JPH10254911A - 検索条件作成方法およびその装置、ならびにこの検索条件作成方法を用いた対象物検索方法およびその方法を用いた検索システム - Google Patents

検索条件作成方法およびその装置、ならびにこの検索条件作成方法を用いた対象物検索方法およびその方法を用いた検索システム

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JPH10254911A
JPH10254911A JP8218097A JP8218097A JPH10254911A JP H10254911 A JPH10254911 A JP H10254911A JP 8218097 A JP8218097 A JP 8218097A JP 8218097 A JP8218097 A JP 8218097A JP H10254911 A JPH10254911 A JP H10254911A
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Yasuyuki Furukawa
靖之 古河
Hidenobu Kaneoka
秀信 金岡
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Omron Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 利用者の要望に応じた対象物を検索するため
の検索条件を作成する。 【解決手段】 指定情報入力部1は利用者による特定の
物品の指定を受け付けるためのもので、属性情報検索部
4は、対象物データベース9を検索してこの指定された
物品の属性情報を抽出する。評価入力部2がこの指定さ
れた物品に対する利用者の評価入力を受け付けると、検
索条件変換部5は、知識情報データベース10を検索し
てこの評価に対応する検索条件を設定する。さらに検索
条件変換部5は、この検索条件に対応する属性の属性値
と評価内に含まれる修飾部とから最適属性値を算出し、
この算出値を適合度「1」とするメンバーシップ関数を
作成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、複数の対象物につい
ての情報を検索して所定の条件に適合する対象物を抽出
するための技術に関し、殊にこの発明は、目的とする対
象物を抽出するための検索条件を作成する方法および装
置、ならびにこの検索条件作成方法を用いて前記条件に
適合する対象物を検索するための方法および装置に関連
する。
【0002】
【従来の技術】一般に、人がある物品を購入しようと考
えている場合、その購入希望者は、その物品を販売して
いる百貨店や専門店などに出向き、直接商品を手に取っ
たり、店員のアドバイスを受けるなどしながら購入する
商品を決定する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら現代社会
は非常に多くの種類の物品にあふれており、その中から
各人が自分の要望にあった物品を選択することは極めて
難しい状態である。
【0004】また近年、通信販売のカタログや通信ネッ
トワーク上で商品の写真や説明を参照して購入する商品
を決定する人が急速に増えている。今後の社会ではこれ
らメディアの利用はますます拡大すると考えられるの
で、利用者が実際の商品を手にとることなく自分の要望
にあった商品を購入できるような検索システムを開発す
ることは必要不可欠な課題である。
【0005】ところで現時点においても、希望する商品
の条件の入力を受け付けて、この条件により各商品の情
報を蓄積したデータベースを検索して所定の商品を抽出
するようなシステムは存在する。しかしながらこのシス
テムは、商品を客観的に見た特徴に基づき検索を行うも
のであり、購入希望者の個人的な好み,商品イメージ,
使用感などを反映した検索結果を得るのは困難である。
【0006】この発明は上記問題点に着目してなされた
もので、利用者が特定の対象物について主観的な評価を
行うことにより、その利用者の要望に応じた対象物を検
索するための検索条件を自動的に作成することを技術課
