JPH10251798A - 耐銅浸透性等にすぐれた二重巻きパイプ用銅めっき鋼板およびその製造方法 - Google Patents

耐銅浸透性等にすぐれた二重巻きパイプ用銅めっき鋼板およびその製造方法

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JPH10251798A
JPH10251798A JP9057395A JP5739597A JPH10251798A JP H10251798 A JPH10251798 A JP H10251798A JP 9057395 A JP9057395 A JP 9057395A JP 5739597 A JP5739597 A JP 5739597A JP H10251798 A JPH10251798 A JP H10251798A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】二重巻きパイプの製造に使用される、耐銅浸透
性,耐粗粒化性にすぐれた銅めっき鋼板とその製造法を
提供する。 【解決手段】この銅めっき鋼板は、C:0.03〜0.08% ,Si:
0.1 % 以下, Mn:0.05 〜0.5%,P:0.015%,S:0.015%以下,
sol Al:0.03 〜0.08%, N:0.003〜0.008%, 残部Feおよび
不可避不純分からなる素地鋼板とその表面を被覆する銅
めっき層からなり、素地鋼板は、微細なAlN析出物が
緻密に分散した層厚50〜100μmの表層部を有して
いる。この銅めっき鋼板は、上記化学組成を有するスラ
ブの熱間圧延鋼板を、圧下率50〜90%で冷間圧延
し、ついで冷延鋼板を、H2 濃度2体積%以上のN2
2 混合ガス中、再結晶温度〜850℃の温度域で焼鈍
処理した後、銅めっき処理することにより製造される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車のブレーキ
チューブや冷蔵庫の放冷管等として使用される二重巻き
パイプを製造するための耐銅浸透性等にすぐれた銅めっ
き鋼板およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】銅めっき鋼板を素材する二重巻きパイプ
は、所定幅に裁断した銅めっき鋼板のフープを造管用ロ
ールでパイプ状に巻き重ねた後、銅の融点以上(例えば
1130℃) に加熱されたDXガス中に適当時間(約1〜2
分程度)保持して銅めっき層を溶融し、巻き重ね面間を
融着結合させる、いわゆるセルフ・ブレージング処理を
施すことにより製造される。図5は、二重巻きパイプの
断面を示している。1は素地鋼板(冷延鋼板)、2は銅
めっき層,3はセルフ・ブレージングにより形成された
銅融着層であり、巻き重ね面間の接合性の良否は、渦流
探傷法や曲げ試験などにより検査される。二重巻きパイ
プの製造に使用される銅めっき鋼板は、セルフ・ブレー
ジングの熱処理で、素地鋼板の結晶組織が粗大化し過ぎ
ないこと(耐粗粒化性)、素地鋼板中への溶融銅の浸透
(鋼板の脆化を引き起こす)を生じにくいこと(耐銅浸
透性)、および二重巻きパイプ成形後に行われる拡管加
工やフレア加工に耐える良好な延性を有すること等が要
求される。
【0003】上記銅めっき鋼板の素地鋼として、従来よ
り低炭素アルミキルド鋼が使用され、その改良材とし
て、特公平8-14013 号公報には、C: 0.01〜0.15%, S
i: 0.1 %以下, Mn: 0.05〜0.6 %, Al: 0.003 〜
0.1 %, P: 0.015 %以下,B: 0.0004〜0.004 %,残
部はFeおよび不可避不純物からなる素地鋼板に銅めっ
きを施したものが開示されている。この銅めっき鋼板
は、そこに記載されているように、素地鋼板のB元素含
有効果として、結晶組織の微細化、耐溶接割れ性の向上
等の効果を得るというものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の銅めっき鋼板
は、その素地鋼板が、低炭素アルミキルド鋼板の範疇に
属するものであっても、耐銅浸透性,耐粗粒化性等の不
足により、二重巻きパイプ成形加工後のセルフ・ブレー
ジング熱処理において、溶融銅の侵入による粒界脆化や
フェライト組織の針状化・粗大化等による延性の低下を
