JPH10249643A - 鋼管テーパーねじ切削方法 - Google Patents

鋼管テーパーねじ切削方法

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JPH10249643A
JPH10249643A JP8325897A JP8325897A JPH10249643A JP H10249643 A JPH10249643 A JP H10249643A JP 8325897 A JP8325897 A JP 8325897A JP 8325897 A JP8325897 A JP 8325897A JP H10249643 A JPH10249643 A JP H10249643A
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JP
Japan
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cutting
screw
tapered
cutting tool
steel pipe
Prior art date
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Pending
Application number
JP8325897A
Other languages
English (en)
Inventor
Fumio Okumura
史生 奥村
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 配管用テーパーねじ切削機により、比較的高
速度で高精度のねじ切削を行うことができるテーパーね
じ切削方法の提案。 【解決手段】 回転体1に複数の切削工具3を備えたね
じ切り機にて固定された鋼管5の管端にテーパーねじを
切削する方法において、テーパー公称値±15%以内で
切削可能な切削工具3の出し代範囲を求め、この出し代
範囲での切削工具すくい角と切削速度の関係、および切
削工具すくい角と切削工具寿命の関係より、高切削速度
で高仕上げ面精度、切削工具の高寿命を確保できる切削
工具すくい角を決定し、ねじ切削する。 【効果】 能率よく高精度のテーパねじ切削を行うこと
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、鋼管の管端部に
テーパーねじを切削する技術に係り、配管用炭素鋼鋼
管、特に継手部に高い気密性が要求される油井管やガス
配管等の管端外周面に高精度のテーパーねじを高能率で
切削する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、継手部に高い気密性が要求される
油井管やガス配管等の管端外周面に形成するテーパーね
じの加工方法としては、回転体に複数の切削工具(以下
チェザーと称する)を備えたねじ切り機にて固定された
鋼管の管端にテーパーねじを切削する方法が一般的であ
るが、この管固定式の管端ねじ切り機の場合、一般には
高速で切削するとチェザーの刃先の発熱によりねじ山表
面の仕上げ状態が悪くなる。これが進行するとねじ山仕
上げ面の外観上の問題だけでなく、ねじ山のむしれ、焼
付き等が発生し、さらにチェザーを長時間使用した場合
にはねじ山の欠け等に発展し、ねじ品質に多大な悪影響
をおよぼすとともに、チェザー寿命も短くなる。したが
って、テーパーねじの切削において、安定した品質(特
にねじ山の仕上げ状態)を確保するためには、前記した
ようなチェザーの刃先の発熱を防ぐことが不可欠であ
る。
【0003】ところで、高速度鋼チェザーを使用してテ
ーパーねじ加工を行う場合、ねじ山仕上げ面におよぼす
因子として切削速度、切削油がある。このうち、切削速
度についてはこれを遅くすることでチェザーの刃先の熱
影響を回避できるが、切削速度は操業上重要な要素であ
り、生産性に直結するため大量生産型工場では極端な低
速度での操業は極めて不利である。また、切削油につい
ては、一般的には水溶性に比べ不水溶性油を使用するこ
とが仕上げ面の品質を良くするために有利であるが、高
速で切削する場合には高圧力となるため有効に作用しな
くなる。
【0004】このように良好なねじ仕上げ面を確保する
ためには、切削速度が大きく影響することから、従来よ
りテーパーねじ加工においては切削速度に重点が置か
れ、有効な切削速度を決定するのに、例えば切込み量や
被削材の硬度等を考慮したり、あるいは各切削工程ごと
に経験値を基に決定する方法等が試みられてきた。しか
