JPH10252052A - 試料土採取装置及び試料土採取方法 - Google Patents

試料土採取装置及び試料土採取方法

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JPH10252052A
JPH10252052A JP6079597A JP6079597A JPH10252052A JP H10252052 A JPH10252052 A JP H10252052A JP 6079597 A JP6079597 A JP 6079597A JP 6079597 A JP6079597 A JP 6079597A JP H10252052 A JPH10252052 A JP H10252052A
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JP
Japan
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sampling
sample soil
endless chain
movable lid
soil
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Application number
JP6079597A
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English (en)
Inventor
Koichi Gunji
紘一 郡司
Yoshiyuki Hyodo
嘉幸 兵頭
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Tenox Corp
Original Assignee
Tenox Corp
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Publication date
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  • Investigation Of Foundation Soil And Reinforcement Of Foundation Soil By Compacting Or Drainage (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 連続地盤改良体の品質を調査するために実施
されるコアボーリングの難点を克服し、任意深度の改良
土の早期強度の把握を容易にし、任意の材齢での強度試
験を可能にする。 【解決手段】 カッターポスト2とその外周に張架され
る、切削攪拌爪4を有する無端チェイン3からなり、連
続地盤改良体を構築する掘溝装置1に採取装置8を着脱
自在に装着し、掘溝装置1を利用して試料土を採取す
る。無端チェイン3に取り付けられる、少なくとも一端
が開放した採取筒9と、採取筒9の開放した側の端部に
回転自在に支持される、1枚,もしくは複数枚の可動蓋
10から採取装置8を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は掘溝式連続地盤改
良体の品質管理のために使用される試料土採取装置とそ
れを用いた試料土採取方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】攪拌混
合処理工法の地盤改良によって構築される連続地盤改良
体の品質を調査するための試料土の採取は通常、地盤改
良体の硬化後にコアボーリングによって行われる。鉛直
軸回りに回転する攪拌翼を持つ攪拌装置を用いて地盤改
良体を構築する場合には、その装置を利用して試料土を
採取する方法もあるが、カッターポストの外周を循環す
る無端チェインにより地盤改良を行う掘溝装置によって
は、これまで試料土を採取する方法がないため、経費と
時間がかかるコアボーリングに依存しなければならな
い。
【0003】コアボーリングの方法には上記の他、以下
の問題がある。
【0004】ボーリングを実施するには施工後、地盤改
良体が強度発現するまでの養生期間をおく必要があるた
め、早期強度の把握が困難であり、任意の材齢での強度
試験も行えない。
【0005】改良深度が大きい場合に、施工誤差により
ボーリングが地盤改良体の外側にはみ出すことがあり、
そうなれば全長のコアを採取することができない。
【0006】ある深度の改良土に付き、1コア分の試料
土しか採取できないため、1回のボーリングの実施によ
って1個の供試体しか作成できない。
【0007】この発明は上記コアボーリングの問題点を
