JPH10251546A - 粒子状カーボンブラック及びその用途 - Google Patents

粒子状カーボンブラック及びその用途

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JPH10251546A
JPH10251546A JP7285397A JP7285397A JPH10251546A JP H10251546 A JPH10251546 A JP H10251546A JP 7285397 A JP7285397 A JP 7285397A JP 7285397 A JP7285397 A JP 7285397A JP H10251546 A JPH10251546 A JP H10251546A
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光義 野口
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ゴム及び/又は樹脂等への配合・混練時や空気
輸送時に粉だちが少なく、しかもゴム及び/又は樹脂等
への分散性に優れた粒子状カーボンブラックを提供する
こと。 【解決手段】コア部を構成する粒状カーボンブラック1
の表面に、その粒状カーボンブラックと異なる特性を有
するカーボンブラックによってシェル部となるカーボン
ブラックの被覆層2が形成されてなることを特徴とする
粒子状カーボンブラック。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、樹脂・ゴム等に対
する分散性に優れ、粉だちの少ない粒子状カーボンブラ
ック及びその用途に関する。
【0002】
【従来の技術】カーボンブラックは飛散性であるので、
その運搬時及び樹脂・ゴム等への配合・混練時における
取扱い性を向上させるため、造粒して使用されることが
多い。造粒物に要求される特性は、粒硬度が高く、粒子
径が揃っており、嵩密度が大きいことである。
【0003】従来、上記要求特性を満たすカーボンブラ
ックの造粒方法としては、原粉とバインダー水とを、複
数の突出ピンが所定間隔で螺旋状に配設された回転筒を
備えてなる横型撹拌式造粒機に投入し湿式造粒した後、
乾燥することが知られている。この場合において、水溶
性高分子物質や界面活性剤等をバインダー水に混合する
ことも行われているが、これらの添加物質に含まれる金
属不純物等が造粒物に残存し、樹脂・ゴム等とのコンパ
ウンド物性に影響を及ぼすことがある。
【0004】一方、原粉を圧縮し嵩密度を高めてから造
粒機に供給すること(特開昭63−242338号公
報)が提案されているが、原粉が高比表面積のカーボン
ブラックである場合には、原粉の弾性力が高く圧縮する
ことが困難であるので、この方法を適用することができ
ない。
【0005】また、造粒機内においてスクリュー羽根区
間を通過した直後から所定の空間に微粉末の滞留を生じ
させて造粒する方法(特開昭63−242338号公
報)が提案されているが、連続造粒機において滞留部を
設けた場合、原粉やバインダー水の定量フイードが損な
われた場合に造粒機負荷が急増し操業上のトラブルが発
生しやすい。
【0006】更には、上記造粒方法のいずれもは、原粉
とバインダー水との1回の混合造粒であり、得られる造
粒粒子の密度は中心部から外郭部まで均一であり、粒硬
度を高めた場合には容易に破壊・粉状化せず、樹脂・ゴ
ム等への分散性が低下するものであった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】カーボンブラックは、
ゴムの補強材、樹脂の着色剤・導電性付与剤、インク又
は塗料の着色顔料・導電塗料等として使用されている。
これらの機能を最大限に発揮させるには、第1に、運搬
時、配合・混練時のハンドリングにおいて定量性が確保
でき、粉だちが少ないことが必要であり、第2に、粒子
の凝集がなく、均一に分散していることが必要である。
第1の特性を満たすには、嵩密度が大で、粒硬度の高い
ことが必要であるが、そのようなものをゴム・樹脂等に
使用するとビヒクルへの分散不良が発生し、例えばゴム
においてはゴム物性の低下、樹脂においては混練動力の
増大、押出し特性の劣化、導電性の不良と不安定という
問題が起こる。
【0008】本発明は、上記に鑑みてなされたものであ
り、粒硬度が大であるので運搬時ないしはゴム・樹脂等
との配合・混練時における取扱いが容易で粉だちが少な
く、しかもビヒクルへの分散性に優れた粒子状カーボン
ブラックを、水溶性高分子物質や界面活性剤等を用いる
ことなく提供することを目的とするものである。
