JPH10250012A - 架橋ポリエチレン系熱収縮性多層フィルム - Google Patents
架橋ポリエチレン系熱収縮性多層フィルムInfo
- Publication number
- JPH10250012A JPH10250012A JP9070861A JP7086197A JPH10250012A JP H10250012 A JPH10250012 A JP H10250012A JP 9070861 A JP9070861 A JP 9070861A JP 7086197 A JP7086197 A JP 7086197A JP H10250012 A JPH10250012 A JP H10250012A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- film
- lldpe
- hlmi
- heat
- crosslinked
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Processes Of Treating Macromolecular Substances (AREA)
- Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
- Heating, Cooling, Or Curing Plastics Or The Like In General (AREA)
- Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
- Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Abstract
性、外観、耐熱性にも優れ、特に厚み精度、高速での包
装機適性が優れた、架橋ポリエチレン系熱収縮性多層フ
ィルムを提供する。 【構成】 表面層が、密度が0.900〜0.930g
/cm3 、MIが0.5〜5.0g/10分のLLDP
E、中間層が、密度が0.900〜0.930g/cm
3 、MIが0.1〜5.0g/10分のLLDPE20
〜80重量部と、HLMIが1〜10g/分の架橋され
たLLDPEを溶融混練したHLMIが30〜70g/
10分のポリエチレン系樹脂80〜20重量部からなる
少なくとも3層以上の多層フィルムであって、電子線照
射により全層のHLMIが1〜10g/分になるように
照射架橋された、架橋ポリエチレン系熱収縮性多層フィ
ルム。
Description
る架橋熱収縮性フィルムに関し、詳しくは、食品等への
臭いの移行がなく、透明性、光沢性、外観、耐熱性にも
優れ、特に厚み精度、高速での包装機適性が優れた、架
橋ポリエチレン系熱収縮性多層フィルムに関する。
塩化ビニル系熱収縮性フィルム、ポリプロピレン系熱収
縮性フィルム、無架橋ポリエチレン系熱収縮性フィル
ム、架橋ポリエチレン系熱収縮性フィルム等が知られて
いる。その中でも架橋ポリエチレン系熱収縮性フィルム
は、耐引裂性や耐衝撃性に優れ、且つ、耐熱性が高く、
収縮包装時の加熱温度を高くすることができるため、包
装仕上がり性に優れるという特徴を有しており、食品、
化粧品、文房具等の収縮包装に広く用いられている。し
かしながら、架橋ポリエチレン系熱収縮性フィルムは、
一般に延伸加工性に劣るという欠点を有している。これ
ら欠点を解決するため、例えば特開昭60−24045
1号公報では表面層にエチレン−酢酸ビニル共重合体を
ブレンドしてなる架橋ポリエチレン系多層フィルムが開
示されているが、このようにエチレンー酢酸ビニル共重
合体を用いたフィルムは、酢酸臭があり、特に食品を包
装する場合、酢酸臭が食品に移行するという問題を有し
ていること、また、延伸加工性には優れているものの厚
み斑が大きく特に高速でのピロー包装機適性に劣るとい
う欠点があった。また、特開平5−162270号公
報、特開平8−169093号公報等には、密度の異な
る直鎖状低密度ポリエチレンを芯層と外層に使用した架
