JPH1025469A - 撥水性表面構造およびその形成方法 - Google Patents

撥水性表面構造およびその形成方法

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JPH1025469A
JPH1025469A JP8179489A JP17948996A JPH1025469A JP H1025469 A JPH1025469 A JP H1025469A JP 8179489 A JP8179489 A JP 8179489A JP 17948996 A JP17948996 A JP 17948996A JP H1025469 A JPH1025469 A JP H1025469A
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water
conductor
repellent
surface structure
fine
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Application number
JP8179489A
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English (en)
Inventor
Toshiharu Saito
俊晴 斎藤
Hiroyuki Murata
浩之 村田
Sunao Imai
直 今井
Tomohiro Okumura
智洋 奥村
Ichiro Nakayama
一郎 中山
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 物体表面に極めて微小な凹凸を効率的に高密
度に形成することにより、優れた撥水性を発揮させる。 【解決手段】 酸化亜鉛ウィスカ3を液体中に分散さ
せ、酸化亜鉛ウィスカが分散した液体中に導電体1を浸
漬して導電体1の表面に酸化亜鉛ウィスカ3を電着し、
電着塗料溶液中に導電体1を浸漬して酸化亜鉛ウィスカ
3が電着した面に電着塗料2を電着させ酸化亜鉛ウィス
カ3を導電体1に固定し、酸化亜鉛ウィスカ3ならびに
電着塗料2が形成された導電体1の表面に撥水性の高い
物質をコーティングする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、船,自動車,オ
ートバイ,自転車,航空機などの乗物のボディ、橋や建
物などの建築物、家具,食器,靴,傘などの身の回り品
等、各種物体に適用できる撥水性表面構造およびその形
成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、撥水性表面構造は大変有用な
技術であり、幅広い分野で利用されている。例えば、船
底表面に撥水性を持たせると、船底表面と海水の間に薄
い空気の膜ができ、水の粘性による抵抗が著しく小さく
なり、航行速度の増大を図ることができる。
【0003】また、自動車,オートバイ,自転車,航空
機などの乗物のボディ、建物の外壁、家具、食器、靴、
傘などの汚れや濡れ防止にも撥水表面は利用可能であ
る。また、配管内部や鉄骨表面など、耐腐食性が要求さ
れる金属表面には、一般的には塗装による錆止めが行わ
れているが、塗装には寿命があるため、表面に付着した
水滴によって腐食が除々に進行していく。このような表
面に撥水性を持たせれば、水滴が付かないので、耐腐食
性が飛躍的に向上する。
【0004】また、熱交換器のフィンに着霜が生じる
と、フィン間を通過する風量の低下をきたし、熱交換能
力が低下する。フィン上に発生した凝縮水は、親水性表
面では水膜状で存在するが、撥水性表面では半球状で存
在するため、凝縮水とフィンの接触面積が相対的に小さ
くなり、凝縮水が凍結するまでに要する時間が長くな
る。つまり、熱交換機のフィンの表面に撥水性を持たせ
ることにより、熱交換器の連続運転時間を延長させるこ
とができる。
【0005】また、防水服のファスナー部分には構造上
わずかな隙間があるため、ここから浸水が生じることが
ある。このファスナーに撥水性を持たせると、浸水を著
しく低減することができる。また、海上の橋では橋桁が
海水に接しているため、鉄骨やコンクリートが腐食して
寿命が短くなる。この橋桁にも撥水性を持たせると、高
寿命化を図ることができる。
【0006】以上に述べた以外にも、撥水表面構造の利
