JP3674430B2 - 情報提供サーバ及び情報提供方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、インターネットやパソコン通信等におけるネットワーク情報提供システムに適用して好適な情報提供サーバ及び情報提供方法に関し、特に利用者の興味や嗜好に適合した情報を提供可能とした情報提供サーバ及び情報提供方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、インターネットやパソコン通信の普及により、例えばインターネットのWWW(World Wide Web)を使った情報提供サービス等のようにネットワークを介して多数の利用者に情報を提供するサービスが広く行われている。しかし、ネットワーク利用者が利用可能な情報量は増大しており、多くの情報の中から必要な情報を検索することが難しくなってきている。従って、多くの情報の中から利用者の興味や嗜好に適合した適切な情報のみを選択して提示することが求められている。
【0003】
このようなニーズに応えるものとして、例えば、特開平10−240749号の公開特許公報において、情報に含まれるキーワードに基づき選択を行う方法と、情報を利用する多数の利用者が情報について評価を行い、その評価情報をもとに利用者間の類似度を計算し、利用者と類似度の高い他の利用者が高く評価した情報を選択する方法の2つを兼ね備えた情報フィルタリング方式が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した情報フィルタリング方式が有効に動作するためには、予め利用者が個々の情報についての評価を行った上で、それらを「評価記憶部」に蓄積する必要がある。すなわち、利用者は情報を利用する毎にその情報を、例えば5段階で評価を行う必要がある。このような評価作業が利用者にとって負担となる問題があった。
【0005】
また、利用者間の類似度を求めるのに、2人の利用者間の相関係数(ピアソンの積率相関係数)を使っているため、自分が評価した情報と同じ情報を評価した人が少ない場合には、類似度計算の精度が低下し、有効なフィルタリングが行えない問題があった。
【0006】
また、利用者の嗜好は時間と共に変化するものであるが、従来の方式では、利用者がいつ評価を行ったかという時間的な情報を利用していないため、利用者の最新の嗜好に合った情報の提供を行うことは困難であった。
【0007】
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、利用者が情報に対する評価作業を行わなくても利用者の嗜好を的確にとらえることができ、現在の利用者の嗜好に応じた最新の情報の提供を可能とすることができるような情報提供サーバ及び情報提供方法を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
そこで、上記課題を解決するために本発明は、下記(1)〜(8)を提供するものである。
(1)複数の端末とネットワークを介して接続され、かつ、前記端末を利用する一つの利用者に対して所望のコンテンツを提供する情報提供サーバにおいて、
コンテンツ格納手段に登録される前記コンテンツの内容を自然言語により記述したテキストデータから特徴的な単語を抽出する特徴単語抽出手段と、
前記コンテンツ格納手段に登録されている前記コンテンツを識別するコンテンツ識別情報と、前記コンテンツの属性を示すコンテンツ属性情報と、前記特徴単語抽出手段により抽出された特徴単語とを関連づけて格納するコンテンツ属性格納手段と、
前記各端末を利用するそれぞれの利用者に対応させた各利用者識別情報を少なくとも格納する利用者属性格納手段と、
前期利用者により利用されたコンテンツを示すコンテンツ識別情報と、そのコンテンツを利用した利用者の利用者識別情報とを関連付けて格納する利用履歴格納手段と、
前記利用履歴格納手段に格納された格納データに基づいて、各利用者の前記特徴単語毎の利用頻度を0以上の値として計算し、前記利用頻度を行列要素とする行列データを形成する利用頻度情報形成手段と、
前記行列データに対して多変量解析手法を用い、各特徴単語の情報空間内の座標値であるカテゴリスコアと、各利用者の情報空間内の座標値であるサンプルスコアとの両スコアを計算するスコア計算手段であり、前記多変量解析手法として、前記行列データにおける行列要素による数値パターンの類似した特徴単語同士ほど前記カテゴリスコアの差が小さく、かつ前記行列データにおける前記数値パターンの類似した利用者同士ほど前記サンプルスコアの差が小さくなる特性を有する多変量解析手法を用いるスコア計算手段と、
前記各特徴単語毎の前記カテゴリスコアと、前記1つの利用者の前記サンプルスコアとの距離を計算し、前記距離と前記コンテンツ属性格納手段の格納データとに基づき、前記1つの利用者と前記各コンテンツとの適合度を計算し、前記適合度が所定の値以上のコンテンツを選択するコンテンツ選択手段であり、前記適合度として、1つのコンテンツに対応付けられた各特徴単語に対して、前記計算された各距離毎に定まる、距離が小さいほど大きくなる各数値を計算し、前記計算した各数値を、1つのコンテンツに対応付けられた全ての特徴単語に対して加算した加算値を計算し、前記計算した加算値を前記適合度として用いるコンテンツ選択手段と、
前記コンテンツ選択手段により選択されたコンテンツに対応するコンテンツ識別情報及びコンテンツの属性情報の内の少なくとも一方を前記コンテンツ属性格納手段から読み出して前記一つの利用者の利用する前記端末に送信する送信手段と、
を有することを特徴とする情報提供サーバ。
(2)複数の端末とネットワークを介して接続され、かつ、前記端末を利用する一つの利用者に対して所望のコンテンツを提供する情報提供サーバにおいて、
コンテンツ格納手段に登録される前記コンテンツの内容を自然言語により記述したテキストデータから特徴的な単語を抽出する特徴単語抽出手段と、
前記コンテンツ格納手段に登録されている前記コンテンツを識別するコンテンツ識別情報と、前記コンテンツの属性を示すコンテンツ属性情報と、前記特徴単語抽出手段により抽出された特徴単語とを関連づけて格納するコンテンツ属性格納手段と、
前記各端末を利用するそれぞれの利用者に対応させた各利用者識別情報を少なくとも格納する利用者属性格納手段と、
利用者により利用されたコンテンツを示すコンテンツ識別情報と、そのコンテンツを利用した利用者の利用者識別情報と、そのコンテンツが利用された利用日時とを関連付けて格納する利用履歴格納手段と、
