JPH1025086A - 引込装置およびこの引込装置を備えた吊り具 - Google Patents

引込装置およびこの引込装置を備えた吊り具

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JPH1025086A
JPH1025086A JP17794896A JP17794896A JPH1025086A JP H1025086 A JPH1025086 A JP H1025086A JP 17794896 A JP17794896 A JP 17794896A JP 17794896 A JP17794896 A JP 17794896A JP H1025086 A JPH1025086 A JP H1025086A
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frame
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Noboru Nishigaki
登 西垣
Shunichi Yoshida
俊一 吉田
Shoichi Sakamaki
昭一 坂巻
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MIYAJI KENSETSU KOGYO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被吊下物を、索部材を引込みあるいは引出す
ことによって所望の角度に傾斜させることができる引込
装置およびこの引込装置を備えた吊り具を提供するこ
と。 【解決手段】 吊天秤40,40と、該吊天秤40,4
0の両端部をそれぞれ貫通し、それぞれの上端部がクレ
ーンのフック6に取付けられるワイヤ4…と、該ワイヤ
4…の下端部に取付けられた引込装置5…とを備え、索
部材7によって被吊下物2を複数の点で吊りで吊り上げ
る場合に、これら索部材7…をそれぞれ引込装置5…に
よって、独立で引き込んだり、引き出したりすることに
よって、被吊下物2に回転、上下動等を与えて自由な傾
斜をもたせて吊り上げる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば大空間ドー
ム屋根鉄骨建方の際に、該ドーム屋根を構成する大型立
体ブロックを、吊り上げる際に使用される引込装置およ
びこの引込装置を備えた吊り具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、野球、陸上競技等の運動競技を天
候等に左右されることなく行なうために、ドーム屋根を
備えた大型建築物が施工されてきている。このような大
型建築物は、当該大型建築物の周囲を構成する外周構造
体上に、大型のドーム屋根を施工することにより構築さ
れるものである。
【0003】前記ドーム屋根は、三次元的に複雑な形状
をなしているために、該ドーム屋根を構築する場合、屋
根架構に必要な大スパンの鉄骨トラス構造体を、予め複
数に分割した大型立体ブロックで構成し、これを前記外
周構造体の内側領域で地組した後に大型重機により順次
吊り上げつつ、屋根を架設すべき位置においてそれら大
型立体ブロックどうしを溶接あるいはボルト接合するこ
とにより据付けて、大スパンの鉄骨トラス構造体を組み
上げることによって、屋根架構を外周構造体上に架設す
るという方法が採られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記大型立
体ブロックを吊り上げて所定の位置に据付ける場合、該
吊り上げられた大型立体ブロックを、据付け位置に応じ
て所定の角度に傾斜させる必要、すなわち据付角度を調
整する必要がある。この据付角度の調整方法としては、
例えば、大型手動チェーンブロックを用いて前記大型立
体ブロックを吊り上げ、作業者が高所作業車あるいはロ
ーリングタワーに搭乗して調整作業を行っているので、
非常に作業性が悪く、工期の遅延を招く要因の一つとな
っていた。
【0005】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、索部材によって吊り上げられる前記大型立体ブロッ
ク等の被吊下物を、前記索部材を引込みあるいは引出す
ことによって所望の角度に傾斜させることができる引込
装置およびこの引込装置を備えた吊り具を提供すること
を目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の請求項1の引込装置は、フレームと、この
フレームに一端部が取付けられた伸縮手段と、この伸縮
手段の他端部に取付けられて、該伸縮手段の伸縮によっ
て往復動する可動ビームと、前記可動ビームの往復動に
よって引込みあるいは引出される長尺な索部材と、前記
可動ビームに取付けられて、該可動ビームに前記索部材
を係脱自在に係止する第1係止手段と、前記フレームに
取付けられて、該フレームに前記索部材を係脱自在に係
止する第2係止手段とを具備してなるものである。
【0007】そして、この請求項1の引込装置にあって
は、例えば、前記フレームを吊り下げておき、索部材の
下端部に被吊下物を連結して、該被吊下物を吊り上げる
場合には、まず、索部材を第2係止手段によってフレー