生じ易く、その後の拡管加工やフレア加工で、割れが発
生する例が多くみられる。前記公報に記載されているよ
うにB元素の添加は、フェライト組織の微細化に有効で
はあるが、B元素量が約20ppm 以上の低炭素アルミキ
ルド鋼板では、ブレージング処理後の冷却過程で、針状
のフェライト組織が生成し、パイプの加工性が損なわれ
る。本発明は、二重巻きパイプに関する従来の問題を解
消し、拡管加工やフレア加工等に耐え得る良好な加工性
を保証するための改良された耐粗粒化性,耐銅浸透性等
を備えた銅めっき鋼板およびその製造方法を提供するも
のである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の二重巻きパイプ
用銅めっき鋼板は、重量%で,C: 0.03〜0.08
%,Si: 0.1%以下,Mn: 0.05〜0.5%,
P: 0.015%以下,S: 0.015%以下,sol.A
l: 0.03〜0.08%,N: 0.003〜0.00
8%,残部は実質的にFeおよび不可避不純物からなる
素地鋼板とその表面を被覆するめっき層からなり、該素
地鋼板は、微細なAlNの析出物が緻密に分散した層厚
50〜100μmの表層部を有することを特徴としてい
る。
【0006】本発明の二重巻きパイプ用銅めっき鋼板
は、前記化学組成を有する鋼のスラブを、熱間圧延し、
圧下率50〜90%で冷間圧延した後、冷延鋼板を、水
素濃度2vol %以上のN2 −H2 混合ガス中、再結晶温
度〜850℃の温度域で焼鈍処理し、ついで該鋼板に銅
めっき処理を施す工程により製造される。
【0007】本発明の銅めっき鋼板は、素地鋼板の化学
組成、特にそのC,Al,N量の規定により、二重巻き
パイプのセルフ・ブレージング熱処理におけるフェライ
ト組織の針状化・粗大化が抑制防止され、また鋼板表層
部(層厚約50〜100μm)に緻密に分散するAlN
の析出物(50〜500Å程度)は、セルフ・ブレージ
ング熱処理で生じるフェライトの再結晶におけるピン止
め効果となって鋼板表層部に微細なフェライト組織を形
成せしめる。その表層部の結晶粒度FGS.No(JIS G 055
2) は約10以上と著しく微細であり、この表層組織の
微細化により、ブレージング熱処理での耐銅浸透性が高
められ、溶融銅の粒界侵入とそれによる粒界の脆化が抑
制防止される。
【0008】表層部のフェライト組織の微細化を可能に
する表層部のAlN粒は、N2 −H 2 混合ガスを雰囲気
とする焼鈍処理における窒化反応により成形され、また
板厚中心部も素地鋼板のC,Al,N量等の規定の効果
として粗粒化が抑制防止され、比較的微細なフェライト
組織(FGS.No: 約6以上)を有する。従って本発明で
は、前記公報(特公平8-14013 号)の銅めっき鋼板と異
なって、B元素などの微細化元素の使用を必要としな
い。なお、鋼板表層部のAlNの析出物が豊富に分散す
る層厚は50〜100μmと薄い層であるので、このA
lNリッチ層のために鋼板の加工性が損なわれることは
ない。本発明の銅めっき鋼板を使用して製造される二重
巻きパイプは、粗粒化や溶融銅の粒界侵入およびそれに
起因する脆化が抑制防止されることにより、良好な延性
が与えられ、拡管加工やフレア加工に必要とされる延性
(約25%以上の伸び率が必要とされている)を十分に
満足することができる。
【0009】本発明における素地鋼板の化学組成の限定
理由は次のとおりである。 C: 0.03〜0.08% 冷延鋼板の延性を高める点からはC量は少ない程よい
が、その量が少な過ぎると、耐粗粒化性の不足をきた
す。また、粒界強度の低下に起因して耐銅浸透性も低下
する。一方C量が多くなると、炭化物析出量の増加によ
る延性の低下を招き、特に0.08%を越えると、セル
フ・ブレージング処理後の冷却過程で、針状のフェライ
ト組織が形成され易く、延性の低下が顕著になる。この
ため、0.03〜0.08%とする。
【0010】Si: 0.1%以下 Siは、鋼の溶製工程における脱酸元素として添加され
る。そのための添加量は0.1%までで十分である。ま
たそれ以上の多量添加は、延性を低下させるので、これ
を上限とする。 Mn: 0.05〜0.5% Mnは、鋼の熱間脆性を防止する目的で添加される。
0.05%に満たないと、その効果が不足し、他方0.
