JPH10253730A - 広帯域方向推定装置および方法 - Google Patents

広帯域方向推定装置および方法

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JPH10253730A
JPH10253730A JP9051300A JP5130097A JPH10253730A JP H10253730 A JPH10253730 A JP H10253730A JP 9051300 A JP9051300 A JP 9051300A JP 5130097 A JP5130097 A JP 5130097A JP H10253730 A JPH10253730 A JP H10253730A
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JP9051300A
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Masato Miyoshi
壮人 三好
Koichi Kobayashi
弘一 小林
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Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】波動の到来方向を推定する装置および方法に関
し、広帯域の信号に同一変換器アレイを用いて相関のあ
る複数信号の到来方向を同時に推定可能にする。 【解決手段】媒質中の波動をアナログ電気信号に変換す
る複数の変換素子11, 2,, n を、各素子間隔の最
大公約数が媒質中の半波長以下になる不等間隔の複数の
サブアレイに分割し、各サブアレイを、その間隔の比が
素数比または無理数となるサブアレイ間隔の組み合わせ
を少なくとも一組含むように不等間隔に配列した変換器
アレイ11と、各変換素子11,2,, n のアナログ
電気信号をディジタル信号に変換する複数のAD変換部
1,2,, n からなるAD変換器12と、各AD変
換部21,2,, n のディジタル信号に対して空間平
均を求める処理を行なった後、任意の高分解能波動到来
方向推定手法で処理を行なって波動の到来方向を推定す
る処理器13とを備えて広帯域方向推定装置を構成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、媒質中を伝播する
波動の到来方向を推定する装置および方法に関し、特
に、広帯域にわたる信号に対して同一変換器アレイを用
いて、相関のある複数信号の到来方向を同時に推定する
ことが可能な装置および方法に関するものである。
【0002】気体,液体および個体中を伝播する波動で
ある音波や、真空中,気体,誘電体および導体中を伝播
する波動である電磁波等の波動について、その波源方向
や反射信号の到来方向を検知することは、種々の分野に
おいて重要な問題である。
【0003】このため、さまざまな波動到来方向推定方
法が考案され、実用化されている。特に、変換器アレイ
を用いて高精度,高分解能で広帯域にわたる波動の到来
方向を推定する方法として、パラメトリックモデルに適
合した高分解能法* (high-resolution methodまたはsu
per-resolution method )(高分解能波動到来方向推定
手法)がある。高分解能法には、線形予測法,最小分散
法,MUSIC(Multiple Signal Classification),
ESPRIT(Estimation Of Signal Parameters Via
Rotational Invaliance Technique )および類似する方
法が含まれる。* 例えば大賀寿郎,山崎芳男,金田豊共
著「音響システムとディジタル処理」社団法人 電子情
報通信学会 平成7年3月発行
【0004】広帯域方向推定装置および方法において
は、広帯域にわたって相関のある複数信号の到来方向を
同時に推定可能であるとともに、推定不可能な方向が存
在しないことが要求されている。
【0005】
【従来の技術】従来の高分解能波動到来方向推定手法で
は、方向を推定しようとする波動の波長λに対して、半
分以下の間隔で等間隔に変換素子を配列した変換器アレ
イ(等間隔アレイ)の出力に対して、前述の高分分解能
波動到来方向推定手法を適用することによって、単一信
号の場合の波動の到来方向の推定を行なうようにしてい
た。
【0006】また、相関のある複数信号を処理する場合
には、変換素子をλ/2以下の等しい間隔で配列した、