【0009】本発明の目的は、従来の横型撹拌式造粒方
法において、カーボンブラック原粉にその造粒を行うの
に必要な水量よりも過剰のイオン交換水を配合して先ず
第一段階の造粒を行い、次いでこの過剰な水分を含む造
粒物にカーボンブラック原粉を加え含水率を調節して第
二段階の造粒を行い、粒子状カーボンブラックを製造す
ることによって達成することができる。
【0010】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、以
下を要旨とするものである。 (請求項1)コア部を構成する粒状カーボンブラック1
の表面に、その粒状カーボンブラックと異なる特性を有
するカーボンブラックによってシェル部となるカーボン
ブラックの被覆層2が形成されてなることを特徴とする
粒子状カーボンブラック。 (請求項2)コア部とシェル部のカーボンブラックが共
にアセチレンブラックであることを特徴とする請求項1
記載の粒子状カーボンブラック。 (請求項3)コア部とシェル部のカーボンブラックが共
にファーネスブラックであることを特徴とする請求項1
記載の粒子状カーボンブラック。 (請求項4)コア部のカーボンブラックがアセチレンブ
ラック、シェル部のカーボンブラックがアセチレンブラ
ック以外のカーボンブラックであることを特徴とする請
求項1記載の粒子状カーボンブラック。 (請求項5)コア部のカーボンブラックがアセチレンブ
ラック以外のカーボンブラック、シェル部のカーボンブ
ラックがアセチレンブラックであることを特徴とする請
求項1記載の粒子状カーボンブラック。 (請求項6)請求項1〜5のいずれかに記載の粒子状カ
ーボンブラックをゴム及び/又は樹脂、塗料又はインク
に含有させてなることを特徴とする組成物。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、更に詳しく本発明について
説明する。
【0012】本発明の粒子状カーボンブラックは、構造
的には粒状カーボンブラック表面にカーボンブラックの
被覆層が形成されてなる構造、言葉を換えれば、粒状カ
ーボンブラックをコア部、カーボンブラックの被覆層を
シェル部とする、「ゆで卵」のようなコアシェル構造を
有していることが特徴である。図1は、本発明の粒子状
カーボンブラックの断面構造を示した倍率40倍の走査
型電子顕微鏡写真であり、1はコア部を構成する粒状カ
ーボンブラック、2はシェル部を構成するカーボンブラ
ックの被覆層、3は空隙、4はコア部とシェル部の境界
である。
【0013】本発明の粒子状カーボンブラックは、コア
部とシェル部のカーボンブラックを異なる特性を有する
カーボンブラックで構成したものであり、その例を示せ
ば、(1)吸液性、比表面積等の特性の異なるアセチレ
ンブラックでコア部とシェル部を構成したもの、(2)
吸液性、比表面積等の特性の異なるファーネスブラック
等のアセチレンブラック以外のカーボンブラックでコア
部とシェル部を構成したもの、(3)更には、コア部と
シェル部とを異種のカーボンブラックで構成したもの、
例えばコア部がアセチレンブラックでシェル部がファー
ネスブラック等のアセチレンブラック以外のカーボンブ
ラック、あるいはコア部がファーネスブラック等のアセ
チレンブラック以外のカーボンブラックでシェル部がア
セチレンブラック、としたものなどである。
【0014】本発明の粒子状カーボンブラックの平均粒
径が0.4〜2.0mm程度、コア部0.2〜1.5m
m程度、シェル部0.2〜1.5mm程度、粒硬度3〜
12g/個程度、嵩密度0.20〜0.50g/cm3
程度であることが好ましい。これらの特性は、以下に説
明する多段造粒法において、その条件を変えることによ
って調整することができる。
【0015】次に、本発明の粒子状カーボンブラックを
製造するための多段造粒法方法について説明すると、第
一段階の造粒においては、カーボンブラック原粉100
重量部に対しイオン交換水150〜300重量部を配合
して撹拌造粒する。イオン交換水が150重量部未満で
は、粒状化に必要な水分が不足して造粒することが困難
となる。また、300重量部を越えると造粒粒子が著し
く成長し、泥状となるため造粒機が高負荷となり操業が
困難となる。第二段階の造粒においては第一段階の造粒
物100重量部に対し、第一段階で使用したカーボンブ
ラック原粉とは特性の異なるカーボンブラック原粉5〜
20重量部を配合し撹拌造粒する。第二段階におけるカ
ーボンブラック原粉の配合量が5重量部未満ではシェル
部がほとんど形成されず、粒硬度の大きさが不均一で粒
子径が不揃いな造粒物となり、また20重量部を越える