ムに係止し、該索部材の下端部に被吊下物を連結する。
【0008】次いで、前記伸縮手段を伸ばして可動ビー
ムを下方に移動させた後、索部材を第1係止手段によっ
て可動ビームに係止し、次いで、第2係止手段を外して
索部材をフレームから切り離した後、前記伸縮手段を縮
めることにより前記可動ビームを上昇させる。すると、
索部材が上昇し、前記被吊下物が1ピッチだけ吊り上げ
られる。次いで、前記第2係止手段によって再び索部材
をフレームに係止した後、前記第1係止手段を外して索
部材を可動ビームから切り離す。そして、このような工
程を順次繰り返して行うことにより、索部材を1ピッチ
ずつ上昇させて被吊下物を1ピッチずつ吊り上げてい
く。
【0009】このように、請求項1の引込装置では、索
部材を第1係止手段によって可動ビームに係止する工程
と、該索部材を第2係止手段によってフレームに係止す
る工程とを順次繰り返して行うとともに、前記可動ビー
ムを往復動させることによって索部材を1ピッチずつ引
き込んでいくことによって、被吊下物を1ピッチずつ吊
り上げていくが、この引込装置を構成するフレーム、伸
縮手段、索部材、第1係止手段、第2係止手段等は、具
体的には以下のように構成されている。
【0010】すなわち、前記フレームには、その上端部
に吊り下げ用のブラケットが設けられており、このブラ
ケットは、例えばクレーンのフック等によってワイヤを
介して吊り下げられる。また、前記伸縮手段は、例えば
平行離間して配置された一対の油圧シリンダで構成さ
れ、各油圧シリンダの基端部が前記フレームに連結さ
れ、該油圧シリンダのピストンの先端部が前記可動ビー
ムに連結される。したがって、この可動ビームは前記ピ
ストンが伸縮することによって、上下に往復動するよう
になっている。
【0011】前記索部材は、その下端部に被吊下物が連
結されるもので、いわゆるチェーンのような構造のもの
である。具体的には、該索部材は、一対のプレートを平
行離間して配置されたリンクプレートを多数連続して配
置し、互いに隣接するリンクプレートどうしを、連結プ
レートによって連結したものである。この連結プレート
は、その両端部がそれぞれ隣接するリンクプレート内に
挿入され、該リンクプレートにピン結合されることによ
って、リンクプレートどうしを前記ピンを支点として回
動自在に連結している。
【0012】前記第1係止手段は、第1係止ピンと、こ
の第1係止ピンを前記索部材のリンクプレート内に挿脱
自在に挿入する第1挿脱手段とから構成されている。そ
して、この第1係止ピンを前記リンクプレート内に挿入
することによって、このリンクプレートが第1係止ピン
によって前記可動ビームに固定される。したがって、こ
の可動ビームを往復動させると、これに伴ってリンクプ
レートが往復動し、これによって、索部材が引込みある
いは引出される。
【0013】前記第2係止手段は、第2係止ピンと、こ
の第2係止ピンを前記索部材のリンクプレート内に挿脱
自在に挿入する第2挿脱手段とから構成されている。そ
して、この第2係止ピンを前記リンクプレート内に挿入
することによって、このリンクプレートが第2係止ピン
によって前記フレームに固定される。したがって、前記
可動ビームの往復動によって、前記索部材を引込みある
いは引出す際には、前記第2係止ピンはリンクプレート
から抜き出しておく。
【0014】また、例えば、前記フレームを吊り下げて
おき、索部材の下端部に被吊下物を連結して、該被吊下
物を吊り上げる場合には、まず、索部材を構成する多数
のリンクプレートのうちのあるリンクプレートに第2係
止ピンを挿入することにより、該索部材を第2係止ピン
によってフレームに係止し、該索部材の下端部に被吊下
物を連結する。
【0015】次いで、前記油圧シリンダのピストンを伸
ばして可動ビームを下方に移動させた後、第1係止ピン
を他のリンクプレートに挿入することにより索部材を第
1係止ピンによって可動ビームに係止し、次いで、前記
第2係止ピンを前記あるリンクプレートから引き抜くこ
とにより索部材をフレームから切り離した後、前記ピス
トンを縮めることにより前記可動ビームを上昇させる。
すると、前記第1係止ピンが挿入されているリンクプレ
ートが上昇し、これによって、索部材が上昇し、前記被
吊下物が1ピッチだけ吊り上げられる。次いで、前記第
2係止ピンを再びリンクプレートに挿入することにより
索部材をフレームに係止した後、前記第1係止ピンを前
記他のリンクプレートから引き抜くことにより、索部材
を可動ビームから切り離す。そして、このような工程を
順次繰り返して行うことにより、索部材を1ピッチずつ
上昇させて被吊下物を1ピッチずつ吊り上げていく。
【0016】また、本発明の請求項2の吊り具は、前記
請求項1の引込装置を備えた吊り具であって、少なくと
も1本の吊天秤と、該吊天秤の両端部をそれぞれ貫通さ
れ、それぞれの下端部に前記引込装置が取付けられ、か
つそれぞれの上端部がクレーンのフック等に取付けられ
るワイヤとを具備してなり、前記吊天秤の両端部に、そ
れぞれ前記ワイヤが貫通し、かつ、該貫通したワイヤを
吊天秤の軸方向に所定の範囲で移動可能とする貫通溝を
形成したものである。
【0017】前記吊天秤は、例えば鋼管で形成され、こ
の鋼管の両端部に、該鋼管の外周部の互いに径方向に対