し、いずれの方法も仕上げ面の品質向上には有効性に欠
けていた。
【0005】そこで、このような問題点を解決する手段
として、例えば特開昭60−123217号公報には、
ねじを切削するに際して、被削材の引張強さに応じた切
削速度で切削する方法が提案されている。すなわち、こ
の方法は被削材の引張強さと切削速度に強い相関がある
との知見に基づいてなされたものである。しかし、実際
の操業では、ねじ切削速度は被削材の引張強さのみなら
ず、チェザーの形状、取付け方法や切削油の種類等も切
削速度に大きな影響をおよぼしており、したがって被削
材の引張強さのみで切削速度を決定する前記の方法は、
仕上げ面の品質を十分に向上させる手段としては有効性
に欠ける。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、上記した
従来技術の問題点を解決するためになされたもので、チ
ェザーのすくい角を適正に管理することによって、ねじ
山表面の仕上げ状態を良好に保ちつつ、比較的高速度で
ねじ切削を行うことができる鋼管テーパーねじ切削方法
を提案しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明に係るテーパー
ねじ切削方法は、回転体に複数のチェザーを備えたねじ
切り機にて固定された鋼管の管端にテーパーねじを切削
する方法において、テーパー公称値±15%以内で切削
可能なチェザーの出し代範囲を求め、この出し代範囲で
のチェザーすくい角と切削速度の関係、およびチェザー
すくい角とチェザー寿命との関係より、高切削速度で高
仕上げ面精度、チェザーの高寿命を確保できるチェザー
すくい角を決定し、ねじ切削することを特徴とするもの
である。
【0008】この発明において、ねじ山表面の仕上げ状
態を良好に保ちつつ、比較的高速度でねじ切削を行う手
段に、チェザーすくい角を採用したのは、以下に示す理
由による。すなわち、チェザーすくい角は一般的には約
30度であるが、さらに角度をあげ45度に近づけると
刃面の摩擦抵抗を減らすことができる。しかし、45度
に近づけすぎるとチェザー寿命が短くなり、研磨回数が
増し、結果的に操業能率の低下をきたす。このように、
チェザーすくい角も切削速度と同様、良好な仕上げ面を
確保するための重要な因子であることから、この発明者
はこのチェザーすくい角を適正な角度に管理することで
良好な仕上げ面を確保し、かつ切削速度も高速にできる
ことを知見したためである。
【0009】この発明はかかる知見に基づいて、適正な
チェザーすくい角を決定する手段として、テーパー公称
値±15%以内で切削可能なチェザーの出し代範囲を求
め、この出し代範囲でのチェザーすくい角と切削速度の
関係、およびチェザーすくい角とチェザー寿命との関係
を用いたのである。この方法によれば、一般的な配管用
炭素鋼鋼管の管端テーパーねじ切削機にて、チェザーの
すくい角を調整するだけで能率を下げることなく良好な
仕上げ面を確保することが可能となる。
【0010】
【発明の実施の形態】図1はこの発明方法を実施するた
めの管固定式テーパーねじ切削機のダイヘッドおよびチ
ェザーホルダーを示す概略正面図、図2は同上のチェザ
ーホルダーの一部を拡大して示す概略正面図、図3は同
上のねじ切削機におけるチェザーすくい角を示す説明図
であり、1はダイヘッド(回転体)、2はチェザーホル
ダー、3はチェザー(チェザー)、4はスライド式ディ
ジタルゲージ、5は鋼管、θはすくい角である。
【0011】管固定式テーパーねじ切削機のダイヘッド
1は、図示していないねじ切り機本体の駆動軸に取付け
られ、チェザーホルダー2はこのダイヘッド1の前面に
図面では4個同心円上に取着されている。各チェザーホ
ルダー2はその端部をダイヘッド1にボルト2−1にて
着脱可能に取付けられており、各ホルダーには当該ホル
ダー本体のほぼ中央部に設けられたガイド部2−2に、
2個の固定治具3−2にてチェザー3が取付けられた摺
動体3−1が前後にスライド可能に配設され、該摺動体
3−1の背面側に取付けられた調整治具3−3にてチェ
ザー3の出し代を調整可能となしている。スライド式デ
ィジタルゲージ4はチェザー3の出し代を測定するため
のもので、チェザーホルダー2にスライド可能に取付け
られている。
【0012】上記構成の管固定式テーパーねじ切削機に
てこの発明方法を実施する際は、切削する鋼管5のサイ
ズ毎(一般サイズでは数サイズ毎)にテーパー公称値±
15%以内で切削可能な切削工具の出し代範囲をスライ
ド式ディジタルゲージ4にて測定する。次に、上記出し
代範囲でチェザーすくい角θ毎に切削速度を種々変えて
