JPH10254415A - 液晶表示装置および画像信号処理装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】階調表示を行う上で有効な機能を提供すると共
に、作成済み表示データの流用が可能なように液晶表示
装置の設定のみで対応ができる手段を提供する。 【解決手段】セレクタ２０３が、参照テーブル２０１か
ら出力される階調コードと、表示メモリ３から読み出さ
れて参照テーブルのアドレスを指定するデータを、バイ
パス信号２０４で選択する。表示メモリに格納される元
データが階調コードと一致していれば参照テーブルをバ
イパスすることが可能である。通常はバイパス信号をイ
ネーブルとして参照テーブルを使用せずに階調表示を行
う。そして参照テーブルに設定するデータは例えば実際
の表示とは逆論理のデータ設定しておく。この設定をす
ることで、バイパス信号のみを変更するだけで瞬時に白
黒反転の表示を行うことができる。これは白黒反転の液
晶を用いて表示する場合に反転することを想定して元デ
ータを再作成する必要がなくなる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、ＴＶゲームをはじ
めとするコンピュータやマルチメディアなどの液晶にグ
ラフィックスを表示するための画像データを処理する液
晶表示装置において、階調表示の信号を処理するために
構成される回路手段に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来の液晶表示装置で階調表示データを
処理する方法としては、表示しようとする画像データを
一旦表示メモリに格納し、その格納されたデータを読み
出して階調発生回路に転送していた。そしてその変換さ
れた階調データが液晶に表示されるデータとして液晶へ
転送していた。すなわち表示される画像データは、表示
メモリへ格納されるデータ、階調発生回路へ転送される
データ等が同一のデータとして扱われていた。

【０００３】図６が従来の液晶表示装置を示す図であ
る。ＣＰＵ１が液晶表示制御装置２を介して表示メモリ
３へ表示データを書き込む。液晶表示制御装置２が表示
メモリの書き込みと読み出しを調停しながら表示データ
を読み出して階調発生回路２０２に転送する。階調発生
回路は転送されたデータを階調データに変換して液晶に
出力して表示させていた。例えば１６階調の表示であれ
ばデータは消灯を０、点灯を１としてその中間階調を示
すには４ビットのデータが必要となる。この４ビットの
データを階調発生回路がデータ変換を行っている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】前述の従来の液晶表示
装置で階調表示を行う場合では、階調発生回路はあらか
じめ決まったデータ変換を行うため、階調の濃紺レベル
を変更する場合や階調数を変更する場合には表示メモリ
に格納する元データ自身をその都度変更する必要があっ
た。すなわち階調表示を変更する時には元データを必要
に応じて変更する必要があり、既に作成済みのデータを
も再作成しなくてはならなかった。

【０００５】したがって本発明の目的は、階調表示を行
う上で有効な機能を提供すると共に作成済み表示データ
の流用が可能なように、液晶表示装置の設定のみで対応
ができる手段を提供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明の階調表示データ
を処理する構成の液晶表示装置は、表示メモリから読み
出された階調表示データが内蔵する参照テーブルのアド
レスを指定し、あらかじめ設定されたデータが階調コー
ドとして指定されたアドレスで出力されて階調発生回路
へ転送されて表示データとして液晶へ出力される構成と
なっている。またこの参照テーブルをバイパスするこ
と、また階調レベルによっては分割して使用することが
できる。

【０００７】

【作用】本発明の構成によれば、表示メモリに格納する
画像データを表示内容によってその都度変更することな
く、参照テーブルに設定するデータおよびその参照テー
ブルの使用方法のみで、階調表示のレベルや液晶の特性
に合わせた表示が容易にを実現することができる。

【０００８】

【発明の実施の形態】図１が本発明の液晶表示装置を中
心としたシステム構成を示す図である。ＣＰＵ１が液晶
表示制御装置２を介して表示メモリ３へ表示データを書
き込む。液晶表示制御装置２が表示メモリの書き込みと
読み出しを調停しながら表示データを読み出す。このと
き読み出された表示データは参照テーブル２０１のアド
レスを表すデータとして用いられる。指定されたアドレ
スに設定されているデータが階調コードとして階調発生
回路２０２に転送される。階調発生回路は転送された階
調コードを階調データに変換して液晶３に出力して表示
させる。参照テーブルはＲＡＭで構成してもレジスタで
構成しても構わない。あらかじめデータを設定すること
とアドレスを指定してデータを出力できる機能が備わっ
ていれば充分である。例えば１６階調表示の場合では、
１ドット当たり４ビットのデータ構成となる。すなわち
００００、０００１、００１０の順序で１１１１までの
データで１６レベルを表現する。１６のアドレスにこの
データをそれぞれ設定した例が図２である。１６階調の
場合では表示メモリに格納された表示データと参照テー
ブルに設定されたデータが一致するため、参照テーブル
を用いる効果が薄いが、後述のように別の効果がある。

