JPH10251204A - 芳香族化合物の製造方法 - Google Patents

芳香族化合物の製造方法

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JPH10251204A
JPH10251204A JP24190597A JP24190597A JPH10251204A JP H10251204 A JPH10251204 A JP H10251204A JP 24190597 A JP24190597 A JP 24190597A JP 24190597 A JP24190597 A JP 24190597A JP H10251204 A JPH10251204 A JP H10251204A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ハロゲン化芳香族化合物を、ほとんどの用途
に関して許容できる収率で、廃棄処理工程を低減させて
製造することができ、ハロゲン化の部位を向上せしめら
れた選択率で制御することのできる新規な方法を提供す
る。 【解決手段】 本発明方法は、(i)Z指向性基、及
び、一つ又は二つのハロ基を有する少なくとも一つのア
リール又はヘテロアリール化合物;(ii)銅含有脱ハ
ロゲン化剤;及び(iii)1以上の酸;を含む反応混
合物を加熱することにより、ハロゲン化アリール又はヘ
テロアリール化合物からハロゲン原子を選択的に除去す
ることによってアリール又はヘテロアリール化合物を製
造することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、芳香族化合物を製造する方法に
関する。詳しくは、本発明は、1以上の選択された部位
にハロゲン原子を有する芳香族化合物を製造する方法に
関する。本発明は、また、ハロゲン原子が望まれない部
位からハロゲン原子を除去する方法を提供する。幾つか
の条件下においては、本発明方法を用いて、ハロゲン化
芳香族化合物から全てのハロゲン置換基を除去すること
ができる。
【0002】ハロゲン化反応は、多くの芳香族有機化合
物の製造のための合成系路における不可欠な工程であ
る。しかしながら、ハロゲン化反応は、望ましくない程
度のハロゲン化を有するか又は所期の部位以外にハロゲ
ン原子を有する混合物を与える可能性がある。選択的ハ
ロゲン化、すなわち芳香族化合物の選択された部位にお
けるハロゲン化は、「指向性基(directing group)」
を有する芳香族出発材料を用いることによって行うこと
ができる。指向性基は、芳香族環上の置換基である場合
には芳香族環の電子分布に影響を与えることによってど
の位置の芳香族置換が起こり易いかを決定する基であ
る。しかしながら、指向性基が存在しない場合、或いは
1以上のハロゲン原子を付加するのには十分に活性でな
い指向性基がある場合には、特定の部位におけるハロゲ
ン化は困難である可能性がある。選択的ハロゲン化は、
また、芳香族環の異なる残留部位上でランダムに置換を
行わせることのできる多重指向性基が存在している場合
にも、困難である可能性がある。
【0003】これらの問題を解決する努力において、ハ
ロゲン化芳香族化合物の製造において種々の触媒が用い
られている。例えば、Becherら(ドイツ国特許
3,615,762号)は、4−アルキルベンゾイルク
ロリドから塩素化芳香族化合物を製造するための触媒と
して塩化鉄(III)を用いる方法を開示している。し
かしながら、Becherらの方法では、幾つかの用途
のための十分な収率及び選択率が得られず、したがって
生成混合物を精製することが困難である可能性がある。
【0004】他の方法においては、4−(3,5−ジハ
ロフェニル)−4−オキソ酪酸及びブテン酸の製造にお
ける触媒として塩化アルミニウムが用いられている(J
P−5−3111033、5−3009321及び5−
3012879;ジョウジマら,Bulletin o
f the Chemical Society of
Japan,52(8),2441−2(197
9))。しかしながら、報告されている収率は約52%
以下であった。部位選択性を保持しながらより高い収率
でハロゲン化化合物を製造するための方法を得ることが
有益であろう。また、塩化アルミニウム触媒は再使用す
ることができず、それぞれの反応の終了時に急冷しなけ
ればならず、これにより塩酸及び廃酸性アルミニウム塩
が生成する。廃酸性アルミニウム塩は、次に処理して処
分しなければならず、このためプロセスのコストが上昇
する。
【0005】塩素化芳香族化合物は、また、ニトロ及び
スルホン酸基で置換された芳香族化合物の塩素化及び引
き続く部分脱塩素化によっても製造されている(W.
T.Smith,Jr.,J.Am.Chem.So
c.71,2855(1949);米国特許第3,42
3,475号及びJP−6−16965(198
5))。最終ハロゲン化生成物中のニトロ基及びスルホ
ン酸基の存在が望ましくないことがしばしばあり、した
がって、これらの官能基を除去したり、これらを他の官
能基に置換するために幾つかの更なる反応工程が必要と
なる場合がある。
【0006】塩素化フタル酸及び無水物は、強塩基条件
下で、亜鉛のような金属の存在下において部分的に脱ハ
ロゲン化されている(米国特許第4,981,999
号)。しかしながら、幾つかの指向性基は、必要な塩基
条件に対して安定でない場合がある。全ての臭素原子が
これらの条件下で除去されるので、この工程は、臭素化
芳香族化合物を選択的に脱ハロゲン化しない。更に、フ
ッ素原子は、ヒドロキシル基によって置換され得るの
で、反応条件下で安定でない。
【0007】したがって、ハロゲン化芳香族化合物を、
ほとんどの用途に関して許容できる収率で、廃棄処理工
程を低減させて製造することができ、ハロゲン化の部位
を向上せしめられた選択率で制御することのできる新規
な方法に対する必要性が継続して存在している。本発明
は、指向性基を用いることによって、ハロゲン化芳香族
化合物を製造するための公知方法における欠点を克服
し、ハロゲン化の制御を与えるものである。更に、本発
明は、ハロゲン化芳香族化合物を選択的に脱ハロゲン化
して、新規なハロゲン化芳香族化合物か又は非ハロゲン
化芳香族化合物を形成する方法を提供する。
【0008】驚くべきことに、銅金属又は銅を含む化合
物を含む脱ハロゲン化剤を用いて、指向性基を有するあ
る種のハロゲン化芳香族化合物を選択的に脱ハロゲン化
することができることが見出された。銅脱ハロゲン化剤
は、幾つかの反応条件下、例えばカルボン酸及びアミン
溶媒が存在する場合には、触媒量で存在させることがで
きる。本発明方法における選択性は、指向性基を有する
ハロゲン化芳香族化合物中の選択された位置からのハロ
ゲン原子の除去によって与えられる。本発明方法は、通
常、約70%以上の望ましい生成物収率を与える。
【0009】本発明方法によれば、引き続く反応におい
て用いることができるか或いは反応生成物中において望
ましいカルボン酸、ケトン及びエステルのような指向性
基を有する芳香族化合物を用いることが可能になる。こ
れにより、ニトロ又はスルホン酸基を指向性基として用
い、これらの官能基を炭素ベースの置換基で置換するた
めに引き続く工程を必要とする可能性のある公知方法を
凌ぐ有利性が与えられる。本発明方法は、脱ハロゲン化
の位置選択性が、カルボン酸誘導置換基に対してオルト
位に配置する塩素原子をほとんど脱ハロゲン化できな
い、フタル酸誘導体を部分的に脱ハロゲン化する公知方
法を補完するものである。本発明方法においては、他の
位置に配置するハロゲンには通常は影響を与えることな
く、カルボン酸誘導体置換基に対してオルト位に配置す
るハロゲンが選択的に除去される。更に、本発明は、臭
素原子の選択的除去を提供するという点において、フタ
ル酸誘導体の脱ハロゲン化のための公知方法を凌ぐ有利
性を与える。更に、フッ素原子が存在している場合に
は、これらは、反応条件に対して安定であるので、除去
されず、したがって従来法におけるように置換されるこ
とはない。
【0010】また、本発明方法は、公知の合成法と比較
して、合成に続く化合物の混合物の分離を簡単にする。
例えば、ハロゲン化化合物の混合物は、約95%以上の
純度の単一のハロゲン化化合物に転化させることができ
る。
【0011】而して、本発明は、他の望ましい官能基を
有することができる選択的にハロゲン化された芳香族化
合物を、かかる化合物を形成するための従来の合成法と
比較して、減少せしめられた工程数及び減少せしめられ
た廃棄処理工程で製造する方法を提供する。本方法は、
また、ハロゲン化反応生成物の混合物から所望のハロゲ
ン化化合物を単離するための分別蒸留のような分離工程
の必要性を減少させる。本方法は、また、所望の場合に
は、ここに記載した選択的脱ハロゲン化法によって非ハ
ロゲン化芳香族化合物を形成する簡便な手段を提供する
ことができる。
【0012】本発明は、以下の成分: (i)Z指向性基(Z-directing group)、及び、該Z
基に対してオルト位のクロロ、ブロモ及びヨードから独
立して選択される一つ又は二つのハロ基を有する少なく
とも一つのアリール又はヘテロアリール化合物、或い
は、Z指向性基、及び、該Z基に対してオルト位のクロ
ロ、ブロモ及びヨードから独立して選択される一つ又は
二つのハロ基を有する更に置換されたアリール又はヘテ
ロアリール化合物; (ii)除去されるハロ基の当量あたり約0.01〜約
5.0モル当量の銅含有脱ハロゲン化剤;及び (iii)除去されるハロ基の当量あたり少なくとも約
1.0モル当量の、脂肪族C1〜C10カルボン酸、脂肪
族C2〜C10ジカルボン酸、アリールカルボン酸、アリ
ールジカルボン酸、水性無機酸、スルホン酸及びこれら
の混合物からなる群から選択される1以上の酸;(ここ
で、Z指向性基は、CO210、CONR1112、CO
13又はシアノであり、R10、R11及びR12は、それぞ
れ独立して、水素原子、C1〜C6アルキル、アリール又
は置換アリールであり、R13は、水素原子、C1〜C6
ルキル、置換C1〜C6アルキル、アリール又は置換アリ
ールである)を含む反応混合物を加熱することにより、
ハロゲン化アリール又はヘテロアリール化合物からハロ
ゲン原子を選択的に除去することによってアリール又は
ヘテロアリール化合物を製造する方法を提供する。
【0013】本明細書において用いる「アルキル」とい
う用語は、直鎖C1〜C8及び分枝鎖C3〜C8脂肪族炭化
水素鎖、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソ
プロピル、n−ブチル及びtert−ブチルを意味す
る。「置換アルキル」という用語は、例えば、ヒドロキ
シ、メルカプト、C1〜C4アルコキシ、C1〜C4アルキ
ルチオ、ヒドロキシC1〜C4アルキル、C3〜C6シクロ
アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、