用できる分野は限りなく広いものである。そして、優れ
た撥水性を要求されるところの素材としては、上述のよ
うに金属がかなり多いのが実状である。そのような金属
表面に、優れた撥水性構造を提供できれば、かなりの産
業の発展が期待できる。そこで、近年、物理的に凹凸形
状を形成した物体表面に対して化学的に撥水性のある物
質をコーティングした撥水表面構造は種々提案されてい
る。
【0007】例えば、金属の鏡面に撥水性のある物質を
コーティングした表面の水の接触角は約110°である
が、表面に微小な凹凸を形成すると、同じ撥水性物質を
コーティングした場合でも、水の接触角を120°以上
に高めることができることが知られている。従来、物体
表面に上記凹凸を形成する方法としては、機械的粗面加
工や、化学薬品を用いたエッチング処理が一般的であっ
た。また、ガラス表面に凹凸を形成する方法として、特
開平4−124047号公報には、ガラス表面に金属酸
化膜を形成し、その表面をArプラズマを利用してドラ
イエッチングする方法が開示されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の方法では、微小な凹凸を形成することに限界があ
り、水の接触角が150°程度の優れた撥水性を持つ表
面を形成することは難しいという問題点を有していた。
また、Arプラズマを利用して加工する方法は、加工に
多大の時間と設備を要するという問題点がある。
【0009】この発明は、上記課題に鑑みて成されたも
ので、物体表面に極めて微小な凹凸を効率的に高密度に
形成することにより、優れた撥水性を発揮する撥水性表
面構造およびその形成方法を提供することを目的とする
ものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の撥水性表
面構造は、基体と、この基体の表面に微小針状物を付着
して形成した微小凹凸とを備えたものである。請求項1
記載の撥水性表面構造によると、基体表面が、微小針状
物による微小凹凸で構成されているので、極めて高い撥
水性が得られる。
【0011】請求項2記載の撥水性表面構造は、基体
と、この基体の表面に微小針状物を付着して形成した微
小凹凸と、微小針状物を基体に固定した塗料とを備えた
ものである。請求項2記載の撥水性表面構造によると、
基体表面が、微小針状物による微小凹凸で構成されてい
るので、極めて高い撥水性が得られる。また、微小針状
物を塗料にて基体に固定したので、微小針状物の保持が
確実に行える。
【0012】請求項3記載の撥水性表面構造は、請求項
2において、基体が導電体であり、かつ塗料が電着塗料
であることを特徴とするものである。請求項3記載の撥
水性表面構造によると、請求項2の作用に加え、微小針
状物を導電体に電着塗料によって固定するので、短時間
で確実に微小針状物の固定が行える。
【0013】請求項4記載の撥水性表面構造は、請求項
3において、電着塗料が、フッ素樹脂系電着塗料である
ことを特徴とするものである。請求項4記載の撥水性表
面構造によると、請求項3の作用に加え、電着塗料自身
が撥水性の高いフッ素樹脂系電着塗料であり、単に微小
針状物を導電体に固定するだけでなく、撥水性を高める
点においても好適である。
【0014】請求項5記載の撥水性表面構造は、請求項
3において、電着塗料が、フッ素化合物微粒子を分散さ
せた電着塗料であることを特徴とするものである。請求
項5記載の撥水性表面構造によると、請求項3の作用に
加え、電着塗料自身が撥水性の高いフッ素化合物微粒子
を分散させた電着塗料であり、単に微小針状物を導電体
に固定するだけでなく、撥水性を高める点においても好
適である。
【0015】請求項6記載の撥水性表面構造は、請求項
1または請求項2または請求項3または請求項4または
請求項5において、微小凹凸の表面に撥水性の高い物質
からなるコーティング層を形成したことを特徴とするも
のである。請求項6記載の撥水性表面構造によると、請
求項1または請求項2または請求項3または請求項4ま
たは請求項5の作用に加え、微小凹凸の表面に撥水性の
高いコーティング層を形成したので、撥水性がより高く
なる。
【0016】請求項7記載の撥水性表面構造は、請求項
1または請求項2または請求項3または請求項4または
請求項5において、微小針状物を撥水性の高い物質でコ
ーティングしたことを特徴とするものである。請求項7