題とする。さらにこの発明は、作成された検索条件を用
いて、複数の対象物の属性にかかる情報を検索すること
により、利用者にその要望に応じた対象物に関する情報
を簡単に提供することを第2の技術課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記第1の課題を解決す
るための方法として、請求項1の発明では、所定の分野
に属する特定の対象物について、この対象物の具備する
属性毎の属性値を示す情報を取得するとともに、前記属
性のうち少なくとも1つの属性に対する主観的な評価を
取り込む第1のステップと、前記取得した評価と各属性
値の情報とを用いて、前記特定対象物と同じ分野に属す
る対象物を検索するための検索条件を作成する第2のス
テップとを一連に実施するようにした。
【0008】また第2の課題を解決するための方法とし
て、請求項3の発明では、前記第1,第2のステップを
実施した後、さらにこの第2のステップにより作成され
た検索条件により、複数の対象物毎にその対象物の具備
する属性毎の属性値を前記対象物に対応づけて記憶する
記憶手段を検索して、その条件に適合する対象物を抽出
する第3のステップを実施するようにした。
【0009】請求項2,4の発明では、前記第2のステ
ップにおいて、前記特定対象物について悪い評価がなさ
れた属性については前記取得された属性値より向上させ
た属性値を決定し、良い評価がなされた属性もしくは評
価されなかった属性については、前記取得された属性値
を採用した後、これら属性値に基づき前記検索条件を作
成するようにした。
【0010】請求項5の発明は、請求項1の方法を実施
するための検索条件作成装置であって、所定の分野に属
する特定の対象物の指定を受け付けて、この特定対象物
の具備する属性毎の属性値を示す情報を外部より取得す
る属性情報取得手段と、前記特定対象物の少なくとも1
つの属性に対し主観的な評価を入力するための評価入力
手段と、前記評価入力手段により入力された評価と前記
属性情報取得手段により取得された情報とを用いて、前
記特定対象と同じ分野の対象物を検索するための検索条
件を作成する検索条件作成手段とを備えている。
【0011】請求項7の発明は、請求項3の方法を実施
するための検索システムであって、複数の対象物毎に、
その対象物の具備する属性毎の属性値を前記対象物に対
応づけて記憶する記憶手段と、所定の分野に属する特定
の対象物の指定を受け付けて、この特定対象物の属性毎
の属性値を示す情報を前記記憶手段または外部より取得
する属性情報取得手段と、請求項5と同様の評価入力手
段および検索条件作成手段と、検索条件作成手段により
作成された検索条件により前記記憶手段を検索して、そ
の条件に適合する対象物を抽出する検索手段とを備えて
いる。
【0012】請求項6および8の発明では、前記検索条
件作成手段を、前記評価入力手段により悪い評価が入力
された属性については、前記取得された属性値より向上
させた属性値を決定し、良い評価が入力された属性もし
くは評価入力がなされなかった属性については、前記取
得された属性値を採用した後、これら属性値に基づき検
索条件を作成するように構成している。
【0013】
【作用】請求項1および5の発明では、利用者が、現在
使用中の物品などの特定の対象物を指定すると、この特
定対象物の具備する属性毎の属性値を示す情報が取得さ
れて、対象物の具備する特徴が認識される。ついで利用
者がその対象物について少なくとも1つの属性に対して
主観的な評価を行うと、この評価と前記各属性値の取得
情報とを結びつけることにより、利用者が要望している
対象物がどのような要件を備えるべきかを示す条件が作
成される。したがって利用者が特定の対象物を指定して
主観的な評価を行うだけで、利用者の要望に応じた検索
条件を自動的に作成することが可能となる。
【0014】請求項3および7の発明では、上記手法に
より作成された検索条件を用いて、複数の対象物の属性
にかかる情報を記憶する記憶手段を検索することによ
り、利用者の要望に適合する対象物が簡単に抽出され
る。
【0015】請求項2,4,6,8の発明では、前記特