置換ヘテロアリール、アリールオキシ、置換アリールオ
キシ、ヘテロアリールオキシ、置換ヘテロアリールオキ
シ、アリール部分又はアルキル部分のいずれか又は両方
が置換基を有していてよいアリールC1〜C4アルキル、
ヘテロアリールC1〜C4アルキル、置換ヘテロアリール
1〜C4アルキル、アリールC1〜C4アルコキシ、置換
アリールC1〜C4アルコキシ、ヘテロアリールC1〜C4
アルコキシ、置換ヘテロアリールC1〜C4アルコキシ、
アリールオキシC1〜C4アルキル、置換アリールオキシ
1〜C4アルキル、アシルオキシ、ニトロ、チオ、N
R’R”、NHCOR’、NHCOOR’、CONR’
R”、COOR’、OSO2R’、SO2R’及びCO
R’(ここで、R’及びR”は、独立して、水素原子、
1〜C6アルキル、C1〜C4アルコキシ、C1〜C4アル
キルチオ、C3〜C6シクロアルキル、C3〜C6シクロア
ルキルC1〜C4アルキル、フェニル、ベンジル及びフェ
ネチルであり、フェニル、ベンジル及びフェネチルはC
1〜C4アルキル又はC1〜C4アルコキシで置換されてい
てもよい)によって置換されたアルキル基を意味する。
【0014】「シクロアルキル」という用語は、閉環飽
和環状C3〜C6基を意味し、例えば、シクロプロピル及
びシクロヘキシルが挙げられる。シクロアルキル基は置
換されていてもよく、任意の置換基としては、アルキル
基に対する場合によって用いる置換基として上記に列記
したものが挙げられる。
【0015】「アリール」という用語は、芳香族環系を
意味し、例えばフェニル、1−ナフチル、2−ナフチ
ル、アントリル、フェナントリルなどが挙げられる。
【0016】「ヘテロアリール」という用語は、芳香族
複素環基を意味する。ヘテロアリール環並びにヘテロア
リールオキシアルキル及びヘテロアリールアルキルのよ
うな他の基のヘテロアリール部分は、通常、1以上の
O、N又はS原子を有する5又は6員の芳香族環であ
り、ベンゼン環のような他の芳香族、ヘテロ芳香族又は
複素環に融合していてもよい。ヘテロアリール基の例と
しては、チエニル、フリル、ピロリル、トリアゾリル、
チアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾ
リル、イソチアゾリル、ピリジル、ピリミジニル、ピラ
ジニル、ピリダジニル、トリアジニル、ベンゾフラニ
ル、ベンゾチエニル、インドリル、キナゾリニル、アク
リジニル、プリニル又はキノキサリニルが挙げられる
が、これらに限定されるものではない。
【0017】置換アリール及び置換ヘテロアリール基中
に存在することのできる置換基としては、1以上のC1
〜C6アルキル、ヒドロキシ、メルカプト、C1〜C4
ルコキシ、C1〜C4アルキルチオ、ヒドロキシC1〜C4
アルキル、C1〜C4 アルコキシC1〜C4アルキル、C3
〜C6シクロアルキル、アリール、置換アリール、ヘテ
ロアリール、置換ヘテロアリール、アリールオキシ、置
換アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、置換ヘテロ
アリールオキシ、アリール部分又はアルキル部分のいず
れか又は両方が置換基を有していてよいアリールC1
4アルキル、ヘテロアリールC1〜C4アルキル、置換
ヘテロアリールC1〜C4アルキル、アリールC1〜C4
ルコキシ、置換アリールC1〜C4アルコキシ、ヘテロア
リールC1〜C4アルコキシ、置換ヘテロアリールC1
4アルコキシ、アリールオキシC1〜C4アルキル、置
換アリールオキシC1〜C4アルキル、アシルオキシ、ニ
トロ、チオ、NR’R”、NHCOR’、NHCOO
R’、CONR’R”、COOR’、OSO2R’、S
2R’及びCOR’(ここで、R’及びR”は、独立
して、水素、C1〜C6アルキル、C1〜C4アルコキシ、
1〜C4アルキルチオ、C3〜C6シクロアルキル、C3
〜C6シクロアルキルC1〜C4アルキル、フェニル、ベ
ンジル及びフェネチルであり、フェニル、ベンジル及び
フェネチルは、この基のフェニル部分において、C1
4アルキル又はC1〜C4アルコキシで置換されていて
もよい)が挙げられる。
【0018】脂肪族C1〜C10カルボン酸は、式:R15
CO2 H(式中、R15は、水素原子又はC1〜C9アルキ
ルである)を有し、例えば、ギ酸、酢酸、プロピオン
酸、吉草酸、ピバリン酸などが挙げられる。
【0019】脂肪族C2〜C10ジカルボン酸は、式:H
2C(CHR16n CO2H(式中、R16は、nが0〜
8である場合には水素原子であり、又はnが1である場
合にはC1〜C7アルキルである)を有し、例えば、シュ
ウ酸、コハク酸、マロン酸などが挙げられる。
【0020】アリールカルボン酸としては、例えば、安
息香酸、1−ナフトエ酸、2−ナフトエ酸、9−フェナ
ントロン酸などが挙げられる。
【0021】アリールジカルボン酸としては、例えば、
フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレンジ
カルボン酸などが挙げられる。
【0022】スルホン酸としては、例えば、ベンゼンス
ルホン酸、p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン
酸、エタンスルホン酸、1−ナフタレンスルホン酸、2
−ナフタレンスルホン酸などが挙げられる。
【0023】上記記載の脂肪族C1〜C10カルボン酸、
脂肪族C2〜C10ジカルボン酸、アリールカルボン酸、
アリールジカルボン酸及びスルホン酸のいずれも、置換
されていてもよく、置換基のいずれもがハロゲン原子で
なければ、置換基は重要ではない。
【0024】本発明の好ましい態様においては、Z指向
性基及び該Z基に対してオルト位のクロロ、ブロモ及び
ヨードから独立して選択される一つ又は二つのハロ基を
有するアリール又はヘテロアリール化合物は、フェニ
ル、1−ナフチル、2−ナフチル、アントリル、フェナ
ントリル、チエニル、フリル、ピロリル、トリアゾリ
ル、チアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チ
アゾリル、イソチアゾリル、ピリジル、ピリミジニル、
ピラジニル、ピリダジニル、トリアジニル、ベンゾフラ
ニル、ベンゾチエニル、インドリル、キナゾリニル、ア
クリジニル、プリニル又はキノキサリニルであり、或い
は、Z指向性基及び該Z基に対してオルト位のクロロ、
ブロモ及びヨードから独立して選択される一つ又は二つ
のハロ基を有する更に置換されたアリール又はヘテロア
リール化合物は、フェニル、1−ナフチル、2−ナフチ
ル、アントリル、フェナントリル、チエニル、フリル、
ピロリル、トリアゾリル、チアゾリル、オキサゾリル、
イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、ピリ
ジル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、トリ
アジニル、ベンゾフラニル、ベンゾチエニル、インドリ
ル、キナゾリニル、アクリジニル、プリニル又はキノキ
サリニルである。
【0025】本発明のより好ましい態様においては、ア
リール化合物は、式(I):
【化2】 (式中、R1、R2、R3、R4及びR5は、それぞれ独立
して、水素原子、C1〜C8アルキル、置換C1〜C8アル
キル、C3〜C6シクロアルキル、置換C3〜C6シクロア
ルキル、アリール、置換アリール、CH2OR6、NR7
10、OR8、SR9、ヘテロアリール、置換ヘテロアリ
ール、フルオロ、クロロ、ブロモ又はヨードであり、但
しR1及びR5の少なくとも一つはクロロ、ブロモ又はヨ
ードであり;Z指向性基は、CO210、CONR11
12、COR13又はシアノであり;R6、R8及びR9は、
それぞれ独立して、水素原子、C1〜C6アルキル、アリ
ール、置換アリール又はCOR14であり;R7、R10
11及びR12は、それぞれ独立して、水素原子、C1
6アルキル、アリール又は置換アリールであり;R13
は、水素原子、C1〜C6アルキル、置換C1〜C6アルキ
ル、アリール又は置換アリールであり;R14はC1〜C6
アルキル又はアリールである)を有する置換フェニルで
ある。
【0026】式(I)の置換フェニルを用いる本発明の
更に好ましい態様においては、R1及びR5が、それぞれ
独立して、水素原子、C1〜C8アルキル、置換C1〜C8
アルキル、アリール、置換アリール、フルオロ、クロ
ロ、ブロモ又はヨードであり、但しR1及びR5の少なく
とも一つはクロロ、ブロモ又はヨードであり;R2、R3
及びR4が、それぞれ独立して、水素原子、C1〜C8
ルキル、アリール、置換C1〜C8アルキル、置換アリー
ル、NR710、フルオロ、クロロ又はブロモであり;
Zが、CO210、CONR1112又はCOR13であ
り;R7及びR10が、それぞれ独立して、水素原子、C1
〜C6アルキル、アリール又は置換アリールであり;R
11及びR12が、それぞれ独立して、C1〜C6アルキル、
アリール又は置換アリールであり;R13が、C1〜C6
ルキル、置換C1〜C6アルキル、アリール又は置換アリ
ールである。
【0027】式(I)の置換フェニルを用いる本発明の
更に好ましい態様においては、R1及びR5が、それぞれ
独立して、水素原子、C1〜C8アルキル、クロロ又はブ
ロモであり、但しR1及びR5の少なくとも一つはクロロ
又はブロモであり;R2、R3及びR4が、それぞれ独立
して、水素原子、C1〜C8アルキル、アリール、フルオ
ロ、クロロ又はブロモであり;ZがCO210であり;
10が、水素原子、C1〜C6アルキル、アリール又は置
換アリールである。
【0028】基R10、R11、R12、R13及びR14の組成
は、本発明に対して重要ではなく、最終化合物において
望ましい官能基に従って選択することができる。
【0029】ある種の反応条件下では、脱ハロゲン化反
応又は精製工程中に、ある種の官能基が第2の反応を受
ける。例えば、ニトリル又はアシルハライド基は、カル
ボン酸に転化する場合がある。当業者に認識されるよう
に、かかる第2の反応は、所望の官能基を形成する上で
有用である可能性がある。
【0030】本発明方法によって、1以上のハロゲン原
子の位置を予め選択することができるハロゲン化芳香族
化合物を製造することが可能になる。特に、本発明方法
によって、クロロ及びブロモの位置を選択することが可
能になる。本方法は、また、芳香族環上の特定の位置か
らのヨードの除去における選択性が必要とされない場合
には、ヨード基の除去のためにも有用である。本方法
は、また、ある種のハロゲン化芳香族出発材料を用いて
ハロゲン置換基を有しない芳香族化合物を形成すること
ができる点で有用である。
【0031】本発明方法を用いて、フルオロ、クロロ及
びブロモから選択される少なくとも一つのハロゲン原子
で置換された芳香族ハロゲン化化合物を製造することが