5%を越えると、延性の低下をきたす。
【0011】P: 0.015%以下, Pは、降伏強度および引張強度を高める効果を有する
が、多量に添加すると、延性の低下を招き、また結晶粒
界に偏析して、粒界の強度を低下させる。このため、
0.015%以下とする。好ましくは0.008〜0.
015%である。 S: 0.015% Sは、MnS等の非金属介在物を形成して鋼板の加工性
を低下させる。0.015%以下であれば、その実害は
回避されるので、これを上限とする。
【0012】sol.Al: 0.03〜0.08% Alは、鋼の溶製工程の脱酸剤として添加される元素で
あるが、本発明では、それにとどまらず、AlNの析出
物を形成し、ブレージングにおける耐粗粒化性,耐銅浸
透性を高める目的で添加される。これらの効果を得るに
は、sol.Al量(可溶性Al量)として、少なくとも
0.03%を必要とする。しかし、多量に添加すると、
AlNの過剰析出により延性が低下し、また非金属介在
物の増加による鋼板表面品質の低下(表面疵の増加)を
きたす。このため、sol.Al量の上限は0.08%とす
る。
【0013】N: 0.003〜0.008%, Nは、Alと反応し、AlNの微細な析出物を形成して
素地鋼板の耐粗粒化性を高め、ブレージング処理におけ
るフェライト組織の粗大化を防止する。含有量が0.0
03%に満たないと、AlNの析出量が不足し、耐粗粒
化性を確保することができない。他方、あまり多く添加
すると、AlNの過剰析出に伴う延性の低下,パイプの
硬質化を招く。このため、0.008%を上限とする。
【0014】次に本発明の製造工程について説明する。
まず製鋼炉で所定の化学組成に溶製された鋼を、造塊・
分解圧延により、または連続鋳造によりスラブとし、ス
ラブ表面手入れを適宜施した後、熱間圧延する。連続鋳
造につづいて熱鋳片をそのまま加熱炉に装入して熱間圧
延するようにしてもよい。熱間圧延は常法により行なわ
れる。熱延鋼板品質や熱延効率等の点から、仕上げ温度
はAr3変態点直上の温度に調整され、巻取り温度は約5
00〜700℃の範囲が適当である。
【0015】熱延鋼板は、酸洗処理の後、冷間圧延に供
する。冷間圧延は、結晶粒の粗大化を抑制し、延性の良
好な冷延鋼板を得るために、圧下率を50%以上とする
ことが必要である。圧下率が90%を越えると、結晶粒
の微細化効果は飽和し、それ以上の圧下率は圧延負荷の
増大による操業面の不利を招くだけであり、従って90
%を上限とする。
【0016】冷延鋼板は表面浄化されたうえ、焼鈍処理
に付される。焼鈍処理において、鋼板は再結晶し、また
窒化反応により、微細なAlN粒が緻密に分散した表層
部(AlNリッチ層)が形成される。この焼鈍処理は、
水素濃度が2体積%以上のN 2 −H2 混合ガスを雰囲気
とし、再結晶温度(約600℃)〜850℃の温度域で
加熱することにより行われる。そのN2 −H2 混合ガス
は、この他にNXガス(H2 : 2 vol%, CO:3 vol%,残
部N2 ) ,DXガス(H2 :10 vol%, CO:10vol%, C
2 :7 vol%,残部N2 )等を使用してよい(これらの混
合ガスはCOガスやCO2 ガスを含有しているが、それ
によって焼鈍効果を損なわれることはない)。
【0017】焼鈍処理の上限温度を850℃としている
のは、それ以上の高温度を必要としないだけでなく、高
温化に伴い結晶粒の成長粗大化が助長され、微細組織を
確保することが困難となるからである。焼鈍方式はバッ
チ焼鈍または連続焼鈍のいずれでもよいが、比較的長い
処理時間が与えられるバッチ焼鈍の場合は、雰囲気温度
を約650℃〜720℃とし、処理時間の短い連続焼鈍
の場合は、約750〜850℃に調節設定するとよい。
焼鈍雰囲気をN2 −H2 混合ガスとしているのは、還元