橋熱収縮性積層フィルムが開示されているが、照射線量
をあげると延伸加工性は良好になるものの厚み斑は大き
く特に高速でのピロー包装機適性に劣り、また、照射線
量により溶断シールの不良が発生するという欠点があっ
た。
では、端部のトリミングや規格外の製品等から多大なス
クラップが発生するため、このスクラップを粉砕あるい
は造粒したのち、原料として再利用し、製品のコストア
ップを抑えている。しかしながら、架橋ポリエチレン系
熱収縮性フィルムは、前記の方法でスクラップの再利用
を実施すると、透明性、光沢性が低下するとともに、ゲ
ル状のブツによりフィルムの外観が著しく損なわれるこ
とから、再利用は行われず、製品のコストアップを招い
ていた。この課題を解決する方法として、例えば、特開
平2−99527号公報では、基材と同種のエチレン系
樹脂の架橋化物を単繊維状に分散させることにより、高
度の透明性と優れた滑り性を有し、厚み精度の高い高収
縮性フィルムが得られることが提案されている。しかし
ながら、これは特定形状の架橋化物をフィルムに分散さ
せることでフィルムの滑り性を改善することが目的であ
り、分散させ得る架橋化物が少量に限定されるため、製
造工程で発生する多大なスクラップを再利用するという
技術思想はない。
架橋多層ポリオレフィン系熱収縮性フィルムの製造工程
で発生するスクラップを同構造のフィルムの中間層の原
料として用いることにより、架橋フィルムスクラップの
再利用が可能となり、バージンフィルムに匹敵する物理
的特性を有するフィルムが得られること、例えばエチレ
ン−酢酸ビニル共重合体を表面層に用いた架橋ポリオレ
フィン系多層フィルムにおけるスクラップの再利用を可
能としたものであることが開示されている。しかしなが
ら、直鎖状低密度ポリエチレンからなる架橋ポリエチレ
ン系熱収縮性フィルムのスクラップを同公報記載の方法
により再利用を実施すると、透明光沢性あるいは外観が
著しく損なわれるという欠点があった。
臭いの移行がなく、透明性、光沢性、外観、耐熱性に優
れ、製造工程で発生するスクラップの再利用が可能であ
り、しかも、厚み精度、高速での包装機適性が改良され
た架橋ポリエチレン系熱収縮性多層フィルムを提供する
ことを課題とする。
を解決すべく鋭意検討した結果、本発明に到達したもの
である。すなわち本発明は、表面層が、25℃における
密度が0.900〜0.930g/cm3 、メルトイン
デックス(以下、MIと記す)が0.5〜5.0g/1
0分の直鎖状低密度ポリエチレン(以下、LLDPE
(A)と記す)からなり、中間層が、25℃における密
度が0.900〜0.930g/cm3 、MIが0.1
〜5.0g/10分の直鎖状低密度ポリエチレン(以
下、LLDPE(B)と記す)20〜80重量部と、温
度230℃、荷重21.6kgの条件で測定したメルト
インデックス(以下、HLMIと記す)が1〜10g/
10分の範囲になるように架橋された直鎖状低密度ポリ
エチレンを溶融混練した、溶融混練後のHLMIが30
〜70g/10分の特性を有するポリエチレン系樹脂
(以下、PE(C)と記す)80〜20重量部から成
る、3層以上の多層フィルムであって、電子線照射によ
り全層のHLMIが1〜10g/10分になるように照
射架橋された、架橋ポリエチレン系熱収縮性多層フィル
ム、及び該多層フィルムのPE(C)が架橋ポリエチレ
ン系熱収縮性多層フィルムの製造工程で発生するスクラ
ップを溶融混練したものである架橋ポリエチレン系熱収
縮性多層フィルムを提供するものである。
表面層に用いられるLLDPE(A)は、エチレンとα
−オレフィンから成る共重合体であり、25℃における
密度が0.900〜0.930g/cm3 で、MIが
0.5〜5.0g/10分の範囲のものである。密度が
0.900g/cm3 未満のものはスベリ性が低下する
ため好ましくなく、0.930g/cm3 を越えると低
温収縮性が不十分であるため好ましくない。MIが0.
5g/10分未満のものは透明性が不十分であり、5.