等しい素子数からなるいくつかのサブアレイに分割し
て、等間隔に配列した変換器アレイ(等間隔−等間隔ア
レイ)を用いて、受信信号の空間平均をとって複数信号
を分離する方法を併用することによって、到来方向の推
定を行なうようにしていた。この方法では、各サブアレ
イに入力される信号の位相関係が異なることを利用し
て、各波源間の相関を打ち消して信号を分離する。この
ため、等間隔のサブアレイ配列では、サブアレイ間隔を
信号波長以下にする必要がある。
【0007】図7は、等間隔−等間隔アレイを示したも
のである。等間隔−等間隔アレイは、等間隔に配列した
変換素子からなるサブアレイを等間隔に配列して変換器
アレイを形成したものであって、図においては、等間隔
Dで一直線上に配列した複数の変換素子11,2,,
n を、間隔dごとに複数のサブアレイ1,2,…,Mに
分割した例が示されている。この際、素子間隔Dは、波
動の波長をλとしたとき、D<λ/2とする必要があ
る。サブアレイ間隔dは、素子間隔Dと同じ間隔にする
ことができ、図7においては、この場合の例が示されて
いる。
【0008】しかしながら、同一変換器アレイを使用し
て広帯域にわたって方向の推定を行なおうとする場合に
は、変換器アレイを構成する変換素子の大きさの制限か
ら、到来方向を推定しようとする波動のλ/2以下で、
変換素子を配列することが不可能な場合があるが、λ/
2を超える間隔に変換素子を配列した場合には、推定結
果において、到来方向以外の方向に偽像が発生する。
【0009】そこで、このような場合、変換器アレイの
素子間隔を、各間隔の最大公約数がλ/2以下になるよ
うな不等間隔とした不等間隔アレイを形成して、偽像を
抑圧する方法が用いられている。
【0010】この方法を拡張して、相関のある複数信号
についても、到来方向推定可能にするためには、同一配
列の不等間隔アレイをサブアレイと考え、このようなサ
ブアレイをいくつか等間隔に並べて(不等間隔−等間隔
アレイ)、受信信号の空間平均をとる(spacial smothi
ng)方法が考えられている。
【0011】図8は、不等間隔−等間隔アレイを示した
ものである。不等間隔−等間隔アレイは、変換素子を不
等間隔に配列したサブアレイを、等間隔に配列したもの
であって、図においては、一直線上に配列した複数の変
換素子11,2,, n を、間隔dごとに複数のサブア
レイ1,2,3に分割し、各サブアレイにおける素子間
隔D1,2,3,4 を不等にした例が示されている。な
お図8の場合、前のサブアレイの最後の素子と、後のサ
ブアレイの最初の素子とは、同一素子を共用されてい
る。
【0012】図8の場合、素子間隔D1,2,3,4
最大公約数をλ/2以下とすることによって、各素子間
隔D1,2,3,4 についてはλ/2以下とする必要が
ない。しかしサブアレイ間隔dは、波長λに比べて大き
くなる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】不等間隔アレイを用い
る場合には、サブアレイ間隔dが波長λに比べて大きい
ので、 sinθ1 −sinθ2 =nλ/d …(1) n:整数 θ1 ,θ2 :アレイの正面を基準とする波動の入射角度 となる二つの方向θ1 ,θ2 の組み合わせが存在し、こ
の二つの方向から二つの相関のある信号が入力された場
合には、すべてのサブアレイの位相関係が一致するた
め、空間平均の効果が失われて到来方向の推定が不可能
になるという問題がある。
【0014】本発明は、このような従来技術の課題を解
決しようとするものであって、不等間隔アレイからなる
サブアレイを、波長λより大きいサブアレイ間隔に配列
して波動の到来方向を推定する際に、複数方向から複数
の相関のある信号が入力された場合でも、波動の到来方
向の推定を行なうことが可能な、広帯域方向推定装置お
よび方法を提供することを目的としている。
【0015】
【課題を解決するための手段】図1は、本発明の原理的
構成を示したものであって、複数個の不等間隔サブアレ
イを不等間隔に配列して、同時にすべてのサブアレイの
位相関係が一致しないようにした変換器アレイを持つ広
帯域方向推定装置を例示している。図中、11は変換器
アレイであって、複数個の変換素子を複数個のサブアレ
イに分割し、それぞれのサブアレイにおいて複数個の変
換素子を、各素子間隔の最大公約数が半波長以下になる
ように不等間隔に配列するとともに、複数個のサブアレ
イを不等間隔に配列した構成を有している。
【0016】例えば図1においては、変換器アレイ11
として、複数の変換素子11,2, , n を複数のサブ
