JPH10253963A - 液晶配向膜、液晶配向能の付与方法、液晶挟持基板、液晶挟持基板の製造方法、液晶表示素子、液晶表示素子の製造方法及び液晶配向膜用材料 - Google Patents

液晶配向膜、液晶配向能の付与方法、液晶挟持基板、液晶挟持基板の製造方法、液晶表示素子、液晶表示素子の製造方法及び液晶配向膜用材料

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JPH10253963A
JPH10253963A JP5297597A JP5297597A JPH10253963A JP H10253963 A JPH10253963 A JP H10253963A JP 5297597 A JP5297597 A JP 5297597A JP 5297597 A JP5297597 A JP 5297597A JP H10253963 A JPH10253963 A JP H10253963A
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JP
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liquid crystal
crystal alignment
alignment film
resin
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Application number
JP5297597A
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English (en)
Inventor
Nobuo Miyadera
信生 宮寺
Yuki Terasawa
由希 寺澤
Yutaka Honda
裕 本田
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Showa Denko Materials Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】ラビング法を用いなくても液晶を配向させるこ
とのできる液晶配向膜であって、液晶表示素子の製造工
程における熱処理に耐えられる液晶配向膜を提供する。 【解決手段】樹脂の主鎖構造に光異性化可能で二色性を
示す原子団を有している樹脂を含む液晶配向膜。液晶配
向膜の配向能はその樹脂膜に直線偏光を照射することで
付与され、かつ、その配向能は安定に保持・固定されて
いる。少なくとも一方に電極が形成され液晶配向膜が形
成される一対の基板の間に液晶を狭持する液晶表示素子
に用いられる。光異性化可能で二色性を示す原子団とし
ては、アゾベンゼン誘導体、スチルベン誘導体等が好ま
しく、樹脂はポリイミド系樹脂が好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶配向膜、液晶
配向能の付与方法、液晶挟持基板、液晶挟持基板の製造
方法、液晶表示素子、液晶表示素子の製造方法及び液晶
配向膜用材料に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、液晶表示素子は、液晶と接する面
にポリイミド等の液晶配向膜が形成された透明電極基板
が一対、一定の距離を隔てて対向配置され、その電極基
板間に液晶が封入された構成となっている。液晶表示素
子には多数の画素があり、透明電極によって液晶層に電
圧が印加されることによって各画素部の液晶分子の配向
方向が変化することを利用して画像等が表示されてい
る。近年では、各画素部の電極基板上に薄膜トランジス
タ(TFT)等のスイッチング素子が組み込まれたもの
があり、これらはアクティブマトリックス型液晶表示素
子として知られている。アクティブマトリックス型液晶
表示素子では、一般に、電極間に電圧が印加されていな
い時には液晶分子の配列方向が一方の電極基板から他方
の電極基板に向かってほぼ90゜ねじれたツイステッド
ネマチック(TN)型液晶表示方式が採用されている。
TN型液晶表示方式の液晶表示素子では、電極間に電圧
を印加することで、液晶分子を傾けて階調表示を可能に
している。ところが、この液晶分子の傾きには方向性が
あるため、液晶表示素子を見る方向によって表示色やコ
ントラスト比が変化するなど視角依存性が問題となって
いる。
【0003】この視角依存性を改善し広視野角化するた
めの方法には、一画素を構成する表示電極を分割して電
極毎に印加する電圧を変える画素分割法(特開平2-12号
公報)、画素内を分割し領域毎にプレチルト角(特開昭
62−159119号公報)あるいは液晶分子の配向方向(特開
昭63−106624号公報)を変える配向分割法などが知られ
ている。
【0004】液晶表示素子において、電極基板上の液晶
と接する面に形成された液晶配向膜は、液晶分子を膜表
面で一定方向に配向させる役割を果たす。この目的のた
めには、ラビング法と呼ばれる処理が広く行われてい
る。ラビング法は、基板上に形成されたポリイミド等の
高分子膜をベルベット状に多数の繊維で覆われた布で擦
ることによって、液晶配向能を持たせる方法で、簡便・
安価なプロセスである。
【0005】ラビング法以外の液晶配向制御方法として
は、SiO等の斜め蒸着膜を用いる斜方蒸着法(特開昭
56-66826など)、フォトリソグラフィ等の方法で配向膜
表面にグレーティング状の凹凸を形成するフォトリソ法
(特開昭60-60624など)、基板上への累積の際に引上げ
方向に高分子鎖を配向させるLB膜法(特開昭62-19562
2など)、イオン等を斜め照射するイオン照射法(特開
平3-83017他)、液体を斜めから高速に噴射する高速液
体ジェット法(特開昭63-96631)、氷片を斜めから噴射
するアイスブラスチング法(特開昭63-96630)、高分子
表面にエキシマレーザーなどを照射して周期的な縞模様
を形成するエキシマレーザー法(特開平2-196219他)、
熱可塑性材料状を電子線で走査して微細な凹凸を形成す
る電子線走査法(特開平4−97130他)、塗布した配向膜
溶液に遠心力を作用させ高分子鎖を配向させる遠心法
(特開昭63−213819)、すでに配向処理された基材を圧
着することで配向能を転写するスタンプ法(特開平6-43
457他)、Y.Tokoらによるカイラル剤を添加することで
ツイストさせるランダム配向法(J. Appl. Phys.,74
(3),p.2071(1993))、M. Schadtらによるポリケイ
皮酸ビニルの2+2付加環化反応を利用する光2量化法
(Jpn. J. Appl. Phys.,31 Part1, No.7, p2155(199
2))、長谷川らによるポリイミド膜を偏光紫外光で光
分解する光分解法(液晶討論会予稿集、p232(記事番号
2G604)(1994))などが提案されているが、工業的に
は利用されていない。
【0006】一方、ジアゾジアミン色素をポリイミド液
晶配向膜にドープしておきラビング法によって一定方向
に液晶を配向させたセルを作製し、これに偏光レーザー
光を照射することで配向膜表面の液晶の配向方向を照射
した偏光の電場方向と垂直方向に変化させることができ
ることがW.M. Gibbons らによって報告されている(Nat
ure、351、p49(1991))。また、市村によって液晶表
示素子基板の表面をフォトクロミック分子で化学修飾す
ると、光照射のみによって液晶分子の垂直配向・平行配
向間をスイッチングできること、さらに、偏光照射によ
って平行配向の方向を変化させることができることが報
告されている(応用物理、62(10)、 p998(1993)な
ど)。これらの研究は、現在実用化されている電界駆動
型液晶表示素子等の液晶表示素子とは異なる次世代の光
駆動型液晶表示素子の先駆的研究である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】液晶分子を膜表面で一
定方向に配向させるためにラビング法を用いた場合に
は、ラビング時にラビング布から繊維が脱落すること、
ラビング時に静電気が発生するため、ごみが付着しやす
くなること、繊維やごみを基板に擦り付けるため傷をつ
けること、繊維やごみが付着したままパネルが組まれる
とセルギャップが不良になること、これを避けるため、
ラビング後基板を洗浄する工程が必要となること、配向
膜の材料によっては、洗浄することで配向性能が劣化す
るなどの問題がある。また、アクティブマトリックス型
液晶表示素子では、静電気が原因でスイッチング素子が
破壊されることがある。さらに、凹凸がある基板や大面
積の基板では、均一にラビングすることが困難である。
【0008】ラビング法以外の液晶配向制御方法の中
で、斜方蒸着法、イオン照射法、及び電子線走査法は真
空装置を必要とし特に大面積基板の処理には実用的でな
い。遠心法は大面積基板に対して一方向に配向処理する
ためには大規模な装置が必要となり実用的でない。高速
液体ジェット法及びアイスブラスチング法は、大面積基
板の処理において均一な配向を得るのが困難である。ス
