JPH10252755A - 静圧軸受装置 - Google Patents

静圧軸受装置

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Publication number
JPH10252755A
JPH10252755A JP5671297A JP5671297A JPH10252755A JP H10252755 A JPH10252755 A JP H10252755A JP 5671297 A JP5671297 A JP 5671297A JP 5671297 A JP5671297 A JP 5671297A JP H10252755 A JPH10252755 A JP H10252755A
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JP
Japan
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lubricant
pressure fluid
pressure
bearing device
hydrostatic bearing
Prior art date
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Pending
Application number
JP5671297A
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English (en)
Inventor
Takashi Yoshida
尚 吉田
Tetsuji Komatsu
哲治 小松
Naohide Hata
直秀 畑
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Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】低粘性の圧力流体が使用される静圧軸受装置の
静圧ポケットに圧力流体が供給されなくなった場合で
も、回転軸と軸受とが接触することを阻止し、回転軸お
よび軸受が損傷することを防止する静圧軸受装置を提供
する。 【解決手段】ブレーカ102がオフになると、モータ2
0が停止してポンプ16が停止し、静圧支持するための
水が軸受本体30に供給されなくなる。電磁弁84のポ
ート86aと86cとが連通し、シリンダ74の室78
bにはアキュムレータ92内の圧縮空気の圧力がかか
り、室78a内の潤滑剤は逆止め弁64を通って圧力流
体供給路28に導入され、軸受本体30の静圧ポケット
120a〜120dに潤滑剤が供給される。このため、
この時点で未だ慣性力により回転している回転軸32は
潤滑剤の圧力により浮上支持されており、軸受本体30
と接触して回転軸32または軸受本体30が損傷するこ
とがない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回転軸を圧力流体
により浮上支持する静圧軸受装置に関し、一層詳細に
は、軸受機構に圧力流体を供給する圧力流体供給源の非
常停止時に該軸受機構の静圧ポケットに潤滑剤を供給し
て回転軸および軸受本体の損傷を防止するように構成し
た静圧軸受装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来技術に係る静圧軸受装置において、
該静圧軸受装置が研削盤等に用いられて高回転で使用さ
れる場合、高い支持剛性が求められるため、高粘性流体
がポンプによって軸受本体に形成された静圧ポケットに
供給される。ところが、前記のように高粘性流体を使用
すると、粘性抵抗により回転力の損失が生起し、あるい
は発熱に起因する熱膨張により回転軸に寸法誤差が発生
する等の不具合が発生する。このため、高粘性流体に代
えて水等の低粘性流体を使用することが考えられてい
る。
【0003】また、特開昭55−107116号公報に
は、回転軸と空気軸受との間隔を測定し、この間隔が通
常状態の隙間以下になったとき、前記回転軸と前記空気
軸受との間隙に高圧の潤滑剤を噴出するようにして、前
記回転軸と前記空気軸受の損傷を防止する空気軸受の損