定対象物について、利用者が悪い評価を行った属性につ
いては、その評価が良くなるような属性値を決定し、良
い評価または評価されなかった属性については、この対
象物の具備する属性値を採用して、これら属性値を検索
条件とすることにより、この特定対象物よりも良い評価
を与えられる対象物を検索するための検索条件を自動的
に作成することができる。
【0016】
【実施例】図1は、この発明の一実施例にかかる購入物
品検索システムの概略構成を示す。このシステムは、利
用者が購入しようとしている所定分野の商品について、
利用者の要望に応じた商品を検索してその情報を提示す
るもので、指定情報入力部1,評価入力部2,重み付け
入力部3,属性情報検索部4,検索条件変換部5,検索
条件確認部6,データベース検索部7,結果表示部8,
対象物データベース9,知識情報データベース10など
を構成として含んでいる。
【0017】前記指定情報入力部1は、利用者が、現在
使用している物品や自分の知っている物品など、購入対
象分野の特定の物品を指定するためのものである。この
入力方法としては、キーボードより具体的な物品名を入
力する方法のほか、モニタ画面上に製造メーカー毎の製
品リストを表示して利用者に指定対象を選択させたり、
モニタ画面上に物品の画像を指定して選択したり、物品
の画像情報を入力して装置内でその物品名称を認識する
など、種々の方法が考えられる。
【0018】前記評価入力部2は、前記物品指定部によ
り指定された特定物品について、利用者に主観的な評価
を入力させるためのもので、この実施例では、利用者に
自由な感想を入力させる形態を採用している。また重み
付け入力部3は、利用者が希望する物品に要求される各
種の要件にそれぞれ優先度を示す重み付けを行うための
ものである。
【0019】なおこの実施例では、上記いずれの入力部
も、キーボードやマウスなどの操作により入力された情
報を認識して処理するものとするが、入力部の形態はこ
れに限らず、例えば音声情報を認識するものであっても
よい。
【0020】対象物データベース9は、複数種の物品に
ついて、それぞれ物品の特徴を示す各種の属性毎の属性
値を示す情報(以下これを「属性情報」という)を記憶
する。また知識情報データベース10には、前記評価入
力部2より入力された評価に対し、どのような条件で検
索を実施すればよいかを特定するための知識(以下単に
「知識」という)を格納する知識テーブル(図3に示
す)や、その評価内容から利用者が実際に適切と考えて
いる属性値を導き出すためのファジイ語句テーブル(図
4に示す)などが記憶される。
【0021】前記属性情報検索部4は、前記指定情報入
力部1により指定された物品の物品名をキーとして対象
物データベース9を検索し、この指定物品の属性情報を
抽出する。検索条件変換部5は、前記入力された評価を
用いて前記知識情報データベース10の知識テーブルを
検索してその評価に応じた検索条件を作成した後、さら
に前記対象物データベース9より抽出された属性情報と
ファジイ語句テーブルとを用いてこの検索条件をファジ
イ推論演算のメンバーシップ関数に変換する。なお検索
条件確認部6は作成された検索条件をモニタ画面に出力
するなどして、利用者の確認を受け付けるためのもので
ある。
【0022】データベース検索部7は、利用者の確認が
とれた検索条件を用いて対象物データベース9を検索
し、その条件に適合する商品を抽出する。この検索結果
は、結果表示部8を介してモニタ画面上に表示される。
【0023】以下、上記購入物品検索システムを用いて
スキー板の購入候補の検索する場合を想定し、各データ
ベースの構成およびこのシステムの骨子となる検索条件
の設定処理の詳細を説明することにする。図2は、前記
対象物データベース9の中のスキー板用のデータベース
の構成を示すもので、各商品毎に、板の重さ,幅など各
種属性毎の属性情報が商品名に対応づけけられて記憶さ
れている。
【0024】図3は、前記知識情報データベース10に
格納されるスキー板検索用の知識テーブルを示す。この
テーブルは、前記評価入力部2より入力された評価から
検索条件のアウトラインを導き出すためのもので、各種