前記利用履歴格納手段に格納された格納データに基づいて、各利用者の前記特徴単語毎の利用頻度を、現在日時と前記利用日時との間の時間差が少ないほど大きな重み付けをして0以上の値として計算し、前記利用頻度を行列要素とする行列データを形成する利用頻度情報形成手段と、
前記行列データに対して多変量解析手法を用い、各特徴単語の情報空間内の座標値であるカテゴリスコアと、各利用者の情報空間内の座標値であるサンプルスコアとの両スコアを計算するスコア計算手段であり、前記多変量解析手法として、前記行列データにおける行列要素による数値パターンの類似した特徴単語同士ほど前記カテゴリスコアの差が小さく、かつ前記行列データにおける前記数値パターンの類似した利用者同士ほど前記サンプルスコアの差が小さくなる特性を有する多変量解析手法を用いるスコア計算手段と、
前記各特徴単語毎の前記カテゴリスコアと、前記1つの利用者の前記サンプルスコアとの距離を計算し、前記距離と前記コンテンツ属性格納手段の格納データとに基づき、前記1つの利用者と前記各コンテンツとの適合度を計算し、前記適合度が所定の値以上のコンテンツを選択するコンテンツ選択手段であり、前記適合度として、1つのコンテンツに対応付けられた各特徴単語に対して、前記計算された各距離毎に定まる、距離が小さいほど大きくなる各数値を計算し、前記計算した各数値を、1つのコンテンツに対応付けられた全ての特徴単語に対して加算した加算値を計算し、前記計算した加算値を前記適合度として用いるコンテンツ選択手段と、
前記コンテンツ選択手段により選択されたコンテンツに対応するコンテンツ識別情報及びコンテンツの属性情報の内の少なくとも一方を前記コンテンツ属性格納手段から読み出して前記一つの利用者の利用する前記端末に送信する送信手段と、
を有することを特徴とする情報提供サーバ。
(3)前記コンテンツ属性格納手段は、コンテンツが制作された制作日時あるいはコンテンツがサーバに登録された登録日時を、前記コンテンツ識別情報と関連付けて格納し、
前記コンテンツ選択手段は、現在日時と前記制作日時との時間差、又は現在日時と前記登録日時との時間差が少ないほど前記適合度が大きくなるような補正を行うことを特徴とする上記(1)又は(2)記載の情報提供サーバ。
(4)前記コンテンツ選択手段は、前記一つの利用者の利用する前記端末から受信したコンテンツに関する指定条件に合致するコンテンツを選択し、前記選択されたコンテンツを対象として前記適合度の計算を行うことを特徴とする上記(1)〜(3)のうちいずれか1項記載の情報提供サーバ。
(5)前記単語抽出手段において、前記各コンテンツについて抽出された各特徴単語毎に、
抽出もとの前記コンテンツ内における出現頻度が高いほど大きな数値となる重要度を計算し、
前記コンテンツ属性格納手段において、前記コンテンツ識別情報及び前記特徴単語に対応させて前記特徴単語の重要度を格納し、
前記利用頻度形成手段において、前記特徴単語の重要度が大きいほど前記利用頻度が大きな値となるように補正を行うことを特徴とする上記(1)〜(4)のうちいずれか1項記載の情報提供サーバ。
(6)複数の端末とネットワークを介して接続され、かつ、前記端末を利用する一つの利用者に対して所望のコンテンツを提供する情報提供サーバにおける情報提供方法において、
前記情報提供サーバは、コンテンツ格納手段と、特徴単語抽出手段と、コンテンツ属性格納手段と、利用者属性格納手段と、利用履歴格納手段と、利用頻度情報形成手段と、スコア計算手段と、コンテンツ選択手段と、送信手段とを備え、
前記情報提供サーバが、
コンテンツ格納手段に登録される前記コンテンツの内容を自然言語により記述したテキストデータから特徴的な単語を特徴単語抽出手段により抽出する抽出ステップと、
前記コンテンツ格納手段に登録されている前記コンテンツを識別するコンテンツ識別情報と、前記コンテンツの属性を示すコンテンツ属性情報と、前記抽出ステップにより抽出された特徴単語とを関連づけてコンテンツ属性格納手段に格納する格納ステップと、
前記各端末を利用するそれぞれの利用者に対応させた各利用者識別情報を利用者属性格納手段に少なくとも格納する格納ステップと、
利用者により利用されたコンテンツを示すコンテンツ識別情報と、そのコンテンツを利用した利用者の利用者識別情報とを関連付けて利用履歴格納手段に格納する格納ステップと、
前記利用履歴格納手段に格納された格納データに基づいて、各利用者の前記特徴単語毎の利用頻度を0以上の値として計算し、前記利用頻度を行列要素とする行列データを利用頻度情報形成手段によって形成するステップと、
前記行列データに対して多変量解析手法を用い、各特徴単語の情報空間内の座標値であるカテゴリスコアと、各利用者の情報空間内の座標値であるサンプルスコアとの両スコアをスコア計算手段によって計算する計算ステップであり、前記多変量解析手法として、前記行列データにおける行列要素による数値パターンの類似した特徴単語同士ほど前記カテゴリスコアの差が小さく、かつ前記行列データにおける前記数値パターンの類似した利用者同士ほど前記サンプルスコアの差が小さくなる特性を有する多変量解析手法を用いる計算ステップと、
前記各特徴単語毎の前記カテゴリスコアと、前記1つの利用者の前記サンプルスコアとの距離をコンテンツ選択手段によって計算し、
前記距離と前記コンテンツ属性格納手段の格納データとに基づき、前記1つの利用者と前記各コンテンツとの適合度を計算し、前記適合度が所定の値以上のコンテンツを選択するコンテンツ選択ステップであり、前記適合度として、1つのコンテンツに対応付けられた各特徴単語に対して、前記計算された各距離毎に定まる、距離が小さいほど大きくなる各数値を計算し、前記計算した各数値を、1つのコンテンツに対応付けられた全ての特徴単語に対して加算した加算値を計算し、前記計算した加算値を前記適合度として用いる選択ステップと
前記選択ステップにより選択されたコンテンツに対応するコンテンツ識別情報及びコンテンツの属性情報の内の少なくとも一方を前記コンテンツ属性格納手段から読み出して送信手段によって前記一つの利用者の利用する前記端末に送信する送信ステップと、
を実行することを特徴とする情報提供方法。
(7)複数の端末とネットワークを介して接続され、かつ、前記端末を利用する一つの利用者に対して所望のコンテンツを提供する情報提供サーバにおける情報提供方法において、