傷防止方法が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記の
従来技術では、停電等でポンプが停止して圧力流体が静
圧ポケットに供給されなくなった場合、回転軸が慣性力
で回転を続けると、低粘性の圧力流体では回転軸を支持
することができなくなり、回転軸と軸受とが接触して、
かじり、焼き付き等により前記回転軸および前記軸受が
損傷してしまう懸念がある。
【0005】本発明は前記の課題を解決すべくなされた
ものであって、非常時に低粘性の圧力流体が使用される
静圧軸受装置の静圧ポケットに圧力流体が供給されなく
なった場合でも、回転軸と軸受本体とが接触することを
阻止し、回転軸および軸受本体が損傷することを防止す
ることが可能な静圧軸受装置を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めに、本発明は、軸受本体の静圧ポケットに供給される
圧力流体の圧力により前記軸受本体に挿通される回転軸
を回転自在に支持する静圧軸受装置において、前記静圧
ポケットに連通される圧力流体供給路と、前記圧力流体
供給路に圧力流体を供給する圧力流体供給源と、前記圧
力流体供給路に潤滑剤を供給する潤滑剤供給機構と、を
備え、前記圧力流体供給源が非常停止したときに前記潤
滑剤供給機構が付勢されて前記静圧ポケットに潤滑剤を
供給することを特徴とする。
【0007】本発明によれば、前記回転軸が回転してい
るときに前記圧力流体供給源が非常停止すると、前記静
圧ポケット内部の圧力が低下してしまうが、潤滑剤供給
機構が付勢されて潤滑剤が前記静圧ポケットに供給され
て回転軸の潤滑作用を営み、前記回転軸および軸受本体
が破損する懸念がなく、好適である。
【0008】この場合、前記潤滑剤供給機構が、潤滑剤
供給源と、前記潤滑剤供給源と前記軸受本体とを連通す
る管路に介装された弁体と、を含み、該潤滑剤供給源は
前記圧力流体供給源の非常停止時に前記弁体を開弁して
前記軸受本体に潤滑剤を送給すると、前記圧力流体供給
源が非常停止したときに潤滑剤を前記軸受本体に迅速に
送給することができ、好ましい。
【0009】また、この場合、前記潤滑剤供給機構が、
さらに、前記管路に接続される潤滑剤強制送給手段を有
し、前記潤滑剤強制送給手段が前記圧力流体供給源の非
常停止時に付勢されて前記弁体を介して前記潤滑剤を前
記軸受本体に強制的に送給すると、圧力流体供給源が非
常停止しても前記軸受本体に強制的に送給された潤滑剤
によって前記回転軸および前記軸受本体の損傷が阻止さ
れ、好適である。
【0010】さらに、この場合、前記潤滑剤強制送給手
段がシリンダからなり、前記シリンダが前記圧力流体の
非常停止時に付勢され、前記潤滑剤を前記管路に介装さ
れた弁体を介して前記軸受本体に強制的に送給すると、
前記回転軸および前記軸受本体が損傷することがなく、
一層好適である。
【0011】さらにまた、この場合、前記静圧軸受装置
から圧力流体が排出される排出通路と、前記排出管路を
変位させるアクチュエータと、前記排出管路を前記アク
チュエータにより一方に変位させたときに前記排出管路
が臨む容器と、を備え、前記潤滑剤が前記静圧ポケット
に供給されたときに前記排出管路を前記容器に臨ませて
前記潤滑剤が前記容器に排出されると、前記圧力流体に
前記潤滑剤が混入することが阻止され、一層好ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明に係る静圧軸受装置につい
て、好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照しなが
ら以下詳細に説明する。
【0013】図1において、参照符号10は、本実施の
形態に係る静圧軸受装置を示す。この静圧軸受装置10
は水タンク12と、該水タンク12に併設された排出タ
ンク(容器)14とを備え、前記水タンク12の内部に
はポンプ16の吸入口18が設けられる。前記ポンプ1
6の主軸はモータ20の回転駆動軸に連結され、該モー
タ20が付勢されると、前記ポンプ16は前記水タンク
12内の水を吸入口18から吸引し、管路24に吐出す