解消する試料土採取装置と採取方法を提案するものであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明では連続地盤改良
体を構築する掘溝装置に採取装置を着脱自在に装着し、
掘溝装置を利用して試料土を採取することにより、コア
ボーリングの実施に伴う経費と時間を節減すると共に、
コアボーリングの問題点を解消する。
【0009】掘溝装置はカッターポストとその外周に張
架される、切削攪拌爪が突設された無端チェインからな
り、採取装置は無端チェインに着脱自在に装着される。
【0010】採取装置は無端チェインに取り付けられ
る、少なくとも一端が開放した採取筒と、採取筒の開放
した側の端部に回転自在に支持される、1枚、もしくは
複数枚の可動蓋から構成される。
【0011】採取装置が地盤改良体を構築した無端チェ
インの循環を利用して施工直後の試料土を採取すること
により、地盤改良体の養生期間をおく必要がなくなり、
早期強度の把握が可能になる上、任意の材齢での強度試
験も可能になる。
【0012】加えて採取筒には、コアボーリングのコア
チューブのように寸法上の制限が不要なため、容積を調
整することで1回の採取によって複数個分の供試体を作
成することも可能になる。
【0013】また採取装置が無端チェインの循環と共に
地盤改良体内を循環するため、任意の深度の試料土を採
取することが可能である他、無端チェインの複数箇所に
設置されることにより同時に複数深度の試料土の採取も
可能になる。
【0014】可動蓋は採取筒に開閉自在に支持されるこ
とで、無端チェインがいずれか一方の向きに循環すると
きに土の抵抗を受けて採取筒の端面を開放させ、他方の
向きに循環するときに逆向きの土の抵抗により採取筒の
端面を塞ぐ。
【0015】可動蓋は採取筒の移動の向きと逆向きに土
の抵抗を受け、採取筒への支点の回りに回転することで
開閉する。可動蓋は開放状態から閉鎖するときには支点
に関して面積の大きい側の部分の全面積が閉鎖する向き
の土の抵抗を受け、閉鎖状態から開放するときには前記
の全面積から採取筒を塞ぐ部分の面積を差し引いた分の
面積が開放する向きの土の抵抗を受ける。
【0016】従って可動蓋が採取筒の上端に支持された
場合、可動蓋の面積の多くが支点に関して採取筒寄りに
位置すれば、採取筒の上昇時に閉鎖し、降下時に開放す
る。
【0017】可動蓋の面積の多くが支点に関して採取筒
寄りの反対側に位置すれば、採取筒の上昇時に開放し、
降下時に閉鎖する。
【0018】逆に可動蓋が採取筒の下端に支持された場
合、可動蓋の面積の多くが支点に関して採取筒寄りに位
置すれば、採取筒の上昇時に開放し、降下時に閉鎖す
る。可動蓋の面積の多くが支点に関して採取筒寄りの反
対側に位置すれば、採取筒の上昇時に閉鎖し、降下時に
開放する。
【0019】以上のことから、必ずしも採取筒の一端が
閉鎖している必要はなく、請求項2のように両端共、開
放していても採取の機能は確保される。例えば採取筒の
上端に支持される可動蓋の面積の多くが支点に関して採
取筒寄りの反対側に位置し、採取筒の下端に支持される
可動蓋の面積の多くが支点に関して採取筒寄りに位置す
れば、採取筒の降下時に上端と下端の可動蓋が共に閉鎖
し、上昇時に共に開放するため、試料土の採取と回収が
可能になる。
【0020】同様に、採取筒の上端に支持される可動蓋
の面積の多くが支点に関して採取筒寄りに位置し、採取
筒の下端に支持される可動蓋の面積の多くが支点に関し
て採取筒寄りの反対側に位置すれば、採取筒の降下時に
上端と下端の可動蓋が共に開放し、上昇時に共に閉鎖す
るため、試料土の採取と回収が可能になる。この場合は
請求項7に記載のように、採取装置を無端チェインに装
着し、無端チェインをいずれかの向きに循環させて試料
土採取装置を対象とする深度まで降下させた後、採取装
置を上昇させて地上まで引き上げるのみで試料土の採取
が行われる。
【0021】可動蓋の面積の多くが支点に関して採取筒
寄りに位置する場合と、採取筒寄りの反対側に位置する
場合のいずれの場合も、可動蓋が平板であれば、開放の
向きに土の抵抗を受けて採取筒の移動の方向と平行に近
い状態で開放しきったときに、閉鎖の向きに土の抵抗を
受けても閉鎖しない可能性がある。
【0022】これに対し、請求項4では可動蓋を採取筒
に支持される支点の反対側に屈曲,あるいは湾曲させる
ことにより、可動蓋が開放しきったときにも閉鎖の向き
に作用する土の抵抗によって可動蓋が支点の回りに閉鎖
側を向くモーメントを受けるようにし、開放後の閉鎖を
確実にする。
【0023】請求項5では採取筒の外周面に、もしくは
可動蓋の、開放時に採取筒の外周面に対向する側の面に
可動蓋の開放側への回転を制限するストッパを突設,あ