向する部位を、鋼管の端面側から軸方向に向けて所定長
さだけ切り欠くことによって、前記貫通溝が形成され
る。これら貫通溝の長さ、言い換えると、一対の貫通溝
の端部の、前記吊天秤中央側における位置は以下のよう
に設定されている。すなわち、これら貫通溝をそれぞれ
貫通しているワイヤの下端部にそれぞれ取付けられた引
込装置が、その自重によって鉛直に垂下されて、これら
ワイヤが前記貫通溝の端部に当たった際に、前記引込装
置どうしが互いに干渉しないように、前記貫通溝の端部
の位置が設定されている。
【0018】また、前記ワイヤには、前記貫通溝を挟む
位置に該ワイヤの貫通溝からの抜け出を防止する、前記
貫通溝の幅より大径の一対の止部材が取付けられてお
り、一方の止部材が前記貫通溝の下側で止ることよっ
て、吊天秤がワイヤによって吊り上げ可能となってお
り、また、他方の止部材が前記貫通溝の上側で止ること
によって、前記引込装置が吊天秤からワイヤによって吊
り下げ可能となっている。
【0019】そして、この請求項2の吊り具にあって
は、前記吊天秤を1本とした場合、被吊下物を二点吊り
で吊り上げることができる。すなわち、該吊り具を構成
する前記吊天秤の両端部の貫通溝をそれぞれ貫通してい
るワイヤの上端部をクレーンのフックに掛けるととも
に、これらワイヤの下端部にそれぞれ取付けられた引込
装置の索部材の下端部を被吊下物に連結する。
【0020】次いで、前記クレーンのフックを上昇させ
ると、ワイヤを介して前記引込装置が吊り上げられ、さ
らに、この引込装置の索部材を介して前記被吊下物が吊
り上げられる。そして、被吊下物が所定の高さまで吊り
上げられた際に、前記それぞれの引込装置の索部材を引
き込んだり、あるいは引き出すことによって、前記被吊
下物を所望の角度に傾斜させ、さらに、前記クレーンの
フックを上昇させるとともに、該クレーンのブームを移
動させることによって、前記被吊下物を所望の角度に傾
斜させて吊り上げて、所定の位置に搬送する。
【0021】また、前記被吊下物を四点吊りで吊り上げ
る場合には、例えば、前記吊天秤を2本用意し、これら
吊天秤を平行離間させて配置するとともに、これら吊天
秤に直交する連結天秤で連結し、前記2本の吊天秤のそ
れぞれ両端部に前記ワイヤを貫通させて、それらの上端
部を前記フックに掛けるとともに、それらの下端部に取
付けられた合計4つの引込装置のそれぞれの索部材の下
端部を被吊下物に連結することにより、該被吊下物を所
望の角度に傾斜させて吊り上げることができる。このよ
うに、4本の索部材によって被吊下物を四点吊りで吊り
上げる場合、これら4本の索部材をそれぞれ独立で引き
込んだり、引き出したりすることによって、被吊下物に
回転、上下動等を与えて自由な傾斜をもたせることがで
きる。
【0022】また、本発明の請求項3の吊り具は、請求
項2において、前記引込装置の伸縮手段を、油圧でピス
トンが伸縮する油圧シリンダ装置で構成し、前記吊天秤
に前記油圧シリンダ装置に作動油を供給する油圧ポンプ
ユニットを取付けたものである。
【0023】前記油圧ポンプユニットは、吊天秤が傾い
ても鉛直な姿勢を保持できるように、該吊天秤の下面側
にブラケットを設け、このブラケットに回動自在にピン
結合するのが望ましい。また、上述したように、被吊下
物を四点吊りで吊り上げる場合においては、前記油圧ポ
ンプユニットは、前記2本の吊天秤を連結する連結天秤
にピン結合によって取付けるようにする。
【0024】さらに、前記油圧ポンプユニットには、該
油圧ポンプユニットのポンプの作動を操作する操作ボッ
クスを接続して、油圧ポンプユニットの操作を、吊り具
または被吊下物から離れた位置から操作できるようにな
っているとともに、前記各引込装置の油圧シリンダ内の
油圧を検知することができるようになっている。
【0025】請求項3の吊り具にあっては、前記請求項
2の場合と同様にして被吊下物を所望の角度に傾斜させ
て吊り上げるが、前記引込装置の伸縮手段が油圧シリン
ダ装置で構成され、該油圧シリンダ装置に作動油を供給
する油圧ポンプユニットが吊天秤に取付けられているの
で、前記油圧シリンダ装置と油圧ポンプユニットとを接
続する油圧ホースを短くすることができる。
【0026】また、前記引込装置は、それをワイヤによ
って垂下しても互いに干渉しないので、前記油圧ポンプ
ユニットを吊天秤の中央部に取付けることによって、引
込装置と油圧ポンプユニットの干渉を防止することがで
きる。さらに、前記各引込装置の油圧シリンダ内の油圧
を検知することによって、前記索部材に被吊下物から作
用する荷重を検出することができる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態の一例を説明する。図1は本発明の吊り具の一
例を示しており、該吊り具1によって大型立体ブロック
(被吊下物)2を吊り上げた状態を示す側面図である。
なお、この大型立体ブロック2は、屋根架構に必要な大
スパンの鉄骨トラス構造体を、予め複数に分割したもの
である。
【0028】前記吊り具1は、吊天秤体3と、この吊天
秤体3を貫通された4本のワイヤ4…と、各ワイヤ4の
下端部に取付けられた引込装置5とを備えて構成されて
おり、前記各ワイヤ4の上端部は、それぞれリング状に
形成されてクレーンのフック6に掛けられている。