タンプ法では、型に利用される基板の繰返し利用可能な
回数が少なく量産化に向かない。ランダム配向法は微細
なドメインを形成するため広視野角になるもののドメイ
ン境界からの光漏れなどが原因でコントラストが低くな
る問題がある。光分解法は、配向膜材料であるポリイミ
ド等の分子量が低下するため膜の強度が低下したり耐液
晶性が低下するおそれがある。フォトリソ法は、工程が
煩雑であり実用的でない。LB膜法は、累積に時間を要
し量産には不向きである。エキシマレーザー法は高価な
装置を必要とする上、従来の液晶配向膜に使われている
ような薄膜には適用できない上、大面積の基板を処理す
るためには走査するなどの方法が必要となり時間がかか
る。また、光二量化法および電子線走査法やフォトリソ
法、エキシマレーザー法などグレーティング状の凹凸を
形成する方法では、プレチルト角を生じさせることが困
難である。さらに、広視野角液晶表示素子を製造するた
めには、ランダム配向法以外の方では画素分割あるいは
配向分割が必要とされるが、画素分割法では、視角依存
性の改善効果が不十分である。また、配向分割法に関し
ては、ラビング法以外の液晶配向制御方法では、困難で
あるかまたは工程が煩雑になる。
【0009】一方、W.M. Gibbonsらのジアゾジアミン色
素をポリイミド液晶配向膜にドープする色素ドープ法を
電界駆動型液晶表示素子の液晶配向膜として利用しよう
とすると、長い期間に色素が液晶層に拡散してきて液配
向能を失ったり液晶表示素子としての表示特性を損なう
恐れがある。それゆえ、このように光駆動型液晶表示素
子のための液晶配向膜を電界駆動型液晶表示素子の液晶
配向膜として利用しようとすると配向能力の安定性が不
足する。本発明は、ラビング法を用いなくても液晶を配
向させることのできる液晶配向膜であって、液晶表示素
子の製造工程における熱処理に対し耐熱性の良好な液晶
配向膜を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、先にラビ
ングレス液晶配向膜を提案した。しかし、この液晶配向
膜も用いる材料によっては、耐熱性が不十分で、液晶表
示素子の製造工程において光配向処理後に熱処理等の熱
履歴を与えると液晶配向能が低下しやすいことが分かっ
た。特に光配向処理後、液晶注入前における耐熱性は液
晶注入後の耐熱性に比して有意に低いことを見出した。
そのため、例えば、光配向処理した基板を貼り合わせシ
ールする工程で低温硬化可能なシール剤やUV硬化可能
なシール剤が必要なこと、あるいは、光配向処理は液晶
注入後に行う必要があるなどの制約があった。
【0011】本願発明者らは、これらの問題も解決する
べく種々検討し、本発明を完成するに至った。すなわ
ち、本発明はまず、少なくとも一方に電極が形成され液
晶配向膜が形成される一対の基板の間に液晶を狭持する
液晶表示素子に用いられる樹脂膜からなる液晶配向膜で
あって、その樹脂は主鎖構造に光異性化可能で二色性を
示す原子団を有している樹脂を含む液晶配向膜である。
また本発明の液晶配向膜の配向能は、好ましくは、樹脂
膜に直線偏光を照射することで付与され、かつ、その液
晶配向能が保持・固定されていることが特徴となる液晶
配向膜である。更にこの液晶配向膜は、樹脂膜に直線偏
光を照射することで液晶配向能を付与させた後、150
℃、1時間の加熱処理をしても、その液晶配向能は保持
される耐熱性をもつことが好ましい。
【0012】ここで、「光異性化可能」とは、光を吸収
させることによって分子構造を変化させることができる
という意味である。また光異性化は、可逆的な反応であ
っても不可逆的な反応であってもよい。「二色性を示
す」とは、光の吸収能が偏光の電界ベクトルの方向によ
って異なる性質を示すという意味である。
【0013】光異性化可能であって二色性を示す原子団
又はその原子団を含んでいる分子は、コマンダー又はコ
マンダー分子(本明細書では、まとめて「コマンダー分
子」ともいう。)と呼ばれる。コマンダー分子を含む樹
脂の被膜に直線偏光を照射すると偏光の電界ベクトルと
同一の方向に光吸収容易軸が向いているコマンダー分子
が選択的に光異性化反応を起こす。ここで、光吸収容易
軸とは、光吸収の遷移モーメントがもっとも大きな軸方
向のことである。したがって、偏光照射の結果として、
偏光の電界ベクトルと同一の方向に光吸収容易軸が向い
ているコマンダー分子の数は、偏光の電界ベクトルと直
角の方向に光吸収容易軸が向いているコマンダーの数よ
りも少なくなる。すなわち、コマンダー分子を含む樹脂
の被膜に面内異方性が生じる。この機構は、光二量化反
応を必要としない点で光二量化法と異なっている。すな
わち液晶分子と相互作用し液晶に配向を与えるコマンダ
ー分子の総数を大きく変化させずにコマンダー分子の配
向方向に異方性が生じることを利用するものである。
【0014】コマンダー分子が可逆的な光異性化反応を
起こし得る場合や熱異性化反応などによって逆異性化し
得る場合にあって、光異性化したコマンダー分子が逆異
性化反応によってもとの異性体に戻る場合であっても、
コマンダー分子の異性体としては元に戻っていてもその
空間的配置あるいは配向方向は必ずしも元に戻らないの
で、最終的には、コマンダー分子を含む樹脂の被膜に面
内異方性が生じる。このようにして面内異方性を生じさ
せた樹脂表面に液晶分子が接することで液晶分子は一方
向に配向する。ここまでの原理は、光駆動型液晶表示素
子のための液晶配向膜の場合と同様である。しかし、こ
の樹脂被膜をこのまま電界駆動型液晶表示素子の液晶配
向膜として利用したのでは、熱的揺動などの構造緩和な
どによって面内異方性が等方化してしまい、長期間にわ
たって液晶配向能力を保持することはできない。すなわ
ち、液晶配向能力の安定性が不足する。本発明は、この
液晶配向能を安定に保持・固定する方法、特に、液晶表
示素子の製造における熱処理などの熱履歴を経た後も液
晶配向能が安定に保持・固定されている方法を追求して
なされたものである。
【0015】本発明において「光異性化可能で二色性を
示す原子団」は、例えば、次式の −Ar−Q=Q−Ar− 〔QはN又はCH等、Arは芳香族基を示す。〕で表す
ことができる。上記構造の原子団を用いる場合、−Ar
−Q=Q−Ar−の両端は樹脂と化学的に結合している
ことが必要である。両端が樹脂と化学的に結合している
ことによって、光異性化可能であって二色性を示す原子
団が主鎖構造の一部分として含まれた樹脂が形成され
る。両端が樹脂と化学的に結合していることは、配向膜
原料が当初からそのような構造をもっていなければなら
ないことを意味するものではなく、液晶配向膜が液晶表
示素子に使用される形態においてその構造を有しておれ
ばよい。すなわち、液晶表示素子の製造工程において液
晶配向膜原料が反応することによって前記構造をとり得
るように設計されていればよい。
【0016】光異性化可能であって二色性を示す原子団
又はそのような原子団をもつ分子(すなわち、コマンダ
ー分子)としては、アゾベンゼン誘導体、スチルベン誘
導体、スピロピラン誘導体、スピロベンゾピラン誘導
体、α−アリール−β−ケト酸誘導体、α−ヒドラゾノ
−β−ケト酸誘導体、カルコン誘導体、アゾ化合物誘導
体、ベンジリデンフタルイミデン誘導体、ヘミチオイン
ジゴ誘導体、チオインジゴ誘導体、スピロオキサジン誘
導体、シンナムアルデヒド誘導体、レチナ−ル誘導体、
フルギド誘導体、ジアリ−ルエテン誘導体、ポリメチン
系化合物、ベンゾチアゾリノスピロピラン誘導体、ベン
ゾキオピラン系ピロピラン誘導体、ケイ皮酸エステル誘
導体並びにそれらの異性体及びそれらのヘテロ元素置換
体等があり、これらは、2種類以上を併用してもよい。
これらのコマンダー分子は、2ヶ所以上で樹脂原料又は
樹脂前駆体と反応し樹脂の主鎖に組み込まれることが必
要である。コマンダー分子が樹脂の主鎖に組み込まれる
ことによって、光異性化可能で二色性を示す原子団が主
鎖構造の一部分に含まれた樹脂が形成される。
【0017】本発明における主鎖の意味は、樹脂が線状
高分子である場合には自ずから明らかである。コマンダ
ー分子の長軸方向の両端で線状高分子に結合すること
で、「光異性化可能で二色性を示す原子団」は線状高分
子中に主鎖の一部として組み込まれる。例えば、コマン
ダー分子の長軸方向の両端に反応性官能基をもつモノマ
ーを用いて重合させることで、「光異性化可能で二色性
を示す原子団」を主鎖構造の一部分に含む樹脂を製造す
ることができる。また、本発明における主鎖は、熱硬化
性樹脂のように網目構造を有する樹脂である場合にも適
用することができる。例えば、コマンダー分子の長軸方
向の少なくとも両端に反応官能基をもつ樹脂原料を硬化
させることで、「光異性化可能で二色性を示す原子団」
を主鎖構造の一部分に含む樹脂を製造することができ
る。
【0018】本発明における「主鎖構造に光異性化可能
で二色性を示す原子団を有している樹脂」の樹脂として
は、ポリイミド系樹脂を好適に用いることができる。こ
こで、ポリイミド系樹脂とは、ポリマーの主鎖内にポリ
イミド基を有するポリマーのことで、ポリイミド、ポリ
アミドイミド等を包含する意味で用いる。また、これら