とカーボンブラック原粉が過剰となって造粒粒子以外に
未造粒の粉が多く含まれるようになり、いずれの場合に
おいても粒硬度と嵩密度の大きい造粒物を製造すること
ができなくなる。
【0016】本発明の粒子状カーボンブラックは、造粒
操作を繰り返し行うことによって2層以上のシェル部と
することができ、また第二段階の造粒におけるカーボン
ブラック原粉の配合量を変えることによって粒硬度を変
化させることができる。
【0017】本発明で使用されるカーボンブラック原粉
は、アセチレンブラック、ファーネスブラック、サーマ
ルブラック、ランプブラック、チャンネルブラック、ガ
スブラック、ディスクブラック等が使用される。その平
均粒子径としては10nm〜100nmのものが使用さ
れる。
【0018】本発明における多段造粒法は、原粉が、I
V値が10mg/g程度、DBP値が20ml/100
g程度の低比表面積、低ストラクチャーのカーボンブラ
ックからIV値が1000mg/g程度、DBP値が4
00ml/100g程度の高比表面積、高ストラクチャ
ーのカーボンブラックおいて好適である。
【0019】すなわち、低比表面積、低ストラクチャ−
のカーボンブラックを従来方式で造粒すると、吸液性が
低いので高硬度、高嵩密度の造粒物が得られ易いが、そ
れらの特性が粒子内部まで均一であるため、樹脂・ゴム
等への分散性が悪い。これに対し、本発明のような多段
造粒法によれば、原粉が低比表面積、低ストラクチャー
のカーボンブラックであってもコアシェル構造に造粒す
ることができるため、表面外殻部の硬い層がビヒクルと
の混練、撹拌により壊れた後は、内側のコア部は柔らか
い層であるため速やかに樹脂・ゴム等へ分散する特長が
ある。
【0020】一方、原粉が高比表面積、高ストラクチャ
ーのカーボンブラックにおいては、従来方式では、原粉
が吸液性が高く弾力性に富んでいるために低硬度、低嵩
密度の造粒物となるので、ゴム・樹脂等との配合・混練
時に粉だちしやすく、定量性に欠けるなど取り扱い上の
問題がある。これに対し、本発明のような多段造粒法で
は、第一段階の撹拌造粒において、カーボンブラック原
粉が可塑化するつまり粒状化するよりも過剰な水分を加
えて造粒し、次いで第2段階の撹拌造粒では上記過剰な
水分を含む造粒物に別のカーボンブラック原粉を加えて
含水率を調節して造粒するため、造粒物の含水率を従来
方式に比べ低減することができ、高硬度、高嵩密度のカ
ーボンブラックを得ることができる。
【0021】本発明の粒子状カーボンブラックは、粒硬
度と嵩密度が大きいので取扱いが容易であること、また
シェル部は緻密であり、しかもコア部とシェル部との間
には空隙が見られるようにコア部自体は柔らかく、シェ
ル部が破壊されればコア部も容易に粉状化するものであ
るので、ゴム・樹脂等への分散性が良好である。従っ
て、機械的物性、導電性、光透過性等に優れたゴム及び
/又は樹脂組成物、塗料、インク等を製造することがで
きる。また、電池、電極、吸着剤、触媒、導電性付与剤
等としても使用することができる。
【0022】本発明で使用されるゴムとしては、天然ゴ
ム、スチレンブタジエンゴム、アクリロニトリルブタジ
エンゴム、ブチルゴム、アクリルゴム、エチレンプロピ
レンゴム、エチレンプロピレンターポリマー、エチレン
とα−オレフィンとの共重合ゴム、シリコーンゴム、フ
ッ素ゴム、ポリエステル等の熱可塑性エラストマー、ク
ロロプレンゴム、ポリブタジエン、ヒドリンゴム、クロ
ロスルフォン化ポリエチレンなどである。
【0023】また、樹脂組成物・塗料・インク用の樹脂
としては、ビスフェノール型エポキシ樹脂、フェノール
ノボラック型エポキシ樹脂、脂環型エポキシ樹脂、塩素
環型エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹
脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、ハロゲン化エポ
キシ樹脂等のエポキシ樹脂、ポリベンズイミダゾール、
ポリベンズオキサゾール、ポリベンズチアゾール、ポリ
オキサジアゾール、ポリピラゾール、ポリキノキサリ
ン、ポリキナゾリンジオン、ポリベンズオキサジノン、
ポリインドロン、ポリキナゾロン、ポリインドキシル、
シリコン樹脂、シリコンーエポキシ樹脂、フェノール樹
脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、不飽和ポリエステル、
ポリアミノビスマレイミド、ジアリルフタレート樹脂、
フッ素樹脂、TPX樹脂、ポリイミド、ポリアミドイミ
ド、ポリエーテルイミド、アモルファスナイロン等のポ