【0029】前記引込装置5は、その索部材7を引込み
あるいは引出して、該索部材7の長さを調整するもの
で、該索部材7の下端部にワイヤロープ8を介して前記
大型立体ブロック2が連結されている。なお、このワイ
ヤロープ8の上端部は図2に示すように、前記索部材7
の下端部にシャックル8aを介して回動自在に連結され
ており、また、ワイヤロープ8の下端部は、前記大型立
体ブロック2に固定された吊金具2aにシャックル8a
を介して回動自在に連結されている。
【0030】前記引込装置5は、図3〜図4に示すよう
に、フレーム10と、このフレームに一端部が取付けら
れた伸縮手段11と、この伸縮手段11の他端部に取付
けられて、該伸縮手段11の伸縮によって上下に往復動
する可動ビーム12と、この可動ビーム12の往復動に
よって引込みあるいは引出される長尺な前記索部材7
と、前記可動ビーム12に取付けられて、該可動ビーム
12に前記索部材7を係脱自在に係止する第1係止手段
13と、前記フレーム10に取付けられて、該フレーム
10に前記索部材7を係脱自在に係止する第2係止手段
14とを備えて構成されている。
【0031】前記フレーム10は、略T字状をなすもの
で、横フレーム10aと、この横フレームの中央部から
下方に延出された縦フレーム10bとから構成されてお
り、このフレーム10の外側にはフレームカバー10c
が取付けられている。前記横フレーム10aの上面中央
部には、吊り下げ用のブラケット15が設けられてお
り、このブラケット15に形成された孔15aに吊り下
げ用の軸が挿通されるようになっている。
【0032】前記伸縮手段11は、平行離間して配置さ
れた一対の油圧シリンダ装置16,16で構成されてお
り、該油圧シリンダ装置16,16の油圧シリンダ16
a,16の上端部は前記横フレーム10aにシリンダピ
ン17,17によってピン結合されている。また、前記
油圧シリンダ装置16,16のピストン16b,16b
の先端部には前記可動ビーム12がロッドピン18,1
8によって連結されており、該可動ビーム12は前記ピ
ストン16b,16bが上下に伸縮することによって上
下に往復動するようになっている。なお、前記可動ビー
ム12の外側には可動ビームカバー12aが取付けられ
ている。
【0033】前記索部材7は、多数のリンクプレート2
0…を連続して配置し、互いに隣接するリンクプレート
20,20どうしを連結プレート21によって連結し
た、いわゆるチェーンのような構造のものである。前記
リンクプレート20は、一対のプレート20a,20a
を平行離間して配置したもので、該プレート20a,2
0a間に連結プレート21の端部を挿入し、該端部をピ
ン21aによってプレート20a,20aに連結するこ
とによって、隣接するリンクプレート20,20が前記
連結プレート21の両端部にピン21a,21aを支点
として回動自在に連結されている。なお、前記索部材7
の下端部には、ピン孔22aを有するプレート22が連
結されており、このピン孔22aに軸を挿通すること
で、プレート22と前記ワイヤロープ8とをシャックル
8aを介して連結するようになっている。
【0034】そして、前記構成の索部材7は、前記可動
ビーム12の下方から該可動ビーム12内を挿通され、
さらに、前記フレーム10の縦フレーム10b内を挿通
されたうえで、該縦フレーム10bの側部の開口から外
側に折れ曲げて、外部に出されており、該索部材7が上
方引き込まれると、その一端部が前記開口から外部に出
され、また、下方に引き出されると、外部に出されてい
た索部材7が前記フレーム10および可動ビーム12を
通って下方に引き出されるようになっている。
【0035】また、前記索部材7を前記可動ビーム12
に係脱自在に係止する第1係止手段13は、第1係止ピ
ン25と、このこの第1係止ピン25を前記索部材7の
リンクプレート20内に挿脱自在に挿入する第1挿脱手
段26とから構成されている。前記第1係止ピン25
は、断面長方形状の長尺なロッドであり、前記可動ビー
ム12の側面側から該可動ビーム12内に挿脱自在に設
けられている。
【0036】前記第1挿脱手段26は、以下のように構
成されている。すなわち、前記可動ビーム12の一方の
側面には、ブラケット27が設けられており、このブラ
ケット27には、油圧シリンダ28の基端部が回動自在
に連結されている。この油圧シリンダ28は、前記可動
ビーム12の側端面側を該可動ビームの一方の側面側か
ら他方の側面側に向けて設けてなるもので、そのピスト
ン28aの先端部には第1レバー29の基端部が回動自
在に連結されている。また、前記可動ビーム12の前記
他方の側面には、ブラケット30が設けられており、こ
のブラケット30には、前記第1レバー29の中央部が
回動自在に連結され、さらに、この第1レバー29の先
端部は前記第1係止ピン25の基端部に回動自在に連結
されている。
【0037】前記構成の第1挿脱手段26においては、
前記油圧シリンダ28のピストン28aが伸縮すること
によって、前記第1レバー29がその中央部を支点とし
て回動し、該第1レバー29の先端部で前記第1係止ピ
ン25を可動ビーム12内に挿脱するようになってい
る。そして、前記第1係止ピン25が可動ビーム12内
に挿入されると、可動ビーム12内に挿通されている索