アレイ1〜サブアレイ3に分割し、それぞれのサブアレ
イにおいて複数の等しい数の変換素子を不等間隔D1,
2,3,4 に配列するとともに、各サブアレイの間隔と
して、サブアレイ1とサブアレイ2の間隔d1 と、サブ
アレイ2とサブアレイ3の間隔d2 とを不等にした構成
が示されている。
【0017】12はアナログディジタル(AD)変換器
であって、各変換素子において波動を変換して得られた
電気信号(アナログ信号)を、それぞれ対応するAD変
換部21,2,, n においてディジタル信号に変換し
て出力する。13は処理器であって、各AD変換部21,
2,, n からのディジタル信号を記録し、記録され
た内容を用いて空間平均をとったのち、所定の高分解能
波動到来方向推定手法による処理を行なって、入力信号
の到来方向を推定する。
【0018】図2は、本発明における不等間隔サブアレ
イの配置方法を説明するものであって、サブアレイ1,
サブアレイ2,…,サブアレイMを、順次、間隔d1,
2, , M-1 に配列した場合が示されている。
【0019】いま、波長λの場合について、二つのサブ
アレイからなる配列ごとに、前述の(1) 式の関係を求め
ると、 sinθ1 −sinθ2 =k1 λ/d1 sinθ1 −sinθ2 =k2 λ/d2 : sinθ1 −sinθ2 =kM-1 λ/dM-11,2,, M-1 :整数
【0020】−π/2≦θ1 ≦π/2,−π/2≦θ2
≦π/2のとき、いかなるθ1,θ2の値に対しても、上
述の各式が同時に成立しないような、間隔d1,2,,
M- 1 の組み合わせになるように、各サブアレイを配列
することによって、二つの方向から二つの相関のある信
号が入力された場合でも、波動の到来方向の推定を行な
うことができる。
【0021】このような間隔d1,2,, M-1 の組み
合わせとしては、次の二つの場合がある。 (1) 波動の最短波長λに対して、l<λ/2となるlを
基本長として、互いに素となる整数m,nを用いて、間
隔d1,2,, M-1 の中に、mlおよびnlとなる間
隔が存在する場合。 (2) 間隔d1,2,, M-1 のうちのある一組の長さの
比が無理数となるような間隔が存在する場合。
【0022】図1の場合、一例として、波動の最短波長
λ=16,6mmの場合、D1 =15mm,D2 =15
mm,D3 =22,5mm,D4 =22,5mm,D’
=22,5mm,d1 =75mm,d2 =97.5mm
とする。
【0023】この場合は、サブアレイの間隔の比を素数
関係にある間隔比(75:97.5=10:13)に配
列したので、 sinθ1 −sinθ2 =nλ/di …(2) i=1,2がd1 とd2 に対して同時に成立することは
なく、相関のある二つの波動が入力した場合でも、同時
に全サブアレイの位相関係が一致することはない。従っ
て、サブアレイの信号の空間平均を行なえば、各信号の
相関が打ち消されて、すべての方向の組み合わせについ
て、到来方向の推定を行なうことが可能となる。
【0024】なお、相関のある任意のn個の波動が入力
する場合には、サブアレイの数を少なくともn+1個と
し、各サブアレイ中に(1) 式の関係を満たすサブアレイ
間隔の組み合わせがn個存在するようにすれば、同時に
全サブアレイの位相関係が一致することはなく、従って
すべての方向の組み合わせについて、到来方向の推定を
行なうことが可能となる。
【0025】図3は、不等間隔−等間隔アレイにおける
方向推定結果の例を示したものであって、図1の例の場
合において、d1 =d2 =75mmとしてサブアレイを
等間隔とした場合に、18GHzの相関のある二つの信号
を28°および−40°の方向から同時に入射させたと
きの方向推定結果を示したものである。この場合は、相
関のある二つの信号の同時入力に対して空間平均が作用
せず、従って波源の分離が不可能であっで、方向推定を
行なえないことが示されている。
【0026】図4は、不等間隔−不等間隔アレイにおけ
る方向推定結果の例を示したものであって、図1の例の
場合において、18GHzの相関のある二つの信号を28
°および−40°の方向から同時に入射させたときの方
向推定結果を示したものである。この場合は、相関のあ
る二つの信号の同時入力に対して空間平均が作用して波
源が分離され、高精度に方向推定が可能になったことが
示されている。
【0027】以下、本発明の課題を解決するための具体
的手段とその作用とを記述する。
【0028】(1) 本発明の広帯域方向推定装置は、媒質
中を伝播している波動をアナログ電気信号に変換する複
数の変換素子11,2,, n を、各変換素子の間隔の
