JPH10252426A - 内燃機関の電磁駆動弁 - Google Patents

内燃機関の電磁駆動弁

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JPH10252426A
JPH10252426A JP9063171A JP6317197A JPH10252426A JP H10252426 A JPH10252426 A JP H10252426A JP 9063171 A JP9063171 A JP 9063171A JP 6317197 A JP6317197 A JP 6317197A JP H10252426 A JPH10252426 A JP H10252426A
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JP
Japan
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valve
armature
valve body
plunger
core
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JP9063171A
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Takashi Deo
隆志 出尾
Tatsuo Iida
達雄 飯田
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Toyota Motor Corp
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Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は内燃機関の電磁駆動弁に関し、アー
マチャを支持する軸受の耐久性を向上させると共に、電
磁駆動弁が閉弁された状態でガスの吹き抜け現象が生ず
るのを防止することを目的とする。 【解決手段】 第1電磁コイル48及び第2電磁コイル
52は、プランジャ36に固定されたアーマチャ46の
両側に対向して設けられる。また、弁体12及び弁軸2
4はロアスプリング32により閉弁方向に付勢されてい
る。第1電磁コイル48が励磁されると、プランジャ3
6は第1コア50に当接し、弁体12は弁座20に着座
する。この状態で、弁軸24とプランジャ36との間に
エアギャップAGが形成されている。第2電磁コイル5
2が励磁されると、アーマチャ48は第2コア54に当
接する。この場合、弁体12はプランジャ36により開
弁方向に駆動される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関の電磁駆
動弁に係り、特に、熱による耐久性の低下を防止するの
に好適な内燃機関の電磁駆動弁に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、内燃機関の電磁駆動弁とし
て、例えば特開平7−305612号に開示される構成
が公知である。上記従来の電磁駆動弁は、往復運動可能
に配設された弁体と、弁体と同軸かつ往復運動可能に配
設されたアーマチャと、弁体をアーマチャに対して閉弁
方向に押圧するスプリングと、アーマチャを開弁方向に
駆動する開弁用電磁石と、アーマチャを閉弁方向に駆動
する閉弁用電磁石とを備えている。開弁用電磁石が励磁
されるとアーマチャが開弁方向に駆動される。このた
め、弁体は、スプリングが発する押圧力に抗して開弁方
向へ変位する。一方、閉弁用電磁石が励磁されると、ア
ーマチャは閉弁方向へ駆動される。このため、弁体は、
スプリングが発する押圧力によりアーマチャに追従して
閉弁方向へ変位する。従って、上記従来の電磁駆動弁に
よれば、開弁用電磁石及び閉弁用電磁石を交互に励磁す
ることにより電磁駆動弁を開閉させることができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の電磁駆動弁
において弁体はアーマチャに対して押圧されており、弁
体とアーマチャとは常時接触している。弁体には燃焼室
内の高熱が作用する。従って、弁体とアーマチャとが常
時接触していると、弁体に作用する高熱はアーマチャへ
絶えず伝達される。その結果、アーマチャを支持する軸
受が高温となり、この軸受の耐久性が低下してしまう。
【0004】また、弁体はシリンダブロックと比較して
速やかに昇温される。このため、特に低温始動時におい
ては、弁体はシリンダブロックに比して高温となり、弁
体にはシリンダブロックに比して大きな熱膨張が発生す
る。上記従来の電磁駆動弁において、弁体はアーマチャ
に対して押圧されているため、弁体の閉弁方向への変形
はアーマチャにより規制される。従って、弁体とシリン
ダブロックとの間に上述の如き熱膨張差が生ずると、弁