0g/10分を越えると延伸工程での安定性が悪くなる
ため好ましくない。また、エチレンと共重合されるα−
オレフィンとしては、ブテン−1、ペンテンー1、ヘキ
セン−1、ヘプテン−1、オクテン−1、4−メチルペ
ンテン−1から成る群から選ばれた1種又は2種以上で
あることが好ましい。なお、表面層には直鎖状低密度ポ
リエチレンの他に、本発明の目的に支障をきたさない範
囲で、他の樹脂、例えば高圧法ポリエチレン、高密度ポ
リエチレン、アイオノマー、結晶性ポリプロピレン、石
油樹脂、ポリブテン等を混合して使用することができ
る。また、希望により、滑剤、ブロッキング防止剤、帯
電防止剤、防曇剤、酸化防止剤、架橋抑制剤、架橋促進
剤等の添加剤が、それぞれの有効な作用を具備させる目
的で、適宜使用することが出来る。
(B)は、エチレンとα−オレフィンから成る共重合体
であり、25℃における密度が0.900〜0.930
g/cm3 で、MIが0.1〜5.0g/10分の範囲
のものである。密度が0.900g/cm3 未満のもの
はフィルムの引張弾性率が低くなり、包装機適性が低下
するため好ましくなく、0.930g/cm3 を越える
と低温収縮性が不十分であるため好ましくない。MIが
0.1g/10分未満のものは、押出時のモーター負荷
が増大するため好ましくなく、5.0g/10分を越え
ると延伸工程での安定性が悪くなるため好ましくない。
また、エチレンと共重合されるα−オレフィンとして
は、ブテン−1、ペンテンー1、ヘキセン−1、ヘプテ
ン−1、オクテン−1、4−メチルペンテン−1から成
る群から選ばれた1種又は2種以上であることが好まし
い。なお、中間層のLLDPE(B)は、表面層のLL
DPE(A)と同一であっても構わない。
とともに用いられるPE(C)は、HLMIが1〜10
g/10分になるように架橋された直鎖状低密度ポリエ
チレンを溶融混練したもので、溶融混練後のHLMIが
30〜70g/10分以上の特性を有するものが用いら
れる。溶融混練前の架橋された直鎖状低密度ポリエチレ
ンのHLMIが1g/10分未満のものは、溶融混練時
のモーター負荷が増大するため好ましくなく、HLMI
が10g/10分を越えるものは、厚み斑の改善が不十
分であるため好ましくない。更に、溶融混練後のHLM
Iが30g/10分未満のものは、透明性、光沢性が低
下すると共に、場合によっては、ゲル状のブツによりフ
ィルムの外観が著しく損なわれるため好ましくない。溶
融混練は、一軸押出機、あるいは二軸押出機のいずれで
も良いが、混練度の高いスクリュー形状を有する二軸押
出機を用い、180℃以上で実施することが好ましい。
法、例えば25℃における密度が0.900〜0.93
0g/cm3 、MIが0.5〜5.0g/10分の直鎖
状低密度ポリエチレンからなるシートあるいはフィルム
に、HLMIが1〜10g/10分になるように電子線
を照射したのち溶融混練することにより、あるいは、架
橋ポリエチレン系熱収縮性多層フィルムの製造工程で発
生するスクラップを用いこれを溶融混練することにより
得ることができる。後者のスクラップを再利用する方法
によれば、製品のコストアップを防ぐという経済的な効
果も得られる。
(B)とPE(C)の配合重量比は、LLDPE(B)
が20〜80重量部、PE(C)が80〜20重量部の
範囲で用いられる。PE(C)が80重量部を越える
と、透明性、光沢性が低下するため、好ましくなく、2
0重量部未満では、厚み斑が大きくなり、高速での包装
機適性が低下するため好ましくない。なお、本発明の中
間層には、本発明の目的に支障をきたさない範囲で、他
の樹脂、例えば高圧法ポリエチレン、高密度ポリエチレ
ン、アイオノマー、結晶性ポリプロピレン、石油樹脂、
ポリブテン等を混合して使用することができる。また、
希望により、滑剤、ブロッキング防止剤、帯電防止剤、
防曇剤、酸化防止剤、架橋抑制剤、架橋促進剤等の添加
剤が、それぞれの有効な作用を具備させる目的で、適宜
使用することが出来る。
(C)からなる中間層は、必ずしも1層である必要はな
く、必要に応じて2層以上にすることができる。中間層
の厚みは全体の30%以上であることが好ましい。中間
層の厚みが30%未満であると、厚み斑が悪くなり、高
速での包装機適性が低下する。
厚みは、少なくとも1μm以上であり、更には2μm以
上であることが好ましい。表面層の厚みが1μm未満で
あると、透明性、光沢性が低下するため好ましくない。
/10分になるように、電子線を照射する必要がある。
全層のHLMIが1g/10分未満では、短時間での溶
断シールが困難になるため、高速での包装機適性が低下
するという問題がある。また、全層のHLMIが10g
/10分を越えると、耐熱性が不十分となり、良好な包
装仕上がり性が得られなくなるため好ましくない。電子
線の照射は延伸後のフィルムに対して行っても良いが、
延伸の加工性が向上するので延伸前の未延伸原反に対し
て行う方が好ましい。
前記の樹脂を用いて本発明の延伸フィルムを製造する方
法は、公知の方法で行うことができるが、以下、3層積
層環状製膜延伸の場合を例にあげ、具体的に説明する。
(C)からなる混合組成物を中間層、LLDPE(A)
を表面層となるように、3台の押出機により溶融混練
し、3層環状ダイより環状に共押出し、延伸することな
く一旦急冷固化してチューブ状未延伸フィルムを作製す
る。次いで、電子線照射装置にて、全層のHLMIが1