る。前記水タンク12、ポンプ16およびモータ20は
圧力流体供給源25を構成する。前記管路24は圧力流
体供給路28に接続され、水が前記管路24から前記圧
力流体供給路28にのみ流通するように逆止め弁26が
介装されている。すなわち、この逆止め弁26によって
前記圧力流体供給路28から前記管路24に水が逆流す
ることを阻止している。前記圧力流体供給路28は軸受
本体30に接続される。
【0014】前記軸受本体30の内部には回転軸32が
挿通され、該回転軸32にはモータ34の回転駆動軸が
接続される。前記軸受本体30には受け皿36が設けら
れ、該受け皿36には前記軸受本体30から流出する水
が導入される。前記受け皿36の底部には管路38が接
続されると共に、該管路38の端部には撓曲、または屈
曲自在な管路40が連結される。管路40の先端部は排
出管路42として形成されている。前記排出管路42に
はアクチュエータを構成するシリンダ44のピストンロ
ッド46が係着される。すなわち、前記シリンダ44が
付勢されて前記ピストンロッド46が矢印A方向に変位
すると、前記排出管路42の先端部は前記水タンク12
に臨み、前記ピストンロッド46が矢印B方向に変位す
ると、前記排出管路42の先端部は排出タンク14に臨
む。前記シリンダ44の内部はピストン48によって室
50aと室50bとに隔離され、前記室50a、室50
bはそれぞれ電磁弁52のポート54a、54bに連通
する。前記電磁弁52の一端側には電磁石56が設けら
れ、他端側にはばね部材58が設けられ、前記電磁石5
6が付勢されていないときにはポート54aと54cと
が連通すると共に、ポート54bと54dとが連通し、
前記電磁石56が付勢されると前記電磁弁52が作動し
てポート54aと54dとが連通すると共に、ポート5
4bと54cとが連通する。前記ポート54cは消音器
60を介して大気に開放され、一方、前記ポート54d
にはアキュムレータ61を介してコンプレッサ等の圧縮
空気供給源62が接続される。
【0015】前記圧力流体供給路28は管路66に接続
され、その間に逆止め弁64が介装される。前記逆止め
弁64は潤滑剤が前記管路66内の潤滑剤が所定の圧力
より高くなると開成され、該潤滑剤が前記管路66から
前記圧力流体供給路28に導入される。前記管路66に
は潤滑剤供給機構68が接続される。該潤滑剤供給機構
68は前記管路66に介装された弁体70を備え、該弁
体70には潤滑剤供給源72が接続される。また、前記
管路66には潤滑剤強制送給手段を構成するシリンダ7
4が接続される。該シリンダ74の内部にはピストン7
6が摺動自在に設けられ、該ピストン76に固着された
ピストンロッド79の端部にはフランジ部81が設けら
れ、該フランジ部81と前記シリンダ74の端部との間
隙にはばね部材80が設けられる。従って、前記ピスト
ン76は前記ばね部材80によって常時矢印C方向に付
勢されている。前記シリンダ74の内部は前記ピストン
76によって室78aと室78bとに隔離される。一方
の室78aは前記管路66に連通し、他方の室78bは
管路82を介して電磁弁84のポート86aに接続され
る。該電磁弁84には電磁石88a、88bが設けら
れ、前記電磁弁84の一方の電磁石88aが付勢される
と前記電磁弁84が作動してポート86aと86cとが
連通し、他方の電磁石88bが付勢されるとポート86
aと86bとが連通する。前記電磁弁84のポート86
bは消音器90を介して大気に開放され、一方、ポート
86cには管路91を介してアキュムレータ92が接続
される。該アキュムレータ92にはコンプレッサ等の圧
縮空気供給源94が接続される。
【0016】次に、この静圧軸受装置10の電気制御系
の構成について説明する。
【0017】前記静圧軸受装置10は電源100に接続
され、該電源100にはブレーカ102とメインスイッ
チ104とが直列に接続される。該メインスイッチ10
4には電源ライン106が接続され、該電源ライン10
6には第1のリレー108と第2のリレー110の一方
の端子108a、110aに接続され、該第1のリレー
108、第2のリレー110の他方の端子108b、1