の「評価」として、主部と述部とから成る基本文体が設
定されている。なおこれら評価の基本文体は、あらかじ
め定められた標準的な文法の形態で表されており、それ
ぞれの評価毎に、設定すべき検索条件を示す知識が対応
づけられて記憶されている。
【0025】この実施例では、前記したように、指定さ
れた物品に対する評価を利用者の自由言語による感想の
形態で入力しており、検索条件変換部5は、まずこの入
力情報の構文を解析して主部,述部,修飾部,係り受け
状況などを認識した後、その認識結果から主部と述部と
を取り出して標準文体に変換する。そして最終的にこの
変換処理後の文章を利用者のなした評価の主要部である
と認識する。
【0026】例えば、「スキー板が少し重い。」という
文章が入力された場合、この文章の主部として「スキー
板が」が、述部として「重い」が、修飾語として「少
し」が、それぞれ取り出され、その主部と述部とから成
る文章「スキー板が重い」が、利用者の行った評価の主
要部であると認識される。また「スキー板はだいぶ重か
った。」のように、標準文体とは異なる形態の文章が入
力された場合、その主部「スキー板は」と述部「重かっ
た」とがそれぞれ標準文体に変換された結果、前記と同
様「スキー板が重い」という主要部が取り出されること
になる。
【0027】つぎに検索条件変換部5は、認識した評価
の主要部をもって前記知識テーブルを検索し、抽出され
た知識を検索条件のアウトラインとして設定した後、こ
のアウトラインに前記評価に含まれていた修飾部を加味
して、検索条件の最終形態を決定する。例えば上記の
「スキー板が重い」という文章が評価の主要部として認
識されている場合、図3に示した知識テーブルにおいて
この評価に対応する「軽い板を選ぶ」という知識が、検
索条件のアウトラインとして設定される。さらにこのア
ウトラインに、前記評価に含まれる修飾部(例えば「少
し」)を加味した知識「少し軽い板を選ぶ」が、検索条
件の最終形態として設定されることになる。
【0028】ここで検索条件変換部5は、前記対象物デ
ータベース9から抽出された指定物品の属性情報のう
ち、前記評価にあてはまる属性情報を選択し、その属性
情報と前記構文解析により認識された修飾部とを用い
て、利用者の要望に最も適すると思われる属性値(以下
これを「最適属性値」という)を決定した後、この最適
属性値をもって前記検索条件の最終形態をファジイ推論
のメンバーシップ関数の形態に変換する。
【0029】図4は、前記最適属性値の設定にかかるフ
ァジイ語句テーブルの構成例を示す。ここで言う「ファ
ジイ語句」とは、利用者の入力した評価に含まれる可能
性のある各種の修飾部に相当するもので、各語句毎に、
前記指定商品の属性値から最適属性値を導くための属性
変更幅(単位%)が設定されている。
【0030】いま指定物品として、図2に示した名称
「AAA」のスキー板が指定されて、このスキー板に対
し「スキー板が少し重い」という評価がなされたものと
すると、前記したように、知識テーブルの検索によりこ
の評価の主要部「スキー板が重い」に対応する知識と前
記評価に含まれる修飾部「少し」とにより、「少し軽い
板を選ぶ」という検索条件の最終形態が得られる。また
この修飾部「少し」によりファジイ語句テーブルを検索
した結果、この修飾部に応じた属性変更幅として3%が
抽出される。
【0031】ここで前記図2よりこのスキー板の重さは
1.5kgであるから、検索条件変換部5は、前記検索条
件と属性変更幅とに基づき、この1.5kgよりも3%分
だけ軽い重さ1.45kgを最適属性値とおき、この値を
適合度「1」とするメンバーシップ関数を設定する。
【0032】図5は、スキー板の重さを属性とするメン
バーシップ関数の具体例を示す。図中の実線で示す関数
A は、前記名称「AAA」の物品に対し「スキー板が
少し重い」という評価がなされた場合のメンバーシップ
関数である。この関数は、上記した原理により求められ
た最適属性値1.45kgを適合度「1」として、この最
適属性値から離れるに従って徐々に適合度が低くなるよ
うに設定されている。
【0033】また破線で示す関数MB は、同じ名称「A
