JPH10253837A - プラスチック光ファイバ母材の製造方法 - Google Patents

プラスチック光ファイバ母材の製造方法

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JPH10253837A
JPH10253837A JP9057630A JP5763097A JPH10253837A JP H10253837 A JPH10253837 A JP H10253837A JP 9057630 A JP9057630 A JP 9057630A JP 5763097 A JP5763097 A JP 5763097A JP H10253837 A JPH10253837 A JP H10253837A
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JP
Japan
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tube
optical fiber
plastic optical
sealing member
polymerizable material
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Application number
JP9057630A
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English (en)
Inventor
Takashi Fujii
隆志 藤井
Toshifumi Hosoya
俊史 細谷
Hitoyasu Hongo
仁康 本郷
Maki Ikechi
麻紀 池知
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
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  • Optical Fibers, Optical Fiber Cores, And Optical Fiber Bundles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 良好な特性をもったプラスチック光ファイバ
を得ることができるプラスチック光ファイバ母材の製造
方法を提供することを目的とする。 【解決手段】 本発明のプラスチック光ファイバの製造
方法は、円筒状の重合管2内に投入した重合性材料Mを
重合させてプラスチック光ファイバ母材を得るプラスチ
ック光ファイバ母材の製造方法において、重合管2内に
挿入されると共に重合管2の延び方向に沿って移動可能
な少なくとも1つの封止部材3a,3bによって重合管
2内に投入した重合性材料Mを重合管2内に封じた後、
重合性材料Mを重合させることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラスチック光フ
ァイバ母材の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来からあるプラスチック光ファイバ母
材の製造方法として、例えば特開平8−114715号
公報に開示されるものがある。この製造方法は、クラッ
ド部である円管内に、モノマーに重合開始剤又は連鎖移
動剤を混合した混合溶液を投入した後その円管の両端を
塞ぎ、その円管をその中心軸回りに回転させながらその
混合溶液を熱重合させることによって、円管内にその内
面から中心部にかけて複数の管状のコア外側部を順次内
付けし、プラスチック光ファイバ母材を形成している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
8−114715号公報の製造方法においては、円管又
はその内部の管状のコア外側部の内部に混合溶液を円管
の全長にわたって投入しかつ円管の両端部を塞いだ状態
として混合溶液中のモノマーを重合せしめるため、その
混合溶液が重合の際に膨張すると、円管の両端部で混合
溶液の膨張が規制され、その混合溶液に無理な応力が加
わることとなる。また、混合溶液が重合により収縮して
円管内にコア外側部を形成する場合に、円管内に形成さ
れるコア外側部同士の間に隙間が生じ、プラスチック光