るいは形成することにより、可動蓋が開放しきったとき
にも請求項4と同様に閉鎖の向きに土の抵抗が有効に可
動蓋に作用するようにし、可動蓋の開放後の閉鎖を確実
にする。
【0024】採取装置による試料土の採取は上記した請
求項7の方法による場合を除き、請求項6に記載のよう
に、可動蓋の面積の多くが支点に関して採取筒寄りに位
置する場合と、採取筒寄りの反対側に位置する場合のい
ずれの場合も、採取装置を無端チェインに装着し、無端
チェインをいずれかの向きに循環させて採取装置を対象
とする深度まで降下させた後、一旦採取装置を上昇させ
て再度降下させ、そのまま無端チェインを循環させて試
料土採取装置を地上まで引き上げることにより行われ
る。
【0025】採取筒の一端が閉鎖し、可動蓋の面積の多
くが支点に関して採取筒寄りに位置する場合は可動蓋を
下向きにした状態で装着され、可動蓋の面積の多くが採
取筒寄りの反対側に位置する場合は可動蓋を上向きにし
た状態で装着され、共にそのまま対象深度まで降下させ
られる。
【0026】採取筒の両端が開放している場合には、面
積の多くが支点に関して採取筒寄りに位置する可動蓋が
採取筒の下端に支持され、面積の多くが採取筒寄りの反
対側に位置する可動蓋が採取筒の上端に支持される。
【0027】
【発明の実施の形態】請求項1乃至請求項5の発明はカ
ッターポスト2と、その外周に張架される、切削攪拌爪
4が突設された無端チェイン3からなる掘溝装置1に着
脱自在に装着され、無端チェイン3の循環により試料土
を採取する装置である。
【0028】掘溝装置1は図1に示すようにベースマシ
ン5に搭載された油圧シリンダによってカッターポスト
2がフレーム6に沿い、ベースマシン5を反力として水
平方向に移動させられ、循環する切削攪拌爪4が地盤を
溝状に掘削しながら、カッターポスト2から吐出され
る、もしくは地上から供給される固化材と掘削土を攪
拌,混合することにより地盤改良体7を構築する。
【0029】採取装置8は図2に示すように無端チェイ
ン3に取り付けられる、少なくとも一端が開放した採取
筒9と、採取筒9の開放した側の端部にピン11により回
転自在に支持される、1枚、もしくは複数枚の可動蓋10
から構成される。可動蓋10は採取筒9の断面積より大き
い、採取筒9の断面への投影面積を持ち、無端チェイン
3がいずれか一方の向きに循環するときに土の抵抗によ
って採取筒9の端面を開放させ、他方の向きに循環する
ときに採取筒9の端面を塞ぐ。
【0030】採取筒9の断面形状は問われず、図示する
ような円形の他、多角形に形成される。可動蓋10の平面
形状と面積の大きさも問われず、後述するように支点に
関して開放の向きと閉鎖の向きのいずれの側に多く土の
抵抗を受けるかによって決まる。
【0031】図2では採取筒8の一端(下端)が閉鎖
し、他端(上端)が開放している場合を示しているが、
図3,図4に示すように両端共、開放している場合もあ
る。
【0032】図2は(a) ,(b) に示すように可動蓋10
の、採取筒9に支持される点である支点(ピン11)に関
して採取筒9寄りの反対側に位置する部分の面積が、支
点に関して採取筒9寄りに位置する部分の面積より大き
い場合で、可動蓋10が採取筒9の上端に支持された場合
の例を示す。この場合、(a) の右側に示すように可動蓋
10は採取筒9の上昇時に下向きの土の抵抗を受けて開放
し、左側に示すように降下時に上向きの土の抵抗を受け
て閉鎖する。図2に示す形の可動蓋10は採取筒9の下端
に支持された場合には上昇時に下向きの抵抗により閉鎖
し、降下時に上向きの抵抗により開放する。
【0033】図示しないが、可動蓋10の、支点に関して
採取筒9寄りに位置する部分の面積が、支点に関して採
取筒9寄りの反対側に位置する部分の面積より大きい場
合で、可動蓋10が採取筒9の上端に支持された場合に
は、可動蓋10は採取筒9の上昇時に下向きの土の抵抗を
受けて閉鎖し、降下時に上向きの土の抵抗を受けて開放
する。ここで言う形の可動蓋10は図3−(b) に示すよう
に、可動蓋10の採取筒9寄りに位置する部分の面積から
採取筒9を塞ぐ部分の面積を差し引いた分の面積が開放
する向きの土の抵抗を受け、採取筒9寄りの反対側に位
置する部分の面積より大きく設定される。この可動蓋10
は採取筒9の下端に支持された場合には上昇時に下向き
の抵抗により開放し、降下時に上向きの抵抗により閉鎖
する。
【0034】採取筒9の両端が開放している場合で、上
昇時に試料土を採取する場合には、図3,図4に示すよ
うに採取筒9の上端に、支点に関して採取筒9寄りの反
対側に位置する部分の面積が、採取筒9寄りに位置する
部分の面積より大きい可動蓋10が支持され、採取筒9の