10bは前記電磁弁84の電磁石88a、88bにそれ
ぞれ接続される。前記第1のリレー108は該第1のリ
レー108の電磁石108cが付勢されていないとき、
端子108aと108bとが開放されて導通せず、電磁
石108cが付勢されると、端子108aと108bと
が導通する。一方、前記第2のリレー110は該第2の
リレー110の電磁石110cが付勢されていないとき
には、端子110aと110bとが導通し、電磁石11
0cが付勢されると、端子110aと110bとが開放
される。前記電磁石108c、110cはスイッチ11
2の一方の端子112aに接続され、該スイッチ112
の他方の端子112bは前記電源ライン106に接続さ
れる。また、前記スイッチ112の一方の端子112a
には前記モータ34が接続される。
【0018】前記電源ライン106にはタイマ114を
介して前記電磁弁52の電磁石56が接続される。該タ
イマ114は前記メインスイッチ104がオンになって
当該タイマ114に電源電圧が印加されると、所定の時
間が経過した後、前記電磁石56に電源電圧を印加し、
前記電磁弁52を構成する弁体が切り換え動作されてポ
ート54aと54dとが連通し、またポート54bと5
4cとが連通する。一方、前記メインスイッチ104が
オフになる等、前記電源ライン106の電圧が低下する
と、直ちに電磁石56への電圧の印加が停止されて前記
電磁弁52のポート54aと54cとが連通し、またポ
ート54bと54dとが連通する。
【0019】前記電源ライン106はモータ20に接続
され、前記メインスイッチ104がオンになると該モー
タ20が付勢され、ポンプ16が起動して水タンク12
内の水が管路24に供給される。
【0020】次いで、前記軸受本体30について、図2
および図3を参照して説明する。
【0021】この軸受本体30は略円筒状に形成され、
該軸受本体30の内部には回転軸32が回転自在に挿通
される。前記軸受本体30の内壁には複数の静圧ポケッ
ト120a〜120dが前記回転軸32を囲繞するよう
に画成され、それぞれの静圧ポケット120a〜120
dは互いに90°ずつ偏位して配置される。前記静圧ポ
ケット120a〜120dの略中央部には孔部122a
〜122dが画成され、該孔部122a〜122dは前
記圧力流体供給路28に連通する(図1参照)。従っ
て、前記圧力流体供給路28に圧力流体である水が供給
されると、静圧ポケット120a〜120dに水が導入
され、前記回転軸32は該水の圧力により浮上支持され
る。
【0022】本実施の形態に係る静圧軸受装置10は、
基本的には以上のように構成されるものであり、次にそ
の動作について説明する。
【0023】圧縮空気供給源62、94は常時付勢され
ており、従って、アキュムレータ61、92にはそれぞ
れ圧縮空気が蓄えられている。また、電磁弁52はばね
部材58の弾発力によりポート54aと54cとが連通
すると共に、ポート54bと54dとが連通するように
変位している。このため、アキュムレータ61からシリ
ンダ44の室50b内に圧縮空気が導入され、ピストン
ロッド46は矢印B方向に変位し、排出管路42は排出
タンク14に臨む。また、水タンク12には圧力流体と
しての水が導入され、この水には錆防止剤が添加されて
いる。さらに、潤滑剤供給機構68の弁体70を開いて
潤滑材供給源72から管路66に粘性の高いオイル等の
潤滑剤を導入しておく。このとき、管路66に導入され
る潤滑剤の圧力は逆止め弁64の設定圧力より小さいた
め、潤滑剤が逆止め弁64を通って圧力流体供給路28
に導入されることはない。
【0024】以上のような準備段階を経て、ブレーカ1
02およびメインスイッチ104がオンにされると、電
源ライン106に電源電圧が印加される。このため、モ
ータ20が付勢されてポンプ16が起動し、水タンク1
2から水が管路24に供給される。この水は逆止め弁2
6を通って圧力流体供給路28から軸受本体30の静圧
ポケット120a〜120dに導入される(図2および
図3参照)。このため、回転軸32は該水の圧力により
浮上支持される。軸受本体30に供給された水は回転軸
32と軸受本体30との間隙から受け皿36に排出さ
れ、さらに管路38、管路40および排出管路42を通