ポリマーには、全くイミド化されていないポリアミド酸
(又はポリアミド酸エステル、ポリイソイミド等のポリ
イミド前駆体)からイミド化が完全に進行したポリイミ
ドまで、種々のイミド化度合のポリマーが存在するが、
これらをも包含する意味に用いる。
【0019】樹脂がポリイミド系樹脂である場合、主鎖
構造に光異性化可能であって二色性を示す原子団を有し
ている樹脂は、次のようないくつかの方法によって製造
できる。 (1)(a)光異性化可能で二色性を示す原子団を有す
るテトラカルボン酸二無水物と、(b)ジアミン、とを
反応させる。 (2)(a)テトラカルボン酸二無水物と、(b)光異
性化可能で二色性を示す原子団を有するジアミン、とを
反応させる。 (3)(a)光異性化可能で二色性を示す原子団を有す
るテトラカルボン酸二無水物と、(b)光異性化可能で
二色性を示す原子団を有するジアミン、とを反応させ
る。 なお、上記ジアミンは対応するジイソシアネ−トであっ
てもよい(以下、同じ)。上記の反応の際、「光異性化
可能で二色性を示す原子団を有するジアミン」及び/又
は「光異性化可能で二色性を示す原子団を有するテトラ
カルボン酸二無水物」の一部をその原子団を有しない他
のジアミン及び/又はその原子団を有しない他のテトラ
カルボン酸二無水物に置き換えてもよい。ただし、その
量は全ジアミン又は全テトラカルボン酸二無水物の95
モル%以内とする。このようにして得られた樹脂を使用
して液晶配向膜を製造することができる。
【0020】用いることができるテトラカルボン酸二無
水物としては、ピロメリツト酸二無水物、3,3′,
4,4′−ジフエニルテトラカルボン酸二無水物、2,
2′,3,3′−ジフエニルテトラカルボン酸二無水
物、2,2−ビス(3,4,−ジカルボキシフエニル)プ
ロパン二無水物、2,2−ビス(2,3−ジカルボキシ
フエニル)プロパン二無水物、1,1−ビス(2,3−
ジカルボキシフエニル)エタン二無水物、1,1−ビス
(3,4−ジカルボキシフエニル)エタン二無水物、ビ
ス(2,3−ジカルボキシフエニル)メタン二無水物、
ビス(3,4−ジカルボキシフエニル)メタン二無水
物、ビス(3,4−ジカルボキシフエニル)スルホン二
無水物、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸
二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフエニル)エー
テル二無水物、ベンゼン−1,2,3,4−テトラカル
ボン酸二無水物、3,4,3′,4′−ベンゾフエノン
テトラカルボン酸二無水物、2,3,2′,3−ベンゾ
フエノンテトラカルボン酸二無水物、2,3,3′,
4′−ベンゾフエノンテトラカルボン酸二無水物、1,
2,5,6,−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、
2,3,6,7,−ナフタレンテトラカルボン酸二無水
物、1,2,4,5−ナフタレン−テトラカルボン酸二
無水物、1,4,5,8−ナフタレン−テトラカルボン
酸二無水物、2,6−ジクロルナフタレン−1,4,
5,8−テトラカルボン酸二無水物、2,7−ジクロル
ナフタレン−1,4,5,8,テトラカルボン酸二無水
物、2,3,6,7−テトラクロルナフタレン−1,
4,5,8−テトラカルボン酸二無水物、フエナンスレ
ン−1,8,9,10−テトラカルボン酸二無水物、ピ
ラジン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、
チオフエン−2,3,4,5−テトラカルボン酸二無水
物、
【0021】2,3,3′,4′−ビフエニルテトラカ
ルボン酸二無水物、3,4,3′,4′−ビフエニルテ
トラカルボン酸二無水物、2,3,2′,3′−ビフエ
ニルテトラカルボン酸二無水物、ビス(3,4−ジカル
ボキシフエニル)ジメチルシラン二無水物、ビス(3,
4−ジカルボキシフエニル)メチルフエニルシラン二無
水物、ビス(3,4−ジカルボキシフエニル)ジフエニ
ルシラン二無水物、1,4−ビス(3,4−ジカルボキ
シフエニルジメチルシリル)ベンゼン二無水物、1,3
−ビス(3,4−ジカルボキシフエニル)−1,1,
3,3−テトラメチルジシクロヘキサン二無水物、p−
フエニルビス(トリメリツト酸モノエステル酸無水物) エチレングリコールビス(トリメリツト酸無水物)、プロ
パンジオールビス(トリメリツト酸無水物)、ブタンジ
オールビス(トリメリツト酸無水物)、ペンタンジオー
ルビス(トリメリツト酸無水物)、ヘキサンジオールビ
ス(トリメリツト酸無水物)、オクタンジオールビス
(トリメリツト酸無水物)、デカンジオールビス(トリ
メリツト酸無水物)、
【0022】エチレンテトラカルボン酸二無水物、1,
2,3,4−ブタンテトラカルボン酸二無水物、デカヒ
ドロナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸二
無水物、4,8−ジメチル−1,2,3,5,6,7−
ヘキサヒドロナフタレン−1,2,5,6−テトラカル
ボン酸二無水物、シクロペンタン−1,2,3,4−テ
トラカルボン酸二無水物、ピロリジン−2,3,4,5
−テトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロ
ブタンテトラカルボン酸二無水物、ビス(エキソ−ビシ
クロ〔2,2,1〕ヘプタン−2,3−ジカルボン酸無
水物)スルホン ビシクロ−(2,2,2)−オクト(7)−エン−2,
3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、2,2-ビス
(3,4-ジカルボキシフエニル)ヘキサフルオロプロパ
ン二無水物、2,2−ビス〔4−(3,4−ジカルボキ
シフエノキシ)フエニル〕ヘキサフルオロプロパン二無
水物、4,4′−ビス(3,4−ジカルボキシフエノキ
シ)ジフエニルスルフイド二無水物、1,4−ビス(2
−ヒドロキシヘキサフルオロイソプロピル)ベンゼンビ
ス(トリメリット酸無水物)、1,3−ビス(2−ヒド
ロキシヘキサフルオロイソプロピル)ベンゼンビス(ト
リメリット酸無水物)、5−(2,5−ジオキソテトラ
ヒドロフリル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−
1,2−ジカルボン酸無水物、テトラヒドロフラン−
2,3,4,5−テトラカルボン酸二無水物、などがあ
る。これらのテトラカルボン酸二無水物は、遊離酸(テ
トラカルボン酸)、ジエステル、ジクロライド等の誘導
体を使用することもできる。また、テトラカルボン酸二
無水物のほかに、無水トリメリット酸等のトリカルボン
酸無水物を使用してもよい。これらは、2種類以上を混
合して用いてもよい。
【0023】ジアミン化合物としては、4−アミノフエ
ニル−3−アミノ安息香酸、2,2−ビス(4−アミノ
フエニル)プロパン、2,6−ジアミノピリジン、ビス
(4−アミノフエニル)ジエチルシラン、ビス−(4−
アミノフエニル)ジフエニルシラン、ビス−(4−アミ
ノフエニル)エチルホスフインオキサイド、ビス−(4
−アミノフエニル)−N−ブチルアミン、ビス−(4−
アミノフエニル)−N−メチルアミン、N−(3−アミ
ノフエニル)−4−アミノベンズアミド、4−アミノフ
エニル−3−アミノ安息香酸、3,3′−ジアミノジフ
エニルメタン、3,3′−ジアミノジフエニルエーテ
ル、3,3′−ジアミノジフエニルスルホン、3,3′
−ジアミノジフエニルプロパン、3,3′−ジアミノジ
フエニルスルフイド、p−フエニレンジアミン、m−フ
エニレンジアミン、4,4′−ジアミノジフエニルプロ
パン、4,4′−ジアミノジフエニルメタン、3,3′
−ジアミノベンゾフエノン、4,4′−ジアミノジフエ
ニルスルフイド、4,4′−ジアミノジフエニルスルホ
ン、4,4′−ジアミノジフエニルエーテル、3,4′
−ジアミノジフエニルエーテル、1,5−ジアミノナフ
タレン、2,4−ビス(β−アミノ−t−ブチル)トル
エン、
【0024】ビス(p−β−アミノ−t−ブチル−フエ
ニル)エーテル、ビス(p−β−メチル−γ−アミノ−
ペンチル)ベンゼン、ビス−p−(1,1−ジメチル−
5−アミノペンチル)ベンゼン、ヘキサメチレンジアミ
ン、ヘプタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミ
ン、ノナメチレンジアミン、デカメチレンジアミン、テ
トラメチレンジアミン、プロピレンジアミン、3−メチ
ルヘプタメチレンジアミン、4.4′−ジメチルヘプタ
メチレンジアミン、2,11−ジアミノドデカン、1,
2−ビス(3−アミノプロポキシ)エタン、2,2−ジ
メチルプロピレンジアミン、3−メトキシ−ヘキサメチ
レンジアミン、2,5−ジメチルヘキサメチレンジアミ
ン、2,5−ジメチルヘプタメチレンジアミン、5−メ
チルノナメチレンジアミン、2,17−ジアミノアイコ
サデカン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、1,10
−ジアミノ−1,10−ジメチルデカン、1,12−ジ