〜10g/10分になるような照射条件にて、チューブ
状未延伸フィルムの両面に電子線を照射し、架橋チュー
ブ状未延伸フィルムを作製する。得られた架橋チューブ
状未延伸フィルムを例えば図1で示すようなチューブラ
ー延伸装置に供給し、高度の配向可能な温度範囲、例え
ば中間層樹脂の融点以下10℃、好ましくは融点以下1
5℃よりも低い温度でチューブ内部にガス圧を適用して
膨張延伸とニップロールの周速差により同時二軸配向を
起こさせる。延伸倍率は必ずしも縦横同一でなくともよ
いが、優れた強度、収縮率等の物性を得るためには縦横
何れの方向にも2倍以上、好ましくは2.5倍以上、更
に好ましくは3倍以上に延伸するのが好適である。延伸
装置から取り出したフィルムは、希望によりアニーリン
グすることができ、このアニーリングにより保存中の自
然収縮を抑制することができる。
縮性多層フィルムの中間層として、特定のHLMIを有
するポリエチレン系樹脂、PE(C)を使用する点にあ
る。本発明において、PE(C)を使用することにより
厚み斑が改善されるという予想外の効果が得られたが、
これは、PE(C)が一旦架橋して分子量を高めた直鎖
状低密度ポリエチレンを溶融混合し分子鎖をランダムに
切断しているため、分子量分布が従来の直鎖状低密度ポ
リエチレンに比較して極めて広い分子量分布をもつこと
によるためと、本発明者らは推察している。
る。なお、本実施例の中で示した各物性測定は以下の方
法によった。 HLMI、MI JIS−K7210により測定した。(単位:HLMI
=g/10分、MI=g/10分) ヘイズ JIS−K6714により測定した。(単位:%) グロス(60゜) JIS−Z8741により測定した。(単位:%) 厚み斑 連続接触型電子マイクロメーター(アンリツ株式会社
製、形名K310D)を使用し、チューブ状フィルムの
円周方向に測定したチャートについて最大値(Tmax
)、最小値(Tmin )及び平均値(T)を求め、数1
により算出した。(但し、Tは測定フィルムの20mm
間隔に相当するチャートから読みとった値の算術平均値
である。)
PW−R2)にて、カップラーメンを120ヶ/分のス
ピードで包装し、包装状態を観察した。 耐熱温度 前記の包装機適性の評価において予備包装されたカップ
ラーメンを、各温度に設定された熱収縮トンネル(協和
電気株式会社製、形名L−2400FB)内を5秒間で
通過させ、フィルムが白化したり溶融したりしない最高
温度を測定した。(単位:℃)
た直鎖状低密度ポリエチレン及びペレットは以下のとお
り. LLDPE−1;d=0.920g/cm3 、MI=
1.0g/10分 LLDPE−2;d=0.916g/cm3 、MI=
1.2g/10分 PE−1 ;HLMI=41.3g/10分 PE−2 ;HLMI=47.5g/10分 PE−3 ;HLMI=68.1g/10分 PE−4 ;HLMI= 5.9g/10分 PE−5 ;HLMI=23.7g/10分
が1.0g/10分の特性を有する直鎖状低密度ポリエ
チレン(LLDPE−1)を表面層とし、密度が0.9
16g/cm3 、MIが1.2g/10分の特性を有す
る直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE−2)を中間
層として、3台の押出機でそれぞれ170℃〜240℃
にて溶融混練し、表2に示す厚み比になるように各押出
機の押出量を設定し、240℃に保った3層環状ダイス
より下向きに共押出した。なお、本実施例(実施例1〜
3、比較例1〜4)で作製した多層二軸延伸フィルムの
表面層には、ブロッキング防止剤として平均粒径が2μ
mの不定形シリカ3000ppmを添加し、また、全層
には滑剤としてエルカ酸アミド500ppmとオレイン
酸アミド500ppmを添加した。形成された3層構成
チューブを、内側は冷却水が循環している円筒状冷却マ
ンドレルの外表面を摺動させながら、外側は水槽を通す
ことにより冷却して引き取り、折り幅115mm、厚さ
240μmのチューブ状未延伸フィルムを得た。このチ
ューブ状未延伸フィルムの両面に、電子線照射装置(日
新ハイボルテージ株式会社製、形名EBC−200−A
A3)を用いて、照射量5Mradの電子線照射を行っ
た後、架橋チューブ状未延伸フィルムを図1に示したチ
ューブラー二軸延伸装置に導き、90〜110℃で縦横
それぞれ4倍に延伸した。次いで、得られたチューブ状
延伸フィルムを折り畳み、80℃に設定した熱固定ロー
ルでアニーリングした後、両端をトリミングし、上下2
枚のフィルムを各々フラットフィルムとして巻き取っ
た。得られた延伸フィルムは、透明性、光沢性に優れた
ものであったが、厚み斑が大きいために、包装機適性評
価において、フィルムのズレによる走行トラブルや溶断
シールトラブルがみられた。
の高いスクリュー形状とした二軸押出機(池貝鉄工株式
会社製、形名PCM30)にて200〜250℃の押出
温度で溶融混練したのち、ペレタイザーにてペレットと
した。このペレットのHLMIは41.3g/10分で
あった。このペレット(PE−1)30重量部と直鎖状
低密度ポリエチレン(LLDPE−2)70重量部を混
合したものを中間層とし、直鎖状低密度ポリエチレン
(LLDPE−1)を表面層とし、表1に示す厚み比に
なるように各押出機の押出量を設定し、比較例1と同様
の方法にて、折り幅115mm、厚さ240μmのチュ
ーブ状未延伸フィルムを得た。このチューブ状未延伸フ