って排出タンク14に排出される。
【0025】同時に、タイマ114に電源電圧が印加さ
れることにより、該タイマ114はメインスイッチ10
4がオンとなってから所定時間が経過した後、電磁弁5
2の電磁石56を付勢し、電磁弁52を構成する弁体が
切り換え動作されて該電磁弁52のポート54aと54
dとが連通し、また、ポート54bと54cとが連通す
る。このため、アキュムレータ61からシリンダ44の
室50aに圧縮空気が導入されると同時に室50b内の
圧縮空気が消音器60を介して外部に排出され、ピスト
ンロッド46が矢印A方向に変位する。このピストンロ
ッド46の変位は排出管路42を水タンク12に臨ませ
る。
【0026】このように、排出管路42はメインスイッ
チ104がオンとなってからタイマ114によって設定
されている所定時間が経過するまでは軸受本体30に供
給された水を排出タンク14に導入し、タイマ114に
よるカウントで所定時間が経過した後、前記のようにピ
ストンロッド46の変位作用下に排出管路42を水タン
ク12に臨ませ、水を水タンク12に導入する。
【0027】さらに、電源電圧は第1のリレー108、
第2のリレー110の端子108a、110aに印加さ
れる。このとき、第1のリレー108は常開接点である
が、第2のリレー110は常閉接点であるため、電磁弁
84の一方の電磁石88bが付勢されてポート86aと
86bとが連通し、シリンダ74のピストン76はばね
部材80の弾発力により矢印C方向に変位する。従っ
て、弁体70が開成されていると、潤滑剤供給源72か
ら管路66を経て室78aに潤滑剤が導入される。この
とき、圧力流体供給路28には、前述のように、水が導
入されて該圧力流体供給路28の内部の圧力が潤滑剤の
圧力より高くなっており、従って、逆止め弁64は閉成
されているために管路66に導入された潤滑剤が逆止め
弁64を通ることはなく、潤滑剤が水に混入する懸念が
ない。室78aに潤滑剤が導入された後、弁体70を閉
じて潤滑剤が潤滑剤供給源72に向かって逆流すること
を阻止する。
【0028】次に、スイッチ112をオンにすると、第
1のリレー108、第2のリレー110のそれぞれの電
磁石108c、110cが付勢され、第1のリレー10
8は閉になり、第2のリレー110は開になる。このた
め、電磁弁84の電磁石88aが付勢され、一方、電磁
石88bが滅勢されているためにポート86aと86c
とが連通し、シリンダ74の室78bにはアキュムレー
タ92内の圧縮空気が供給される。従って、ピストン7
6は矢印D方向に変位しようとする。ところが、圧力流
体供給路28には水の圧力がかかっているため、管路6
6から潤滑剤が逆止め弁64を通って圧力流体供給路2
8に導入されることがなく、シリンダ74の室78a内
の潤滑剤は管路66に導出されない。このため、室78
bに圧縮空気の圧力が印加されているにも拘わらず、ピ
ストン76は変位しない。
【0029】一方、スイッチ112をオンにすることに
より、モータ34に電源電圧が印加されて該モータ34
が回転し、回転軸32が回転するに至る。このとき、軸
受本体30の静圧ポケット120a〜120dには、前
述のように水が導入されているため、回転軸32は該水
の圧力により浮上支持され、回転軸32は極めて小さい
摩擦で軸受本体30の内部を回転する。周知の通り、水
の粘性は小さいため、粘性抵抗も小さい。従って、回転
軸32の回転力の損失は小さく、また、発熱も少ない。
結局、回転軸32の回転に起因する熱膨張もなく、該熱
膨張により寸法誤差等が発生する懸念もない。
【0030】回転軸32を停止するときには、先ず、ス
イッチ112をオフにする。すると、モータ34が停止
し、回転軸32の回転も停止する。このとき、静圧ポケ
ット120a〜120dには水が導入されて回転軸32
が静圧支持されているため、その停止の際に該回転軸3
2と軸受本体30とが接触する懸念がない。
【0031】また、スイッチ112がオフになると、第
1のリレー108、第2のリレー110の電磁石108
c、110cに電源電圧が印加されず、第1のリレー1
08は開になり、第2のリレー110は閉になる。この