AA」の物品に対し「スキー板がかなり重い」という評
価がなされた場合のメンバーシップ関数である。この評
価に含まれる修飾部「かなり」に対応する属性変更幅
は、前記図4より10%となるから、この指定物品の重
さ1.5kgよりも10%分軽い重さ1.35kgが最適属
性値として設定され、適合度「1」が与えられている。
【0034】このようにして、指定商品に対する利用者
の主観的な評価と指定物品が具備する属性値とから利用
者にとって最適と思われる属性値が導き出され、この最
適属性値にできるだけ近い属性値を具備する物品を抽出
するための検索条件が作成されるもので、前記データベ
ース検索部7は、各属性毎に作成された検索条件を用い
て対象物データベース9を検索することにより、利用者
の主観的な評価が最も高くなるような商品を抽出する。
【0035】なお前記メンバーシップ関数の設定におい
て、利用者が良い評価をした属性については、指定商品
の具備する属性値が最適属性値として設定される。また
自由言語による評価の場合、指定商品が具備する一部の
属性しか評価されないケースが多いと考えられるが、検
索条件変換部5は、評価されなかった属性については、
指定商品の属性が利用者の要望を満足しているものと想
定して、同様に、指定商品の属性値を最適属性値とする
メンバーシップ関数を設定する。
【0036】この場合、利用者の自然言語による評価に
代えて、利用者にいくつかの質問を提示し、選択式また
は他段階評価方式などの方法で回答を行わせるようにす
れば、指定物品の具備するほぼすべての属性について、
利用者の評価を取得することができる。
【0037】図6は、上記システムによる処理手順を示
すもので、以下、図7〜13を参照しつつ、図6の流れ
に沿って、現在名称「AAA」のスキー板を使用中の利
用者が別のスキー板の購入候補を得るまでの処理を説明
する。なお図6中、「ST」は各ステップを示す。
【0038】まず最初のステップ1で、利用者が現在使
用中のスキー板の名称を入力すると、属性情報検索部4
は、この名称をキーとして対象物データベース9内のス
キー板用のデータベースを検索する。この結果、指定さ
れたスキー板の属性情報が検索されると、属性情報検索
部4は、この検索結果を前記検索条件変換部5へと出力
する(ステップ2)。
【0039】図7は、モニタに表示された名称入力画面
の一例を示すもので、ここでは前記検索条件の設定の説
明に用いた名称「AAA」のスキー板が指定されてい
る。図8は、この指定されたスキー板に関する検索結果
を示すもので、名称「AAA」のスキー板について、重
さ,板の幅など各種の属性にかかる属性情報が抽出され
ている。
【0040】なおデータベース内に指定されたスキー板
にかかる情報が記憶されていない場合には、ステップ3
が「NO」となってステップ4へと移行し、モニタ画面
上に該当する情報がない旨が表示された後、ステップ1
へと戻る。この場合、利用者は、使用中のスキー板の名
称を確認するなどして再度入力を行うことになる。
【0041】対象物データベース9より指定されたスキ
ー板にかかる情報を抽出できたときにはステップ3が
「YES」となり、モニタ画面はこのスキー板に対する
評価の入力画面に更新される。図9はこの評価の入力画
面の一例を示すもので、このように利用者が自由言語に
より使用中のスキー板の感想を入力すると、評価入力部
2は、その入力内容を取り込んで順次認識し、その認識
結果を検索条件変換部5へと出力する(ステップ5)。
【0042】検索条件変換部5は、前記したように、与
えられた評価を表す文章の構文解析を行ってその評価内
容を標準文体に変換した後、前記知識テーブルを検索し
てこの標準文体の評価に対応する知識を抽出し、検索条
件として設定する(ステップ6,7)。ついで検索条件
変換部5は、前記構文解析により取り出された修飾部を
用いてファジイ語句テーブルを検索して属性値変更幅を
抽出し、前記した方法により、検索条件を具体化したメ
ンバーシップ関数を作成する(ステップ8)。
【0043】このようにして利用者の入力した感想中に
含まれる属性毎に、その評価内容に応じたメンバーシッ
プ関数が作成されるもので、感想の入力が終了すると、