体はシリンダブロックに対して開弁方向へ相対変位する
ことになる。閉弁時にかかる変位が生ずると、弁体とシ
リンダブロックに設けられた弁座との間に隙間が発生す
る。その結果、燃焼室内の燃焼ガスが排気管側あるいは
吸気管側へ吹き抜けるガス吹き抜け現象が発生してしま
う。
【0005】本発明は上述の点に鑑みてなされたもので
あり、アーマチャを支持する軸受の耐久性を向上させ得
ると共に、ガス吹き抜け現象の発生を防止し得る内燃機
関の電磁駆動弁を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、請求項1
に記載する如く、往復運動可能に配設された弁体と、前
記弁体を閉弁方向に付勢する付勢手段と、電磁石により
駆動されることによって前記弁体を開弁方向に駆動する
アーマチャとを備える内燃機関の電磁駆動弁において、
閉弁時に、前記弁体と前記アーマチャとの間に所定の隙
間が形成される内燃機関の電磁駆動弁により達成され
る。
【0007】本発明において、電磁石が励磁された状態
では、弁体がアーマチャによって開弁方向に駆動され
る。この場合、弁体が弁座から離座することで電磁駆動
弁は開弁される。一方、電磁石が励磁されない状態で
は、弁体は付勢手段により閉弁方向に付勢される。この
場合、弁体が弁座に着座することで電磁駆動弁は閉弁さ
れる。一般に、弁体には燃焼室の高熱が作用する。これ
に対して、本発明によれば、閉弁時には、弁体とアーマ
チャとの間に所定の隙間が形成されることで弁体からア
ーマチャへの熱の伝達が遮断される。このため、燃焼室
からアーマチャへ伝達される熱の量が抑制される。とこ
ろで、閉弁時には、弁体とアーマチャとの間に隙間が形
成されるため、弁体の閉弁方向への変位はアーマチャに
よっては規制されない。また、弁体は付勢手段により閉
弁方向に付勢されている。従って、弁体の温度が上昇し
た場合、弁体が閉弁方向へ熱膨張変形することで、閉弁
時に弁体が弁座に着座することが保証される。
【0008】
【発明の実施の形態】図1は本発明の一実施例である電
磁駆動弁10の構成を示す。図1において、本実施例の
電磁駆動弁10は内燃機関の排気弁(図中右側)及び吸
気弁(図中左側)として適用されている。図1に示す如
く、電磁駆動弁10は弁体12を備えている。弁体12
は内燃機関の吸気弁又は排気弁を構成している。弁体1
2は、内燃機関の燃焼室13内に露出するようにロアヘ
ッド14に配設されている。ロアヘッド14には吸気ポ
ート16及び排気ポート18が形成されている。吸気ポ
ート16及び排気ポート18には弁体12に対する弁座
20が形成されている。吸気ポート16及び排気ポート
18はそれぞれ、弁体12が弁座20から離座すること
により導通状態となり、また、弁体12が弁座20に着
座することにより遮断状態となる。ロアヘッド14の上
部にはアッパヘッド22が連結されている。
【0009】弁体12には弁軸24が固定されている。
弁軸24はバルブガイド26により軸方向に摺動可能に
保持されている。バルブガイド26はロアヘッド14に
保持されている。ロアヘッド14の弁軸24の略上半分
を囲む部位には円筒部28が形成されている。また、弁
軸24の上端部にはロアリテーナ30が固定されてい
る。ロアリテーナ30と円筒部24の底面との間には、
両者を離間させる向きの付勢力を発生するロアスプリン
グ32が配設されている。ロアスプリング32はロアリ
テーナ30を介して弁軸24及び弁体12を上向き、即
ち、弁座20に向かう方向に付勢している。以下、弁体
12が弁座20に向かう方向を弁体12又は弁軸24の
閉弁方向と称し、また、弁体12が弁座20から離れる
方向を弁体12又は弁軸24の開弁方向と称する。
【0010】弁軸24の上方には、プランジャ36が弁
軸24と同軸に配設されている。プランジャ36の上端
部には、アッパリテーナ38が固定されている。アッパ
リテナ38の上部には、アッパスプリング40の下端部
が当接している。アッパスプリング40の周囲には、円
筒状のアッパキャップ42が配設されている。アッパキ
ャップ42の上部にはアジャスタボルト44が螺着され
ている。アッパスプリング40の上端部はアジャスタボ
ルト44に当接している。アッパスプリング40はアッ
パリテーナ38を介してプランジャ36を下向きに付勢
している。
【0011】プランジャ36の軸方向中央部の外周には
アーマチャ46が接合されている。アーマチャ46の表
面には20〜50μm程度の厚さの無電解Ni−Pメッ
キや硬質クロムメッキ等の硬質メッキ処理、あるいは、
20〜50μm程度の深さの窒化処理が施されている。
アーマチャ46の上方には第1電磁コイル48及び第1
コア50が配設されている。また、アーマチャ46の下
方には第2電磁コイル52及び第2コア54が配設され
ている。第1コア50及び第2コア54はアッパヘッド
22の内部に保持されている。第1電磁コイル48及び