アミノオクタデカン、2,2−ビス(4−アミノフエニ
ル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−(4
−アミノフエノキシ)フエニル)ヘキサフルオロプロパ
ン、
【0025】3,3′−ジメチル−4,4′−ジアミノ
ジフエニルメタン、3,3′−ジエチル−4,4′−ジ
アミノジフエニルメタン、3,3′−ジメトキシ−4,
4′−ジアミノジフエニルメタン、3,3′ジエトキシ
−4,4′−ジアミノジフエニルメタン、3,3′−ジ
フルオロ−4,4′−ジアミノジフエニルメタン、3,
3′−ジクロロ−4,4′−ジアミノジフエニルメタ
ン、3,3′−ジブロモ−4,4′−ジアミノジフエニ
ルメタン、3,3′−ジ(トリフルオロメチル)−4,
4′−ジアミノジフエニルメタン、3,3′−ジメチル
−4,4′−ジアミノジフエニルエーテル、3,3′−
ジイソプロピル−4,4′−ジアミノジフエニルエーテ
ル、3,3′−ジメトキシ−4,4′−ジアミノジフエ
ニルエーテル、3,3′−ジエトキシ−4,4′−ジア
ミノジフエニルエーテル、3,3′−ジフルオロ−4,
4′−ジアミノジフエニルエーテル、3,3′−ジクロ
ロ−4,4′−ジアミノジフエニルエーテル、3,3′
−ジブロモ−4,4′−ジアミノジフエニルエーテル、
3,3′−ジ(トリフルオロメチル)−4,4′−ジア
ミノジフエニルエーテル、3,3′−ジメチル−4,
4′−ジアミノジフエニルスルホン、3,3′−ジメト
キシ−4,4′−ジアミノジフエニルスルホン、3,
3′−ジエトキシ−4,4′−ジアミノジフエニルスル
ホン、3,3′−ジフルオロ−4,4′−ジアミノジフ
エニルスルホン、3,3′−ジクロロ−4,4′−ジア
ミノジフエニルスルホン、3,3′−ジブロモ−4,
4′−ジアミノジフエニルスルホン、3,3′−ジ(ト
リフルオロメチル)-4,4′-ジアミノジフエニルスル
ホン、
【0026】3,3′−ジメチル−4,4′−ジアミノ
ジフエニルプロパン、3,3′−ジメトキシ−4,4′
−ジアミノジフエニルプロパン、3,3′−ジエトキシ
−4,4′−ジアミノジフエニルプロパン、3,3′−
ジフルオロ−4,4′−ジアミノジフエニルプロパン、
3,3′−ジクロロ−4,4′−ジアミノジフエニルプ
ロパン、3,3′−ジブロモ−4,4′−ジアミノジフ
エニルプロパン、3,3′−ジ(トリフルオロメチル)−
4,4′−ジアミノジフエニルプロパン、3,3′−ジ
メチル−4,4′−ジアミノジフエニルスルフイド、
3,3′−ジメトキシ−4,4′−ジアミノジフエニル
スルフイド、3,3′−ジエトキシ−4,4′−ジアミ
ノジフエニルスルフイド、3,3′−ジフルオロ−4,
4′−ジアミノジフエニルスルフイド、3,3′−ジク
ロロ−4,4′−ジアミノジフエニルスルフイド、3,
3′−ジブロモ−4,4′−ジアミノジフエニルスルフ
イド、3,3′−ジ(トリフルオロメチル)−4,4′
−ジアミノジフエニルスルフイド、3,3′−ジメチル
−4,4′−ジアミノジフエニルヘキサフルオロプロパ
ン、3,3′−ジメトキシ-4,4′-ジアミノジフエニ
ルヘキサフルオロプロパン、3,3′−ジエトキシ-
4,4′-ジアミノジフエニルヘキサフルオロプロパ
ン、3,3′−ジフルオロ-4,4′-ジアミノジフエニ
ルヘキサフルオロプロパン、3,3′−ジクロロ−4,
4′−ジアミノジフエニルヘキサフルオロプロパン、
3,3′−ジブロモ−4,4′−ジアミノジフエニルヘ
キサフルオロプロパン、3,3′−ジ(トリフルオロメ
チル)−4,4′−ジアミノジフエニルヘキサフロオロ
プロパン、3,3′−ジメチル−4,4′−ジアミノベ
ンゾフエノン、3,3′−ジメトキシ−4,4′−ジア
ミノベンゾフエノン、3,3′−ジエトキシ−4,4′
−ジアミノベンゾフエノン、3,3′−ジフルオロ−
4,4′−ジアミノベンゾフエノン、3,3′−ジクロ
ロ−4,4′−ジアミノベンゾフエノン、3,3′−ジ
ブロモ−4,4′−ジアミノベンゾフエノン、3,3′
−ジ(トリフルオロメチル)−4,4′−ジアミノベン
ゾフエノン、3,3′−ジメチルベンジジン、
【0027】3,3′,5,5′−テトラメチル−4,
4′−ジアミノジフエニルメタン、3,3′,5,5′
−テトライソプロピル−4,4′−ジアミノジフエニル
メタン、3,3′,5,5′−テトラメトキシ−4,
4′−ジアミノジフエニルメタン、3,3′,5,5′
−テトラエトキシ−4,4′−ジアミノジフエニルメタ
ン、3,3′,5,5′−テトラフルオロ−4,4′−
ジアミノジフエニルメタン、3,3′,5,5′−テト
ラクロロ−4,4′−ジアミノジフエニルメタン、3,
3′,5,5′−テトラブロモ−4,4′−ジアミノジ
フエニルメタン、3,3′,5,5′−テトラ(トリフ
ルオロメチル)−4,4′−ジアミノジフエニルメタ
ン、3,3′,5,5′-テトラメチル-4,4′-ジア
ミノジフエニルエーテル、3,3′,5,5′−テトラ
エチル−4,4′−ジアミノジフエニルエーテル、3,
3′,5,5′−テトラメトキシ-4,4′-ジアミノジ
フエニルエーテル、3,3′,5,5′−テトラエトキ
シ-4,4′-ジアミノジフエニルエーテル、3,3′,
5,5′−テトフルオロ−4,4′−ジアミノジフエニ
ルエーテル、3,3′,5,5′−テトラクロロ−4,
4′−ジアミノジフエニルエーテル、3,3′,5,
5′−テトラブロモ−4,4′−ジアミノジフエニルエ
ーテル、3,3′,5,5′−テトラ(トリフルオロメ
チル)−4,4′−ジアミノジフエニルエーテル、3,
3′,5,5′−テトラメチル−4,4′−ジアミノジ
フエニルスルホン、3,3′,5,5′−テトラメトキ
シ-4,4′-ジアミノジフエニルスルホン、3,3′,
5,5′−テトラエトキシ-4,4′-ジアミノジフエニ
ルスルホン、3,3′,5,5′−テトラフルオロ-
4,4′-ジアミノジフエニルスルホン、3,3′,
5,5′−テトラクロロ−4,4′−ジアミノジフエニ
ルスルホン、3,3′,5,5′−テトラブロモ−4,
4′−ジアミノジフエニルスルホン、3,3′,5,
5′−テトラ(トリフルオロメチル)−4,4′−ジア
ミノジフエニルスルホン、3,3′,5,5′−テトラ
メチル−4,4′−ジアミノジフエニルプロパン、3,
3′,5,5′−テトラメトキシ-4,4′-ジアミノジ
フエニルプロパン、3,3′,5,5′−テトラエトキ
シ-4,4′-ジアミノジフエニルプロパン、
【0028】3,3′,5,5′−テトラフルオロ-
4,4′-ジアミノジフエニルプロパン、3,3′,
5,5′−テトラクロロ−4,4′−ジアミノジフエニ
ルプロパン、3,3′,5,5′−テトラブロモ−4,
4′−ジアミノジフエニルプロパン、3,3′,5,
5′−テトラ(トリフルオロメチル)−4,4′−ジア
ミノジフエニルプロパン、3,3′,5,5′−テトラ
メチル-4,4′-ジアミノジフエニルスルフイド、3,
3′,5,5′−テトラメトキシ−4,4′−ジアミノ
ジフエニルスルフイド、3,3′,5,5′−テトラエ
トキシ−4,4′−ジアミノジフエニルスルフイド、
3,3′,5,5′−テトラフルオロ−4,4′−ジア
ミノジフエニルスルフイド、3,3′,5,5′−テト
ラクロロ-4,4′-ジアミノジフエニルスルフイド、
3,3′,5,5′−テトラブロモ-4,4′-ジアミノ
ジフエニルスルフイド、3,3′,5,5′−テトラ
(トリフルオロメチル)−4,4′−ジアミノジフエニ
ルスルフイド、3,3′,5,5′−テトラメチル−
4,4′−ジアミノジフエニルヘキサフルオロプロパ
ン、3,3′,5,5′−テトラメトキシ−4,4′−
ジアミノジフエニルヘキサフルオロプロパン、3,
3′,5,5′−テトラエトキシ−4,4′−ジアミノ
ジフエニルヘキサフルオロプロパン、3,3′,5,
5′−テトラフロオロ−4,4′−ジアミノジフエニル
ヘキサフルオロプロパン、3,3′,5,5′−テトラ
クロロ−4,4′−ジアミノジフエニルヘキサフルオロ
プロパン、3,3′,5,5′−テトラブロモ−4,
4′−ジアミノジフエニルヘキサフルオロプロパン、
3,3′,5,5′−テトラ(トリフルオロメチル)−
4,4′−ジアミノジフエニルヘキサフルオロプロパ
ン、3,3′,5,5′−テトラメチル−4,4′−ジ
アミノベンゾフエノン、3,3′,5,5′−テトラメ
トキシ−4,4′−ジアミノベンゾフエノン、3,
3′,5,5′−テトラエトキシ−4,4′−ジアミノ
ベンゾフエノン、3,3′,5,5′−テトラフロオロ
−4,4′−ジアミノベンゾフエノン、3,3′,5,
5′−テトラクロロ−4,4′−ジアミノベンゾフエノ
ン、3,3′,5,5′−テトラブロモ−4,4′−ジ
アミノベンゾフエノン、3,3′,5,5′−テトラ
(トリフルオロメチル)−4,4′−ジアミノベンゾフ
エノン、3,3′,5,5′−テトライソプロピル−
4,4′−ジアミノジフエニルメタン、
【0029】3,3′−ジイソプロピル−5,5′−ジ
メチル−4,4′−ジアミノジフエニルメタン、3,
3′−ジイソプロピル−5,5′−ジエチル−4,4′
−ジアミノジフエニルメタン、3,3′−ジイソプロピ
ル−5,5′−ジメチル−4,4′−ジアミノジフエニ