ステップ9が「YES」となり、つぎのステップ10
で、検索条件確認部6は設定された検索条件を利用者に
提示して確認処理を受け付ける。なおこのステップ10
に先立ち、利用者に評価されなかった属性がある場合に
は、前記したように、指定されたスキー板の具備する属
性値を最適属性値とするメンバーシップ関数が作成され
る。
【0044】図10は、確認処理用の画面の具体例を示
すもので、作成された各検索条件が標準文体により表示
されるとともに、その表示領域の近傍に、確認用の操作
ボタン11と修正指示用の操作ボタン12とが形成され
ている。なお評価の入力方法として多段階選択方式を選
択した場合には、前記ステップ6,10,11の処理は
スキップされる。
【0045】前記図10の表示画面上でもし利用者が修
正指示を行った場合、ステップ11が「NO」となり、
再度ステップ5の評価入力処理が行われる。一方、利用
者が確認用のボタン11を操作した場合には、ステップ
11が「YES」となり、モニタ画面は、検索条件の重
み入力画面に更新される(ステップ12)。
【0046】図11は、この重み入力画面の具体例であ
って、ここでは前記図11で提示された各検索条件に対
し、それぞれ5段階評価による評価値を入力させるよう
に構成している。なお重み付けの方法は、この方法に限
らず、例えば、優先させる検索条件から順に順位付けを
行わせ、その順位付け結果を重みに変換するようにして
もよい。
【0047】このようにして各属性毎にメンバーシップ
関数と重みとが決定されると、データベース検索部7
は、前記対象物データベース9に記憶された各スキー板
の情報を読み出して内部のメモリにセットし、それぞれ
各属性毎に、その属性値を設定されたメンバーシップ関
数にあてはめてその適合度を算出する(ステップ1
3)。ついでデータベース検索部7は、各スキー板につ
いて、それぞれ属性毎に適合度と重みとの積を算出した
後、これら算出値を積算して最終的な評価値とする(ス
テップ14)。この算出結果は、得点の高いものから順
に並び替えられた後、所定順位までの結果が結果表示部
8に与えられてモニタ画面上に出力される(ステップ1
5)。
【0048】図12は、上記検索結果の表示内容の一例
であって、前記評価値が高いものから順にスキー板の名
称が表示されるとともに、それぞれその属性毎の属性値
と適合度,最終的な評価値,各属性に与えられた重みな
どのデータが表示されている。またここでは、利用者に
より指定された名称「AAA」のスキー板についても、
その評価値の算出過程および算出結果を表示しており、
利用者は、属性毎の適合度や評価値を見比べて、購入す
るスキー板を最終決定することができる。
【0049】利用者は、この表示を確認した結果、自分
の要望にあった商品が抽出されていないと感じた場合に
は、再検索の指定を行うことができる。この場合にはス
テップ16が「YES」となり、再度ステップ5の評価
入力へと移行することになる。
【0050】なお上記実施例では、実際に使用している
物品を指定してその評価を入力するようにしているが、
例えばカタログやモニタ画面上の画像などから指定する
物品を選択するケースも考えられる。このような場合に
は、指定された物品について十分な評価がなされない可
能性もあるが、検索された選択候補の中から所定の物品
を選択して指定物品とし、再度検索を行うようにすれ
ば、しだいに利用者の要望する商品を絞り込むことがで
きる。
【0051】また上記実施例では、検索条件を、単独の
属性にかかる条件のみに限定して説明しているが、検索
対象または評価の内容によっては、複数の属性にかかる
条件の相関関係を用いて検索条件を設定しなければなら
ないケースも存在する。
【0052】図13は、上記検索対象が不動産である場
合の知識テーブルの内容を示す。図中★印を付した評価
は、複数の属性にかかる条件のいずれかが対応すると考
えられるもので、この場合、想定される各条件の論理和
(OR)が知識として設定される。また☆印を付した評
価は、複数の属性にかかる条件をすべて満たす条件を対
応づける必要があると考えられるもので、この場合、想
