JPH10255227A - 薄膜磁気へッドおよびこれを用いた磁気記録再生装置 - Google Patents

薄膜磁気へッドおよびこれを用いた磁気記録再生装置

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JPH10255227A
JPH10255227A JP17467897A JP17467897A JPH10255227A JP H10255227 A JPH10255227 A JP H10255227A JP 17467897 A JP17467897 A JP 17467897A JP 17467897 A JP17467897 A JP 17467897A JP H10255227 A JPH10255227 A JP H10255227A
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JP
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magnetic
film
metal
recording
head
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Application number
JP17467897A
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English (en)
Inventor
Junichi Akiyama
純一 秋山
Takaki Furusawa
隆紀 古澤
Yusuke Ohinata
祐介 大日向
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】十分な記録磁界の強度と傾度を持つと共に、渦
電流損が小さく記録効率の高い薄膜磁気ヘッドを提供す
る。 【解決手段】磁気記録媒体に対する相対移動方向のトレ
ーリング側およびリーディング側にそれぞれ配置され、
その相互間に磁気ギャップ8を有する上磁極1およびし
た磁極2からなるリング状磁気コア3と薄膜コイル4に
より構成された薄膜磁気ヘッドにおいて、上磁極1およ
び下磁極2をそれぞれ磁気ギャップ8に面する第1の金
属磁性膜11,21とその上に積層された第2の金属磁
性膜12,22の2層構造とした上で、第1の金属磁性
膜11,12の飽和磁束密度を第2の金属磁性膜12,
22のそれよりも高くし、かつ第1の金属磁性膜11,
21の媒体対向面7における膜厚tを第2の金属磁性膜
12,22のそれよりも薄くする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高線記録密度、高
データ転送レート、低歪の信号記録を可能とする薄膜磁
気へッドおよびこれを用いた磁気ディスク装置などの磁
気記録再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、磁気ディスク装置を初めとする磁
気記録装置の記録密度とデータ転送レートの向上は著し
い。記録密度の向上には磁気記録媒体の保磁力増大が効
果的であるが、そのためには記録ヘッドとして強度が高
くかつ急峻な記録磁界を発生する磁気ヘッドが要求され
る。
【0003】従来、このような要求に対して、磁気コア
とコイルを全て基板上に薄膜形成技術とフォトリソグラ
フィ技術で作製する薄膜磁気ヘッドにおいて、磁気コア
を飽和磁束密度の高い金属磁性膜で形成する試みがなさ
れている。しかしながら、磁気コアを構成する金属磁性
膜の飽和磁束密度を高くするだけでは、記録磁界の強度
は高くなっても、記録磁界の急峻性すなわち傾度は必ず
しも十分に増加しないため、高保磁力の磁気記録媒体に
高いSN比で、しかも非線形記録歪の小さい高品質の記
録信号磁化を高記録密度で形成するには不十分であっ
た。
【0004】また、昨今のデータ転送レートの増大によ
り記録信号周波数は著しく高くなっており、これに伴い
磁気コア内の渦電流損に伴う記録効率の低下や、記録磁
界の強度と急峻性の低下が問題になり始めている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、磁気
ディスク装置の記録密度とデータ転送レートの両者を同
時に向上させるためには、記録磁界の強度と傾度が大き
く、しかも渦電流損の小さい高記録効率の薄膜磁気ヘッ
ドの実現が要求されているが、そのような要求を満たす
薄膜磁気ヘッドは未だ実現されていない。
【0006】本発明は、将来の高保磁力媒体に対して高
い記録分解能で記録を行うことができ、かつ非線形記録
歪が小さく、より高周波信号の記録を実現できるように
するために、十分な記録磁界の強度と傾度を持つと共
に、渦電流損が小さく記録効率の高い薄膜磁気ヘッドお
よびこれを用いた磁気記録再生装置を提供することを目
的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明は磁気記録媒体に対する相対移動方向のト
レーリング側およびリーディング側にそれぞれ配置さ
れ、その相互間に磁気ギャップを有する第1および第2
の磁極からなるリング状磁気コアを備えた薄膜磁気ヘッ
ドにおいて、第1および第2の磁極をそれぞれ磁気ギャ
ップに面する第1の金属磁性膜および該第1の金属磁性
膜上に積層された第2の金属磁性膜によって構成し、第
1の金属磁性膜の飽和磁束密度Bsを第2の金属磁性膜
のそれよりも高くし、かつ第1の金属磁性膜の媒体対向
面(磁気記録媒体に対向する面)における膜厚を第2の
金属磁性膜のそれよりも薄くしたことを特徴とする。
【0008】このように構成された薄膜磁気ヘッドで
は、磁気コアを構成する第1および第2の磁極をそれぞ
れ第1および第2の金属磁性膜からなる2層構造とし
て、磁気ギャップに面する第1の金属磁性膜のBsを高
く、かつ媒体対向面における膜厚を小さくし、磁気コア
の多くを占めるそれ以外の部分を低Bsの第2の金属磁
性膜で構成するため、磁気ギャップから発生する記録磁
界は主として第1の金属磁性膜により形成されるように
なる。
【0009】従って、第1および第2の磁極の全体を高
Bsの金属磁性膜で構成した場合に比較して、最大記録
磁界強度をほとんど低下させることなく、記録磁界の急
峻性すなわち記録磁界傾度が向上するため、高保磁力媒
体に対しても高記録分解能かつ小さな非線形記録歪で記
録を行うことができる。磁気コアを構成する第1および
第2の磁極は、高Bsの薄い第1の金属磁性膜と低Bs
の厚い第2の金属磁性膜からなっているため、磁気コア
を第1の金属磁性膜のみで構成した場合と異なり、磁気
コアが飽和してしまうようなことはない。
【0010】また、第1および第2の金属磁性膜として
比抵抗の高い材料を選ぶことによって、記録信号周波数
が高い場合でも磁気コアでの渦電流損が小さく抑えら
れ、高い記録効率が得られる。具体的には、高Bsの第
1の金属磁性膜としてはFe系またはCo系の窒化磁性
膜を用い、低Bsの第2の金属磁性膜にはアモルファス
系の金属磁性膜を用いればよい。
【0011】本発明の薄膜磁気ヘッドにおいては、第1
の磁極を磁気ギャップに面する第1の金属磁性膜および
該第1の金属磁性膜上に積層された第2の金属磁性膜に
よって、また第2の磁極を単一の第3の金属磁性膜によ
ってそれぞれ構成し、第1の金属磁性膜および第3の金
属磁性膜の飽和磁束密度を第2の金属磁性膜のそれより
も高くし、かつ第1の金属磁性膜の磁気記録媒体に対向
する面における膜厚を第2の金属磁性膜のそれよりも薄
くするようにしてもよい。第3の金属磁性膜は、第1の
金属磁性膜と同様の材料で構成され、基本的には膜厚だ
けが第1の金属磁性膜と異なっていればよい。
【0012】すなわち、第1および第2の磁極のうち、
記録信号磁化の形成に主に寄与するのはトレーリング側
の第1の磁極であるから、第1の磁極のみを上述のよう
に第1の金属磁性膜と第2の金属磁性膜の2層構造とし
ても、記録磁界傾度を同様に大きくすることができる。
【0013】本発明の薄膜磁気ヘッドにおいては、第1
の金属磁性膜と第2の金属磁性膜の飽和磁束密度の比が
小さ過ぎると、第1および第2の磁極を第1の金属磁性
膜と第2の金属磁性膜の2層構造とした意味がなく、記
録磁界傾度の向上が望めなくなるため、第1の金属磁性
膜の飽和磁束密度は第2の金属磁性膜のそれの1.5倍
以上であることが望ましい。
【0014】また、本発明の薄膜磁気ヘッドでは、第1
の金属磁性膜の媒体対向面における膜厚を0.2〜1μ
mの範囲内に設定することが好ましい。この膜厚が0.