前記情報提供サーバは、コンテンツ格納手段と、特徴単語抽出手段と、コンテンツ属性格納手段と、利用者属性格納手段と、利用履歴格納手段と、利用頻度情報形成手段と、スコア計算手段と、コンテンツ選択手段と、送信手段とを備え、
前記情報提供サーバが、
コンテンツ格納手段に登録される前記コンテンツの内容を自然言語により記述したテキストデータから特徴的な単語を特徴単語抽出手段により抽出する抽出ステップと、
前記コンテンツ格納手段に登録されている前記コンテンツを識別するコンテンツ識別情報と、前記コンテンツの属性を示すコンテンツ属性情報と、前記抽出ステップにより抽出された特徴単語とを関連づけてコンテンツ属性格納手段に格納する格納ステップと、
前記各端末を利用するそれぞれの利用者に対応させた各利用者識別情報を利用者属性格納手段に少なくとも格納する格納ステップと、
利用者により利用されたコンテンツを示すコンテンツ識別情報と、そのコンテンツを利用した利用者の利用者識別情報と、そのコンテンツが利用された利用日時とを関連付けて利用履歴格納手段に格納する格納ステップと、
前記利用履歴格納手段に格納された格納データに基づいて、各利用者の特徴単語毎の利用
頻度を、現在日時と前記利用日時との間の時間差が少ないほど大きな重み付けをして0以上の値として計算し、前記利用頻度を行列要素とする行列データを利用頻度情報形成手段によって形成するステップと、
前記行列データに対して多変量解析手法を用い、各コンテンツの情報空間内の座標値であるカテゴリスコアと、各利用者の情報空間内の座標値であるサンプルスコアとの両スコアをスコア計算手段によって計算する計算ステップであり、前記多変量解析手法として、前記行列データにおける行列要素による数値パターンの類似したコンテンツ同士ほど前記カテゴリスコアの差が小さく、かつ前記行列データにおける前記数値パターンの類似した利用者同士ほど前記サンプルスコアの差が小さくなる特性を有する多変量解析手法を用いる計算ステップと、
前記各特徴単語毎の前記カテゴリスコアと、前記1つの利用者の前記サンプルスコアとの距離をコンテンツ選択手段によって計算し、
前記距離と前記コンテンツ属性格納手段の格納データとに基づき、前記1つの利用者と前記各コンテンツとの適合度を計算し、前記適合度が所定の値以上のコンテンツを選択する選択ステップであり、前記適合度として、1つのコンテンツに対応付けられた各特徴単語に対して、前記計算された各距離毎に定まる、距離が小さいほど大きくなる各数値を計算し、前記計算した各数値を、1つのコンテンツに対応付けられた全ての特徴単語に対して加算した加算値を計算し、前記計算した加算値を前記適合度として用いる選択ステップと、
前記選択ステップより選択されたコンテンツに対応するコンテンツ識別情報及びコンテンツの属性情報の内の少なくとも一方を前記コンテンツ属性格納手段から読み出して送信手段によって前記一つの利用者の利用する前記端末に送信する送信ステップと、
を実行することを特徴とする情報提供方法。
(8)前記コンテンツ選択手段は、前記1つの利用者が利用していないコンテンツを対象として前記適合度の計算を行うことを特徴とする上記(1)〜(5)のうちいずれか1項記載の情報提供サーバ。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る情報提供サーバ及び情報提供方法の好ましい実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0010】
[実施の形態の構成]図1は、本発明の情報提供サーバ及び情報提供方法の一実施例を適用した情報提供システムの全体の構成を示している。図1に示すように本情報提供システムは、コンテンツを提供するサーバ1と利用者の端末装置2とが、LAN、電話網、専用線、無線等のネットワーク3を介して接続されることで構成されている。
【0011】
サーバ1は、ネットワーク3の制御を行う送受信部11と、テキスト、オーディオ、静止画、ビデオ等のデータ形式のコンテンツを格納するコンテンツ格納部12と、各コンテンツを識別するためのコンテンツID、ジャンル、タイトル、制作者、制作日付、提供開始日時等のコンテンツ属性情報の他に、コンテンツの内容を示すテキストデータから抽出した特徴単語(この特徴単語については後述する)を格納するコンテンツ属性格納部13と、利用者の利用者IDとパスワードを格納する利用者属性格納部14と、利用されたコンテンツのコンテンツIDとそれを利用した利用者の利用者IDを記録格納する利用履歴格納部15とを有している。
【0012】
また、このサーバ1は、コンテンツに含まれるコンテンツの内容を自然言語により記述したテキストデータ、あるいはコンテンツとは別に用意されたコンテンツの内容を記述したテキストデータから、コンテンツの特徴を表わす特徴単語を抽出する特徴単語抽出部20と、利用履歴格納部15及びコンテンツ属性格納部13のデータに基づき、各利用者の特徴単語別の利用頻度を表わすデータを作成する利用頻度情報形成部16と、利用頻度情報を使って情報空間内に各利用者と各特徴単語をその類似性に基づき配置するスコアを計算するスコア計算部17と、端末装置2を利用している利用者のスコアとの距離が小さい特徴単語と相関の高いコンテンツを選択するコンテンツ選択部18と、計時機能を備えた当該サーバ1全体を制御する制御部19とを有している。
【0013】
なお、この図1においては、サーバ1の各部をハードウェア的に示しているが、これは、各部11〜20を内蔵プログラム処理としてソフトウェア的に実現してもよい。これにより、サーバ1は、パーソナルコンピュータ、ワークステーション、その他のコンピュータにより実現可能となる。
【0014】
端末装置2は、CPU、RAM、ROM、ネットワーク制御回路、キーボードやマウス等の入力装置、ディスプレイ等の表示装置で構成されており、内蔵されたプログラムにより処理動作を行う。この端末装置2としては、一般的なパーソナルコンピュータを用いることができる。
【0015】
[実施の形態の動作]
次に、このような構成を有する当該実施の形態の情報提供システムの動作説明をする。
【0016】
〔利用者登録動作〕
当該実施の形態の情報提供システムにおいて、情報提供サービスを受けるためには、利用者はサーバ1側に利用者登録を行うようになっている。この利用者登録は、図2に示すフローチャートに従って行われるようになっており、利用者登録を行う際には、利用者は、ステップS1において端末装置2を操作して例えば利用者の氏名、性別、住所、生年月日等の利用者属性の入力を行う。この利用者により入力された利用者属性を示す利用者属性情報は、ネットワーク3を介してサーバ1側に送信される。