リアミド、ポリブチルテレフタレート及びポリエチレン
テレフタレート等のポリエステル、ポリフェニレンスル
フィド、変性ポリフェニレンエーテル、ポリアリレー
ト、全芳香族ポリエステル、ポリスルホン、液晶ポリマ
ー、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルスルホ
ン、ポリカーボネート、マレイミド変性樹脂、ABS樹
脂、AAS(アクリロニトリル・アクリルゴム・スチレ
ン)樹脂、AES(アクリロニトリルーエチレン・プロ
ピレン・ジエンゴム−スチレン)樹脂、ポリエチレン、
ポリプロピレン、エチレン酢酸ビニルやアクリル酸エチ
ル等の共重合体樹脂等である。
【0024】本明細書に記載の物性は以下に従って測定
された。 (1)粒子径;カーボンブラック粉体を透過型電子顕微
鏡(日立製作所社製)にて5万倍で撮影し、粒子径を1
00個測定した平均値。 (2)嵩密度;JIS K 1469 (3)粒硬度;JIS K 6221 (4)凝集粒子数;粒子状カーボンブラック30重量部
とEVA樹脂(日本ユニカー社製商品名「NUC314
5」)100重量部とを内容積60mlの混練試験機
(東洋精機製作所社製「ラボプラストグラフR−6
0」)でブレード回転数30rpm、温度120℃で1
0分間混練した。この混練物を180℃の加熱下にてプ
レス成形し厚さ1mmの試料を作製した。この試料をミ
クロトームで1μmにカットし、100倍の光学顕微鏡
にてカーボンブラックの分散状態を観察し、1cm2
たりの未分散凝集粒子数を測定した。
【0025】(5)解砕度;粒子状カーボンブラック1
0gを100mlのメスシリンダーに入れて容積を測定
後、その20gとポリスチレンペレット(3mm角)1
20gを高さ20cm、直径7cmのV型混合機(ミク
ロ形透視式混合器:筒井理化学器械社製)に入れ、45
rpmで20分間解砕した。解砕後篩(2mm)に通
し、カーボンブラックを回収した後、その内10gを1
00mlのメスシリンダーに入れ容積を測定した。解砕
前後の容積変化量を解砕度とした。 (6)粒子構造観察;カーボンブラック粒子を剃刀で切
断し走査型電子顕微鏡(JEOL社製商品名「JSM−
840」)にて倍率40倍で観察した。
【0026】
【実施例】以下、実施例と比較例をあげて更に具体的に
本発明を説明する。
【0027】実施例1 ファーネスブラック(キャボット社「BLACK PE
ARLS1100」、粒子径13nm)100重量部に
イオン交換水300重量部を配合し高速ヘンシェルミキ
サー(三井三池製作所社製商品名「10B型」;容量9
リットル)で撹拌速度1100rpmで5分間撹拌し
て、第一段階の撹拌造粒を行った後、得られた造粒物1
00重量部にケッチェンブラック(ケッチェンブラック
インターナショナル社製、粒子径27nm)5重量部を
配合し、撹拌速度1100rpmで5分間更に撹拌して
第二段階の撹拌造粒を行った後、それを温度150℃に
保たれた乾燥機で20時間乾燥して本発明の粒子状カー
ボンブラックを製造した。
【0028】実施例2 第一段階のイオン交換水の配合量を150重量部、第二
段階の撹拌造粒におけるカーボンブラックの配合量を2
0重量部としたこと以外は、実施例1と同様にして粒子
状カーボンブラックを製造した。
【0029】実施例3 ファーネスブラック(三菱化学社「RCF#10」、粒
子径86nm)100重量部にイオン交換水150重量
部を配合して第一段階の撹拌造粒を行った後、得られた
造粒物100重量部に別のファーネスブラック(キャボ
ット社「VULCAN XC72R」、粒子径30n
m)5重量部を配合したこと以外は、実施例1と同様に
して粒子状カーボンブラックを製造した。
【0030】実施例4 第二段階の撹拌造粒におけるカーボンブラックの配合量
を5重量部としたこと以外は、実施例2と同様にして粒
子状カーボンブラックを製造した。
【0031】実施例5 アセチレンブラック(電気化学工業社「50%プレ
ス」、粒子径36nm)100重量部にイオン交換水3
00重量部を配合して第一段階の撹拌造粒を行った後、
得られた造粒物100重量部に別のアセチレンブラック
(電気化学工業社「HS−100」、粒子径48nm)
20重量部を配合したこと以外は、実施例1と同様にし
て粒子状カーボンブラックを製造した。
【0032】実施例6 アセチレンブラック(電気化学工業社「50%プレ
ス」、粒子径36nm)で第一段階の撹拌造粒を行った
後、ファーネスブラック(キャボット社「BLACK
PEARLS1100」、粒子径13nm)を配合して
第二段階の造粒を行ったこと以外は、実施例5と同様に