ィルムの両面に、電子線照射装置(日新ハイボルテージ
株式会社製、形名EBC−200−AA3)を用いて、
照射量5Mradの電子線照射を行った後、比較例1と
同様の方法にて二軸延伸、アニーリング、トリミングを
行い、フラットフィルムとして巻き取った。得られた延
伸フィルムは、透明性、光沢性に優れたものであった。
また、厚み斑も小さく、包装機適性評価でも、比較例1
でみられたような走行トラブル、溶断シールトラブルも
なく、良好な包装機械適性を有し、且つ、耐熱温度も高
く、包装仕上がり性に優れるものであった。
量3Mradの電子線照射を行った後、比較例1と同様
の方法にて多層二軸延伸フィルムを得た。この多層二軸
延伸フィルムの全層のHLMIは18.7g/10分で
あった。次いで、この多層二軸延伸フィルムのスクラッ
プを実施例1と同様の方法にて、二軸押出機によりペレ
ットとした。このペレットのHLMIは68.1g/1
0分であった。このペレット(PE−3)30重量部を
中間層に用いた他は実施例1と同様の方法にて、折り幅
115mm、厚さ240μmのチューブ状未延伸フィル
ムを得た。この未延伸フィルムの両面に照射量3Mra
dの電子線照射を行った後、実施例1と同様の方法にて
多層二軸延伸フィルムを得た。得られた延伸フィルム
は、透明性、光沢性に優れたものであったが、厚み斑が
大きいために、包装機適性評価において、フィルムのズ
レによる走行トラブルや溶断シールトラブルがみられ
た。また、耐熱温度も低く、包装仕上がり性に劣るもの
であった。
を、フィルム粉砕器(ターボ工業株式会社製、形名C−
300)にて粉砕した。この粉砕品のHLMIは5.9
g/10分であった。この粉砕品(PE−4)10重量
部と直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE−2)90
重量部を混合したものを中間層に、直鎖状低密度ポリエ
チレン(LLDPE−1)を表面層とし、比較例1と同
様の方法にて多層二軸延伸フィルムを得た。得られた延
伸フィルムは、透明性、光沢性が劣り、また、フィルム
全面にゲル状のブツがみられ、実用に耐えがたい外観を
有するものであった。
様の方法にて多層二軸延伸フィルムを得た。得られた延
伸フィルムは、透明性、光沢性に優れたものであった。
また、厚み斑も小さく、包装機適性評価でも、比較例1
でみられたような走行トラブル、溶断シールトラブルも
なく、良好な包装機械適性を有するものであった。
および中間層の原料として、比較例1と同様の方法に
て、架橋多層二軸延伸フィルムを得た後、この多層二軸
延伸フィルムを二軸押出機にて溶融混練し、ペレット化
した。このペレットのHLMIは47.5g/10分で
あった。このペレット(PE−2)50重量部と直鎖状
低密度ポリエチレン(LLDPE−2)50重量部を中
間層とし、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE−
2)を表面層とし、比較例1と同様の方法にて、多層二
軸延伸フィルムを得た。得られた延伸フィルムは、透明
性、光沢性、耐熱性に優れたものであった。また、厚み
斑も小さく、包装機適性評価でも、比較例1でみられた
ような走行トラブル、溶断シールトラブルもなく、良好
な包装機械適性を有し、且つ、耐熱温度も高く包装仕上
がり性に優れるものであった。
較例1で得られた多層二軸延伸フィルムをペレット化し
た。このペレットのHLMIは23.7g/10分であ
った。このペレット(PE−5)50重量部と直鎖状低
密度ポリエチレン(LLDPE−2)50重量部を中間
層とし、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE−1)
を表面層とし、実施例1と同様の方法にて、多層二軸延
伸フィルムを得た。得られた延伸フィルムは、透明性、
光沢性が明らかに劣るものであった。
チレン系樹脂からなる架橋ポリエチレン系熱収縮性多層
フィルムを製造するに際し、中間層に特定の架橋された
直鎖状低密度ポリエチレンの溶融混練物を混合すること
により、食品等への臭いの移行がなく、透明性、光沢
性、外観、耐熱性の優れた特性を維持し、しかも、製造
工程で発生するスクラップの再利用が可能であり、且
つ、厚み斑、包装機適性が改良された架橋ポリエチレン
系熱収縮性多層フィルムを提供するものである。
略断面図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 表面層が、25℃における密度が0.9
00〜0.930g/cm3 、メルトインデックス(以
下、MIと記す)が0.5〜5.0g/10分の直鎖状
低密度ポリエチレン(以下、LLDPE(A)と記す)
からなり、中間層が、25℃における密度が0.900
〜0.930g/cm3 、MIが0.1〜5.0g/1
0分の直鎖状低密度ポリエチレン(以下、LLDPE
(B)と記す)20〜80重量部と、温度230℃、荷
重21.6kgの条件で測定したメルトインデックス
(以下、HLMIと記す)が1〜10g/10分の範囲
になるように架橋された直鎖状低密度ポリエチレンを溶
融混練した、溶融混練後のHLMIが30〜70g/1
0分の特性を有するポリエチレン系樹脂(以下、PE
(C)と記す)80〜20重量部から成る、3層以上の
多層フィルムであって、電子線照射により全層のHLM