部材7のリンクプレート20内に、前記第1係止ピン2
5が挿入され、これによって、前記リンクプレート20
が可動ビーム12に固定される。したがって、この可動
ビーム12を前記油圧シリンダ装置16のピストン16
bによって上下に往復動させると、これに伴って前記リ
ンクプレート20が往復動し、これによって、索部材7
が引込みあるいは引出されるようになっている。
【0038】また、前記索部材7を前記フレーム10に
係脱自在に係止する第2係止手段14は、第2係止ピン
31と、このこの第2係止ピン31を前記索部材7のリ
ンクプレート20内に挿脱自在に挿入する第2挿脱手段
26とから構成されている。前記第2係止ピン31は、
断面長方形状の長尺なロッドであり、前記フレーム10
の縦フレーム10bの側面側から該縦フレーム10b内
に挿脱自在に設けられている。
【0039】前記第2挿脱手段32は、以下のように構
成されている。すなわち、前記縦フレーム10bの一方
の側面には、ブラケット33が設けられており、このブ
ラケット33には、油圧シリンダ34の基端部が回動自
在に連結されている。この油圧シリンダ34は、前記縦
フレーム10bをその一方の側面側から他方の側面側に
向けて貫通させて設けてなるもので、そのピストン34
aの先端部には第2レバー35の基端部が回動自在に連
結されている。また、前記縦フレーム10bの前記他方
の側面には、ブラケット36が設けられており、このブ
ラケット36には、前記第2レバー35の中央部が回動
自在に連結され、さらに、この第2レバー35の先端部
は前記第2係止ピン31の基端部に回動自在に連結され
ている。
【0040】前記構成の第2挿脱手段32においては、
前記油圧シリンダ34のピストン34aが伸縮すること
によって、前記第2レバー35がその中央部を支点とし
て回動し、該第2レバー35の先端部で前記第2係止ピ
ン31を縦フレーム10b内に挿脱するようになってい
る。そして、前記第2係止ピン31が縦フレーム10b
内に挿入されると、該縦フレーム10b内に挿通されて
いる索部材7のリンクプレート20内に、前記第2係止
ピン31が挿入され、これによって、前記リンクプレー
ト20が縦フレーム10bに固定される。したがって、
前記可動ビーム12の往復動によって、前記索部材7を
引込みあるいは引出す際には、前記第2係止ピン31は
リンクプレート20から抜き出しておく。
【0041】上述したような構成の引込装置5におい
て、その索部材7を引き込む、すなわち、索部材7を上
昇させるには以下のようにして行う。 (1)まず、索部材7を構成する多数のリンクプレート
20…のうち、前記第2係止ピン31と対向する位置に
あるリンクプレート20に第2係止ピン31を挿入する
ことにより、該索部材7を第2係止ピン31によって縦
フレーム10bに係止する。
【0042】(2)次いで、前記油圧シリンダ装置16
のピストン16aを伸ばして可動ビーム12を下方に移
動させた後、第1係止ピン25を前記第1挿脱手段26
によって、可動ビーム12内に挿入して、該可動ビーム
12内に位置しているリンクプレート20に前記第1係
止ピン25挿入することにより、前記索部材7を第1係
止ピン25によって可動ビーム12に係止する。
【0043】(3)次いで、前記第2係止ピン31を第
2挿脱手段32によって、前記リンクプレート20から
引き抜くことにより索部材7を縦フレーム10bから切
り離した後、前記ピストン16aを縮めることにより前
記可動ビーム12を上昇させる。すると、前記第1係止
ピン25が挿入されているリンクプレート20が上昇
し、これによって、索部材7が1ピッチだけ上昇する。
【0044】(4)次いで、前記第2係止ピン31を第
2挿脱手段32によって再びリンクプレート20に挿入
することにより索部材7を縦フレーム10bに係止した
後、前記第1係止ピン25を第1挿脱手段32によって
前記リンクプレート20から引き抜くことにより、索部
材7を可動ビーム12から切り離す。そして、前記
(2)〜(4)の工程を順次繰り返して行うことによ
り、索部材7を1ピッチずつ上昇させていく。
【0045】また、前記索部材7が第2係止ピン31に
よって縦フレーム10bに係止されている状態から、索
部材7を引き出す、すなわち、索部材7を下降させるに
は、以下のようにして行う。 (1)まず、前記可動ビーム12を上方に移動させた
後、第1係止ピン25を可動ビーム12内に挿入して、
該可動ビーム12内に位置しているリンクプレート20
に前記第1係止ピン25挿入することにより、前記索部
材7を第1係止ピン25によって可動ビーム12に係止
する。
【0046】(2)次いで、前記第2係止ピン31を前
記リンクプレート20から引き抜くことにより索部材7
を縦フレーム10bから切り離した後、前記可動ビーム
12を下降させる。すると、前記第1係止ピン25が挿
入されているリンクプレート20が下降し、これによっ
て、索部材7が1ピッチだけ下降する。
【0047】(3)次いで、前記第2係止ピン31を再
びリンクプレート20に挿入することにより索部材7を
縦フレーム10bに係止した後、前記第1係止ピン25
を前記リンクプレート20から引き抜くことにより、索
部材7を可動ビーム12から切り離す。そして、前記
(1)〜(3)の工程を順次繰り返して行うことによ