【0017】
サーバ1は、制御部19の制御により、利用者から送信された利用者属性情報を送受信部11を介して受信し、これを利用者属性格納部14に供給する。利用者属性格納部14には、図3に示すような形式で、利用者を一意に識別するための利用者ID、パスワード、利用者により入力された氏名等の属性を含む利用者属性テーブルが設けられている。制御部19は、ステップS2において、利用者から送信された利用者属性情報が、利用者属性テーブルに既に格納されていないことを確認した後、未使用の利用者ID及びそれに対応したパスワードを作成する。そして、ステップS3において、利用者属性格納部14に新たなエントリを割り当て、受信した利用者属性情報と共に、この形成した利用者ID及びパスワードを利用者属性テーブルに格納する。また、制御部19は、このような格納制御と共に、形成した利用者ID及びパスワードを、送受信部11を介して端末装置2側に送信する。
【0018】
利用者は、サーバ1側から送信された利用者ID及びパスワードを端末装置2を介して取得し、以後、この利用者ID及びパスワードを用いて当該情報提供システムにおける情報提供サービスを受けることとなる。 なおこ利用者IDとパスワードをICカード等に記録し、利用者がICカードを端末に挿入することにより、利用時のキー入力操作を省略するようにしても良い。
【0019】
〔コンテンツ登録動作〕
コンテンツをサーバに登録する際には特徴単語の抽出を行う。コンテンツに含まれる自然言語により記述されたテキストデータ、あるいはコンテンツとは別のテキストデータから特徴単語を抽出する。コンテンツからテキストデータを取り出す場合には、コンテンツのヘッダー部分に取り出すべきテキストデータの位置が書かれているので、これを利用して取り出す。コンテンツとは別のテキストデータを利用する場合は、サーバの汎用格納手段(図示せず)にそれを格納しておく。
【0020】
特徴単語抽出部20においては、図11に示した手順で処理を行う。まず、形態素解析を行い、入力テキストデータを単語単位に分解する(ステップS31)。次に、品詞による単語の選別を行う(ステップS32)。通常の文章には、名詞、形容詞、動詞、副詞、動詞、助詞、助動詞などが含まれるが、この中から名詞と形容詞を選択し、残りの品詞は除外する。ただしコンテンツの種類に応じて選択する品詞は適宜調整する。
【0021】
次に、単語の重要度を算出する(ステップS33)。単語の重要度をあらわす単純な尺度として、単語の出現回数が挙げられる。すなわちテキストデータに繰り返し出現する単語ほど重要度が高いと判定する。あるいはより高度な手法として公知のTFIDF法を利用することもできる。これは例えば、単語の重要度をV、あるテキストデータにおける単語の出現回数をtf、あるテキストデータの単語数をnt、テキストデータの総数(コンテンツの総数)をnd、その単語が出現するテキストデータの数をdfとして、(1)式に従って単語の重要度を算出する方法である。この場合、テキストデータの中で出現する回数が多いほど、またその単語を含むテキストデータが少ないほど、その単語の重要度が高く算出される。
【0022】
【数1】
【0023】
次に、重要度が一定値以上の単語を選択し、コンテンツ属性格納部13に格納する(ステップS34)。
コンテンツ属性格納部13には、各情報が関連づけられて図10に示すような形式でコンテンツ属性テーブルが形成されている。コンテンツを一意に識別するコンテンツIDに対応させて、タイトル、作者、ジャンル、制作日付、サービス開始日時、コンテンツ本体の格納場所等の属性と、特徴単語とその重要度が対になって格納される。なお、ここでいう作者とは、コンテンツを制作した人にとどまらず、監督者、演奏者、編集者、出演者等も含む。
【0024】
〔情報提供動作〕
次に、このようにサーバ1側に利用者属性が登録され、利用者が利用者ID及びパスワードを取得すると、当該情報提供システムにおける情報提供サービスを受けることが可能となる。この情報提供サービスは、図4に示すフローチャートに従って行われるようになっており、情報提供サービスを受ける場合、ステップS11において、利用者は端末装置2を操作して前記取得した利用者ID及びパスワードの入力を行う。端末装置2は、利用者により入力されたか、またはICカード等から読み出した利用者ID及びパスワードをサーバ1に送信する。
【0025】
サーバ1の制御部19は、この利用者ID及びパスワードを送受信部11を介して受信し、ステップS12において利用者属性格納部14の利用者属性テーブルに登録されている利用者ID及びパスワードと比較する。そして、両者の一致が検出された場合にのみ、以下に説明する情報提供サービスを行う。なお、両者が不一致であった場合には、端末装置2側にエラーコードを返信する。これにより、利用者は、利用者IDやパスワードの入力誤り等に気付き、再度、正確な利用者ID或いはパスワードの入力を行うこととなる。
【0026】
利用者は状況に応じて、自分の希望するコンテンツの条件を入力することができる(ステップS13)。指定する条件としては、任意のキーワードの他、制作された日付、サービス開始日時、などである。 利用者から条件が入力された場合は、端末からサーバにこれらが送信される。特に希望条件がなければ、端末から条件を送信しなくて良い。
【0027】
次に、サーバ1の制御部19は、ステップS14において利用者に対し個別にコンテンツメニューを作成し、これを利用者側に送信する。
【0028】
〔コンテンツメニューの作成動作〕
具体的には、このコンテンツメニューは、図5に示すフローチャートに従って作成されるようになっている。このフローチャートは、前記ステップS14を詳細にしたものである。
【0029】
(利用頻度データの作成動作)
図5に示すステップS21では、図1に示す利用頻度データ作成部16が、以下に説明するように行列形式の利用頻度データAを作成する。利用履歴格納部15に格納されている利用者数をMとする。
【0030】
利用頻度データ作成部16は、コンテンツ属性格納部に格納されている特徴単語を調べ、各特徴単語に番号を割り当てる。以下ではコンテンツ属性格納部の特徴単語の総数をNとする。次に、コンテンツ属性格納部13のテーブルと利用履歴格納部15のテーブルを組み合わせて検索を行い、利用履歴格納部15のテーブルの中から、利用者i(i=1〜M)が、特徴単語j(j=1〜N)を含むコンテンツを利用した利用履歴集合CAを取り出す。この集合の要素数をLとする。