作用による鋼板の金属光沢を確保し、かつ窒化反応によ
るAlNリッチ層を形成するためである。そのH2 濃度
を2体積%以上に規定したのは、それより低い濃度で
は、還元作用が十分でなく、金属光沢の確保が困難とな
るからである。ただし、H2 濃度をあまり高くすると、
2 濃度の相対的低下により、窒化反応効率が低下する
ので、約90体積%を上限とするのが適当である。焼鈍
処理をより効率的に達成するために、N2 −H2 混合ガ
スのH2 濃度: 10〜80体積%、焼鈍雰囲気の露点:
−10℃以下の条件で焼鈍処理するのが好ましい。
【0018】窒化反応により生成する鋼板表層のAlN
の析出物(50〜500Å程度の大きさである)は、二
重巻きパイプのブレージング処理過程において、鋼板表
層部を極めて微細なフェライト組織に再結晶化すること
を可能とし、その微細化効果として、鋼板に高度の耐銅
浸透性が付与される。この耐銅浸透性を十分なものとす
るために、AlNリッチの表層部の層厚は、約50μm
以上であるのが好ましい。また、その表層部の層厚は1
00μmを超えない層厚であれば、鋼板の加工性に悪影
響を及ぼすこともない。この表層部の層厚は、焼鈍処理
の雰囲気ガス組成,処理温度・時間等により制御するこ
とができる。
【0019】焼鈍処理された鋼板は、常法に従って、調
質圧延および連続電気めっき等による銅めっき(めっき
層厚: 例えば1〜5μm/片面当たり)を施されて二重
巻きパイプ用銅めっき鋼板に仕上げられる。得られた銅
めっき鋼板は、二重巻きパイプに成形加工されたうえ、
巻き重ね面間を融着するブレージング熱処理(処理温
度: 約1100〜1150℃)に付される。
【0020】ブレージング熱処理では、その初期段階で
素地鋼板の再結晶(約900〜950℃)が生起する。
表層部(AlN粒凝集層)は、微細なAlNの析出物が
フェライトの再結晶におけるピン止め効果となり、極め
て微細なフェライト組織(結晶粒度 FGS No.約10以
上)が形成される。パイプの温度が銅の融点以上(約1
100℃)に達すると、銅めっき層の溶融による巻き重
ね面間の融着結合が生起する。このとき素地鋼板はすで
に再結晶を完了し、表面層に極めて微細なフェライト組
織が形成されており、その微細化の効果として、溶融銅
の粒界侵入を抑制防止しつつ巻き重ね面間の融着を達成
することができる。また、前記のように素地鋼板の化学
組成(C,Al,N量等)の規定の効果として、ブレー
ジング熱処理後の冷却過程のフェライト組織の針状化や
粗粒化も抑制防止され、素地鋼板の板厚中心部のフェラ
イト組織も比較的微細なフェライト組織(FGS No. 約6
以上)を有している。
【0021】次に、二重巻きパイプの延性・加工性に及
ぼす地鋼板の化学組成の影響について具体的に説明す
る。図1は二重巻きパイプの延性に及ぼす素地鋼板のC
含有量の影響を示している。供試鋼板およびパイプ(管
径: 4.76mm)の製造条件は下記のとおりである。 (1)素地鋼板の化学組成(wt %) C:0.01 〜0.12, Si:0.008, Mn:0.25. P:0.013, S:0.00
6, sol Al:0.035, N:0.0040, Fe:Bal。 (2)冷間圧延: 圧下率 83 %,板厚: 0.335 mm。 (3)焼鈍処理(バッチ焼鈍) 雰囲気: N 2 −10vol% H 2混合ガス 処理温度・時間: 660℃×12 hr (4)調質圧延: 圧下率 1% (5)銅めっき: 連続電気めっき,層厚5 μm/ 片面当り (6)二重巻き成形後のセルフ・ブレージング処理 雰囲気: DXガス(10vol% H2 -10vol% CO- 6vol% CO2 -N
2,露点:+ 5℃) 処理温度・時間: 1130℃×1min
【0022】図1に示したように、二重巻きパイプは、