第2電磁コイル52はそれぞれ、第1コア50及び第2
コア54に形成された環状溝50a及び54aに収容さ
れている。
【0012】第1コア50及び第2コア54はそれぞ
れ、その中央部を貫通する貫通穴50b及び54bを備
えている。第1コア50の貫通穴50bの上端には第1
ベアリング56が配設されている。また、第2コア54
の貫通穴54bの下端には第2ベアリング58が配設さ
れている。第1ベアリング56及び第2ベアリング58
はそれぞれ円筒状メタル部材あるいは樹脂部材からなる
滑り軸受である。プランジャ36は第1ベアリング56
及び第2ベアリング58によって軸方向に摺動可能に保
持されている。なお、図1には、プランジャ36が、ア
ーマチャ46が第1コア50に当接するまで上方に変位
した状態が示されている。かかる状態において、弁軸2
4の上端面とプランジャ36の下端面との間に所定のエ
アギャップAGが形成されている。
【0013】アッパヘッド22にはその上下を貫通する
円筒部22aが形成されている。円筒部22aの上端部
及び下端部にはそれぞれ、円筒部22aに比して大径に
形成された大径部22b及び22cが形成されている。
また、第1コア50の上端部及び第2コア54の下端部
にはそれぞれ、フランジ部50c及び54cが設けられ
ている。第1コア50及び第2コア54は、フランジ部
50c及び54cがそれぞれスペーサ60及び62を介
してアッパヘッド22の大径部22b及び22cの底面
に当接するまで、円筒部50aに挿入されている。アッ
パヘッド22の大径部22bには上記したアッパキャッ
プ42の下端部に形成されたフランジ部42aが配置さ
れている。また、大径部22cにはロアキャップ60が
配設されている。そして、固定ボルト64が、アッパキ
ャップ42のフランジ部42a、アッパヘッド22、及
びロアキャップ60を貫通して締着されることにより、
アッパキャップ42がアッパヘッド22に固定されてい
ると共に、第1コア50と第2コア54とが所定の間隔
を隔ててアッパヘッド22の内部に固定されている。な
お、上記したアジャスタボルト44は、アーマチャ46
の中立位置が第1コア50と第2コア54との中間点と
なるように調整されている。
【0014】次に、電磁駆動弁10の動作について説明
する。第1電磁コイル48に励磁電流が供給されると、
第1電磁コイル48が発生する磁束によってアーマチャ
46には第1コア50に向かう方向の電磁力が作用す
る。このため、図1に示されている如く、アーマチャ4
6はアッパスプリング40による付勢力に抗して第1コ
ア50に当接するまで変位される。以下、アーマチャ4
6が第1コア50に当接する位置を、アーマチャ46又
はプランジャ36の閉弁側変位端と称する。プランジャ
36が閉弁側変位端に位置する場合、上述の如く、弁軸
24の上端面とプランジャ36の下端面との間にエアギ
ャップAGが形成されている。このため、弁体12はロ
アスプリング32の発する付勢力により弁座20に着座
する。このように、第1電流コイル42に励磁電流が供
給されると、電磁駆動弁10は閉弁される。なお、弁体
12が弁座20に着座した位置を、以下、弁体12の閉
弁位置と称す。
【0015】このように電磁駆動弁10が閉弁された状
態で、第1電磁コイル42への励磁電流の供給が停止さ
れると、アーマチャ46を閉弁側変位端に保持するのに
必要な電磁力は消滅する。この場合、上述の如く、アー
マチャ46の表面に硬質メッキ処理あるいは窒化処理が
施されていることで、アーマチャ46の内部の残留磁気
によりアーマチャ46と第1コア50との間に吸引力が
作用することが防止されている。このため、第1電磁コ
イル42への励磁電流の供給が停止されると、プランジ
ャ36はアッパスプリング40に付勢されることにより
速やかに下方へ向けて変位を開始する。
【0016】プランジャ36の変位量がエアギャップA
Gに相当する値に達すると、プランジャ36の下端面は
弁体12の上端面に当接する。従って、これ以後、プラ
ンジャ36は、弁体12を開弁方向へ駆動しながら下方
へ変位する。このため、弁体12が弁座20から離座す
ることで電磁駆動弁10は開弁される。プランジャ36
の変位量が所定値に達した時点で第2電磁コイル52に
励磁電流が供給されると、アーマチャ46を第2コア5
4に向けて付勢する電磁力が発生する。
【0017】アーマチャ46に対して上記電磁力が作用
すると、アーマチャ46はロアスプリング32の発する
付勢力に抗して第2コア54に当接するまで変位し、弁
体12の開弁方向への変位量は最大となる。以下、アー
マチャ46が第2コア54に当接した位置を、アーマチ
ャ46、プランジャ36、又は弁体12の開弁側変位端
と称す。かかる状態で、第2電磁コイル52への励磁電
流の供給が停止されると、アーマチャ46を開弁側変位
端に保持するのに必要な電磁力が消滅する。この場合