【0031】
利用頻度データ作成部16は、利用履歴集合CAを対象として、利用日時をTk(k=1〜L)、現在日時をTcとして、以下の数式(2)を用いて利用頻度aij(i=1〜M、j=1〜N)を算出する。
【0032】
【数2】
【0033】
この数式(2)において、VkjはコンテンツKにおける特徴単語jの重要度であり、関数f(x)は、図6に示すように入力xが大きくなるに従って出力が減少する特性を持つ重み関数である。従って、例えば特徴単語jを含むコンテンツを前日に利用した場合と、同じコンテンツを1年前に利用した場合を比べると、前者の方が特徴単語jの利用頻度が高い値となる。
【0034】
利用頻度データ作成部16は、このようにして利用頻度aijを要素とするM行N列の行列形式の利用頻度データAを作成する。そして、この利用頻度データAが作成されると、サーバ1はステップS22に進む。
【0035】
(スコアの計算動作)
次に、ステップS22では、図1に示すスコア計算部17が、情報空間内に各利用者と各特徴単語をその類似性に基づき配置するスコアを計算してステップS23に進む。
【0036】
具体的には、このスコア計算部17は、利用頻度データAに対し、例えば多変量解析の一手法である主成分分析を適用してスコアを得るようになっている。これを適用すると、各利用者に対してサンプルスコア(主成分得点)Xiq(i=1〜M,q=1〜Q)、各特徴単語に対してカテゴリスコア(主成分負荷量)Yjq(j=1〜N、q=1〜Q)が得られる。定数Qは、有効な成分の数であり、Q<min(M, N)である。
【0037】
例えば、3人の利用者i=1、2、3がいて、それらのサンプルスコアがX1q、X2q、X3qである場合、X1qとX2qの差(距離)が小さく、X1qとX3qの差(距離)が大きければ、利用者1と利用者2は特徴単語に対する興味の類似度が高く、利用者1と利用者3は類似度が低いと判断できる。同様なことはカテゴリスコアYjqについても成立し、サンプルスコアXiqとカテゴリスコアYjqとの 間でも成立する。
【0038】
従来方法による利用者間の類似度とサンプルスコアXiqによる類似度を比較すると、従来方法では、2人の利用者間の相関係数を使っており、同一のコンテンツを利用(評価)した人のデータだけを使って類似度を計算している。従って同一のコンテンツを利用(評価)した人数が少ない場合には、小人数のデータを使って類似度の計算を行うことになり、類似度の精度が低下する。一方本発明では、多変量解析の手法を使って情報空間に各利用者を配置しているので、同一のコンテンツを利用(評価)していない利用者も含めた多人数のデータを使って類似度の計算を行っていることになり、このような場合でも精度があまり低下しない。
なお、当該実施の形態では、前記スコアの計算に主成分分析を適用することとしたが、これは、同様な結果の得られる他の統計手法を用いるようにしてもよい。
【0039】
(利用者とコンテンツの距離の算出動作)
次に、ステップS23において、コンテンツ選択部18が、以下の数式(3)に基づいて利用者iと特徴単語jの距離Dijを算出する。
【0040】
【数3】
【0041】
なお、本実施例では、利用者iと特徴単語jの類似性を表わすのに数式(3)に示したユークリッド距離を使ったが、これ以外にもいろいろな尺度が考えられる。例えば、情報空間内における利用者iと特徴単語jとの方向を考慮し、利用者iから見て特定の方向にある特徴単語をより類似度の高いものとして処理するようにしてもよい。
【0042】
(コンテンツの選択動作)
次に、ステップS24において、コンテンツ選択部18は、利用者の指定条件に合うコンテンツを選択する。利用者からコンテンツの条件指定がされている場合には、コンテンツ属性格納部を参照しながら指定された条件に合致するコンテンツを選択する。この結果選択されたコンテンツの集合をCUとし、以下の処理ではこの集合を対象とする。利用者の条件指定がない場合は、CUは全てのコンテンツとなる。なおダウンロード型のコンテンツ等で、利用者が同じコンテンツを2回以上利用しない場合は、利用者が過去に利用したコンテンツを除外して集合CUを求める。CUに含まれるコンテンツの総数をWとする。
【0043】
次に、ステップ25において、端末装置2を利用している利用者iと集合CUに属するコンテンツp(p = 1 〜 W)との適合度Eipを(4)式に従って算出する。Eipが大きい程、利用者iにとってコンテンツpが望ましいものと判定できる。
【0044】
【数4】
【0045】
ここで、Φpjは、コンテンツpが特徴単語jを含む場合は1、含まない場合を0の値を取る関数である。またVpjはコンテンツpにおける特徴単語jの重要度である。Tcは現在日時、Tpはコンテンツの制作日時あるいは提供開始日時である。関数g(x)は、例えば図7に示すように、入力xが大きくなるに従って出力が小さくなる関数である。このような場合、例えば1日前に制作あるいは提供開始されたコンテンツは、1年前に制作あるいは提供開始されたコンテンツに比べて適合度の値が大きくなる。さらに、関数g(x)の特性を図12に示すように、マイナス入力にも対応させることにより、将来提供が開始されるコンテンツについての情報を提供することも可能である。この場合は、コンテンツの提供そのものではなくコンテンツにまつわる情報提供を行うことになる。
【0046】
次に、ステップ26において、適合度Eipが一定の値以上のコンテンツを選択し、コンテンツ集合CZとする。
【0047】
次に、ステップ27において、コンテンツ集合CZに含まれるコンテンツ数が一定数以上であるか否かを判別し、一定数以上の場合はステップS28に進み、一定数より下回る場合はステップS29に進む。
【0048】
集合CZを形成するコンテンツIDの数が一定数以上であるとしてステップS28に進むと、コンテンツ選択部18は、集合CZに属するコンテンツIDに対応する「タイトル」、「作者」、「ジャンル」等をコンテンツ属性テーブルから取り出してコンテンツメニューを形成し、これを端末装置2側に送信して当該図5に示すフローチャートの全ルーチンを終了する。この逆に、集合CZを形成するコンテンツIDの数が一定数以下であるとしてステップS29に進むと、コンテンツ選択部18は、予め作成しておいた標準的なコンテンツメニューを形成し、これを端末装置2側に送信して当該図5に示すフローチャートの全ルーチンを終了する。この図5に示すフローチャートの全ルーチンが終了すると、当該情報提供システムは、図4に示すフローチャートのステップS15に進むこととなる。