素地鋼板のC量0.03〜0.08%の範囲において、
伸び率25%以上の高い延性が与えられている。C量
0.03%未満の領域の延性が低いのは、鋼板のフェラ
イト組織が過度に粗大化したことによるものであり、他
方C量0.08%を越える領域での延性低下は、鋼中の
炭化物(Fe3 C)の増量、および針状のフェライト組織の
生成に起因してパイプが硬質化したことによる。二重巻
きパイプの拡管加工・フレア加工性には、伸び率約25
%以上の延性が必要とされており、図1は、その要求を
充足するために、素地鋼板のC量を0.03〜0.08
%の範囲に調整する必要があることを示している。
【0023】図2は、素地鋼板のAl量, N量と二重巻
きパイプの伸び値の関係を示している。供試鋼板および
パイプ(管径:4.76 mm)の製造条件は次のとおりであ
る。 (1)素地鋼板の化学組成(wt%) C:0.05, Si:0.009, Mn:0.35. P:0.013, S:0.006, sol A
l:0.010 〜0.090, N:0.0010〜0.0090, Fe:Bal (2)冷間圧延: 圧下率 83 %,板厚: 0.335 mm (3)焼鈍処理(バッチ焼鈍) 雰囲気:N2 -12 vol% H 2混合ガス 処理温度・時間: 670 ℃×10hr (4)調質圧延: 圧下率 1% (5)銅めっき: 連続電気めっき, 層厚 5μm(片面当た
り) (6)二重巻き成形後のセルフ・ブレージング処理 雰囲気: DXガス(10vol% H2 -10vol% CO- 6vol% CO2 -N
2,露点:+ 5℃) 処理温度・時間: 1130℃×1min
【0024】図2中の各記号は下記のとおりである。 ○…伸び率 25 %以上 △…AlN の過剰析出により、伸び率 25 %未満 ×…AlN の析出不足(フェライト粒粗大化)により、伸
び率 25 %未満 この図より、二重巻きパイプの拡管加工・フレア加工に
要求される延性(伸び率約25%以上)を満たすために
は、Al量は0.03〜0.08%、N量は0.003
〜0.008%の範囲に調整すべきことがわかる。
【0025】図3は、本発明の銅めっき鋼板のフープ
(二重巻き成形加工前の所要板幅に裁断した平板材)、
図4は、そのフープを使用して造管した二重巻きパイプ
(ブレージング処理済み)について、それぞれのフェラ
イト組織を示している(いずれも、倍率×100)。供
試材の製造条件は次のとおりである。 (1)素地鋼板の化学組成(wt%) C:0.06, Si:0.010, Mn:0.45. P:0.015, S:0.010, sol A
l:0.060, N: 0.0060,Fe:Bal (2)冷間圧延: 圧下率: 83%, 板厚: 0.335 mm (3)焼鈍処理(バッチ焼鈍) 雰囲気ガス:N2 -15 vol% H 2混合ガス 処理温度・時間: 660 ℃×8 hr (4)調質圧延: 圧下率 1 % (5)銅めっき: 連続電気めっき, 層厚 5μm(片面当た
り) (6)二重巻き成形加工後のセルフ・ブレージング処理 雰囲気: DXガス(10vol% H2 -10vol% CO- 6vol% CO2 -N
2,露点:+ 5℃) 処理温度・時間: 1130℃×1 min
【0026】図3(二重巻き成形加工前のフープ)は、
鋼板の表層から内部の断面全体にわたってパンケーキ状
のフェライト組織を呈している。そのフェライト結晶粒
度(FGS No.)は8.3である。他方、図4(二重巻き
パイプのブレージング処理後)にける鋼板表層部のフェ
ライト組織は、板厚中心部に比し著しく細粒化してい
る。その表層部の層厚は約80μmであり、結晶粒度FG
S Noは10〜12である。この表層部の微細化は、前記
のようにブレージング処理過程で、表層部の微細なAl