2μmに満たないと従来の低Bsへッドと同じになって
しまい、最大記録磁界強度が十分に得られなくなってオ
ーバーライト特性が劣化し、1μmを超えると記録磁界
傾度が十分でなくなるからである。
【0015】また、本発明の薄膜磁気ヘッドにおいて、
第1の金属磁性膜の媒体対向面における膜厚と第1およ
び第2の磁極のそれぞれの媒体対向面における全厚との
比は0.1以上であることが望ましい。この理由は、上
記の比が0.1未満では、良好なオーバーライト特性を
保ったまま磁気記録媒体に記録信号磁化を形成するため
に要する記録磁界強度が得られなくなるためである。
【0016】さらに、本発明の薄膜磁気ヘッドにおいて
は、第1および第2の磁極のうちの少なくとも第1の磁
極中の第1の金属磁性膜の媒体対向面における膜厚を磁
気記録媒体から離れた位置における膜厚よりも薄くして
もよい。このようにすると、記録磁界傾度をより一層容
易に大きくとることができる。
【0017】本発明に係る他の薄膜磁気ヘッドは、第1
および第2の磁極を金属磁性膜で形成し、かつ少なくと
も第1の磁極を構成する金属磁性膜の媒体対向面におけ
る膜厚を該磁気記録媒体から離れた位置における膜厚よ
りも薄くすることを特徴とする。このように少なくとも
第1の磁極の形状を工夫することにより、第1および第
2の磁極が単一の金属磁性膜で構成した場合でも、記録
磁界強度を損なうことなく記録磁界傾度を大きくするこ
とができる。
【0018】本発明は第1および第2の磁極がそれぞれ
バルク磁性体からなる磁気ヘッドにも適用でき、その場
合は第1の磁極および第2の磁極のうち少なくとも第1
の磁極の媒体対向面における膜厚を磁気記録媒体から離
れた位置における膜厚よりも薄くすることによって、記
録磁界強度を維持しつつ記録磁界傾度を大きくするとい
う効果が得られる。
【0019】また、本発明は第1および第2の磁極がそ
れぞれバルク磁性体と該バルク磁性体の磁気ギャップに
面する側に被着された金属磁性膜からなる、いわゆるM
IG型の磁気ヘッドにも適用でき、その場合は第1の磁
極および第2の磁極のうち少なくとも第1の磁極につい
て、金属磁性膜の媒体対向面における膜厚を磁気記録媒
体から離れた位置における膜厚よりも薄くすることによ
って、記録磁界強度を維持しつつ記録磁界傾度を大きく
することが可能である。
【0020】本発明に係るさらに別の薄膜磁気ヘッド
は、磁気記録媒体に先端を対向させて配置される単一の
磁極を有する垂直磁気記録用の単磁極型薄膜磁気ヘッド
において、磁極を磁気記録媒体に対する相対移動方向の
トレーリング側およびリーディング側にそれぞれ位置す
るように積層して配置された第1および第2の金属磁性
膜によって構成し、第1の金属磁性膜の飽和磁束密度B
sを第2の金属磁性膜のそれよりも高くし、かつ第1の
金属磁性膜の媒体対向面における膜厚を第2の金属磁性
膜のそれよりも薄くしたことを特徴とする。
【0021】このように単磁極型薄膜磁気ヘッドにおい
ても、磁極を第1および第2の金属磁性膜で構成するこ
とによって、記録磁界強度を維持しつつ記録磁界傾度を
大きくすることが可能である。ここで、第1の金属磁性
膜はFe系またはCo系の窒化磁性膜が好ましく、第2
の金属磁性膜はアモルファス系の金属磁性膜であること
が好ましい。また、第1の金属磁性膜の飽和磁束密度は
第2の金属磁性膜の飽和磁束密度の1.5倍以上である
ことが望ましい。
【0022】この場合、磁極をリーディング側に傾斜さ
せて配置することによって、トレーリング側における磁
界傾度をさらに向上させることができ、より高密度側ま
で非線形記録歪を抑えることが可能となる。
【0023】さらに、本発明の磁気記録再生装置は、上
述したいずれかの薄膜磁気ヘッドを記録ヘッドとして用
いて磁気記録媒体に信号を記録することを特徴とする。
また、本発明の磁気記録再生装置は、上述したいずれか
の薄膜磁気ヘッドを記録ヘッドとして用いて磁気記録媒
体に信号を記録し、該記録ヘッド上に積層した磁気抵抗
効果素子または巨大磁気抵抗効果素子を再生ヘッドとし
て用いて磁気記録媒体上に記録された信号を再生するこ
とを特徴とする。このような構成によって、より高密度
記録が可能な磁気ディスク装置などの磁気記録再生装置
を実現することができる。
【0024】ここで、磁気記録媒体は面内異方性を有す
る記録層を含む面内磁気記録媒体であってもよいし、垂
直異方性を有する記録層を含む垂直磁気記録媒体であっ
てもよく、本発明は面内磁気記録および垂直磁気記録の
両方に適用が可能である。
【0025】また、特に垂直磁気記録の場合、垂直磁気
記録媒体として基板上に軟磁性裏打ち層を介して垂直異
方性を有する記録層を形成した、いわゆる垂直二層媒体
を用いてもよく、これを上述した本発明に基づく単磁極
型薄膜磁気ヘッドと組み合わせることにより、高性能の
垂直磁気記録装置を実現できる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。 (第1の実施形態)図1に、本発明の第1の実施形態に
係る薄膜磁気ヘッドの断面図を示す。この薄膜磁気ヘッ
ドは、図示しない磁気ディスクなどの磁気記録媒体に対
する相対移動方向(−X)のトレーリング側およびリー
ディング側にそれぞれ配置された上磁極(第1の磁極)
1および下磁極(第2の磁極)2からなるリング状磁気
コア3と、この磁気コア3に磁気的に結合した薄膜コイ
ル4を主体として構成され、これらの構成要素が上磁極