して粒子状カーボンブラックを製造した。
【0033】実施例7 ファーネスブラック(三菱化学社「RCF#10」、粒
子径86nm)で第一段階の撹拌造粒を行った後、アセ
チレンブラック(電気化学工業社「50%プレス」、粒
子径36nm)を配合して第二段階の造粒を行ったこと
以外は、実施例5と同様にして粒子状カーボンブラック
を製造した。
【0034】比較例1 第二段階の造粒を行わなかったこと以外は、実施例1と
同様にして粒子状カーボンブラックを製造した。
【0035】比較例2 ファーネスブラック(キャボット社「BLACK PE
ARLS1100」、粒子径13nm)67重量部とケ
ッチェンブラック(ケッチェンブラックインターナショ
ナル社製、粒子径27nm)33重量部とイオン交換水
150重量部とを配合して造粒を行い、第二段階の造粒
を行わなかったこと以外は、実施例2と同様にして粒子
状カーボンブラックを製造した。
【0036】比較例3 アセチレンブラック(電気化学工業社「50%プレ
ス」、粒子径36nm)83重量部と別のアセチレンブ
ラック(電気化学工業社「HS−100」、粒子径48
nm)17重量部とイオン交換水165重量部とを配合
して造粒を行い、第二段階の造粒を行わなかったこと以
外は、実施例5と同様にして粒子状カーボンブラックを
製造した。
【0037】比較例4 第一段階のイオン交換水の配合量を340重量部、第二
段階の撹拌造粒におけるカーボンブラックの配合量を5
重量部としたこと以外は実施例1と同様にして粒子状カ
ーボンブラックを製造を試みたが、第一段階の造粒物が
泥状となり操業できなかった。
【0038】
【表1】
【0039】表1より、実施例1〜7で得られた粒子状
カーボンブラックは、比較例1〜3で得られたそれに比
べて、粒硬度と嵩密度が高く、しかも凝集粒子がなく、
分散性に優れたものであった。
【0040】また、実施例1〜7で得られた粒子状カー
ボンブラックの断面構造は、いずれも粒状カーボンブラ
ック表面に別のカーボンブラックの被覆層が形成されて
なるコアシェル構造を有するものであった。その一例と
して、実施例2で得られた粒子状カーボンブラックの断
面構造を示す電子顕微鏡写真を図1に示した。
【0041】
【発明の効果】本発明の粒子状カーボンブラックは、空
気輸送時やゴム及び/又は樹脂等への配合・混練時に粉
だちが少なく、しかもゴム及び/又は樹脂等への分散性
に優れたものである。
【0042】本発明の粒子状カーボンブラックを含有し
たゴム及び/又は樹脂組成物、塗料、インクは、機械的
物性、導電性、光透過性等に優れたものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の粒子状カーボンブラックの断面構造
を示す倍率40倍の電子顕微鏡写真である。
【符号の説明】
1 コア部を構成する粒状カーボンブラック 2 シェル部を構成するカーボンブラックの被覆層 3 空隙 4 コア部とシェル部の境界

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コア部を構成する粒状カーボンブラック
    1の表面に、その粒状カーボンブラックと異なる特性を
    有するカーボンブラックによってシェル部となるカーボ
    ンブラックの被覆層2が形成されてなることを特徴とす
    る粒子状カーボンブラック。
  2. 【請求項2】 コア部とシェル部のカーボンブラックが
    共にアセチレンブラックであることを特徴とする請求項
    1記載の粒子状カーボンブラック。
  3. 【請求項3】 コア部とシェル部のカーボンブラックが
    共にファーネスブラックであることを特徴とする請求項
    1記載の粒子状カーボンブラック。
  4. 【請求項4】 コア部のカーボンブラックがアセチレン
    ブラック、シェル部のカーボンブラックがアセチレンブ
    ラック以外のカーボンブラックであることを特徴とする
    請求項1記載の粒子状カーボンブラック。
  5. 【請求項5】 コア部のカーボンブラックがアセチレン
    ブラック以外のカーボンブラック、シェル部のカーボン
    ブラックがアセチレンブラックであることを特徴とする
    請求項1記載の粒子状カーボンブラック。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載の粒子状
    カーボンブラックをゴム及び/又は樹脂、塗料又はイン
    クに含有させてなることを特徴とする組成物。
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