り、索部材7を1ピッチずつ下降させていく。
【0048】このように、前記引込装置5では、索部材
7を第1係止ピン25によって可動ビーム12に係止す
る工程と、該索部材7を第2係止ピン31によって縦フ
レーム10bに係止する工程とを順次繰り返して行うと
ともに、前記可動ビーム12を往復動させることによっ
て索部材を1ピッチずつ上昇または下降させることがで
きる。
【0049】前記構成の引込装置5は4台がそれぞれ前
記吊天秤体3を貫通された4本のワイヤ4の下端部に連
結されている。以下に、この吊天秤体3について説明す
る。すなわち、前記吊天秤体3は、図6〜図8に示すよ
うに、平行離間して配置された2本の吊天秤40,40
と、これら吊天秤40,40を連結する1本の連結天秤
41とで概略構成されている。
【0050】前記吊天秤40は、鋼管で形成されたもの
で、その両端部には、図7および図9に示すように、そ
れぞれ前記ワイヤ4が貫通し、かつ、該貫通したワイヤ
4を吊天秤40の軸方向に所定の範囲で移動可能とする
貫通溝42,42が形成されている。この貫通溝42
は、前記鋼管の外周部の互いに径方向に対向する部位
を、鋼管の端面側から軸方向に向けて所定長さだけ切り
欠くことによって形成されたものであり、この貫通溝4
2の開口端部には、該開口を塞ぐプレート43が取付け
られている。
【0051】そして、前記貫通溝42,42のそれぞれ
の長さ、言い換えると、該貫通溝42,42のそれぞれ
の端部42a,42aの位置は以下のように設定されて
いる。すなわち、これら貫通溝42,42をそれぞれ貫
通しているワイヤ4,4の下端部にそれぞれ取付けられ
た引込装置5,5が、その自重によって鉛直に垂下され
て、これらワイヤ4,4が前記貫通溝42,42の端部
42a,42aに当たった際に、前記引込装置5,5ど
うしが互いに干渉しないように、前記貫通溝42,42
の端部42a,42aの位置が設定されている。
【0052】また、前記ワイヤ4には、図6に示すよう
に、前記貫通溝42を挟む位置に、該ワイヤ4の貫通溝
42からの抜け出を防止する、該貫通溝42の幅より大
径の一対の止部材44a,44bが取付けられており、
一方(下方)の止部材44aが前記貫通溝42の下側で
該貫通溝42の軸方向に摺動自在に止ることよって、吊
天秤40がワイヤ4によって吊り上げ可能となってお
り、また、他方(上方)の止部材44bが前記貫通溝4
2の上側で止ることによって、前記引込装置5が吊天秤
40からワイヤ4によって吊り下げ可能となっている。
【0053】また、前記連結天秤41は、吊天秤40と
同様に鋼管で形成されたもので、一対の吊天秤40,4
0の中央部間にその上から掛け渡されて、該吊天秤4
0,40に以下のようにして固定されている。すなわ
ち、図8〜図10に示すように、吊天秤40の外周部に
は、断面半円弧状をなす上下一対の固定帯45,46か
ら構成される固定部材47が、吊天秤40の外周面に密
接されており、該固定部材47は、その固定帯45,4
6を、ボルト48…で締め付けらることによって、前記
吊天秤40に固定れている。また、前記固定部材47
は、図8に示すように、1本の吊天秤40に対して2つ
固定されており、これら2つの固定部材47,47は、
吊天秤40の中央部において離間して配置されている。
【0054】前記固定部材47,47の上側の固定帯4
5,45の上部には、鋼管からなる縦筒49,49が補
強リブ49a…によって補強されて立設されており、こ
れら縦筒49,49間には、鋼管からなる横筒50が架
設され、さらにこれら縦筒49,49および横筒50の
内側には、プレート51が鉛直に設けられている。前記
プレート51の中央部には孔51aが形成されており、
この孔51aに前記連結天秤41を挿通することによっ
て、連結天秤41が吊天秤40に固定されている。
【0055】また、前記連結天秤41に対する吊天秤4
0,40の固定位置は、該吊天秤40,40の貫通溝4
2,42をそれぞれ貫通しているワイヤ4,4の下端部
にそれぞれ取付けられた引込装置5…が、その自重によ
って鉛直に垂下された際に、前記引込装置5…と、後述
する油圧ポンプユニット54とが互いに干渉しないよう
な位置に設定されている。
【0056】さらに、前記連結天秤41の中央部には、
ブラケット52が下方に突出して設けられており、この
ブラケット53には、油圧ポンプユニット54が回転自
在にピン結合され、これによって、連結天秤41が傾い
ても油圧ポンプユニット54を鉛直な姿勢に保持できる
ようになっている。前記油圧ポンプユニット54は、前
記引込装置5の油圧シリンダ装置16(油圧シリンダ1
6a)に作動油を供給するもので、該油圧ポンプユニッ
ト54と、前記油圧シリンダ装置16とは、油圧ホース
55…で接続されている。
【0057】さらに、前記油圧ポンプユニット54に
は、図1に示すように、該油圧ポンプユニット54のポ
ンプの作動を操作する操作ボックス56が接続されてお
り、油圧ポンプユニット54の操作を、吊り具1または
大型立体ブロック2から離れた位置から操作できるよう
になっているとともに、前記各引込装置5の油圧シリン
ダ内の油圧を検知することができるようになっている。
【0058】なお、前記連結天秤41には、図12に示