ルエーテル、3,3′−ジイソプロピル−5,5′−ジ
エチル−4,4′−ジアミノジフエニルエーテル、3,
3′−ジイソプロピル−5,5′−ジメチル−4,4′
−ジアミノジフエニルプロパン、3,3′−ジイソプロ
ピル−5,5′−ジエチル−4,4′−ジアミノジフエ
ニルプロパン、3,3′−ジイソプロピル−5,5′−
ジメチル−4,4′−ジアミノジフエニルスルホン、
3,3′−ジイソプロピル−5,5′−ジエチル−4,
4′−ジアミノジフエニルスルホン、
【0030】1,3−ジアミノ−5−(パーフルオロノ
ネニルオキシ)ベンゼン、1,3−ジアミノ−4−メチ
ル-5-(パーフルオロノネニルオキシ)ベンゼン、1,
3−ジアミノ−4−メトキシ−5−(パーフルオロノネ
ニルオキシ)ベンゼン、1,3−ジアミノ−2,4,6
−トリフルオロ−5−(パーフルオロノネニルオキシ)
ベンゼン、1,3−ジアミノ−4−クロロ-5-(パーフ
ルオロノネニルオキシ)ベンゼン、1,3−ジアミノ−
4−ブロモ-5-(パーフルオロノネニルオキシ)ベンゼ
ン、1,2−ジアミノ−4−(パーフルオロノネニルオ
キシ)ベンゼン、1,2−ジアミノ−4−メチル-5-
(パーフルオロノネニルオキシ)ベンゼン、1,2−ジ
アミノ−4−メトキシ−5−(パーフルオロノネニルオ
キシ)ベンゼン、1,2−ジアミノ−3,4,6−トリ
フルオロ−5−(パーフルオロノネニルオキシ)ベンゼ
ン、1,2−ジアミノ−4−クロロ-5-(パーフルオロ
ノネニルオキシ)ベンゼン、1,2−ジアミノ−4−ブ
ロモ-5-(パーフルオロノネニルオキシ)ベンゼン、
1,4−ジアミノ−3−(パーフルオロノネニルオキ
シ)ベンゼン、1,4−ジアミノ−2−メチル-5-(パ
ーフルオロノネニルオキシ)ベンゼン、1,4−ジアミ
ノ−2−メトキシ−5−(パーフルオロノネニルオキ
シ)ベンゼン、1,4−ジアミノ−2,3,6−トリフ
ルオロ−5−(パーフルオロノネニルオキシ)ベンゼ
ン、1,4−ジアミノ−2−クロロ-5-(パーフルオロ
ノネニルオキシ)ベンゼン、1,4−ジアミノ−2−ブ
ロモ-5-(パーフルオロノネニルオキシ)ベンゼン、
1,3−ジアミノ−5−(パーフルオロヘキセニルオキ
シ)ベンゼン、1,3−ジアミノ−4−メチル−5−
(パーフルオロヘキセニルオキシ)ベンゼン、1,3−
ジアミノ−4−メトキシ−5−(パーフルオロヘキセニ
ルオキシ)ベンゼン、1,3−ジアミノ−2,4,6−
トリフルオロ−5−(パーフルオロヘキセニルオキシ)
ベンゼン、1,3−ジアミノ−4−クロロ−5−(パー
フルオロヘキセニルオキシ)ベンゼン、1,3−ジアミ
ノ−4−ブロモ−5−(パーフルオロヘキセニルオキ
シ)ベンゼン、1,2−ジアミノ−4−(パーフルオロ
ヘキセニルオキシ)ベンゼン、1,2−ジアミノ−4−
メチル−5−(パーフルオロヘキセニルオキシ)ベンゼ
ン、1,2−ジアミノ−4−メトキシ−5−(パーフル
オロヘキセニルオキシ)ベンゼン、1,2−ジアミノ−
3,4,6−トリフルオロ−5−(パーフルオロヘキセ
ニルキシ)ベンゼン、1,2−ジアミノ−4−クロロ−
5−(パーフルオロヘキセニルオキシ)ベンゼン、1,
2−ジアミノ−4−ブロモ−5−(パーフルオロヘキセ
ニルオキシ)ベンゼン、1,4−ジアミノ−3−(パー
フルオロヘキセニルオキシ)ベンゼン、1,4−ジアミ
ノ−2−メチル−5−(パーフルオロヘキセニルオキ
シ)ベンゼン、1,4−ジアミノ−2−メトキシ−5−
(パーフルオロヘキセニルオキシ)ベンゼン、1,4−
ジアミノ−2,3,6−トリフルオロ−5−(パーフル
オロヘキセニルオキシ)ベンゼン、1,4−ジアミノ−
2−クロロ−5−(パーフルオロヘキセニルオキシ)ベ
ンゼン、1,4−ジアミノ−2−ブロモ−5−(パーフ
ルオロヘキセニルオキシ)ベンゼン などがあり、2種
類以上を混合して用いてもよい。
【0031】ジアミンの一部としては、シリコンジアミ
ンを使用してもよい。シリコンジアミンとしては、1,
3−ビス(3−アミノプロピル)−1,1,3,3−テ
トラフェニルジシロキサン、1,3−ビス(3−アミノ
プロピル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサ
ン、1,3−ビス(4−アミノブチル)−1,1,3,
3−テトラメチルジシロキサン等がある。シリコンジア
ミンを使用するときは、これらは、ジアミンの総量に対
して、0.1〜10モル%使用するのが好ましい。
【0032】光異性化可能で二色性を示す原子団を有す
るテトラカルボン酸二無水物、その他のテトラカルボン
酸二無水物、光異性化可能であって二色性を示す原子団
を有するジアミン、及びその他のジアミンを選択するに
あたっては、得られるポリイミド系樹脂の物性を考慮し
て選択することが好ましい。例えば、コマンダー分子を
含むポリイミド系樹脂は、ガラス転移点が150℃以
上、より好ましくは180℃以上、更に好ましくは20
0℃以上のものである。ガラス転移点の高い樹脂の方
が、液晶表示素子の製造工程において光配向処理後の熱
処理工程等の熱履歴によるコマンダー分子の配向緩和を
生じにくいと考えるからである。
【0033】また、光異性化可能で二色性を示す原子団
を有するテトラカルボン酸二無水物、その他のテトラカ
ルボン酸二無水物、光異性化可能であって二色性を示す
原子団を有するジアミン、及びその他のジアミンを選択
するにあたっては、コマンダー分子に由来する原子団以
外の部分は、脂肪族系であるテトラカルボン酸二無水物
又はジアミンを選択することが好ましい。これは、液晶
配向膜表面付近の光配向処理を施されたコマンダー分子
が液晶分子を配列させる相互作用を起こす際に、コマン
ダー分子以外の原子団が液晶分子を配列させる相互作用
を起こしにくくする、すなわち、芳香族系ポリイミドの
イミド環近傍の構造の方は脂肪族系ポリイミドのイミド
環近傍の構造に比べ液晶分子を配列させる相互作用が大
きく、そのためこれがコマンダー分子による好ましい配
列を乱す方向に作用すると考えるからである。
【0034】「主鎖構造に光異性化可能で二色性を示す
原子団を有している樹脂」の樹脂とてポリイミド系樹脂
を用いる場合の具体的なものとしては、4,4’−ジア
ミノアゾベンゼン誘導体と酸二無水物とから得られるポ
リイミド系樹脂が挙げられる。この場合、4,4’−ジ
アミノアゾベンゼン誘導体の2個のアミノ基に挟まれる
構造が主鎖構造を形成することとなるので、光異性化可
能で二色性を示す原子団(この場合アゾベンゼン誘導
体)が主鎖構造の一部分を形成するためには、前記2個
のアミノ基のうちの1個はアゾベンゼン誘導体の1個の
ベンゼン環に直接又は結合基を介して結合し、他の1個
はアゾベンゼン誘導体の他の1個のベンゼン環に直接又
は結合基を介して結合していることが必須となる。
【0035】「主鎖構造に光異性化可能で二色性を示す
原子団を有している樹脂」の樹脂とてポリイミド系樹脂
を用いる場合の他の具体的なものとしては、アゾベンゼ
ン誘導体テトラカルボン酸二無水物とジアミンとから得
られるポリイミド系樹脂が挙げられる。この場合は、ア
ゾベンゼン誘導体テトラカルボン酸二無水物の2個の酸
無水物基を挟む構造が主鎖構造を形成することとなるの
で、光異性化可能で二色性を示す原子団(この場合アゾ
ベンゼン誘導体)が主鎖構造の一部分を形成するために
は、前記2個の酸無水物基のうちの1個はアゾベンゼン
誘導体のベンゼン環に直接又は結合基を介して結合し、
他の1個はアゾベンゼン誘導体の他の1個のベンゼン環
に直接又は結合基を介して結合していることが必要とな
る。
【0036】本発明では、光異性化可能で二色性を示す
原子団を主鎖構造の一部分として含む樹脂として好まし
いものは、式(1)〜(6)で示すようなものがある。
【化3】
【化4】 (化3及び化4中、Ar1及びAr3は置換基を有してい
てもよい芳香族基、Ar2は置換基を有していてもよ
く、かつ、繰返しの中で同一でも異なっていてもよい芳
香族基、R2はジアミン由来の2価の有機基、R3はトリ
カルボン酸由来の3価の有機基、R4はテトラカルボン
酸由来の4価の有機基、Xは水素あるいは一価の有機
基、QはN又はCR1(ただし、R1は水素、置換基を有
していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよい
アリール基又は置換基を有していてもよいシリル基)
で、互いに同一でも異なっていてもよく、Yは、互いに
同一でも異なっていてもよい直結又は2価の有機基、Z
は、互いに同一でも異なっていてもよい直結、アルキレ
ン基又はアリーレン基、nは0から10の整数を示
す。)
【0037】Ar1、Ar2及びAr3を構成する芳香族
環としては、ベンゼン、ナフタレン、ビフェニル、チオ
フェン、ベンゾ〔b〕チオフェン、ナフト〔2,3−
b〕チオフェン、チアスレン、フラン、ピラン、ベンゾ
〔b〕フラン、イソベンゾフラン、クロメン、クサンテ
ン、フェノクサチン、2H−ピロール、ピロール、イミ
ダゾール、ピラゾール、ピリジン、ピラジン、ピリミジ
ン、ピリダジン、インドリジン、イソインドール、3H
−インドール、インドール、1H−インダゾール、プリ
ン、4H−キノリジン、イソキノリン、キノリン、フタ