切削を行い、良好な仕上げ面を有する最大切削速度を求
める。さらに、最低限必要な能率を満たすチェザーすく
い角θの範囲でチェザー寿命を求める。このようにして
チェザーすくい角θと切削速度の関係、およびチェザー
すくい角θとチェザー寿命との関係を求めると、これら
の関係より高切削速度で高仕上げ面精度、切削工具の高
寿命を確保できる切削工具すくい角θを決定し、ねじ切
削する。
【0013】
【実施例】JIS鋼管(15A〜100A)にテーパー
ねじを切削する際に、この発明方法を適用した。本実施
例では、テーパーピースを4種類の使用にて下記手順に
て実施した。すなわち、チェザー長さを種々変化させ
て、切削する鋼管のサイズ毎にチェザーと鋼管の接点を
基準にして連続20P切削した。次に、前記基準から
0.5mmピッチでチェザーの当該ホルダー端部からの
出し代を変えて前記と同様、連続20P切削した。以後
同様の手順にて仕上げ面にビビリ、焼付きが発生するま
でチェザーの出し代を変えて切削し、テーパー公称値±
15%以内で切削可能なチェザーの出し代範囲を求め
た。その出し代範囲を表1に示す。
【0014】次に、表1に示す出し代範囲で、チェザー
すくい角毎に切削速度を種々変えて切削を行い、良好な
仕上げ面が得られるチェザーすくい角θと切削速度の関
係を求めた結果を図4に示す。さらに、図4に示すチェ
ザーすくい角θとチェザー寿命本数の関係を求めた結果
を図5に示す。
【0015】図4に示す結果より、良好な仕上げ面が得
られる最大切削速度はチェザーすくい角θが32〜38
度であることがわかる。しかしながら、図5に示すチェ
ザーすくい角θとチェザー寿命本数との関係より、チェ
ザーの高寿命を確保できるチェザーすくい角θは33〜
35度であることから、JIS鋼管(15A〜100
A)にテーパーねじを切削する際には、チェザーすくい
角θを33〜35度に設定することにより、高切削速度
で高仕上げ面精度、チェザーの高寿命を確保できること
がわかる。
【0016】
【表1】
【0017】
【発明の効果】以上説明したごとく、この発明方法によ
れば、回転体に複数のチェザーを備えたねじ切り機にて
固定された鋼管の管端にテーパーねじを切削する際に、
チェザーのすくい角を調整することで、ねじ山表面の仕
上げ状態を良好に保ちつつ、比較的高速度でねじ切削を
行うことができるので、能率的に高精度のテーパねじ切
削を行うことができるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明方法を実施するための管固定式テーパ
ーねじ切削機のダイヘッドおよびチェザーホルダーを示
す概略正面図である。
【図2】同上のチェザーホルダーの一部を拡大して示す
概略正面図である。
【図3】同上のねじ切削機におけるチェザーのすくい角
を示す説明図である。
【図4】この発明の実施例におけるチェザーすくい角と
切削速度の関係を示す図である。
【図5】同上実施例におけるチェザーすくい角とチェザ
ー寿命本数の関係を示す図である。
【符号の説明】
1 ダイヘッド(回転体) 2 チェザーホルダー 2−1 チェザーホルダー取付ボルト 2−2 ガイド部 3 チェザー(チェザー) 3−1 摺動体 3−2 チェザー固定治具 3−3 調整治具 4 スライド式ディジタルゲージ 5 鋼管 θ チェザーすくい角

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転体に複数の切削工具を備えたねじ切
    り機にて固定された鋼管の管端にテーパーねじを切削す
    る方法において、テーパー公称値±15%以内で切削可
    能な切削工具の出し代範囲を求め、この出し代範囲での
    切削工具すくい角と切削速度の関係、および切削工具す
    くい角と切削工具寿命との関係より、高切削速度で高仕
    上げ面精度、切削工具の高寿命を確保できる切削工具す
    くい角を決定し、ねじ切削することを特徴とする鋼管テ
    ーパーねじ切削方法。
JP8325897A 1997-03-17 1997-03-17 鋼管テーパーねじ切削方法 Pending JPH10249643A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005313306A (ja) * 2004-04-30 2005-11-10 Sumitomo Metal Ind Ltd 鋼管のねじ切削方法
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