できる。フルオロは、本発明方法によって影響を受けな
いので、存在させることができ、芳香族環上の任意の1
以上の位置に存在することができる。5個以下のハロ置
換基を存在させることができ、全てが同じものである必
要はない。また、ハロ置換基以外の置換基を環上に存在
させることもできる。
【0032】クロロの選択的除去が所望の場合には、少
なくとも一つのクロロ(除去されるクロロ)がZ基に対
してオルトの位置にあることが必要である。しかしなが
ら、第2のクロロがZ基に対してメタ又はパラ位置にあ
る場合には、過剰の銅源の存在下での長時間の反応によ
って非選択的除去を行うことができる。ブロモの除去が
所望の場合には、除去されるブロモは、Zに対してオル
ト又はパラ位置に配置していてよい。しかしながら、1
以上のブロモを除去する場合には、除去される少なくと
も一つのブロモがZ基に対してオルトに配置しているこ
とが好ましい。二つのクロロ、二つのブロモ又は一つの
クロロと一つのブロモ置換基がZ基に対してオルトに配
置している場合には、両方のハロ置換基が除去される。
【0033】1以上のZ基が存在していてよい。1以上
のZ基の存在によって、脱ハロゲン化の程度が向上し、
方法の選択性に影響を与える可能性がある。例えば、三
つのハロ置換基及び二つのZ基を環上の交互の位置に有
する環は、存在するハロ置換基がクロロ、ブロモ及びヨ
ードから選択される場合には、全てのハロ置換基が除去
される。互いにパラの二つのZ基及び残りの位置上に四
つのハロ置換基を有する環も、存在するハロ置換基がク
ロロ、ブロモ及びヨードから選択される場合には、完全
に脱ハロゲン化される。
【0034】本発明方法において必要な材料としては、
上記に記載したような、一つ以上のZ基で置換された少
なくとも一つのハロゲン化芳香族化合物、銅金属又は銅
含有化合物を含む脱ハロゲン化剤、及び少なくとも一つ
のカルボン酸又はジカルボン酸、スルホン酸又は水性酸
(aqueous acid)が挙げられる。銅金属又は銅(I)化
合物が通常用いられる。銅(I)化合物は、銅が+1の
酸化状態にあるイオン性銅を有する化合物である。公知
の銅(I)化合物の例としては、塩化銅(I)、臭化銅
(I)及び酸化銅(I)が挙げられるが、これらに限定
されない。ある場合においては、1以上の溶媒を用いて
本発明方法をより良好に行わせることが有利である。溶
媒の一つがアミンタイプのものである場合には、脱ハロ
ゲン化剤には、更に銅(II)タイプの化合物が包含さ
れる。銅(II)化合物は、銅が+2の酸化状態にある
イオン性銅を有する化合物である。公知の銅(II)化
合物の例としては、酢酸銅(II)、塩化銅(II)、
臭化銅(II)、酸化銅(II)及び硫酸銅(II)が
挙げられるが、これらに限定されない。
【0035】出発材料又は銅源が不溶性であるか或いは
カルボン酸試薬が反応温度において流体でない条件下で
は、溶媒が必要である。かかる条件は、水性無機酸を用
いる場合に起こる可能性がある。ジカルボン酸又はより
高沸点のカルボン酸は、反応温度において流体でない場
合があるので、溶媒の使用を必要とする場合がある。溶
媒は、また、カルボン酸又はジカルボン酸試薬が室温に
おいて流体でない場合には、反応が完了した後に、反応
混合物を冷却する時に添加することもできる。
【0036】本発明方法は、少なくとも70℃の温度で
行う。反応温度が95〜220℃、より好ましくは10
5〜150℃であることが好ましい。反応圧は重要では
ないが、便宜上、約1気圧(101kP)の圧を通常用
いる。
【0037】本発明方法において用いるハロゲン化芳香
族化合物の組成は、所望の生成物によって決定される。
ハロゲン化芳香族化合物の例としては、メチル−2,5
−ジクロロベンゾエート、2,4−ジクロロベンズアミ
ド、2,4−ジクロロアセトフェノン、2,3−ジクロ
ロ安息香酸及びメチル−2,5−ジクロロ−4−メチル
ベンゾエートが挙げられるが、これらに限定されない。
【0038】出発材料として用いる他のハロゲン化芳香
族化合物は、当該技術において公知の方法に従って合成
することができる。例えば、次式に示すように、指向性
基Zを有する芳香族化合物をハロゲン源で処理して、1
以上のハロゲン化芳香族化合物を製造することができ
る。
【0039】
【化3】
【0040】例として、塩素ガスを用いて、塩化アルミ
ニウム又は塩化鉄(III)のようなルイス酸触媒の存
在下でメチル−4−クロロベンゾエートを塩素化して、
三つの塩素化化合物の混合物を製造することができる。
次に、次式に示すように、この混合物を選択的に脱ハロ
ゲン化して、メチル−3,4,5−トリクロロベンゾエ
ートを製造することができる。
【0041】
【化4】
【0042】反応混合物が流体であるならば、ハロゲン
化芳香族化合物の量は重要ではない。一般に、ハロゲン
化芳香族化合物の量は、ハロゲン化化合物及び酸の合計
重量を基準として5〜50重量%であってよい。好まし
くは、ハロゲン化芳香族化合物の量は20〜40%であ
る。
【0043】上記に説明したように、本発明方法によれ
ば、銅含有脱ハロゲン化剤が選択性のために必要であ
る。銅含有脱ハロゲン化剤は、アミン含有溶媒が存在し
ない場合には、金属銅又は銅(I)化合物であってよ
い。アミン含有溶媒が存在する場合には、銅(II)化
合物を用いることもできる。銅含有脱ハロゲン化剤は、
好ましくは、粉末形態で加える。本発明方法において有
用な銅(I)化合物の例としては、酸化銅(I)、臭化
銅(I)及び塩化銅(I)が挙げられるが、これらに限
定されない。本発明方法において有用な銅(II)化合
物の例としては、酢酸銅(II)、塩化銅(II)、臭
化銅(II)、酸化銅(II)及び硫酸銅(II)が挙
げられるが、これらに限定されない。銅含有脱ハロゲン
化剤の量は、概して、除去されるハロ基の当量あたり、
銅約0.5〜約5当量、好ましくは約1.0〜約4.0
当量、より好ましくは約1.0〜約3.0当量である。
アミン含有溶媒が存在する場合には、用いる銅含有脱ハ
ロゲン化剤の量は、除去されるハロ基の当量あたり銅約
0.01〜約2.0当量、好ましくは約0.1〜約1.
0当量である。また、ポリ(4−ビニルピリジン)のよ
うなアミン官能基を有するポリマーの存在下で、より低
いレベルの銅含有脱ハロゲン化剤と共に通常の溶媒を用
いることもできる。
【0044】1以上のカルボン酸を本発明方法において
用いることができる。1以上のカルボン酸は、芳香族又
は脂肪族であってよい。本発明方法において有用な脂肪
族カルボン酸の例としては、酢酸、プロピオン酸、吉草
酸、ピバリン酸及び酪酸が挙げられるが、これらに限定
されない。本発明方法において有用な芳香族カルボン酸
の例としては、安息香酸及びトルイル酸が挙げられる
が、これらに限定されない。ジカルボン酸を用いること
もできる。ジカルボン酸の例としては、シュウ酸、コハ
ク酸、マロン酸及びフタル酸が挙げられるが、これらに
限定されない。酸の混合物を用いることもできる。カル
ボン酸の全量は、好ましくは、除去されるハロゲンのモ
ルあたり少なくとも1モル当量である。
【0045】また、水性酸を本発明方法において用いる
ことができる。かかる酸の例としては、硫酸、塩酸、メ
タンスルホン酸及びp−トルエンスルホン酸が挙げられ
るが、これらに限定されない。しかしながら、カルボン
酸を用いる場合よりも、水性反応媒体を用いることによ
ってより多くの銅が必要になる可能性がある。また、幾
つかの官能基は水性酸と望ましくなく反応する可能性が
あるので、水性酸の使用により、出発芳香族化合物上に
存在することのできる官能基のタイプが制限される可能
性がある。更に、水性媒体を用いる場合には、反応が完
了するのにより長い時間がかかる可能性がある。用いる
場合には、水性酸の濃度は重要ではない。ハロゲン化芳
香族化合物及び水性媒体の合計重量を基準として最小で
5重量%が好ましい。しかしながら、多くの場合におい
て、流体混合物を得るために溶媒が必要である可能性が
ある。
【0046】過剰の水性又は有機酸を、反応に悪影響を
与えることなく存在させることができる。
【0047】場合によっては、1以上のカルボン酸、ジ
カルボン酸又は水性酸に加えて、溶媒を用いることがで
きる。有用な溶媒の例としては、キシレン、トルエン、
エチルアセテート、ブチルアセテート、メシチレン、オ
クタン、デカン、アニソール、ニトロベンゼン、メトキ
シエチルエーテル、ジメチルスルホキシド、N,N−ジ
メチルホルムアミド、ピリジン、ピロリジン、2−ピロ
リジノン、ピロール、ピペリジン、ピペラジン、キノリ
ン、アセトニトリル、バレロニトリル、トリエチルアミ
ン、トリイソブチルアミン、トリプロピルアミン、ジイ
ソプロピルアミン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼ
ン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミ
ン、4−ピコリン、モルホリン、N,N,N’,N’−
テトラメチルジアミノメタン、N−メチルモルホリン、
エチレンジアミン、1−メチルピペリジン、1−メチル
ピロリジン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オ
クタン及び1,4−ジメチルピペラジンが挙げられる
が、これらに限定されない。好ましい溶媒としては、キ
シレン、トリエチルアミン、ピリジン、N,N−ジメチ
ルホルムアミド、ブチルアセテート、N,N,N’,
N’−テトラメチルエチレンジアミン、N,N,N’,
N’−テトラメチルジアミノメタン、N−メチルモルホ
リン、4−ピコリン、ピロリジン、エチレンジアミン、
1−メチルピペリジン、1−メチルピロリジン、1,4
−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、1,4−ジ
メチルピペラジン及びモルホリンが挙げられる。アミン
タイプの好ましい溶媒としては、N,N,N’,N’−
テトラメチルエチレンジアミン、4−ピコリン、N−メ
チルモルホリンおよびN,N,N’,N’−テトラメチ
ルジアミノメタンが挙げられる。
【0048】溶媒を用いる場合には、混合物が流体であ
るならば、溶媒の量は重要ではない。幾つかの場合にお
いては、溶媒の量が、溶媒及びカルボン酸、ジカルボン
酸又は水性酸の合計容量を基準として、少なくとも25
容量%であることが好ましい場合がある。これは、例え
ば、反応混合物が反応条件下で流体でない場合か、或い
はハロゲン化芳香族化合物が可溶性でない場合に必要と
なる可能性がある。反応が実質的に完了した後に、上記
に列記した溶媒を反応混合物に加えることもできる。更
に、溶媒の使用によって、必要な銅含有脱ハロゲン化剤
の量を減少させることができる。例えば、アミン含有溶
媒又は通常の溶媒中のポリマーアミンをカルボン酸に加
えて用いると、更なるアミン含有溶媒を用いないでプロ
ピオン酸のようなカルボン酸溶媒を用いた場合の約1.