定される各条件の論理積(AND)が知識として設定さ
れる。
【0053】このような複数の条件の相関関係による検
索条件が設定された場合、検索条件変換部5は、前記実
施例と同様、各条件にあてはまる属性毎にメンバーシッ
プ関数を設定するとともに、これら個々の属性がORま
たはANDで結ばれていることを示す識別情報を作成す
る。データベース検索部7は、前記ステップ13で、前
記実施例と同様、各条件に該当する指定物品の属性の適
合度を算出した後、この識別情報を参照し、ANDで結
ばれた属性により構成される条件については、これら属
性毎の適合度の算出結果を積算した後、ステップ14で
最終的な評価値を算出する。
【0054】なお上記図1に示したシステム構成は、必
ずしも1台の専用の検索装置内におさめる必要はなく、
例えば各入力部および結果表示部8の機能を具備する端
末と、その他の主要な機能を具備するサーバとにより構
成しても良い。またデータベース部分のみを所定のサー
バに保有させ、他の機能を1つのパッケージソフトに収
容して、適宜所定のパーソナルコンピュータに設定する
ことも可能である。このような方法により、通信ネット
ワーク上での商品購入システムにも本発明を適用するこ
とができる。
【0055】
【発明の効果】請求項1および5の発明では、所定の分
野に属する特定の対象物について、その対象物が具備す
る属性毎の属性値と利用者による主観的な評価とを用い
て、この特定対象物と同じ分野に属する対象物を検索す
るための検索条件を作成するので、利用者が特定対象物
に対する評価を行うだけで、利用者の要望に応じた検索
条件を自動的に作成することができる。
【0056】請求項3および7の発明では、上記手法に
より作成された検索条件を用いて複数の対象物の属性に
かかる情報を記憶する記憶手段を検索するので、数ある
対象物の中から利用者の要望に適合する対象物を簡単に
抽出することができる。
【0057】請求項2,4,6,8の発明では、前記特
定対象物について、利用者が悪い評価を行った属性につ
いては、その評価が良くなるような属性値を決定し、良
い評価または評価されなかった属性については、この対
象物の具備する属性値を採用して、これら属性値を検索
条件とするので、この特定対象物よりも良い評価を与え
られる対象物を検索するための検索条件を、自動的に作
成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例にかかる購入物品検索シス
テムの概略構成を示すブロック図である。
【図2】対象物データベースの具体的なデータ構成を示
す説明図である。
【図3】知識テーブルの具体的なデータ構成を示す説明
図である。
【図4】ファジイ語句テーブルの具体的なデータ構成を
示す説明図である。
【図5】メンバーシップ関数の設定例を示す説明図であ
る。
【図6】スキー板の購入候補の検索処理手順を示すフロ
ーチャートである。
【図7】指定するスキー板の名称の入力画面を示す説明
図である。
【図8】属性情報の抽出例を示す説明図である。
【図9】指定されたスキー板に対する評価入力画面を示
す説明図である。
【図10】検索条件の確認画面を示す説明図である。
【図11】各検索条件への重み設定の入力画面を示す説
明図である。
【図12】検索結果の表示内容を示す説明図である。
【図13】知識テーブルの他の構成を示す説明図であ
る。
【符号の説明】
1 指定情報入力部 2 評価入力部 4 属性情報検索部 5 検索条件変換部 7 データベース検索部 9 対象物データベース 10 知識情報データベース

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の分野に属する特定の対象物につい
    て、この対象物の具備する属性毎の属性値を示す情報を
    取得するとともに、前記属性のうち少なくとも1つの属
    性に対する主観的な評価を取り込む第1のステップと、 前記取得した評価と各属性値の情報とを用いて、前記特
    定対象物と同じ分野に属する対象物を検索するための検
    索条件を作成する第2のステップとを一連に実施するこ
    とを特徴とする検索条件作成方法。