記載の撥水性表面構造によると、請求項1または請求項
2または請求項3または請求項4または請求項5の作用
に加え、微小針状物を撥水性の高い物質でコーティング
したので、撥水性がより高くなる。
【0017】請求項8記載の撥水性表面構造は、請求項
1または請求項2または請求項3または請求項4または
請求項5または請求項6または請求項7において、微小
針状物が、酸化亜鉛ウィスカであることを特徴とするも
のである。請求項8記載の撥水性表面構造によると、請
求項1または請求項2または請求項3または請求項4ま
たは請求項5または請求項6または請求項7の作用に加
え、微小針状物を酸化亜鉛ウィスカで形成したので、酸
化亜鉛ウィスカのテトラポット状に伸びたどれか一本の
足が必ず導電体表面に立ち上がり、単純に酸化亜鉛ウィ
スカを導電体表面に固定するだけで、撥水性を高めるの
に十分な微小凹凸を形成することができる。
【0018】請求項9記載の撥水性表面構造の形成方法
は、微小針状物を液体中に分散させ、微小針状物が分散
した液体中に導電体を浸漬して導電体の表面に微小針状
物を電着し、電着塗料溶液中に導電体を浸漬して微小針
状物が電着した面に電着塗料を電着させ微小針状物を導
電体に固定するものである。請求項9記載の撥水性表面
構造の形成方法によると、導電体表面が、微小針状物に
よる微小凹凸と、撥水性の高い電着塗料で構成されてい
るので、極めて高い撥水性が得られる。しかも、電着法
という電気的な手法により、導電体表面に、短時間で確
実に微小凹凸を形成できる。
【0019】請求項10記載の撥水性表面構造の形成方
法は、微小針状物を電着塗料溶液中に分散させ、微小針
状物が分散した電着塗料溶液中に導電体を浸漬して導電
体の表面に微小針状物ならびに電着塗料を同時に電着す
るものである。請求項10記載の撥水性表面構造の形成
方法によると、導電体表面が、微小針状物による微小凹
凸と、撥水性の高い電着塗料で構成されているので、極
めて高い撥水性が得られる。しかも、電着法という電気
的な手法により、導電体表面に、短時間で確実に微小凹
凸を形成できる。さらに、導電体表面に微小針状物を形
成する工程と、微小針状物を電着塗料にて導電体表面に
固定する工程とが同一工程にて行え、作業性にも優れ
る。
【0020】請求項11記載の撥水性表面構造の形成方
法は、請求項9または請求項10において、微小針状物
ならびに電着塗料が形成された導電体の表面に撥水性の
高い物質をコーティングするものである。請求項11記
載の撥水性表面構造の形成方法によると、請求項9また
は請求項10の作用に加え、導電体表面を撥水性の高い
物質でコーティングしたので、撥水性がより高くなる。
【0021】請求項12記載の撥水性表面構造の形成方
法は、請求項9または請求項10において、微小針状物
ならびに電着塗料が形成された導電体の表面を微小針状
物と電着塗料のエッチング速度比の大きい(エッチング
選択性の高い)条件でエッチングするものである。請求
項12記載の撥水性表面構造の形成方法によると、請求
項9または請求項10の作用に加え、導電体表面を微小
針状物と電着塗料のエッチング速度比の大きい条件でエ
ッチングすることで、微小凹凸の数が増加し、撥水性が
より高くなる。請求項13記載の撥水性表面構造の形成
方法は、請求項9または請求項10において、微小針状
物ならびに電着塗料が形成された導電体の表面を微小針
状物と電着塗料のエッチング速度比の大きい(エッチン
グ選択性の高い)条件でエッチングし、微小針状物なら
びに電着塗料が形成された導電体の表面に撥水性の高い
物質をコーティングするものである。
【0022】請求項13記載の撥水性表面構造の形成方
法によると、請求項9または請求項10の作用に加え、
導電体表面を微小針状物と電着塗料のエッチング速度比
の大きい条件でエッチングすることで、微小凹凸の数が
増加し、撥水性がより高くなる。また、導電体表面を撥
水性の高い物質でコーティングしたので、撥水性がより
高くなる。
【0023】
【発明の実施の形態】
第1の実施の形態 この発明の第1の実施の形態を図1ないし図5に基づい
て説明する。図1において、1は基体となる導電体であ
り、導電体1の表面に電着塗料2により微小針状物とな
る酸化亜鉛ウィスカ3が固定されている。用途によって
は、その表面に撥水性のある物質のコーティング層4が
形成されている。