0当量の銅含有脱ハロゲン化剤と比較して、0.01当
量という少量の銅含有脱ハロゲン化剤しか必要でなくな
る場合がある。
【0049】本発明方法を行うのに用いる装置は、攪拌
のための機構及び加熱手段を有していなければならな
い。例えば、凝縮器及びマグネチック撹拌バーを取り付
けた丸底フラスコを用いるか、或いは、オーバーヘッド
スターラーを有する反応ケトルを用いることができる。
【0050】以下の実施例及び実験手順は、実施者への
指針のために提供するものであり、特許請求の範囲によ
って規定された発明の範囲を制限するものではない。
【0051】実施例1:メチル−2,5−ジクロロ−4
−メチルベンゾエートの脱ハロゲン化 50mlの丸底フラスコに、マグネチック撹拌バー、還
流凝縮器、温度計、窒素導入口及び温度コントローラー
に接続した加熱マントルを取り付けた。フラスコに、メ
チル−2,5−ジクロロ−4−メチルベンゾエート
(4.0g、18.3ミリモル)及び銅粉末(2.32
g、36.5ミリモル)を入れた。プロピオン酸(6m
l)及びキシレン(10ml)を加え、得られた混合物
を130〜135℃に加熱した。ガスクロマトグラフィ
ー(GC)分析によって反応を監視し、出発材料がもは
や検出されない時点で完了したと判断した(11時
間)。反応混合物を室温に冷却し、濾過し、固形分をキ
シレンで洗浄した。濾液は青緑色であった。濾液を合わ
せて、青緑色が消えるまで1モル(M)塩酸溶液で洗浄
した。得られた黄色の有機層を水で洗浄し、硫酸ナトリ
ウム上で乾燥した。減圧下での蒸発によって溶媒を除去
した。残渣を減圧下で乾燥して、メチル−3−クロロ−
4−メチルベンゾエート3.14gを得た。生成物は、
淡黄色の固体で、融点(mp)は27〜28℃であっ
た。
【0052】実施例2:メチル−2,5−ジクロロベン
ゾエートの脱ハロゲン化 50mlの丸底フラスコに、マグネチック撹拌バー、還
流凝縮器、温度計、窒素導入口及び温度コントローラー
に接続した加熱マントルを取り付けた。フラスコに、メ
チル−2,5−ジクロロベンゾエート(5.0g、24
ミリモル)及び銅粉末(3.04g、48ミリモル)を
入れた。プロピオン酸(10ml)及びキシレン(15
ml)を加え、得られた混合物を130〜135℃に加
熱した。GC分析によって反応を監視し、出発材料がも
はや検出されない時点で完了したと判断した(3時
間)。反応混合物を室温に冷却し、濾過し、固形分をキ
シレンで洗浄した。濾液は青緑色であった。濾液を合わ
せて、青緑色が消えるまで1M塩酸溶液で洗浄した。得
られた黄色の有機層を水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で
乾燥した。減圧下での蒸発によって溶媒を除去した。残
渣を減圧下で乾燥して、メチル−3−クロロベンゾエー
ト3.93gを、淡黄色の油状物として得た。
【0053】実施例3:2,4−ジクロロベンズアミド
の脱ハロゲン化 50mlの丸底フラスコに、マグネチック撹拌バー、還
流凝縮器、温度計、窒素導入口及び温度コントローラー
に接続した加熱マントルを取り付けた。フラスコに、
2,4−ジクロロベンズアミド(5.0g、26ミリモ
ル)及び銅粉末(3.34g、52ミリモル)を入れ
た。プロピオン酸(15ml)を加え、得られた混合物
を130〜135℃に加熱した。GC分析によって反応
を監視し、出発材料がもはや検出されない時点で完了し
たと判断した(0.5時間)。反応混合物を冷却しなが
ら、キシレンの混合物(30ml)を加えた。得られた
混合物を濾過し、固形分をキシレンで洗浄した。濾液は
青緑色であった。濾液を合わせて、青緑色が消えるまで
1M塩酸溶液で洗浄した。得られた黄色の有機層を水で
洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥した。減圧下での蒸発
によって溶媒を除去した。残渣を減圧下で乾燥して、所
期の4−クロロベンズアミド2.91gを、融点160
〜165℃のオフホワイトの固体として得た。
【0054】実施例4:種々の反応条件下での2,4−
ジクロロアセトフェノンの脱ハロゲン化 (a)銅粉末及びプロピオン酸の使用 50mlの丸底フラスコに、マグネチック撹拌バー、還
流凝縮器、温度計、窒素導入口及び温度コントローラー
に接続した加熱マントルを取り付けた。フラスコに、
2,4−ジクロロアセトフェノン(5.0g、26.5
ミリモル)及び銅粉末(3.36g、53ミリモル)を
入れた。プロピオン酸(15ml)を加え、得られた混
合物を130〜135℃に加熱した。反応を、GC分析
によって監視し、出発材料がもはや検出されない時点で
完了したと判断した(2時間)。反応混合物を冷却しな
がら、キシレンの混合物(15ml)を加えた。得られ
た混合物を濾過し、固形分をキシレンで洗浄した。濾液
は青緑色であった。濾液を合わせて、青緑色が消えるま
で1M塩酸溶液で洗浄した。得られた黄色の有機層を水
で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥した。減圧下での蒸
発によって溶媒を除去した。残渣を減圧下で乾燥して、
4−クロロアセトフェノン3.38gを、黄色の油状物
として得た。
【0055】(b)酸化銅(I)及びプロピオン酸の使
用 100mlの丸底フラスコに、マグネチック撹拌バー、
還流凝縮器、温度計、窒素導入口及び温度コントローラ
ーに接続した加熱マントルを取り付けた。フラスコに、
2,4−ジクロロアセトフェノン(5.0g、26.5
ミリモル)及び酸化銅(I)(7.6g、52.9ミリ
モル)を入れた。プロピオン酸(15ml)を加え、得
られた混合物を130℃に加熱した。脱ハロゲン化を完
了させるために、2.5時間後に更なる酸化銅(I)
(0.76g、5.3ミリモル)を加えた。反応を、G
C分析によって監視し、出発材料がもはや検出されない
時点で完了したと判断した(3.5時間)。反応混合物
を冷却しながら、トルエン(25ml)を加えた。得ら
れた混合物を濾過し、固形分をトルエンで洗浄した。濾
液は青緑色であった。濾液を合わせて、青緑色が消える
まで2M塩酸溶液(2×50ml)で洗浄した。得られ
た黄色の有機層を水(50ml)で洗浄し、硫酸ナトリ
ウム上で乾燥した。減圧下での蒸発によって溶媒を除去
した。残渣を減圧下で乾燥して、4−クロロアセトフェ
ノン3.76gを、黄色の油状物として得た。
【0056】(c)銅粉末、トリエチルアミン及び酢酸
の使用 100mlの丸底フラスコに、マグネチック撹拌バー、
還流凝縮器、温度計、窒素導入口及び温度コントローラ
ーに接続した加熱マントルを取り付けた。フラスコに、
2,4−ジクロロアセトフェノン(5.0g、26.5
ミリモル)及び銅粉末(0.84g、13.2ミリモ
ル)を入れた。フラスコを窒素で0.5時間パージし
た。同時に、別のフラスコに酢酸(30g)及びトリエ
チルアミン(30g)を入れた。溶液を通して窒素を
0.5時間バブリングさせることによって得られた溶液
を抜気した。抜気した溶液の一部(20ml)をシリン
ジによって反応フラスコに入れ、得られた混合物を13
5℃に加熱した。脱ハロゲン化を完了させるために、2
時間後に更なる銅(0.17g、2.65ミリモル)を
加えた。反応を、GC分析によって監視し、出発材料が
もはや検出されない時点で完了したと判断した(5時
間)。反応混合物を室温に冷却し、250mlの三角フ
ラスコ中に注ぎ入れ、トルエン(50ml)及び2M塩
酸溶液(50ml)を加えた。得られた混合物を濾過
し、固形分をトルエンで洗浄した。得られた褐色の有機
層を2M塩酸溶液(50ml)、水(50ml)及び5
%水酸化ナトリウム溶液(50ml)で洗浄した。塩基
で洗浄中に固形分が沈殿した。Florisil(ケイ
酸マグネシウム)のパッドを通して混合物を濾過し、更
なるトルエンですすいだ。濾液を合わせて、黄色の溶液
を得た。減圧下で蒸発させることによって溶媒を除去し
た。残渣を減圧下で乾燥して、4−クロロアセトフェノ
ン3.38gを、褐色の油状物として得た。
【0057】(d)銅粉末、ピリジン及び酢酸の使用 50mlの丸底フラスコに、マグネチック撹拌バー、還
流凝縮器、温度計、窒素導入口及び温度コントローラー
に接続した加熱マントルを取り付けた。フラスコに、
2,4−ジクロロアセトフェノン(5.0g、26.5
ミリモル)及び銅粉末(1.68g、26.5ミリモ
ル)を入れた。フラスコを窒素で0.5時間パージし
た。同時に、別のフラスコに酢酸(15g)及びピリジ
ン(15g)を入れた。溶液を通して窒素を0.5時間
バブリングさせることによって得られた溶液を抜気し
た。抜気した溶液の一部(20ml)をシリンジによっ
て反応フラスコに入れ、得られた混合物を130℃に加
熱した。脱ハロゲン化を完了させるために、3時間後に
更なる銅(0.50g、7.87ミリモル)を加えた。
反応を、GC分析によって監視し、出発材料がもはや検
出されない時点で完了したと判断した(5時間)。反応
混合物を室温に冷却し、トルエン(25ml)を加え
た。得られた混合物を、Florisil(ケイ酸マグ
ネシウム)のパッドを通して濾過し、次に更なるトルエ
ンですすいだ。濾液は青緑色であった。濾液を合わせ
て、青緑色が消えるまで2M塩酸溶液(2×50ml)
で洗浄した。得られた黄褐色の有機層を、5%水酸化ナ
トリウム溶液(50ml)及び水(75ml)で洗浄し
た。溶液を硫酸ナトリウム上で乾燥した。減圧下で蒸発
させることによって溶媒を除去した。残渣を減圧下で乾
燥して、4−クロロアセトフェノン3.87gを、褐色
の油状物として得た。
【0058】(e)塩化銅(I)、N,N−ジメチルホ
ルムアミド及びプロピオン酸の使用 50mlの丸底フラスコに、マグネチック撹拌バー、還
流凝縮器、温度計、窒素導入口及び温度コントローラー
に接続した加熱マントルを取り付けた。フラスコに、
2,4−ジクロロアセトフェノン(5.0g、26.5
ミリモル)及び塩化銅(I)(5.24g、53.0ミ
リモル)を入れた。プロピオン酸(5.87g、79.