Iが1〜10g/10分になるように照射架橋された、
架橋ポリエチレン系熱収縮性多層フィルム。 - 【請求項2】 PE(C)が架橋ポリエチレン系熱収縮
性多層フィルムの製造工程で発生するスクラップを溶融
混練したものである、請求項1記載の架橋ポリエチレン
系熱収縮性多層フィルム。 - 【請求項3】 PE(C)が、二軸押出機で溶融混練さ
れたものである、請求項1及び2記載の架橋ポリエチレ
ン系熱収縮性フィルム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07086197A JP3679543B2 (ja) | 1997-03-10 | 1997-03-10 | 架橋ポリエチレン系熱収縮性多層フィルム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07086197A JP3679543B2 (ja) | 1997-03-10 | 1997-03-10 | 架橋ポリエチレン系熱収縮性多層フィルム |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10250012A true JPH10250012A (ja) | 1998-09-22 |
JP3679543B2 JP3679543B2 (ja) | 2005-08-03 |
Family
ID=13443776
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP07086197A Expired - Lifetime JP3679543B2 (ja) | 1997-03-10 | 1997-03-10 | 架橋ポリエチレン系熱収縮性多層フィルム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3679543B2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010120173A (ja) * | 2008-11-17 | 2010-06-03 | Kohjin Co Ltd | ポリエチレン系架橋シュリンクフィルム |
JP2011105882A (ja) * | 2009-11-19 | 2011-06-02 | Kohjin Co Ltd | 架橋ポリエチレンからなる再生樹脂組成物及び熱収縮性フィルム |
CN114193804A (zh) * | 2021-11-23 | 2022-03-18 | 四川美丰高分子材料科技有限公司 | 一种高雾度薄膜的制备方法 |
CN115556450A (zh) * | 2022-09-26 | 2023-01-03 | 湖北慧狮塑业股份有限公司 | 一种超薄型聚烯烃干膜保护膜 |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101317856B1 (ko) | 2013-01-29 | 2013-10-14 | 호명화학공업 주식회사 | 3중 폴리에틸렌계 열수축성 필름 |
-
1997
- 1997-03-10 JP JP07086197A patent/JP3679543B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010120173A (ja) * | 2008-11-17 | 2010-06-03 | Kohjin Co Ltd | ポリエチレン系架橋シュリンクフィルム |
JP2011105882A (ja) * | 2009-11-19 | 2011-06-02 | Kohjin Co Ltd | 架橋ポリエチレンからなる再生樹脂組成物及び熱収縮性フィルム |
CN114193804A (zh) * | 2021-11-23 | 2022-03-18 | 四川美丰高分子材料科技有限公司 | 一种高雾度薄膜的制备方法 |
CN115556450A (zh) * | 2022-09-26 | 2023-01-03 | 湖北慧狮塑业股份有限公司 | 一种超薄型聚烯烃干膜保护膜 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3679543B2 (ja) | 2005-08-03 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US4469752A (en) | Cold drawn high-orientation multilayered film and process for manufacture of said film | |
US4379888A (en) | Composition for drawn film, cold drawn film made of said composition and process for manufacture of said film | |
EP0285444B1 (en) | Low shrink energy films | |
US5614315A (en) | Heat-shrinkable multi-layer polyolefin films | |
JPS6359872B2 (ja) | ||
US4336212A (en) | Composition for drawn film, cold drawn film made of said composition and process for manufacture of said film | |