1と下磁極2との間に層間絶縁膜6を介して基板5上に
積層形成されている。上磁極1と下磁極2との間には、
磁気コア3の磁気記録媒体に対向する面(以下、媒体対
向面という)7に一端側が位置するように磁気ギャップ
8が形成されている。
【0027】この薄膜磁気ヘッドの製造工程について簡
単に説明すると、まず、基板5上に下磁極2となる金属
磁性膜22および21を形成した後、層間絶縁膜6およ
び薄膜コイル4を形成し、さらに上磁極1となる金属磁
性膜11および12を形成する。これらは全て蒸着また
はスパッタリングなどの薄膜形成技術と、フォトリソグ
ラフィ技術により形成することができる。なお、層間絶
縁膜6は実際には金属磁性膜22および21上に形成さ
れる第1層と、薄膜コイル4およびその周辺上に形成さ
れる第2層とからなる。
【0028】磁気コア3の構成をさらに詳しく説明する
と、上磁極1は磁気ギャップ8に面する第1の金属磁性
膜11と、この上に積層された第2の金属磁性膜12か
らなり、下磁極2も同様に第1の金属磁性膜21と第2
の金属磁性膜22からなる。ここで、第1の金属磁性膜
11および21の飽和磁束密度Bsは第2の金属磁性膜
12および22の飽和磁束密度Bsよりも高く、好まし
くは1.5倍以上である。
【0029】また、第1の金属磁性膜11および21の
媒体対向面7における膜厚(磁気ギャップ8の面に垂直
な方向の寸法)tは、第2の金属磁性膜12および22
の膜厚P−tよりも薄く、好ましくはtは1μm以下で
ある。
【0030】さらに、磁気ディスク装置のデータ転送レ
ートと記録密度を高めるためには、第1の金属磁性膜1
1および21としては、従来の薄膜磁気ヘッドの磁気コ
アに広く用いられてきたパーマロイ(NiFe)薄膜よ
りも比抵抗が高く、しかも高Bs(1.5T以上)であ
るFe系あるいはCo系の窒化磁性膜あるいは炭化磁性
膜を用いることが好ましい。
【0031】一方、第2の金属磁性膜12および22
は、第1の金属磁性膜11および21よりも低Bsとす
る必要はあるが、良好な高周波特性が要求されるため、
比抵抗が高いCo系を中心とするアモルファス磁性膜を
利用することが好ましい。
【0032】本実施形態の薄膜磁気ヘッドによると、上
磁極1と下磁極2からなる磁気コア3の全体を高Bsの
金属磁性膜で構成した場合よりも最大記録磁界強度は低
下するものの、磁気ディスクの記録層の保磁力(媒体保
磁力)を適切に選択すれば十分な強度が維持でき、しか
も媒体保磁力に相当する記録磁界強度での記録磁界傾度
は顕著に増加するため、より一層高密度まで非線形記録
歪の低い高品質な記録信号磁化を形成することが可能と
なる。
【0033】次に、本実施形態による薄膜磁気ヘッドの
効果を具体的に説明する。図1に示した本実施形態の薄
膜磁気ヘッドにおいて、第1の金属磁性膜11および2
1の飽和磁束密度Bsを1.6T、媒体対向面7におけ
る膜厚tを0.5μmとし、第2の金属磁性膜12およ
び22の飽和磁束密度Bsを0.8T、媒体対向面7に
おける膜厚P−tを3.5μmとした。なお、Pは上磁
極1および下磁極2のそれぞれの媒体対向面7における
全厚を表す。
【0034】一方、図17は従来の薄膜磁気ヘッドの構
造を示す図であり、上磁極1および下磁極2は飽和磁束
密度Bsがほぼ均一な金属磁性膜により構成されてい
る。すなわち、上磁極1および下磁極2は飽和磁束密度
Bsが0.8Tまたは1.6Tであり、膜厚Pは4μm
となっている。
【0035】図2には、図1に示した本実施形態による
薄膜磁気へッドおよび図17に示した従来の薄膜磁気ヘ
ッドを面内(長手)磁気記録用のヘッドとして構成した
場合について、薄膜コイル4に起磁力0.6ATp-p に
相当する電流を通電したときに磁気ギャップから発生す
る記録磁界(媒体対向面から媒体面に垂直な方向に50
nm離れた位置での媒体移動方向Xに見た記録磁界強度
B(X)と、B(X)におけるXについての微係数(記
録磁界傾度の絶対値|dB(X)/dX|)との関係を
有限要素法により解析した結果を示す。これは磁気記録
媒体に面内異方性を有する記録層を含んだ面内磁気記録
媒体を用いた場合であり、記録磁界強度B(X)は面内
(長手)方向の記録磁界の磁界強度である。
【0036】この結果から、従来の薄膜磁気へッドのう
ち、磁気コアの上磁極1および下磁極2を構成する金属
磁性膜の飽和磁束密度Bsが1.6Tの高Bsヘッドで
は、最大記録磁界強度も所定の媒体保磁力(例えば20
00Oe:図中ではB(T)=0.2T)相当の記録磁
界強度における記録磁界傾度も増加するために、高い分
解能で記録できる能力があることが理解できる。
【0037】一方、本発明の実施形態による薄膜磁気ヘ
ッドの最大磁界強度と、媒体保磁力相当の記録磁界にお
ける記録磁界傾度を2種類の従来の薄膜磁気へッドのそ
れらと比較してみると、図2から次のようなことが分か
る。すなわち、最大磁界強度についてはBs=1.6T
の従来の高Bsへッドが最も大きく、次いで本実施形態
によるヘッドが大きく、Bs=0.8Tの従来の低Bs
へッドは最も小さい。記録磁界傾度については、本実施
形態によるヘッドが最も大きい。
【0038】図3には、図1に示した本実施形態による
薄膜磁気へッドおよび図17に示した従来の薄膜磁気ヘ
ッドを垂直磁気記録用のヘッドとして構成した場合につ
いて、薄膜コイル4に起磁力0.6ATp-p に相当する
電流を通電したときに磁気ギャップ(ギャップ長=0.