ため、電磁弁84の電磁石88bが付勢されてポート8
6aと86bとが連通する。従って、シリンダ74のピ
ストン76には圧縮空気の圧力が加わらなくなり、管路
66内の潤滑剤にかかる圧力が低下する。
【0032】次に、メインスイッチ104をオフにする
と、モータ20が停止して水が圧力流体供給路28に導
入されなくなるために、軸受本体30の静圧ポケット1
20a〜120dにも水が供給されなくなる。しかし、
回転軸32はすでに停止しているため、該回転軸32と
軸受本体30が接触しても互いに損傷することがない。
【0033】また、メインスイッチ104がオフとなる
ことにより、電磁弁52の電磁石56が滅勢されてポー
ト54aと54cとが連通すると共に、ポート54bと
54dとが連通する。このため、アキュムレータ61か
らシリンダ44の室50bに圧縮空気が導入され、ピス
トンロッド46は矢印B方向に変位し、排出管路42が
排出タンク14に臨む。このとき、モータ20の停止に
よってポンプ16もすでに停止されているため、排出管
路42から排出タンク14に排出される水はわずかであ
る。
【0034】次に、回転軸32が回転しているときに、
何らかの異常が発生してブレーカ102がオフとなった
場合について説明する。
【0035】ブレーカ102がオフになると、モータ2
0が停止してポンプ16が停止し、水が管路24、圧力
流体供給路28、軸受本体30に供給されなくなる。ま
た、モータ34も停止するが、回転軸32はその慣性に
よりすぐには停止せず、回転を続けている。
【0036】電磁弁52では電磁石56の付勢が停止さ
れ、ポート54aと54cとが連通すると共に、ポート
54bと54dとが連通する。このとき、ブレーカ10
2がオフになると同時に圧縮空気供給源62も停止する
ことが考えられるが、アキュムレータ61に圧縮空気が
蓄えられているため、圧縮空気供給源62が停止しても
シリンダ44の室50bにアキュムレータ61から圧縮
空気が導入され、ピストンロッド46は矢印B方向に変
位して排出管路42は排出タンク14に臨む。
【0037】電磁弁84は回転軸32が正常に回転して
いたときの状態を維持しており、従って、シリンダ74
の室78bにはアキュムレータ92内の圧縮空気の圧力
がかかり、室78aおよび管路66内の潤滑剤に圧力が
かかっている。前述のように圧力流体供給路28に水が
導入されなくなると、該圧力流体供給路28内の圧力が
低下し、逆止め弁64が開成されて室78a内の潤滑剤
は管路66、逆止め弁64を通って圧力流体供給路28
に導入され、軸受本体30の静圧ポケット120a〜1
20dに潤滑剤が供給される。このため、この時点で未
だ回転している回転軸32は潤滑剤の圧力により浮上支
持され、軸受本体30と接触して回転軸32または軸受
本体30が損傷することがない。そして、モータ34が
停止しているため、回転軸32の回転速度が徐々に低下
して回転が停止するに至る。前記潤滑剤の供給はシリン
ダ74の室78a内の潤滑剤が全て供給されるまで続
く。
【0038】以上のようにして停止した回転軸32を再
び回転させる場合には、メインスイッチ104、スイッ
チ112をオフにする。このとき、圧力流体供給路2
8、静圧ポケット120a〜120dには潤滑剤が残留
しているため、この潤滑剤を排出する必要がある。そこ
で、ブレーカ102、メインスイッチ104をオンにし
てモータ20を付勢し、水をポンプ16で圧力流体供給
路28、静圧ポケット120a〜120dに導入する。
残留している潤滑剤はこの水によって洗い流され、受け
皿36から排出タンク14に臨んでいる排出管路42を
通って排出タンク14に排出される。潤滑剤が全て排出
タンク14に排出され、メインスイッチ104がオンに
なってから所定時間が経過すると、前述のようにシリン
ダ44のピストンロッド46が矢印A方向に変位し、軸
受本体に供給された水は排出管路42から水タンク12
に導入される。そして、前記と同様の手順を経て回転軸
32が回転する。
【0039】
【発明の効果】本発明に係る静圧軸受装置によれば、以
下のような効果ならびに利点が得られる。
【0040】停電等により圧力流体を供給するポンプが
非常停止し、圧力流体が静圧軸受装置の静圧ポケットに
供給されなくなっても、潤滑剤供給機構から静圧ポケッ
トに潤滑剤が供給されて回転軸と軸受本体とが接触する
ことを阻止する。従って、回転軸および軸受本体が、か
じり、焼き付き等により損傷することが防止される。
【0041】また、潤滑剤供給機構に設けられた潤滑剤
強制送給手段であるシリンダに潤滑剤が導入されてお
り、該シリンダは圧力流体の圧力により付勢されて潤滑
剤を強制的に静圧ポケットに供給するため、停電等の緊
急時に潤滑剤供給機構が停止してしまうことを阻止し、
静圧ポケットに潤滑剤を確実に導入することが可能であ
る。
【0042】さらに、潤滑剤が静圧ポケットに供給され
た場合、排出通路がアクチュエータにより変位して、潤
滑剤が容器に排出される。従って、静圧軸受装置が正常
な運転状態に復帰したときに圧力流体に潤滑剤が混入す
ることがなく、静圧軸受装置の性能、品質が低下するこ
とが阻止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る静圧軸受装置の構成
を示すブロック図である。
【図2】図1の静圧軸受装置に使用される軸受本体の一
部断面斜視図である。
【図3】図2の軸受本体の概略縦断面図である。
【符号の説明】
10…静圧軸受装置 12…水タンク 14…排出タンク 16…ポンプ 20、34…モータ 26、64…逆止め
弁 28…圧力流体供給路 30…軸受本体 32…回転軸 42…排出管路 44、74…シリンダ 52、84…電磁弁 61、92…アキュムレータ 68…潤滑剤供給機
構 108、110…リレー 120a〜120d
…静圧ポケット

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】軸受本体の静圧ポケットに供給される圧力
    流体の圧力により前記軸受本体に挿通される回転軸を回
    転自在に支持する静圧軸受装置において、 前記静圧ポケットに連通される圧力流体供給路と、 前記圧力流体供給路に圧力流体を供給する圧力流体供給
    源と、 前記圧力流体供給路に潤滑剤を供給する潤滑剤供給機構
    と、 を備え、前記圧力流体供給源が非常停止したときに前記
    潤滑剤供給機構が付勢されて前記静圧ポケットに潤滑剤
    を供給することを特徴とする静圧軸受装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の静圧軸受装置において、前
    記潤滑剤供給機構は、 潤滑剤供給源と、 前記潤滑剤供給源と前記軸受本体とを連通する管路に介
    装された弁体と、 を含み、該潤滑剤供給源は前記圧力流体供給源の非常停
    止時に前記弁体を開弁して前記軸受本体に潤滑剤を送給
    することを特徴とする静圧軸受装置。
  3. 【請求項3】請求項2記載の静圧軸受装置において、 前記潤滑剤供給機構は、さらに、前記管路に接続される
    潤滑剤強制送給手段を有し、 前記潤滑剤強制送給手段は前記圧力流体供給源の非常停
    止時に付勢されて前記弁体を介して前記潤滑剤を前記軸
    受本体に強制的に送給することを特徴とする静圧軸受装
    置。
  4. 【請求項4】請求項3記載の静圧軸受装置において、 前記潤滑剤強制送給手段はシリンダからなり、前記シリ
    ンダは前記圧力流体供給源の非常停止時に付勢され、前
    記潤滑剤を前記管路に介装された弁体を介して前記軸受
    本体に強制的に送給することを特徴とする静圧軸受装
    置。
  5. 【請求項5】請求項1乃至4のいずれか1項に記載の静
    圧軸受装置において、 前記静圧軸受装置から圧力流体が排出される排出管路
    と、 前記排出管路を変位させるアクチュエータと、 前記排出管路を前記アクチュエータにより一方に変位さ
    せたときに前記排出管路が臨む容器と、 を備え、前記潤滑剤が前記静圧ポケットに供給されたと
    きに前記排出管路を前記容器に臨ませて前記潤滑剤が前
    記容器に排出されることを特徴とする静圧軸受装置。
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