最大公約数が媒質中の半波長以下になるような不等間隔
の複数のサブアレイに分割するとともに、各サブアレイ
をサブアレイ間隔の比が素数または無理数となるサブア
レイ間隔の組み合わせを少なくとも一組含むように不等
間隔に配列してなる変換器アレイ11と、各変換素子1
1,2,, n からのアナログ電気信号をディジタル信
号に変換する複数のAD変換部21,2,, n からな
るAD変換器12と、各AD変換部21,2,, n
らのディジタル信号に対して空間平均を求める処理を行
なったのち、任意の高分解能方向推定手法による処理を
行なって波動の到来方向を推定する処理器13とを備え
て構成される。
【0029】このようにすることによって、変換器アレ
イを用いて広帯域にわたる波動の到来方向を推定する装
置において、偽像の発生を抑圧して、相関のある複数波
の到来方向を推定することができるとともに、特定の方
向から相関のある複数波が到来した場合でも到来方向の
推定が不可能になることを防止できる。
【0030】(2) (1) の場合の広帯域方向推定装置は、
波動が電磁波であり、変換素子がアンテナである場合に
適用することができる。
【0031】(3) (1) の場合の広帯域方向推定装置は、
波動が音波であり、変換素子がマイクロフォンである場
合に適用することができる。
【0032】(4) (1) の場合の広帯域方向推定装置は、
波動が水中音波であり、変換素子がハイドロフォンであ
る場合に適用することができる。
【0033】(5) (1) の場合の広帯域方向推定装置は、
波動が超音波であり、変換素子が超音波トランスデュー
サである場合に適用することができる。
【0034】(6) 本発明の広帯域方向推定方法において
は、複数の変換素子11,2,, n を、各変換素子の
間隔の最大公約数が媒質中の半波長以下になるような不
等間隔の複数のサブアレイに分割するとともに、各サブ
アレイをサブアレイ間隔の比が素数または無理数となる
サブアレイ間隔の組み合わせを少なくとも一組含むよう
に不等間隔に配列して媒質中を伝播している波動をアナ
ログ電気信号に変換し、各変換素子11,2,, n
らのアナログ電気信号をそれぞれAD変換部2 1,2,
, n によってディジタル信号に変換し、各AD変換部
1,2,, n からのディジタル信号に対して空間平
均を求める処理を行なったのち、任意の高分解能方向推
定手法による処理を行なって波動の到来方向を推定す
る。
【0035】このようにすることによって、変換器アレ
イを用いて広帯域にわたる波動の到来方向を推定する方
法において、偽像の発生を抑圧して、相関のある複数波
の到来方向を推定することができるとともに、特定の方
向から相関のある複数波が到来した場合でも到来方向の
推定が不可能になることを防止できる。
【0036】(7) (6) の場合の広帯域方向推定方法は、
波動が電磁波であり、変換素子がアンテナである場合に
適用することができる。
【0037】(8) (6) の場合の広帯域方向推定方法は、
波動が音波であり、変換素子がマイクロフォンである場
合に適用することができる。
【0038】(9) (6) の場合の広帯域方向推定方法は、
波動が水中音波であり、変換素子がハイドロフォンであ
る場合に適用することができる。
【0039】(10) (6) の場合の広帯域方向推定方法
は、波動が超音波であり、変換素子が超音波トランスデ
ューサである場合に適用することができる。
【0040】
【発明の実施の形態】図5は、本発明の実施形態(1) の
全体構成を示したものであって、マイクロ波方向探知装
置を示し、この装置は、水平面−90°〜+90°の範
囲について、周波数8〜18GHzの電磁波の到来方向を
推定することを目的とするものである。また、図6は、
実施形態(1) における各部の詳細構成を示したものであ
って、(a) は周波数変換器の詳細構成例、(b) はAD変
換器の詳細構成例である。
【0041】以下、図5および図6に基づいて、実施形
態(1) を説明する。21は広帯域アンテナアレイであっ
て、図1における変換器アレイ11に相当する。広帯域
アンテナアレイ21は、空間の電磁波を電気信号に変換
する超広帯域超小型素子アンテナで構成されているが、
各素子を構成する面の大きさは約13mmであって、最
高周波数18GHzの半波長に相当する8.6mm以下
で、各素子を配列してアレイを構成することは不可能で
ある。
【0042】図5の実施形態においては、5素子のサブ
アレイ構成として、各サブアレイ1,2,3における素
子間隔を左から右に順に、15mm,15mm,22.
5mm,22.5mmとして、最大公約数7.5mmを
持つ不等間隔サブアレイを形成し、さらに各サブアレイ
間隔を75mmおよび97.5mmとして、間隔比が1
0:13の素数比からなる不等間隔−不等間隔アレイを
構成している。
【0043】22は周波数変換器であって、それぞれの
素子アンテナに対応する周波数変換部からなっている。
各周波数変換部では、対応する素子アンテナにおいて受
信した信号を増幅器221 で増幅し、ミキサ222 にお
いて局部発振器(LO)22 0 からの局発信号を用い
て、受信信号を中間周波数の信号に変換する。この場合
の周波数変換は、素子アンテナにおける受信周波数範囲
の一部をより低い周波数に変換して、以後の処理を簡便
化するためのものであって、この例においては、受信周
波数帯中の約20MHzの範囲を、0〜20MHzの中間周
波数に変換している。223 はローパスフィルタであっ
て、不要帯域の抑圧を行なうために設けられている。
【0044】23はAD変換器であって、それぞれの周
波数変換部に対応するAD変換部からなっている。各A
D変換部においては、対応する周波数変換部からの中間
周波数の信号(アナログ信号)をAD変換素子231
おいて例えば8ビット,100Msps のディジタル信号
に変換する。232 はメモリであって、AD変換素子2
1 からのディジタル信号を一時蓄積するものであり、
例えば2kByteの容量を有している。
【0045】24は処理器であって、AD変換器23か
らのディジタル信号を読みだして、サブアレイの信号の
空間平均処理を行なったのち、MUSIC等の高分解能
波動到来方向推定手法のアルゴリズムに従って方向推定
を行って、結果をモニタ等において表示する。なおこの
部分は、AD変換器からの入力が可能な、汎用計算機等
を用いることができる。
【0046】本発明の実施形態(2) として、パッシブソ
ナーを構成することができる。この場合は、変換素子に
水中マイク(ハイドロフォン)を用い、前述した条件に
従ってアレイを構成すれば、同一波源の異点反射信号も
含めて、広帯域にわたって水中波の到来方向を推定可能
なソナーを実現することができる。特に水中では、音波
の伝播速度が大きく波長が短くなるので、本発明を適用
することによって、高い周波数まで使用できるシステム
を構成可能となる。
【0047】本発明の実施形態(3) として、音響解析装
置を構成することができる。例えばコンサートホール等
において音場の制御を行なう場合、マイクロフォンアレ
イを用いることによって、反射音の到来方向を知ること
ができる。この場合に本発明方法を適用すれば、低音か
ら高音まで同一のマイクロフォン配列によって試験を行
なうことができるとともに、また、直接音と反射音とが
同時に入射した場合についても、高精度に方向推定を行
なうことができるので、有用な方法であると考えられ
る。
【0048】本発明の実施形態(4) として、物体の非破
壊試験に適用することができる。物体の非破壊試験は、
超音波を用いて物体内部の構造を非破壊で推定するもの
であるが、本発明の方法によって、超音波トランスデュ
ーサを不等間隔−不等間隔アレイの形式で被試験物体に
取り付け、ある一点から超音波を与えて、内部での反射
がどこで生じているかを調べることによって、物体内部
における構造上の異常点(不整合点)を検出することが
できる。この際、本発明を適用することによって、物体
内部に直接波と相関のある反射信号が存在する場合で
も、信号の検出が可能となる。物体中の超音波の波長は
短いので、本発明を適用することは、広い周波数帯域に
わたって使用可能な非破壊試験を実現する上で効果的で
ある。
【0049】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、波
動の到来方向を推定する際に、種々の波動について広い
周波数範囲にわたって、反射波を含めた複数の相関のあ
る信号の到来方向を、同一変換器アレイを用いて、同時
に、高精度に求めることができるとともに、方向推定不
可能な方位が存在しないようにすることができるので、
方向探知装置や、波動の到来方向の測定が必要な種々の
応用装置において、方向推定時の精度向上を図ることが
可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理的構成を示す図である。
【図2】本発明における不等間隔サブアレイの配置方法
を説明する図である。
【図3】不等間隔−等間隔アレイにおける方向推定結果
の例を示す図である。
【図4】不等間隔−不等間隔アレイにおける方向推定結
果の例を示す図である。
【図5】本発明の実施形態(1) の全体構成を示す図であ
る。
【図6】実施形態(1) における各部の詳細構成を示す図
であって、(a) は周波数変換器の詳細構成例、(b) はA
D変換器の詳細構成例である。
【図7】等間隔−等間隔アレイを示す図である。
【図8】不等間隔−等間隔アレイを示す図である。
【符号の説明】
1,2,, n 変換素子 21,2,, n AD変換部 11 変換器アレイ 12 AD変換器 13 処理器

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 媒質中を伝播している波動をアナログ電
    気信号に変換する複数の変換素子を、各変換素子の間隔
    の最大公約数が媒質中の半波長以下になるような不等間
    隔の複数のサブアレイに分割するとともに、該各サブア
    レイをサブアレイ間隔の比が素数比または無理数となる
    サブアレイ間隔の組み合わせを少なくとも一組含むよう
    に不等間隔に配列してなる変換器アレイと、 該各変換素子からのアナログ電気信号をディジタル信号
    に変換する複数のAD変換部からなるAD変換器と、 該各AD変換部からのディジタル信号に対して空間平均
    を求める処理を行なったのち、任意の高分解能波動到来
    方向推定手法による処理を行なって波動の到来方向を推
    定する処理器とを備えてなることを特徴とする広帯域方
    向推定装置。
  2. 【請求項2】 前記波動が電磁波であり、前記変換素子
    がアンテナであることを特徴とする請求項1に記載の広
    帯域方向推定装置。
  3. 【請求項3】 前記波動が音波であり、前記変換素子が
    マイクロフォンであることを特徴とする請求項1に記載
    の広帯域方向推定装置。
  4. 【請求項4】 前記波動が水中音波であり、前記変換素
    子がハイドロフォンであることを特徴とする請求項1に
    記載の広帯域方向推定装置。
  5. 【請求項5】 前記波動が超音波であり、前記変換素子
    が超音波トランスデューサであることを特徴とする請求
    項1に記載の広帯域方向推定装置。
  6. 【請求項6】 複数の変換素子を、各変換素子の間隔の
    最大公約数が媒質中の半波長以下になるような不等間隔
    の複数のサブアレイに分割するとともに、該各サブアレ
    イをサブアレイ間隔の比が素数比または無理数となるサ
    ブアレイ間隔の組み合わせを少なくとも一組含むように
    不等間隔に配列して媒質中を伝播している波動をアナロ
    グ電気信号に変換し、 該各変換素子からのアナログ電気信号をそれぞれAD変
    換部によってディジタル信号に変換し、 該各AD変換部からのディジタル信号に対して空間平均
    を求める処理を行なったのち、任意の高分解能波動到来
    方向推定手法による処理を行なって波動の到来方向を推
    定することを特徴とする広帯域方向推定方法。
  7. 【請求項7】 前記波動が電磁波であり、前記変換素子
    がアンテナであることを特徴とする請求項6に記載の広
    帯域方向推定方法。
  8. 【請求項8】 前記波動が音波であり、前記変換素子が
    マイクロフォンであることを特徴とする請求項6に記載
    の広帯域方向推定方法。
  9. 【請求項9】 前記波動が水中音波であり、前記変換素
    子がハイドロフォンであることを特徴とする請求項6に
    記載の広帯域方向推定方法。
  10. 【請求項10】 前記波動が超音波であり、前記変換素
    子が超音波トランスデューサであることを特徴とする請
    求項6に記載の広帯域方向推定方法。
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