15μm)から発生する記録磁界(媒体対向面から媒体
面に垂直な方向に30nm離れた位置での媒体移動方向
Xに見た記録磁界強度H(Y)と、H(Y)におけるX
についての微係数(記録磁界傾度の絶対値|dH(Y)
/dX|)との関係を有限要素法により解析した結果を
示す。これは磁気記録媒体に垂直異方性を有する記録層
を含んだ垂直磁気記録媒体を用いた場合であり、記録磁
界強度H(Y)は垂直方向の記録磁界の磁界強度であ
る。
【0039】本発明の実施形態による薄膜磁気ヘッドの
最大磁界強度と、媒体保磁力相当の記録磁界における記
録磁界傾度を従来の薄膜磁気へッドのそれらと比較して
みると、図3から次のようなことが分かる。すなわち、
最大磁界強度については本実施形態によるヘッドの方が
従来のへッドよりやや小さいが、記録磁界傾度について
は、本実施形態によるヘッドの方が広い磁界強度範囲で
大きい。
【0040】このように従来の高Bsヘッドのように磁
気コア全体を高Bsの金属磁性膜を用いて構成しなくと
も、本実施形態に従い磁気ギャップ8の付近のみに高B
sの比較的膜厚の薄い第1の金属磁性膜11および21
を配置し、磁気コアの残りの大部分は低Bsの比較的膜
厚の大きい第2の金属磁性膜12および22によって形
成することにより、面内磁気記録および垂直磁気記録の
いずれの場合も、大きな最大記録磁界強度を維持すると
同時に、高分解能の記録信号磁化の形成に欠かせない高
い記録磁界傾度を得ることができる。
【0041】なお、本実施形態においては、第1の金属
磁性膜11および21と第2の金属磁性膜12および2
2の飽和磁束密度Bsの比がちょうど2の場合について
説明したが、前述した通り金属磁性膜11および21の
媒体対向面7における膜厚tを0.5μm、金属磁性膜
12および22の媒体対向面7における膜厚P−tを
3.5μmとした場合には、このBsの比が1.5に満
たないと、最大記録磁界強度は増大するが、逆に記録磁
界傾度は減少してしまい、従来へッドの特性に近づいて
しまう。従って、第1の金属磁性膜11および21と第
2の金属磁性膜12および22のBsの比は、1.5倍
以上にすることが好ましい。
【0042】図4に、上磁極1と下磁極2のそれぞれの
媒体対向面7における全厚Pを一定にしたままで、第1
の金属磁性膜11および21の媒体対向面7における膜
厚tを変えたときの記録磁界強度B(X)と、そのB
(X)における記録磁界傾度の絶対値|dB(X)/d
X|との関係を示す。同図に示されるように、膜厚tを
薄くすると最大記録磁界強度は低下するが、逆に記録磁
界傾度は増加することが分かる。但し、膜厚tをあまり
に薄くし過ぎると、従来の低Bsへッドと同じになって
しまうために、最大記録磁界強度が十分に得られなくな
る。従って、媒体保磁力やへッド・媒体間のスペーシン
グ等に応じて高品質の記録を実現するためには、最適な
膜厚tを選択する必要がある。
【0043】また、最大記録磁界強度の大小はオーバー
ライト特性の善し悪しを決めるため、膜厚tの決定には
金属磁性膜11および21の飽和磁束密度Bsはもちろ
ん、最大記録磁界強度と記録磁界傾度のバランスを考慮
する必要もある。これらを考慮すると、上記Bsの比が
1.5倍以上のとき、膜厚tの値は0.2〜1μmの範
囲内にあることが好ましい。
【0044】(第2の実施形態)図5に、本発明の第2
の実施形態に係る薄膜磁気ヘッドの断面図を示す。本実
施形態は、下磁極2を高Bsの単一の第3の金属磁性膜
23で構成した点が第1の実施形態と異なり、それ以外
は第1の実施形態と同じ構成である。
【0045】本実施形態においては、下磁極2を構成す
る第3の金属磁性膜23の飽和磁束密度Bsを1.6
T、媒体対向面7における膜厚Pを1μmとした。上磁
極1を構成する第1の金属磁性膜11および第2の金属
磁性膜12については、第1の実施形態と同様、第1の
金属磁性膜11の飽和磁束密度Bsを1.6T、媒体対
向面7における膜厚tを0.5μmとし、第2の金属磁
性膜12の飽和磁束密度Bsを0.8T、媒体対向面7
における膜厚P−tを3.5μmとした。図17に示し
た従来の薄膜磁気ヘッドについても、上磁極1および下
磁極2は飽和磁束密度Bsが0.8Tまたは1.6Tで
あり、膜厚Pは4μmとした。
【0046】図6に、本実施形態による薄膜磁気へッド
および図17に示した従来の薄膜磁気ヘッドついて、薄
膜コイル4に起磁力0.6ATp-p に相当する電流を通
電したときに磁気ギャップから発生する記録磁界(媒体
対向面から媒体面に垂直な方向に50nm離れた位置で
の媒体移動方向Xに見た記録磁界強度B(X)と、B
(X)におけるXについての微係数(すなわち磁界傾度
の絶対値|dB(X)/dX|)との関係を有限要素法
により解析した結果を示す。これは磁気記録媒体に面内
異方性を有する記録層を含んだ面内磁気記録媒体を用い
た場合であり、記録磁界強度B(X)は面内(長手)方
向の記録磁界の磁界強度である。
【0047】この結果から、本実施形態の薄膜磁気ヘッ
ドにおいても、従来の薄膜磁気ヘッドと比較して特に磁
気記録媒体の媒体保磁力が2000〜3000Oe程度
(図5ではB(X)=0.2〜0.3T程度)の範囲
で、かつ記録層が媒体対向面5から50nm程度離れた
位置にある場合には、記録磁界傾度が顕著に大きく、し
かも上記保磁力の磁気記録媒体に対して十分な最大磁界
強度を与えることができる。従って、本実施形態によっ
ても従来の薄膜磁気ヘッドに比較して、より一層高密度
まで非線形記録歪の小さな記録が可能となる。
【0048】図7には、図5に示した本実施形態による
薄膜磁気へッドおよび図17に示した従来の薄膜磁気ヘ
ッドを垂直磁気記録用のヘッドとして構成した場合につ
いて、薄膜コイル4に起磁力0.6ATp-p に相当する
電流を通電したときに磁気ギャップ(ギャップ長=0.