下端に、支点に関して採取筒9寄りに位置する部分の面
積が、採取筒9寄りの反対側に位置する部分の面積より
大きい可動蓋10が支持される。
【0035】図3−(a) の実線は採取装置8が降下して
いる状態を、鎖線は上昇している状態を示す。図3−
(b) は採取装置8の底面図であり、採取筒9の下端に支
持される2枚の可動蓋10の形状例を示す。図4は採取筒
9の下端に支持される可動蓋10が1枚である場合の例を
示す。
【0036】採取筒9の両端が開放している場合で、降
下時に試料土を採取する場合の採取装置8は図3−(a)
,図4に示す採取装置8の上下を反転させた形にな
り、採取筒9の上端に、採取筒9寄りに位置する部分の
面積が、採取筒9寄りの反対側に位置する部分の面積よ
り大きい可動蓋10が支持され、採取筒9の下端に、採取
筒9寄りの反対側に位置する部分の面積が、採取筒9寄
りに位置する部分の面積より大きい可動蓋10が支持され
る。
【0037】図2〜図4ではまた、可動蓋10が開放しき
った状態から閉鎖の向きに土の抵抗が有効に可動蓋10に
作用するよう、採取筒9の外周面に、可動蓋10が開放し
たときに突き当たり、可動蓋10の開放側への回転を制限
するストッパ12を突設し、一定の角度以上、可動蓋10が
開放しないようにしている。
【0038】可動蓋10の開放側への回転を制限するスト
ッパ12は図3−(a) の下端側の可動蓋10のように可動蓋
10の、開放時に採取筒9の外周面に対向する側の面に突
設,あるいは形成される場合もある。この場合、ストッ
パ12は可動蓋10の開放時に採取筒9に突き当たる。
【0039】可動蓋10が開放しきった状態から閉鎖の向
きに土の抵抗を有効に可動蓋10に作用させることは図
2,図7〜図10の各(a) に示すように可動蓋10を支点
(ピン11)の反対側に屈曲,あるいは湾曲させることに
よっても可能であり、その場合は必ずしも採取筒9,ま
たは可動蓋10のいずれかにストッパ12を突設,あるいは
形成することを要しない。
【0040】可動蓋10が支点の反対側に屈曲,あるいは
湾曲する場合には、図8−(a) に示すように可動蓋10が
開放しきったときにも閉鎖の向きに作用する土の抵抗
の、可動蓋10の面に直交する方向の成分により、可動蓋
10が支点の回りに閉鎖側を向くモーメントを受け、開放
状態から閉鎖する。
【0041】採取装置8は図2−(b) ,(c) ,図5に示
すように採取筒9の外周に溶接等により固定される固定
部材13により、または固定部材13と、無端チェイン3に
着脱自在に取り付けられる取付部材14,14により無端チ
ェイン3に着脱自在に装着される。
【0042】無端チェイン3は図6−(a) ,(b) に示す
ようにリンク31,31をピン32で連結することで構成さ
れ、(c) に示すように切削攪拌爪4はリンク31に穿設さ
れたボルト孔33を貫通するボルト15によりリンク31に突
設される。切削攪拌爪4は無端チェイン3の循環方向に
適当な間隔を隔てて突設されることから、リンク31のボ
ルト孔33を利用して採取装置8を装着することもできる
が、取付部材14の着脱のし易さから、図2,図5では隣
接するピン32,32を上下から挟み込み、これに係合させ
ることで、2分割されている取付部材14,14を無端チェ
イン3に取り付ける形にしている。
【0043】図2,図5に示す取付部材14,14はピン3
2,32を挟み込む側にボルト15により互いに接合される
ことでピン32,32に取り付けられ、ボルト15により固定
部材13に接合されることで採取装置8をピン32,32に支
持させる。
【0044】ボルト孔33を利用して採取装置8をリンク
31に支持させる場合にはボルト孔33を貫通するボルト15
により固定部材13を直接リンク31に接合することができ
るため、取付部材14は必要ない。
【0045】請求項6の発明は上記の採取装置8を用い
て試料土を採取する方法である。
【0046】図2に示す形の採取装置8を用いた場合を
示す図7〜図10により手順を説明する。各図の(a) は採
取装置8の状態を、(b) は無端チェイン3における採取
装置8の位置を示す。
【0047】図2に示す採取装置8の可動蓋10はピン11
に関して採取筒9寄りの反対側に位置する部分の面積が
大きい形をし、採取筒9の上端に支持されているため、
採取装置8は可動蓋10を上にして無端チェイン3に装着
される。
【0048】採取装置8は地上において無端チェイン3
に装着され、図7−(b) に示すように無端チェイン3を
循環させて対象とする試料土の深度まで降下させられ
る。無端チェイン3の循環の向きは問われず、図7−
(b) において採取装置8を無端チェイン3の右側に装着