ラジン、ナフチリジン、キノオキサリン、キナゾリン、
シノリン、プテリジン、4aH−カルバゾーリ、カルバ
ゾール、β−カルボリン、フェナンスリジン、アクリジ
ン、ペリミジン、フェナンスロリン、フェナジン、フェ
ナルサジン、イソチアゾール、フェノチアジン、イソオ
キサゾール、フラザン、フェノキサジン、イソクロマ
ン、クロマン、ピロリジン、ピロリン、イミダゾリジ
ン、イミダゾリン、ピラゾリジン、ピラゾリン、ピペリ
ジン、ピペラジン、インドリン、イソインドリン、キヌ
クリジン、モルホリン等が挙げられ、またそれらの置換
体やそれらの位置異性体が挙げられる。
【0038】Xの一価の有機基としては、アルキル基、
アリール基、シリル基等が挙げられ、これらは置換基を
有していてもよい。Yにおける2価の有機基としては、
エーテル基、シリレン基、エステル基、アミド基、アル
キレン基、アリーレン基、シリレン基、シリレンオキシ
基、エステル基、アミド基、エーテル基、ウレイド基、
チオエーテル基、スルホキシド基、スルホン基、アミン
基等が挙げられ、またそれらの置換体が挙げられる。更
に、Y−(Y')p−Y(ただし、Y'はYと等しくはな
い2価の有機基、pは1〜10の整数)に置き換えるこ
ともできる。
【0039】アルキル基、アルキレン基を構成するアル
カンしては、メタン、エタン、プロパン、ブタン、ペン
タン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカ
ン、ウンデカン、ドデカン等が挙げられ、またそれらの
構造異性体あるいは置換体、さらにそれらの結合位置異
性体が挙げられる。
【0040】本発明の光異性化可能で二色性を示す原子
団を含む樹脂の更に具体的な例としては、下記するよう
な式(7)の構成単位をもつポリイミドを含む樹脂、式
(8)の構成単位をもつポリイミド前駆体を含む樹脂、
式(9)の構成単位をもつポリアミドイミドを含む樹
脂、式(10)の構成単位をもつポリアミドイミド前駆
体を含む樹脂、式(11)の構成単位をもつポリイミド
を含む樹脂、式(12)の構成単位をもつポリイミド前
駆体を含む樹脂等がある。これらの樹脂は、2種以上の
混合であってもよい。〔式(7)〜(12)中、R2
3、R4、X及びnは、式(1)〜(6)中における意
味と同じであり、mは1から10の整数を示す。〕
【化5】
【化6】
【0041】本発明に用いる樹脂としては、上記したよ
うなポリイミド系樹脂のほかにも、熱硬化性樹脂のよう
に網目構造を有する樹脂である場合にも適用される。こ
の場合、光異性化可能で二色性を示す原子団は網目構造
の主鎖の一部分として含まれる。例えば、少なくとも長
軸方向の両端に1個ずつの反応性官能基を有するコマン
ダー分子と、これに必要に応じて硬化剤や他の添加剤を
混入して硬化反応を起こさせることによって形成される
樹脂である。例として、2個以上のエポキシ基を有する
樹脂原料を、硬化剤、触媒等の添加剤を混入して硬化反
応させた樹脂が挙げられる。
【0042】また、当初はコマンダー分子が側鎖として
樹脂にそのコマンダー分子の長軸方向の一端で結合さ
れ、そのコマンダー分子の他端には反応性官能基がある
樹脂で、これを用いて反応性官能基を反応させることに
よって網目構造を形成するように設計された樹脂でもよ
い。液晶表示素子において液晶配向膜として使用される
形態で反応性官能基が反応し、網目構造を形成すればよ
い。
【0043】前記反応性官能基としては、アクリロイル
基、メタクリロイル基、アジド基、クロロメチル基、マ
レイミド基、エポキシ基、ケイ皮酸誘導体、チミン誘導
体、フェノール性水酸基、チオール基、アルケニル基、
二重結合基、ホルミル基、アセタール基、イソシアネー
ト基、シアノ基、アミン基、アミド基、ハロゲン基、イ
ソイミド基、アミド酸、水酸基、カルボキシル基、エス
テル基、シンナミリデン基、ジアゾ基、ジチオカルバメ
ート基、キノン基、キノンジオキシム基、酸無水物基、
シラノール基、アセトキシシラン基、アルコキシシラン
基、ケトキシムシラン基、アミノシラン基、アミノキシ
シラン基、シラザン基、アミドシラン基、チタネート
基、等が挙げられる。反応性官能基を有するコマンダー
分子としては、各反応性官能基をコマンダー分子に直結
又は接続基(エーテル基、エステル基、アミド基、アル
キレン基、アリーレン基、シリレン基、シリルオキシ基
等)で結合したものある。
【0044】本発明は、また、上記液晶配向膜を形成さ
せる際に、基板の片面に主鎖構造に光異性化可能で二色
性を示す原子団を有している樹脂の膜を形成させ、これ
に直線偏光を照射することを特徴とする、樹脂膜への液
晶配向能の付与方法も提供する。
【0045】本発明は、また、片面の一部分もしくは全
面に本発明の液晶配向膜を形成させた基板と、これと同
一であっても異なってもよい液晶配向膜を形成させた基
板とを対向配置させ、その基板間には液晶が挟持されて
いる液晶挟持基板も提供する。前記液晶挟持基板は、片
面の一部分もしくは全面に本発明の液晶配向膜を形成さ
せた基板と、これと同一であっても異なってもよい液晶
配向膜を形成させた基板とを対向配置させ、その基板間
に液晶を封入して製造することができる。
【0046】本発明は、また、上記液晶挟持基板を有す
る液晶表示素子も提供する。前記液晶表示素子は、片面
の一部分もしくは全面に本発明の液晶配向膜を形成させ
た基板と、これと同一であっても異なってもよい液晶配
向膜を形成させた基板とを対向配置させ、その基板間に
液晶を封入し、液晶を封入する前及び液晶を封入した後
の少なくともいずれかで前記液晶配向膜の一部分又は全
面に直線偏光を照射させて製造することができる。基板
の片面の一部分もしくは全面に液晶配向膜を形成させる
には、液状材料を塗布、コ−テングすることにより、ま
たモ−ルド法により行うことができる。
【0047】前記一対の基板のうちの少なくとも一方に
は電極が形成される。電極はITO(Indium Tin Oxid
e)等の透明電極、金属電極等を用いることができる。
一対の基板のうちの少なくとも一方は透明基板が使用さ
れ、透明基板には、ガラス基板、プラスチック基板、フ
ィルム状基板等を用いることができる。透明基板等に
は、特定のスペクトルを透過する基板を用いることがで
きる。すなわち、無色透明である必要はない。透明基板
等は、特定の偏光を透過する基板を用いることができ
る。透明基板等は、特定の光学特性を有する基板を用い
ることができる。本発明の液晶配向膜は、一対の基板の
少なくとも一方に形成させるようにすることができる。
【0048】本発明の液晶配向膜は、直線偏光を照射す
ることにより液晶配向能を持たせることができる。ま
た、本発明の液晶配向膜は、ラビングすることによって
も液晶配向能を持たせることができる。また、本発明の
液晶配向膜は、その一部分に直線偏光を照射することに
より液晶配向能を持たせ、他の部分をラビングすること
により液晶配向能をもたせてもよい。本発明の液晶配向
膜に液晶配向能を持たせるためには、直線偏光の照射、
ラビング法、及びその他の手法を併用することもでき
る。本発明の液晶配向膜に液晶配向能を持たせるために
は、直線偏光の照射の回数は1回のみばかりでなく複数
回とすることができる。複数回の照射にあたっては、偏
光方向、照射角度等を変更させて行うことができる。液
晶表示素子の動作モードは、TNであってもSTNであって
もIPS(In-Plane Switching)であってもよい。また、使
用する液晶は、ネマチック液晶以外にも強誘電液晶、反
強誘電液晶等を用いることもできる。すなわち、液晶相
としては、ネマチックであっても、コレスチック、スメ
クチック又はディスコチックであってもよい。液晶配向
膜によって液晶分子の配列を制御しており、電極を用い
て液晶分子の配列状態を変化させる液晶表示素子であれ
ば、本発明の液晶配向膜を利用することができる。
【0049】本発明は、また、主鎖構造に光異性化可能
で二色性を示す原子団を有しているポリイミド系樹脂を
含む液晶配向膜用材料も提供する。上記ポリイミド系樹
脂としては、好ましくは先に述べた式(1)〜(6)で
表される構成単位の少なくとも一を含有する樹脂が用い
られ、更に好ましくは式(7)〜(12)で表される構
成単位の少なくとも一を含有する樹脂が用いられる。こ
の樹脂を有機溶剤に溶解させ、ワニスとすることができ
る。また、テトラカルボン酸二無水物とジアミンとを有
機溶媒中で反応させて得た反応物をそのまま、あるいは
有機溶媒で希釈してワニスとすることもできる。
【0050】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明する。な
お、化合物の略号は次の通り。 DAAz:4,4’−ジアミノアゾベンゼン PMDA:ピロメリット酸二無水物 s−BPDA:3,3’,4,4’−ビフェニルテトラ
カルボン酸二無水物 BTDA:3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラ
カルボン酸二無水物 CHDA:シクロヘキサン−1,2,4,5−テトラカ