15μm)から発生する記録磁界(媒体対向面から媒体
面に垂直な方向に30nm離れた位置での媒体移動方向
Xに見た記録磁界強度H(Y)と、H(Y)におけるX
についての微係数(記録磁界傾度の絶対値|dH(Y)
/dX|)との関係を有限要素法により解析した結果を
示す。これは磁気記録媒体に垂直異方性を有する記録層
を含んだ垂直磁気記録媒体を用いた場合であり、記録磁
界強度H(Y)は垂直方向の記録磁界の磁界強度であ
る。
【0049】この結果から、本実施形態の薄膜磁気ヘッ
ドを垂直磁気記録用として用いた場合においても、従来
の薄膜磁気ヘッドと比較して特に磁気記録媒体の媒体保
磁力が2000〜5000Oe程度の範囲で、しかも上
記保磁力の磁気記録媒体に対して十分な最大磁界強度を
与えることができる。従って、従来の薄膜磁気ヘッドに
比較して、より一層高密度まで非線形記録歪の小さな垂
直磁気記録が可能となる。
【0050】(第3の実施形態)図8に、本発明の第3
の実施形態に係る薄膜磁気ヘッドの断面図を示す。本実
施形態では、上磁極1および下磁極2はいずれも単一の
金属磁性膜(第3の金属磁性膜)13および23により
構成される。そして、金属磁性膜13および23の媒体
対向面7における膜厚tは、磁気記録媒体から離れた位
置における膜厚Pよりも薄くなっている。ここで、膜厚
tは1μm以下であることが好ましい。
【0051】図9には、上磁極1および下磁極2を構成
する金属磁性膜13および23の飽和磁束密度Bsを
1.6T、金属磁性膜13および23の媒体対向面7に
おける膜厚tを0.5μmとし、金属磁性膜13および
23の膜厚がほぼtに一致する媒体対向面7からの深さ
を0.5μm、金属磁性膜13および23の磁気記録媒
体から離れた位置における膜厚Pを4μmとした場合に
ついて、薄膜コイル4に起磁力0.6ATp-p に相当す
る電流を通電したときの媒体対向面7から50nm離れ
た位置での媒体移動方向Xに見た記録磁界強度B(X)
と、B(X)におけるXについての微係数(記録磁界傾
度の絶対値|dB(X)/dX|)との関係を有限要素
法により解析した結果を示す。さらに、図9には図17
に示した従来の薄膜磁気へッドのうち、上磁極1および
下磁極2を構成する金属磁性膜の飽和磁束密度Bsが
1.6Tで、媒体対向面7における膜厚が4μmの高B
sヘッドについての結果も併せて示した。
【0052】この結果から、本実施形態の薄膜磁気ヘッ
ドは、従来の薄膜磁気ヘッドよりも最大記録磁界強度は
やや低下するが、第2の実施形態と同様の媒体保磁力に
対しては記録に十分な記録磁界強度を得ることができ、
しかもこの保磁力相当の記録磁界強度における記録磁界
傾度は従来の薄膜磁気ヘッドよりも優れることが分か
る。従って、本実施形態の薄膜磁気ヘッドを用いれば、
第1および第2の実施形態と同様に、従来の薄膜磁気ヘ
ッドを用いた場合よりも高密度まで非線形記録歪の小さ
い高品質の記録が可能となる。
【0053】なお、本実施形態による薄膜磁気ヘッドの
構造は、ヘッドに対して媒体対向面7の側からフォーカ
ス・イオン・エッチング(Focused-ion-beam etching)
法等を用いて溝加工を施すことによって容易に得ること
ができる。
【0054】図8においては、上磁極1と下磁極2の両
方の媒体対向面側に溝がある構造をなしているが、この
溝は上磁極側1のみに施されていても差し支えない。す
なわち、記録信号磁化の形成に主に寄与するのはトレー
リング側に位置する上磁極1であるから、上磁極1を構
成する金属磁性膜13の媒体対向面7における膜厚tの
みを磁気記録媒体から離れた位置における膜厚Pより薄
くするようにしてもよい。
【0055】また、本実施形態の構成は、第1および第
2の磁極を薄膜技術により形成される金属磁性膜でなく
バルク磁性体によって構成する磁気ヘッドにも適用する
ことができる。
【0056】さらに、本実施形態の磁気ヘッドは、面内
(長手)磁気記録用としてのみでなく、垂直磁気記録用
としても使用できる。 (第4の実施形態)図10に、本発明の第4の実施形態
に係る薄膜磁気ヘッドの断面図を示す。
【0057】本実施形態は、図1に示した第1の実施形
態に第3の実施形態の構成を適用したものであり、上磁
極1および下磁極2における第1の金属磁性膜11およ
び21の媒体対向面7のみを所定膜厚で残し、第1の金
属磁性膜11および21の残りの部分と第2の金属磁性
膜12および22を媒体対向面7から後退させた構成と
なっている。本実施形態によっても、第1の実施形態と
同様の効果を得ることができることは明らかである。
【0058】本実施形態の磁気ヘッドについても、面内
(長手)磁気記録用としてのみでなく、垂直磁気記録用
としても使用できる。 (第5の実施形態)図11に、本発明の第5の実施形態
に係る磁気へッドの磁気ギャップ周辺の断面図を示す。
【0059】本実施形態の磁気ヘッドは、トレーリング
側およびリーディング側のフェライト磁気コア14およ
び24とその磁気ギャップ8側の面上に金属磁性膜15
および25をそれぞれ形成したMIG(メタル・イン・
ギャップ)型磁気ヘッドに本発明を適用したものであ
り、金属磁性膜15および25の媒体対向面7のみを所
定膜厚で残し、その周囲に溝16および26を設けて構
成される。
【0060】溝16および26の媒体移動方向Xの幅は
ヘッドトラック幅方向に一定で、また溝16および26
のヘッドトラック幅方向の幅はヘッドのトラック幅と等
しいか、それよりも大きく設定されている。なお、溝1
6および26は、第3の実施形態で説明したようにヘッ
ドに対して媒体対向面7の側からフォーカス・イオン・
エッチング法等を用いて溝加工を施すことにより容易に
得ることができる。
【0061】本実施形態によっても、第1の実施形態と
同様の効果を得ることができる。また、本実施形態の磁
気ヘッドも面内(長手)磁気記録用、垂直磁気記録用の
いずれにも使用できる。
【0062】図11においては、トレーリング側および
リーディング側の両磁極1および2の媒体対向面側に溝
16および26を設けているが、トレーリング側の磁極
1のみに溝16を設けてもよい。すなわち、記録信号磁
化の形成に主に寄与するのはトレーリング側の磁極1で
あるから、この磁極1の金属磁性膜15の媒体対向面7
のみを所定膜厚で残して溝16を設けるだけでも、記録
磁界傾度増大の効果を得ることができる。
【0063】(第6の実施形態)図12に、本発明の第
6の実施形態として本発明による薄膜磁気ヘッドを用い
た固定磁気ディスク装置100を示す。図12におい
て、磁気記録媒体である磁気ディスク101はスピンド
ルモータ102により回転駆動される。ボイスコイルモ
ータ103により駆動される回転アーム104の先端部
に、複合型薄膜磁気ヘッド105が搭載されている。
【0064】複合型薄膜磁気ヘッド105は、例えば図
1に示した第1の実施形態による薄膜磁気ヘッドを記録
ヘッドとし、この上に高感度な磁気抵抗効果素子または
より高感度な巨大磁気抵抗効果素子を再生ヘッドとして
積層して構成される。この薄膜磁気ヘッド105の諸元
は、次の通りである。
【0065】まず、記録ヘッドとして用いる第1の実施
形態で説明した薄膜磁気ヘッドは、トラック幅が3.6
μm、磁気ギャップ8の媒体移動方向Xにおける長さ
(磁気ギャップ長)gが0.3μmであり、第1の金属
磁性膜11および21の飽和磁束密度Bsは1.6T、
媒体対向面7における膜厚tは0.5μm、上磁極1と
下磁極2の媒体対向面7における膜厚Pは4μm、第2
の金属磁性膜12および22の飽和磁束密度Bsは0.