も、アーマチャ46の表面に硬質メッキ処理あるいは窒
化処理が施されていることで、弁体12及びプランジャ
36はロアスプリング28の発する付勢力により速やか
に上方へ変位を開始する。これらの変位量が所定値に達
した時点で第1電磁コイル48に励磁電流が供給される
と、第1電磁コイル48が発する電磁力によりアーマチ
ャ46は第1コア50へ向けて付勢される。この場合、
弁体12は弁座20に着座した時点で変位を停止し、プ
ランジャ36はアーマチャ46が第1コア50に当接す
るまで更に変位する。その結果、電磁駆動弁10は再び
閉弁され、プランジャ36の下底面と弁軸24の上底面
との間に上記エアギャップAGが形成される。
【0018】このように、本実施例によれば、第1電磁
コイル48と第2電磁コイル52とに、交互に適当なタ
イミングで励磁電流を供給することにより、弁体12を
閉弁位置と開弁側変位端との間で繰り返し往復運動させ
ることで、電磁駆動弁10を開閉させることができる。
ところで、上述の如く、弁体12は内燃機関の燃焼室1
3に露出している。このため、燃焼室13内の高熱は弁
体12から弁軸24に伝達される。また、第1電磁コイ
ル48又は第2電磁コイル52に励磁電流が供給された
際の発熱によって、第1コア50及び第2コア54は昇
温される。このため、弁軸24とプランジャ36とが常
時接触しているものとすると、弁軸24からプランジャ
36へ上記高熱が絶えず伝達されることで、プランジャ
36は高温となる。従って、プランジャ36を支持する
第1ベアリング56及び第2ベアリング58には、第1
電磁コイル48及び第2電磁コイル52からの発熱と、
燃焼室13から弁軸24を介して伝達される熱とが重畳
した大きな熱負荷が作用することになる。その結果、第
1ベアリング56及び第2ベアリング58の耐久性は低
下してしまう。
【0019】これに対して、本実施例によれば、電磁駆
動弁10が閉弁された状態では、弁軸24の上端面とプ
ランジャ36の下端面との間にはエアギャップAGが形
成されている。このため、開弁時に弁軸24からプラン
ジャ36への熱の伝達が遮断されることで、第1ベアリ
ング56及び第2ベアリング58に作用する熱負荷が軽
減される。
【0020】また、一般に、燃焼室13は内燃機関の爆
発行程において最高温になるめ、弁体12に作用する熱
も爆発行程において最大となる。また、爆発行程では、
吸気側及び排気側の何れの電磁駆動弁10も閉弁され
る。従って、本実施例の電磁駆動弁10によれば、弁体
12に特に大きな熱が作用する爆発行程において、弁軸
24からプランジャ36への熱の伝達が遮断されること
で、第1ベアリング56及び第2ベアリング58への熱
負荷の軽減がより効果的に実現されることになる。
【0021】このように、本施例によれば、電磁駆動弁
10が閉弁された状態で上記エアギャップAGが形成さ
れることによって、弁体12及び弁軸24からプランジ
ャ36への熱の伝達を抑制することができる。これによ
り、第1ベアリング56及び第2ベアリング58に作用
する熱負荷を軽減することが可能となり、第1ベアリン
グ56及び第2ベアリング58の耐久性を向上させるこ
とができる。
【0022】ところで、上述の如く、弁体12には燃焼
室の高熱が直接作用するため、弁体12及び弁軸24は
速やかに昇温される。一方、ロアヘッド14は比較的大
きな熱容量を有しているため、その昇温速度は弁体12
及び弁軸24と比較して緩やかである。従って、弁体1
2及び弁軸24はロアヘッド14に比して高温となり、
弁体12及び弁軸24にはロアヘッド14に比して大き
な熱膨張が発生する。かかる温度差及び熱膨張差は、低
温始動時において特に顕著となる。
【0023】この場合、電磁駆動弁10が閉弁された状
態においても弁軸24とプランジャ36とが接触してい
るものとすると、弁体12及び弁軸24の閉弁方向への
変形は、アーマチャ46が第1コア50に当接すること
により規制されるため、弁体12及び弁軸24は開弁方
向に伸張変形することとなる。このため、低温始動時等
において弁体12及び弁軸24とロアヘッド14との熱
膨張差が大きくなると、弁体12は弁座20から離座
し、両者間に隙間が生ずるようになる。かかる隙間が生
ずると、燃焼ガスが燃焼室13から吸気ポート14ある
いは排気ポート16へ吹き抜ける吹き抜け現象が生じ、
内燃機関の性能が低下してしまう。
【0024】これに対して、本実施例によれば、電磁駆
動弁10が閉弁された状態において上記エアギャプAG
が形成されることにより、弁軸24の閉弁方向への変形
が許容されていると共に、弁体12はロアスプリング2
8により弁座20に対して押圧されている。このため、
ロアヘッド14と弁体12及び弁軸24との間に大きな
熱膨張差が生じても、弁軸24が閉弁方向へ伸張変形す
ることで弁体12が弁座20に着座した状態が維持さ
れ、これにより、ガス吹き抜け現象の発生が防止され
る。