【0024】図2は撥水性表面構造の形成工程を示すフ
ローチャートでり、図3はその工程を具体的に図示した
ものである。まず、ステップ1において、酸化亜鉛ウィ
スカ3を適当な溶媒、例えば、水とエタノールを重量比
で1:1に混合してアンモニア水溶液を少量加えてpH
=9.5に調整した液体中に、その液体に対して0.5
wt%の酸化亜鉛ウィスカ3を加え、超音波を30分か
けて均一に液体中で分散させた酸化亜鉛ウィスカのサス
ペンジョン溶液を作製する。
【0025】次に、ステップ2において、ビーカーに入
れた前記溶液500g中に、陽極および陰極となる導電
体(例えばステンレス板)を浸漬し(浸漬面積4c
2 )、電極間距離を4cmとし、20Vの電圧を5分
印加することにより、酸化亜鉛ウィスカ(大きさ約8μ
m)を電気泳動させて、陽極(導電体1)の表面上に酸
化亜鉛ウィスカ3を付着・堆積させる(図3(a))。
【0026】また、ステップ2において、ステップ1の
溶液中にアセトンに溶解させたニトロセルロースを少量
加えて電着させると、酸化亜鉛ウィスカ3の導電体1へ
の接着力を上げるのに効果的であることを実験で確認し
た。このように、ステップ1では、様々な溶剤の組み合
わせが可能である。次に、ステップ3において、電着塗
料2〔例えば、フッ素樹脂系電着塗料:エレコートAM
F((株)シミズ製)〕をステップ2において酸化亜鉛
ウィスカ3が付着・堆積した導電体1の表面上に、酸化
亜鉛ウィスカ3が完全に埋まらないような厚さ(10〜
15μm)となるように、電着電圧および電着時間を制
御して電着させて、酸化亜鉛ウィスカ3を導電体1の表
面上に凹凸を残した状態で完全に固定する(図3
(b))。
【0027】なお、フッ素樹脂系電着塗料とは、塗料高
分子主鎖あるいは側鎖にフッ素が結合し、アニオン型電
着塗料であればカルボキシル基、カチオン型電着塗料で
あればアミノ基がついた構造を有しているものをいう。
また、電着塗料にフッ素化合物微粒子を分散させた電着
塗料を用いることも好適である。ここでいうフッ素化合
物微粒子とは、ポリテトラフルオロエチレン(PTF
E)などのフッ素を含む高分子微粒子のことである。こ
れら電着塗料は、耐候性,耐薬品性,防汚性,潤滑性,
低摩擦性などにも優れているものも多く、撥水性以外で
これらの諸特性が要求さる導電体1の表面には、適切な
電着塗料を選択すれば、撥水性と他の機能を併せ持った
コーティング組成物を形成することが可能である。
【0028】この手法を用いると、ステップ2で酸化亜
鉛ウィスカ3が形成された導電体1の表面上において、
酸化亜鉛ウィスカ3間の隙間などの電気の流れ易い部分
から、優先的に電着塗料2が形成されていくため、乾燥
時にクラックが入り難くなる。次に、ステップ4におい
て、撥水性の高いフッ素系樹脂をコーティングする(図
3には図示せず)。コーティング層4については、炭素
(C)およびフッ素(F)を含むガス、例えば、CHF
3 ガスをプラズマ化することによって行うフッ素系ポリ
マーの堆積や、フルオロカーボン系ポリマーの焼き付
け、シロキサン結合を介して形成させたフッ素を含む化
学吸着単分子膜のコーティング、フッ素樹脂の塗布、シ
リコーン樹脂の塗布など様々なコーティングを利用する
ことができる。
【0029】なお、ステップ2,3,4の各工程後に、
それぞれの適当な温度で乾燥・熱処理を行ったことはい
うまでもない。このようにして得た導電体1の撥水表面
について、水の接触角および転落角を表1に示す。
【0030】
【表1】
【0031】表1からわかるように、水の接触角は14
5°であり、転落角は15°であった。水の接触角と
は、図4に示すように、水5の表面と導電体1とのなす
角θをいい、本実施の形態ではθ=145°であった。
また、転落角とは、図5に示すように、水5が滑り始め
る導電体1の傾斜角φをいい、本実施の形態ではφ=1
5°であった。
【0032】このように構成された撥水性表面構造およ
びその形成方法によると、導電体1の表面を、酸化亜鉛
ウィスカ3による高密度な微小凹凸と、自身が撥水性な
らびに撥油性の高いフッ素樹脂系の電着塗料2で構成
し、さらにその表面に撥水性の高い物質からなるコーテ
ィング層4を形成したので、高い接触角と低い転落角が
得られ、極めて優れた撥水性を有する撥水表面を得るこ
とができる。また、酸化亜鉛ウィスカ3が形成されてい
ない部分があっても、電着塗料2にかなりの撥水性があ