8Tである。
【0066】再生ヘッドについては、シールドタイプの
磁気抵抗効果素子を用い、そのトラック幅は3μm、シ
ールド・ギャップ長は0.25μmである。一方、磁気
ディスク101における金属薄膜からなる記録層の保磁
力は2300Oe、記録層の残留磁化と膜厚の積は0.
8memu/cm2 である。
【0067】この磁気ディスク装置において、磁気ディ
スク101上に複合薄膜磁気ヘッド105を20nmの
高さで浮上させ、記録ヘッドを用いて信号記録を行い、
再生ヘッドを用いて信号再生を行って、第5次高調波法
により最短ビット長を160kFCI信号として測定し
た非線形記録歪(非線形磁化遷移シフト:NLTS)と
薄膜コイル4に通電した起磁力の関係を図13に示す。
同図には、比較のために従来の高Bs薄膜磁気ヘッド
(トラック幅が3.5μm、ギャップ長が0.3μm、
磁極材料がFeTaNで、Bsが1.6T)について同
様の条件で測定したNLTSの測定値も併せて示す。
【0068】図13からも明らかなように、本発明によ
る薄膜磁気ヘッドを記録ヘッドとして用いると、従来の
薄膜磁気ヘッドを用いた場合よりもNLTSが小さくな
る。従って、このような薄膜磁気ヘッドを搭載すること
によって、より高密度記録の可能な磁気ディスク装置を
実現することができる。
【0069】(第7の実施形態)次に、第7の実施形態
として本発明を垂直磁気記録に適用したより好ましい実
施形態を説明する。図14は、本実施形態に係る垂直磁
気記録装置の断面図を示す。この垂直磁気記録装置は、
ディスク基板31上に信号の記録再生効率を高めるため
の軟磁性裏打ち層32を介して垂直異方性を有する記録
層(垂直記録層)33が積層された垂直磁気記録媒体3
0と、この垂直磁気記録媒体30に先端を対向させて配
置される単一の磁極(以下、単磁極という)40と、こ
れに磁気的に結合された磁気コア3そして薄膜コイル4
とからなる単磁極型の薄膜磁気ヘッドにより構成され
る。
【0070】ここで、単磁極型の薄膜磁気ヘッドの単磁
極40は、垂直磁気記録媒体30に対する相対移動方向
(−X)のトレーリング側およびリーディング側にそれ
ぞれ位置するように積層して配置された第1の金属磁性
膜41および第2の金属磁性膜42からなっている。こ
の単磁極型薄膜磁気ヘッドも、先の実施形態と同様に、
全て蒸着またはスパッタリングなどの薄膜形成技術と、
フォトリソグラフィ技術により形成することができる。
【0071】単磁極40の構成をさらに詳しく説明する
と、第1の金属磁性膜41の飽和磁束密度Bsは第2の
金属磁性膜42のBsよりも高く、好ましくは1.5倍
以上である。また、第1の金属磁性膜41の媒体対向面
7における膜厚tは、第2の金属磁性膜42の膜厚P−
tよりも薄く、好ましくは0.2μm以下である。さら
に、磁気ディスク装置などのデータ転送レートと記録密
度を高めるためには、第1の金属磁性膜41としては、
従来の薄膜磁気ヘッドの磁気コアに広く用いられてきた
パーマロイ(NiFe)薄膜よりも比抵抗が高く、しか
も高Bs(1.5T以上)であるFe系あるいはCo系
の窒化磁性膜あるいは炭化磁性膜を用いることが好まし
い。
【0072】一方、第2の金属磁性膜42は、第1の金
属磁性膜41よりも低Bsとする必要はあるが、良好な
高周波特性が要求されるため、比抵抗が高いCo系を中
心とするアモルファス磁性膜を用いることが好ましい。
【0073】本実施形態によると、上磁極と下磁極から
なる磁気コア全体を高Bsの金属磁性膜で構成した場合
よりも最大記録磁界強度は低下するものの、垂直記録層
33の保磁力(媒体保磁力)を適切に選択すれば十分な
強度が維持でき、しかも媒体保磁力に相当する記録磁界
強度での記録磁界傾度は顕著に増加するため、より一層
高密度まで非線形記録歪の低い高品質の記録信号磁化を
形成することが可能となる。
【0074】次に、本実施形態による垂直磁気記録装置
の効果を具体的に説明する。単磁極型薄膜磁気ヘッドの
単磁極40を構成する金属磁性膜41,42のうち、第
1の金属磁性膜41の飽和磁束密度Bsを1.6T、媒
体対向面7における膜厚tを0.1μmとし、第2の金
属磁性膜32の飽和磁束密度Bsを0.8T、媒体対向
面7における膜厚P−tを0.2μmとした。なお、P
は単磁極40の媒体対向面7における全厚を表す。
【0075】一方、図18は従来の垂直磁気記録装置の
構造を示す図であり、この装置に用いられている単磁極
型薄膜磁気ヘッドは一層の単磁極50からなり、単磁極
50は飽和磁束密度Bsがほぼ均一な金属磁性膜により
構成されている。すなわち、単磁極50は飽和磁束密度
Bsが1.6Tであり、膜厚Pは0.3μmとなってい
る。一方、垂直磁気記録媒体30は本実施形態と同じで
あり、軟磁性裏打ち層32はBsが1.6Tで、厚みが
0.5μm、垂直記録層33の厚みは0.05μmであ
る。
【0076】図15には、図14に示した本実施形態に
よる単磁極型薄膜磁気ヘッドおよび図18に示した従来
の単磁極型薄膜磁気ヘッドについて、薄膜コイル4に起
磁力2ATp-p に相当する電流を通電したときの単磁極
40,50から発生する記録磁界(媒体対向面7から媒
体面に垂直な方向に30nm離れた位置での媒体移動方
向Xに見た垂直記録磁界強度H(Y)と、H(Y)にお
けるXについての微係数(記録磁界傾度の絶対値|dH
(Y)/dX|との関係を有限要素法を用いて解析した
結果を示す。
【0077】この結果から、単磁極50の飽和磁束密度
Bsが1.6Tの従来の単磁極型薄膜磁気ヘッドは、最
大記録磁界強度も所定の媒体保磁力(約2000〜約6
000Oeの範囲)相当の記録磁界強度における記録磁
界傾度も増加するために、高い分解能で記録できる能力
があることが理解できる。
【0078】一方、本実施形態による単磁極型薄膜磁気
ヘッドの最大磁界強度と、媒体保磁力相当の記録磁界に
おける記録磁界傾度を従来の単磁極ヘッドのそれらと比
較してみると、図15から次のようなことが分かる。す
なわち、最大磁界強度については、本実施形態による単
磁極型薄膜磁気ヘッドの方が従来ヘッドよりもやや小さ
い。しかし、記録磁界傾度については本実施形態による
単磁極型薄膜磁気ヘッドの方が大きい。
【0079】このように従来の単磁極ヘッドのように単
磁極全体を高Bsの金属磁性膜を用いて構成しなくと
も、本実施形態に従い単磁極40のトレーリング側付近
のみに高Bsの比較的膜厚の薄い第1の金属磁性膜41
を配置し、単磁極40のリーディング側の残りの大部分
は低Bsの比較的膜厚の大きい第2の金属磁性膜42に
よって形成することにより、大きな最大記録磁界強度を