【0049】
〔利用者によるコンテンツの選択動作〕
次に、図4に示すフローチャートのステップS15において、利用者は、端末装置2を介して受信したコンテンツメニューの中から所望のコンテンツの選択を行う。
【0050】
すなわち、コンテンツメニューには、各コンテンツのIDとタイトルの他に、適宜作者、ジャンル、登録日時等の属性が含まれており、端末装置2のディスプレイには、例えば図8に示すような表示形式でタイトル、作者、ジャンル等が表示される。利用者は、このように表示されたコンテンツメニューの中から所望のコンテンツを選択する。これにより、端末装置2からサーバ1に対して、利用者により選択されたコンテンツに対応するコンテンツIDが送信される。
【0051】
〔サーバによる選択されたコンテンツIDの格納動作〕
次に、端末装置2から利用者により選択されたコンテンツに対応するコンテンツIDが送信されると、ステップS16において、サーバ1の制御部19が、この送信されたコンテンツIDと共に、利用者ID及び利用日時を利用履歴格納部15に格納する。これにより、利用履歴格納部15には、図9に示すような形式で、コンテンツID、利用者ID、利用日時等の属性を含む利用履歴テーブルが形成されることとなる。
【0052】
〔コンテンツデータの送信動作〕
次に、制御部19は、このような格納制御と共に、受信したコンテンツIDに対応するコンテンツデータの検索を行う。制御部19は、利用者の端末装置2から送信されたコンテンツIDに基づいてコンテンツ属性テーブルからコンテンツデータ本体の格納場所を検索する。コンテンツデータ本体は、コンテンツ格納部12に格納されており、制御部19は、前記検索した格納場所から(コンテンツ格納部12から)コンテンツデータ本体を読み出し、これを端末装置2に送信する。 コンテンツの提供開始日時が将来の日時である場合は、コンテンツの一部あるいはコンテンツについて記述したテキストデータを端末装置2に送信する。
【0053】
これにより、利用者は、ステップS17において、サーバ1から送信されたコンテンツデータ(利用者が選択したコンテンツ)に対応する音声、映像、あるいはテキストを、端末装置2を介して得ることができる。
【0054】
最後に、上述の実施の形態の説明は本発明の一例である。このため、本発明は、この実施の形態に限定されることはなく、この実施の形態以外であっても、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば種々の変更が可能であることは勿論である。
【0055】
【発明の効果】
以上の通り、本発明による情報提供サーバ及び情報提供方法は、下記の効果を有する。
・利用者と特徴単語の類似度を計算しているので、コンテンツに既利用の特徴単語が含まれていれば、一般的なSIF(Social Information Filtering)では不可能である、どの利用者からも利用されていないコンテンツを推薦することも可能である。
・利用者の利用履歴を使って利用者とコンテンツとの適合度を計算しているため、従来のように利用者がコンテンツの評価を行うような面倒な作業を省略可能とすることができ、利便性の向上を図ることができる。
・また一般的に、多数のコンテンツに適切な属性情報を付与するには、多大な労力が必要である。一方、コンテンツの内容を記述した自然言語のテキストは既に存在する場合が多い。本発明では既存のテキストから特徴単語を抽出して属性として情報選択に利用できるので、属性を付与する労力が削減できる。
【0056】
・利用者が情報を利用した日時を用いて重み係数を変えて利用者とコンテンツの類似度を計算するようにした場合には、利用者の最新の嗜好を反映可能とすることができる。
・情報を選択する際に、情報が制作・提供開始された日時を選択条件に加えた場合には、利用者にとって価値の高い新しい情報を容易に提供可能とすることができる。そして、このような個人の嗜好に適合した情報提供が可能であるため、利用者の情報利用の促進化を図ることができる。
・さらに、利用者からコンテンツの選択条件を受けつけるようにした場合には、利用者の明示的な条件指定に従って情報を選択することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る情報提供サーバ及び情報提供方法の一実施例を適用した情報提供システムの全体的な構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示す情報提供システムにおける利用者の登録手順を示すフローチャートである。
【図3】図1に示す情報提供システムのサーバ側に設けられている利用者属性格納部のデータ形式を示す図である。
【図4】図1に示す情報提供システムの情報提供動作を説明するためのフローチャートである。
【図5】図1に示す情報提供システムのコンテンツメニューの形成動作を説明するためのフローチャートである。
【図6】現在日時と利用日時との差による重み係数を決める関数f(x)を説明するための図である。
【図7】現在日時と登録日時との差による重み係数を決める関数g(x)を説明するための図である。
【図8】端末装置側に表示されるコンテンツメニューの表示例を示す図である。
【図9】図1に示す情報提供システムのサーバ側に設けられている利用履歴格納部のデータ形式を示す図である。
【図10】図1に示す情報提供システムのサーバ側に設けられているコンデンツ属性格納部のデータ形式を示す図である。
【図11】特徴単語を抽出する手順を説明するフローチャートである。
【図12】現在日時と登録日時との差による重み係数を決める関数g(x)を説明するための図である。
【符号の説明】
1 サーバ
2 端末装置
3 ネットワーク
11 送受信部
12 コンテンツ格納部
13 コンテンツ属性格納部
14 利用者属性格納部
15 利用者履歴格納部
16 利用者頻度データ作成部
17 スコア計算部
18 コンテンツ選択部
19 制御部
20 特徴単語抽出部
Claims (8)
- 複数の端末とネットワークを介して接続され、かつ、前記端末を利用する一つの利用者に対して所望のコンテンツを提供する情報提供サーバにおいて、
コンテンツ格納手段に登録される前記コンテンツの内容を自然言語により記述したテキストデータから特徴的な単語を抽出する特徴単語抽出手段と、