0ミリモル)及びN,N−ジメチルホルムアミド(20
ml)を加え、得られた溶液を130〜135℃に加熱
した。反応速度を上昇させるために、31時間後に更な
る塩化銅(I)を加えた。反応を、GC分析によって監
視し、出発材料がもはや検出されない時点で完了したと
判断した(100時間)。反応混合物を室温に冷却し、
トルエン(50ml)及び2M塩酸溶液(100ml)
を加えた。層を分離し、上層の有機層を2M塩酸溶液
(50ml)で洗浄した。得られた黄色の有機層を、水
(50ml)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥した。
減圧下で蒸発させることによって溶媒を除去した。残渣
を減圧下で乾燥して、4−クロロアセトフェノン3.9
5g(98.9%)を、黄色の油状物として得た。
【0059】実施例5:2,3−ジクロロ安息香酸の脱
ハロゲン化 50mlの丸底フラスコに、マグネチック撹拌バー、還
流凝縮器、温度計、窒素導入口及び温度コントローラー
に接続した加熱マントルを取り付けた。フラスコに、
2,3−ジクロロ安息香酸(4.55g、23.8ミリ
モル)及び銅粉末(3.02g、47.6ミリモル)を
入れた。プロピオン酸(30ml)を加え、得られた溶
液を130〜135℃に加熱した。反応を、GC分析に
よって監視し、出発材料がもはや検出されない時点で完
了したと判断した(1時間)。反応混合物を室温に冷却
しながら、酢酸エチル(30ml)を加えた。得られた
混合物を濾過し、固形分を酢酸エチルで洗浄した。濾液
は青緑色であった。濾液を合わせて、青緑色が消えるま
で、1M塩酸溶液で洗浄した。得られた黄色の有機層
を、水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥した。減圧下
で蒸発させることによって溶媒を除去した。残渣を減圧
下で乾燥して、3−クロロ安息香酸3.55gを、淡黄
色の固体として得た。融点153〜153.5℃。
【0060】実施例6:2−クロロアセトフェノンの脱
ハロゲン化 50mlの丸底フラスコに、マグネチック撹拌バー、還
流凝縮器、温度計、窒素導入口及び温度コントローラー
に接続した加熱マントルを取り付けた。フラスコに、2
−クロロアセトフェノン(5.0g、32.3ミリモ
ル)及び銅粉末(4.1g、64.7ミリモル)を入れ
た。プロピオン酸(20ml)を加え、得られた混合物
を130℃に加熱した。反応を、GC分析によって監視
し、出発材料がもはや検出されない時点で完了したと判
断した(2.5時間)。反応混合物を室温に冷却しなが
ら、酢酸エチル(20ml)を加えた。混合物を濾過
し、固形分を酢酸エチルで洗浄した。濾液は青緑色であ
った。濾液を合わせて、青緑色が消えるまで、1M塩酸
溶液で洗浄した。得られた黄色の有機層を、水で洗浄
し、硫酸ナトリウム上で乾燥した。減圧下で蒸発させる
ことによって溶媒を除去した。残渣を減圧下で乾燥し
て、所期のアセトフェノン3.20gを、淡黄色の油状
物として得た。生成物のガスクロマトグラムは市販の標
準物質のものと合致した。
【0061】実施例7:2,6−ジクロロ安息香酸の脱
ハロゲン化 100mlの丸底フラスコに、マグネチック撹拌バー、
還流凝縮器、温度計、窒素導入口及び温度コントローラ
ーに接続した加熱マントルを取り付けた。フラスコに、
2,6−ジクロロ安息香酸(5.0g、26.2ミリモ
ル)及び銅粉末(3.3g、78.6ミリモル)を入れ
た。ピバリン酸(15ml)を加え、得られた混合物を
130〜135℃に加熱した。反応を、GC分析によっ
て監視し、出発材料がもはや検出されない時点で完了し
たと判断した(3時間)。反応混合物を室温に冷却しな
がら、酢酸エチル(50ml)を加えた。得られた混合
物を濾過し、固形分を酢酸エチルで洗浄した。濾液は青
緑色であった。濾液を合わせて、青緑色が消えるまで、
1M塩酸溶液で洗浄した。得られた淡黄褐色の有機層
を、水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥した。減圧下
で蒸発させることによって溶媒を除去した。残渣を減圧
下で乾燥して、安息香酸2.89gを、オフホワイトの
固体として得た。融点118〜119℃。
【0062】実施例8:メチル−4−クロロベンゾエー
トからのメチル−3,4,5−トリクロロベンゾエート
の製造
【化5】
【0063】(a)メチル−4−クロロベンゾエートの
塩素化 250mlの丸底フラスコに、マグネチック撹拌バー、
還流凝縮器、温度計、窒素導入口、温度コントローラー
に接続した加熱マントル、及び塩素タンク及び苛性スク
ラバーへの接続部を取り付けた。フラスコに、メチル−
4−クロロベンゾエート(10.0g、58.6ミリモ
ル)、1,2−ジクロロエタン(125ml)及び三塩
化アルミニウム(10.2g、76.2ミリモル)を入
れた。マグネチック撹拌バーのすぐ上に配置した3/1
6”IDのテフロン管を通して塩素をバブリングしなが
ら、反応混合物を雰囲気温度に保持した。反応を、GC
分析によって監視し、3,4−ジクロロエステルが消滅
した時点で完了したと判断した。反応混合物を2M塩酸
溶液の冷却溶液(100ml)中に注いだ。得られた混
合物は2層を呈した。下層の有機層を水で洗浄し、硫酸
ナトリウム上で乾燥した。減圧下で蒸発させることによ
って溶媒を除去した。残渣である白色の固体(15.5
g)は、メチル−3,4,5−トリクロロベンゾエート
(19%)、メチル−2,3,4,5−テトラクロロベ
ンゾエート(75%)及びメチル−2,3,4,5,6
−ペンタクロロベンゾエート(5%)の混合物から成っ
ていた。ガスクロマトグラフィーにおけるそれぞれの成
分の相対パーセンテージに基づいて、収率は98%であ
ると評価された。
【0064】(b)脱ハロゲン化 50mlの丸底フラスコに、マグネチック撹拌バー、還
流凝縮器、温度計、窒素導入口及び温度コントローラー
に接続した加熱マントルを取り付けた。フラスコに、上
記で得られた塩素化エステル混合物(5.0g、約1
8.7ミリモル)及び銅粉末(2.32g、36.4ミ
リモル)を入れた。プロピオン酸(15ml)を加え、
得られた混合物を130〜135℃に加熱した。反応
を、GC分析によって監視し、テトラクロロエステル出
発物質がもはや検出されない時点で完了したと判断した
(3時間)。反応混合物を室温に冷却しながら、トルエ
ンを加えた。得られた混合物を濾過し、固形分をトルエ
ンで洗浄した。濾液は青緑色であった。濾液を合わせ
て、青緑色が消えるまで、1M塩酸溶液で洗浄した。得
られた無色の有機層を、水で洗浄し、硫酸ナトリウム上
で乾燥した。減圧下で蒸発させることによって溶媒を除
去した。残渣を減圧下で乾燥して、メチル−3,4,5
−トリクロロベンゾエート4.13gを、白色の固体と
して得た。融点111〜112℃。
【0065】実施例9:メチル−4−ブロモベンゾエー
トからのメチル−3,5−ジクロロベンゾエートの製造
【化6】
【0066】(a)メチル−4−ブロモベンゾエートの
塩素化 100mlの丸底フラスコに、マグネチック撹拌バー、
還流凝縮器、温度計、窒素導入口、温度コントローラー
に接続した加熱マントル、及び塩素タンク及び苛性スク
ラバーへの接続部を取り付けた。フラスコに、メチル−
4−ブロモベンゾエート(6.0g、27.9ミリモ
ル)、1,2−ジクロロエタン(60ml)及び三塩化
アルミニウム(4.65g、34.9ミリモル)を入れ
た。マグネチック撹拌バーのすぐ上に配置した3/1
6”IDのテフロン管を通して塩素をバブリングしなが
ら、反応混合物を雰囲気温度に保持した。2時間後、反
応速度を上昇させるために、更なる三塩化アルミニウム
1.0gを加えた。反応を、GC分析によって監視し、
3,5−ジクロロエステルが反応混合物の3%未満とな
った時点で完了したと判断した。反応混合物を2M塩酸
溶液の冷却溶液(100ml)中に注いだ。得られた混
合物は2層を呈した。下層の有機層を水で洗浄し、硫酸
ナトリウム上で乾燥した。減圧下で蒸発させることによ
って溶媒を除去した。残渣であるクリーム色の固体
(9.0g)は、メチル−4−ブロモ−3,5−ジクロ
ロベンゾエート(2%)、メチル−4−ブロモ−2,
3,5−トリクロロベンゾエート(83%)及びメチル
−4−ブロモー2,3,5,6−テトラクロロベンゾエ
ート(14%)の混合物から成っていた。ガスクロマト
グラフィーにおけるそれぞれの成分の相対パーセンテー
ジに基づいて、収率は97%であると評価された。
【0067】(b)脱ハロゲン化 50mlの丸底フラスコに、マグネチック撹拌バー、還
流凝縮器、温度計、窒素導入口及び温度コントローラー
に接続した加熱マントルを取り付けた。フラスコに、上
記で得られた塩素化エステル混合物(5.0g、約1
5.8ミリモル)及び銅粉末(2.0g、31.4ミリ
モル)を入れた。ピバリン酸(15ml)を加え、得ら
れた混合物を135℃に加熱した。反応を完了させるた
めに、更なる銅(1.0g、15.7ミリモル)を、
1、5、6及び13時間後に加えた。反応混合物の流動
性を保持するために、更なる溶媒を加えた。5時間時点
においてピバリン酸15mlを加えた。9時間及び13
時間時点において、キシレンの混合物(15ml)を加
えた。反応を、GC分析によって監視し、トリクロロ及
びテトラクロロエステルがもはや検出されない時点で完
了したと判断した。全反応時間は15時間であった。反
応混合物を室温に冷却した。混合物を濾過し、固形分を
キシレンで洗浄した。濾液は青緑色であった。濾液を合
わせて、青緑色が消えるまで、1M塩酸溶液で洗浄し
た。得られた黄色の有機層を、水で洗浄し、硫酸ナトリ
ウム上で乾燥した。減圧下で蒸発させることによって溶
媒を除去した。残渣を減圧下で乾燥して、所期のメチル
−3,5−ジクロロベンゾエート3.20gを、淡黄色
の固体として得た。融点24〜27℃。
【0068】実施例10:2,5−ジクロロ安息香酸の
脱ハロゲン化 100mlの丸底フラスコに、マグネチック撹拌バー、
還流凝縮器、温度計、窒素導入口及び温度コントローラ
ーに接続した加熱マントルを取り付けた。フラスコに、
2,5−ジクロロ安息香酸(5.0g、26.2ミリモ
ル)及び銅粉末(5.0g、78.5ミリモル)を入れ
た。硫酸(98%、35ml)を加え、得られた混合物
を130〜135℃に加熱した。脱ハロゲン化を完了さ
せるために更なる銅(0.83g、13.1ミリモル)
を1時間後に加えた。反応を、GC分析によって監視
し、出発材料がもはや検出されない時点で完了したと判
断した(1.5時間)。反応混合物を室温に冷却し、5
00mlの三角フラスコに移した。水(100ml)及
びトルエン(100ml)を加えた。得られた混合物を
濾過し、固形分をトルエンで洗浄した。濾液は青緑色で
あった。濾液を合わせて、青緑色が消えるまで、1M塩