維持すると同時に、高分解能の記録信号磁化形成に欠か
せない高い記録磁界傾度を得ることができる。
【0080】(第8の実施形態)図16に、本発明の第
8の実施形態に係る垂直磁気記録装置の断面図を示す。
本実施形態は、図14に示した第7の実施形態の一変形
例であり、第1の金属磁性膜41および第2の金属磁性
膜42が積層された単磁極40をリーディング側に傾斜
させて配置した点が第7の実施形態と異なっており、他
の構成は基本的に第4の実施形態と同様である。
【0081】本実施形態によると、単磁極40を上記の
ように傾けることによって、トレーリング側における磁
界傾度をさらに向上させることができ、より高密度側ま
で非線形記録歪を押え込むことが可能となる。
【0082】なお、上述した第7および第8の実施形態
の垂直磁気記録装置を第6の実施形態で説明した固定磁
気ディスク装置100として構成することも可能であ
る。その場合、磁気ディスク101を第7および第8の
実施形態で用いた二層構造の垂直磁気記録媒体30で構
成し、複合型薄膜磁気ヘッド105の記録ヘッドに第7
および第8の実施形態で説明した単磁極型薄膜磁気ヘッ
ドを用いればよい。
【0083】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば従
来の薄膜磁気へッドと比べて高い信号周波数まで記録磁
界強度が強く、かつ記録磁界が急峻な記録磁界を発生で
き、また記録効率の高い薄膜磁気へッドを提供すること
ができる。
【0084】また、この薄膜磁気ヘッドを記録ヘッドと
し、この上に高感度な磁気抵抗効果素子または巨大磁気
抵抗効果素子を再生ヘッドとして積層配置した複合型薄
膜磁気へッドを用いることによって、従来の磁気ディス
ク装置よりも高密度でかつ非線形記録歪が小さく、しか
も高データ転送レートの磁気ディスク装置などの磁気記
録再生装置を容易にかつ安価に提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る薄膜磁気へッド
の構成を示す斜視図
【図2】第1の実施形態の薄膜磁気ヘッドおよび従来技
術に基づく薄膜磁気ヘッドの記録磁界強度と記録磁界傾
度との関係を面内磁気記録の場合について示す図
【図3】第1の実施形態の薄膜磁気ヘッドの記録磁界強
度と記録磁界傾度との関係を面内磁気記録の場合につい
て第1の金属磁性膜の膜厚をパラメータとして示す図
【図4】第1の実施形態の薄膜磁気ヘッドおよび従来技
術に基づく薄膜磁気ヘッドの記録磁界強度と記録磁界傾
度との関係を垂直磁気記録の場合について示す図
【図5】本発明の第2の実施形態に係る薄膜磁気へッド
の構成を示す断面図
【図6】第2の実施形態の薄膜磁気ヘッドおよび従来技
術に基づく薄膜磁気ヘッドの記録磁界強度と記録磁界傾
度との関係を面内磁気記録の場合について示す図
【図7】第2の実施形態の薄膜磁気ヘッドおよび従来技
術に基づく薄膜磁気ヘッドの記録磁界強度と記録磁界傾
度との関係を垂直磁気記録の場合について示す図
【図8】本発明の第3の実施形態に係る薄膜磁気ヘッド
の構成を示す断面図
【図9】第2の実施形態の薄膜磁気ヘッドおよび従来技
術に基づく薄膜磁気ヘッドの記録磁界強度と記録磁界傾
度との関係を面内磁気記録の場合について示す図
【図10】本発明の第4の実施形態に係る薄膜磁気へッ
ドの構成を示す断面図
【図11】本発明の第5の実施形態に係るMIG型ヘッ
ドの構成を示す断面図
【図12】本発明の第6の実施形態に係る固定型磁気デ
ィスク装置の概略構成を示す斜視図
【図13】第6の実施形態の効果を説明するために測定
したNLTS(非線形磁化遷移シフト)と起磁力との関
係を示す図
【図14】本発明の第7の実施形態に係る単磁極型薄膜
磁気ヘッドを用いた垂直磁気記録装置の構成を示す断面
【図15】第7の実施形態の単磁極型薄膜磁気ヘッドお
よび従来技術に基づく単磁極型薄膜磁気ヘッドの記録磁
界強度と記録磁界傾度との関係を示す図
【図16】本発明の第8の実施形態に係る単磁極型薄膜
磁気ヘッドを用いた垂直磁気記録装置の構成を示す断面
【図17】従来技術による薄膜磁気ヘッドの構成を示す
断面図
【図18】従来技術による単磁極型薄膜磁気ヘッドの構
成を示す断面図 1…上磁極(第1の磁極) 2…下磁極(第2の磁極) 3…磁気コア 4…薄膜コイル 5…基板 6…層間絶縁膜 7…媒体対向面 8…磁気ギャップ 11,12…第1の金属磁性膜 12,22…第2の金属磁性膜 13,23…第3の金属磁性膜 14,24…フェライトコア 15,25…金属磁性膜 16,26…溝 30…垂直磁気記録媒体 31…ディスク基板 32…軟磁性裏打ち層 33…垂直記録層 40…単磁極型薄膜磁気ヘッドの磁極 41…第1の金属磁性膜 42…第2の金属磁性膜 100…固定型磁気ディスク装置 101…磁気ディスク 102…スピンドルモータ 103…ボイスコイルモータ 104…回転アーム 105…複合型薄膜磁気ヘッド

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】磁気記録媒体に対する相対移動方向のトレ
    ーリング側およびリーディング側にそれぞれ配置され、
    その相互間に磁気ギャップを有する第1および第2の磁
    極からなるリング状磁気コアを備えた薄膜磁気ヘッドに
    おいて、 前記第1および第2の磁極は、それぞれ前記磁気ギャッ
    プに面する第1の金属磁性膜および該第1の金属磁性膜
    上に積層された第2の金属磁性膜からなり、 前記第1の金属磁性膜の飽和磁束密度は前記第2の金属
    磁性膜のそれよりも高く、かつ前記第1の金属磁性膜の
    前記磁気記録媒体に対向する面における膜厚は前記第2
    の金属磁性膜のそれよりも薄いことを特徴とする薄膜磁
    気へッド。
  2. 【請求項2】磁気記録媒体に対する相対移動方向のトレ
    ーリング側およびリーディング側にそれぞれ配置され、
    その相互間に磁気ギャップを有する第1および第2の磁
    極からなるリング状磁気コアを備えた薄膜磁気ヘッドに
    おいて、 前記第1の磁極は、前記磁気ギャップに面する第1の金
    属磁性膜および該第1の金属磁性膜上に積層された第2
    の金属磁性膜からなり、 前記第2の磁極は単一の第3の金属磁性膜からなり、 前記第1の金属磁性膜および第3の金属磁性膜の飽和磁
    束密度は前記第2の金属磁性膜のそれよりも高く、かつ
    前記第1の金属磁性膜の前記磁気記録媒体に対向する面
    における膜厚は前記第2の金属磁性膜のそれよりも薄い