Nをフェライト生成のピン止めとして再結晶が行われる
ことによる効果である。また、この表層部の微細化は銅
めっき層の溶融に先行して生起し、溶融銅の粒界侵入を
抑制防止する。
【0027】
【実施例】
〔1〕供試材の製造 転炉および脱ガス処理装置により溶製・成分調整を行っ
た溶鋼を連続鋳造に付してスラブとし、熱間圧延→熱延
板の酸洗処理→冷間圧延→冷延板の電解清浄処理→焼鈍
処理→調質圧延→銅めっき→二重巻き成形加工・ブレー
ジング処理の工程を経由して二重巻きパイプ(管径4.
76mm)を得る。 (1)鋼組成: 表1,表2参照 No.1〜14は発明例、No.51 〜62はいずれかの元素の含有
量(表中,下線付記)が本発明の規定から外れている比
較例である。 (2)熱間圧延 加熱温度: 1230℃、熱延仕上げ温度: 890 ℃、熱延巻取
り温度: 520 ℃ (3)冷間圧延 圧下率: 83%、冷延板板厚: 0.335 mm
【0028】(4)焼鈍処理(バッチ焼鈍) 雰囲気: N2 −H2 混合ガス(H2 濃度 2〜20体積%) 処理温度: 650 〜700 ℃, 処理時間: 8 〜15 hr (5)調質圧延: 圧下率1% (6)銅めっき(連続電気めっき): めっき層厚 5μm
(片側当たり) (7)二重巻き成形加工 ・成形加工法: ロール造管(フープ幅 27.4 mm) ・セルフ・ブレージング処理: 雰囲気: DXガス(10vol% H2 -10vol% CO- 6vol% CO2 -N
2,露点:+ 5℃) 処理温度・時間: 1130℃×1 min
【0029】〔2〕パイプの特性評価 (a)引張試験: JIS Z 2241(11号試験片使用) による。 (b)フェライト粒度: パイプの断面を5 %ナイタールで
腐食し、切断法(JIS G 0552)により粒度番号(FGS No)を
判定(倍率: ×200 )。 (c)銅の侵入深さ: パイプの断面を5 %ナイタールで腐
食した後、XMA分析装置により、銅の溶着部(倍率:
×500 )のCu特性X線像を撮影して侵入深さ(μm)
を測定。
【0030】表1および表2に、素地鋼板の化学組成,
銅めっき鋼板および二重巻きパイプの製造条件と併せて
製品パイプの試験結果を示す。発明例No.1〜14のパイプ
は、拡管加工やフレア加工に必要とされる25%以上の
伸び率を有している。また、その表層部(層厚約50〜10
0 μm)のフェライト組織は、FGS No.10 〜12と著しく
微細であり、このため耐銅浸透性が高く、銅の侵入深さ
は約3〜11μmと少ない。肉厚中心部もFGS No約8以
上の比較的微細なフェライト組織を有している。このよ
うに銅の侵入が抑制され、かつ肉厚全体にわたり微細な
フェライト組織を有しているので、拡管加工やフレア加
工におけるう加工性も良好である。
【0031】他方、比較例No.51 〜62において、No.51
およびNo.52 のパイプの延性が低いのは、鋼板のC量の
不足のため、フェライト粒が粗大化し、銅の侵入深さが
大きく、粒界の脆化が生じたことによる。No.53 および
No.54 のパイプの延性が劣るのは、素地鋼板のC量が多
すぎるため、鋼中の炭化物(Fe3 C)量が過剰に析出した
こと、および針状のフェライト組織が形成されたことに
より硬質化しているのである。No.55 とNo.56 (素地鋼
板Al量不足)およびNo.59 とNo.60 (素地鋼板N量不
足)のパイプの延性が劣るのは、Al,N量が少なく、
AlNの析出量が不足してフェライト粒が粗大化し、こ
のため銅の侵入深さが大きくなり、粒界が脆化したから
である。また、No.57 とNo.58 (素地鋼板Al量過剰)
およびNo.61 とNo.62 (素地鋼板N量過剰)のパイプの
延性が劣るのは、Al,N量が多過ぎ、鋼中にAlNが
過剰に析出して硬質化したことによる。