酸溶液で洗浄した。得られた淡黄褐色の有機層を、水で
洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥した。減圧下で蒸発さ
せることによって溶媒を除去した。残渣を減圧下で乾燥
して、3−クロロ安息香酸3.49gを、白色の固体と
して得た。融点152〜153℃。
【0069】実施例11:メチル−3−クロロ−4−メ
チルベンゾエートからのメチル−5−ブロモ−3−クロ
ロ−4−メチルベンゾエートの製造
【化7】
【0070】(a)メチル−3−クロロ−4−メチルベ
ンゾエートの臭素化 100mlの丸底フラスコに、マグネチック撹拌バー、
還流凝縮器、温度計、窒素導入口、温度コントローラー
に接続した加熱マントル、及び塩素タンク及び苛性スク
ラバーへの接続部を取り付けた。フラスコに、メチル−
3−クロロ−4−メチルベンゾエート(10.0g、5
4.1ミリモル)、1,2−ジクロロエタン(65m
l)及び三塩化アルミニウム(13.2g、98.8ミ
リモル)を入れた。臭素(15.1g、94.6ミリモ
ル)を反応混合物に加えながら、反応混合物を55〜6
0℃に保持した。反応を、GC分析によって監視し、出
発材料が消滅した時点で完了したと判断した。反応混合
物を3M塩酸溶液の冷却溶液(300ml)中に注い
だ。反応混合物は2層を呈した。上層の水性層を1,2
−ジクロロエタンで抽出した。有機層を合わせて、チオ
硫酸ナトリウム飽和溶液及び水で洗浄し、硫酸ナトリウ
ム上で乾燥した。減圧下で蒸発させることによって溶媒
を除去した。残渣であるクリーム色の固体(17.19
g)は、メチル−3−ブロモ−5−クロロ−4−メチル
ベンゾエート(9%)、メチル−2,5−ジブロモ−3
−クロロ−4−メチルベンゾエート(58%)、及びメ
チル−2,3,6−トリブロモ−5−クロロ−4−メチ
ルベンゾエート(33%)の混合物から成っていた。ガ
スクロマトグラフィーにおけるそれぞれの成分の相対パ
ーセンテージに基づいて、収率は89%であると評価さ
れた。
【0071】(b)脱ハロゲン化 50mlの丸底フラスコに、マグネチック撹拌バー、還
流凝縮器、温度計、窒素導入口及び温度コントローラー
に接続した加熱マントルを取り付けた。フラスコに、上
記で得られた臭化エステル混合物(4.0g、約11.
2ミリモル)及び銅粉末(1.94g、31.0ミリモ
ル)を入れた。プロピオン酸(20ml)を加え、得ら
れた混合物を130℃に加熱した。脱ハロゲン化を完了
させるために、更なる銅(1.0g、15.7ミリモ
ル)を、三つの部分に分けて反応系に加えた(1.5時
間後、2.5時間後及び3.5時間後)。反応を、GC
分析によって監視し、トリブロモ及びジブロモエステル
がもはや検出されない時点で完了したと判断した(4.
5時間)。反応混合物を室温に冷却しながら、酢酸エチ
ル(20ml)を加えた。得られた混合物を濾過し、固
形分を酢酸エチルで洗浄した。濾液は青緑色であった。
濾液を合わせて、青緑色が消えるまで、1M塩酸溶液で
洗浄した。得られた黄色の有機層を、水で洗浄し、硫酸
ナトリウム上で乾燥した。減圧下で蒸発させることによ
って溶媒を除去した。残渣を減圧下で乾燥して、メチル
−3−ブロモ−5−クロロ−4−メチルベンゾエート
2.45gを、淡黄褐色の固体として得た。融点53〜
55℃。
【0072】実施例12:2,4−ジクロロ−5−フル
オロベンゾイルクロリドからのエチル−4−クロロ−3
−フルオロベンゾエートの製造 (a)2,4−ジクロロ−5−フルオロベンゾイルクロ
リドのエステル化 25mlの丸底フラスコに、マグネチック撹拌バー、温
度計、窒素導入口、滴下漏斗及び還流凝縮器を取り付け
た。フラスコに、2,4−ジクロロ−5−フルオロベン
ゾイルクロリド(5.38g、23.65ミリモル)及
びエチルエーテル(5.0g)を入れた。冷水浴を用い
て得られた無色の溶液を17℃に冷却した。エタノール
(3.20g、69.47ミリモル:無水等級)を、滴
下漏斗から10分間かけて滴下した。添加が終了した
ら、溶液を室温に加温し、一晩攪拌した(17時間)。
更なるエーテル(20ml)を反応混合物に加え、分液
漏斗に移した。反応混合物を、2%水酸化ナトリウム溶
液(10ml)で2回、次に水(10ml)で洗浄し
た。上層の有機層を分離し、硫酸ナトリウム上で乾燥し
た。減圧下で蒸発させることによって溶媒を除去した。
残渣を減圧オーブン中で乾燥して、エチル−2,4−ジ
クロロ−5−フルオロベンゾエート5.09gを淡黄色
の油状物として得た。
【0073】(b)脱ハロゲン化 50mlの丸底フラスコに、マグネチック撹拌バー、還
流凝縮器、温度計、窒素導入口及び温度コントローラー
に接続した加熱マントルを取り付けた。フラスコに、エ
チル−2,4−ジクロロ−5−フルオロベンゾエート
(5.09g、21.4ミリモル)及び銅粉末(2.7
2g、42.8ミリモル)を入れた。プロピオン酸(1
0ml)を加え、得られた混合物を135℃に加熱し
た。反応を、GC分析によって監視し、出発材料もはや
検出されない時点で完了したと判断した(5時間)。反
応混合物を室温に冷却しながら、トルエン(25ml)
を加えた。得られた混合物を濾過し、固形分をトルエン
で洗浄した。濾液は青緑色であった。濾液を合わせて、
青緑色が消えるまで、1M塩酸溶液で洗浄した。得られ
た黄色の有機層を、水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾
燥した。減圧下で蒸発させることによって溶媒を除去し
た。残渣を減圧下で乾燥して、エチル−4−クロロ−3
−フルオロベンゾエート2.97gを、淡黄色の油状物
として得た。
【0074】実施例13:2−クロロ−6−フルオロ安
息香酸からのメチル−2−クロロ−6−フルオロベンゾ
エートの製造 (a)2−クロロ−6−フルオロ安息香酸のエステル化 50mlの丸底フラスコに、マグネチック撹拌バー、還
流凝縮器、温度計、窒素導入口、及び温度コントローラ
ーに接続した加熱マントルを取り付けた。フラスコに、
2−クロロ−6−フルオロ安息香酸(8.30g、4
7.55ミリモル)、メタノール(15g)及び濃硫酸
(1g)を入れた。反応混合物を60℃に7日間加熱し
た後、室温に冷却した。エチルエーテル(50ml)を
加え、反応混合物を分液漏斗に移し、1M水酸化ナトリ
ウム溶液(3×40ml)、次に水(40ml)で洗浄
した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥した。減圧下で
蒸発させることによって溶媒を除去し、残渣を減圧下で
乾燥して、メチル−2−クロロ−6−フルオロベンゾエ
ート5.34gを黄色の油状物として得た。
【0075】(b)脱ハロゲン化 50mlの丸底フラスコに、マグネチック撹拌バー、還
流凝縮器、温度計、窒素導入口及び温度コントローラー
に接続した加熱マントルを取り付けた。フラスコに、メ
チル−2−クロロ−6−フルオロベンゾエート(5.1
1g、27.1ミリモル)及び銅粉末(3.44g、5
4.2ミリモル)を入れた。プロピオン酸(15ml)
を加え、得られた混合物を135℃に加熱した。脱ハロ
ゲン化を完了させるために、更なる銅(0.34g)を
7時間後に加えた。反応を、GC分析によって監視し、
出発材料もはや検出されない時点で完了したと判断した
(10.5時間)。反応混合物を室温に冷却しながら、
トルエン(30ml)を加えた。得られた混合物を濾過
し、固形分をトルエンで洗浄した。濾液は青緑色であっ
た。濾液を合わせて、青緑色が消えるまで、1M塩酸溶
液で洗浄した。得られた黄色の有機層を、水で洗浄し、
硫酸ナトリウム上で乾燥した。減圧下で蒸発させること
によって溶媒を除去した。残渣を減圧下で乾燥して、メ
チル−2−フルオロベンゾエート3.54gを、淡黄色
の油状物として得た。生成物の一部は、蒸発によって減
圧乾燥中に失われたと思われる。
【0076】実施例14:メチル−4−メチルベンゾエ
ートからのメチル−3,5−ジクロロ−4−メチルベン
ゾエートの製造
【化8】
【0077】(a)メチル−4−メチルベンゾエートの
塩素化 100mlの丸底フラスコに、マグネチック撹拌バー、
還流凝縮器、温度計、窒素導入口、温度コントローラー
に接続した加熱マントル、及び塩素タンク及び苛性スク
ラバーへの接続部を取り付けた。フラスコに、メチル−
4−メチルベンゾエート(10.0g、66.6ミリモ
ル)、1,2−ジクロロエタン(40g)及び三塩化ア
ルミニウム(11.0g、79.9ミリモル)を加え
た。マグネチック撹拌バーのすぐ上に配置した3/1
6”IDのテフロン管を通してエンドをバブリングしな
がら、反応混合物を60℃に保持した。反応を、GC分
析によって監視し、3−クロロエステル及び2,5−ジ
クロロエステルが消滅した時点で完了したと判断した。
反応混合物を1M塩酸溶液の冷却溶液(100ml)中
に注いだ。反応混合物は2層を呈した。下層の有機層を
水で洗浄し、硫酸ナトリウム溶液上で乾燥した。減圧下
で蒸発させることによって溶媒を除去した。残渣である
クリーム色の固体(15.1g)は、メチル−3,5−
ジクロロ−4−メチルベンゾエート(2%)、メチル−
2,3,5−トリクロロ−4−メチルベンゾエート(7
9%)、及びメチル−2,3,5,6−テトラクロロ−
4−メチルベンゾエート(19%)の混合物から成って
いた。ガスクロマトグラフィーにおけるそれぞれの成分
の相対パーセンテージに基づいて、収率は87%である
と評価された。
【0078】(b)銅粉末及びプロピオン酸を用いた脱
ハロゲン化 50mlの丸底フラスコに、マグネチック撹拌バー、還
流凝縮器、温度計、窒素導入口及び温度コントローラー
に接続した加熱マントルを取り付けた。フラスコに、上
記で得られた塩素化エステル混合物(3.0g、約1
1.6ミリモル)及び銅粉末(1.53g、24ミリモ
ル)を入れた。プロピオン酸(10ml)を加え、得ら
れた混合物を130〜135℃に加熱した。反応を、G
C分析によって監視し、一晩反応させた(21.5時
間)。テトラクロロエステル出発物質がもはや検出され
ない時点で反応が完了したと判断した。反応混合物を室
温に冷却しながら、キシレンの混合物を加えた。混合物
を濾過し、固形分をキシレンで洗浄した。濾液は青緑色
であった。濾液を合わせて、青緑色が消えるまで、1M
塩酸溶液で洗浄した。得られた淡黄色の有機層を、水で
洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥した。減圧下で蒸発さ
せることによって溶媒を除去した。残渣を減圧下で乾燥
して、メチル−3,5−ジクロロ−4−メチルベンゾエ
ート2.43gを、淡黄色の固体として得た。融点4
7.5〜48.5℃。
【0079】(c)銅粉末、トリエチルアミン及び酢酸
を用いた脱ハロゲン化 50mlの丸底フラスコに、マグネチック撹拌バー、還