ファイバ母材の内部に気泡が混入する場合がある。その
結果、プラスチック光ファイバ母材から作製したプラス
チック光ファイバにつき、その光伝送特性に悪影響を与
える場合が生じる。特に、この傾向は、プラスチック光
ファイバ母材を大型化するほど顕著となる。
【0004】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たもので、良好な特性をもったプラスチック光ファイバ
を得ることができるプラスチック光ファイバ母材の製造
方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のプラスチック光ファイバの製造方法は、円
筒状の重合管内に投入した重合性材料を重合させてプラ
スチック光ファイバ母材を得るプラスチック光ファイバ
母材の製造方法において、重合管内に挿入されると共に
重合管の延び方向に沿って移動可能な少なくとも1つの
封止部材によって重合管内に投入した重合性材料を重合
管内に封じた後、重合性材料を重合させることを特徴と
する。
【0006】この製造方法によれば、重合性材料が重合
して膨張するときに、その膨張に伴って封止部材が移動
するため、重合性材料に無理な応力がかかることがな
い。その結果、膨張した重合性材料が重合体となって収
縮する場合に、その重合体中における気泡の発生が十分
に防止される。
【0007】また、封止部材が、重合管内の重合性材料
の体積変化に応じて移動可能となっていることが好まし
い。この場合、重合性材料が重合により膨張し、又はそ
の膨張した重合性材料が収縮して体積変動を生じても、
重合性材料と封止部材との間に隙間が生じることがな
い。このため、重合性材料による重合体中における気泡
の発生が更に防止される。
【0008】また、封止部材に接続されると共に封止部
材を重合管の延び方向に沿ってかつ該重合管の内側方向
に向かって付勢する付勢手段を更に備えることが好まし
い。この場合、重合性材料が重合により膨張する際に
は、封止部材が付勢手段によって重合管の内側方向に向
かって付勢されつつ重合管の延び方向に沿って変位し、
重合性材料が重合により収縮する際には、封止部材が付
勢手段によって付勢されなくなり封止部材が元の位置に
戻る。この結果、封止部材が重合性材料の膨張又は収縮
に応じて移動されることとなる。
【0009】また、付勢手段は、封止部材に接続された
弾性部材と、弾性部材を介して封止部材に接続された固
定部材とを備え、封止部材を重合管内に挿入する際に固
定部材を重合管に固定し、その後重合性材料を重合させ
てもよい。この場合、弾性部材と固定部材とによって封
止部材を付勢することが可能となり、重合性材料の膨張
又は収縮による体積変化に応じることができる。
【0010】また、重合管が内径50mm以上でかつ長
さ50cm以上であることが好ましい。従来、このよう
な大型の母材を得る際に特に気泡が発生しやすかった
が、本発明によれば、母材が大型化しても気泡の発生が
十分に防止される。従って、本発明は、このような大型
の母材を得る際に特に有効である。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、図面と共に本発明によるプ
ラスチック光ファイバ母材の製造方法の第1及び第2の
実施形態について詳細に説明する。
【0012】図1は、第1実施形態に係るプラスチック
光ファイバ母材の製造方法における一連の製造工程を示
しており、図1(a),(b),(c)は、それぞれ各
製造工程におけるクラッド管を示す断面図である。符号
2で示すものは、プラスチック光ファイバ母材のクラッ
ド部を構成するクラッド管(重合管)である。ここで、
クラッド管2は、例えばポリメタクリル酸メチルを主成
分とするポリマーを含有するものである。使用するクラ
ッド管2の寸法は、例えば内径50mm、外径60m
m、長さ97cmとなっている。また、クラッド管2の
両端には開口1a,1bが形成されている。
【0013】このようなクラッド管2に対し、まず、ク
ラッド管2の一端の開口1aを通して円柱状の封止部材
3aを挿入する。この封止部材3aは、クラッド管2の
内径とほぼ等しい外径を有している。封止部材3aの材
質としては、テフロンやガラス等を用いることができる
が、耐熱性、低摩擦性の観点からテフロンが好ましい。