るものを選択すれば、一箇所だけに水が極端に吸着し易
いということがなくなる。
【0033】また、微小針状物として酸化亜鉛ウィスカ
3を用いることで、微小凹凸をより効率的に形成するこ
とができる。すなわち、酸化亜鉛ウィスカ3はテトラポ
ット形状であるため、個々の酸化亜鉛ウィスカ3の固定
方向(太さ0.2〜3μm、長さ2〜50μmの針状繊
維の向き)を揃えずとも、四本のテトラポット状に伸び
たどれか一本の足が必ず導電体1の表面に立ち上がり、
単純に酸化亜鉛ウィスカ3を導電体1の表面に固定する
だけで、撥水性を高めるのに十分な微小凹凸を形成する
ことができる。しかも、酸化亜鉛ウィスカ3は低価格で
あることから、非常に簡単かつ安価な方法で、極めて優
れた撥水性を有する撥水表面を得ることができる。
【0034】さらに、電着法という電気的な手法によ
り、導電体1の表面に、短時間で確実にしかも均一な微
小凹凸を形成できる。また、複雑な形状をした箇所でも
高密度に微小凹凸を形成でき、これまで撥水性をもたす
ことが困難であった形状の複雑な導電体1にも、撥水性
の高い表面構造を形成できる。 第2の実施の形態 この発明の第2の実施の形態を図6に基づいて説明す
る。図6は、撥水性表面構造の形成工程を示すフローチ
ャートである。
【0035】まず、ステップ1において、第1の実施の
形態に用いたフッ素樹脂系電着塗料2に酸化亜鉛ウィス
カ3を30wt%程度加えて攪拌した後、100kHz
程度の強力な超音波をかけて電着塗料溶液中で均一に酸
化亜鉛ウィスカ3を分散させる。次に、ステップ2にお
いて、第1の実施の形態と同様な方法で、酸化亜鉛ウィ
スカ3と電着塗料2を同時に導電体1に電着する。この
際、塗料の付く厚さを、用途に応じて適切に電着条件を
代えて調整することが可能である。
【0036】最後に、ステップ3において、撥水性の高
いフッ素系樹脂を表面にコーティングする。なお、ステ
ップ2,3の各工程後に、それぞれの適当な温度で乾燥
・熱処理を行ったことはいうまでもない。このようにし
て得た導電体1の撥水表面について、水の接触角および
転落角を表1に示す。本実施の形態では、水の接触角は
148°、転落角は12°であった。
【0037】このように構成された撥水性表面構造およ
びその形成方法においても第1の実施の形態と同様の効
果が得られる。さらに、導電体1の表面に酸化亜鉛ウィ
スカ3を付着する工程と、酸化亜鉛ウィスカ3を電着塗
料2により導電体1の表面に固定する工程とが同一工程
にて行え、作業性にも優れる。
【0038】第3の実施の形態 この発明の第3の実施の形態を図7に基づいて説明す
る。図7は、撥水表面構造の形成工程を具体的に図示し
たものである。まず、第2の実施の形態のステップ2で
形成した撥水表面構造を図7(a)に示す。第2の実施
の形態のステップ2の工程の後に、図7(a)の表面
を、電着塗料2と酸化亜鉛ウィスカ3のエッチング速度
比の大きい(エッチング選択性の高い)条件を有するA
rプラズマでエッチングし、表面に酸化亜鉛ウィスカ3
の針状繊維がより数多く現れるようにする(図7
(b))。
【0039】なお、エッチング方法としては、本実施の
形態の限られるものではなく、電着塗料を溶かすような
溶剤でウェットエッチングしてもよい。そして、最後に
撥水性の高いフッ素系樹脂を表面にコーティングする。
このようにして得た導電体1の撥水表面について、水の
接触角および転落角を表1に示す。本実施の形態では、
水の接触角は155°、転落角は10°であった。
【0040】このように構成された撥水性表面構造およ
びその形成方法においても第2の実施の形態と同様の効
果が得られる。さらに、導電体1の表面を酸化亜鉛ウィ
スカ3と電着塗料2のエッチング選択比の大きい条件で
エッチングすることで、微小凹凸の数が増加し、撥水性
がより高くなる。
【0041】なお、前記各実施の形態に限るものではな
く、例えば、あらかじめ微小針状物を撥水性のある物質
でコーティングしておいてから第1〜3の実施の形態に
用いてもよい。その際には、最後に撥水性の高い物質で
コーティングしなくても、135〜150°という高い
水の接触角が得られることを実験で確認した。また、第
1〜3の実施の形態では、最後に凹凸表面に撥水性物質
をコーティングしたが、それを行わなくても、微小凹凸
による形状効果によって、120〜140°という高い