JPH0852781A (ja) | 架橋フィルム由来の再利用ポリマーを含む多層ポリオレフィンフィルム | |
JPH10503976A (ja) | 一軸収縮性の二軸延伸ポリオレフィンフィルム、及びその製造方法 | |
JP3258830B2 (ja) | ポリオレフィン系熱収縮性積層フィルム | |
JP3679543B2 (ja) | 架橋ポリエチレン系熱収縮性多層フィルム | |
JP2974198B2 (ja) | ポリオレフィン系シュリンク積層フィルムおよびその製造方法 | |
KR100720191B1 (ko) | 저온 수축성 필름 | |
JP2004284197A (ja) | ポリプロピレン系熱収縮性フィルム | |
JP3004314B2 (ja) | ポリエチレン系熱収縮性積層フイルム | |
JP2003145695A (ja) | ポリエチレン系熱収縮フィルムの製造方法 | |
EP0434322B1 (en) | Improved heat shrinkable polyolefin film | |
JP4025419B2 (ja) | 多層フィルム | |
JP2957660B2 (ja) | 熱収縮性積層フイルム | |
JP2821252B2 (ja) | シーラントフイルム | |
JPH09239926A (ja) | ポリオレフィン系熱収縮性積層フィルム | |
JP2798236B2 (ja) | 多層シュリンクフィルム及びその製造方法 | |
JPH09239927A (ja) | 積層ポリオレフィン系ストレッチシュリンクフイルム | |
US4481334A (en) | Composition for drawn film, cold drawn film made of said composition and process for manufacture of said film | |
EP0885717A2 (en) | Multilayered polyolefin high shrinkage, low shrink force shrink film | |
JPH10296932A (ja) | ポリオレフィン系多層熱収縮性フィルム |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20041224 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20050208 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20050408 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20050510 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20050513 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080520 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090520 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100520 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100520 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110520 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110520 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120520 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120520 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120520 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130520 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130520 Year of fee payment: 8 |
|
S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130520 Year of fee payment: 8 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130520 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130520 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140520 Year of fee payment: 9 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |