JPH10252813A - 液体封入式防振装置 - Google Patents

液体封入式防振装置

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JPH10252813A
JPH10252813A JP5762797A JP5762797A JPH10252813A JP H10252813 A JPH10252813 A JP H10252813A JP 5762797 A JP5762797 A JP 5762797A JP 5762797 A JP5762797 A JP 5762797A JP H10252813 A JPH10252813 A JP H10252813A
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elastic body
vibration damping
movable film
ring
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Takanobu Minamino
高伸 南野
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Sumitomo Riko Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】低周波領域での振動減衰効果をより一層向上し
得るようにする。 【解決手段】第1取付金具1と、第1取付金具1に一端
側が固着され他端側に開口する凹部21を有するゴム弾
性体2と、ゴム弾性体2の他端側に固着された第2取付
金具3と、第2取付金具3の内周に周縁部を保持され凹
部21との間に液体室45を形成するダイヤフラム4
と、第2取付金具3の内周に周縁部を保持されて液体室
45を主液室46と副液室47とに仕切り、両液室4
6、47を連通するオリフィス通路52を形成するオリ
フィス形成部材51とオリフィス形成部材51の中央開
口に配置された可動膜55とからなる仕切部材5とを備
え、可動膜55は、外周側から内周側に向かうにつれて
主液室46側へ突出するように傾斜するリング状の傾斜
部57aを有する弾性体57を主体として構成されてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば車両のエン
ジンマウントやキャブマウント等として用いられる液体
封入式防振装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、振動発生源となるエンジンを
搭載する車両においては、パワーユニット等の被支持体
を防振支持するエンジンマウントを介して車体フレーム
等の支持体に取付けるようにしている。このようなエン
ジンマウントとして、図7に示す液体封入式防振装置が
知られている。
【0003】この液体封入式防振装置は、一方の部材に
取付けられる第1取付金具201と、第1取付金具20
1に一端側が固着され他端側に開口する凹部221を有
するゴム弾性体202と、ゴム弾性体202の他端側外
周に固着され他方の部材に取付けられるブラケット23
3をもつ筒状の第2取付金具203と、第2取付金具2
03の内周に周縁部を保持されゴム弾性体202の凹部
221との間に液体Lが封入された液体室245を形成
するダイヤフラム204と、第2取付金具203の内周
に周縁部を保持されて液体室245を主液室246と副
液室247とに仕切り、主液室246と副液室247と
を連通するオリフィス通路252を形成するリング状の
オリフィス形成部材251とオリフィス形成部材251
の中央開口に配置された可動膜255とからなる仕切部
材205とを備えている。
【0004】この液体封入式防振装置は、例えば第1取
付金具201を取付ボルト(図示せず)等によりエンジ
ン側に固定するとともに、第2取付金具203のブラケ
ット233を車体側に固定することによって取付けられ
る。そして、エンジンから発生する高周波領域の振動
は、ゴム弾性体202の弾性変形により効果的に吸収さ
れ、また、エンジンシェイク等の低周波領域の振動は、
主液室246及び副液室247の容積変化に伴ってオリ
フィス路252を流動する液体Lの液柱共振作用により
効果的に吸収される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
液体封入式防振装置は、低周波領域の振動を吸収するた
めに、オリフィス路252を流動する液体Lの液柱共振
作用による振動減衰効果を生起させ、その反共振を抑制
するために仕切部材205に可動膜255が設けられて
いる。
【0006】しかし、この可動膜255は、低周波領域
の振動に対しても働くため、主液室246と副液室24
7との間をオリフィス路252を介して流動する液体L
のピストン効率が低下し、振動減衰効果を低減させてい
る。本発明は上記実状に鑑み案出されたものであり、低
周波領域での振動減衰効果をより一層向上し得るように
した液体封入式防振装置を提供することを解決すべき課
題とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明は、一方の部材に取付けられる第1取付金具と、該第
1取付金具に一端側が固着され他端側に開口する凹部を
有するゴム弾性体と、該ゴム弾性体の他端側外周に固着
され他方の部材に取付けられる筒状の第2取付金具と、
該第2取付金具の内周に周縁部を保持され前記ゴム弾性
体の前記凹部との間に液体が封入された液体室を形成す
るダイヤフラムと、前記第2取付金具の内周に周縁部を
保持されて前記液体室を主液室と副液室とに仕切り、前
記主液室と前記副液室とを連通するオリフィス通路を形
成するリング状のオリフィス形成部材と該オリフィス形
成部材の中央開口に配置された可動膜とからなる仕切部
材と、を備え、前記可動膜は、外側から内側に向かうに
つれて前記主液室側へ突出するように傾斜するリング状
の傾斜部を有する弾性体を主体として構成されていると
いう手段を採用している。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づき説明する。
【0009】
【実施形態1】図1は本実施形態の液体封入式防振装置
の断面図である。本実施形態の液体封入式防振装置は、
図1に示すように、第1取付金具1と、第1取付金具1
に一端側が固着され他端側に開口する凹部21を有する
ゴム弾性体2と、ゴム弾性体2の他端側外周に固着され
た筒状の第2取付金具3と、第2取付金具3の内周に周
縁部を保持されゴム弾性体2の凹部21との間に液体L
が封入された液体室45を形成するダイヤフラム4と、
第2取付金具3の内周に周縁部を保持されて液体室45
を主液室46と副液室47とに仕切り、主液室46と副
液室47とを連通するオリフィス通路52を形成するリ
ング状のオリフィス形成部材51とオリフィス形成部材
51の中央開口に配置された可動膜55とからなる仕切
部材5と、を主要素として構成されている。
【0010】第1取付金具1は、板状の取付基部11
と、取付基部11の一面に固着された軸部12と、軸部
12の先端に形成された略円錐台状のブロック部13
と、軸部12とブロック部13の間に形成されたフラン
ジ部14とからなる。取付基部1及び軸部12には、取
付基部11を貫通して軸部12の内部を軸方向に延びる
ねじ穴15が設けられている。このねじ穴15には、第
1取付金具1を取付ける際に取付ボルト(図示せず)が
螺合される。そして、取付基部11の一面側には、後述
の第2取付金具3との所定以上の相対変位を規制して衝
撃を緩和する袴状の緩衝ゴム16が固着されている。ま
た、フランジ部14の図1における上方面には、後述の
第2取付金具3の内向きフランジ31dと当接して第2
取付金具3との軸方向の相対変位を規制するリング状の
ゴムストッパ17が設けられている。
【0011】ゴム弾性体2は、ゴムにより略円筒状に形
成されており、図1における上端側の中央部が第1取付
金具1のブロック部13及びフランジ部14の外周面に
加硫接着により固着されている。このゴム弾性体2の下
端側には、下端側に開口する凹部21が形成されてい
る。そして、ゴム弾性体2の下端側外周面には、円筒状
の保持枠25が加硫接着により固着されている。
【0012】第2取付金具3は、第1取付金具1の軸部
12の外側に同軸状に配置された円筒状の小径部31a
及び小径部31aの一端側に段部31bを介して連設さ
れた大径部31cを有する筒状金具31と、大径部31
cの内側に嵌合された円筒状の内側金具32と、大径部
31cの外周面に固着されたブラケット33とから構成
されている。筒状金具31の小径部31aの他端側に
は、前記ゴムストッパ17と当接するリング状の内向き
フランジ31dが設けられている。また、内側金具32
の内周面には、その内周面全体を覆うようにシールゴム
層35が取付けられている。また、ブラケット33は、
断面がL字形状に形成されており、その一方端が大径部
31cの外周面に溶接固定されている。そして、ブラケ
ット33の他方部分に取付座部が形成されており、この
取付座部には取付ボルト(図示せず)が螺合されるナッ
ト34が固着されている。
【0013】ダイヤフラム4は、リング状の保持部材4
1と、保持部材41にその周縁部が加硫接着されたゴム
薄膜42とからなる。このダイヤフラム4は、保持部材
41が第2取付金具3の内側筒金具31の内周下端部に
シールゴム層35を間に介して固定保持されている。こ
れにより、ダイヤフラム4とゴム弾性体2の凹部21と
の間には、密閉状の液体室45が形成されている。この
液体室45には、水やアルキレングリコール、シリコン
オイル等の非圧縮性液体Lが封入されている。
【0014】仕切部材5は、リング状のオリフィス形成
部材51と、オリフィス形成部材51の中央開口に配置
された金属板56及び弾性体57からなる可動膜55と
で構成されている。この仕切部材5は、オリフィス形成
部材51の外周端部がゴム弾性体2の保持枠25とダイ
ヤフラム4の保持部材41とに挟持された状態で、第2
取付金具3の内側筒金具31の内周中央部にシールゴム
層35を間に介して固定保持されている。これにより、
仕切部材5は、液体室45を第1取付部材1側の主液室
46とダイヤフラム4側の副液室47とに仕切ってい
る。
【0015】そして、オリフィス形成部材51は、開口
する外周側がシールゴム層35によって閉塞され、周方
向に略一周するように形成されたオリフィス通路52を
有する。オリフィス通路52の一端側には主液室46に
連通する開口52aを有するとともに、その他端側には
副液室47に連通する開口52bを有する。これによ
り、主液室46と副液室47とはオリフィス通路52に
より連通している。
【0016】そして、可動膜55は、円形の基板部56
aと基板部56aの周縁部を略直角に屈曲して形成され
た環状壁部56bとからなる金属板56と、環状壁部5
6bの内外周面とオリフィス形成部材51の内周面とに
加硫接着されたリング板状の弾性体57とで構成されて
いる。弾性体57は、外周側から内周側に向かうにつれ
て主液室46側へ突出するように傾斜するリング状の傾
斜部57aを主体として形成されている。即ち、弾性体
57の傾斜部57aには、可動膜55に主液室46側か
ら副液室47側へ圧力が作用したときに初期の段階で圧
縮成分が作用するように構成されている。
【0017】以上のように構成された本実施形態の液体
封入式防振装置は、車両のエンジンマウントとして使用
され、取付ボルト(図示せず)をねじ穴15に螺合する
ことにより第1取付金具1をエンジン側に固定するとと
もに、取付ボルト(図示せず)をブラケット33のナッ
ト34に螺合することにより第2取付金具3を車体側に
固定することによって取付けられる。
【0018】そして、エンジンから発生する高周波領域
の振動は、ゴム弾性体2の弾性変形により効果的に吸収
される。また、エンジンシェイク等の低周波領域の振動
は、主液室46及び副液室47の容積変化に伴ってオリ
フィス路52を流動する液体Lの液柱共振作用により効
果的に吸収される。このとき、本実施形態の液体封入式
防振装置では、主液室46の内圧が高まって可動膜55
に主液室46側から副液室47側へ圧力が作用すると、
弾性体57の傾斜部57aには圧縮成分が作用すること
により傾斜部57aの弾性変形が抑制される。これによ
り、主液室46からオリフィス通路52を介して副液室
47へと流動する液体Lの流動が促進され、良好なピス
トン効率が確保される。よって、低周波領域における振
動減衰効果が向上する。
【0019】なお、本実施形態の液体封入式防振装置に
ついて、周波数50Hzまでの減衰係数を測定したとこ
ろ、図2に示す結果が得られた。また、図7に示す前記
従来の液体封入式防振装置についても同様にして測定し
たところ、図8に示す結果が得られた。図2から明らか
なように、本実施形態の液体封入式防振装置の場合に
は、周波数11Hz付近でピーク(減衰係数値は約4.
7)となる急激な立ち上がり曲線を示し、周波数20H
zまでの間において減衰係数値が上昇している。
【0020】一方、従来の液体封入式防振装置の場合に
は、図8から明らかなように、周波数約15Hzまでの
間においては減衰係数値が大きくなっているが、それで
もその最大値は1.3程度である。したがって、本実施
形態の液体封入式防振装置の場合には、従来のものと比
較して、低周波領域での振動減衰効果が飛躍的に向上す
ることがわかる。
【0021】以上のように、本実施形態の液体封入式防
振装置によれば、可動膜55の弾性体57は、外周側か
ら内周側に向かうにつれて主液室46側へ突出するよう
に傾斜する傾斜部57aを有するため、低周波領域にお
ける振動減衰効果をより一層向上させることができる。
なお、上記実施形態における可動膜55の金属板56
は、環状壁部56bが副液室47側に延出する状態に配
置されているが、図3に示す液体封入式防振装置のよう
に、金属板56を上下反転して環状壁部56bが主液室
46側に延出する状態に配置するようにしてもよい。こ
のようにした場合、ダイヤフラム4の中央部にも同様の
金属板を取付けるとともにその金属板と可動膜55の金
属板56とをボルト等で連結して、可動膜55とダイヤ
フラム4とを一体的に設けるようにすることができる。
これにより、部品数を低減し、組付けの容易化を図る上
で有利となる。
【0022】
【実施形態2】図4は本実施形態の液体封入式防振装置
の断面図である。本実施形態の液体封入式防振装置は、
上記実施形態1のものと基本的構成は同じであるが、仕
切部材5の可動膜55全体が弾性体57のみで構成され
ている点で異なる。よって、実施形態1のものと共通す
る部材等は図4に同じ符合を付して詳しい説明は省略
し、異なる点を中心に説明する。
【0023】本実施形態の弾性体57は、ゴムにより略
ドーム形状に形成されており、外側から内側に向かうに
つれて主液室46側へ突出するように傾斜するリング状
の傾斜部57aと、傾斜部57aの内側に連続して傾斜
部57aと一体に形成された円板状の厚肉部57bとで
構成されている。この弾性体57は、傾斜部57aの外
周端部がオリフィス形成部材51の内周面に加硫接着さ
れて固定保持されている。
【0024】以上のように構成された本実施形態の液体
封入式防振装置は、上記実施形態1の場合と同様の作用
・効果を奏し、低周波領域における振動減衰効果をより
一層向上させることができる。また、本実施形態の可動
膜55は、弾性体57のみで構成され構造が簡略化され
るため、製造の容易化やコストの低減化を図ることがで
きる。
【0025】
【実施形態3】図5は本実施形態の液体封入式防振装置
の断面図である。本実施形態の液体封入式防振装置は、
図5に示すように、第1取付金具101と、第1取付金
具101に一端側が固着され他端側に開口する凹部12
1を有するゴム弾性体102と、ゴム弾性体102の他
端側外周に固着された筒状の第2取付金具103と、第
2取付金具103の内周に周縁部を保持されゴム弾性体
102の凹部121との間に液体Lが封入された液体室
145を形成するダイヤフラム104と、第2取付金具
103の内周に周縁部を保持されて液体室145を主液
室146と副液室147とに仕切り、主液室146と副
液室147とを連通するオリフィス通路152を形成す
るリング状のオリフィス形成部材151とオリフィス形
成部材151の中央開口に配置された可動膜155とか
らなる仕切部材105と、を主要素として構成されてい
る。
【0026】第1取付金具101は、軸方向に延びるね
じ穴115を有する軸部112と、軸部112の先端に
形成された略円錐台状のブロック部113と、軸部11
2とブロック部113の間に形成されたフランジ部11
4とからなる。フランジ部114の図5における上方面
には、第1取付金具101が取付けられる部材とフラン
ジ部114との当接を防止するリング状のゴムストッパ
117が設けられている。
【0027】ゴム弾性体102は、ゴムにより略円筒状
に形成されており、図5における上端側の中央部が第1
取付金具101のブロック部113及びフランジ部11
4の外周面に加硫接着により固着されている。このゴム
弾性体102の下端側には、下端側に開口する凹部12
1が形成されている。そして、ゴム弾性体102の下端
側外周面には、円筒状の保持枠125が加硫接着により
固着されている。
【0028】第2取付金具103は、第1取付金具10
1の保持枠125が嵌合される円筒状の大径部131
と、大径部131の一端側に段部132を介して連設さ
れた中間部133と、中間部133の一端側に段部13
4を介して連設された小径部135とからなる。大径部
131及び中間部133の内周面には、それぞれの内周
面全体を覆うようにシールゴム層136、137が取付
けられている。
【0029】ダイヤフラム104は、ドーム形状のゴム
薄膜で構成されており、その周縁部が第2取付金具3の
小径部135に加硫接着されて固定保持されている。こ
れにより、ダイヤフラム104とゴム弾性体102の凹
部121との間には、非圧縮性液体Lが封入された密閉
状の液体室145が形成されている。仕切部材105
は、第1金具152及び第2金具153からなるオリフ
ィス形成部材151と、オリフィス形成部材151の中
央部に配置された金属板156及び弾性体157からな
る可動膜155とで構成されている。この仕切部材10
5は、オリフィス形成部材151の外周端部がゴム弾性
体102の下端と第2取付金具103の段部134との
間に挟持された状態で、第2取付金具103の中間部1
33の内側にシールゴム層136を間に介して固定保持
されている。これにより、仕切部材105は、液体室1
45を第1取付部材101側の主液室146とダイヤフ
ラム104側の副液室147とに仕切っている。
【0030】オリフィス形成部材151の第1金具15
2は、一端にフランジ部152aをもつ円筒状の大径部
152bと、大径部152bの他端側に段部152cを
介して連設された小径部152dとからなる。そして、
第2金具153は、開口端にフランジ部153aをもつ
有底円筒状に形成され、そのフランジ部153aが第1
金具152のフランジ部152aに重合された状態で大
径部152bの内側に配置されている。
【0031】第2金具153の周壁の底部側には傾斜段
部153bを介して小径部153cが形成されており、
この傾斜段部153b及び小径部153cと第1金具1
52の大径部152b及び段部152cとによりオリフ
ィス通路154が区画形成されている。このオリフィス
通路154は、周方向に略一周するように設けられてお
り、その一端側は主液室146に連通し、その他端側は
副液室147に連通している。また、第2金具153の
底部中央部は、内側に向かって陥没するように形成さ
れ、その陥没部には内外を貫通する貫通孔153dが設
けられている。この第2金具153の底部は、可動膜1
55と所定距離を隔てた位置に配置され、可動膜155
の主液室146側への過大変形を規制する規制部153
eを構成している。
【0032】可動膜155の弾性体157は、ゴムによ
りドーム形状に形成され、その周縁部が第1金具152
の小径部152dに加硫接着されて固定保持されてい
る。この弾性体157の中央部の周囲には、外側から内
側に向かうにつれて主液室146側へ突出するように傾
斜するリング状の傾斜部157aが形成されている。金
属板156は、円形の基板部156aと基板部156a
の周縁部を略直角に屈曲して形成された環状壁部156
bとからなる。この金属板156は、環状壁部156b
が副液室147側に延出する状態で弾性体157の中央
部に埋設されている。
【0033】以上のように構成された本実施形態の液体
封入式防振装置は、車両のエンジンマウントとして、上
記実施形態1の場合と同様に取付けられて使用される。
そして、エンジンから発生する高周波領域の振動は、ゴ
ム弾性体102の弾性変形により効果的に吸収される。
また、エンジンシェイク等の低周波領域の振動は、主液
室146及び副液室147の容積変化に伴ってオリフィ
ス路154を流動する液体Lの液柱共振作用により効果
的に吸収される。このとき、本実施形態の液体封入式防
振装置では、主液室146の内圧が高まって可動膜15
5に主液室146側から副液室147側へ圧力が作用す
ると、弾性体157の傾斜部157aには圧縮成分が作
用することにより傾斜部157aの弾性変形が抑制され
る。これにより、主液室146からオリフィス通路15
4を介して副液室147へと流動する液体Lの流動が促
進され、良好なピストン効率が確保される。よって、低
周波領域における振動減衰効果が向上する。
【0034】以上のように、本実施形態の液体封入式防
振装置によれば、可動膜155の弾性体157は、外側
から内側に向かうにつれて主液室146側へ突出するよ
うに傾斜する傾斜部157aを有するため、低周波領域
における振動減衰効果をより一層向上させることができ
る。また、本実施形態のオリフィス形成部材151の第
2金具153には、可動膜155の過大変形を規制する
規制部153eが設けられているため、可動膜155の
耐久性を向上させることができる。
【0035】なお、本実施形態における規制部153e
は、特に可動膜155の過大な引張り変形を規制するよ
うに可動膜155に対して主液室146側に設けられて
いるが、このような規制部を副液室147側にのみ設け
たり、或いは両側に設けるようにしてもよい。
【0036】
【実施形態4】図6は本実施形態の液体封入式防振装置
の断面図である。本実施形態の液体封入式防振装置は、
上記実施形態3のものと基本的構成は同じであるが、仕
切部材105の可動膜155全体が弾性体157のみで
構成され、弾性体157の外周端部が枠金具158に固
定保持されている点で異なる。よって、実施形態3のも
のと共通する部材等は図6に同じ符合を付して詳しい説
明は省略し、異なる点を中心に説明する。
【0037】本実施形態の弾性体157は、ゴムにより
略ドーム形状に形成されており、外周側から内周側に向
かうにつれて主液室146側へ突出するように傾斜する
リング状の傾斜部157aと、傾斜部157aの内側に
連続して傾斜部157aと一体に形成された円板状の厚
肉部157bとで構成されている。この弾性体157
は、傾斜部157aの外周端部が円筒状の枠金具158
の内周面に加硫接着され、枠金具158をオリフィス形
成部材151の第1金具152の小径部152dに嵌合
することにより固定保持されている。
【0038】なお、本実施形態の場合にも、オリフィス
形成部材151の第2金具153に規制部153eが設
けられていることは上記実施形態3の場合と同様であ
る。以上のように構成された本実施形態の液体封入式防
振装置は、上記実施形態3の場合と同様の作用・効果を
奏し、低周波領域における振動減衰効果をより一層向上
させることができるとともに、可動膜155の過大変形
を規制する規制部153eによって可動膜155の耐久
性を向上させることができる。
【0039】また、本実施形態の可動膜155は、弾性
体157のみで構成され構造が簡略化されるため、製造
の容易化やコストの低減化を図ることができる。
【0040】
【発明の効果】本発明の液体封入式防振装置によれば、
仕切部材の可動膜は、外側から内側に向かうにつれて主
液室側へ突出するように傾斜するリング状の傾斜部を有
する弾性体を主体として構成されているため、低周波領
域における振動減衰効果をより一層向上させることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1に係る液体封入式防振装置
の断面図である。
【図2】本発明の実施形態1に係る液体封入式防振装置
の減衰係数の測定結果を示すグラフである。
【図3】本発明の実施形態1の変形例に係る液体封入式
防振装置の断面図である。
【図4】本発明の実施形態2に係る液体封入式防振装置
の断面図である。
【図5】本発明の実施形態3に係る液体封入式防振装置
の断面図である。
【図6】本発明の実施形態4に係る液体封入式防振装置
の断面図である。
【図7】従来の液体封入式防振装置の断面図である。
【図8】従来の液体封入式防振装置の減衰係数の測定結
果を示すグラフである。
【符号の説明】
1、101、201…第1取付金具 2、102、2
02…ゴム弾性体 3、103、203…第2取付金具 4、104、204…ダイヤフラム 5、105、2
05…仕切部材 21、121、221…凹部 45、145、245
…液体室 46、146、246…主液室 47、147、24
7…副液室 51、151、251…オリフィス形成部材 52、154、252…オリフィス通路 55、155、255…可動膜 56、156…金属
板 57、157…弾性体 57a、157a…傾斜部 57b、157b…厚肉部 153e…規制部
L…液体

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一方の部材に取付けられる第1取付金具
    と、 該第1取付金具に一端側が固着され他端側に開口する凹
    部を有するゴム弾性体と、 該ゴム弾性体の他端側外周に固着され他方の部材に取付
    けられる筒状の第2取付金具と、 該第2取付金具の内周に周縁部を保持され前記ゴム弾性
    体の前記凹部との間に液体が封入された液体室を形成す
    るダイヤフラムと、 前記第2取付金具の内周に周縁部を保持されて前記液体
    室を主液室と副液室とに仕切り、前記主液室と前記副液
    室とを連通するオリフィス通路を形成するリング状のオ
    リフィス形成部材と該オリフィス形成部材の中央開口に
    配置された可動膜とからなる仕切部材と、を備え、 前記可動膜は、外側から内側に向かうにつれて前記主液
    室側へ突出するように傾斜するリング状の傾斜部を有す
    る弾性体を主体として構成されていることを特徴とする
    液体封入式防振装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6378850B1 (en) 1999-09-06 2002-04-30 Tokai Rubber Industries, Ltd. Fluid-filled vibration damping device having improved partition structure

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