【0032】
【表1】
【0033】
【表2】
【0034】
【発明の効果】本発明の二重巻きパイプ用銅めっき鋼板
は、セルフ・ブレージング処理における耐銅浸透性が高
く、銅の侵入およびそれに起因する粒界脆化を抑制防止
し、またブレージング処理後のフェライト組織の粗大化
や針状化とそれに付随するパイプの硬質化も抑制防止さ
れる。従って得られる二重巻きパイプは、高い延性を有
し、拡管加工やフレア加工等における加工割れが抑制防
止され、製造歩留りの向上,パイプ品質の向上安定化等
の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】二重巻きパイプの伸び値と母材鋼板のC量との
関係を示すグラフである。
【図2】二重巻きパイプの伸び値と母材鋼板のAl,N
量との関係を示すグラフである。
【図3】二重巻き成形加工前の銅めっき鋼板フープのフ
ェライト組織を示す図面代用顕微鏡写真(倍率×10
0)である。
【図4】二重巻きパイプにおける鋼板のフェライト組織
を示す図面代用顕微鏡写真(倍率×100)である。
【図5】二重巻きパイプを示す模式的断面図である。
【符号の説明】
1: 母材鋼板 2: 銅めっき層 3: 融着層
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年3月15日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図3
【補正方法】変更
【補正内容】
【図3】
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図4
【補正方法】変更
【補正内容】
【図4】 ─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年2月25日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0032
【補正方法】変更
【補正内容】
【0032】
【表1】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0033
【補正方法】変更
【補正内容】
【0033】
【表2】

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量%で,C: 0.03〜0.08%,
    Si: 0.1%以下,Mn: 0.05〜0.5%,P:
    0.015%以下,S: 0.015%以下,sol.Al:
    0.03〜0.08%,N: 0.003〜0.008
    %,残部は実質的にFeおよび不可避不純物からなる素
    地鋼板とその表面を被覆するめっき層からなり、該素地
    鋼板は、微細なAlNの析出物が緻密に分散した層厚5
    0〜100μmの表層部を有することを特徴とする耐銅
    浸透性等にすぐれた二重巻きパイプ用銅めっき鋼板。
  2. 【請求項2】 重量%で、 C: 0.03〜0.08%,Si: 0.1%以下,M
    n: 0.05〜0.5%,P: 0.015%以下,S:
    0.015%以下,sol.Al: 0.03〜0.08%,
    N: 0.003〜0.008%,残部Feおよび不可避
    不純物からなるスラブを熱間圧延し、圧下率50〜90
    %で冷間圧延した後、冷延鋼板を、水素濃度2vol %以
    上のN2 −H2 混合ガス中、再結晶温度〜850℃の温
    度域で焼鈍処理し、ついで該鋼板に銅めっき処理を施す
    ことを特徴とする耐銅浸透性等にすぐれた二重巻きパイ
    プ用銅めっき鋼板の製造方法。
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