ルボン酸二無水物 BTCDA:1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸
二無水物 THFDA:テトラヒドロフラン−2,3,4,5−テ
トラカルボン酸二無水物 CPDA:シクロペンタン−1,2,3,4−テトラカ
ルボン酸二無水物 AzMPD2:1−(2,4−ジアミノフェノキシ)−
2−[4−(フェニルアゾ)フェノキシ]−エタン
【0051】合成例1 RLC−166の合成 (PM
DA/DAAz) 窒素を吹き込んだ30mLのスクリュー管に4,4’−
ジアミノアゾベンゼン0.592g(2.79ミリモ
ル)、N−メチル−2−ピロリドン4.66mLを入れ
撹拌し、懸濁溶液とした。次に水浴で冷却しながら、ピ
ロメリット酸二無水物0.608g(2.79ミリモ
ル)を添加した。添加終了後、水浴で冷却しながら3時
間、さらにN−メチル−2−ピロリドン1.94mLを
加え室温で3.5時間反応させ、ポリアミド酸の溶液を
得た。得られたポリマの硬化物の熱分解開始温度は44
0℃であった。
【0052】合成例2 RLC−167の合成 (s−
BPDA/DAAz) 窒素を吹き込んだ30mLのスクリュー管に4,4’−
ジアミノアゾベンゼン0.503g(2.37ミリモ
ル)、N−メチル−2−ピロリドン4.66mLを入れ
撹拌し、懸濁溶液とした。次に水浴で冷却しながら、
3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無
水物0.697g(2.37ミリモル)を添加した。添
加終了後、水浴で冷却しながら3時間、さらにN−メチ
ル−2−ピロリドン1.94mLを加え室温で3.5時
間反応させ、ポリアミド酸の溶液を得た。得られたポリ
マの硬化物の熱分解開始温度は470℃であった。
【0053】合成例3 RLC−168の合成 (BT
DA/DAAz) 窒素を吹き込んだ30mLのスクリュー管に4,4’−
ジアミノアゾベンゼン0.476g(2.25ミリモ
ル)、N−メチル−2−ピロリドン4.66mLを入れ
撹拌し、懸濁溶液とした。次に水浴で冷却しながら、
3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸
二無水物0.724g(2.25ミリモル)を添加し
た。添加終了後、水浴で冷却しながら3時間、さらにN
−メチル−2−ピロリドン1.94mLを加え室温で
3.5時間反応させ、ポリアミド酸の溶液を得た。得ら
れたポリマの硬化物の熱分解開始温度は474℃であっ
た。
【0054】合成例4 RLC−169の合成 (CH
DA/DAAz) 撹拌装置、乾燥管及び窒素導入管を備えた四つ口フラス
コに4,4’−ジアミノアゾベンゼン1.338g
(6.31ミリモル)、N−メチル−2−ピロリドン1
0.7mL、を入れ撹拌し、懸濁溶液とした。次に水浴
で冷却しながら、シクロヘキサン−1,2,4,5−テ
トラカルボン酸二無水物1.414g(6.31ミリモ
ル)を少量ずつ添加した。添加終了後、水浴で冷却しな
が4時間、40℃で3時間、60℃で9時間反応させ、
ポリアミド酸の溶液を得た。得られたポリマの硬化物の
熱分解開始温度は382℃であった。
【0055】合成例5 RLC−170の合成 (BT
CDA/DAAz) 窒素を吹き込んだ30mLのスクリュー管に4,4’−
ジアミノアゾベンゼン0.620g(2.92ミリモ
ル)、N−メチル−2−ピロリドン4.66mLを入れ
撹拌し、懸濁溶液とした。次に水浴で冷却しながら、
1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸二無水物0.
580g(2.92ミリモル)を添加した。添加終了
後、水浴で冷却しなが4時間、40℃で2.5時間、6
0℃9で時間反応させ、ポリアミド酸の溶液を得た。得
られたポリマの硬化物の熱分解開始温度は248℃であ
った。
【0056】合成例6 RLC−171の合成 (TH
FDA/DAAz) 窒素を吹き込んだ30mLのスクリュー管に4,4’−
ジアミノアゾベンゼン0.600g(2.83ミリモ
ル)、N−メチル−2−ピロリドン4.66mLを入れ
撹拌し、懸濁溶液とした。次に水浴で冷却しながら、テ
トラヒドロフラン−2,3,4,5−テトラカルボン酸
二無水物0.600g(2.83ミリモル)を添加し
た。添加終了後、水浴で冷却しながら3時間、40℃で
5時間、60℃で11時間時間反応させ、ポリアミド酸
の溶液を得た。得られたポリマの硬化物の熱分解開始温
度は267℃であった。
【0057】合成例7 RLC−173の合成 (CP
DA/DAAz) 撹拌装置、乾燥管及び窒素導入管を備えた四つ口フラス
コに4,4’−ジアミノアゾベンゼン1.801g
(8.50ミリモル)、N−メチル−2−ピロリドン1
3.9mLを入れ撹拌し、懸濁溶液とした。次に水浴で
冷却しながら、シクロペンタン−1,2,3,4−テト
ラカルボン酸二無水物1.784g(8.50ミリモ
ル)を少量ずつ添加した。添加終了後、水浴で冷却しな
がら4時間、40℃で3時間、60℃で9時間時間反応
させ、ポリアミド酸の溶液を得た。得られたポリマの硬
化物の熱分解開始温度は258℃であった。
【0058】比較合成例 RLC−51の合成 (TH
FDA/AzMPD2) 窒素を吹き込んだ10mLのスクリュー管に、N−メチ
ル−2−ピロリドン2.33mL、1−(2、4−ジア
ミノフェノキシ)−2−[4−(フェニルアゾ)フェノ
キシ]−エタン0.373g(1.07ミリモル)を入
れ、均一溶液になるまで撹拌した。次に、氷浴で冷却し
ながら、テトラヒドロフラン−2,3,4,5−テトラ
カルボン酸二無水物0.227g(1.07ミリモル)
を少量ずつ添加した。添加終了後、氷浴で冷却しながら
で8時間反応させ、ポリアミド酸の溶液を得た。得られ
たポリマの硬化物のガラス転移点は236℃、熱分解開
始温度は300℃であった。
【0059】実施例1〜15、比較例1〜2 合成例1〜7、及び比較合成例で得られた樹脂を使用し
て配向膜を形成し、液晶の配向性を評価した。具体的な
実験手順を以下に示す。合成例で得られたポリアミド酸
(表1中、関連合成例の欄に示した)をN−メチル−2
−ピロリドンで固形分約5重量%になるように希釈し、
液晶配向膜用組成物を調製した。この組成物の溶液を2
枚のITO透明電極付きガラス基板上にスピンナー塗布
し、70℃で1分間加熱して溶媒を蒸散させて基板上に
樹脂被膜を形成させ、オーブン中で所定の温度で1時間
加熱して硬化させた。このときの加熱温度は、硬化温度
として表1に示した。偏光照射用の光源として、マイク
ロウェーブ励起無電極ランプ(ヒュージョン社製AEL
−1B/M)を用いた。紫外線吸収剤入りの偏光フィル
ムを通してホットプレート上に樹脂被膜面を上にして置
いた基板に対してほぼ垂直方向から、照射光量が所定の
光量となるように偏光照射した。照射光量は、偏光照射
量として表1に示した。この際、照射光量は、ピーク感
度が420nmの受光器(UV−42)をとりつけた照
度計で(オーク社製UV−M10)積算光量をモニター
し、あらかじめ測定しておいた基板設置位置とモニター
受光器設置位置との照度差に基づいて補正して算出し
た。また、照射中はホットプレートで所定の温度に設定
した。このホットプレートの設定温度は、照射温度とし
て表1に示した。なお、照射温度が220℃である実施
例の場合においては、80℃まで徐冷する間も偏光照射
を続け、偏光照射量の欄(表1)には徐冷中の照射量も
含めた照射量を示した。
【0060】
【表1】
【0061】この基板を偏光軸の方向が平行になるよう
に樹脂被膜層を対向させて組み合わせ、周りを熱硬化型
のシール剤で封止し、ギャップが約5μmとなるように
試験用空セルを組み立てた。シール剤を硬化させるため
と熱処理に対する液晶配向能の耐性を調べることとを目
的として、オーブン中で所定の温度で1時間加熱した。
この熱処理温度は、シール温度として表1に示した。な
お、実施例17の場合に限っては、比較のため室温硬化
型のシール剤を用い、上記熱処理は行わなかった。この
試験用空セルに液晶ZLI−4792(メルク社製商品
名)を室温で封入し液晶セルを形成した。この液晶セル
を偏光板を通して観察して液晶の配向性を評価した。次
に、液晶セルをオーブン中で130℃、1時間加熱エー
ジング処理した後、徐冷し、上記と同様にして液晶の配
向性を評価した。表1に、実験条件及び評価結果等を纏
めて示した。なお、液晶配向性の評価結果は、均一に一
方向に良好な配向を示した場合には○、欠陥を生じたり
配向の方向が場所によって異なっていた場合には×とし
て表1に示した。
【0062】実施例1〜15は、光異性化可能で二色性
を示す原子団のアゾベンゼン構造(コマンダー分子)を
主鎖構造に有するポリイミドを液晶配向膜として使用し
た例であり、ポリイミドは4、4’−ジアミノアゾベン
ゼンと酸二無水物とを反応させて得られたものである。
このうち、実施例1〜6は、酸二無水物の種類として芳
香族系のものを用いた場合である。芳香族系の酸無水物
を使用した場合で照射温度が低いと良好な配向が得られ
なかった(実施例1、3、5)が、照射温度が高いとエ
ージング処理後に良好な液晶配向が得られた(実施例