  2. 【請求項2】 前記第2のステップでは、前記特定対象
    物について悪い評価がなされた属性については前記取得
    された属性値より向上させた属性値を決定し、良い評価
    がなされた属性もしくは評価されなかった属性について
    は、前記取得された属性値を採用した後、これら属性値
    に基づき前記検索条件を作成する請求項1に記載された
    検索条件作成方法。
  3. 【請求項3】 所定の分野に属する特定の対象物につい
    て、この対象物の具備する属性毎の属性値を示す情報を
    取得するとともに、前記属性のうち少なくとも1つの属
    性に対する主観的な評価を取り込む第1のステップと、 前記取得した評価と各属性値の情報とを用いて、前記特
    定対象物と同じ分野に属する対象物を検索するための検
    索条件を作成する第2のステップと、 複数の対象物毎にその対象物の具備する属性毎の属性値
    を前記対象物に対応づけて記憶する記憶手段を前記検索
    条件により検索して、その条件に適合する対象物を抽出
    する第3のステップとを一連に実施することを特徴とす
    る対象物検索方法。
  4. 【請求項4】 前記第2のステップでは、前記特定対象
    物について悪い評価がなされた属性については、前記取
    得された属性値より向上させた属性値を決定し、良い評
    価がなされた属性もしくは評価されなかった属性につい
    ては、前記取得された属性値を採用した後、これら属性
    値に基づき検索条件を作成する請求項3に記載された対
    象物検索方法。
  5. 【請求項5】 所定の分野に属する特定の対象物の指定
    を受け付けて、この特定対象物の具備する属性毎の属性
    値を示す情報を外部より取得する属性情報取得手段と、 前記特定対象物の少なくとも1つの属性に対し主観的な
    評価を入力するための評価入力手段と、 前記評価入力手段により入力された評価と前記属性情報
    取得手段により取得された情報とを用いて、前記特定対
    象と同じ分野の対象物を検索するための検索条件を作成
    する検索条件作成手段とを備えて成る検索条件作成装
    置。
  6. 【請求項6】 前記検索条件作成手段は、前記評価入力
    手段により悪い評価が入力された属性については、前記
    取得された属性値より向上させた属性値を決定し、良い
    評価が入力された属性もしくは評価入力がなされなかっ
    た属性については、前記取得された属性値を採用した
    後、これら属性値に基づき検索条件を作成する請求項5
    に記載された検索条件作成装置。
  7. 【請求項7】 複数の対象物毎に、その対象物の具備す
    る属性毎の属性値を前記対象物に対応づけて記憶する記
    憶手段と、 所定の分野に属する特定の対象物の指定を受け付けて、
    この特定対象物の属性毎の属性値を示す情報を前記記憶
    手段または外部より取得する属性情報取得手段と、 前記特定対象物の少なくとも1つの属性に対し主観的な
    評価を入力するための評価入力手段と、 前記評価入力手段により入力された評価と前記属性情報
    取得手段により取得された情報とを用いて、前記特定対
    象と同じ分野の対象物を検索するための検索条件を作成
    する検索条件作成手段と、 前記検索条件作成手段により作成された検索条件により
    前記記憶手段を検索して、その条件に適合する対象物を
    抽出する検索手段とを備えて成る検索システム。
  8. 【請求項8】 前記検索条件作成手段は、前記評価入力
    手段により悪い評価が入力された属性については、前記
    取得された属性値より向上させた属性値を決定し、良い
    評価が入力された属性もしくは評価入力がなされなかっ
    た属性については、前記取得された属性値を採用した
    後、これら属性値に基づき検索条件を作成する請求項7
    に記載された検索システム。
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