流凝縮器、温度計、窒素導入口及び温度コントローラー
に接続した加熱マントルを取り付けた。フラスコに、メ
チル−2,3,5,6−テトラクロロ−4−メチルベン
ゾエート(12%)、メチル−2,3,5−トリクロロ
−4−メチルベンゾエート(70%)、メチル−3,5
−ジクロロ−4−メチルベンゾエート(12%)、メチ
ル−2,5−ジクロロ−4−メチルベンゾエート(2
%)及びメチル−3−クロロ−4−メチルベンゾエート
(2%)を含む塩素化エステルの混合物5.0g(約2
0.1ミリモル)を入れた。銅粉末(0.75g、1
1.8ミリモル)を加え、反応フラスコを窒素でフラッ
シュした。同時に、別のフラスコ中で酢酸(20g)及
びトリエチルアミン(10g)の溶液を調製した。ニー
ドルを通してフラスコの底部に窒素流を導入することに
よって、溶液を0.5時間抜気した。抜気した溶液をシ
リンジによって反応フラスコに導入した。得られた混合
物を135℃に加熱し、反応の進行をGC分析によって
監視した。出発材料がもはや検出されない時点で反応が
完了したと判断した(14時間)。
【0080】反応混合物を室温に冷却した。水(500
ml)を加え、得られた混合物をトルエン(100m
l)で抽出した。上層の有機層を分離し、2M塩酸溶液
(200ml)をそれに加えた。暗色の沈殿が見られ、
固形分を濾過によって除去した。濾液を5%水酸化ナト
リウム溶液(200ml)で洗浄した。白色の固体が沈
殿し、それを濾過によって除去した。得られた有機層
を、水200mlで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し
た。減圧下で蒸発させることによって溶媒を除去した。
残渣を減圧オーブン中で乾燥して、メチル−3,5−ジ
クロロ−4−メチルベンゾエート3.32gを、淡黄色
の固体として得た。
【0081】(d)銅粉末及びプロピオン酸を用いた脱
ハロゲン化 50mlの丸底フラスコに、マグネチック撹拌バー、還
流凝縮器、温度計、窒素導入口及び温度コントローラー
に接続した加熱マントルを取り付けた。フラスコに、純
度98%のメチル−2,3,5−トリクロロ−4−メチ
ルベンゾエート(5.0g、19.7ミリモル)及び銅
粉末(2.55g、39.5ミリモル)を加えた。プロ
ピオン酸(15ml)を加え、得られた混合物を130
〜135℃に加熱した。反応をGC分析によって監視し
た。出発材料がもはや検出されない時点で反応が完了し
たと判断した(3時間)。
【0082】反応混合物を室温に冷却しながら、キシレ
ンの混合物(20ml)を加えた。混合物を濾過し、固
形分をキシレンで洗浄した。濾液は青緑色であった。濾
液を合わせて、青緑色が消えるまで1M塩酸溶液で洗浄
した。得られた黄色の有機層を水で洗浄し、硫酸ナトリ
ウム上で乾燥した。減圧下で蒸発させることによって溶
媒を除去した。残渣を減圧オーブン中で乾燥して、メチ
ル−3,5−ジクロロ−4−メチルベンゾエート3.7
8gを淡黄色の固体として得た。
【0083】(e)酸化銅(I)及びプロピオン酸を用
いた脱ハロゲン化 50mlの丸底フラスコに、マグネチック撹拌バー、還
流凝縮器、温度計、窒素導入口及び温度コントローラー
に接続した加熱マントルを取り付けた。フラスコに、純
度98%のメチル−2,3,5−トリクロロ−4−メチ
ルベンゾエート(5.0g、19.7ミリモル)及び酸
化銅(I)(5.63g、39.4ミリモル)及びプロ
ピオン酸(20ml)を加えた。得られた混合物を13
5℃に加熱した。脱ハロゲン化を完了させるために、反
応中に更なる酸化銅(I)(2.11g、14.8ミリ
モル)を入れた。反応をGC分析によって監視した。出
発材料がもはや検出されない時点で反応が完了したと判
断した(10時間)。
【0084】反応混合物を室温に冷却しながら、トルエ
ン(15ml)を加えた。混合物を濾過し、固形分をト
ルエンで洗浄した。濾液は青緑色であった。濾液を合わ
せて、青緑色が消えるまで1M塩酸溶液で洗浄した。得
られた淡黄色の有機層を水で洗浄し、硫酸ナトリウム上
で乾燥した。減圧下で蒸発させることによって溶媒を除
去した。残渣を減圧下で乾燥して、メチル−3,5−ジ
クロロ−4−メチルベンゾエート3.8gを淡黄色の固
体として得た。
【0085】実施例15:酢酸銅(II)及びアミン溶
媒を用いた混合物の精製 100mlの丸底フラスコに、マグネチック撹拌バー、
還流凝縮器、温度計、窒素導入口及び温度コントローラ
ーに接続した加熱マントルを取り付けた。フラスコに、
2,3,5−トリクロロ−4−メチル安息香酸(57
%)、3,5−ジクロロ−4−メチル安息香酸(22
%)、2,5−ジクロロ−4−メチル安息香酸(10
%)、2,3−ジクロロ−4−メチル安息香酸(1%)
及び3−クロロ−4−メチル安息香酸(10%)を含む
塩素化酸の混合物5.0g(約23.0ミリモル)を入
れた。酢酸銅(II)(2.82g、15.5ミリモ
ル)、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジア
ミン(7.21g、62.0ミリモル)、酢酸(2.0
5g)及びn−ブチルアセテート(30ml)を加え
た。得られた混合物を115℃に加熱した。反応をGC
分析によって監視した。トリクロロ酸がもはや検出され
ない時点で反応が完了したと判断した(8時間)。
【0086】反応混合物を分液漏斗に移し、1M塩酸溶
液、次に水で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾
燥した。減圧下で蒸発させることによって溶媒を除去し
た。残渣を減圧オーブン中で乾燥して、3,5−ジクロ
ロ−4−メチル安息香酸(81%)及び3−クロロ−4
−メチル安息香酸(19%)の混合物3.68gを淡黄
色の固体として得た。
【0087】実施例16:銅粉末及びアミン溶媒を用い
た混合物の精製 50mlの丸底フラスコに、マグネチック撹拌バー、還
流凝縮器、温度計、窒素導入口及び温度コントローラー
に接続した加熱マントルを取り付けた。フラスコに、
2,3,5−トリクロロ−4−メチル安息香酸(54
%)、3,5−ジクロロ−4−メチル安息香酸(25
%)、2,5−ジクロロ−4−メチル安息香酸(9
%)、2,3−ジクロロ−4−メチル安息香酸(1%)
及び3−クロロ−4−メチル安息香酸(11%)を含む
塩素化酸の混合物5.0g(約23.0ミリモル)を入
れた。銅粉末(0.12g、1.81ミリモル)、N,
N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン(1
2.5ml)及び酢酸(12.5ml)を加えた。得ら
れた混合物を135℃に加熱した。反応をGC分析によ
って監視した。トリクロロ酸がもはや検出されない時点
で反応が完了したと判断した(9時間)。
【0088】反応混合物にメチルイソブチルケトン(7
0ml)を加えた。得られた溶液を分液漏斗に移し、1
M塩酸溶液及び水で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウム
上で乾燥した。減圧下で蒸発させることによって溶媒を
除去した。残渣を減圧オーブン中で乾燥して、3,5−
ジクロロ−4−メチル安息香酸(83%)及び3−クロ
ロ−4−メチル安息香酸(17%)の混合物3.92g
を淡黄色の固体として得た。
【0089】実施例17:銅粉末及びアミン溶媒を用い
た混合物の精製 50mlの丸底フラスコに、マグネチック撹拌バー、還
流凝縮器、温度計、窒素導入口及び温度コントローラー
に接続した加熱マントルを取り付けた。フラスコに、
2,3,5−トリクロロ−4−メチル安息香酸(72
%)、3,5−ジクロロ−4−メチル安息香酸(15
%)、2,5−ジクロロ−4−メチル安息香酸(7%)
及び3−クロロ−4−メチル安息香酸(6%)を含む塩
素化酸の混合物5.0g(約22.1ミリモル)を入れ
た。銅粉末(0.27g、4.36ミリモル)、4−メ
チルピリジン(12.5ml)及び酢酸(12.5m
l)を加えた。得られた混合物を135℃に加熱した。
反応をGC分析によって監視した。トリクロロ酸がもは
や検出されない時点で反応が完了したと判断した(7時
間)。
【0090】反応混合物にメチルイソブチルケトン(7
0ml)を加えた。得られた溶液を分液漏斗に移し、1
M塩酸溶液及び水で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウム
上で乾燥した。減圧下で蒸発させることによって溶媒を
除去した。残渣を減圧オーブン中で乾燥して、3,5−
ジクロロ−4−メチル安息香酸(91%)及び3−クロ
ロ−4−メチル安息香酸(9%)の混合物4.05gを
淡黄色の固体として得た。
【0091】本発明の種々の変更及び修正は、特許請求
の範囲によって定義された本発明の精神及び範囲を逸脱
することなく行うことができると理解される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C07C 51/347 C07C 51/347 51/48 51/48 63/04 63/04 63/06 63/06 67/30 67/30 233/65 233/65 C07D 207/34 C07D 207/34 213/78 213/78 239/28 239/28 (72)発明者 ランドル・ウェイン・ステファンズ アメリカ合衆国ペンシルバニア州18944、 パーカシー、ストニークレスト・ドライブ 114

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 以下の成分: (i)Z指向性基、及び、該Z基に対してオルト位のク
    ロロ、ブロモ及びヨードから独立して選択される一つ又
    は二つのハロ基を有する少なくとも一つのアリール又は
    ヘテロアリール化合物、或いは、Z指向性基、及び、該
    Z基に対してオルト位のクロロ、ブロモ及びヨードから
    独立して選択される一つ又は二つのハロ基を有する更に
    置換されたアリール又はヘテロアリール化合物; (ii)除去されるハロ基の当量あたり約0.01〜約
    5.0モル当量の銅含有脱ハロゲン化剤;及び (iii)除去されるハロ基の当量あたり少なくとも約
    1.0モル当量の、脂肪族C1〜C10カルボン酸、脂肪
    族C2〜C10ジカルボン酸、アリールカルボン酸、アリ
    ールジカルボン酸、水性無機酸、スルホン酸及びこれら
    の混合物からなる群から選択される1以上の酸;(ここ
    で、Z指向性基は、CO210、CONR1112、CO
    13又はシアノであり、R10、R11及びR12は、それぞ
    れ独立して、水素原子、C1〜C6アルキル、アリール又
    は置換アリールであり、R13は、水素原子、C1〜C6