接触角が得られることも実験で確認した。
【0042】さらに、微小針状物を導電体1の表面に固
定するために電着塗料2を用いたが、特に電着塗料2に
て固定しなくてもよく、あるいは電着以外の塗料によっ
て固定してもよい。また、微小凹凸を形成する基体は導
電体1に限るものではなく、また微小針状物の付着も、
電着以外の方法によってもよい。また、導電体1の表面
に固定する微小針状物は、酸化亜鉛ウィスカ3に限るも
のではない。電着以外の方法としては、例えば、ウィス
カを塗工剤に分散して噴霧するスプレー法や、帯電した
ウィスカを塗工剤に電気的に付着させる静電粉体塗装法
などが挙げられる。また、酸化亜鉛ウィスカ以外の例と
しては、例えば、β−SiCウィスカなどの針状単結晶
が挙げられる。
【0043】
【発明の効果】請求項1記載の撥水性表面構造による
と、基体表面が、微小針状物による微小凹凸で構成され
ているので、極めて高い撥水性が得られる。請求項2記
載の撥水性表面構造によると、基体表面が、微小針状物
による微小凹凸で構成されているので、極めて高い撥水
性が得られる。また、微小針状物を塗料にて基体に固定
したので、微小針状物の保持が確実に行える。
【0044】請求項3記載の撥水性表面構造によると、
請求項2の作用に加え、微小針状物を導電体に電着塗料
によって固定するので、短時間で確実に微小針状物の固
定が行える。請求項4記載の撥水性表面構造によると、
請求項3の作用に加え、電着塗料自身が撥水性の高いフ
ッ素樹脂系電着塗料であり、単に微小針状物を導電体に
固定するだけでなく、撥水性を高める点においても好適
である。
【0045】請求項5記載の撥水性表面構造によると、
請求項3の作用に加え、電着塗料自身が撥水性の高いフ
ッ素化合物微粒子を分散させた電着塗料であり、単に微
小針状物を導電体に固定するだけでなく、撥水性を高め
る点においても好適である。請求項6記載の撥水性表面
構造によると、請求項1または請求項2または請求項3
または請求項4または請求項5の作用に加え、微小凹凸
の表面に撥水性の高いコーティング層を形成したので、
撥水性がより高くなる。
【0046】請求項7記載の撥水性表面構造によると、
請求項1または請求項2または請求項3または請求項4
または請求項5の作用に加え、微小針状物を撥水性の高
い物質でコーティングしたので、撥水性がより高くな
る。請求項8記載の撥水性表面構造によると、請求項1
または請求項2または請求項3または請求項4または請
求項5または請求項6または請求項7の作用に加え、微
小針状物を酸化亜鉛ウィスカで形成したので、酸化亜鉛
ウィスカのテトラポット状に伸びたどれか一本の足が必
ず導電体表面に立ち上がり、単純に酸化亜鉛ウィスカを
導電体表面に固定するだけで、撥水性を高めるのに十分
な微小凹凸を形成することができる。
【0047】請求項9記載の撥水性表面構造の形成方法
によると、導電体表面が、微小針状物による微小凹凸
と、撥水性の高い電着塗料で構成されているので、極め
て高い撥水性が得られる。しかも、電着法という電気的
な手法により、導電体表面に、短時間で確実に微小凹凸
を形成できる。請求項10記載の撥水性表面構造の形成
方法によると、導電体表面が、微小針状物による微小凹
凸と、撥水性の高い電着塗料で構成されているので、極
めて高い撥水性が得られる。しかも、電着法という電気
的な手法により、導電体表面に、短時間で確実に微小凹
凸を形成できる。さらに、導電体表面に微小針状物を形
成する工程と、微小針状物を電着塗料にて導電体表面に
固定する工程とが同一工程にて行え、作業性にも優れ
る。
【0048】請求項11記載の撥水性表面構造の形成方
法によると、請求項9または請求項10の作用に加え、
導電体表面を撥水性の高い物質でコーティングしたの
で、撥水性がより高くなる。請求項12記載の撥水性表
面構造の形成方法によると、請求項9または請求項10
の作用に加え、導電体表面を微小針状物と電着塗料のエ
ッチング速度比の大きい条件でエッチングすることで、
微小凹凸の数が増加し、撥水性がより高くなる。
【0049】請求項13記載の撥水性表面構造の形成方
法によると、請求項9または請求項10の作用に加え、
導電体表面を微小針状物と電着塗料のエッチング速度比
の大きい条件でエッチングすることで、微小凹凸の数が
増加し、撥水性がより高くなる。また、導電体表面を撥
水性の高い物質でコーティングしたので、撥水性がより
高くなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施の形態における撥水表面
構造の模式図。
【図2】この発明の第1の実施の形態における撥水表面
形成工程のフローチャート。
【図3】この発明の第1の実施の形態における撥水表面
の形成工程の模式図。
【図4】水の接触角の説明図。
【図5】水の転落角の説明図。
【図6】この発明の第2の実施の形態における撥水表面
の形成工程のフローチャート図。
【図7】この発明の第3の実施の形態における撥水表面
の形成工程の模式図。
【符号の説明】
1 導電体 2 電着塗料 3 酸化亜鉛ウィスカ 4 コーティング層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 奥村 智洋 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 中山 一郎 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基体と、この基体の表面に微小針状物を
    付着して形成した微小凹凸とを備えた撥水性表面構造。
  2. 【請求項2】 基体と、この基体の表面に微小針状物を
    付着して形成した微小凹凸と、前記微小針状物を前記基
    体に固定した塗料とを備えた撥水性表面構造。
  3. 【請求項3】 基体が導電体であり、かつ塗料が電着塗
    料であることを特徴とする請求項2記載の撥水性表面構
    造。
  4. 【請求項4】 電着塗料が、フッ素樹脂系電着塗料であ
    ることを特徴とする請求項3記載の撥水性表面構造。
  5. 【請求項5】 電着塗料が、フッ素化合物微粒子を分散
    させた電着塗料であることを特徴とする請求項3記載の
    撥水性表面構造。
  6. 【請求項6】 微小凹凸の表面に撥水性の高い物質から
    なるコーティング層を形成したことを特徴とする請求項
    1または請求項2または請求項3または請求項4または
    請求項5記載の撥水性表面構造。
  7. 【請求項7】 微小針状物を撥水性の高い物質でコーテ
    ィングしたことを特徴とする請求項1または請求項2ま
    たは請求項3または請求項4または請求項5記載の撥水
    性表面構造。
  8. 【請求項8】 微小針状物が、酸化亜鉛ウィスカである
    ことを特徴とする請求項1または請求項2または請求項
    3または請求項4または請求項5または請求項6または
    請求項7記載の撥水性表面構造。
  9. 【請求項9】 微小針状物を液体中に分散させる工程
    と、前記微小針状物が分散した液体中に導電体を浸漬し
    て前記導電体の表面に微小針状物を電着する工程と、電
    着塗料溶液中に前記導電体を浸漬して前記微小針状物が
    電着した面に電着塗料を電着させ前記微小針状物を前記
    導電体に固定する工程とを含む撥水性表面構造の形成方
    法。
  10. 【請求項10】 微小針状物を電着塗料溶液中に分散さ
    せる工程と、前記微小針状物が分散した電着塗料溶液中
    に導電体を浸漬して前記導電体の表面に微小針状物なら
    びに電着塗料を同時に電着する工程とを含む撥水性表面
    構造の形成方法。
  11. 【請求項11】 微小針状物ならびに電着塗料が形成さ
    れた導電体の表面に撥水性の高い物質をコーティングす
    る工程を含む請求項9または請求項10記載の撥水性表
    面構造の形成方法。
  12. 【請求項12】 微小針状物ならびに電着塗料が形成さ
    れた導電体の表面を微小針状物と電着塗料のエッチング
    速度比の大きい条件でエッチングする工程を含む請求項
    9または請求項10記載の撥水性表面構造の形成方法。
  13. 【請求項13】 微小針状物ならびに電着塗料が形成さ
    れた導電体の表面を微小針状物と電着塗料のエッチング
    速度比の大きい条件でエッチングする工程と、微小針状
    物ならびに電着塗料が形成された導電体の表面に撥水性
    の高い物質をコーティングする工程とを含む請求項9ま
    たは請求項10記載の撥水性表面構造の形成方法。
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