【０００９】図３が前述参照テーブル２０１をバイパス
する回路構成を示す図である。セレクタ２０３が、参照
テーブル２０１から出力される階調コードと、表示メモ
リから読み出されて参照テーブルのアドレスを指定する
データを、バイパス信号２０４で選択する。表示メモリ
に格納される元データが前述のように階調コードと一致
していれば参照テーブルをバイパスすることが可能であ
る。そこでこのバイパス信号を用いることで次のような
機能を有することができる。すなわち通常はバイパス信
号をイネーブルとして参照テーブルを使用せずに階調表
示を行う。そして参照テーブルに設定するデータは例え
ば実際の表示とは逆論理のデータ設定しておく。この設
定をすることで、バイパス信号のみを変更するだけで瞬
時に白黒反転の表示を行うことができる。これは白黒反
転の液晶を用いて表示する場合に反転することを想定し
て元データを再作成する必要がなくなる。

【００１０】以上が本発明の液晶表示装置を１６階調表
示用として使用した場合での実施例であるが、次に例え
ば４階調のように階調レベルが低下させて液晶表示を行
う場合での実施例について説明する。

【００１１】図４が本発明の液晶表示装置を用いて４階
調表示を実現する参照テーブルの構成を示す図である。
４階調表示では前述の１６階調表示とは異なり１ドット
当たり２ビットのデータ構成となる。したがって参照テ
ーブルのアドレスは４レベルで充分である。そこで前述
の１６レベルの参照テーブルを４レベルの４バンクの分
割された参照テーブル２０６として使用する。表示デー
タ２ビットにバンクを指定する２ビットのバンク切り換
えビット２０５を上位に付加して合計４ビットで参照テ
ーブルの１６アドレスを指定する。この場合には１６レ
ベルの参照テーブルを有効に使用することができる。４
種類に設定できる参照テーブルを使い分ける効果として
は以下がある。一般的には４階調を表現する場合には消
灯レベルを０、点灯レベルを１としたときには、その中
間レベルは４分割のリニアなレベルに設定される。すな
わち００ｈ、０５ｈ、０Ａｈ、０Ｆｈのように設定す
る。ところが液晶の特性によっては白が表示しづらいも
の、黒が表示しづらいものなどさまざまである。また元
データを作成する上でも液晶の表示特性に合わせたプロ
グラミングは困難である。また液晶が変更された場合に
は元データを液晶の表示特性に合わせて再作成する必要
がある。そこで４バンクに分割された参照テーブルに４
種類のデータ、例えばバンク０には標準的なリニアのデ
ータ、バンク１にはその反転のデータ、バンク２には白
寄りのデータ、バンク３には黒寄りのデータを設定する
ことで、バンク切り換えビットの変更のみで液晶での表
示を、前述のバイパスビットの変更と同様に瞬時で変更
することができる。図５がこのような参照テーブルの設
定をした例である。したがって元データを変更すること
なく液晶表示装置の設定のみでさまざまな表示特性を持
つ液晶に対応することが可能となる。

【００１２】

【発明の効果】本発明の液晶表示装置によれば、前述の
説明のように参照テーブルを内蔵することで多様な液晶
に対して特性を合わせることができ、効率のよい液晶表
示システムを実現する。を実施できるのが本発明の効果
である。さらに本発明は、液晶表示システムを構築する
うえで、その表示する液晶が変更になった場合でも画像
データを再作成する必要がなく、本発明の液晶表示装置
の設定で異なる特性の液晶に合わせる場合により効果が
ある手段である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による液晶表示装置のブロック図。

【図２】本発明による参照テーブルへのデータ設定図。

【図３】本発明による参照テーブルバイパスブロック
図。

【図４】本発明による４分割参照テーブルブロック図。

【図５】本発明による４分割参照テーブルへのデータ設
定図。

【図６】従来の本発明による液晶表示装置のブロック
図。

【符号の説明】

１・・・ＣＰＵ ２・・・液晶表示装置 ３・・・表示メモリ ４・・・液晶 ２０１・・・参照テーブル ２０２・・・階調発生回路 ２０３・・・表示データセレクタ ２０４・・・参照テーブルバイパス信号 ２０５・・・参照テーブルバンク選択ビット ２０６・・・４分割された参照テーブル

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】液晶表示装置において、表示メモリから読
   み出された階調表示データが内蔵する参照テーブルのア
   ドレスを指定し、あらかじめ設定されたデータが階調コ
   ードとして指定されたアドレスで出力されて表示データ
   となるように構成されていることを特徴とする液晶表示
   装置。
2. 【請求項２】請求項１の液晶表示装置において、前記の
   表示メモリから読み出された階調表示データが前記参照
   テーブルをバイパスする経路を持ち、その経路を選択す
   るバイパス選択信号により参照テーブルの使用あるいは
   未使用を選択することができる構成がされていることを
   特徴とする画像信号処理装置。
3. 【請求項３】請求項１の液晶表示装置において、前記の
   表示メモリから読み出された階調表示データが前記参照
   テーブルの全てを必要としない階調レベルのとき、参照
   テーブルを分割して複数の参照テーブルとして使用でき
   る構成がされていることを特徴とする画像信号処理装
   置。