    ルキル、置換C1〜C6アルキル、アリール又は置換アリ
    ールである)を含む反応混合物を加熱することにより、
    ハロゲン化アリール又はヘテロアリール化合物からハロ
    ゲン原子を選択的に除去することによってアリール又は
    ヘテロアリール化合物を製造する方法。
  2. 【請求項2】 Z指向性基及び該Z基に対してオルト位
    のクロロ、ブロモ及びヨードから独立して選択される一
    つ又は二つのハロ基を有するアリール又はヘテロアリー
    ル化合物が、フェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、
    アントリル、フェナントリル、チエニル、フリル、ピロ
    リル、トリアゾリル、チアゾリル、オキサゾリル、イソ
    オキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、ピリジ
    ル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、トリア
    ジニル、ベンゾフラニル、ベンゾチエニル、インドリ
    ル、キナゾリニル、アクリジニル、プリニル又はキノキ
    サリニルであるか、或いは、Z指向性基及び該Z基に対
    してオルト位のクロロ、ブロモ及びヨードから独立して
    選択される一つ又は二つのハロ基を有する更に置換され
    たアリール又はヘテロアリール化合物が、フェニル、1
    −ナフチル、2−ナフチル、アントリル、フェナントリ
    ル、チエニル、フリル、ピロリル、トリアゾリル、チア
    ゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリ
    ル、イソチアゾリル、ピリジル、ピリミジニル、ピラジ
    ニル、ピリダジニル、トリアジニル、ベンゾフラニル、
    ベンゾチエニル、インドリル、キナゾリニル、アクリジ
    ニル、プリニル又はキノキサリニルである請求項1に記
    載の方法。
  3. 【請求項3】 アリール又は化合物が、次式(I): 【化1】 (式中、R1、R2、R3、R4及びR5は、それぞれ独立
    して、水素原子、C1〜C8アルキル、置換C1〜C8アル
    キル、C3〜C6シクロアルキル、置換C3〜C6シクロア
    ルキル、アリール、置換アリール、CH2OR6、NR7
    10、OR8、SR9、ヘテロアリール、置換ヘテロアリ
    ール、フルオロ、クロロ、ブロモ又はヨードであり、但
    しR1及びR5の少なくとも一つはクロロ、ブロモ又はヨ
    ードであり;Z指向性基は、CO210、CONR11
    12、COR13又はシアノであり;R6、R8及びR9は、
    それぞれ独立して、水素原子、C1〜C6アルキル、アリ
    ール、置換アリール又はCOR14であり;R7、R10
    11及びR12は、それぞれ独立して、水素原子、C1
    6アルキル、アリール又は置換アリールであり;R13
    は、水素原子、C1〜C6アルキル、置換C1〜C6アルキ
    ル、アリール又は置換アリールであり;R14はC1〜C6
    アルキル又はアリールである)を有する置換フェニルで
    ある請求項2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 R1及びR5が、それぞれ独立して、水素
    原子、C1〜C8アルキル、置換C1〜C8アルキル、アリ
    ール、置換アリール、フルオロ、クロロ、ブロモ又はヨ
    ードであり、但しR1及びR5の少なくとも一つはクロ
    ロ、ブロモ又はヨードであり;R2、R3及びR4が、そ
    れぞれ独立して、水素原子、C1〜C8アルキル、アリー
    ル、置換C1〜C8アルキル、置換アリール、NR
    710、フルオロ、クロロ又はブロモであり;Zが、C
    210、CONR1112又はCOR13であり;R7及び
    10が、それぞれ独立して、水素原子、C1〜C6アルキ
    ル、アリール又は置換アリールであり;R11及びR
    12が、それぞれ独立して、C1〜C6アルキル、アリール
    又は置換アリールであり;R13が、C1〜C6アルキル、
    置換C1〜C6アルキル、アリール又は置換アリールであ
    る請求項3に記載の方法。
  5. 【請求項5】 R1及びR5が、それぞれ独立して、水素
    原子、C1〜C8アルキル、クロロ又はブロモであり、但
    しR1及びR5の少なくとも一つはクロロ又はブロモであ
    り;R2、R3及びR4が、それぞれ独立して、水素原
    子、C1〜C8アルキル、アリール、フルオロ、クロロ又
    はブロモであり;ZがCO210であり;R10が、水素
    原子、C1〜C6アルキル、アリール又は置換アリールで
    ある請求項4に記載の方法。
  6. 【請求項6】 銅含有脱ハロゲン化剤が、銅金属又は銅
    (I)化合物である請求項1に記載の方法。
  7. 【請求項7】 銅(I)化合物が、塩化銅(I)、臭化
    銅(I)又は酸化銅(I)である請求項6に記載の方
    法。
  8. 【請求項8】 銅金属又は銅(I)化合物の量が、除去
    されるハロ基の当量あたり約1.0〜約3.0当量であ
    る請求項6に記載の方法。
  9. 【請求項9】 反応混合物が更に溶媒を含む請求項1に
    記載の方法。
  10. 【請求項10】 溶媒が、キシレン、トルエン、エチル
    アセテート、ブチルアセテート、メシチレン、オクタ
    ン、デカン、アニソール、ニトロベンゼン、メトキシエ
    チルエーテル、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチ
    ルホルムアミド、ピリジン、ピロリジン、2−ピロリジ
    ノン、ピロール、ピペリジン、ピペラジン、キノリン、
    アセトニトリル、バレロニトリル、トリエチルアミン、
    トリイソブチルアミン、トリプロピルアミン、ジイソプ
    ロピルアミン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、
    N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、
    4−ピコリン、モルホリン、N,N,N’,N’−テト
    ラメチルジアミノメタン、N−メチルモルホリン、エチ
    レンジアミン、1−メチルピペリジン、1−メチルピロ
    リジン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタ
    ン又は1,4−ジメチルピペラジンである請求項9に記
    載の方法。
  11. 【請求項11】 溶媒が、キシレン、トリエチルアミ
    ン、ピリジン、N,N−ジメチルホルムアミド、ブチル
    アセテート、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレ
    ンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルジアミ
    ノメタン、N−メチルモルホリン、4−ピコリン、ピロ
    リジン、エチレンジアミン、1−メチルピペリジン、1
    −メチルピロリジン、1,4−ジアザビシクロ[2.
    2.2]オクタン、1,4−ジメチルピペラジン又はモ
    ルホリンである請求項10に記載の方法。
  12. 【請求項12】 溶媒が、アミンであるか、又はポリマ
    ーアミンの存在下における溶媒である請求項9に記載の
    方法。
  13. 【請求項13】 アミンが、N,N,N’,N’−テト
    ラメチルエチレンジアミン、4−ピコリン、N−メチル
    モルホリン又はN,N,N’,N’−テトラメチルジア
    ミノメタンである請求項12に記載の方法。
  14. 【請求項14】 ポリマーアミンがポリ(4−ビニルピ
    リジン)である請求項12に記載の方法。
  15. 【請求項15】 反応混合物を95〜220℃の反応温
    度に加熱する請求項1又は9に記載の方法。
  16. 【請求項16】 1以上の酸が、次式:R15CO2
    (式中、R15は、水素原子又はC1〜C9アルキルであ
    る)を有する脂肪族C1〜C10カルボン酸;式:HO2
    (CHR16nCO2H(式中、R16は、nが0〜8であ
    る場合には水素原子であり、又はnが1である場合には
    1〜C7アルキルである)を有する脂肪族C2〜C10
    カルボン酸;安息香酸、1−ナフトエ酸、2−ナフトエ
    酸、9−フェナントロン酸、フタル酸、イソフタル酸、
    テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、ベンゼンスル
    ホン酸、p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、
    エタンスルホン酸、1−ナフタレンスルホン酸、2−ナ
    フタレンスルホン酸、水性塩酸及び水性硫酸からなる群
    から選択される請求項1又は9に記載の方法。
  17. 【請求項17】 1以上の酸が、ギ酸、酢酸、プロピオ
    ン酸、吉草酸、ピバリン酸、シュウ酸、コハク酸、マロ
    ン酸及び水性硫酸からなる群から選択される請求項16
    に記載の方法。
  18. 【請求項18】 1以上の酸が、酢酸、プロピオン酸及
    びピバリン酸からなる群から選択される請求項17に記
    載の方法。
  19. 【請求項19】 銅含有脱ハロゲン化剤が、銅金属、銅
    (I)化合物又は銅(II)化合物である請求項12に
    記載の方法。
  20. 【請求項20】 銅(I)化合物が、塩化銅(I)、臭
    化銅(I)又は酸化銅(I)である請求項19に記載の
    方法。
  21. 【請求項21】 銅(II)化合物が、酢酸銅(I
    I)、塩化銅(II)、臭化銅(II)、酸化銅(I
    I)又は硫酸銅(II)である請求項19に記載の方
    法。
  22. 【請求項22】 銅金属、銅(I)化合物又は銅(I
    I)化合物の量が、除去されるハロ基の当量あたり銅約
    0.01〜約2.0当量である請求項19に記載の方
    法。
  23. 【請求項23】 銅金属、銅(I)化合物又は銅(I
    I)化合物の量が、除去されるハロ基の当量あたり銅約
    0.1〜約1.0当量である請求項22に記載の方法。
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