する場合もある。このとき、(a) に示すように可動蓋10
は上向きの土の抵抗を受けるため、閉鎖し、採取筒9の
開放した端面を塞いだ状態を維持する。
【0049】採取装置8が目標の深度に到達したところ
で、図8−(b) に示すように一旦、無端チェイン3の循
環の向きを変え、試料土を採取筒9内に取り込むのに十
分な距離だけ採取装置8を上昇させる。このとき、(a)
に示すように可動蓋10が下向きの土の抵抗を受けて開放
するため、採取筒9の端面が開放し、同時に採取筒9内
に試料土が取り込まれる。図8〜図10の各(a) 中、ハッ
チングを施した部分が試料土を示す。所定量の試料土を
採取できていないと考えられた場合には、無端チェイン
3の循環の向きを変え、採取装置8を上昇させる操作が
複数回繰り返される。
【0050】その後、図9−(b) に示すように採取装置
8を再度降下させることで可動蓋10を閉鎖させ、そのま
まの向きに無端チェイン3を循環させ続けることで、採
取装置8をカッターポスト2のアイドラー16を経て図10
−(b) に示すように地上まで引き上げる。アイドラー16
の位置で採取装置8は向きを変えるが、可動蓋10は常に
採取装置8の移動の向きと反対向きに土の抵抗を受ける
ため、採取装置8の向きに関係なく採取筒9の端面を塞
いだ状態を維持する。
【0051】採取装置6が地上に現れたところで、採取
装置8を無端チェイン3から取り外し、試料土を回収す
る。
【0052】請求項7は採取筒9の両端が開放し、採取
筒9の上端に、採取筒9寄りに位置する部分の面積が、
採取筒9寄りの反対側に位置する部分の面積より大きい
可動蓋10が支持され、下端に、採取筒9寄りの反対側に
位置する部分の面積が、採取筒9寄りに位置する部分の
面積より大きい可動蓋10が支持された採取装置8を用い
て試料土を採取する方法である。この場合の採取装置8
は前記の通り、図3−(a) ,図4に示す採取装置8の上
下を反転させた形になる。
【0053】この方法では、採取装置8を無端チェイン
3に装着し、無端チェイン3をいずれかの向きに循環さ
せて採取装置8を対象とする深度まで降下させることに
より上下端部の可動蓋10,10が開放し、同時に試料土が
採取筒9内に取り込まれるため、降下後にそのまま採取
装置8を上昇させて地上まで引き上げることにより試料
土の回収が行える。
【0054】
【発明の効果】連続地盤改良体を構築する掘溝装置に採
取装置を着脱自在に装着し、掘溝装置を利用して試料土
を採取するため、コアボーリングの実施に伴う経費と時
間を節減できる。
【0055】採取装置は地盤改良体を構築した無端チェ
インの循環により試料土を採取するため、地盤改良体の
養生期間をおく必要がなくなり、採取した試料土を型枠
に充填して成型することで早期強度の把握が可能にな
り、任意の材齢での強度試験も可能になる。
【0056】採取筒の容積は自由に設定できるため、1
回の採取によって複数個分の供試体を作成することも可
能になる。
【0057】また採取筒の内容量に相当する分の供試体
を作成することができるため、任意の深度の品質を高い
精度で把握することができる。特に地盤改良体を遮水壁
として利用する場合の、透水層に構築した遮水壁の品質
をより詳しく知りたい場合等に、同一深度での必要量の
改良土を簡単に採取できる。
【0058】採取装置はまた、無端チェインの循環と共
に地盤改良体内を循環するため、任意の深度の試料土を
採取することが可能であり、無端チェインの複数箇所に
設置されれば、同時に複数深度の試料土の採取も可能に
なる。
【0059】請求項4では可動蓋を採取筒に支持される
支点の反対側に屈曲,あるいは湾曲させることで、請求
項5では採取筒の外周面,もしくは可動蓋に可動蓋の開
放側への回転を制限するストッパを突設することで、共
に閉鎖の向きに土の抵抗が有効に可動蓋に作用するよう
にするため、可動蓋の開放後の閉鎖が確実になる。
【0060】請求項6によれば、採取装置を無端チェイ
ンに装着し、無端チェインを循環させて採取装置を対象
深度まで降下させた後、一旦採取装置を上昇させて再度
降下させ、そのまま無端チェインの循環により試料土採
取装置を地上まで引き上げることで試料土の採取が行わ
れるため、簡単に、確実に採取することができる。
【0061】請求項7によれば、採取装置を降下させて
上昇させるのみで試料土の採取が行えるため、採取作業
がより簡単である。
【図面の簡単な説明】
【図1】掘溝装置による地盤改良の様子を示した立面図
である。
【図2】(a) は採取装置を示した縦断面図、(b) はその
平面図、(c) は採取装置と固定部材及び取付部材の関係
を示した側面図である。
【図3】(a) は上下に可動蓋が付いた採取装置を示した
