、操作実施時に実働部からの二次情報を検知す
    る検知部と、情報を表示する表示部とを備えた自動準備
    装置であって、透析液側ライン及び血液側ラインを適当
    な液で洗浄・充填し、血液側ラインの洗浄後に透析器の
    リーク試験を行う血液透析用自動準備装置。
  2. 【請求項2】 前記操作部において、予め設定されたオ
    プションの行程を選択し、該行程を一次情報により選択
    された準備操作に追加することができる請求項1記載の
    血液透析用自動準備装置。
  3. 【請求項3】 前記オプションの行程が、動脈側血液回
    路のみ先にプライミングする行程を含む請求項2記載の
    血液透析用自動準備装置。
  4. 【請求項4】 前記一次情報によって、各行程の順序が
    異なる準備操作を自動的に選択する請求項1〜3のいず
    れかの項に記載された血液透析用自動準備装置。
  5. 【請求項5】 透析器がドライタイプの場合には先に血
    液側ラインのプライミングを行い、透析器がウエットタ
    イプの場合には先に透析液側ラインのプライミングを行
    う請求項4記載の血液透析用自動準備装置。
  6. 【請求項6】 前記一次情報が、透析器の種類及び/ま
    たは準備操作の開始時刻を含むものである請求項1〜5
    のいずれかの項に記載された血液透析用自動準備装置。
  7. 【請求項7】 前記二次情報が、透析器に連通する血液
    回路における圧力を含むものである請求項1〜6のいず
    れかの項に記載された血液透析用自動準備装置。
  8. 【請求項8】 前記二次情報が、透析器上部或いは透析
    器に連結された上側血液回路における気泡量、または気
    泡の発生状態を含むものである請求項1〜6のいずれか
    の項に記載された血液透析用自動準備装置。
  9. 【請求項9】 行程の実施中に、前記二次情報の検出値
    と予め設定された基準値とを比較し、その結果によっ
    て、それより先に行われるべき行程を自動的に選択する
    請求項1〜8のいずれかの項に記載された血液透析用自
    動準備装置。
  10. 【請求項10】 透析器にリークが検出された場合、血
    液側回路及び透析液側回路から液を排出する請求項1〜
    9のいずれかの項に記載された血液透析用自動準備装
    置。
  11. 【請求項11】 前記透析液側ラインに設けられ、該ラ
    インの少なくとも一部を外気と連通する通気手段と、前
    記血液側ラインの透析器の両端に接続する2つの血液回
    路の透析器近傍位置にそれぞれ装着された開閉手段とを
    有し、これらの血液回路の内、少なくとも1つの血液回
    路の一端部と別の端部との間に落差を設けたものである
    請求項1〜10のいずれかの項に記載された血液透析用
    自動準備装置。
  12. 【請求項12】 前記の落差を設けた血液回路が透析器
    の下流側に位置し、該血液回路に装着された開閉手段を
    開放して、透析器及びそれに連通する血液回路に落差圧
    を生ぜしめ、さらに前記通気手段によって透析器を含む
    透析液側ラインを外気に連通したときに、検知部からの
    二次情報によって透析器のリークの有無を判断する請求
    項11記載の血液透析用自動準備装置。
  13. 【請求項13】 前記落差圧を生ぜしめる血液回路が静
    脈側血液回路である請求項1〜12のいずれかの項に記
    載された血液透析用自動準備装置。
  14. 【請求項14】 動脈側血液回路の透析器接続部近傍に
    排液用導管が分岐し、この排液用導管に開閉装置を設け
    た請求項1〜13のいずれかの項に記載された血液透析
    用自動準備装置。
  15. 【請求項15】 前記排液用導管が、透析器と血液回路
    との接続部の上流側近傍に設けられた請求項14に記載
    された血液透析用自動準備装置。
  16. 【請求項16】 前記通気手段が、透析液側回路の透析
    器近傍に装着された通気用導管とそれに装着された開閉
    装置からなる請求項11〜15のいずれかの項に記載さ
    れた血液透析用自動準備装置。
  17. 【請求項17】 前記通気用導管、排液用導管の少なく
    ともいずれかに汚染防止用フィルターが装着された請求
    項14〜16のいずれかの項に記載された血液透析用自
    動準備装置。
  18. 【請求項18】 血液側ライン及び/または透析液側ラ
    インに設けられた前記開閉手段が電磁弁である請求項1
    1〜17のいずれかの項に記載された血液透析用自動準
    備装置。
  19. 【請求項19】 血液側ライン及び/または透析液側ラ
    インに設けられた前記開閉装置が電磁弁である請求項1
    4〜17のいずれかの項に記載された血液透析用自動準
    備装置。
  20. 【請求項20】 透析器に連通し、且つ落差の設けられ
    た透析器下流側の血液回路に圧力検知手段を設けた請求
    項12〜19のいずれかの項に記載された血液透析用自
    動準備装置。
  21. 【請求項21】 透析器のヘッダー上部近傍、或いは透
    析器に連結された上側血液回路に気泡検知手段を設けた
    請求項8〜19のいずれかの項に記載された血液透析用
    自動準備装置。
  22. 【請求項22】 血液回路の一端部と別の端部との間に
    設けた落差が60〜100cmであるか、または前記落
    差によって生じる落差圧が50〜100mmHgである
    請求項11〜21のいずれかの項に記載された血液透析
    用自動準備装置。
  23. 【請求項23】 全ての準備操作が終了したときに、準
    備完了の表示がされる請求項1〜22のいずれかの項に
    記載された血液透析用自動準備装置。
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