前記コンテンツ格納手段に登録されている前記コンテンツを識別するコンテンツ識別情報と、前記コンテンツの属性を示すコンテンツ属性情報と、前記特徴単語抽出手段により抽出された特徴単語とを関連づけて格納するコンテンツ属性格納手段と、
前記各端末を利用するそれぞれの利用者に対応させた各利用者識別情報を少なくとも格納する利用者属性格納手段と、
前期利用者により利用されたコンテンツを示すコンテンツ識別情報と、そのコンテンツを利用した利用者の利用者識別情報とを関連付けて格納する利用履歴格納手段と、
前記利用履歴格納手段に格納された格納データに基づいて、各利用者の前記特徴単語毎の利用頻度を0以上の値として計算し、前記利用頻度を行列要素とする行列データを形成する利用頻度情報形成手段と、
前記行列データに対して多変量解析手法を用い、各特徴単語の情報空間内の座標値であるカテゴリスコアと、各利用者の情報空間内の座標値であるサンプルスコアとの両スコアを計算するスコア計算手段であり、前記多変量解析手法として、前記行列データにおける行列要素による数値パターンの類似した特徴単語同士ほど前記カテゴリスコアの差が小さく、かつ前記行列データにおける前記数値パターンの類似した利用者同士ほど前記サンプルスコアの差が小さくなる特性を有する多変量解析手法を用いるスコア計算手段と、
前記各特徴単語毎の前記カテゴリスコアと、前記1つの利用者の前記サンプルスコアとの距離を計算し、前記距離と前記コンテンツ属性格納手段の格納データとに基づき、前記1つの利用者と前記各コンテンツとの適合度を計算し、前記適合度が所定の値以上のコンテンツを選択するコンテンツ選択手段であり、前記適合度として、1つのコンテンツに対応付けられた各特徴単語に対して、前記計算された各距離毎に定まる、距離が小さいほど大きくなる各数値を計算し、前記計算した各数値を、1つのコンテンツに対応付けられた全ての特徴単語に対して加算した加算値を計算し、前記計算した加算値を前記適合度として用いるコンテンツ選択手段と、
前記コンテンツ選択手段により選択されたコンテンツに対応するコンテンツ識別情報及びコンテンツの属性情報の内の少なくとも一方を前記コンテンツ属性格納手段から読み出して前記一つの利用者の利用する前記端末に送信する送信手段と、
を有することを特徴とする情報提供サーバ。 - 複数の端末とネットワークを介して接続され、かつ、前記端末を利用する一つの利用者に対して所望のコンテンツを提供する情報提供サーバにおいて、
コンテンツ格納手段に登録される前記コンテンツの内容を自然言語により記述したテキストデータから特徴的な単語を抽出する特徴単語抽出手段と、
前記コンテンツ格納手段に登録されている前記コンテンツを識別するコンテンツ識別情報と、前記コンテンツの属性を示すコンテンツ属性情報と、前記特徴単語抽出手段により抽出された特徴単語とを関連づけて格納するコンテンツ属性格納手段と、
前記各端末を利用するそれぞれの利用者に対応させた各利用者識別情報を少なくとも格納する利用者属性格納手段と、
利用者により利用されたコンテンツを示すコンテンツ識別情報と、そのコンテンツを利用した利用者の利用者識別情報と、そのコンテンツが利用された利用日時とを関連付けて格納する利用履歴格納手段と、
前記利用履歴格納手段に格納された格納データに基づいて、各利用者の前記特徴単語毎の利用頻度を、現在日時と前記利用日時との間の時間差が少ないほど大きな重み付けをして0以上の値として計算し、前記利用頻度を行列要素とする行列データを形成する利用頻度情報形成手段と、
前記行列データに対して多変量解析手法を用い、各特徴単語の情報空間内の座標値であるカテゴリスコアと、各利用者の情報空間内の座標値であるサンプルスコアとの両スコアを計算するスコア計算手段であり、前記多変量解析手法として、前記行列データにおける行列要素による数値パターンの類似した特徴単語同士ほど前記カテゴリスコアの差が小さく、かつ前記行列データにおける前記数値パターンの類似した利用者同士ほど前記サンプルスコアの差が小さくなる特性を有する多変量解析手法を用いるスコア計算手段と、
前記各特徴単語毎の前記カテゴリスコアと、前記1つの利用者の前記サンプルスコアとの距離を計算し、前記距離と前記コンテンツ属性格納手段の格納データとに基づき、前記1つの利用者と前記各コンテンツとの適合度を計算し、前記適合度が所定の値以上のコンテンツを選択するコンテンツ選択手段であり、前記適合度として、1つのコンテンツに対応付けられた各特徴単語に対して、前記計算された各距離毎に定まる、距離が小さいほど大きくなる各数値を計算し、前記計算した各数値を、1つのコンテンツに対応付けられた全ての特徴単語に対して加算した加算値を計算し、前記計算した加算値を前記適合度として用いるコンテンツ選択手段と、
前記コンテンツ選択手段により選択されたコンテンツに対応するコンテンツ識別情報及びコンテンツの属性情報の内の少なくとも一方を前記コンテンツ属性格納手段から読み出して前記一つの利用者の利用する前記端末に送信する送信手段と、
を有することを特徴とする情報提供サーバ。 - 前記コンテンツ属性格納手段は、コンテンツが制作された制作日時あるいはコンテンツがサーバに登録された登録日時を、前記コンテンツ識別情報と関連付けて格納し、
前記コンテンツ選択手段は、現在日時と前記制作日時との時間差、又は現在日時と前記登録日時との時間差が少ないほど前記適合度が大きくなるような補正を行うことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の情報提供サーバ。 - 前記コンテンツ選択手段は、前記一つの利用者の利用する前記端末から受信したコンテンツに関する指定条件に合致するコンテンツを選択し、前記選択されたコンテンツを対象として前記適合度の計算を行うことを特徴とする請求項1〜請求項3のうちいずれか1項記載の情報提供サーバ。
- 前記単語抽出手段において、前記各コンテンツについて抽出された各特徴単語毎に、
抽出もとの前記コンテンツ内における出現頻度が高いほど大きな数値となる重要度を計算し、
前記コンテンツ属性格納手段において、前記コンテンツ識別情報及び前記特徴単語に対応させて前記特徴単語の重要度を格納し、
前記利用頻度形成手段において、前記特徴単語の重要度が大きいほど前記利用頻度が大きな値となるように補正を行うことを特徴とする請求項1〜請求項4のうちいずれか1項記載の情報提供サーバ。 - 複数の端末とネットワークを介して接続され、かつ、前記端末を利用する一つの利用者に対して所望のコンテンツを提供する情報提供サーバにおける情報提供方法において、