また、封止部材3aは、クラッド管2の延び方向に沿っ
た長さが、外径に対し0.5〜2倍となっていることが
好ましい。このようにするのは、0.5倍未満の場合、
封止部材3aが重合中にクラッド管2中で横転する傾向
があるためであり、2倍より大きい場合、封止部材3a
がクラッド管2中で移動し難くなるためである。
【0014】その後、クラッド管2の他端の開口1bを
通して重合性材料Mを投入する。ここで、重合性材料M
は、プラスチック光ファイバ母材のコア部を構成すべき
ポリマーの構造単位であるモノマーを含むものである。
このモノマーは、1種又は2種以上のモノマーで構成さ
れてもよい。また、重合性材料Mには、必要に応じて適
宜添加される重合開始剤および/又は連鎖移動剤も含ま
れ、更にコア部の屈折率を上昇させることの可能な添加
剤も含まれている。使用に際しては、以下に挙げる種々
のモノマー、重合開始剤、連鎖移動剤又は添加剤の中か
ら適宜選択して使用される。
【0015】すなわち、モノマーとしては、例えばメチ
ルメタクリレート、2,2,2−トリフルオロエチルメ
タクリレート、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオ
ロイソプロピルメタクリレートが挙げられる。
【0016】また、重合開始剤としては、t−ブチルパ
ーオキシイソプロピルカーボネート、t−ブチルパーオ
キシアセテート、ジ−t−ブチルパーオキサイドが挙げ
られる。
【0017】更に、連鎖移動剤としては、n−ブチルメ
ルカプタン等のメルカプト系化合物、ベンゼン、イソプ
ロピルベンゼン等の芳香族炭化水素、クロロホルム、四
塩化炭素等のハロゲン化物が挙げられる。
【0018】また、添加剤としては、例えばジフェニル
スルフィド、フタル酸ブチルベンジルエステル、酢酸2
−フェニルエチル、フタル酸ジメチル、安息香酸ビニ
ル、ベンジルメタクリレート、フタル酸ジアリル等が挙
げられる。
【0019】このように重合性材料Mをクラッド管2内
に投入したならば、クラッド管2のもう一方の開口1b
を通して、封止部材3aと同一構成の封止部材3bを挿
入し、封止部材3aと封止部材3bとによって重合性材
料Mを充填させる。
【0020】クラッド管2内に重合性材料Mを充填した
ならば、クラッド管2の両端部をテフロン製のチャック
(図示せず)で封止した後、クラッド管2を水平に保持
し、チャックの一方に接続された駆動機構(図示せず)
によってこのクラッド管2をその中心軸回りに回転させ
る。このとき、クラッド管2の外部に配置された外部加
熱炉(図示せず)によって、クラッド管2内の重合性材
料Mを加熱して重合させ、クラッド管2内に重合体Pを
形成する(図1(c)参照)。このようにして、ステッ
プ・インデックス型の円柱形のプラスチック光ファイバ
母材が作製される。
【0021】この製造方法によれば、重合性材料Mが重
合して膨張するとき(図1(b)参照)に、その膨張に
伴って封止部材3a,3bが移動するため、重合性材料
Mに無理な応力がかかることがなく、従って、クラッド
管2が破損するおそれが極めて少なくなる。また、膨張
した重合性材料Mが重合体Pとなって収縮する場合(図
1(c)参照)に、重合体P内において気泡の発生が十
分に防止され、この結果、このプラスチック光ファイバ
母材から得られるプラスチック光ファイバの伝送損失を
小さく抑えることができる。
【0022】次に、本発明のプラスチック光ファイバ母
材の製造方法の第2実施形態について説明する。なお、
第1実施形態と同一又は相当の構成要素については同一
の符号を付すこととする。
【0023】図2に示すように、第2実施形態に係るプ
ラスチック光ファイバ母材の製造方法は、第1実施形態
の製造方法と以下の点で異なっている。
【0024】すなわち、第2実施形態に係るプラスチッ
ク光ファイバ母材の製造方法にあっては、封止部材3
a,3bに、各封止部材3a,3bを付勢する付勢手段
4a,4bが接続されている。ここで、付勢手段4a,
4bは例えば互いに同一構成であり、付勢手段4aにつ
いては、封止部材3aに接続された弾性部材5a(例え
ばコイルばね)と、その弾性部材5aを介して封止部材
3aに接続されたテフロン等からなる凸状の固定部材6
aとで構成され、付勢手段4bは、弾性部材5a、固定