【0025】また、閉弁時に上記エアギャップAGが形
成されていることで、弁体12と弁座20との当接部位
に摩耗が生じた場合にも、摩耗の進行に応じて弁軸24
が閉弁方向に変位することにより、弁体12が弁座20
に着座した状態が維持される。更に、電磁駆動弁10の
組付誤差に起因して、弁体12及び弁軸24の位置が正
規の位置から開弁方向へシフトした場合も、閉弁時に弁
体12が弁座20に着座するまで弁軸24が閉弁方向に
変位することによって、弁体12が弁座20に着座する
ことが保証される。このように、本実施例によれば、弁
体12あるいは弁座20に摩耗が生じた場合や、電磁駆
動弁10の組付誤差が生じた場合にも、ガス吹き抜け現
象が生ずるのを防止することができる。
【0026】なお、弁体12の閉弁位置と開弁側変位端
との間での変位量は、プランジャ36の閉弁側変位端と
開弁側変位端との間での変位量に比してエアギャップA
Gだけ小さくなる。従って、エアギャップAGが大き過
ぎると、弁体12の十分な変位量を得ることができなく
なる。一方、上述の如く、エアギャップAGは、弁体1
2及び弁軸20とロアヘッド14との間の熱膨張差、弁
体12及び弁座20の摩耗、あるいは、電磁駆動弁10
の組付誤差を吸収する役割を有している。従って、エア
ギャップAGの値が小さ過ぎるとこれらの役割が十分に
果たされなくなる。このため、エアギャップAGの値
は、その大小によるこれらの得失を勘案して設定される
べきであり、本実施例においてはエアギャップAGは例
えば0.1〜0.3mm程度に設定されている。
【0027】上述の如く、本実施例の電磁駆動弁10に
よれば、閉弁時に弁軸24とプランジャ36との間にエ
アギャップAGが形成されることで、プランジャ36を
支持する第1ベアリング56及び第2ベアリング58の
耐久性を向上させることが可能とされている。また、電
磁駆動弁10の閉弁時に弁体10が弁座20に確実に着
座することが保証されることで、ガス吹き抜け現象が生
ずるのを効果的に防止することが可能とされている。
【0028】なお、上記実施例においては、プランジャ
36及びアーマチャ48が請求項1に記載したアーマチ
ャに、弁体12及び弁軸24が請求項1に記載した弁体
に、ロアスプリング32が請求項1に記載した付勢手段
に、第2電磁コイル52及び第2コア54が請求項1に
記載した電磁石に、第1ベアリング56及び第2ベアリ
ング58が請求項1に記載した軸受に、それぞれ相当し
ている。
【0029】
【発明の効果】上述の如く、本発明によれば、アーマチ
ャを支持する軸受の耐久性を向上させることができると
共に、電磁駆動弁が閉弁された状態でガスの吹き抜け現
象が生ずるのを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である電磁駆動弁が内燃機関
の吸気弁及び排気弁として適用された際の構成図であ
る。
【符号の説明】
10 電磁駆動弁 12 弁体 32 ロアスプリング 36 プランジャ 48 アーマチャ 48 第1電磁コイル 50 第1コア 56 第1ベアリング 58 第2ベアリング AG エアギャップ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 往復運動可能に配設された弁体と、前記
    弁体を閉弁方向に付勢する付勢手段と、電磁石により駆
    動されることによって前記弁体を開弁方向に駆動するア
    ーマチャとを備える内燃機関の電磁駆動弁において、 閉弁時に、前記弁体と前記アーマチャとの間に所定の隙
    間が形成されることを特徴とする内燃機関の電磁駆動
    弁。
JP9063171A 1997-03-17 1997-03-17 内燃機関の電磁駆動弁 Pending JPH10252426A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6276317B1 (en) 1999-04-05 2001-08-21 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Control apparatus and method for electromagnetically driven valves

Cited By (2)

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US6276317B1 (en) 1999-04-05 2001-08-21 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Control apparatus and method for electromagnetically driven valves
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