    ことを特徴とする薄膜磁気へッド。
  3. 【請求項3】前記第1の金属磁性膜の前記磁気記録媒体
    に対向する面における膜厚が0.2〜1μmの範囲内に
    あることを特徴とする請求項1または2に記載の薄膜磁
    気へッド。
  4. 【請求項4】前記第1の金属磁性膜または前記第1の金
    属磁性膜および前記第3の金属磁性膜はFe系またはC
    o系の窒化磁性膜であり、前記第2の金属磁性膜はアモ
    ルファス系の金属磁性膜であることを特徴とする請求項
    1〜3のいずれか1項に記載の薄膜磁気へッド。
  5. 【請求項5】前記第1の金属磁性膜または前記第1の金
    属磁性膜および前記第3の金属磁性膜の飽和磁束密度
    は、前記第2の金属磁性膜の飽和磁束密度の1.5倍以
    上であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項
    に記載の薄膜磁気へッド。
  6. 【請求項6】前記第1および第2の磁極のうちの少なく
    とも第1の磁極中の前記第1の金属磁性膜の前記磁気記
    録媒体に対向する面における膜厚は、該磁気記録媒体か
    ら離れた位置における膜厚よりも薄いことを特徴とする
    請求項1〜5のいずれか1項に記載の薄膜磁気へッド。
  7. 【請求項7】磁気記録媒体に対する相対移動方向のトレ
    ーリング側およびリーディング側にそれぞれ配置され、
    その相互間に磁気ギャップを有する第1および第2の磁
    極からなるリング状磁気コアを備えた薄膜磁気ヘッドに
    おいて、 前記第1および第2の磁極は金属磁性膜で形成され、か
    つ少なくとも第1の磁極を構成する金属磁性膜は前記磁
    気記録媒体に対向する面における膜厚が該磁気記録媒体
    から離れた位置における膜厚よりも薄いことを特徴とす
    る薄膜磁気へッド。
  8. 【請求項8】磁気記録媒体に対する相対移動方向のトレ
    ーリング側およびリーディング側にそれぞれ配置され、
    その相互間に磁気ギャップを有する第1および第2の磁
    極からなるリング状磁気コアを備えた磁気ヘッドにおい
    て、 前記第1の磁極および第2の磁極のうち少なくとも第1
    の磁極は前記磁気記録媒体に対向する面における膜厚が
    該磁気記録媒体から離れた位置における膜厚よりも薄い
    ことを特徴とする磁気へッド。
  9. 【請求項9】磁気記録媒体に対する相対移動方向のトレ
    ーリング側およびリーディング側にそれぞれ配置され、
    その相互間に磁気ギャップを有する第1および第2の磁
    極からなるリング状磁気コアを備えた磁気ヘッドにおい
    て、 前記第1の磁極および第2の磁極は、それぞれバルク磁
    性体と該バルク磁性体の前記磁気ギャップに面する側に
    被着された金属磁性膜からなり、該第1の磁極および第
    2の磁極のうち少なくとも第1の磁極は前記金属磁性膜
    の前記磁気記録媒体に対向する面における膜厚が該磁気
    記録媒体から離れた位置における膜厚よりも薄いことを
    特徴とする磁気へッド。
  10. 【請求項10】磁気記録媒体に先端を対向させて配置さ
    れる単一の磁極を有する単磁極型の薄膜磁気ヘッドにお
    いて、 前記磁極は前記磁気記録媒体に対する相対移動方向のト
    レーリング側およびリーディング側にそれぞれ位置する
    ように積層して配置された第1および第2の金属磁性膜
    からなり、 前記第1の金属磁性膜の飽和磁束密度は前記第2の金属
    磁性膜のそれよりも高く、かつ前記第1の金属磁性膜の
    前記磁気記録媒体に対向する面における膜厚は前記第2
    の金属磁性膜のそれよりも薄いことを特徴とする薄膜磁
    気へッド。
  11. 【請求項11】前記磁極を前記リーディング側に傾斜さ
    せて配置したことを特徴とする請求項10に記載の薄膜
    磁気ヘッド。
  12. 【請求項12】前記第1の金属磁性膜はFe系またはC
    o系の窒化磁性膜であり、前記第2の金属磁性膜はアモ
    ルファス系の金属磁性膜であることを特徴とする請求項
    10または11に記載の薄膜磁気へッド。
  13. 【請求項13】前記第1の金属磁性膜の飽和磁束密度
    は、前記第2の金属磁性膜の飽和磁束密度の1.5倍以
    上であることを特徴とする請求項10〜12のいずれか
    1項に記載の薄膜磁気へッド。
  14. 【請求項14】請求項1〜13のいずれか1項に記載の
    磁気ヘッドを記録ヘッドとして用いて前記磁気記録媒体
    に信号を記録することを特徴とする磁気記録再生装置。
  15. 【請求項15】請求項1〜13のいずれか1項に記載の
    磁気ヘッドを記録ヘッドとして用いて前記磁気記録媒体
    に信号を記録し、該記録ヘッド上に積層した磁気抵抗効
    果素子または巨大磁気抵抗効果素子を再生ヘッドとして
    用いて、前記磁気記録媒体上に記録された信号を再生す
    ることを特徴とする磁気記録再生装置。
  16. 【請求項16】前記磁気記録媒体は、面内異方性を有す
    る記録層を含む面内磁気記録媒体であることを特徴とす
    る請求項14または15に記載の磁気記録再生装置。
  17. 【請求項17】前記磁気記録媒体は、垂直異方性を有す
    る記録層を含む垂直磁気記録媒体であることを特徴とす
    る請求項14または15に記載の磁気記録再生装置。
  18. 【請求項18】前記垂直磁気記録媒体は、基板上に軟磁
    性裏打ち層を介して垂直異方性を有する記録層が形成さ
    れていることを特徴とする請求項17に記載の磁気記録
    再生装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100408403B1 (ko) * 2000-04-10 2003-12-06 삼성전자주식회사 수직 자기 기록 방법 및 장치
US7522378B2 (en) 2003-12-19 2009-04-21 Samsung Electronics Co., Ltd. Magnetic head for perpendicular magnetic writing
JP2013004152A (ja) * 2011-06-20 2013-01-07 Tdk Corp マイクロ波アシスト用磁気記録ヘッド

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