部材6aに対応する弾性部材5b、固定部材6bを有し
ている。
【0025】この場合、弾性部材5aは、封止部材3a
をクラッド管2内に挿入する際に封止部材3aとともに
クラッド管2内に挿入され、固定部材6aは、封止部材
3aをクラッド管2内に挿入する際に、クラッド管2の
一端の開口を塞ぐように固定される。また、重合性材料
Mをクラッド管2内に投入した後封止部材3bを挿入す
る際に、弾性部材5bは封止部材3bとともにクラッド
管2内に挿入され、固定部材6bがクラッド管2の他端
の開口を塞ぐするように固定される。このとき、重合に
よる重合性材料Mの収縮を考慮して封止部材3a,3b
は弾性部材5a,5bによってクラッド管2の内側方向
(図2(a)の矢印A方向)に沿って付勢された状態に
しておく。
【0026】このような製造方法にあっては、重合性材
料Mが重合により膨張する際には、封止部材3a,3b
が弾性部材5a,5bによってクラッド管2の内側方向
に沿って付勢されつつクラッド管2の延び方向に沿って
変位し、重合性材料Mが重合により収縮する際には、封
止部材3a,3bが弾性部材5a,5bによって付勢さ
れなくなり封止部材3a,3bが重合性材料Mに追従す
る。すなわち、封止部材3a,3bは、弾性部材5a,
5bおよび固定部材6a,6bによって、重合性材料M
の体積変化に応じて移動可能となる。このため、重合性
材料Mと封止部材3aとの間、および重合性材料Mと封
止部材3bとの間の隙間の形成が防止され、その結果、
重合体P中において気泡の発生が十分に防止されること
となる。
【0027】本発明は、前述した第1及び第2の実施形
態に限定されるものでない。例えば、重合管として、両
端に開口が形成されたクラッド管2が用いられたが、一
端のみに開口が形成されたクラッド管でもよい。この場
合、封止部材3a又は3bのいずれか一つを挿入するだ
けでよい。
【0028】また、プラスチック光ファイバ母材を作製
するにあたり、クラッド管2として、予め作製されたも
のを用いたが、ガラス等からなる円筒管を用意し、その
円筒管内にクラッド管を形成するようにしてもよい。こ
の場合のクラッド管2の作製は、クラッド管2内にコア
部を形成するときと同様になされる。
【0029】更に、重合管は、その対象をクラッド管2
に限定せず、クラッド管2内に管状の重合体層(例えば
コア層の外側部分)を形成したものであってもよい。
【0030】また、クラッド管2の寸法は、前述の第1
および第2実施形態において使用したものに限定される
ものではないが、特に内径50mm以上でかつ長さ50
cm以上のクラッド管2を用いることもできる。この場
合、クラッド管2がこのように大型化しても、作製され
る母材中の気泡の発生が十分に防止され、従って、内径
50mm以上でかつ長さ50cm以上の大型の母材を得
る際に特に有効である。
【0031】
【実施例】以下、本発明の内容を実施例により具体的に
説明する。
【0032】(実施例1)まず、内径60mm、長さ1
00cmのガラス製の円筒管の両端の開口をテフロン製
のチャックにより封止し、その円筒管を水平に保持し
た。このとき、その円筒管内に、モノマーとしてのメチ
ルメタクリレートに対し連鎖移動剤としてのn−ブチル
メルカプタンを0.15重量%および重合開始剤として
のパーブチルIを0.50重量%添加した重合性材料を
2380ml投入した。
【0033】そして、円筒管を1300rpmで回転さ
せながら、85℃に設定した外部加熱炉によって重合性
材料を20時間熱重合させた。その結果、内径50m
m、外径60mm、長さ97cmのポリメチルメタクリ
レートを主成分とするクラッド管2を得た。
【0034】次に、円筒管からクラッド管2を取り出
し、外径50mm、長さ6cmのテフロン製の封止部材
3a,3bのうち、まず封止部材3aをクラッド管2の
一端の開口1aから挿入し、その一端から40cmのと
ころに配置した。続いて、メチルメタクリレートとジフ
ェニルスルフィドとを重量比で4:1に混合した混合溶
液に対し連鎖移動剤としてのn−ブチルメルカプタン
0.15重量%、重合開始剤としてのt−ブチルパーオ
キシイソプロピルカーボネートを0.50重量%添加し
た重合性材料M1180mlを90℃で1時間温めてか
らクラッド管2内に投入した。
【0035】続いて、重合性材料Mとの間に空気が入ら
ないように、クラッド管2のもう一方の開口1bから封
止部材3bを挿入し、重合性材料Mをクラッド管2内で
充填させた。そして、この封止部材3bをクラッド管2
の内部に押し込むことにより、封止部材3a,3bをク
ラッド管2の両端部からそれぞれ20cmのところに配
置されるように調節した。
【0036】そして、このクラッド管2の両端部をチャ
ックで封止し、その封止したクラッド管2を30rpm
で回転させながら、70℃に設定した外部加熱炉でクラ
ッド管2の中央部から左右20cmの部分を加熱し、ク
ラッド管2内の重合性材料Mを20時間大気下で熱重合
させた。その結果、外径60mm、有効長48cmの円
柱形プラスチック光ファイバ母材を得た。
【0037】なお、このプラスチック光ファイバ母材を
線引装置により線引きし、線引きにより得たプラスチッ
ク光ファイバを長さ20mにカットし、伝送損失を測定
したところ、波長650μmの光に対して160dB/
kmであった。
【0038】(比較例)円筒管として長さ63cmのも
のを用いることにより長さ60cmのクラッド管を作製
しかつそのクラッド管内に封止部材3a,3bを挿入し
ない以外は、実施例1と同様にしてプラスチック光ファ
イバ母材を作製した。その結果、作製したプラスチック
光ファイバ母材の内部には気泡が多数発生しており、母
材としては使用できなかった。
【0039】なお、このプラスチック光ファイバ母材の
気泡を含んだ部分を線引装置により線引きし、線引きに
より得たプラスチック光ファイバを長さ20mにカット
し、伝送損失を測定したところ、波長650μmの光に
対して800dB/kmであった。
【0040】(実施例2)内径60mm、長さ80cm
のガラス製の円筒管の両端の開口をテフロン製のチャッ
クにより封止し、その円筒管を水平に保持した。このと
き、その円筒管の内部に、モノマーとしてのメチルメタ
クリレートに対し連鎖移動剤としてのn−ブチルメルカ
プタンを0.15重量%および重合開始剤としてのt−
ブチルパーオキシイソプロピルカーボネートを0.50
重量%添加した重合性材料を830ml投入した。
【0041】その後、その円筒管を1300rpmで回
転させながら、85℃に設定した加熱炉によって重合性
材料を20時間熱重合させた。その結果、内径50m
m、外径60mm、長さ80cmのポリメチルメタクリ
レートを主成分とするクラッド管2を得た。
【0042】次に、外径50mm、長さ6cmのテフロ
ン製の封止部材3aにコイルばね5aを介して栓6aを
取り付けたものを用意し、円筒管から取り出したクラッ
ド管2内に、封止部材3aをコイルばね5aとともにク
ラッド管2の一端の開口から挿入すると共に、栓6aを
一端の開口1aにはめ込んで固定した。続いて、メチル
メタクリレートとジフェニルスルフィドとを重量比で
4:1に混合した混合溶液に対し連鎖移動剤としてのn
−ブチルメルカプタンを0.15重量%、重合開始剤と
してのパーブチルIを0.50重量%添加した重合性材
料Mを1083mlクラッド管2内に投入した。
【0043】続いて、外径50mm、長さ6cmのテフ
ロン製の封止部材3bにコイルばね5bを介して栓6b
を取り付けたものを用意し、重合性材料Mとの間に空気
が入らないようにクラッド管2のもう一方の開口1bか
ら封止部材3bとともにコイルばね5bを挿入すると共
に、栓6bをクラッド管2のもう一方の開口1bにはめ
込んで固定し、重合性材料Mをクラッド管2内で充填さ
せた。このとき、重合性材料Mが充填された状態で封止
部材3a,3bがそれぞれクラッド管2の各端部から1
0cmの位置に配置されるようにし、かつ、この状態に
おいて、メチルメタクリレートの重合時の体積収縮が約
2割であることを考慮して各封止部材3a,3bに取り
付けられたコイルばねが更に7cm延びるように設定し
た。
【0044】そして、このクラッド管2を30rpmで
回転させながら、70℃に設定した外部加熱炉でクラッ
ド管2の中央部から左右20cmの部分を加熱し、クラ
ッド管2内の重合性材料Mを20時間大気下で熱重合さ
せた。その結果、外径60mm、有効長46cmの円柱
形プラスチック光ファイバ母材を得た。
【0045】なお、このプラスチック光ファイバ母材を
線引装置により線引きし、線引きにより得たプラスチッ
ク光ファイバを長さ20mにカットし、伝送損失を測定