2、4、6)。これに対し、脂肪族系の酸無水物を使用
した場合には、低い温度で照射した場合でも良好な液晶
配向が得られた(実施例7〜15)。また、硬化温度
は、実施例7のように140℃のような比較的低い温度
を選択しても、良好な液晶配向が得られた。偏光照射量
は、実施例8のように、2J/cm2のような比較的低
い照射量を選択しても、良好な液晶配向が得られた。シ
ール温度(液晶封入前の配向膜が受ける熱処理)は、実
施例10、11のように、180℃又は210℃の比較
的高い温度を選択しても、良好な液晶配向が得られた。
【0063】比較例1及び2は、光異性化可能で二色性
を示す原子団のアゾベンゼン構造(コマンダー分子)を
側鎖に有するポリイミドを液晶配向膜として使用した例
である。この場合、シール温度が室温では良好な液晶配
向が得られたが、シール温度が150℃では良好な液晶
配向が得られなかった。液晶配向膜用材料としての総合
評価(良好な順に◎、○、△、×)を表1に示す。表1
の結果から、直線偏光照射によって液晶配向能を付与す
ることのできる液晶配向膜であって、シール剤の熱硬化
処理のように液晶封入前に液晶配向膜が晒される熱処理
に対する耐熱性が良好な液晶配向膜用の材料としては、
コマンダー分子を主鎖に有する主鎖型ポリイミド系樹脂
がコマンダー分子を側鎖に有する側鎖型ポリイミド系樹
脂よりも優れていることが分かる。また、ジアミンと酸
二無水物とを反応させてポリイミド系樹脂を製造する際
にジアミン成分としてコマンダー分子を有するジアミン
を使用した場合には、酸成分の酸二無水物は脂肪族系の
酸二無水物を用いた方が優れていることが分かる。
【0064】
【発明の効果】請求項1の液晶配向膜は、ラビングする
方法によっても、また、直線偏光を照射することによっ
ても、液晶配向能を付与することができる。請求項2〜
7の液晶配向膜は、ラビングする必要がなく、直線偏光
を照射することによって液晶配向能を付与することがで
きる。それゆえ、繊維やゴミの付着が原因となる不良を
低減することができる。また、液晶配向能の保持能力が
高く、かつ、熱処理にも耐えられるので、これを用いて
液晶挟持基板又は液晶表示素子を製造するにあたって、
熱硬化型のシール剤を使用することができる。請求項8
の方法により、液晶配向膜に繊維やゴミを付着させるこ
となく液晶配向能を付与させることができる。請求項9
の液晶挾持基板を用いることにより請求項11の液晶表
示素子が得られる。請求項11の液晶表示素子は、液晶
を均一かつ安定に配向させることができ表示不良となる
危険が少ない。またアクティブマトリックス型液晶表示
素子では静電気が原因でスイッチング素子が破壊される
ことがない。請求項10の製造方法により、請求項9の
液晶挾持基板を製造できる。請求項12の製造方法によ
り、請求項11の液晶表示素子を製造できる。請求項1
3又は14の液晶配向膜用材料は、請求項1〜7の液晶
配向膜の材料として使用できる。

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも一方に電極が形成され液晶配向
    膜が形成される一対の基板の間に液晶を狭持する液晶表
    示素子に用いられる樹脂膜からなる液晶配向膜であっ
    て、その樹脂は主鎖構造に光異性化可能で二色性を示す
    原子団を有している樹脂を含む液晶配向膜。
  2. 【請求項2】請求項1の液晶配向膜であって、その液晶
    配向膜の液晶配向能は樹脂膜に直線偏光を照射すること
    で付与され、かつ、その液晶配向能が保持・固定されて
    いる液晶配向膜。
  3. 【請求項3】樹脂膜に直線偏光を照射することで液晶配
    向能を付与させた後、150℃、1時間の加熱処理をし
    てもその液晶配向能は保持されている、請求項2の液晶
    配向膜。
  4. 【請求項4】光異性化可能で二色性を示す原子団が、ア
    ゾベンゼン誘導体、スチルベン誘導体、スピロピラン誘
    導体、スピロベンゾピラン誘導体、α−アリール−β−
    ケト酸誘導体、α-ヒドラゾノ-β-ケト酸誘導体、カル
    コン誘導体、アゾ化合物誘導体、ベンジリデンフタルイ
    ミデン誘導体、ヘミチオインジゴ誘導体、チオインジゴ
    誘導体、スピロオキサジン誘導体、シンナムアルデヒド
    誘導体、レチナ−ル誘導体、フルギド誘導体、ジアリ−
    ルエテン誘導体、ポリメチン系化合物、ベンゾチアゾリ
    ノスピロピラン誘導体、ベンゾキオピラン系ピロピラン
    誘導体、ケイ皮酸エステル誘導体、それらの異性体及び
    それらのヘテロ元素置換体から選ばれる少なくとも一種
    である、請求項1〜3のいずれかの液晶配向膜。
  5. 【請求項5】樹脂がポリイミド系樹脂である、請求項1
    〜4のいずれかの液晶配向膜。
  6. 【請求項6】請求項5の液晶配向膜であって、主鎖構造
    に光異性化可能で二色性を示す原子団を有しているポリ
    イミド系樹脂は、 光異性化可能であって二色性を示す原子団を有するテト
    ラカルボン酸二無水物と、ジアミンとを反応させて得ら
    れる樹脂、 テトラカルボン酸二無水物と、光異性化可能であって二
    色性を示す原子団を有するジアミンとを反応させて得ら
    れる樹脂、及び光異性化可能であって二色性を示す原子
    団を有するテトラカルボン酸二無水物と、光異性化可能
    であって二色性を示す原子団を有するジアミンとを反応
    させて得られる樹脂、から選ばれる少なくとも一を含む
    樹脂である、液晶配向膜。
  7. 【請求項7】請求項5の液晶配向膜であって、主鎖構造
    に光異性化可能で二色性を示す原子団を有しているポリ
    イミド系樹脂は、次の式(1)〜式(6)で表される構
    成単位の少なくとも一を含む樹脂である、液晶配向膜。 【化1】 【化2】 (化1及び化2中、Ar1及びAr3は置換基を有してい
    てもよい芳香族基、 Ar2は置換基を有していてもよく、かつ、繰返しの中
    で同一でも異なっていてもよい芳香族基、 R2はジアミン由来の2価の有機基、 R3はトリカルボン酸由来の3価の有機基、 R4はテトラカルボン酸由来の4価の有機基、 Xは水素あるいは一価の有機基、 QはN又はCR1(ただし、R1は水素、置換基を有して
    いてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアリ
    ール又は基置換基を有していてもよいシリル基)で、互
    いに同一でも異なっていてもよく、 Yは、互いに同一でも異なっていてもよい直結又は2価
    の有機基、 Zは、互いに同一でも異なっていてもよい直結、アルキ
    レン基又はアリーレン基、 mは1から10の整数、 nは0から10の整数を示す。)
  8. 【請求項8】基板の片面に請求項2〜7のいずれかの液
    晶配向膜を形成させる際に、基板の片面に主鎖構造に光
    異性化可能で二色性を示す原子団を有している樹脂の膜
    を形成させ、これに直線偏光を照射する、樹脂膜への液
    晶配向能の付与方法。
  9. 【請求項9】片面の一部分もしくは全面に請求項1〜7
    のいずれかの液晶配向膜を形成させた基板と、前記液晶
    配向膜と同一であっても異なってもよい液晶配向膜を形
    成させた基板とが対向配置され、その基板間には液晶が
    挟持されている液晶挟持基板。
  10. 【請求項10】片面の一部分もしくは全面に請求項1〜
    7のいずれかの液晶配向膜を形成させた基板と、前記液
    晶配向膜と同一であっても異なってもよい液晶配向膜を
    形成させた基板とを対向配置させ、その基板間に液晶を
    封入する、液晶挟持基板の製造方法。
  11. 【請求項11】請求項9の液晶挟持基板を有する液晶表
    示素子。
  12. 【請求項12】片面の一部分もしくは全面に請求項2〜
    7のいずれかの液晶配向膜を形成させた基板と、前記液
    晶配向膜と同一であっても異なってもよい液晶配向膜を
    形成させた基板とを対向配置させ、その基板間に液晶を
    封入し、液晶を封入する前及び液晶を封入した後の少な
    くともいずれかで前記液晶配向膜の一部分又は全面に直
    線偏光を照射する、液晶表示素子の製造方法。
  13. 【請求項13】主鎖構造に光異性化可能で二色性を示す
    原子団を有しているポリイミド系樹脂を含む液晶配向膜
    用材料。
  14. 【請求項14】ポリイミド系樹脂が式(1)〜(6)で
    表される構成単位の少なくとも一を含む樹脂である、請
    求項13の液晶配向膜用材料。
JP5297597A 1997-03-07 1997-03-07 液晶配向膜、液晶配向能の付与方法、液晶挟持基板、液晶挟持基板の製造方法、液晶表示素子、液晶表示素子の製造方法及び液晶配向膜用材料 Pending JPH10253963A (ja)

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