すように、その両端部に、前記吊天秤40と同様の構成
の貫通溝42,42が形成されている。この貫通溝4
2,42は、被吊下物を二点吊りする場合に、前記ワイ
ヤ4が貫通されるものであり、本例のような四点吊りの
場合は使用されないものである。なお、二点吊りの場合
は、該連結天秤41を吊天秤として使用し、前記吊天秤
40,40は取り外して使用する。
【0059】次に、上記構成の吊り具1によって、前記
大型立体ブロック2を所望の角度に傾斜させて吊り上げ
る方法の一例について説明する。まず、吊り具1を構成
する前記吊天秤40,40の両端部の貫通溝42,42
をそれぞれ貫通している4本のワイヤ4…の上端部をク
レーンのフック6に掛けるとともに、これらワイヤ4…
の下端部にそれぞれ取付けられた引込装置5…の索部材
7…の下端部を、前記ワイヤロープ8…を介して大型立
体ブロック2の所定の位置に連結する。
【0060】この際、前記吊り具1は、例えば、前記吊
天秤40,40の端部を支持台等によって支持すること
によって、所定の高さ位置に保持して、引込装置5…を
吊天秤40,40からワイヤ4…によって垂下させてお
くが、これらワイヤ4…が前記貫通溝42…の端部42
bに当たるので、前記引込装置5…どうし、および該引
込装置5と前記油圧ポンプユニット54とが互いに衝突
して干渉することがない。
【0061】次いで、前記クレーンのフック6を上昇さ
せると、ワイヤ4…を介して前記引込装置5…が吊り上
げられ、さらに、該引込装置5…の索部材7…、ワイヤ
ロープ8…を介して前記大型立体ブロック2が吊り上げ
られる。そして、大型立体ブロック2が所定の高さまで
吊り上げられた際に、前記それぞれの引込装置5…の索
部材7…を上述したようにして引き込んだり、あるいは
引き出すことによって、前記大型立体ブロック2を所望
の角度に傾斜させることができる。つまり、前記フック
6に掛けられているワイヤ4…の上端から、大型立体ブ
ロック2に連結されたワイヤロープ8の下端までは、何
等水平方向の動きが規制されていないので、前記4本の
索部材7…をそれぞれ独立で引き込んだり、引き出した
りすることによって、大型立体ブロック2に回転、上下
動等を与えて自由な傾斜をもたせることができる。
【0062】そして、前記クレーンのフック6を上昇さ
せるとともに、該クレーンのブームを移動させることに
よって、前記大型立体ブロック2を所望の角度に傾斜さ
せて吊り上げて、所定の位置に搬送することができる。
また、前記大型立体ブロック2に傾斜を与える作業は、
前記フック6によって、大型立体ブロック2を吊り上げ
てから、所定の位置に据付けるまでのどの時期に行って
もよい。また、大型立体ブロック2に傾斜を与える作業
は、前記油圧ポンプユニット54の操作を、吊り具1ま
たは大型立体ブロック2から離れた位置から操作ボック
ス56で操作することにより、遠隔的にかつ安全に行う
ことができる。
【0063】さらに、前記各引込装置5の油圧シリンダ
16a内の油圧(ピストン16bを引っ張っている圧
力)を検知することによって、前記索部材7…のそれぞ
れに被大型立体ブロック2から作用する荷重を検出する
ことができる。したがって、索部材7…のそれぞれに、
どの程度の荷重が作用しているかを数値で管理すること
ができ、偏った荷重が索部材7に作用するのを未然に防
止することができるとともに、オーバ荷重の際には、リ
ミットスイッチ等を作動させて引込装置5を停止させた
り、警報等で知らせることもできる。
【0064】なお、本例においては、前記引込装置5を
備えた吊り具1によって、大型立体ブロック2を吊り上
げるものを例にとって説明したが、前記引込装置5はこ
れを独立で使用して、軽量なものをリフトアップするこ
とも可能であるし、また、引込装置5を水平にして、前
記索部材7で物を引っ張れば、トラベリング装置として
も使用可能である。
【0065】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項1
の引込装置は、フレームと、このフレームに一端部が取
付けられた伸縮手段と、この伸縮手段の他端部に取付け
られて、該伸縮手段の伸縮によって往復動する可動ビー
ムと、この可動ビームの往復動によって引込みあるいは
引出される長尺な索部材と、前記可動ビームに取付けら
れて、該可動ビームに前記索部材を係脱自在に係止する
第1係止手段と、前記フレームに取付けられて、該フレ
ームに前記索部材を係脱自在に係止する第2係止手段と
を備えたものであるから、索部材を第1係止手段によっ
て可動ビームに係止する工程と、該索部材を第2係止手
段によってフレームに係止する工程とを順次繰り返して
行うとともに、前記可動ビームを往復動させることによ
って索部材を1ピッチずつ引込みまたは引出すことがで
きる。したがって、この索部材を上下にしてその下端部
に物を連結することによって、該物を1ピッチずつ上下
方向に移動させることができ、また、索部材を水平にし
てその先端部に物を連結することによって、該物を1ピ
ッチずつ水平方向に移動させることができる。
【0066】本発明の請求項2の吊り具は、前記請求項
1の引込装置を備えた吊り具であって、少なくとも1本
の吊天秤と、該吊天秤の両端部をそれぞれ貫通され、そ
れぞれの下端部に前記引込装置が取付けられ、かつそれ