したところ、波長650μmの光に対して165dB/
kmであった。
【0046】(実施例3)内径100mm、長さ100
cmの円筒管を用いることにより円筒管内に内径85m
m、外径100mm、長さ97cmのクラッド管を作製
し、メチルメタクリレートに対するジフェニルスルフィ
ドの混合比率を15重量%とし、また、封止部材として
外径85mm、長さ7cmのものを用い、更にクラッド
管2を円筒管に入れたまま母材の作製を行った以外は実
施例1と同様にしてプラスチック光ファイバ母材を作製
した。その結果、外径100mm、長さ48cmの円柱
形プラスチック光ファイバ母材を得た。
【0047】なお、このプラスチック光ファイバ母材を
線引装置により線引きし、線引きにより得たプラスチッ
ク光ファイバを長さ20mにカットし、伝送損失を測定
したところ、波長650μmの光に対して160dB/
kmであった。
【0048】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、重合
管内に投入した重合性材料が膨張又は収縮しても、その
重合性材料に無理な力がかかることがないため、気泡の
発生が十分に防止されたプラスチック光ファイバ母材が
得られ、ひいては良好な特性をもったプラスチック光フ
ァイバを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係るプラスチック光ファイバ母
材の製造方法におけるクラッド管の断面図である。
【図2】第2実施形態に係るプラスチック光ファイバ母
材の製造方法におけるクラッド管の断面図である。
【符号の説明】
2…クラッド管(重合管)、3a,3b…封止部材、4
a,4b…付勢手段、5a,5b…弾性部材(付勢手
段)、6a,6b…固定部材(付勢手段)、M…重合性
材料。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 池知 麻紀 神奈川県横浜市栄区田谷町1番地 住友電 気工業株式会社横浜製作所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円筒状の重合管内に投入した重合性材料
    を重合させてプラスチック光ファイバ母材を得るプラス
    チック光ファイバ母材の製造方法において、 前記重合管内に挿入されると共に前記重合管の延び方向
    に沿って移動可能な少なくとも1つの封止部材によって
    前記重合管内に投入した前記重合性材料を前記重合管内
    に封じた後、前記重合性材料を重合させることを特徴と
    するプラスチック光ファイバ母材の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記封止部材が、前記重合管内の前記重
    合性材料の体積変化に応じて移動可能となっていること
    を特徴とする請求項1記載のプラスチック光ファイバの
    製造方法。
  3. 【請求項3】 前記封止部材に接続されると共に前記封
    止部材を前記重合管の延び方向に沿ってかつ該重合管の
    内側方向に向かって付勢する付勢手段を更に備えること
    を特徴とする請求項1記載のプラスチック光ファイバ母
    材の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記付勢手段が、前記封止部材に接続さ
    れた弾性部材と、前記弾性部材を介して前記封止部材に
    接続された固定部材とを備え、前記封止部材を前記重合
    管内に挿入する際に前記固定部材を前記重合管に固定
    し、その後前記重合性材料を重合させることを特徴とす
    る請求項3記載のプラスチック光ファイバ母材の製造方
    法。
  5. 【請求項5】 前記重合管が内径50mm以上でかつ長
    さ50cm以上であることを特徴とする請求項1〜4の
    いずれか一項に記載のプラスチック光ファイバ母材の製
    造方法。
JP9057630A 1997-03-12 1997-03-12 プラスチック光ファイバ母材の製造方法 Pending JPH10253837A (ja)

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