立面図、(b) はその底面図である。
【図4】(a) は上下に可動蓋が付いた他の採取装置を示
した立面図、(b) はその底面図である。
【図5】固定部材と取付部材の関係を示した斜視図であ
る。
【図6】(a) は無端チェインを示した正面図、(b) はそ
の側面図、(c) は断面図である。
【図7】(a) は対象深度まで降下させているときの採取
装置の様子を示した立面図、(b) は無端チェインにおけ
る採取装置の位置を示した立面図である。
【図8】(a) は試料土を採取しているときの採取装置の
様子を示した立面図、(b) は無端チェインにおける採取
装置の位置を示した立面図である。
【図9】(a) は試料土を採取した後の採取装置の様子を
示した立面図、(b) は無端チェインにおける採取装置の
位置を示した立面図である。
【図10】(a) は採取装置を回収しているときの様子を
示した立面図、(b) は無端チェインにおける採取装置の
位置を示した立面図である。
【符号の説明】
1……掘溝装置、2……カッターポスト、3……無端チ
ェイン、31……リンク、32……ピン、33……ボルト孔、
4……切削攪拌爪、5……ベースマシン、6……フレー
ム、7……地盤改良体、8……採取装置、9……採取
筒、10……可動蓋、11……ピン、12……ストッパ、13…
…固定部材、14……取付部材、15……ボルト、16……ア
イドラー。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カッターポストとその外周に張架され
    る、切削攪拌爪が突設された無端チェインからなる掘溝
    装置に着脱自在に装着され、無端チェインの循環により
    試料土を採取する装置であり、無端チェインに取り付け
    られる、少なくとも一端が開放した採取筒と、採取筒の
    開放した側の端部に回転自在に支持され、無端チェイン
    のいずれか一方の向きへの循環時に採取筒の端面を開放
    させ、他方の向きへの循環時に採取筒の端面を塞ぐ可動
    蓋からなる試料土採取装置。
  2. 【請求項2】 採取筒は両端共開放し、可動蓋は採取筒
    の両端部に支持されている請求項1記載の試料土採取装
    置。
  3. 【請求項3】 可動蓋は複数枚ある請求項1,もしくは
    請求項2記載の試料土採取装置。
  4. 【請求項4】 可動蓋は採取筒に支持される支点の反対
    側に屈曲,あるいは湾曲している請求項1乃至請求項3
    のいずれかに記載の試料土採取装置。
  5. 【請求項5】 採取筒の外周面に、もしくは可動蓋の、
    開放時に採取筒の外周面に対向する側の面に可動蓋の開
    放側への回転を制限するストッパが突設,あるいは形成
    されている請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の試
    料土採取装置。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至請求項5のいずれかに記載
    の試料土採取装置を用いて試料土を採取する方法であ
    り、試料土採取装置を無端チェインに装着し、無端チェ
    インをいずれかの向きに循環させて試料土採取装置を対
    象とする深度まで降下させた後、一旦試料土採取装置を
    上昇させて再度降下させ、そのまま無端チェインを循環
    させて試料土採取装置を地上まで引き上げる試料土採取
    方法。
  7. 【請求項7】 請求項2記載の試料土採取装置を用いて
    試料土を採取する方法であり、試料土採取装置を無端チ
    ェインに装着し、無端チェインをいずれかの向きに循環
    させて試料土採取装置を対象とする深度まで降下させた
    後、試料土採取装置を上昇させて地上まで引き上げる試
    料土採取方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010121354A (ja) * 2008-11-19 2010-06-03 Yamashita Kogyo Kk 土質サンプラー
JP2010236192A (ja) * 2009-03-30 2010-10-21 Fudo Tetra Corp 既設構造物直下やその周囲の地盤における高圧噴射系地盤改良工法及びその試料採取器
CN113109077A (zh) * 2021-04-15 2021-07-13 苏州市环境科学研究所(苏州市环境保护宣传教育中心) 一种自适应土壤环境的采样装置

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