ぞれの上端部がクレーンのフック等に取付けられるワイ
ヤとを具備し、前記吊天秤の両端部に、それぞれ前記ワ
イヤを貫通させ、かつ、該貫通させたワイヤを吊天秤の
軸方向に所定の範囲で移動可能とする貫通溝を形成した
ものであるから、前記索部材によって被吊下物を複数の
点で吊りで吊り上げる場合に、これら索部材をそれぞれ
独立で引き込んだり、引き出したりすることによって、
被吊下物に回転、上下動等を与えて自由な傾斜をもたせ
て吊り上げることができる。
【0067】また、前記貫通溝をそれぞれ貫通している
ワイヤの下端部にそれぞれ取付けられた引込装置が、そ
の自重によって鉛直に垂下された場合、これらワイヤの
前記貫通溝における移動が所定の範囲で規制されるの
で、前記引込装置どうしが互いに干渉して衝突するのを
防止することができる。
【0068】本発明の請求項3の吊り具は、請求項2に
おいて、前記引込装置の伸縮手段を、油圧でピストンが
伸縮する油圧シリンダ装置で構成し、前記吊天秤に前記
油圧シリンダ装置に作動油を供給する油圧ポンプユニッ
トを取付けたものであるから、前記油圧シリンダ装置と
油圧ポンプユニットとを接続する油圧ホースを短くする
ことができ、油圧ホース等を含む吊り具自体の大きさを
コンパクトにすることができる。
【0069】また、前記引込装置は、それをワイヤによ
って垂下しても互いに干渉しないので、前記油圧ポンプ
ユニットを吊天秤の中央部に取付けることによって、引
込装置と油圧ポンプユニットの干渉を防止することがで
きる。
【0070】また、前記油圧ポンプユニットを吊り具お
よび被吊下物から離れた位置で操作することによって、
前記油圧シリンダ装置を遠隔操作することができ、よっ
て、前記被吊下物に傾斜を与える作業を、安全に行うこ
とができる。さらに、前記各引込装置の油圧シリンダ内
の油圧を検知することによって、前記索部材に被吊下物
から作用する荷重を検出することができる。したがっ
て、索部材のそれぞれに、どの程度の荷重が作用してい
るかを数値で管理することができ、偏った荷重が索部材
に作用するのを未然に防止することができるとともに、
オーバ荷重の際には、リミットスイッチ等を作動させて
引込装置を停止させたり、警報等で知らせることもでき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の吊り具の一例を示すもので、吊り具に
よって大型立体ブロック(被吊下物)を吊り上げた状態
を示す側面図である。
【図2】図1におけるX円部の拡大図である。
【図3】本発明の引込装置の一例を示すもので、該引込
装置の正面図である。
【図4】同、引込装置の側面図である。
【図5】図4におけるA−A線矢視図である。
【図6】本発明の吊り具の一例を示すもので、吊り具の
要部の正面図である。
【図7】同、吊り具の要部の平面図である。
【図8】同、吊天秤体の正面図である。
【図9】図8におけるB−B線矢視図である。
【図10】図8におけるC−C線矢視図である。
【図11】本発明の吊り具の一例を示すもので、連結天
秤の正面図である。
【図12】同、連結天秤の平面図である。
【符号の説明】
1 吊り具 2 大型立体ブロック(被吊下物) 3 吊天秤体 4 ワイヤ 5 引込装置 6 フック 7 索部材 10 フレーム 11 伸縮手段 12 可動ビーム 13 第1係止手段 14 第2係止手段 16 油圧シリンダ装置 40 吊天秤 41 連結天秤 42 貫通溝 54 油圧ポンプユニット

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フレームと、 このフレームに一端部が取付けられた伸縮手段と、 この伸縮手段の他端部に取付けられて、該伸縮手段の伸
    縮によって往復動する可動ビームと、 当該可動ビームの往復動によって引込みあるいは引出さ
    れる長尺な索部材と、 前記可動ビームに取付けられて、該可動ビームに前記索
    部材を係脱自在に係止する第1係止手段と、 前記フレームに取付けられて、該フレームに前記索部材
    を係脱自在に係止する第2係止手段とを具備してなるこ
    とを特徴とする引込装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の引込装置を備えた吊り具
    であって、 少なくとも1本の吊天秤と、 該吊天秤の両端部をそれぞれ貫通され、それぞれの下端
    部に前記引込装置が取付けられ、かつそれぞれの上端部
    がクレーンのフック等に取付けられるワイヤとを具備し
    てなり、 前記吊天秤の両端部には、それぞれ前記ワイヤが貫通
    し、かつ、該貫通したワイヤを吊天秤の軸方向に所定の
    範囲で移動可能とする貫通溝が形成されていることを特
    徴とする吊り具。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の吊り具において、 前記引込装置の伸縮手段が油圧でピストンが伸縮する油
    圧シリンダ装置で構成され、前記吊天秤に前記油圧シリ
    ンダ装置に作動油を供給する油圧ポンプユニットが取付
    けられていることを特徴とする吊り具。
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