前記情報提供サーバは、コンテンツ格納手段と、特徴単語抽出手段と、コンテンツ属性格納手段と、利用者属性格納手段と、利用履歴格納手段と、利用頻度情報形成手段と、スコア計算手段と、コンテンツ選択手段と、送信手段とを備え、
前記情報提供サーバが、
コンテンツ格納手段に登録される前記コンテンツの内容を自然言語により記述したテキストデータから特徴的な単語を特徴単語抽出手段により抽出する抽出ステップと、
前記コンテンツ格納手段に登録されている前記コンテンツを識別するコンテンツ識別情報と、前記コンテンツの属性を示すコンテンツ属性情報と、前記抽出ステップにより抽出された特徴単語とを関連づけてコンテンツ属性格納手段に格納する格納ステップと、
前記各端末を利用するそれぞれの利用者に対応させた各利用者識別情報を利用者属性格納手段に少なくとも格納する格納ステップと、
利用者により利用されたコンテンツを示すコンテンツ識別情報と、そのコンテンツを利用した利用者の利用者識別情報とを関連付けて利用履歴格納手段に格納する格納ステップと、
前記利用履歴格納手段に格納された格納データに基づいて、各利用者の前記特徴単語毎の利用頻度を0以上の値として計算し、前記利用頻度を行列要素とする行列データを利用頻度情報形成手段によって形成するステップと、
前記行列データに対して多変量解析手法を用い、各特徴単語の情報空間内の座標値であるカテゴリスコアと、各利用者の情報空間内の座標値であるサンプルスコアとの両スコアをスコア計算手段によって計算する計算ステップであり、前記多変量解析手法として、前記行列データにおける行列要素による数値パターンの類似した特徴単語同士ほど前記カテゴリスコアの差が小さく、かつ前記行列データにおける前記数値パターンの類似した利用者同士ほど前記サンプルスコアの差が小さくなる特性を有する多変量解析手法を用いる計算ステップと、
前記各特徴単語毎の前記カテゴリスコアと、前記1つの利用者の前記サンプルスコアとの距離をコンテンツ選択手段によって計算し、
前記距離と前記コンテンツ属性格納手段の格納データとに基づき、前記1つの利用者と前記各コンテンツとの適合度を計算し、前記適合度が所定の値以上のコンテンツを選択する選択ステップであり、前記適合度として、1つのコンテンツに対応付けられた各特徴単語に対して、前記計算された各距離毎に定まる、距離が小さいほど大きくなる各数値を計算し、前記計算した各数値を、1つのコンテンツに対応付けられた全ての特徴単語に対して加算した加算値を計算し、前記計算した加算値を前記適合度として用いる選択ステップと、
前記選択ステップにより選択されたコンテンツに対応するコンテンツ識別情報及びコンテンツの属性情報の内の少なくとも一方を前記コンテンツ属性格納手段から読み出して送信手段によって前記一つの利用者の利用する前記端末に送信する送信ステップと、
を実行することを特徴とする情報提供方法。 - 複数の端末とネットワークを介して接続され、かつ、前記端末を利用する一つの利用者に対して所望のコンテンツを提供する情報提供サーバにおける情報提供方法において、
前記情報提供サーバは、コンテンツ格納手段と、特徴単語抽出手段と、コンテンツ属性格納手段と、利用者属性格納手段と、利用履歴格納手段と、利用頻度情報形成手段と、スコア計算手段と、コンテンツ選択手段と、送信手段とを備え、
前記情報提供サーバが、
コンテンツ格納手段に登録される前記コンテンツの内容を自然言語により記述したテキストデータから特徴的な単語を特徴単語抽出手段により抽出する抽出ステップと、
前記コンテンツ格納手段に登録されている前記コンテンツを識別するコンテンツ識別情報と、前記コンテンツの属性を示すコンテンツ属性情報と、前記抽出ステップにより抽出された特徴単語とを関連づけてコンテンツ属性格納手段に格納する格納ステップと、
前記各端末を利用するそれぞれの利用者に対応させた各利用者識別情報を利用者属性格納手段に少なくとも格納する格納ステップと、
利用者により利用されたコンテンツを示すコンテンツ識別情報と、そのコンテンツを利用した利用者の利用者識別情報と、そのコンテンツが利用された利用日時とを関連付けて利用履歴格納手段に格納する格納ステップと、
前記利用履歴格納手段に格納された格納データに基づいて、各利用者の特徴単語毎の利用
頻度を、現在日時と前記利用日時との間の時間差が少ないほど大きな重み付けをして0以上の値として計算し、前記利用頻度を行列要素とする行列データを利用頻度情報形成手段によって形成するステップと、
前記行列データに対して多変量解析手法を用い、各コンテンツの情報空間内の座標値であるカテゴリスコアと、各利用者の情報空間内の座標値であるサンプルスコアとの両スコアをスコア計算手段によって計算する計算ステップであり、前記多変量解析手法として、前記行列データにおける行列要素による数値パターンの類似したコンテンツ同士ほど前記カテゴリスコアの差が小さく、かつ前記行列データにおける前記数値パターンの類似した利用者同士ほど前記サンプルスコアの差が小さくなる特性を有する多変量解析手法を用いる計算ステップと、
前記各特徴単語毎の前記カテゴリスコアと、前記1つの利用者の前記サンプルスコアとの距離をコンテンツ選択手段によって計算し、
前記距離と前記コンテンツ属性格納手段の格納データとに基づき、前記1つの利用者と前記各コンテンツとの適合度を計算し、前記適合度が所定の値以上のコンテンツを選択する選択ステップであり、前記適合度として、1つのコンテンツに対応付けられた各特徴単語に対して、前記計算された各距離毎に定まる、距離が小さいほど大きくなる各数値を計算し、前記計算した各数値を、1つのコンテンツに対応付けられた全ての特徴単語に対して加算した加算値を計算し、前記計算した加算値を前記適合度として用いる選択ステップと、
前記選択ステップより選択されたコンテンツに対応するコンテンツ識別情報及びコンテンツの属性情報の内の少なくとも一方を前記コンテンツ属性格納手段から読み出して送信手段によって前記一つの利用者の利用する前記端末に送信する送信ステップと、
を実行することを特徴とする情報提供方法。 - 前記コンテンツ選択手段は、前記一つの利用者が利用していないコンテンツを対象として前記適合度の計算を行うことを特徴とする請求項1〜請求項5のうちいずれか1項記載の情報提供サーバ。
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